JP2001058306A - 新規な板材及びその製造方法 - Google Patents

新規な板材及びその製造方法

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JP2001058306A
JP2001058306A JP11233275A JP23327599A JP2001058306A JP 2001058306 A JP2001058306 A JP 2001058306A JP 11233275 A JP11233275 A JP 11233275A JP 23327599 A JP23327599 A JP 23327599A JP 2001058306 A JP2001058306 A JP 2001058306A
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Tomio Fujiwara
冨雄 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストが低廉で、強度が高く、任意の面積に
形成でき、薄端材を利用して形成できる新規な板材及び
その製造方法を提供する。 【構成】 複数の木製または竹製の原板20を重ね合わ
せこれを縦断して得られた集成板からなる複数の木製ま
たは竹製の単位板12の厚み面を相互に接着接合させる
にあたり、単位板12の厚み中間位置に異なる縦断原板
20a、20b、20c、20dを縫い刺し状に穿穴さ
せて複数の嵌合長穴16を形成し、接合すべき両単位板
12、12の嵌合長穴16に同時に嵌合するように竹製
中芯部材18を圧入嵌挿させ、厚み面を突き合わせて両
単位板12、12を接着接合させ、任意の大きさの板材
を形成してなる新規な板材の製造方法から構成される。
簡単な工程で大面積の板材を量産できるうえに、竹製中
芯部材18が個々の縦断原板20a、20b、20c、
20dと圧着接合しているので板材の強度を向上させる
ことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集成板を基礎とした複
数の木製または竹製の単位板の厚み面を相互に接着接合
して板材を形成する新規な板材及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、世界的な環境保護の動きのなか
で、南洋材の無制限な伐採輸入に対する問題が数多く提
起され、小径木やその端材まで含めた有効利用が求めら
れている。この要請に対して、小幅板材の長手方向を同
方向に揃え、幅、長さを接ぎ合わせた集成材や、これに
化粧単板を張設した化粧集成材が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の集成材は幅方向からの圧着工程が必要であるから広
い面積の1枚板材を簡易に得ることができない。また、
見た目が悪く、化粧集成材はコストが高く、張設された
化粧単板は日焼けや汚れに弱く、また製造過程で大量の
有機系接着剤を使うためハウスシック症候群の原因にも
なっている。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その1つの目的はコストが低廉で、強
度が高く、任意の面積に形成でき、薄端材を利用して形
成できる新規な板材及びその製造方法を提供することで
ある。本発明の他の目的は、柾目が揃って意匠感に優
れ、かつ、任意の大きさで高い強度を有する新規な板材
及びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の木製または竹製の原板20を重ね合
わせこれを縦断して得られた集成板からなる複数の木製
または竹製の単位板12の厚み面を相互に接着接合させ
るにあたり、単位板12の厚み中間位置に異なる縦断原
板20a、20b、20c、20dを縫い刺し状に穿穴
させて複数の嵌合長穴16を形成し、接合すべき両単位
板12、12の嵌合長穴16に同時に嵌合するように竹
製中芯部材18を圧入嵌挿させ、厚み面を突き合わせて
両単位板12、12を接着接合させ、任意の大きさの板
材を形成してなる新規な板材の製造方法から構成され
る。
【0006】また、新規な板材の製造方法において、接
合すべき相互の単位板12...の嵌合長穴16の略同
じ奥行き位置まで竹製中芯部材18を圧入嵌挿させてな
ることとしてもよい。
【0007】また、単位板12の嵌合長穴16に接着剤
を注入する工程、竹製中芯部材18に接着剤を塗布する
工程のいずれかまたはその両方を行って嵌合長穴16に
竹製中芯部材18を圧入嵌合させることとしてもよい。
【0008】さらに、本発明は、複数の木製または竹製
の原板20を重ね合わせこれを縦断して得られた集成板
からなる木製または竹製の単位板12の厚み中間位置に
異なる縦断原板20a、20b、20c、20d...
を縫い刺し状に穿穴させて複数の嵌合長穴16を形成さ
せた複数の木製または竹製の単位板12...と、接合
すべき両単位板の嵌合長穴16に同時に嵌合するように
圧入嵌挿される竹製中芯部材18と、を有し、単位板1
2の厚み面を突き合わせて両単位板を竹製中芯部材18
で連結させつつ任意の大きさの板材とした新規な板材1
0から構成される。
【0009】また、原板20は木材または竹材の表面部
分の強点方向特性を有する端材であることとしてもよ
い。
【0010】また、竹製中芯部材18は相互の単位板1
2の接合長手方向に沿う方向にその強点方向を設定させ
た状態で接合すべき両単位板の嵌合長穴16に圧入嵌挿
されてなることとしてもよい。
【0011】また、竹製中芯部材18は嵌合長穴16に
対応して両端側の接合面において差し違い状に交互に配
置されてなることとしてもよい。
【0012】また、新規な板材は、単位板12の嵌合長
穴16に接着剤を注入するか、または、竹製中芯部材1
8に接着剤を塗布するか、または、その両方を行って嵌
合長穴16に竹製中芯部材18を圧入嵌合させた構成と
しても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の新規な板材及びその製造
方法は、原板を重ね合わせこれを縦断して得られた集成
板からなる複数の木製または竹製単位板の厚み面を相互
に接着接合させるにあたり、単位板の厚みの中間位置好
ましくは略中心に予め治具を用いて高精度に穿穴させ、
縦断原板を縫い刺し状に穿穴させて複数の嵌合長穴を形
成し、接合すべき両単位板の嵌合長穴に同時に嵌合する
ように竹製中芯部材を圧入嵌挿させ、厚み面を突き合わ
せて両単位板を接着接合させ、任意の大きさの板材を形
成させることにより新規な板材を製造する。これによっ
て、容易迅速に多数の木製あるいは竹製の単位板を接合
することができ、大面積の板材を容易に形成できる。ま
た、竹製中芯部材が接合面の接着力を補強するので、板
材の強度を向上させることができる。竹製中心部材を長
くすることが強度向上の面で効果的である。特に、縦断
原板を縫い刺し状に穿穴させた嵌合長穴に竹製中芯部材
を圧入嵌挿させるから個々の縦断原板と中芯部材との連
結により強度の高い大面積の板材を簡易に得ることがで
きる。また嵌合長穴への竹製中芯部材の嵌挿の際に接着
剤を用いることにより、より強度が増強され高強度の板
材が得られる。
【0014】また、相互の単位板に穿穴した嵌合長穴に
竹製中芯部材を圧入嵌挿させて接合する際に、竹製中芯
部材の長さが相互の単位板に略均等に割り振られるよう
に、相互の嵌合長穴の略同じ奥行き位置まで竹製中芯部
材を圧入嵌挿させて新規な板材を製造することで、多数
の略同一幅の単位板を接着接合して板材を形成する際
の、強度の偏りを少なくすることができる。また、単位
板を略同一幅、嵌合長穴を略同一深さ、竹製中芯部材を
略同一長さに成形することは量産に好適である。
【0015】また、単位板は、板状の原板を平積みする
ように重ね合わせて相互の面を接着接合した集成角材の
各接合面を縦断するように切断して形成した集成板と
し、嵌合長穴は、各原板から切断されて接合されている
異なる縦断原板を縫い刺し状に穿穴させ、これに竹製中
芯部材を圧入嵌合させて板材を製造することで、単位板
を狂いの少ない略均質材にでき、各縦断原板の相互の接
着も補強された板材を得ることができる。
【0016】また、単位板の嵌合長穴に接着剤を注入す
るか、または、竹製中芯部材に接着剤を塗布するか、ま
たは、その両方を行って嵌合長穴に竹製中芯部材を圧入
嵌合させて板材を製造することで、接着接合面はもとよ
り木目の目離れに起因する断裂も防ぐことができ、薄く
ても強度が高い板材を得ることができる。特に、集成材
について個々の縦断原板と竹製中芯部材との接合が確保
され、高強度の大面積板材製造の実効を確保し得る。
【0017】また、原板は、丸太木材あるいは円竹の表
皮に近い表面部分から原板の幅方向が年輪と略平行とな
るように裁断した、幅方向が強点方向特性を有する端材
とし、この原板を平積み接着切断して単位板とすること
で、木材あるいは竹材の強点方向が板材の厚さ方向に揃
う。木材あるいは竹材の弱点方向は板材の幅方向に揃う
がこれは竹製中芯部材で補強されるのでより強度の高い
板材ができる。また、板材の表面と裏面には原板の柾目
模様が揃って表れ接合線が目立たず美観もよいので、美
観が要求される場所にも化粧単板を貼ることなく使用で
きる板材ができる。
【0018】また、円竹から裁断した竹材は、円竹の周
方向は曲げに強い強点方向であり円竹の表裏方向は曲げ
に弱い弱点方向であるので、竹製中芯部材も同様に曲げ
強度に異方性を有する。この竹製中芯部材の強点方向
を、相互の単位板の接合長手方向に沿う方向に設定した
状態で接合すべき両単位板の嵌合長穴に圧入嵌挿させる
ことにより、竹製中芯部材の強点方向を曲げ荷重方向に
合わせることができ、板材の耐荷重量を向上させること
ができる。
【0019】また、竹製中芯部材は、単位板の両接合面
に差し違い状に交互に穿穴された嵌合長穴に対応して、
差し違い状に交互に配置させることで、単位板の両接合
面に配置された竹製中芯部材を単位板の中程で差し違い
突当り線を越えて延設させることができ、竹製中芯部材
の継ぎ目で板材の強度が低下するのを防止できる。
【0020】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実
施例を説明する。図1は本発明の実施例の新規な板材1
0の斜視図であり、図2は分解斜視図である。板材10
の外観は一般的な集成材と同様であり、内部に8本の竹
製中芯部材18を圧入嵌挿させて4枚の単位板12を接
着接合して形成している。実施例において単位板12は
図3に示すように、原板20を重ね合わせこれを縦断し
て得られた集成板からなる木製単位板であり、この厚み
中間位置に図2に示すように異なる縦断原板20a、2
0b、20c、20dを縫い刺し状に穿穴させて複数の
嵌合長穴16が形成されている。単位板は原板を竹材か
ら切り出して切削し、これを積層接着させて集成竹材と
した竹製単位板としてもよいが、本実施例では、以下木
製の原板から形成させた木製の単位板として説明する。
これらの木製単位板12を厚み面(接合面)を突き合わ
せるように複数併設配置させ、接合すべき左右に配置さ
せた両単位板の嵌合長穴16に同時に嵌合するように竹
製中芯部材18が圧入嵌合される。そして、単位板12
の厚み面を突き合わせて両単位板12、12を竹製中芯
部材18で連結させつつ任意の大きさの板材とした新規
な板材10を得るものである。
【0021】図3は丸太木材の表皮近傍から年輪に沿う
ように切り出した平板状の原板20を平積み状に重ね合
せて相互の表面と裏面を接着した集成角材を木口方向か
ら見たものである。原板20は木材の表面部分の強点方
向特性を有する端材であることとしてもよい。実施例に
おいて、単位板12は、この集成角材の重ね合せ接合面
を縦断して製造した集成材であり、それぞれの原板20
から切り離された縦断原板20a、20b...が接着
接合されて集成材となっている。これに治具付きボール
盤などを用いて高精度に嵌合長穴16を穿穴して図2、
図5に示すような単位板12を形成するが、この嵌合長
穴16は、縦断原板20a、20b...を縫い刺し状
に穿穴させている。嵌合長孔はメクラ穴とした方が、接
着剤を充填して竹製中芯部材を圧入させるときに縦断原
板のそれぞれについて内部に浸透し易く、結合力を保持
し得る点で好適であるが、貫通穴としてもよく、例え
ば、出口側を塞いだ状態で接着剤を充填させるようにす
れば同様の効果が得られる。図4は丸太木材を木口方向
から見たものであり、丸太木材から切り出された木材
は、年輪に沿った方向の曲げ荷重には強い抗力を発揮す
る強点方向Yとなっており、年輪に垂直な方向の曲げ荷
重には目離れや繊維断裂に起因する折壊が起こりやすい
弱点方向Xになっている。
【0022】図2に示すように単位板12は、幅方向端
の接着接合される接合面15の厚み中間位置から接合面
15に直交する方向、すなわち、縦断原板20a、20
b...の縫い刺し方向に貫通しない複数の嵌合長穴1
6が略平行に穿穴されている。図1、図2において4枚
の単位板のうちの外側の2枚の単位板12は、接合面1
5側から他の非接合面側に向けて嵌合長穴16が穿穴さ
れており、内側の2枚の単位板12は、接合面15とし
ての両側面側からそれぞれ対向する他の接合面に向けて
貫通しない程度の奥行き深さで嵌合長穴16が穿穴され
ている。実施例において、お互いに接着接合される隣接
した単位板12のそれぞれの接合面15に穿穴されて対
向した嵌合長穴16の位置は略対称に穿設されている。
さらに、両側面側が接合される4枚のうちの2枚の単位
板12の嵌合長穴16は、両端側の接合面において差し
違い状に交互に配置されている。
【0023】そして、木製単位板を複数併設配置させ、
両単位板12、12の嵌合長穴16に同時に嵌合するよ
うに複数の竹製中芯部材18が圧入嵌挿される。竹製中
芯部材18は、低延性材である竹を竹串状に細長い棒状
に加工したものである。図2において、竹製中芯部材1
8は、細円筒形状の櫛状部材であり、その両端は面取り
処理されている。図6は竹製中芯部材18を切り出した
円竹を長手方向から見たものである。竹は、木材と若干
異なるが同心円状の繊維を有しており、木材と同様に曲
げに対する強い抗力を発揮する強点方向Yと曲げに弱い
弱点方向Xを有する。すなわち、円竹から切り出した竹
製中芯部材18も強点方向Yと弱点方向Xを有してい
る。この竹製中芯部材18に接着剤を塗布し、全ての嵌
合長穴16と接合面15に接着剤を注入または塗布した
後、図5に示すように接合面15を接合する。竹製中芯
部材16は強点方向が単位板12の接合長手方向と直交
する向きで圧入嵌挿させている。連接される嵌合長穴1
6のどちらかに竹製中芯部材16を圧入嵌挿させ、次に
その突出側端を対向する嵌合長穴16の開口に係合さ
せ、全ての接合面15が密着するまで圧入嵌挿させて板
材10が形成される。
【0024】図1実施例において、竹製中芯部材は嵌合
長穴に対応して単位板12の両端側の接合面15におい
て差し違い状に交互に嵌挿配置されている。さらに、図
7に示すように、これらの竹製中芯部材は単一の単位板
12について、両端接合面からの奥行き長さ先端が互い
の差し違い突当り線100を越えて延長した延長部18
aを形成するように圧入嵌挿されている。これによっ
て、竹製中芯部材の継ぎ目部分の強度を確保し、さら
に、竹製中芯部材と個々の縦断原板20a...との接
合により相乗的に高強度の新しい板材を形成させること
が可能となる。
【0025】さらに、本実施例の板材10では、厚さ方
向に木材の強点方向Yが揃っており、幅方向に木材の弱
点方向Xが揃っているが、弱点方向Xには竹製中芯部材
18が相互の単位板の接合長手方向に沿う方向にその強
点方向を設定させて嵌挿されている。これによって、板
材10が例えば上からの面荷重を受けても、板材10の
下側が弱点方向Xに開いて幅湾曲し裂断に到ることがな
い。また板材10の表裏方向に木材の強点方向Xが揃っ
ているので長手湾曲には極めて強い。本実施例の板材1
0は、外観は薄柾目板と同様でありながら全ての方向に
高い強度を有している。したがって、柾目板と同様の美
観を保持しつつ高い強度を保持し、かつ、大面積の板材
を簡単に得ることが可能である。前述したように、原
板、縦断原板、単位板、板材はこれをすべて竹製として
構成してもよい。
【0026】本発明は、上記した実施例構成にのみ限定
されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の
本質を逸脱しない範囲において任意の改変を加えてもよ
い。例えば、単位板の幅長さを決定する集成板の集成枚
数は任意に設定してよい。また、接合すべき単位板は4
枚に限らず2枚、3枚、5枚、その他の複数枚としても
良い。また、単位板の形状は任意で良く、また、接合面
も平面でなく、曲面的な接合面を有するものであっても
よい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る新規
な板材の製造方法によれば、複数の木製または竹製の原
板を重ね合わせこれを縦断して得られた集成板からなる
複数の木製または竹製の単位板の厚み面を相互に接着接
合させるにあたり、単位板の厚み中間位置に異なる縦断
原板を縫い刺し状に穿穴させて複数の嵌合長穴を形成
し、接合すべき両単位板の嵌合長穴に同時に嵌合するよ
うに竹製中芯部材を圧入嵌挿させ、厚み面を突き合わせ
て両単位板を接着接合させ、任意の大きさの板材を形成
して構成されているので、簡単な工程で大面積の板材を
量産できるうえに、竹製中芯部材が個々の縦断原板と圧
着接合しているので板材の強度を向上させることが可能
である。また嵌合長穴への竹製中芯部材の嵌挿の際に接
着剤を用いることにより、より強度が増強され高強度の
板材を得ることができる。
【0028】また、接合すべき相互の単位板の嵌合長穴
の略同じ奥行き位置まで竹製中芯部材を圧入嵌挿させた
新規な板材の製造方法の構成とすることにより、竹製中
芯部材の長さが相互の単位板に略均等に割り振られ、多
数の略同一幅の単位板を接着接合して板材を形成する際
の、強度の偏りを少なくして、偏荷重等に対して良好な
耐荷重性を確保し得る。また、単位板を略同一幅、嵌合
長穴を略同一深さ、竹製中芯部材を略同一長さに成形す
ることにより、量産性に優れ、生産効率を向上させ得
る。
【0029】また、単位板の嵌合長穴に接着剤を注入す
る工程、竹製中芯部材に接着剤を塗布する工程のいずれ
かまたはその両方を行って嵌合長穴に竹製中芯部材を圧
入嵌合させた新規な板材の製造方法の構成とすることに
より、竹製中芯部材と個々の縦断原板との結合力が大幅
に強化され、さらに、竹製中芯部材を介して単位板どう
しの接合力もより増強され高強度の板材を得ることが可
能である。
【0030】また、本発明の新規な板材によれば、複数
の木製または竹製の原板を重ね合わせこれを縦断して得
られた集成板からなる木製または竹製の単位板の厚み中
間位置に異なる縦断原板を縫い刺し状に穿穴させて複数
の嵌合長穴を形成させた複数の木製または竹製の単位板
と、接合すべき両単位板の嵌合長穴に同時に嵌合するよ
うに圧入嵌挿される竹製中芯部材と、を有し、単位板の
厚み面を突き合わせて両単位板を竹製中芯部材で連結さ
せつつ任意の大きさの板材とした構成であるから、簡単
な工程で大面積の板材を量産できるうえに、竹製中芯部
材が個々の縦断原板と圧着接合しているので強度を保持
した新規な板材を得ることが可能である。また嵌合長穴
への竹製中芯部材の嵌挿の際に接着剤を用いることによ
り、より強度が増強され高強度の板材を得ることができ
る。
【0031】また、新規な板材の原板は木材または竹材
の表面部分の強点方向特性を有する端材である構成とす
ることにより、木材の端材の有効利用を確保するととも
に、木材の強点方向を板材の厚さ方向に揃わせて接合さ
せ、弱点方向は竹製中芯部材で補強させることができ、
強度の高い板材を構成することができる。また、板材の
表面と裏面には材木の柾目模様が揃って表れ接合線が目
立たず美観もよいので、強度保持とともに美観にも優れ
た大面積板材を得ることが可能である。
【0032】また、竹製中芯部材は相互の単位板の接合
長手方向に沿う方向にその強点方向を設定させた状態で
接合すべき両単位板の嵌合長穴に圧入嵌挿させた構成で
あるから、木材の弱点方向の竹製中芯部材での補強を実
効化あらしめることができる。
【0033】また、竹製中芯部材は嵌合長穴に対応して
両端側の接合面において差し違い状に交互に配置されて
なる構成であるから、当該の単位板について両側から圧
入嵌挿される竹製中芯部材の先端側、すなわち、単位板
の板の中程で差し違い突当り線を越えて竹製中芯部材の
延長部を構成させることができ、竹製中芯部材の差し違
い継ぎ目で板材の強度が低下するのを防止し、板材全体
の強度を確実に保持させることができる。
【0034】また、単位板の嵌合長穴に接着剤を注入す
るか、または、竹製中芯部材に接着剤を塗布するか、ま
たは、その両方を行って嵌合長穴に竹製中芯部材を圧入
嵌合させた構成とすることにより、竹製中芯部材と個々
の縦断原板との結合力が大幅に強化され、さらに、竹製
中芯部材を介して単位板どうしの接合力もより増強され
高強度の板材を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る新規な板材の斜視説明図
である。
【図2】その分解斜視説明図である。
【図3】木材の端材等から切り出した原板を平積み接合
させた状態で木口方向から見た説明図である。
【図4】木材の強点、弱点方向特性を示す説明図であ
る。
【図5】接合すべき片側の単位板に竹製中芯部材を圧入
嵌挿させた状態の斜視説明図である。
【図6】円竹の強点、弱点方向特性を示す説明図であ
る。
【図7】1個の単位板の竹製中芯部材嵌挿構成を示す平
面説明図である。
【符号の説明】
10 新規な板材 12 単位板 14 厚み面 15 接合面 16 嵌合長穴 18 竹製中芯部材 18a 延長部 20 原板 20a,20b,20c、20d 縦断原板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の木製または竹製の原板を重ね合わ
    せこれを縦断して得られた集成板からなる複数の木製ま
    たは竹製の単位板の厚み面を相互に接着接合させるにあ
    たり、 単位板の厚み中間位置に異なる縦断原板を縫い刺し状に
    穿穴させて複数の嵌合長穴を形成し、 接合すべき両単位板の嵌合長穴に同時に嵌合するように
    竹製中芯部材を圧入嵌挿させ、厚み面を突き合わせて両
    単位板を接着接合させ、任意の大きさの板材を形成して
    なる新規な板材の製造方法。
  2. 【請求項2】 接合すべき相互の単位板の嵌合長穴の略
    同じ奥行き位置まで竹製中芯部材を圧入嵌挿させてなる
    請求項1記載の新規な板材の製造方法。
  3. 【請求項3】 単位板の嵌合長穴に接着剤を注入する工
    程、竹製中芯部材に接着剤を塗布する工程のいずれかま
    たはその両方を行って嵌合長穴に竹製中芯部材を圧入嵌
    合させた請求項1または2記載の新規な板材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 複数の木製または竹製の原板を重ね合わ
    せこれを縦断して得られた集成板からなる木製または竹
    製の単位板の厚み中間位置に異なる縦断原板を縫い刺し
    状に穿穴させて複数の嵌合長穴を形成させた複数の木製
    または竹製の単位板と、 接合すべき両単位板の嵌合長穴に同時に嵌合するように
    圧入嵌挿される竹製中芯部材と、を有し、 単位板の厚み面を突き合わせて両単位板を竹製中芯部材
    で連結させつつ任意の大きさの板材とした新規な板材。
  5. 【請求項5】 原板は木材または竹材の表面部分の強点
    方向特性を有する端材である請求項4記載の新規な板
    材。
  6. 【請求項6】 竹製中芯部材は相互の単位板の接合長手
    方向に沿う方向にその強点方向を設定させた状態で接合
    すべき両単位板の嵌合長穴に圧入嵌挿されてなる請求項
    4または5記載の新規な板材。
  7. 【請求項7】 竹製中芯部材は嵌合長穴に対応して両端
    側の接合面において差し違い状に交互に配置されてなる
    請求項4ないし6のいずれかに記載の新規な板材。
  8. 【請求項8】 単位板の嵌合長穴に接着剤を注入する
    か、または、竹製中芯部材に接着剤を塗布するか、また
    は、その両方を行って嵌合長穴に竹製中芯部材を圧入嵌
    合させた請求項4ないし7のいずれかに記載の新規な板
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106625976A (zh) * 2016-12-13 2017-05-10 重庆佐恩家具有限公司 楠竹凳的制作方法
JP6359785B1 (ja) * 2018-03-31 2018-07-18 合同会社良品店 木軸製耐力面材の加工装置

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