JP2001056170A - 冷凍車用冷凍装置 - Google Patents

冷凍車用冷凍装置

Info

Publication number
JP2001056170A
JP2001056170A JP11228606A JP22860699A JP2001056170A JP 2001056170 A JP2001056170 A JP 2001056170A JP 11228606 A JP11228606 A JP 11228606A JP 22860699 A JP22860699 A JP 22860699A JP 2001056170 A JP2001056170 A JP 2001056170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage battery
battery unit
generator
circuit
inverter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11228606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4199380B2 (ja
Inventor
Hiroshi Okamoto
宏 岡本
Yuichi Ide
祐一 井出
Chiaki Suzuki
千昭 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Carrier Corp
Original Assignee
Toshiba Carrier Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Carrier Corp filed Critical Toshiba Carrier Corp
Priority to JP22860699A priority Critical patent/JP4199380B2/ja
Publication of JP2001056170A publication Critical patent/JP2001056170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4199380B2 publication Critical patent/JP4199380B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エンジン回転数が低下した場合でも圧縮機の
運転を継続することができ、常に安定した冷却性能が得
られる信頼性にすぐれた冷凍車用冷凍装置を提供する。 【解決手段】 インバータ3における整流回路4とスイ
ッチング回路8との間の通電ラインにバックアップ用の
蓄電池ユニット30を接続し、蓄電池35への充電電流
を所定値以下に抑えるリミット機能、発電機2の出力が
零の時に蓄電池ユニット30を電源として圧縮機モータ
9を運転制御する機能、エンジン1の回転数が設定値以
下の場合にはインバータ3の出力周波数を所定値に低減
する機能等を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のエンジン
により駆動される発電機を備え、その発電電力をインバ
ータに供給し、そのインバータの出力により圧縮機を運
転する冷凍車用冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生鮮食品等の低温度運搬に使用さ
れる冷凍車は、車両のエンジンにより駆動される圧縮機
を搭載し、その圧縮機から凝縮器、減圧器、蒸発器へと
冷媒を循環させることにより、冷蔵室を冷却する。
【0003】ただし、この場合、エンジン回転数と圧縮
機回転数とが比例関係にあるため、道路の渋滞時やアイ
ドリング運転時などエンジン回転数が下がった際に冷凍
能力が低下し、冷蔵室の冷却性能が低下するという問題
がある。
【0004】一方、最近では、車両のエンジンによって
発電機を駆動し、その発電電力をインバータに供給し、
そのインバータの出力によって圧縮機(圧縮機モータ)
を運転するようにした冷凍車も登場している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発電機を搭載した冷凍
車の場合も、発電電力がエンジン回転数に応じて変化す
るという特徴がある。すなわち、エンジン回転数が上昇
すれば発電電力が大きくなり、インバータの出力周波数
を高めて圧縮機を高能力運転することが可能であるが、
エンジン回転数が下降すると発電電力が小さくなり、た
とえば2トンクラスの冷凍車ではエンジン回転数が10
00(RPM)以下まで下降した場合に、界磁コイルの
電流をどんなに増やしても発電電力が定格の例えば25
00Wを下回ってしまう。
【0006】とくに、エンジン回転数が高い状態で圧縮
機を高能力運転している場合に、エンジン回転数が低域
まで急激に下降すると、発電電力が急激に低下し、圧縮
機が過負荷運転となってブレークダウンし、停止してし
まう。こうなると、冷蔵室の冷却が中断してしまう。
【0007】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、エンジン回転数が低下した場
合でも圧縮機の運転を継続することができ、常に安定し
た冷却性能が得られる信頼性にすぐれた冷凍車用冷凍装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の冷
凍車用冷凍装置は、車両のエンジンにより駆動される発
電機と、この発電機の出力を整流回路で整流しその整流
後の直流電圧をスイッチング回路で所定周波数の交流電
圧に変換するインバータとを備え、そのインバータの出
力により圧縮機を運転するものであって、整流回路とス
イッチング回路との間の通電ラインに蓄電池ユニットを
接続した。
【0009】請求項2に係る発明の冷凍車用冷凍装置
は、請求項1に係る発明において、整流回路とスイッチ
ング回路との間の通電ラインに、かつ蓄電池ユニットの
接続位置より下流側に、突入電流防止回路を設けた。
【0010】請求項3に係る発明の冷凍車用冷凍装置
は、請求項1に係る発明において、蓄電池ユニットは、
蓄電池およびその蓄電池に充電電流を供給する充電回路
を備え、充電回路は充電電流を所定値以下に抑える電流
リミット機能を持つ。
【0011】請求項4に係る発明の冷凍車用冷凍装置
は、請求項1に係る発明において、さらに、通電ライン
と蓄電池ユニットとの接続間に設けられた開閉接点と、
発電機の出力が零のときに前記蓄電池ユニットを電源と
して運転を制御するべく前記開閉接点を開閉制御する制
御手段と、を備える。
【0012】請求項5に係る発明の冷凍車用冷凍装置
は、請求項1に係る発明において、さらに、エンジンの
回転数を検出する検出手段と、この検出手段で検出され
る回転数が設定値以下の場合にインバータの出力周波数
を所定値に低減する制御手段と、を備える。
【0013】請求項6に係る発明の冷凍車用冷凍装置
は、請求項5に係る発明において、所定値が、許容最低
周波数よりも高い値である。
【0014】請求項7に係る発明の冷凍車用冷凍装置
は、請求項1に係る発明において、整流回路とスイッチ
ング回路との間の通電ラインに、かつ蓄電池ユニットの
接続位置より上流側に、リアクタを設けた。
【0015】
【発明の実施の形態】[1]以下、この発明の第1実施
形態について図面を参照して説明する。図1において、
1は冷凍車のエンジンで、このエンジン1の動力が駆動
用ベルトを介して発電機2に伝達される。発電機2は、
エンジン1の動力を受けることにより駆動され、三相交
流電力を発生する。この発電機2の出力端にリレー接点
41を介してインバータ3が接続される。
【0016】インバータ3は、発電機2の発電電力を整
流回路4で整流し、その整流回路4の出力を平滑コンデ
ンサ7を介してスイッチング回路8に供給する構成を有
し、スイッチング回路8から所定周波数の三相交流電圧
を出力する。とくに、このインバータ3では、整流回路
4とスイッチング回路8との間の通電路において、後述
する蓄電池ユニット30の接続位置より上流側となる位
置に力率改善用のリアクタ5を設け、同蓄電池ユニット
30の接続位置より下流側となる位置に突入電流防止回
路6を設けている。
【0017】突入電流防止回路6は、単一の抵抗6aお
よびリレー接点6bから成り、上記リレー接点41のオ
ンに基づく電力投入時、リレー接点6bがまだオフ状態
にあることで抵抗6aを通電路に投入し、整流回路4か
ら平滑コンデンサ7およびスイッチング回路8へ過大電
流が流れる事態を防止する。リレー接点6bは、リレー
接点41のオンから約2秒後にオンする。このオンによ
り、抵抗6aに対する短絡回路が形成され、整流回路4
の出力が平滑コンデンサ7およびスイッチング回路8へ
直接的に供給される。
【0018】スイッチング回路8は、複数のスイッチン
グ素子からなり、これらスイッチング素子が後述の制御
部40によってオン,オフ駆動されることにより、整流
回路4から供給される直流電圧を所定周波数の三相交流
電圧に変換して出力する。
【0019】このインバータ3の出力端(スイッチング
回路8の出力端)に圧縮機モータ9が接続される。圧縮
機モータ9は、インバータ3の出力周波数(スイッチン
グ回路8の出力電圧の周波数)Fに応じて回転数が変化
するもので、圧縮機21のケースに収容されている。
【0020】圧縮機21は、冷媒を吸込み、それを圧縮
して吐出する。この圧縮機21の吐出口に凝縮器22が
配管接続され、その凝縮器22に減圧器たとえば膨張弁
23を介して蒸発器24が配管接続される。そして、蒸
発器24は圧縮機21の吸込口に配管接続される。この
配管接続により、冷媒を図示矢印方向に循環させる冷凍
サイクルが構成される。蒸発器24は、冷凍車の冷蔵室
(図示しない)に設置される。冷蔵室にはその室内温度
を検知するための温度センサ25が取付けられている。
【0021】そして、インバータ3における整流回路4
とスイッチング回路8との間の通電路に、開閉接点であ
るところのリレー接点42を介してバックアップ用の蓄
電池ユニット30が接続される。この蓄電池ユニット3
0の接続位置は、リアクタ5より下流側、突入電流防止
回路6より上流側である。
【0022】蓄電池ユニット30は、入出力端子31
a,31b、充電回路32、ダイオード33,34、お
よび蓄電池35を備える。充電回路32は、蓄電池35
に充電電流を供給するもので、蓄電池35が過充電とな
らないように定電圧機能を持つことに加え、充電電流を
所定値以下に抑える電流リミット機能を持つ。この電流
リミット機能は、発電機2の出力を圧縮機21の運転に
できるだけ有効使用させるためのもので、充電電流を発
電電力の15%程度に抑制する。
【0023】なお、インバータ3における整流後直流電
圧は、エンジン回転数Nが低くなく、しかも電圧調整器
であるAVR43の働きで発電機2の出力電圧が220
V一定に維持されている場合に、約285Vとなる。こ
れに対し、蓄電池ユニット30の電圧(直流電圧)は、
通常走行時の充電特性を考慮して、整流後直流電圧(約
285V)の80%程度に設定するのが望ましく、たと
えば240Vに設定される。
【0024】一方、発電機2にAVR43が接続され
る。AVR43は、発電機2の出力電圧がエンジン回転
数や負荷電流の変動にかかわらず常に220V一定とな
るよう、発電機2における界磁電流をコントロールす
る。
【0025】発電機2とリレー接点41との間の通電ラ
インに電流センサ44が取付けられる。電流センサ44
は、発電機2の出力電流(発電機電流)Ixを検知す
る。
【0026】40は当該冷凍車用冷凍装置の全体を制御
する制御部で、上記リレー接点41,42,6bのリレ
ー本体を内蔵している。この制御部40に、スイッチン
グ回路8、温度センサ25、AVR43、電流センサ4
4、温度設定器45、および運転スイッチ46が接続さ
れる。温度設定器45は、冷蔵室内温度の目標値を設定
するためのものである。運転スイッチ46は、当該冷凍
車用冷凍装置の運転操作用として用意されている。
【0027】そして、制御部40は、主要な機能として
次の(1)〜(5)の手段を備える。 (1)発電機2の回転に伴ってAVR43から出力され
るパルス信号をカウントし、そのカウント値からエンジ
ン1の回転数Nを検出する第1検出手段。
【0028】(2)上記検出手段で検出される回転数N
が設定値Ns以下のとき、インバータ3の出力周波数
(以下、運転周波数と称す)Fを所定値たとえば許容最
低周波数(許容最低運転周波数)Fmin=30Hzまで
低減する制御手段。
【0029】(3)発電機2の出力が零のときに蓄電池
ユニット30を電源として運転を制御するべくリレー接
点42を開閉制御する制御手段。
【0030】(4)電流センサ44の検知電流(発電機
2の出力電流)Ixが検出手段の検出回転数Nに対応す
る所定値Is以内に収まるよう、運転周波数Fを制御す
る制御手段。
【0031】(5)温度センサ25で検知される冷蔵室
内温度Taと温度設定器45で予め定められた目標温度
Tsとの差、つまり冷却負荷に応じて、圧縮機21の運
転および運転周波数Fを制御する制御手段。
【0032】つぎに、上記の構成の作用を説明する。エ
ンジン1が運転状態にあるとき、そのエンジン1の動力
により発電機2が駆動される。この状態で運転スイッチ
46がオン操作されると、リレー接点41がオンし、発
電機2の発電電力がインバータ3に供給される。
【0033】インバータ3では、発電機2から供給され
る電力が整流され、その直流電圧がリアクタ5、突入電
流防止回路6、および平滑コンデンサ7を介してスイッ
チング回路8に供給される。発電機2からの電力供給直
後は、突入電流防止回路6のリレー接点6bがまだオフ
していて抵抗6aが通電路に投入された状態にあり、こ
れにより突入電流が防止される。電力供給から約2秒
後、リレー接点6bがオンして抵抗6aの投入が解除さ
れる。
【0034】スイッチング回路8は直流電圧をスイッチ
ングにより所定周波数の交流電圧に変換し、出力する。
この出力により、圧縮機モータ9が動作する。
【0035】エンジン1の回転数N、発電機2の出力電
圧(発電機電圧)、インバータ3における整流後直流電
圧の関係を図2に示している。エンジン回転数Nが60
0(RPM)より高ければ発電機電圧が220Vに制御
されるが、エンジン回転数Nが600(RPM)以下に
下がると、とくに450(RPM)付近で整流後直流電
圧が蓄電池ユニット30の電圧と等しい240Vまで下
がる。
【0036】エンジン1の回転数N、発電機2の発電電
力(発電機最大電力)、発電機2の回転数(発電機回転
数)の関係を図3に示している。図3に示すように、エ
ンジン回転数Nが750(RPM)以下になると、発電
電力は2000W以下に低下している。
【0037】以下、図4のフローチャートを参照して本
実施形態の制御について説明する。エンジン回転数Nが
検出され(ステップ101)、そのエンジン回転数Nと
設定値Nsとが比較される(ステップ102)。
【0038】エンジン回転数Nが設定値Ns以下になる
と(ステップ102のYES)、運転周波数Fが許容最
低運転周波数Fmin(=30Hz)まで低減される(ス
テップ103)。
【0039】エンジン回転数Nが設定値Nsより高い状
態にあれば(ステップ102のNO)、発電機2の出力
電流Ixが電流センサ44で検知され(ステップ10
4)、その発電機電流Ixと所定値Isとが比較される
(ステップ105)。
【0040】所定値Isは、上記検出されるエンジン回
転数Nに対応するもので、2000W程度の発電電力が
得られる751〜1000(RPM)で5A、2500
W程度の発電電力が得られる1001〜1300(RP
M)で6.5A、3000W程度の発電電力が得られる
1301〜2000(RPM)で8A、3500W程度
の発電電力が得られる2001(RPM)以上で9.5
Aが選定される。
【0041】発電機電流Ixが所定値Isを超えていれ
ば(ステップ105のYES)、発電機電流Ixが所定
値Is以内に収まるよう、運転周波数Fが制御ループご
とに所定値ΔFずつ低減される(ステップ106)。
【0042】発電機電流Ixが所定値Is以内に収まっ
ていれば(ステップ105のNO)、温度センサ25で
検知される冷蔵室内温度Taと温度設定器45で予め定
められた目標温度Tsとの差、つまり冷却負荷に応じ
て、圧縮機21の運転および運転周波数Fが制御される
(ステップ107)。すなわち、冷蔵室内温度Taが目
標温度Tsより高く、その差が大きければ、運転周波数
Fが高く設定されて圧縮機21が高回転数運転(高能力
運転)される。冷却が進んで冷蔵室内温度Taが目標温
度Tsに近づくに従い、運転周波数Fが低減されて圧縮
機21の回転数(能力)が減少される。冷蔵室内温度T
aが目標温度Ts以下になると、インバータ3の駆動が
停止され、圧縮機21の運転が停止される 以上、エンジン回転数Nに基づく制御、発電機電流Ix
に基づく制御、および冷蔵室内温度制御の順に優先順位
が定められている。
【0043】ところで、発電機2から取り出し得る電力
は上記したようにエンジン回転数Nによって大きく変化
する。とくに、エンジン回転数Nが750(RPM)以
下になると、発電電力は2000W以下まで低下し、圧
縮機21の高回転数運転を維持することができなくな
る。
【0044】そこで、上記のように、エンジン回転数N
が設定値Ns以下たとえば750(RPM)以下になっ
たとき、冷却負荷に基づく周波数制御に優先して、運転
周波数Fを強制的に許容最低運転周波数Fmin(=30
Hz)まで低減し、圧縮機21を低回転数運転するよう
にしている。これにより、冷蔵室の冷却を続けながら、
圧縮機21への入力電力を発電機2の発電電力以内に抑
えるとともに、圧縮機21の過負荷運転を防ぐようにし
ている。
【0045】一方、蓄電池ユニット30は運転開始時に
リレー接点42がオンすることでインバータ3に対し投
入されるが、通常時はインバータ3における整流後直流
電圧(約285V)の方が蓄電池ユニット30の電圧
(240V)より高いことから、その整流後直流電圧の
供給源である発電機2を電源として圧縮機21の運転が
実行される。なお、このとき、蓄電池ユニット30が充
電不足の状態にあれば、整流後直流電圧によって蓄電池
ユニット30の蓄電池35が充電される。この充電に際
しては、充電回路32により、過充電が防止されるとと
もに、充電電流が所定値以下に抑制される。
【0046】エンジン回転数Nが低下すると、発電機2
の出力電圧が低下し、それに伴い、インバータ3におけ
る整流後直流電圧も低下する。たとえば、エンジン回転
数Nが400(RPM)以下に低下した場合は(異常低
回転時)、整流後直流電圧が蓄電池ユニット30の電圧
(240V)よりも低くなる。こうなると、蓄電池ユニ
ット30が放電を開始し、それまでの発電機2からの電
力供給に代わり、蓄電池ユニット30が電源となって圧
縮機21の運転が継続される。
【0047】蓄電池ユニット30が無いと仮定すると、
整流後直流電圧が低下した場合に、圧縮機21への電力
供給が不足し、圧縮機21が過負荷運転となってブレー
クダウンし、停止してしまう。しかも、冷凍サイクルの
特徴として、圧縮機21が一旦停止すると、圧縮機21
の吐出側と吸込側との圧力差が所定値まで低下するのに
要する時間を十分に確保してからでないと、圧縮機21
を再起動できなくなってしまう。これは、圧縮機21の
寿命を確保する上で重要なことである。
【0048】しかも、エンジン回転数Nが400(RP
M)以下まで低下するいわゆる異常低回転は、高速道路
あるいは渋滞の無い道路などで低速走行可能な場合には
ほとんど発生しないが、カーブの多い市街地、山道、あ
るいは渋滞時等で頻繁に発生し、その都度、圧縮機21
が停止して再起動までにたとえば1分間が確保され、そ
の間は冷蔵室の冷却ができなくなってしまう。
【0049】そこで、インバータ3における整流後直流
電圧が240Vよりも低くなった場合、上記のように、
発電機2に代わって蓄電池ユニット30が電源として機
能することにより、圧縮機21の過負荷運転およびブレ
ークダウンによる不要な運転停止を回避することができ
る。これにより、冷蔵室の冷却を中断なく続けながら常
に安定した冷却性能が得られ、冷凍車用冷凍装置として
の高い信頼性を確保することができる。
【0050】また、エンジン1がストップすると、発電
機2の出力が零となるが、この場合はリレー接点42が
オンしていれば蓄電池ユニット30からインバータ3へ
の電力供給がなされ、リレー接点42がオフすれば蓄電
池ユニット30からインバータ3への電力供給が遮断さ
れる。つまり、蓄電池ユニット30のみを電源として圧
縮機21の運転をオンしたりオフしたり制御することが
できる。
【0051】なお、突入電流防止回路6は、整流回路4
とスイッチング回路8との間の通電ラインにおいて、蓄
電池ユニット30の接続位置よりも下流側に存してお
り、発電機2が電源となる場合も、蓄電池ユニット30
が電源となる場合も、そのいずれにおいても突入電流を
確実に防止することができる。
【0052】一方、力率改善用のリアクタ5について
は、整流回路4とスイッチング回路8との間の通電ライ
ンにおいて、蓄電池ユニット30の接続位置よりも上流
側に存することから、蓄電池ユニット30の無駄な放電
を防止できるという作用効果を奏する。以下、この理由
について説明する。
【0053】仮に、リアクタ5が蓄電池ユニット30の
接続位置よりも下流側に存していれば、運転周波数Fを
高くして負荷電力を大きくしていく過程において、たと
え発電機2から十分な発電電力が得られるエンジン回転
数域であっても、蓄電池ユニット30から負荷側に電流
が流れ込んでしまうという好ましくない現象が生じる。
蓄電池ユニット30の無駄な放電を生じることになる。
【0054】すなわち、負荷の増大に伴ってリアクタ5
に流れる電流が大きくなり、かつリアクタ5の接続点に
おける電流リップルがスイッチング回路8における素子
(たとえばトランジスタ)のスイッチング作用を受けて
負荷と共に増加するのに対し、リアクタ5は自己の電流
変化を軽減するように動作する。その結果、リアクタ5
のインダクタンスによる電源からの電流吸出し作用が大
きくなる。しかも、発電機2と蓄電池ユニット30とを
比較して考えた場合、発電機2の方が蓄電池ユニット3
0よりも非常に大きな電源インダクタンスを有する(発
電機2はr=1Ω、L=5mH、蓄電池ユニット30は
r=2Ω、L=0.1mH)。このため、発電機2の発
電電力が十分な状態にあるにもかかわらず、負荷増加時
のリアクタ5による電流の吸上げのほとんどが蓄電池ユ
ニット30からの流入分となり、蓄電池ユニット30の
無駄な放電を生じてしまうことになる。
【0055】そこで、リアクタ5を蓄電池ユニット30
の接続位置よりも上流側に設け、上記のような不具合を
解消するようにしている。
【0056】[2]第2実施形態について説明する。第
1実施形態ではエンジン回転数Nが設定値Ns以下のと
きに運転周波数Fを許容最低運転周波数Fmin(=30
Hz)まで低減したが、この第2実施形態では、十分な
冷却能力の確保を第一優先とするべく、低減目標値を許
容最低運転周波数Fmin(=30Hz)よりも高い値た
とえば45Hzとしている。他の構成は第1実施形態と
同じである。
【0057】運転周波数Fを45Hzにすることで、冷
蔵室の収容物を冷やすのに十分な冷却能力を得ることが
できる。この場合、発電機2の発電電力のみでは電力供
給不足を招いてしまうので、その不足分が蓄電池ユニッ
ト30からの自然放電によって賄われる。
【0058】低減目標値である45Hzは、蓄電池ユニ
ット30における蓄電池35の容量や通常運転中になさ
れる充電電力量などを考慮し、また定格の80%程度の
冷却能力で得られれば十分であることを考慮し、定めて
いる。低減目標値をあまり高くし過ぎると、蓄電池ユニ
ット30が賄う電力量が増えるため、蓄電池ユニット3
0としてさらに大型のものを採用しなければならず、エ
ンジンルームのスペースの制約などを受けてしまう点を
考慮している。
【0059】以上のように、運転周波数Fの低減目標値
を許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)よりも高い
値に設定し、かつそれに伴う電力不足分を蓄電池ユニッ
ト30の放電によって補うことにより、渋滞等でエンジ
ン回転数Nが長時間にわたり低下するような状況でも、
十分な冷却能力をもって冷蔵室の収容物を冷やすことが
できる。
【0060】[3]その他、この発明は上記各実施形態
に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々
変形実施可能である。
【0061】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、イ
ンバータにおける整流回路とスイッチング回路との間の
通電ラインに蓄電池ユニットを接続したので、エンジン
回転数が低下した場合でも圧縮機の運転を継続すること
ができ、常に安定した冷却性能が得られる信頼性にすぐ
れた冷凍車用冷凍装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】各実施形態におけるエンジン回転数、発電機電
圧、整流後直流電圧の関係を示す図。
【図3】各実施形態におけるエンジン回転数、発電機最
大電力、発電機回転数の関係を示す図。
【図4】第1実施形態の作用を説明するためのフローチ
ャート。
【符号の説明】
1…エンジン 2…発電機 3…インバータ 4…整流回路 5…リアクタ 6…突入電流防止回路 8…スイッチング回路 9…圧縮機モータ 40…制御部 43…AVR 44…電流センサ 21…圧縮機 24…蒸発器 25…温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 千昭 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 Fターム(参考) 3G093 AA13 AA16 DA01 DB20 EB00 FA11 FB05 3H045 AA09 AA12 AA27 BA19 BA28 BA31 CA09 CA29 DA07 EA34 3L045 AA02 BA02 CA03 DA02 LA06 LA12 LA17 MA02 MA20 NA01 NA12 PA01 PA03 PA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のエンジンにより駆動される発電機
    と、この発電機の出力を整流回路で整流しその整流後の
    直流電圧をスイッチング回路で所定周波数の交流電圧に
    変換するインバータとを備え、そのインバータの出力に
    より圧縮機を運転する冷凍車用冷凍装置において、 前記整流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンに蓄電池ユニットを接続したことを特徴とする冷凍車
    用冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記整流回路と前記スイッチング回路と
    の間の通電ラインに、かつ前記蓄電池ユニットの接続位
    置より下流側に、突入電流防止回路を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の冷凍車用冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記蓄電池ユニットは、蓄電池およびそ
    の蓄電池に充電電流を供給する充電回路を備え、充電回
    路は充電電流を所定値以下に抑える電流リミット機能を
    持つことを特徴とする請求項1に記載の冷凍車用冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 前記通電ラインと前記蓄電池ユニットと
    の接続間に設けられた開閉接点と、前記発電機の出力が
    零のときに前記蓄電池ユニットを電源として運転を制御
    するべく前記開閉接点を開閉制御する制御手段と、をさ
    らに具備したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍車
    用冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記エンジンの回転数を検出する検出手
    段と、この検出手段で検出される回転数が設定値以下の
    場合に前記インバータの出力周波数を所定値に低減する
    制御手段と、をさらに具備したことを特徴とする請求項
    1に記載の冷凍車用冷凍装置。
  6. 【請求項6】 前記所定値は、許容最低周波数よりも高
    い値であることを特徴とする請求項5に記載の冷凍車用
    冷凍装置。
  7. 【請求項7】 前記整流回路と前記スイッチング回路と
    の間の通電ラインに、かつ前記蓄電池ユニットの接続位
    置より上流側に、リアクタを設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の冷凍車用冷凍装置。
JP22860699A 1999-08-12 1999-08-12 冷凍車用冷凍装置 Expired - Fee Related JP4199380B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22860699A JP4199380B2 (ja) 1999-08-12 1999-08-12 冷凍車用冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22860699A JP4199380B2 (ja) 1999-08-12 1999-08-12 冷凍車用冷凍装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001056170A true JP2001056170A (ja) 2001-02-27
JP4199380B2 JP4199380B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=16878994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22860699A Expired - Fee Related JP4199380B2 (ja) 1999-08-12 1999-08-12 冷凍車用冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4199380B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003014359A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用冷却装置
CN101726135B (zh) * 2009-11-15 2013-05-08 广东工业大学 具有两种工作模式的空调系统及其控制方法
WO2014010840A1 (ko) * 2012-07-13 2014-01-16 Yoon Sang Eock 냉동 차량용 영구자석식 발전기의 출력전압 제어 장치 및 방법
KR101478771B1 (ko) * 2012-07-13 2015-01-05 윤상억 냉동 차량용 영구자석식 발전기의 출력전압 제어 장치
JP2016080195A (ja) * 2014-10-09 2016-05-16 東芝キヤリア株式会社 可搬式保冷庫および可搬式保冷庫システム
EP3623729A4 (en) * 2017-05-09 2020-05-27 Denso Corporation REFRIGERATION DEVICE

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6071300B2 (ja) 2012-07-24 2017-02-01 三菱重工業株式会社 輸送用冷凍システム
JP2023132815A (ja) 2022-03-11 2023-09-22 スズキ株式会社 冷蔵/冷凍車

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01285756A (ja) * 1988-05-13 1989-11-16 Mitsubishi Electric Corp 車載コンテナ用冷凍装置
JPH03222602A (ja) * 1990-01-26 1991-10-01 Toyota Motor Corp 電気自動車用電力変換器
JPH0556566A (ja) * 1991-08-07 1993-03-05 Ryobi Ltd 充電・交流両用電動工具の電源回路
JPH0833230A (ja) * 1994-07-08 1996-02-02 Toshiba Corp 無停電電源装置
JPH114506A (ja) * 1997-06-12 1999-01-06 Aqueous Res:Kk 車両発電装置
JPH1163780A (ja) * 1997-08-22 1999-03-05 Sanden Corp 低温貯蔵庫
JPH11304327A (ja) * 1998-04-23 1999-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車両用冷凍冷蔵装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01285756A (ja) * 1988-05-13 1989-11-16 Mitsubishi Electric Corp 車載コンテナ用冷凍装置
JPH03222602A (ja) * 1990-01-26 1991-10-01 Toyota Motor Corp 電気自動車用電力変換器
JPH0556566A (ja) * 1991-08-07 1993-03-05 Ryobi Ltd 充電・交流両用電動工具の電源回路
JPH0833230A (ja) * 1994-07-08 1996-02-02 Toshiba Corp 無停電電源装置
JPH114506A (ja) * 1997-06-12 1999-01-06 Aqueous Res:Kk 車両発電装置
JPH1163780A (ja) * 1997-08-22 1999-03-05 Sanden Corp 低温貯蔵庫
JPH11304327A (ja) * 1998-04-23 1999-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車両用冷凍冷蔵装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003014359A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用冷却装置
CN101726135B (zh) * 2009-11-15 2013-05-08 广东工业大学 具有两种工作模式的空调系统及其控制方法
WO2014010840A1 (ko) * 2012-07-13 2014-01-16 Yoon Sang Eock 냉동 차량용 영구자석식 발전기의 출력전압 제어 장치 및 방법
KR101478771B1 (ko) * 2012-07-13 2015-01-05 윤상억 냉동 차량용 영구자석식 발전기의 출력전압 제어 장치
JP2016080195A (ja) * 2014-10-09 2016-05-16 東芝キヤリア株式会社 可搬式保冷庫および可搬式保冷庫システム
EP3623729A4 (en) * 2017-05-09 2020-05-27 Denso Corporation REFRIGERATION DEVICE

Also Published As

Publication number Publication date
JP4199380B2 (ja) 2008-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4426737B2 (ja) 車両用冷凍装置
US6543242B2 (en) Generator power management
US6744149B1 (en) System and method for providing step-down power conversion using an intelligent switch
US6377031B1 (en) Intelligent switch for power management
US6437957B1 (en) System and method for providing surge, short, and reverse polarity connection protection
US5179842A (en) Inverter controlled air conditioner capable of effectively reducing a rush current at starting
EP1950509B1 (en) Refrigeration device for trailer
US6465908B1 (en) Intelligent power management system
JP5609470B2 (ja) コンテナ用冷凍システム
JP3126895B2 (ja) 単相誘導電動機並びに該単相誘導電動機を用いた冷蔵庫
WO2012009954A1 (zh) 直流电驱动移动制冷设备
JP5417876B2 (ja) 冷凍装置
JP2001056170A (ja) 冷凍車用冷凍装置
JP3216585B2 (ja) 空気調和装置
JPH08261571A (ja) 圧縮式冷凍装置の起動方法
KR100350109B1 (ko) 냉동차량 장착용 보조 냉동시스템과 작동방법
JP2002323280A (ja) 冷凍車
JP2005098623A (ja) 冷凍車用電源装置
JP4279950B2 (ja) 冷凍車用冷凍装置
JP2005061697A (ja) 輸送用冷凍装置
CN113883703A (zh) 一种空调室内机
JP4475846B2 (ja) 車両用冷却装置
JP3218459U (ja) 車載用冷凍装置
WO2001018625A1 (en) System and method for providing step-down power conversion using an intelligent switch
KR200230154Y1 (ko) 냉동차량 장착용 보조 냉동시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080307

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080528

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080630

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081003

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees