JP2002323280A - 冷凍車 - Google Patents

冷凍車

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JP2002323280A
JP2002323280A JP2001125972A JP2001125972A JP2002323280A JP 2002323280 A JP2002323280 A JP 2002323280A JP 2001125972 A JP2001125972 A JP 2001125972A JP 2001125972 A JP2001125972 A JP 2001125972A JP 2002323280 A JP2002323280 A JP 2002323280A
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compressor
engine
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JP2001125972A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Okamoto
宏 岡本
Hiroaki Sugiura
廣陽 杉浦
Koji Shirai
弘二 白井
Yuichi Ide
祐一 井出
Masaki Toyoda
正基 豊田
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Toshiba Carrier Corp
Original Assignee
Toshiba Carrier Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大形の蓄電池を採用することなく、エンジン
停止時の蓄電池放電による圧縮機運転の継続をエンジン
停止ごとに確実に実行することができ、これによりエン
ジン停止時の庫内温度上昇を回避することができる信頼
性にすぐれた冷凍車を提供する。 【解決手段】 組電池43の放電による圧縮機21の運
転時にその運転時間を計測し、その計時Tが制限時間T
0に達したとき、圧縮機21の運転を停止する。制限時
間T0については、タイマ時間設定スイッチ32bの操
作によって可変設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン駆動の
発電機出力により蓄電池を充電してその充電電力を圧縮
機駆動に使用する冷凍車に関する。
【0002】
【従来の技術】荷台に冷凍/冷蔵用のコンテナを積載し
た冷凍車では、エンジンの出力軸にプーリーやベルトを
介して駆動軸が連結されたいわゆる開放形の圧縮機が使
用されている。このような冷凍車の場合、圧縮機がその
動力を外部から取り込む開放形であるため、冷凍サイク
ル中の冷媒がごくわずかではあるが徐々に空気中に漏れ
ていくという欠点がある。また、このような冷凍車で
は、エンジンが停止してしまうと、圧縮機が駆動でき
ず、冷却すべき貨物室内の温度が上昇するという問題が
ある。
【0003】そこで、特願平11-228606号に示されるよ
うに、エンジンの動力を受けて発電する発電機を設け、
この発電機出力をインバータで所定周波数の交流電力に
変換し、その交流電力によって密閉形圧縮機のモータを
駆動するとともに、発電機の余剰電力を蓄電池に充電し
ておき、エンジンが停止して発電機の出力が零となった
場合に蓄電池を放電させることで、エンジン停止中も圧
縮機の運転を継続できるようにした冷凍車がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蓄電池
の電力には限りがあり、エンジンの停止ごとに、しかも
その停止中の全ての時間にわたって蓄電池の放電による
圧縮機運転を行うと、蓄電池が放電しきってしまうこと
がある。この場合、それ以降の蓄電池の放電による圧縮
機運転が不可能となり、エンジン停止時に冷凍/冷蔵庫
内の温度が上昇してしまうことがある。
【0005】蓄電容量の大きい大形の蓄電池を採用する
ことも考えられるが、大形の蓄電池は重量が重くて体積
も大きいことから、冷凍車の車体重量が増して冷凍車の
燃費悪化を招いたり、占有容積が大きくなってその分だ
け貨物室の容積を削減せざるを得なくなる等の問題があ
る。
【0006】この発明は、上記の事情を考慮したもの
で、その目的とするところは、大形の蓄電池を採用する
ことなく、エンジン停止時の蓄電池放電による圧縮機運
転の継続をエンジン停止ごとに確実に実行することがで
き、これによりエンジン停止時の庫内温度上昇を回避す
ることができる信頼性にすぐれた冷凍車を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の冷
凍車は、エンジンと、このエンジンにより駆動される発
電機と、この発電機の出力により充電される蓄電池と、
上記発電機の出力または上記蓄電池の放電により運転す
る圧縮機とを備えたものであって、蓄電池の放電による
圧縮機の運転時にその運転時間を計測する計測手段と、
この計測手段の計時が制限時間に達したとき、圧縮機の
運転を停止する制御手段と、上記制限時間を可変設定す
る設定手段と、を備えている。
【0008】請求項2に係る発明の冷凍車は、請求項1
に係る発明において、さらに、運転席に設けられた操作
手段を備えている。この操作手段の操作に応じて、設定
手段が制限時間を設定する。
【0009】請求項3に係る発明の冷凍車は、請求項1
に係る発明において、さらに、発電機の運転ごとにその
運転時間を検出する検出手段を備えている。この検出手
段の検出結果に応じて、設定手段が制限時間を設定す
る。
【0010】請求項4に係る発明の冷凍車は、請求項1
に係る発明において、さらに、エンジンの停止頻度を検
出する検出手段を備えている。この検出手段の検出結果
に応じて、設定手段が制限時間を設定する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。図1において、1は車両
(自動車)搭載の車載バッテリ電源で、その車載バッテ
リ電源1にキースイッチ2を介して車両のエンジン3が
接続されている。運転手が運転席のキーシリンダ(図示
しない)にキーを差し込んで回動操作すると、キースイ
ッチ2がオンし、エンジン3が始動する。
【0012】エンジン3の出力軸にプーリーおよびベル
トを介して発電機11が連結され、エンジン3の動力に
よって発電機11が駆動される。発電機11は、交流電
力(例えば三相200V程度の交流電圧)を発生する。
この発電機11の出力端にリレー接点12を介してダイ
オードブリッジの整流回路13が接続され、その整流回
路13の出力端に平滑コンデンサ14が接続されてい
る。整流回路13は、280V程度の直流電圧を出力す
る。そして、平滑コンデンサ14にスイッチング回路1
5が接続されている。この整流回路13、平滑コンデン
サ14、スイッチング回路15により、発電機11の発
電電力を所定周波数の三相交流電力に変換するインバー
タ16が構成されている。このインバータ出力が、圧縮
機21の圧縮機モータ21Mに駆動電力として供給され
る。
【0013】圧縮機21は、圧縮機モータ21Mを潤滑
油および圧縮部と共にケースに収容した密閉型で、冷媒
を吸込み、それを圧縮して吐出する。この圧縮機21の
吐出口に室外熱交換器(凝縮器)22が配管接続され、
その室外熱交換器22に膨張弁23を介して庫内熱交換
器(蒸発器)24が配管接続されている。さらに、庫内
熱交換器24に圧縮機21の吸込口が配管接続されてい
る。また、室外熱交換器22の近傍に室外ファン25が
配設され、庫内熱交換器24の近傍に庫内ファン26お
よび庫内温度センサ27が配設されている。これら圧縮
機21、室外熱交換器22、膨張弁23、庫内熱交換器
24、室外ファン25、および庫内ファン26により、
後述の冷凍/冷蔵室3内の空気を冷却する車両用冷凍装
置が構成されている。
【0014】上記発電機11にAVR(自動電圧制御装
置)17が接続されている。このAVR17は、後述の
制御部30から供給される起動信号に応じて動作を開始
し、エンジン3の回転数変化にかかわらず発電機11の
出力電圧(三相200V程度の交流電圧)が目標値一定
となるように、発電機11の界磁巻線に流れる電流を調
整する。
【0015】一方、整流回路13の出力端にコネクタA
の端子A1,A2が接続されている。コネクタAは、端
子A1,A2のほかに、端子A3,A4,A5を有し、
コネクタBとの接続および切離が自在である。
【0016】コネクタAの端子A1は整流回路13の負
側出力端子に接続され、端子A2は整流回路13の制御
用出力端子(付勢用電圧を出力する)に接続され、端子
A3は制御部30の正側出力端子に接続され、端子A4
は制御部30の接地用端子Gに接続されている。さら
に、端子A4,A5にファン制御回路31の電源端子が
接続されるとともに、端子A5に制御部30の第1の正
側電源端子が接続されている。
【0017】ファン制御回路31は、端子A4,A5か
らの入力電圧を電源電圧として、かつ制御部30からの
指令に応じて、上記室外ファン25および庫内ファン2
6を駆動制御する。
【0018】コネクタBは、コネクタAの各端子と対応
する位置に端子B1,B2,B3,B4,B5を有し、
蓄電池ユニット40内の蓄電池と充放電用の外部回路と
の接続および切離を行う。蓄電池ユニット40は、次の
ように構成されている。
【0019】コネクタBの端子B2にダイオード41を
順方向に介して充電制御回路42の一端が接続され、そ
の充電制御回路42の他端が開閉器たとえばリレー45
の常開接点45a,45bを直列に介して組電池43の
正側端子に接続されている。組電池43の負側端子は端
子B1に接続されている。そして、組電池43の正側端
子に、上記常開接点45a,45bを直列に介してDC
/DCコンバータ46の正側入力端子が接続され、その
DC/DCコンバータ46の負側入力端子が組電池43
の負側端子に接続されている。
【0020】また、組電池43の正側端子に、上記常開
接点45a,45bを直列に介して、さらにダイオード
44を順方向に介して、端子B2が接続されている。
【0021】組電池43は、充放電が可能な蓄電池(例
えば鉛電池)を19個、直列に接続したもので、直流2
30V程度の定格容量を有する。充電制御回路42は、
整流回路13の出力電圧が組電池43の電圧より高いレ
ベルにあればオンして組電池43に充電電流を供給し、
整流回路13の出力電圧が組電池43の電圧と同じまた
はそれより低いレベルまで低下するとオフして充電電流
の供給を停止する。
【0022】端子B3,B4間に上記リレー45の励磁
コイル45cが接続されている。励磁コイル45cは、
コネクタBにコネクタAが接続されている場合にコネク
タA,Bを通して入力される所定電圧(制御部30から
出力される付勢用電圧24V)により付勢され、コネク
タBからコネクタAが切離された場合に上記所定電圧の
入力が解除されることにより消勢される。この励磁コイ
ル45cおよび上記常開接点45a,45bが1つのケ
ースに収容されてリレー45が構成されている。リレー
45は、2つの常開接点45a,45bを有することか
ら一般に2極リレーと称される。なお、常開接点の数に
限定はなく、3つ以上の常開接点を有する多極リレーを
採用してもよい。
【0023】上記制御部30は、第2の正側電源端子お
よび接地用端子を有し、その両端子間にキースイッチ2
を介して印加される電圧、または蓄電池ユニット40の
DC/DCコンバータ46からコネクタB,Aを介して
第1の正側電源端子と接地用端子との間に印加される電
圧により動作し、上記リレー接点12、スイッチング回
路15、AVR17、ファン制御回路31、リレー45
などを制御する。
【0024】また、制御部30に、上記庫内温度センサ
27および操作部32が接続されている。操作部32に
は、庫内温度の設定つまみ(図示していない)のほか
に、図2に示すような、使用者が冷凍サイクルの運転を
オン,オフするための運転スイッチ32aおよびタイマ
時間設定スイッチ(操作手段)32bなどが設けられて
いる。タイマ時間設定スイッチ32bは、蓄電池放電に
よる圧縮機21の運転時間に対する制限時間を手操作に
よって例えば0分から12分まで連続的に設定するため
のものである。
【0025】制御部30は、図3に示すように、主制御
部50、タイマ(計測手段)51、および制限時間設定
部(設定手段)52を備えている。タイマ51は、蓄電
池の放電による圧縮機21の運転時に主制御部50から
開始信号を受けることにより動作して圧縮機21の運転
時間を計測するとともに、その計時が制限時間設定部で
設定されている制限時間に達した場合に主制御部50に
停止信号を発する。
【0026】主制御部50は、主要な機能として、次の
(1)〜(6)の手段を備える。
【0027】(1)運転スイッチ32aのオン操作に応
じてAVR17を始動し、その後、発電機11の出力電
圧が十分なレベルに達してAVR17から正常動作の旨
の信号を受けた場合に、リレー接点12をオンしてイン
バータ16を駆動する手段。
【0028】(2)運転スイッチ32aのオン操作に応
じてリレー45に対する付勢用電圧を出力し、その出力
を運転スイッチ32aのオフ操作に応じて解除する手
段。
【0029】(3)庫内温度センサ27の検知温度と操
作部32で設定される設定温度との差に応じてインバー
タ16の出力周波数を制御するとともに、その制御に伴
って必要電力が増大した場合にAVR17を操作して発
電機11の出力電流を上昇方向に制御する手段。
【0030】(4)運転スイッチ32aのオフ操作に応
じてAVR17を停止し且つリレー接点12をオフして
インバータ16を停止する手段。
【0031】(5)キースイッチ2のオフに応じてAV
R17を停止し且つリレー接点12をオフし、そのまま
インバータ16の駆動を継続する手段。すなわち、発電
機11の停止にかかわらず、蓄電池ユニット40の放電
による圧縮機21の運転が継続される。
【0032】(6)キースイッチ2のオフ時(蓄電池ユ
ニット40の放電による圧縮機21の運転継続が開始さ
れたとき)、タイマ51に対して開始信号を供給し、そ
の後、タイマ51から停止信号を受けたときに、インバ
ータ16を停止し、これにより圧縮機21の運転を強制
的に停止する手段。
【0033】制限時間設定部52は、上記タイマ時間設
定スイッチ32bの操作に連動して抵抗値が変化する可
変抵抗器53の抵抗値に応じて、圧縮機21の運転時間
に対する制限時間を設定する。
【0034】一方、冷凍車の具体例を図4に示してい
る。51は冷凍車で、運転席52の後部荷台にコンテナ
53を備え、そのコンテナ53内に冷凍/冷蔵庫54を
備えている。コンテナ53の背面扉を開けることによ
り、冷凍/冷蔵庫54に対する食品等の出し入れが可能
となっている。庫内の前部には上記庫内熱交換器24お
よび庫内温度センサ27が設けられている。
【0035】運転席52には、上記操作部32が設けら
れている。また、運転席52の下部のエンジンルームに
エンジン3および発電機11が設けられている。
【0036】コンテナ53の外周には、走行風が当たる
上部に上記室外熱交換器22が取付けられ、下部に圧縮
機21、電気回路ユニット10、蓄電池ユニット40が
取付けられている。電気回路ユニット10には、上記イ
ンバータ16、制御部30、ファン制御回路31などが
収容されている。
【0037】つぎに、上記の構成の作用を図5のフロー
チャートおよび図6のタイムチャートを参照して説明す
る。冷凍車が保管される操車場には商用交流電源を利用
して蓄電池ユニット40を充電するための設備が設けら
れており、冷凍車を使用しない夜間など、その設備から
導出されているケーブルがコネクタBに接続されて組電
池43が充電される。翌朝、冷凍車を使用する場合、上
記設備のケーブルがコネクタBから切離され、コネクタ
BにコネクタAが接続される。運転手がキースイッチ2
をオンすると(ステップ101のYES)、エンジン3
が始動して発電機11が駆動されるとともに、車載バッ
テリ電源1から制御部30に動作用電圧が供給されて制
御部30が動作し、この状態で操作部32の運転スイッ
チ32aがオン操作されることにより、AVR17が始
動して発電機11の出力電圧が調整される(ステップ1
02)。そして、発電機11の出力電圧が得られると
(ステップ103のYES)、タイマ51がリセットさ
れ(ステップ104)、その出力電圧が十分なレベルに
達したところでリレー接点12がオンされ且つインバー
タ16が駆動される。このインバータ出力により圧縮機
21が起動される。
【0038】圧縮機21が起動すると、圧縮機21から
冷媒が吐出され、その冷媒が室外熱交換器22、膨張弁
23、および庫内熱交換器24を通して流れ、圧縮機2
1に吸い込まれる。これにより、室外熱交換器22が凝
縮器として機能し、庫内熱交換器24が蒸発器として機
能する。
【0039】また、運転スイッチ32aのオン操作に応
じて、制御部30から、付勢用電圧が出力される。この
付勢用電圧は、コネクタA,Bを通してリレー45の励
磁コイル45cに印加される。これにより、励磁コイル
45cが付勢され、常開接点45a,45bが同時にオ
ンする。
【0040】常開接点45a,45bがオンすると、整
流回路13の出力電圧が、コネクタA,B、ダイオード
41、充電制御回路42、および常開接点45a,45
bを通して組電池43に印加される。このとき、印加電
圧が充電にとって十分な所定レベル以上に達すると、充
電制御回路42がオンして組電池43に充電電流が流
れ、組電池43が充電される(ステップ105)。こう
して、発電機11の発電電力のうち、圧縮機21の駆動
に供されないいわゆる余剰電力が組電池43に充電され
ることになる。
【0041】この充電時、組電池43に印加されている
のと同じ電圧がDC/DCコンバータ46に入力され、
そのDC/DCコンバータ46から制御部駆動用および
ファン駆動用の電圧が出力される。この出力電圧は、コ
ネクタB,Aを通して、ファン制御回路31に動作用電
圧として供給される。この供給により、室外ファン25
および庫内ファン26が起動される。庫内ファン26が
起動されると、冷凍/冷蔵庫54内の空気が庫内熱交換
器(蒸発器)24を通して循環し、冷凍/冷蔵庫54内
が冷却される。
【0042】また、DC/DCコンバータ46の出力電
圧は、コネクタB,Aを通して、制御部30にも動作用
電圧として供給される。この供給により、たとえキース
イッチ2がオフされて車載バッテリ電源1から制御部3
0への電圧供給が断たれた場合でも、制御部30の動作
を継続することが可能となっている。
【0043】冷凍/冷蔵庫54内の温度は庫内温度セン
サ27で検知され、その検知温度Taと操作部32で予
め設定されている設定温度Tsとの差(冷却負荷)ΔT
が求められる。この温度差ΔTが大きいほど、インバー
タ16の出力周波数が高く設定され、圧縮機21の能力
が高められる。冷却が進んで温度差ΔTが小さくなるに
従い、インバータ16の出力周波数が低下されていく。
やがて、温度差ΔTが零になると、インバータ16の駆
動が停止され、圧縮機21の運転が中断する。その後、
再び温度差ΔTが生じると、インバータ16が駆動さ
れ、圧縮機21の運転が再開される。
【0044】一方、運転手が冷凍車を離れる際にキース
イッチ2をオフすると(ステップ106のYES)、キ
ースイッチ2を通した制御部30への車載バッテリ電源
電圧の供給が断たれることでキースイッチ2のオフが制
御部30で察知され、制御部30の主制御部50からタ
イマ51に開始信号が供給されてタイマ計時が開始され
る(ステップ107)。
【0045】また、キースイッチ2のオフにより、エン
ジン3が停止する。この場合、発電機11が発電しなく
なり、整流回路13の出力電圧が零となる。整流回路1
3の出力電圧が零になると、組電池43に対する充電が
終了し、自動的かつ直ちに組電池43が放電する。この
放電電圧は、コネクタB,Aを通してインバータ16の
平滑コンデンサ14に供給されるとともに、DC/DC
コンバータ46にも供給される。また、制御部30は、
キースイッチ2のオフに基づき、AVR17の動作を停
止するとともにリレー接点12をオフする。なお、リレ
ー45の付勢は継続し、充電整流回路42は整流回路1
3の出力が無いためオフする(ステップ108,10
9)。
【0046】したがって、エンジン3の停止にかかわら
ず、組電池43を電源として、制御部30の動作、スイ
ッチング回路15の動作、ファン制御回路31の動作が
継続し、ひいては圧縮機21の運転、室外ファン25の
運転、庫内ファン26の運転が継続する。つまり、運転
手がエンジン3を止めて車両から離れるような状況で
も、冷凍/冷蔵庫54の冷却を続けることができる。
【0047】タイマ51の動作は続いており、エンジン
3が停止したまま、タイマ51の計時Tが予め定められ
ている制限時間T0に達すると(ステップ110のYE
S)、タイマ51から主制御部50に停止信号が供給さ
れ、かつタイマ51がリセットされる(ステップ11
1)。
【0048】このとき、リレー接点12がオフされ且つ
インバータ16が停止され、これにより圧縮機21の運
転が強制的に停止される(ステップ112)。この強制
的な運転停止は、組電池43のそれ以上の放電を防ぐた
めのものである。なお、冷凍/冷蔵庫54内の温度Ta
は、運転停止してもすぐに上昇することはなく、冷凍/
冷蔵庫54の断熱作用によってある程度の時間は低温度
状態を維持する。
【0049】その後、運転者が冷凍車に戻ってキースイ
ッチ2をオンすると、エンジン3が始動して発電機11
が駆動され、再び上記の冷却運転が実行される。
【0050】以上のように、エンジン3が停止した後の
組電池43の放電による圧縮機21の運転時間を計測
し、その計時Tが制限時間T0に達した場合には圧縮機
21の運転を強制的に停止することにより、限られた容
量の組電池43であっても、その組電池43が放電しき
ってしまう不具合を回避しながら、エンジン停止ごと
に、組電池43の放電による圧縮機21の運転継続を確
実に実行することができる。よって、エンジン停止時の
冷凍/冷蔵庫54内の温度上昇を回避することができ、
冷凍車としての高い信頼性を確保することができる。
【0051】組電池43を大形化する必要もないので、
冷凍車の車体重量が増して冷凍車の燃費悪化を招いた
り、冷凍/冷蔵庫54の容積が減少するなどの不具合を
防ぐことができる。
【0052】とくに、制限時間T0については、運転手
がタイマ時間設定スイッチ32bを操作することによ
り、連続的に変化させることができる。たとえば、図6
は、制限時間T0として短めのT1を設定した場合の蓄
電池放電による運転パターンを示したもので、冷凍車に
よる配達業務が市街地などを対象として、エンジン3の
停止・始動(発電機停止・始動)が頻繁に繰り返される
場合に適用される。
【0053】エンジン3の停止・始動が頻繁に繰り返さ
れる配達パターンでは、組電池43に対する充電時間が
短くなることに対処し、運転手が短めの制限時間T1を
設定する。この場合、制限時間T1が経過した後の圧縮
機停止時間t1はわずかであり、よって庫内温度の上昇
はほとんど生じない。したがって、冷凍車が配送センタ
ーを朝出発してから夜戻ってくるまで、組電池43が放
電しきってしまうことなく、エンジン停止ごとに、組電
池43の放電による圧縮機21の運転継続を確実に実行
することができる。
【0054】図7は、制限時間T0として長めのT2を
設定した場合の蓄電池放電による運転パターンを示した
もので、主に市街地から離れた郊外などでの配達業務に
適用される。
【0055】郊外での配達業務では、エンジン運転時間
(発電機運転時間)およびエンジン停止時間(発電機停
止時間)が共に長くなる傾向にあり、エンジン運転中に
組電池43に十分な電力を充電することができる。この
場合、エンジン停止時間も長くなることからエンジン停
止中の組電池43の放電による圧縮機運転時間(タイマ
時間)を長く設定しないと、エンジン停止中に庫内温度
が大きく上昇する可能性がある。これに対処して、運転
手が長めの制限時間T2を設定する。
【0056】長めの制限時間T2が設定されても、組電
池43に対する充電量が多いので、冷凍車が配送センタ
ーを朝出発してから夜戻ってくるまで、組電池43が放
電しきってしまうことなく、エンジン停止ごとに、組電
池43の放電による圧縮機21の運転継続を確実に実行
することができる。
【0057】制限時間T2を極端に長く設定することは
できないが、上記した図6の運転パターンの制限時間T
1に比べてかなり長めに設定することができる。制限時
間T1としては5分以内、3分程度が望ましく、制限時
間T2としては10分〜15分程度が目安となる。
【0058】なお、上記実施形態では、組電池43の放
電による圧縮機運転の制限時間T0をタイマ時間設定ス
イッチ32bの操作によって設定する構成としたが、そ
のタイマ時間設定スイッチ32bに代えて、図8に示す
ように発電機運転時間検出部54を設け、発電機11の
運転時間(エンジン3の運転時間)を検出し、その検出
時間に基づいて制限時間T0を自動的に可変設定する構
成としてもよい。これは、発電機11の運転時間と停止
時間とがほぼ比例関係にあって、しかも発電機11の運
転時間と組電池43の充電量とが比例関係にあることを
考慮したものである。
【0059】発電機運転時間検出部54は、AVR17
を介して発電機11の運転時間を検出する。この発電機
運転時間検出部54の検出時間に応じて、制限時間設定
部52が制限時間T0を設定する。すなわち、発電機1
1の運転時間が短ければ、図6の運転パターンのように
短めの制限時間T1が設定され、発電機11の運転時間
が長いと、図7の運転パターンのように長めの制限時間
T2が設定される。
【0060】また、図9に示すように、タイマ時間設定
スイッチ32bに代えて、エンジン停止頻度検出部55
を設け、エンジン3の停止頻度(発電機1の停止頻度)
を検出し、その検出頻度に基づいて制限時間T0を自動
的に可変設定する構成としてもよい。これは、通常、冷
凍車の配送区域が決まっていて同一車両における運転パ
ターンにはそれほど変化がないことを考慮したものであ
る。
【0061】エンジン停止頻度検出部55は、キースイ
ッチ2の操作に応じて1日におけるエンジン3の停止頻
度を統計的に検出する。このエンジン停止頻度検出部5
5の検出頻度に応じて、制限時間設定部52が翌日の制
限時間T0を設定する。すなわち、前日の停止頻度が多
ければ、翌日は図6の運転パターンのように短めの制限
時間T1が設定され、前日の停止頻度が少なければ、翌
日は図7の運転パターンのように長めの制限時間T2が
設定される。なお、1日単位でなく、数日単位たとえば
10日単位で停止頻度を検出し、その検出頻度に応じて
それ以降の10日間の制限時間T0を設定するようにし
てもよい。
【0062】その他、この発明は上記実施形態に限定さ
れるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施
可能である。
【0063】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、大
形の蓄電池を採用することなく、エンジン停止時の蓄電
池放電による圧縮機運転の継続をエンジン停止ごとに確
実に実行することができ、これによりエンジン停止時の
庫内温度上昇を回避することができる信頼性にすぐれた
冷凍車を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】一実施形態における操作部の構成を示す図。
【図3】一実施形態における制御部の要部の構成を示す
ブロック図。
【図4】一実施形態における冷凍車の構成を概略的に示
す図。
【図5】一実施形態の作用を説明するためのフローチャ
ート。
【図6】一実施形態における運転パターンの一例を示す
タイムチャート。
【図7】一実施形態における運転パターンの他の例を示
すタイムチャート。
【図8】一実施形態の変形例における制御部の要部の構
成を示すブロック図。
【図9】一実施形態の他の変形例における制御部の要部
の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…車載バッテリ電源、2…キースイッチ、3…エンジ
ン、11…発電機、12…リレー接点、13…整流回
路、14…平滑コンデンサ、15…スイッチング回路、
16…インバータ、17…AVR、21…圧縮機、22
…室外熱交換器、24…庫内熱交換器、A,B…コネク
タ、30…制御部、40…蓄電池ユニット、42…充電
制御回路、43…組電池、45…リレー(開閉器)、4
6…DC/DCコンバータ、61…第1の箱体、62…
天板、63…蓄電池、65…第2の箱体、66…蓋、6
7…カバー、68…表示窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 1/00 371 F25B 1/00 371N 27/00 27/00 B (72)発明者 白井 弘二 静岡県富士市蓼原336番地 東芝キヤリア 株式会社内 (72)発明者 井出 祐一 静岡県富士市蓼原336番地 東芝キヤリア エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 豊田 正基 静岡県富士市蓼原336番地 東芝キヤリア エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3G084 BA35 CA07 FA36 3G093 AA01 AA13 AA16 DA13 EB08 3L045 AA02 BA02 CA02 DA02 LA05 MA13 MA16 NA01 NA16 PA02 PA03 PA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、このエンジンにより駆動さ
    れる発電機と、この発電機の出力により充電される蓄電
    池と、前記発電機の出力または前記蓄電池の放電により
    運転する圧縮機とを備えた冷凍車において、 前記蓄電池の放電による前記圧縮機の運転時にその運転
    時間を計測する計測手段と、 前記計測手段の計時が制限時間に達したとき、前記圧縮
    機の運転を停止する制御手段と、 前記制限時間を可変設定する設定手段と、を具備したこ
    とを特徴とする冷凍車。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷凍車において、 運転席に設けられた操作手段をさらに備え、 前記設定手段は、前記操作手段の操作に応じて制限時間
    を設定する、 ことを特徴とする冷凍車。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の冷凍車において、 前記発電機の運転ごとにその運転時間を検出する検出手
    段をさらに備え、 前記設定手段は、前記検出手段の検出結果に応じて制限
    時間を設定する、 ことを特徴とする冷凍車。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の冷凍車において、 前記エンジンの停止頻度を検出する検出手段をさらに備
    え、 前記設定手段は、前記検出手段の検出結果に応じて制限
    時間を設定する、 ことを特徴とする冷凍車。
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