JP4279950B2 - 冷凍車用冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のエンジンにより駆動される発電機を備え、その発電電力をインバータに供給し、そのインバータの出力により圧縮機を運転する冷凍車用冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生鮮食品等の低温度運搬に使用される冷凍車は、車両のエンジンにより駆動される圧縮機を搭載し、その圧縮機から凝縮器、減圧器、蒸発器へと冷媒を循環させることにより、冷蔵室を冷却する。
【0003】
ただし、この場合、エンジン回転数と圧縮機回転数とが比例関係にあるため、道路の渋滞時やアイドリング運転時などエンジン回転数が下がった際に冷凍能力が低下し、冷蔵室の冷却性能が低下するという問題がある。
【0004】
一方、最近では、車両のエンジンによって発電機を駆動し、その発電電力をインバータに供給し、そのインバータの出力によって圧縮機(圧縮機モータ)を運転するようにした冷凍車も登場している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
発電機を搭載した冷凍車の場合も、発電電力がエンジン回転数に応じて変化するという特徴がある。
すなわち、エンジン回転数が上昇すれば発電電力が大きくなり、インバータの出力周波数を高めて圧縮機を高能力運転することが可能であるが、エンジン回転数が下降すると発電電力が小さくなり、たとえば2トンクラスの冷凍車ではエンジン回転数が1000(RPM)以下まで下降した場合に、発電電力が定格の例えば2500Wを下回ってしまう。
【0006】
とくに、エンジン回転数が高い状態で圧縮機を高能力運転している場合に、エンジン回転数が低域まで急激に下降すると、発電電力が急激に低下し、圧縮機が過負荷運転となってブレークダウンし、停止してしまう。こうなると、冷蔵室の冷却が中断してしまう。
【0007】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、エンジン回転数が急激に下降した場合でも圧縮機の不要な停止を回避して冷却を継続することができ、常に安定した冷却性能が得られる信頼性にすぐれた冷凍車用冷凍装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の冷凍車用冷凍装置は、車両のエンジンにより駆動される発電機を備え、その発電電力をインバータに供給し、そのインバータの出力により圧縮機を運転するものであって、エンジンの回転数を検出する第1検出手段と、この第1検出手段で検出される回転数が減少方向に変化するときの変化の加速度を検出する第2検出手段と、この第2検出手段で検出される加速度が設定値以上の場合にインバータの出力周波数を低減する第一の制御手段と、上記第1検出手段で検出される回転数が設定値以下の場合にインバータの出力周波数を低減する第二の制御手段と、を備える。そして、第一の制御手段、第二の制御手段の順に優先順位が定められ、かつ第一の制御手段は、インバータの出力周波数を低減する際、その変化速度を第二の制御手段による変化速度よりも大きな速度で低減するようになっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
[1]以下、この発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1において、1は冷凍車のエンジンで、このエンジン1の動力が駆動用ベルトを介して発電機2に伝達される。発電機2は、エンジン1の動力を受けることにより駆動され、三相交流電力を発生する。この発電機2の出力端にリレー接点11を介してインバータ3が接続される。
【0012】
インバータ3は、発電機2の発電電力を整流回路4で整流し、その整流回路4の出力を突入電流防止回路5および平滑コンデンサ6を介してスイッチング回路7に供給する構成を有し、スイッチング回路7から所定周波数の三相交流電圧を出力する。突入電流防止回路5は、抵抗5aおよびリレー接点5bから成り、上記リレー接点11のオンに基づく電力投入時、リレー接点5bがまだオフ状態にあることで抵抗5aを通電路に投入し、整流回路4から平滑コンデンサ6およびスイッチング回路7へ過大電流が流れる事態を防止する。リレー接点5bは、リレー接点11のオンから約2秒後にオンする。このオンにより、抵抗5aに対する短絡回路が形成され、整流回路4の出力が平滑コンデンサ6およびスイッチング回路7へ直接的に供給される。
【0013】
スイッチング回路7は、複数のスイッチング素子からなり、これらスイッチング素子が後述の制御部10によってオン,オフ駆動されることにより、整流回路4から供給される直流電圧を所定周波数の三相交流電圧に変換して出力する。
【0014】
このインバータ3の出力端(スイッチング回路7の出力端)に圧縮機モータ8が接続される。圧縮機モータ8は、インバータ3の出力周波数(スイッチング回路7の出力電圧の周波数)Fに応じて回転数が変化するもので、圧縮機21のケースに収容されている。
【0015】
圧縮機21は、冷媒を吸込み、それを圧縮して吐出する。この圧縮機21の吐出口に凝縮器22が配管接続され、その凝縮器22に減圧器たとえば膨張弁23を介して蒸発器24が配管接続される。そして、蒸発器24は圧縮機21の吸込口に配管接続される。この配管接続により、冷媒を図示矢印方向に循環させる冷凍サイクルが構成される。蒸発器24は、冷凍車の冷蔵室(図示しない)に設置される。冷蔵室にはその室内温度を検知するための温度センサ25が取付けられている。
【0016】
一方、発電機2に電圧調整器(以下、AVRと略称する)12が接続される。AVR12は、発電機2の出力電圧がエンジン回転数や負荷電流の変動にかかわらず常に220V一定となるよう、発電機2における界磁電流をコントロールする。
【0017】
発電機2とリレー接点11との間の通電ラインに電流センサ13が取付けられる。電流センサ13は、発電機2の出力電流(発電機電流)Ixを検知する。
【0018】
発電機2に温度センサ15が取付けられる。温度センサ15は、発電機2の温度(発電機温度)Txを検知する。
【0019】
10は当該冷凍車用冷凍装置の全体を制御する制御部で、上記リレー接点11,5bのリレー本体を内蔵している。この制御部10に、スイッチング回路7、温度センサ25、AVR12、電流センサ13、冷蔵室内温度検出用の温度センサ15、温度設定器16、および運転スイッチ17が接続される。温度設定器16は、冷蔵室内温度の目標値を設定するためのものである。運転スイッチ17は、当該冷凍車用冷凍装置の運転操作用として用意されている。
【0020】
そして、制御部10は、主要な機能として次の(1)〜(5)の手段を備える。
(1)発電機2の回転に伴ってAVR12から出力されるパルス信号をカウントし、そのカウント値からエンジン1の回転数Nを検出する第1検出手段。
【0021】
(2)第1検出手段で検出される回転数Nが減少方向に変化するときの変化の加速度Gを上記カウント値の変化量に基づき検出する第2検出手段。
【0022】
(3)第2検出手段で検出される加速度Gが設定値Gs以上のとき、インバータ3の出力周波数(以下、運転周波数と称す)Fを、所定値たとえば許容最低出力周波数(許容最低運転周波数)Fmin=30Hzまで、かつ通常時の変化速度よりも大きな20Hz/secの速度で、低減する制御手段(第一の制御手段)。
【0023】
(4)第1検出手段で検出される回転数Nが設定値Ns以下のとき、運転周波数Fを、所定値たとえば許容最低運転周波数Fmin=30Hzまで、かつ1Hz/secの速度で、低減する制御手段(第二の制御手段)。
【0024】
(5)温度センサ25で検知される冷蔵室内温度Taと温度設定器16で予め定められた目標温度Tsとの差、つまり冷却負荷に応じて、圧縮機21の運転および運転周波数Fを制御する制御手段。
【0025】
つぎに、上記の構成の作用を説明する。
エンジン1が運転状態にあるとき、そのエンジン1の動力により発電機2が駆動される。この状態で運転スイッチ17がオン操作されると、リレー接点11がオンし、発電機2の発電電力がインバータ3に供給される。
【0026】
インバータ3では、発電機2から供給される電力が整流され、その直流電圧が突入電流防止回路5および平滑コンデンサ6を介してスイッチング回路7に供給される。発電機2からの電力供給直後は、突入電流防止回路5のリレー接点5bがまだオフしていて抵抗5aが通電路に投入された状態にあり、これにより突入電流が防止される。電力供給から約2秒後、リレー接点5bがオンして抵抗5aの投入が解除される。
【0027】
スイッチング回路7は直流電圧をスイッチングにより所定周波数の交流電圧に変換し、出力する。この出力により、圧縮機モータ8が動作する。
【0028】
エンジン1の回転数N、発電機2の出力電圧(発電機電圧)、インバータ3における整流後直流電圧の関係を図2に示している。エンジン回転数Nが750(RPM)以下になると、発電機電圧および整流後直流電圧が共に低下している。
【0029】
エンジン1の回転数N、発電機2の発電電力(発電機最大電力)、発電機2の回転数(発電機回転数)の関係を図3に示している。エンジン回転数Nが750(RPM)以下になると、発電電力は2000W以下に低下している。
【0030】
以下、図4のフローチャートを参照して本実施形態の制御について説明する。
エンジン回転数Nが検出され(ステップ101)、そのエンジン回転数Nが減少方向に変化するときの変化の加速度Gいわゆる減速加速度Gが検出される(ステップ102)。そして、減速加速度Gと設定値Gsとが比較される(ステップ103)。
【0031】
減速加速度Gが設定値Gs以上になると(ステップ103のYES)、運転周波数Fが、許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで、かつ20Hz/secの速度で、低減される(ステップ104)。
【0032】
減速加速度Gが設定値Gs未満であれば(ステップ103のNO)、エンジン回転数Nと設定値Nsとが比較される(ステップ105)。
【0033】
エンジン回転数Nが設定値Ns以下になると(ステップ105のYES)、運転周波数Fが、許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで、かつ1Hz/secの速度で、低減される(ステップ106)。
【0034】
エンジン回転数Nが設定値Nsより高い状態にあれば(ステップ105のNO)、温度センサ25で検知される冷蔵室内温度Taと温度設定器16で予め定められた目標温度Tsとの差、つまり冷却負荷に応じて、圧縮機21の運転および運転周波数Fが制御される(ステップ107)。すなわち、冷蔵室内温度Taが目標温度Tsより高く、その差が大きければ、運転周波数Fが高く設定されて圧縮機21が高回転数運転(高能力運転)される。冷却が進んで冷蔵室内温度Taが目標温度Tsに近づくに従い、運転周波数Fが低減されて圧縮機21の回転数(能力)が減少される。冷蔵室内温度Taが目標温度Ts以下になると、インバータ3の駆動が停止され、圧縮機21の運転が停止される
ところで、発電機2から取り出し得る電力は上記したようにエンジン回転数Nによって大きく変化する。とくに、エンジン回転数Nが750(RPM)以下になると、発電電力は2000W以下まで低下し、圧縮機21の高回転数運転を維持することができなくなる。
【0035】
そこで、上記のように、エンジン回転数Nが設定値Ns以下たとえば750(RPM)以下になったとき、冷却負荷に基づく周波数制御に優先して、運転周波数Fを強制的に許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで低減し、圧縮機21を低回転数運転するようにしている。これにより、冷蔵室の冷却を続けながら、圧縮機21への入力電力を発電機2の発電電力以内に抑えるとともに、圧縮機21の過負荷運転を防ぐようにしている。
【0036】
ただし、エンジン回転数Nは、冷凍車の運転手のアクセル操作に応じて500〜4000(RPM)の範囲で変化する。たとえば、冷凍車が高速走行の状態で運転手がアクセル操作を緩めた場合には、エンジン回転数Nが高回転域から750(RPM)以下へと急激に低下する事態が生じる。発進、停止、コーナリングなどに際しては、エンジン回転数Nがアイドリング回転数よりずっと低いところまで低下することもある(極端な場合はエンジンストップすることもある)。
【0037】
このような場合、エンジン回転数Nの急激な低下に運転周波数Fの制御が追従できず、エンジン回転数Nが低いのに運転周波数Fが50Hz以上の高回転数域(高電力消費域)のままとなる時間帯が発生し、圧縮機21が過負荷運転となってブレークダウンし、停止してしまうことがある。しかも、冷凍サイクルの特徴として、圧縮機21が一旦停止すると、圧縮機21の吐出側と吸込側との圧力差が所定値まで低下するのに要する時間を十分に確保してからでないと、圧縮機21を再起動できない。これは、圧縮機21の寿命を確保する上で重要なことである。
冷凍車の実走行ではこのような圧縮機停止に至る頻度がかなり高く、冷却性能の著しい低下を招いてしまう。
【0038】
そこで、上記のように、エンジン回転数Nが減少方向に変化するときの変化の加速度Gいわゆる減速加速度Gを検出し、その減速加速度Gが設定値Gs以上になると、たとえエンジン回転数Nが750(RPM)より高い状態にあっても、それに優先して、運転周波数Fを許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで且つ通常よりもはるかに速い20Hz/secの速度で低減するようにしている。通常時は指令周波数が変化した場合に、運転周波数Fを1Hz/sec程度の比較的ゆっくりとした速度で変化させ、冷凍サイクル機器等に無理なストレスをかけないようにしているが、ここでのエンジン回転数Nの急激な低下に際しては、通常の10倍以上という20Hz/secの速度で運転周波数Fを迅速に低減するようにしている。
【0039】
たとえば、圧縮機21が許容最高運転周波数Fmax(=80Hz)で運転している状態において、エンジン回転数Nが急激に低下した場合には、運転周波数Fが約2.5秒という短時間で許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで低減される。
【0040】
この制御の実行により、圧縮機21の過負荷運転およびブレークダウンによる不要な運転停止を回避することができ、これにより冷蔵室の冷却を中断なく続けながら常に安定した冷却性能が得られ、冷凍車用冷凍装置としての高い信頼性を確保することができる。
【0041】
[2]第2実施形態について説明する。
制御部10が、主要な機能として次の(1)〜(8)の手段を備える。
(1)温度センサ15の検知温度(発電機2の温度)Txが設定値T1以上のとき、運転周波数Fを制御ループごとに所定値ΔFずつ低減する制御手段。
【0042】
(2)所定値ΔFずつの低減にもかかわらず、検知温度Txが設定値T2(>T1)以上まで上昇した場合に、インバータ3の出力を零として圧縮機21の運転を停止する制御手段。
【0043】
(3)発電機2の回転に伴ってAVR12から出力されるパルス信号をカウントし、そのカウント値からエンジン1の回転数Nを検出する第1検出手段。
【0044】
(4)第1検出手段で検出される回転数Nが減少方向に変化するときの変化の加速度Gを上記カウント値の変化量に基づき検出する第2検出手段。
【0045】
(5)第2検出手段で検出される加速度Gが設定値Gs以上のとき、インバータ3の出力周波数(以下、運転周波数と称す)Fを、所定値たとえば許容最低出力周波数(許容最低運転周波数)Fmin=30Hzまで、かつ通常時の変化速度よりも大きな20Hz/secの速度で、低減する制御手段(第一の制御手段)。
【0046】
(6)第1検出手段で検出される回転数Nが設定値Ns以下のとき、運転周波数Fを、所定値たとえば許容最低運転周波数Fmin=30Hzまで、かつ1Hz/secの速度で、低減する制御手段(第二の制御手段)。
【0047】
(7)電流センサ13の検知電流(発電機2の出力電流)Ixが第1検出手段の検出回転数Nに対応する所定値Is以内に収まるよう、インバータ3の出力周波数Fを制御する制御手段。
【0048】
(8)温度センサ25で検知される冷蔵室内温度Taと温度設定器16で予め定められた目標温度Tsとの差、つまり冷却負荷に応じて、圧縮機21の運転および運転周波数Fを制御する制御手段。
【0049】
他の構成については第1実施形態と同じである。
つぎに、作用について図5のフローチャートを参照して説明する。
発電機2は、冷凍車のエンジンルームに設置されていて、環境温度が非常に高い状態にある。このため、発電機2の発電電力が大きくない場合でも、発電機2の巻線が環境温度の影響を受けて異常温度上昇してしまうことがある。
【0050】
そこで、発電機2の温度Txが温度センサ15で検知され(ステップ201)、その発電機温度Txと設定値T1,T2(T1<T2)とが比較される(ステップ202,204)。
発電機温度Txが設定値T2未満、設定値T1以上の状態にあれば(ステップ202のNO、204のYES)、運転周波数Fが制御ループごとに所定値ΔFずつ低減される(ステップ205)。この低減により、発電機2の異常温度上昇が防止される。
【0051】
所定値ΔFずつの低減にもかかわらず、検知温度Txが設定値T2(>T1)以上に上昇した場合には(ステップ202のYES)、圧縮機21の運転が停止される。この停止により、発電機2の異常温度上昇が確実に防止される。
【0052】
発電機温度Txが設定値T1未満であれば(ステップ204のNO)、エンジン回転数Nが検出されるとともに(ステップ206)、そのエンジン回転数Nが減少方向に変化するときの変化の加速度Gいわゆる減速加速度Gが検出される(ステップ207)。そして、減速加速度Gと設定値Gsとが比較される(ステップ208)。
【0053】
減速加速度Gが設定値Gs以上になると(ステップ208のYES)、運転周波数Fが、許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで、かつ20Hz/secの速度で、低減される(ステップ209)。これにより、圧縮機21の過負荷運転およびブレークダウンによる不要な運転停止を回避することができ、よって冷蔵室の冷却を中断なく続けながら常に安定した冷却性能が得られ、冷凍車用冷凍装置としての高い信頼性を確保することができる。
【0054】
減速加速度Gが設定値Gs未満であれば(ステップ208のNO)、エンジン回転数Nと設定値Nsとが比較される(ステップ210)。
【0055】
エンジン回転数Nが設定値Ns以下になると(ステップ210のYES)、運転周波数Fが、許容最低運転周波数Fmin(=30Hz)まで、かつ1Hz/secの速度で、低減される(ステップ211)。こうして、圧縮機21を低回転数運転することにより、冷蔵室の冷却を続けながら、圧縮機21への入力電力を発電機2の発電電力以内に抑えるとともに、圧縮機21の過負荷運転を防ぐことができる。
【0056】
エンジン回転数Nが設定値Nsより高い状態にあれば(ステップ210のNO)、発電機2の出力電流Ixが電流センサ13で検知され(ステップ212)、その発電機電流Ixと所定値Isとが比較される(ステップ213)。
【0057】
所定値Isは、上記検出されるエンジン回転数Nに対応するもので、2000W程度の発電電力が得られる751〜1000(RPM)で5A、2500W程度の発電電力が得られる1001〜1300(RPM)で6.5A、3000W程度の発電電力が得られる1301〜2000(RPM)で8A、3500W程度の発電電力が得られる2001(RPM)以上で9.5Aが選定される。
【0058】
発電機電流Ixが所定値Isを超えていれば(ステップ213のYES)、発電機電流Ixが所定値Is以内に収まるよう、運転周波数Fが制御ループごとに所定値ΔFずつ低減される(ステップ214)。
【0059】
発電機電流Ixが所定値Is以内に収まっていれば(ステップ213のNO)、温度センサ2で検知される冷蔵室内温度Taと温度設定器16で予め定められた目標温度Tsとの差、つまり冷却負荷に応じて、圧縮機21の運転および運転周波数Fが制御される(ステップ215)。すなわち、冷蔵室内温度Taが目標温度Tsより高く、その差が大きければ、運転周波数Fが高く設定されて圧縮機21が高回転数運転(高能力運転)される。冷却が進んで冷蔵室内温度Taが目標温度Tsに近づくに従い、運転周波数Fが低減されて圧縮機21の回転数(能力)が減少される。冷蔵室内温度Taが目標温度Ts以下になると、インバータ3の駆動が停止され、圧縮機21の運転が停止される
以上、発電機温度Txに基づく制御、減速加速度Gに基づく制御、エンジン回転数Nに基づく制御、発電機電流Ixに基づく制御、および冷蔵室内温度制御の順に優先順位が定められている。
【0060】
[3]その他、この発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、エンジン回転数が急激に下降した場合でも圧縮機の不要な停止を回避して冷却を継続することができ、常に安定した冷却性能が得られる信頼性にすぐれた冷凍車用冷凍装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】各実施形態におけるエンジン回転数、発電機電圧、整流後直流電圧の関係を示す図。
【図3】各実施形態におけるエンジン回転数、発電機最大電力、発電機回転数の関係を示す図。
【図4】第1実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図5】第2実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…発電機
3…インバータ
4…整流回路
5…突入電流防止回路
7…スイッチング回路
8…圧縮機モータ
10…制御部
12…AVR
13…電流センサ
15…温度センサ
21…圧縮機
24…蒸発器
25…温度センサ
Claims (1)
- 車両のエンジンにより駆動される発電機を備え、その発電電力をインバータに供給し、そのインバータの出力により圧縮機を運転する冷凍車用冷凍装置において、
前記エンジンの回転数を検出する第1検出手段と、
この第1検出手段で検出される回転数が減少方向に変化するときの変化の加速度を検出する第2検出手段と、
この第2検出手段で検出される加速度が設定値以上の場合に前記インバータの出力周波数を低減する第一の制御手段と、
前記第1検出手段で検出される回転数が設定値以下の場合に前記インバータの出力周波数を低減する第二の制御手段と、を具備し、
前記第一の制御手段、前記第二の制御手段の順に優先順位が定められ、
前記第一の制御手段は、前記インバータの出力周波数を低減する際、その変化速度を前記第二の制御手段による変化速度よりも大きな速度で低減する、
ことを特徴とする冷凍車用冷凍装置。
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- 1999-08-12 JP JP22860799A patent/JP4279950B2/ja not_active Expired - Fee Related
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