JP2001056027A - 静圧気体軸受 - Google Patents
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- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C32/00—Bearings not otherwise provided for
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- F16C32/0662—Details of hydrostatic bearings independent of fluid supply or direction of load
- F16C32/0666—Details of hydrostatic bearings independent of fluid supply or direction of load of bearing pads
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた静圧
気体軸受を提供する。 【解決手段】 本発明に基づく静圧気体軸受10は、軸
受ケース3、母材1及び表面絞り層2などから構成され
る。この例では、母材1は、平均粒径60μmの10%
Sn青銅多孔質体からなる円板であり、軸受ケース3の
前面に取り付けられ、その裏面側には圧力室5が形成さ
れている。母材1の直径は36mm、板厚は6mmであ
る。母材1の上には、表面絞り層2が接合されている。
この表面絞り層2は、銅合金製(94.9wt%Cu−
5.5wt%Sn−0.1wt%P)の多孔板からな
り、その厚さは45μmであり、平均直径5μmの貫通
孔が、1,600個/mm2の分布密度(気孔率4%)
で形成されている。多孔板は、フォトリソグラフィ法を
用いて貫通孔を形成した後、拡散接合によって母材1に
接合されている。
気体軸受を提供する。 【解決手段】 本発明に基づく静圧気体軸受10は、軸
受ケース3、母材1及び表面絞り層2などから構成され
る。この例では、母材1は、平均粒径60μmの10%
Sn青銅多孔質体からなる円板であり、軸受ケース3の
前面に取り付けられ、その裏面側には圧力室5が形成さ
れている。母材1の直径は36mm、板厚は6mmであ
る。母材1の上には、表面絞り層2が接合されている。
この表面絞り層2は、銅合金製(94.9wt%Cu−
5.5wt%Sn−0.1wt%P)の多孔板からな
り、その厚さは45μmであり、平均直径5μmの貫通
孔が、1,600個/mm2の分布密度(気孔率4%)
で形成されている。多孔板は、フォトリソグラフィ法を
用いて貫通孔を形成した後、拡散接合によって母材1に
接合されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静圧気体軸受に係
り、特に、特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた静圧
気体軸受の構造に関する。
り、特に、特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた静圧
気体軸受の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】高い機械加工精度が要求される際、高速
性及び回転精度に優れたエアスピンドル、あるいは高速
性及び案内精度に優れたエアスライダなどの静圧気体軸
受が使用される。これらの静圧気体軸受として、近年、
多孔質体を用いた静圧多孔質軸受が使用されている。
性及び回転精度に優れたエアスピンドル、あるいは高速
性及び案内精度に優れたエアスライダなどの静圧気体軸
受が使用される。これらの静圧気体軸受として、近年、
多孔質体を用いた静圧多孔質軸受が使用されている。
【0003】静圧多孔質軸受において、軸受面にグラフ
ァイトなどの多孔質体をそのまま使用した場合、最終絞
り部の空気だまり内の空気の圧縮性に起因して、ニュー
マチックハンマ(自励振動)が発生し、高剛性、高精度
を実現することができないという問題がある。このた
め、多孔質の表層部(軸受面)に更に表面絞り層を設
け、軸受面からの空気透過量を調整することによって、
ニューマチックハンマの発生を防止することが行われて
いる。
ァイトなどの多孔質体をそのまま使用した場合、最終絞
り部の空気だまり内の空気の圧縮性に起因して、ニュー
マチックハンマ(自励振動)が発生し、高剛性、高精度
を実現することができないという問題がある。このた
め、多孔質の表層部(軸受面)に更に表面絞り層を設
け、軸受面からの空気透過量を調整することによって、
ニューマチックハンマの発生を防止することが行われて
いる。
【0004】例えば、特開平2−256915号公報に
は、次の様な方法が記載されている。カーボンあるいは
グラファイトなどの多孔質体からなる母材の表面に、機
械加工を施した後、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂
中に浸漬する。樹脂が表面から所定深さまで浸透したと
きに浸漬を終了し、その後、樹脂を熱硬化させ、これに
よって多孔質体の表面に表面絞り層を形成する。この方
法において、樹脂の粘度を適切に選定すれば、樹脂が母
材中の小さな気孔には含浸されずに大きな気孔のみに含
浸され、表面絞り層が形成される。
は、次の様な方法が記載されている。カーボンあるいは
グラファイトなどの多孔質体からなる母材の表面に、機
械加工を施した後、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂
中に浸漬する。樹脂が表面から所定深さまで浸透したと
きに浸漬を終了し、その後、樹脂を熱硬化させ、これに
よって多孔質体の表面に表面絞り層を形成する。この方
法において、樹脂の粘度を適切に選定すれば、樹脂が母
材中の小さな気孔には含浸されずに大きな気孔のみに含
浸され、表面絞り層が形成される。
【0005】しかし、この方法では、表面絞り層の厚さ
の調整を樹脂の含浸時間の設定により行っているので、
含浸層の厚さ及び気孔の分布状態について、均一性が得
られにくいと言う欠点がある。このため、軸受面内にお
いて空気透過量及び圧力分布がばらつくので、高剛性の
実現が難しく、また、性能が均一な静圧多孔質軸受を安
定的に製造することは容易ではない。
の調整を樹脂の含浸時間の設定により行っているので、
含浸層の厚さ及び気孔の分布状態について、均一性が得
られにくいと言う欠点がある。このため、軸受面内にお
いて空気透過量及び圧力分布がばらつくので、高剛性の
実現が難しく、また、性能が均一な静圧多孔質軸受を安
定的に製造することは容易ではない。
【0006】なお、多孔質グラファイトからなる母材の
表層部(軸受面)に、樹脂を含浸させた後、軸受面から
の空気の透過流量を測定しながら、溶剤を用いて樹脂を
除去し、空気の透過流量を調整する方法も提案されてい
る。しかし、樹脂の含浸、あるいは含浸した樹脂の除去
に時間と熟練が要求されるので、生産性の面で問題があ
る。
表層部(軸受面)に、樹脂を含浸させた後、軸受面から
の空気の透過流量を測定しながら、溶剤を用いて樹脂を
除去し、空気の透過流量を調整する方法も提案されてい
る。しかし、樹脂の含浸、あるいは含浸した樹脂の除去
に時間と熟練が要求されるので、生産性の面で問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の様な
従来の静圧気体軸受の問題点に鑑み成されたもので、本
発明の目的は、特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた
静圧気体軸受を提供することにある。
従来の静圧気体軸受の問題点に鑑み成されたもので、本
発明の目的は、特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた
静圧気体軸受を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の静圧気体軸受
は、多孔質体からなる母材と、母材の上に接合され、予
め所望の空気透過量になるように貫通孔の径及び分布を
調整して作成された多孔板からなる表面絞り層とを備
え、表面絞り層を介して気体を噴出させて、その静圧に
よって被支持部材を支持することを特徴とする。
は、多孔質体からなる母材と、母材の上に接合され、予
め所望の空気透過量になるように貫通孔の径及び分布を
調整して作成された多孔板からなる表面絞り層とを備
え、表面絞り層を介して気体を噴出させて、その静圧に
よって被支持部材を支持することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、表面絞り層を構成する多
孔板の空気透過量を、予め適切な値に調整しておくこと
ができるので、特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた
静圧気体軸受を得ることができる。
孔板の空気透過量を、予め適切な値に調整しておくこと
ができるので、特性の均一性に優れ且つ高剛性を備えた
静圧気体軸受を得ることができる。
【0010】好ましくは、前記多孔板は、直径0.1μ
m以上、100μm以下の多数の貫通孔を有し、これら
の貫通孔の断面積の合計値は、前記多孔板の表面積の
0.1%以上、10%以下である。
m以上、100μm以下の多数の貫通孔を有し、これら
の貫通孔の断面積の合計値は、前記多孔板の表面積の
0.1%以上、10%以下である。
【0011】この様に多孔板の貫通孔の径を規定したの
は、次の理由による。貫通孔の直径が0.1μm以下の
場合には、多孔板の製造が容易ではなく、仮に入手でき
る場合であっても大変高価なものになってしまう。一
方、貫通孔の直径が100μm以上の場合には、開口径
が大き過ぎて、多孔板を焼結して収縮させたり、もしく
は複数の多孔板を重ねてその厚さを増しても、適正な絞
り効果を得ることが難しいからである。
は、次の理由による。貫通孔の直径が0.1μm以下の
場合には、多孔板の製造が容易ではなく、仮に入手でき
る場合であっても大変高価なものになってしまう。一
方、貫通孔の直径が100μm以上の場合には、開口径
が大き過ぎて、多孔板を焼結して収縮させたり、もしく
は複数の多孔板を重ねてその厚さを増しても、適正な絞
り効果を得ることが難しいからである。
【0012】好ましくは、前記多孔板の厚さを10μm
以上、500μm以下とする。これは、前記表面絞り層
の厚さが10μm以下になると製造が難しく、また、給
気圧いよって撓んだり変形したりする可能性が高くな
り、一方、500μm以上になると、ニューマチックハ
ンマが生じる確率が高くなることによる。なお、仮に供
給空気量を減らせばニューマチックハンマは生じなくな
るが、剛性が得られなくなる。
以上、500μm以下とする。これは、前記表面絞り層
の厚さが10μm以下になると製造が難しく、また、給
気圧いよって撓んだり変形したりする可能性が高くな
り、一方、500μm以上になると、ニューマチックハ
ンマが生じる確率が高くなることによる。なお、仮に供
給空気量を減らせばニューマチックハンマは生じなくな
るが、剛性が得られなくなる。
【0013】好ましくは、前記多孔質体は、金属多孔質
体であり、例えば、銅合金、ステンレス鋼またはサーメ
ットのいずれかからなる多孔質体である。
体であり、例えば、銅合金、ステンレス鋼またはサーメ
ットのいずれかからなる多孔質体である。
【0014】好ましくは、前記多孔板は、金属の多孔板
からなり、例えば、銅合金、ステンレス鋼またはサーメ
ットのいずれかからなる多孔板である。
からなり、例えば、銅合金、ステンレス鋼またはサーメ
ットのいずれかからなる多孔板である。
【0015】なお、前記多孔質体(母材)に対する前記
多孔板(表面絞り層)の接合を容易に行うため、前記多
孔質体及び前記多孔板は、ともに金属製であることが望
ましい。この場合、ロウ付け法などを使用せずに、拡散
接合によって両者を一体化することができる。従って、
前記多孔質体及び前記多孔板に目詰まりが生じるおそれ
がない。
多孔板(表面絞り層)の接合を容易に行うため、前記多
孔質体及び前記多孔板は、ともに金属製であることが望
ましい。この場合、ロウ付け法などを使用せずに、拡散
接合によって両者を一体化することができる。従って、
前記多孔質体及び前記多孔板に目詰まりが生じるおそれ
がない。
【0016】好ましくは、前記多孔板に、フォトリソグ
ラフィ法を用いて貫通孔を形成する。フォトリソグラフ
ィ法を用いることによって、小さな径の貫通孔を比較的
容易に形成することが可能になり、径及びピッチ(従っ
て、分布密度)を正確に制御することが可能になる。更
に、フォトリソグラフィ法は、繰り返しによる大量生産
プロセスに適しており、特性の均一性に優れた静圧気体
軸受を安定的に供給することを可能にする。
ラフィ法を用いて貫通孔を形成する。フォトリソグラフ
ィ法を用いることによって、小さな径の貫通孔を比較的
容易に形成することが可能になり、径及びピッチ(従っ
て、分布密度)を正確に制御することが可能になる。更
に、フォトリソグラフィ法は、繰り返しによる大量生産
プロセスに適しており、特性の均一性に優れた静圧気体
軸受を安定的に供給することを可能にする。
【0017】なお、前記多孔板を前記母材に拡散接合に
よって接合する上記の方法に代わり、前記母材の上にメ
ッキ層を形成し、次いで、このメッキ層にフォトリソグ
ラフィ法を用いて貫通孔を開けることによって、前記表
面絞り層を形成することもできる。
よって接合する上記の方法に代わり、前記母材の上にメ
ッキ層を形成し、次いで、このメッキ層にフォトリソグ
ラフィ法を用いて貫通孔を開けることによって、前記表
面絞り層を形成することもできる。
【0018】本発明の静圧気体軸受によれば、表面絞り
層の厚さが多孔板の厚さによって決定されるので、母材
の表面に表面絞り層を均一な厚さで形成することが可能
になる。また、多孔板の厚さ、及び多孔板に設けられる
貫通孔の径及び分布密度を調整することによって、軸受
面からの空気透過量を、正確に調整することが可能であ
り、更に、軸受面内での空気透過量の均一性を確保する
こともできる。従って、本発明の静圧気体軸受によれ
ば、特性の均一性及び高剛性を比較的容易に実現するこ
とができる。
層の厚さが多孔板の厚さによって決定されるので、母材
の表面に表面絞り層を均一な厚さで形成することが可能
になる。また、多孔板の厚さ、及び多孔板に設けられる
貫通孔の径及び分布密度を調整することによって、軸受
面からの空気透過量を、正確に調整することが可能であ
り、更に、軸受面内での空気透過量の均一性を確保する
こともできる。従って、本発明の静圧気体軸受によれ
ば、特性の均一性及び高剛性を比較的容易に実現するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に基づく静圧気体
軸受の構造の一例を示す。この静圧気体軸受10は、軸
受ケース3、母材1及び表面絞り層2などから構成され
る。
軸受の構造の一例を示す。この静圧気体軸受10は、軸
受ケース3、母材1及び表面絞り層2などから構成され
る。
【0020】母材1は、平均粒径60μmの10%Sn
青銅多孔質体からなる円板である。母材1は、軸受ケー
ス3の前面に取り付けられ、母材1の裏面の周縁部にお
いて軸受ケース3の周壁に接着されている。この例で
は、母材1の直径は36mm、板厚は6mmである。
青銅多孔質体からなる円板である。母材1は、軸受ケー
ス3の前面に取り付けられ、母材1の裏面の周縁部にお
いて軸受ケース3の周壁に接着されている。この例で
は、母材1の直径は36mm、板厚は6mmである。
【0021】母材1の上には、表面絞り層2が接合され
ている。この表面絞り層2は、銅合金製(94.9wt
%Cu−5.5wt%Sn−0.1wt%P)の多孔板
からなり、その厚さは45μmであり、平均直径5μm
の貫通孔が、1,600個/mm2の分布密度(気孔率
4%)で形成されている。
ている。この表面絞り層2は、銅合金製(94.9wt
%Cu−5.5wt%Sn−0.1wt%P)の多孔板
からなり、その厚さは45μmであり、平均直径5μm
の貫通孔が、1,600個/mm2の分布密度(気孔率
4%)で形成されている。
【0022】母材1の裏面側と軸受ケース3との間に
は、圧縮空気が収容される圧力室5が形成されている。
軸受ケース3には、上記の圧力室5に圧縮空気を送り込
むための空気供給孔6が形成されている。
は、圧縮空気が収容される圧力室5が形成されている。
軸受ケース3には、上記の圧力室5に圧縮空気を送り込
むための空気供給孔6が形成されている。
【0023】次に、上記の静圧気体軸受の製造方法の例
について説明する。
について説明する。
【0024】先ず、厚さ50μmの上記銅合金製のシー
トにフォトリソグラフィ法を用いて貫通孔を加工し、表
面絞り層2を構成する多孔板を製作した。即ち、銅合金
製のシートの上にフォトレジストを塗布し、貫通孔の平
面パターンが形成されたフォトマスクを用いてフォトレ
ジストを露光し、現像、ベーキングを行って、フォトレ
ジスト膜にマスクパターンを転写した。このフォトレジ
スト膜を用いて、上記の銅合金製のシートのエッチング
を行い、所定のピッチで多数の貫通孔が形成された多孔
板を製作した。
トにフォトリソグラフィ法を用いて貫通孔を加工し、表
面絞り層2を構成する多孔板を製作した。即ち、銅合金
製のシートの上にフォトレジストを塗布し、貫通孔の平
面パターンが形成されたフォトマスクを用いてフォトレ
ジストを露光し、現像、ベーキングを行って、フォトレ
ジスト膜にマスクパターンを転写した。このフォトレジ
スト膜を用いて、上記の銅合金製のシートのエッチング
を行い、所定のピッチで多数の貫通孔が形成された多孔
板を製作した。
【0025】次に、この多孔板(表面絞り層2)を、治
具の上に置き、その上に、目詰まりしない様に接合面に
機械加工が施された母材1を載せ、次いで、両者を加熱
炉内に収容して両者の拡散接合を行った。なお、加熱温
度を、母材1を構成する10%Sn青銅の融点以下であ
る780℃とし、保持時間を40minとした。
具の上に置き、その上に、目詰まりしない様に接合面に
機械加工が施された母材1を載せ、次いで、両者を加熱
炉内に収容して両者の拡散接合を行った。なお、加熱温
度を、母材1を構成する10%Sn青銅の融点以下であ
る780℃とし、保持時間を40minとした。
【0026】次に、表面絞り層2の接合が終わった母材
1を直径36mmに加工し、更に、表面絞り層2の表面
を切削加工によって鏡面に仕上げ、表面絞り層2の厚さ
を45μmとした。最後に、これらを、軸受ケース3に
取り付けて、静圧気体軸受を完成させた。
1を直径36mmに加工し、更に、表面絞り層2の表面
を切削加工によって鏡面に仕上げ、表面絞り層2の厚さ
を45μmとした。最後に、これらを、軸受ケース3に
取り付けて、静圧気体軸受を完成させた。
【0027】次に、上記方法によって製作された静圧気
体軸受の性能評価試験(空気透過量及び剛性の測定)を
実施した。図2に、使用した試験装置の概要を示す。
体軸受の性能評価試験(空気透過量及び剛性の測定)を
実施した。図2に、使用した試験装置の概要を示す。
【0028】静圧気体軸受10を、表面絞り層2を下向
きにして定盤20の上に置き、母材1の裏面側の圧力室
5に圧縮空気を送り込んで、静圧気体軸受10を定盤2
0から浮上させた。次いで、静圧気体軸受10の裏面側
(図では、上面側)から、荷重Wを加え、圧縮空気の圧
力(給気圧Ps)と、流量(空気透過量Q)、及び静圧
気体軸受10と定盤20の間の隙間(軸受隙間H)の関
係を、流量計及びマイクロメータ25を用いて測定し
た。
きにして定盤20の上に置き、母材1の裏面側の圧力室
5に圧縮空気を送り込んで、静圧気体軸受10を定盤2
0から浮上させた。次いで、静圧気体軸受10の裏面側
(図では、上面側)から、荷重Wを加え、圧縮空気の圧
力(給気圧Ps)と、流量(空気透過量Q)、及び静圧
気体軸受10と定盤20の間の隙間(軸受隙間H)の関
係を、流量計及びマイクロメータ25を用いて測定し
た。
【0029】具体的な実験条件は、給気圧Psを一定に
保った状態で、荷重Wと、それに対応する空気透過量Q
及び軸受隙間Hの関係を求め、それらのデータに基づ
き、静圧気体軸受10の特性を、次の式で表される無次
元剛性Kの値で評価した。
保った状態で、荷重Wと、それに対応する空気透過量Q
及び軸受隙間Hの関係を求め、それらのデータに基づ
き、静圧気体軸受10の特性を、次の式で表される無次
元剛性Kの値で評価した。
【0030】K=(S・H)/(A・Ps) 但し;S(剛性) =dW/dH A(軸受面積)=10.2cm2 Ps(給気圧)=0.5MPa 図3に、その結果を示す。軸受隙間Hが5.8μmのと
き、無次元剛性Kは、最大値の0.63を示した。その
時の空気透過量Qは、3.5Nリットル/minであ
り、非常に少ない消費量であると言える。なお、軸受隙
間Hが2〜13μmの範囲から外れる場合には、無次元
剛性Kの値が大きく低下してしまうので、使用に適さな
い。
き、無次元剛性Kは、最大値の0.63を示した。その
時の空気透過量Qは、3.5Nリットル/minであ
り、非常に少ない消費量であると言える。なお、軸受隙
間Hが2〜13μmの範囲から外れる場合には、無次元
剛性Kの値が大きく低下してしまうので、使用に適さな
い。
【0031】比較のため、従来の樹脂含浸方式によって
製作された静圧気体軸受についても同様の評価試験を行
ったところ、その無次元剛性Kの最大値は、約0.55
であった。従って、本発明による静圧気体軸受の無次元
剛性値Kは、従来のものと比べて約15%程度高いこと
になる。
製作された静圧気体軸受についても同様の評価試験を行
ったところ、その無次元剛性Kの最大値は、約0.55
であった。従って、本発明による静圧気体軸受の無次元
剛性値Kは、従来のものと比べて約15%程度高いこと
になる。
【0032】
【発明の効果】本発明の静圧気体軸受によれば、母材の
表面に表面絞り層を均一な厚さで形成することができ
る。また、表面絞り層を構成する多孔板の厚さ、及び多
孔板に設けられる貫通孔の径及び分布密度を調整するこ
とによって、軸受面からの空気透過量を、正確に調整す
ることが可能であり、軸受面内での空気透過量の均一性
を確保することもできる。従って、本発明の静圧気体軸
受によれば、特性の均一性及び高剛性を比較的容易に実
現することが可能になる。
表面に表面絞り層を均一な厚さで形成することができ
る。また、表面絞り層を構成する多孔板の厚さ、及び多
孔板に設けられる貫通孔の径及び分布密度を調整するこ
とによって、軸受面からの空気透過量を、正確に調整す
ることが可能であり、軸受面内での空気透過量の均一性
を確保することもできる。従って、本発明の静圧気体軸
受によれば、特性の均一性及び高剛性を比較的容易に実
現することが可能になる。
【図1】本発明に基づく静圧気体軸受の概略構成図。
【図2】静圧気体軸受の特性評価試験に用いた装置の概
要を示す図。
要を示す図。
【図3】本発明に基づく静圧気体軸受の無次元剛性の測
定結果の一例を示す図。
定結果の一例を示す図。
1・・・母材、 2・・・表面絞り層、 3・・・軸受ケース 5・・・圧力室、 6・・・空気供給孔、 10・・・静圧気体軸受、 20・・・定盤、 25・・・マイクロメータ。
Claims (12)
- 【請求項1】 多孔質体からなる母材と、 母材の上に接合され、予め所望の空気透過量になるよう
に貫通孔の径及び分布を調整して作成された多孔板から
なる表面絞り層とを備え、 表面絞り層を介して気体を噴出させて、その静圧によっ
て被支持部材を支持する静圧気体軸受。 - 【請求項2】 前記多孔板は、直径0.1μm以上、1
00μm以下の多数の貫通孔を有し、これらの貫通孔の
断面積の合計値が、前記多孔板の表面積の0.1%以
上、10%以下であることを特徴とする静圧気体軸受。 - 【請求項3】 前記多孔板は、その厚さが10μm以
上、500μm以下であることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の静圧気体軸受。 - 【請求項4】 前記多孔質体は、金属多孔質体であるこ
とを特徴とする請求項1、2または3に記載の静圧気体
軸受。 - 【請求項5】 前記多孔質体は、銅合金、ステンレス鋼
またはサーメットのいずれかからなる多孔質体であるこ
とを特徴とする請求項4に記載の静圧気体軸受。 - 【請求項6】 前記多孔板は、金属の多孔板であること
を特徴とする請求項1、2または3に記載の静圧気体軸
受。 - 【請求項7】 前記多孔板は、銅合金、ステンレス鋼ま
たはサーメットのいずれかからなる多孔板であることを
特徴とする請求項6に記載の静圧気体軸受。 - 【請求項8】 前記多孔質体は、金属多孔質体であり、 前記多孔板は、金属の多孔板であることを特徴とする請
求項1、2または3に記載の静圧気体軸受。 - 【請求項9】 前記多孔質体は、金属多孔質体であり、 前記多孔板は、銅合金、ステンレス鋼またはサーメット
のいずれかからなる多孔板であることを特徴とする請求
項8に記載の静圧気体軸受。 - 【請求項10】 前記多孔板の貫通孔は、フォトリソグ
ラフィ法を用いて形成されていることを特徴とする請求
項1から請求項9のいずれかに記載の静圧気体軸受。 - 【請求項11】 前記多孔板の貫通孔は、フォトリソグ
ラフィ法を用いて形成され、前記多孔質体と前記多孔板
は、拡散接合によって互い接合されていることを特徴と
する請求項8または請求項9に記載の静圧気体軸受。 - 【請求項12】 前記多孔板は、前記母材の上にメッキ
層を設け、次いで、このメッキ層にフォトリソグラフィ
法を用いて貫通孔を開けることによって形成されている
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の静圧
気体軸受。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
JP22921699A JP2001056027A (ja) | 1999-08-13 | 1999-08-13 | 静圧気体軸受 |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1999-08-13 JP JP22921699A patent/JP2001056027A/ja active Pending
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