JPH07124426A - 精密積層濾過材 - Google Patents

精密積層濾過材

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JPH07124426A
JPH07124426A JP30336393A JP30336393A JPH07124426A JP H07124426 A JPH07124426 A JP H07124426A JP 30336393 A JP30336393 A JP 30336393A JP 30336393 A JP30336393 A JP 30336393A JP H07124426 A JPH07124426 A JP H07124426A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】厚さの小な多孔性金属からなる精密濾過用のメ
ンブレン状の濾材層を支持する支持強さを向上した精密
積層濾過材を提供する。 【構成】支持部材で支持される精密積層濾過材であっ
て、厚さ0.02〜0.5mmの多孔性金属からなるメン
ブレン状の濾材層を、該濾材層の空孔よりも大な空孔を
有する金属繊維層と、その一面に配置され線材を格子状
に織成した補強スクリーンとを有するスペーサー部材
の、前記金属繊維層の他面に形成するとともに、前記補
強スクリーンの格子開口部内に、前記補強スクリーンと
略同等の厚さの金属多孔材からなるサポート部を形成し
かつ全体が一体化されたことを特徴とする精密積層濾過
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚さの小な多孔性金属
からなる精密濾過用のメンブレン状の濾材層を支持する
支持強さを向上した精密積層濾過材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液体中の微細粒子を除去、分離す
る濾過処理に用いる濾材は、被処理流体の物性などによ
ってそれに応じた材質、形態のものが開発され、中でも
例えば金属繊維や金属微粉末などの微細金属を焼結した
金属焼結体は、耐熱性、耐食性、機械的強度、加工容易
性などの多くの利点により多用されている。
【0003】このような金属焼結体からなる濾材を用い
るものとして、本出願人は、例えば特開昭52−132
462号公報、実開昭59−176615号公報によっ
て、金属繊維などの微細金属を用いた濾材の少なくとも
片面に補強スクリーンを配して焼結、一体化した積層濾
材を提案している。
【0004】このような積層濾材の補強スクリーンは、
濾材の補強のためと、取り扱いなどに際しての濾材中の
微細金属の欠落に伴う空孔径などの特性の変化を防止す
る濾材の保護のために採用される。
【0005】とくに近年、濾過精度、濾過効率の向上の
ために濾材は極力薄肉化され流過抵抗を低下させてお
り、このような濾材では、補強スクリーンは不可欠とな
っている。
【0006】又実開昭56−14618号公報は、例え
ば金属繊維の集合体の板状体を金網とともに一体に焼結
しポリマを濾過する濾材として用いることを提案してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この提案の濾材は、金
属繊維の焼結体からなるために、高い空孔率と柔軟性と
を維持できしかも金属繊維の径に応じてその空孔径も調
整できる利点はある。しかしながら、0.5よりも大か
つ1.0mm以下程度と厚肉であって、得られる空孔は平
面的に配置された繊維同志の交差によって形成されるこ
とから、バラツキも比較的大きく、濾過精度と濾過特性
とについての近年の要請に適合しえない。なお濾過精度
の向上のために細径の繊維を緻密に集合しかつ厚さを増
すことは、得られる空孔径に限界がある他、圧力損失が
増大するなど濾過効率を低下させる。
【0008】そこで本出願人は、精密濾過のために、微
細粉末を用いた厚さ80μm程度のメンブレン状の濾材
層を、厚さ0.4mm程度で空孔径の大きな金属繊維焼結
層で支持するとともに、さらに約0.2mmのステンレス
鋼細線で形成したメッシュの織網を用いた補強スクリー
ンを添着し補強した複合濾過材を着想し、これをパンチ
ングプレートで支持しポリマなどの濾過用に供してい
る。
【0009】しかしこの濾材は、濾過圧が比較的低い場
合には問題が少ないのの、例えば高粘性の被処理流体
を高精度に濾過するときなど、400kg/cm2 程度のよ
うな高圧で処理する必要がある場合には、濾層表面の
波打ちによる部分的クラックによって、例えば100〜
200kg/cm2 程度に圧力低下が起こり、以後の処理が
行えないというトラブルが発生しやすい。
【0010】そこで本発明は、補強スクリーンを使用し
つつこのような欠点のない高圧の濾過処理にも耐えうる
精密積層濾過材の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持部材で支
持される精密積層濾過材であって、厚さ0.02〜0.
5mmの多孔性金属からなるメンブレン状の濾材層を、該
濾材層の空孔よりも大な空孔を有する金属繊維層と、そ
の一面に配置され線材を格子状に織成した補強スクリー
ンとを有するスペーサー部材の、前記金属繊維層の他面
に形成するとともに、前記補強スクリーンの格子開口部
内に、前記補強スクリーンと略同等の厚さの金属多孔材
からなるサポート部を形成しかつ全体が一体化されたこ
とを特徴とする精密積層濾過材である。
【0012】
【作用】濾材層として、厚さが0.02〜0.5mm以下
の精密濾過用の多孔性金属からなるメンブレン状の濾材
層を採用しており、このように微厚とすることによって
濾過処理時の圧力損失を減少して濾過効率を高めること
が可能となる。
【0013】しかもこのメンブレン状の濾材層は、スペ
ーサー部材と一体化され取扱い可能とされる。
【0014】またスペーサー部材は、前記濾材層よりも
空孔径を大とする金属繊維層と、その一面側に配される
補強スクリーンとからなり、補強スクリーンの格子開口
部内には前記金属繊維層を濾過圧に対して支持部材に支
持させうるサポート部を形成したことにより、例えば前
述のように濾過圧の付加時に、補強スクリーンを織成す
る線材の格子配置に沿って濾材が波打ち変形しクラック
を生じさせるなどのトラブルが改善され、高圧処理に対
応できる。
【0015】さらに、このような構造を有ししかも補強
スクリーンを最下流側として支持部材に支持させること
によって、例えば支持部材がパンチングプレート、又は
粗金網などの凹凸表面があるものであっても、該補強ス
クリーンによって橋渡し的に濾材層、金属繊維層の湾曲
変形を防止できることから、その全体厚さを減じ、材料
費軽減に寄与できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1において、精密積層濾過材1は、メンブレン
状の濾材層2(以下単に濾材層2という)とスペーサー
部材3との積層体であり、又スペーサー部材3は、前記
濾材層2に接する金属繊維層5と補強スクリーン7とか
らなる。濾材層2とスペーサー部材3の金属繊維層5と
は直接に、又は図2に示すごとく中間層6を介して間接
的に接して一体に結合され、しかもこの精密積層濾過材
1の前記補強スクリーン7は、例えばパンチングプレー
トからなる支持部材4により支持されている。
【0017】前記濾材層2は、その厚さが0.02〜
0.5mmの多孔性金属からなる精密濾過用のメンブレン
状の膜濾材層であり、例えば粒子径5μm以下のアトマ
イズド粉末粒子、直径0.2〜50μmでアスペクト比
2〜50の金属短繊維などの微細な金属粉末、金属短繊
維などの単体、混合体からなるいわゆる微細金属により
成形される。
【0018】この濾材層2は、実質的に被処理流体を濾
過し、濾過性能を保証し、例えば処理流体がポリマのよ
うに高温かつ高粘性の流体であるときには、例えばステ
ンレス鋼短繊維を前記金属微細粒子とした焼結体、例え
ば特公昭63ー5445号公報、特公昭63ー6364
5号公報、特公昭63ー31521号公報などが開示す
る微細繊維径で、かつアスペクト比2〜50程度の短繊
維を用いたものが、微細かつ均一しかも高い空孔率の焼
結体が得られることから好ましく採用しうる。又微細金
属としては、例えばステンレス鋼の他、ニッケル、クロ
ム、アルミ、銅など各種の金属ないし合金材料を用いう
る。
【0019】また濾材層2は、本発明の精密積層濾過材
1を例えば高品質化が特に要求されるフィルム製造用
(ビデオフィルム用など)として用いる場合にあって
は、微細な異物粒子までも十分に除去する必要からその
濾過精度を10μm以下(好ましくは5μm以下、さら
に好ましくは2μm以下)とし、それを満足するよう微
細金属の大きさ、形状、さらには空孔率や厚さなどが適
宜設定される。
【0020】特に濾材層2として、前記のような金属短
繊維を用いた焼結品では空孔が立体的となり低圧損とな
る。さらに金属短繊維と粉末粒子との混合体の焼結品と
することもできる。これらの微細金属は、微細かつバラ
ツキを減じた立体空孔を具えその空孔率を向上させて前
記濾材層2を形成しうる。
【0021】また濾材層2は前記した理由により、空孔
精度のバラツキを減じるのが好ましく、孔径のバラツキ
を減じることにより、厚さを前記のごとく0.02〜
0.5mmとし、さらに前記金属短繊維を用いるものでは
0.02〜0.10mmと薄く形成することができ、また
このような薄肉化によって圧損をさらに低減できる。
【0022】一方スペーサー部材3は、金属繊維層5
と、その一面側(本例では下流側)に配置された補強ス
クリーン7とを備え、また前記濾材層2は、図1では金
属繊維層5の他面側(本例では上流側)に直接的に焼結
されている。
【0023】金属繊維層5は、濾材層2の微細金属より
も大な径しかも20mm程度以上(50mm以下程度)の比
較的長い金属繊維によって形成されることにより比較的
大きな空孔径を有する焼結品であって、例えば繊維径を
10〜50μm程度としたステンレス鋼繊維がランダム
に分布したウエブ集合体からなり、その平均空孔径を2
0〜50μm(例えば35μm)、空孔率40〜80%
程度(例えば60%程度)の多孔質の加圧焼結体として
いる。
【0024】微小な孔径の前記濾材層2をこのような金
属繊維層5に一体的に形成するには、例えば本出願人が
先に提案した特願平3−289087号の方法、すなわ
ち、金属粒子を懸濁させた懸濁液を、予め製造された金
属繊維層5の片面に所定厚さで吸引付着せしめ、その後
焼結する方法などを用いうる。
【0025】前記金属繊維層5は、濾材層2と同種の金
属からなる繊維を用いうる他、好ましくは、ステンレス
鋼繊維、ニッケル繊維、ハステロイ繊維なども採用でき
る。なお平均空孔径については、例えば断面を顕微鏡な
どにより測定することによっても知ることができる。
【0026】このような金属繊維からなる金属繊維層5
の空孔率は、一般的な粉末を用いた焼結体に比べて大で
あり、さらに柔軟性にもすぐれることから、比較的薄い
ものであっても割れなどの問題がなく、また濾過圧緩衝
の機能を発揮しうる。さらに、空孔径を上流側の前記濾
材層2の空孔径よりも大とすることにより、濾過圧が作
用したときにも目づまりしない程度の前記した充分な孔
径を維持する。これによって滞留発生を抑え得る。
【0027】また通常、使用する繊維の太さは構成され
る空孔の大きさに依存することから、前記金属繊維層5
は例えば図1のように単一径の金属短繊維のみからなる
場合の他、より好ましくは図2のように、前記濾材層2
との境界面に中間的な空孔径の1乃至複数の前記中間層
6を介在させて間接的に結合することもできる。
【0028】このように濾材層2側から空孔径を段階的
に変化させることにより、該濾材層2を通過した被処理
流体の流過状態が急激に変化することを防止しこれによ
っても滞留を防ぐ。これは例えばポリマなどの高粘度流
体の濾過のときに有効である。またその厚さ、すなわ
ち、その一面側に配設される補強スクリーン7と前記濾
材層2との向き合う面間の距離T、即ち本例では濾材層
2の下面と補強スクリーン7の上面との間の距離を本例
では例えば2mm以下、好ましくは0.3〜1mm程度と
し、高価な金属繊維の使用を減じて材料費を削減するの
もよい。
【0029】さらに好ましくは、使用する補強スクリー
ン7との関係から、補強スクリーン2の線材径の1〜8
(好ましくは2〜4)倍程度とするのが好ましい。
【0030】また、前記補強スクリーン7は、例えば
0.1mm〜0.5mm程度の金属線を10〜100#程度
に織成してなるシート状の織物体であって、前記金属繊
維層5を直接的に支持するとともに、その下流に配置さ
れる支持部材4の凹凸を橋渡し的に補強することがで
き、例えば通常の平織りなどの各種網体を用いうる。
【0031】特にこのような網体はメリヤス編みなどの
編布に比べ、線方向の伸縮が小さいことから補強材とし
て有効であり、また図2に見られるように金属繊維層5
との結合を良好にするために補強スクリーン7の線材7
A同士が交差する交叉部7Bに偏平部7Cを形成したも
のを用いてもよく、この場合には該線材7A同士の係合
が強まり、補強効果をさらに向上できる。
【0032】このような偏平スクリーンは、例えば圧延
などの方法により圧下率10〜50%程度で押圧するこ
とにより容易に得ることができ、また該網体がステンレ
ス線の場合には材料の加工硬化によって腰の強いものと
なり、製造作業を容易にすることができる。さらに研削
などにより片面のみに偏平部7Cを設けるのもよい。
【0033】ところでこのような補強スクリーン7は、
通常それを構成する経線と緯線を所定ピッチで交差させ
ることによって形成され従ってそれらの線材7Aが囲む
多数の格子開口部8が形成されている。その結果、片面
に前記金属繊維層5を嵌着しただけでは、その格子開口
部8は実質的に厚さ方向に凹み他方の面で開放された隙
間となる。又他方の面で前記支持部材4に支持されると
きにも、金属繊維層5は格子開口部8で浮いた状態とな
り、濾過圧によって金属繊維層5は変形しその中に凹入
され例えば波打ちなどの変形を与え、極端には濾材層2
にクラック発生を起こしやすい。本願発明では、この点
を改善する為にさらに前記格子開口部8内に金属多孔質
からなるサポート部9を形成している。
【0034】サポート部9は例えば図1乃至図3に示す
ごとく大きな濾過圧が作用したとき前記補強スクリーン
7とともに支持部材4に接触可能な厚さであって、実質
的には前記補強スクリーン7の厚さと略同一としてい
る。
【0035】さらにサポート部9は、図1および図2の
例では前記格子開口部8内に例えば前記金属繊維層5と
同種又は異種の金属繊維や金属粉末などの微細金属から
なる充填エレメントを充填するとともに焼結一体化して
もよく、また図3のように前記金属繊維層5と補強スク
リーン7とを例えば加圧焼結により一体化するに際し
て、補強スクリーン7を金属繊維層5内に圧入すること
によって、金属繊維層5を前記格子開口部8内で相対的
に盛上らせ、この盛上りによる隆起部によって前記サポ
ート部9を形成するのもよい。このようなサポート部9
は、好ましくは前記金属繊維層5と同程度の空孔特性と
なる多孔質構造とする。
【0036】このような構造により、前記サポート部9
は濾過圧に対して前記金属繊維層5が凹入変形すること
を防止でき、また該金属繊維層5と同程度の空孔特性で
もあることから、被処理流体の流過が阻害されることも
なく、これによって高圧濾過処理を可能としている。
【0037】このように、補強スクリーンの格子開口部
内にサポート部9を形成してなる精密積層濾過材1は、
その使用に際してその下面に配置される例えばパンチン
グプレート、粗大金網の支持部材4とは、前記補強スク
リーン7とその格子間に形成された前記サポート部9と
を介在させ実質的に接触できることから、濾過圧による
厚さ方向への力に対して十分な耐圧強度を有し、濾材層
2の変形やクラックを防止できる。さらに面方向の力に
対しても前記補強スクリーンによって補強されたものと
なり、この為、例えば前記支持部材の表面に局部的な凹
凸を形成したものにあっても、このような凹凸は前記ス
クリーンによって橋渡し的に緩和される。
【0038】精密積層濾過材1は、その単体で濾過使用
することもできるが、好ましくは前記支持部材4によっ
て支持することで高圧濾過に対応でき、さらにその上流
側にも例えば図4に示すように、保護スクリーン10
と、同様な金属繊維層14と、微細金属などのプレフィ
ルタ層12とからなる前濾過部材15を配置して、大き
な異物は濾材2の前段で除去しておくことが、濾材寿命
のアップに貢献する。
【0039】なお、前記金属繊維層14は保護スクリー
ン層10の下流側に配されることによって、滞留を防止
する分散層としても機能し、かつ前濾過部材15を用い
ることによって全体的な空孔分布を、粗→中→細→中→
粗とすることができ、特にリーフフィルタやディスクフ
ィルタとして有効な他、チューブフィルタなどとしても
巾広く活用できる。
【0040】(具体例)本発明の精密積層濾過材とし
て、表1に示すような構成により補強スクリーンを金属
繊維層中に圧入する方法でサポート部を形成した実施例
品を作成し、また比較例品としては、単に無加圧積層で
焼結したものである。
【0041】すなわち、濾材層は金属繊維層上に繊維径
2.5μm、平均アスペクト比10の316Lステンレ
ス鋼の金属短繊維でなる複合構造であって、実施例品は
金属繊維層と補強スクリーンとをさらに強く加圧し、補
強スクリーンの格子開口部内も同繊維を略同厚に充填分
布することでサポート部を形成させている。
【0042】そして、各積層濾過材の下流側には開口径
2mm、ピッチ3mmの排出口を穿孔したパンチングプレー
ト(厚さ3mm)の支持板を、フィルタハウジング内にセ
ットするともに、被処理液として水あめ液(28c
c)を入れて100〜400kg/cm2 の範囲で順次圧力
を付加していった。
【0043】この処理を10分間行った後、両濾過材を
ハウジング内より取り出して洗浄し、濾材表面の変形程
度を確認したが、実施例品ではこの圧力下では補強スク
リーンとその開口部内に形成したサポート部によって濾
材層は十分に支持されて、スクリーンの線材配置や支持
板の開口部などの凹凸によるような変形、クラックなど
の欠陥は見られておらず、有効であることを確認した。
しかしながら、比較例品においては、すでにクラッ
発生したことから再試験を行い耐用圧力を求めた。結果
的には110kg/cm2 程度の圧力でも、耐えないもので
あった。
【0044】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の積層濾過
材は、支持部材で支持される濾過材を前提とし、濾材層
と、他面側にはスクリーンを配置したスペーサー部材と
を結合一体化したものであって、特にスクリーンの格子
開口内には多孔質のサポート部を形成させることによ
り、前記濾材層がメンブレンでありながらも、耐圧強度
を高め濾材の変形やクラック発生を防止しており、薄肉
化で効率濾過を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精密積層濾過材の一実施例を示す拡大
斜視図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【図4】使用例を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 精密積層濾過材 2 濾材層 3 スペーサー部材 4 支持部材 5 金属繊維層 6 中間層 7 補強スクリーン 8 格子開口部 9 サポート部
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持部材で支持される精密積層濾過材であ
    って、厚さ0.02〜0.5mmの多孔性金属からなるメ
    ンブレン状の濾材層を、該濾材層の空孔よりも大な空孔
    を有する金属繊維層と、その一面に配置され線材を格子
    状に織成した補強スクリーンとを有するスペーサー部材
    の、前記金属繊維層の他面に形成するとともに、前記補
    強スクリーンの格子開口部内に、前記補強スクリーンと
    略同等の厚さの金属多孔材からなるサポート部を形成し
    かつ全体が一体化されたことを特徴とする精密積層濾過
    材。
  2. 【請求項2】前記サポート部は、補強スクリーンを前記
    金属繊維層内に圧入することにより前記格子開口部内に
    盛上がる金属繊維層の隆起部により形成されることを特
    徴とする請求項1に記載の精密積層濾過材。
  3. 【請求項3】前記サポート部は、補強スクリーンの前記
    格子開口部内に前記金属繊維層の金属と同種又は異種の
    微細金属からなる充填エレメントを充填することで形成
    されることを特徴とする請求項1記載の精密積層濾過
    材。
  4. 【請求項4】前記充填エレメントは、金属粉末であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の精密積層濾過材。
  5. 【請求項5】前記濾材層は、繊維径0.2〜50μm、
    アスペクト比2〜50の金属短繊維により形成された厚
    さ0.02〜0.1mmのフィルター板であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の精密積層濾過
    材。
  6. 【請求項6】前記濾材層と補強スクリーンと向き合う面
    間の距離は、0.3〜2mm範囲である請求項1又は5に
    記載の精密積層濾過材。
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