JP2001054859A - 研磨装置及び研磨部材 - Google Patents

研磨装置及び研磨部材

Info

Publication number
JP2001054859A
JP2001054859A JP23361999A JP23361999A JP2001054859A JP 2001054859 A JP2001054859 A JP 2001054859A JP 23361999 A JP23361999 A JP 23361999A JP 23361999 A JP23361999 A JP 23361999A JP 2001054859 A JP2001054859 A JP 2001054859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
resin
polishing body
abrasive
body support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23361999A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Ishikawa
彰 石川
Tatsuya Chiga
達也 千賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP23361999A priority Critical patent/JP2001054859A/ja
Publication of JP2001054859A publication Critical patent/JP2001054859A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のCMP用研磨装置は、研磨体が粘着材
により研磨定盤に張り付けられる構造となっている。研
磨定盤への張り付けに際しては、研磨体がしわにならな
いように注意が必要であり、張り付け作業は、熟練を要
するという問題があった。本発明は粘着材を用いないで
研磨体を研磨定盤に固定する機能を有する研磨装置及び
研磨部材を提供する。 【解決手段】 本発明に係る研磨装置において、研磨体
が研磨体支持体に直接形成され、研磨定盤が研磨体支持
体を着脱する固定機構を有することにより、粘着材を用
いることなく、研磨体を研磨定盤に固定できる研磨装置
及び研磨部材を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばULSIな
どの半導体デバイスを製造するプロセスにおいて実施さ
れる半導体デバイスの平坦化研磨に用いるのに好適な研
磨装置及び研磨部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化、微細化に伴
って、半導体製造プロセスの工程は、増加し複雑になっ
てきている。これに伴い、半導体デバイスの表面は、必
ずしも平坦ではなくなってきている。半導体デバイスの
表面に於ける段差の存在は、配線の段切れ、局所的な抵
抗の増大などを招き、断線や電気容量の低下をもたら
す。また、絶縁膜では耐電圧劣化やリークの発生にもつ
ながる。
【0003】一方、半導体集積回路の高集積化、微細化
に伴って、光リソグラフィに用いられる半導体露光装置
の光源波長は、短くなり、半導体露光装置の投影レンズ
の開口数、いわゆるNAは、大きくなってきている。こ
れにより、半導体露光装置の投影レンズの焦点深度は、
実質的に浅くなってきている。焦点深度が浅くなること
に対応するためには、今まで以上に半導体デバイスの表
面の平坦化が要求されている。
【0004】具体的に示すと、半導体製造プロセスにお
いては、図5(a)、(b)に示すような平坦化技術が
必須になってきている。図5(a)、(b)は、半導体
製造プロセスにおける平坦化技術の概念図であり、半導
体デバイスの断面図である。図5(a)、(b)におい
て、21はシリコンウエハ、22はSiO2からなる層
間絶縁膜、23はAlからなる金属膜、24は半導体デ
バイスである。
【0005】図5(a)は半導体デバイスの表面の層間
絶縁膜22を平坦化する例である。図5(b)は半導体
デバイスの表面の金属膜23を研磨し、いわゆるダマシ
ン(damascene)を形成する例である。このような半導
体デバイスの表面を平坦化する方法としては、化学的機
械的研磨(Chemical Mechanical Polishing又はChemica
l Mechanical Planarization、以下ではCMPと称す)
技術が広く行われている。現在、CMP技術はシリコン
ウエハの全面を平坦化できる唯一の方法である。
【0006】CMPはシリコンウエハの鏡面研磨法を基
に発展しており、図6に示すようなCMP装置を用いて
行われている。図6において、131は研磨部材、13
2は研磨対象物保持具、133は研磨対象物(シリコン
ウエハ)、134は研磨剤供給部、135は研磨剤であ
る。研磨部材131は、研磨定盤136の上に研磨体1
37を張り付けたものである。研磨体としては、シート
状の発泡ポリウレタンが多く用いられている。
【0007】研磨対象物133は研磨対象物保持具13
2により保持され、回転させながら揺動して、研磨部材
131の研磨体137に所定の圧力で押し付けられる。
研磨部材131も回転させ、研磨対象物133の間で相
対運動を行わせる。この状態で、研磨剤135は研磨剤
供給部134から研磨体137上に供給され、研磨剤1
35は研磨体137上で拡散し、研磨部材131と研磨
対象物133の相対運動に伴って研磨体137と研磨対
象物133の間に入り込み、研磨対象物133の研磨面
を研磨する。即ち、研磨部材131と研磨対象物133
の相対運動による機械的研磨と、研磨剤135の化学的
作用が相乗的に作用して良好な研磨が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、研磨体とし
ては発泡ポリウレタンよりなるシート状の研磨布、いわ
ゆる研磨パッドが多く用いられてきた。従来の研磨パッ
ドは、粘着材により研磨定盤に張り付ける構造となって
いる。しかしながら、粘着材には製造時に厚みむらがあ
る他、研磨パッドを研磨定盤へ張り付ける際の押さえつ
け方により、粘着材部に厚みむらが生じる。加えて、研
磨定盤への張り付けに際しては、研磨パッドがしわにな
らないように粘着材部に空気をはらまないように注意が
必要であり、張り付け作業は、熟練を要する。このよう
な研磨パッドの固定状態のばらつきは、研磨特性のばら
つきにつながるという問題がある。
【0009】また、使用済みの研磨パッドの交換時に
は、研磨定盤上に張り付けられた研磨パッドを、粘着材
の粘着力に抗して剥ぎ取る必要があり、作業の煩わしさ
があるという問題がある。加えて、使用途中での研磨パ
ッドの交換、再使用は不可能であるという問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、粘
着材を用いないで研磨体(研磨パッド)を研磨定盤に固
定する機能を有する研磨装置及び研磨部材を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る第1の態様による研磨装置は、研磨部
材と研磨対象物の間に研磨剤を介在させた状態で、該研
磨部材と該研磨対象物を相対移動させることにより、前
記研磨対象物を研磨する研磨装置において、前記研磨部
材は、研磨体と、該研磨体が直接形成されている研磨体
支持体と、該研磨体支持体を着脱する固定機構を備えて
いる研磨定盤と、を有する(請求項1)。
【0011】第1の態様による研磨装置によれば、粘着
材を用いることなく、研磨体を研磨定盤に固定できる研
磨装置を提供できる。このため、従来に比べて研磨体の
交換を容易に行うことができるので、研磨体を交換する
ために研磨装置を停止させる時間が短くて済むので、本
発明に係る研磨装置の稼働率が向上し、製造費用を低減
することができるという効果がある。また、研磨体が研
磨体支持体に直接形成されているので、研磨体を研磨体
支持体に粘着材で張り付ける場合に生じるしわ等が発生
せず、研磨特性のばらつきが小さい。これにより、半導
体製造プロセスの歩留まりが向上し、製造費用を低減す
ることができるという効果がある。
【0012】また、本発明に係る第2の態様による研磨
装置では、第1の態様による研磨装置において、前記研
磨体は、高分子樹脂であることが好ましい(請求項
2)。これにより、高分子樹脂の研磨体を研磨部材に用
いた場合でも、従来に比べて研磨体の交換を容易に行う
ことができる。また、本発明に係る第3の態様による研
磨装置では、第2の態様による研磨装置において、前記
高分子樹脂の接着性により、前記研磨体が前記研磨体支
持体に直接形成されていることが好ましい(請求項
3)。これにより、研磨体を研磨体支持体に直接形成す
ることを容易に行うことができる。
【0013】また、本発明に係る第4の態様による研磨
装置では、第2または3の態様による研磨装置におい
て、前記高分子樹脂は、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
アクリル樹脂、またはポリエステル樹脂であることが好
ましい(請求項4)。これにより、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、またはポリエステル樹脂の研
磨体を研磨部材に用いた場合でも、従来に比べて研磨体
の交換を容易に行うことができる。
【0014】本発明に係る第5の態様による研磨装置
は、研磨部材と研磨対象物の間に研磨剤を介在させた状
態で、該研磨部材と該研磨対象物を相対移動させること
により、前記研磨対象物を研磨する研磨装置において、
前記研磨部材は、研磨体と、該研磨体を着脱する固定機
構を備えている研磨定盤と、を有する(請求項5)。本
発明に係る第5の態様による研磨装置によれば、粘着材
を用いることなく、研磨体を研磨定盤に固定できる研磨
装置を提供できる。これにより、従来に比べて研磨体の
交換を容易に行うことができるので、研磨体を交換する
ために研磨装置を停止させる時間が短くて済むため、本
発明に係る研磨装置の稼働率が向上し、製造費用を低減
することができるという効果がある。
【0015】また、本発明に係る第6の態様による研磨
装置では、第5の態様による研磨装置において、前記研
磨体は、無発泡性の高分子樹脂であることが好ましい
(請求項6)。これにより、無発泡性の高分子樹脂の研
磨体を研磨部材に用いた場合でも、従来に比べて研磨体
の交換を容易に行うことができる。また、本発明に係る
第7の態様による研磨装置は、第5の態様による研磨装
置において、前記研磨体は、発泡性の高分子樹脂である
ことが好ましい(請求項7)。これにより、発泡性の高
分子樹脂の研磨体を研磨部材に用いた場合でも、従来に
比べて研磨体の交換を容易に行うことができる。
【0016】また、本発明に係る第8の態様による研磨
装置では、第6または7の態様による研磨装置におい
て、前記高分子樹脂は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩ビ樹脂、ポリ
エステル樹脂、ウレタン樹脂、またはフッ素樹脂である
ことが好ましい(請求項8)。これにより、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、塩ビ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、また
はフッ素樹脂の研磨体を研磨部材に用いた場合でも、従
来に比べて研磨体の交換を容易に行うことができる。
【0017】また、本発明に係る第9の態様による研磨
装置では、第1から4のいずれかの態様による研磨装置
において、前記固定機構は、磁気引力を発生する機構で
あり、前記研磨体支持体は、前記磁気引力により前記研
磨定盤に固定されることが好ましい(請求項9)。これ
により、研磨体の交換を容易に行うことができる。ま
た、本発明に係る第10の態様による研磨装置は、第9
の態様による研磨装置において、前記磁気引力を発生す
る機構は、前記研磨定盤内に設置された磁石と、前記研
磨定盤内で前記磁石を上下動させる移動装置と、を有し
て構成されることが好ましい(請求項10)。これによ
り、研磨体の交換を容易に行うことができる。
【0018】また、本発明に係る第11の態様による研
磨装置では、第1、2、3、4、5、6、8のいずれか
態様による研磨装置において、前記固定機構は、真空吸
着力を発生する機構であり、前記研磨体支持体もしくは
前記研磨体は、前記真空吸着力により前記研磨定盤に固
定されることが好ましい(請求項11)。これにより、
研磨体の交換を容易に行うことができる。
【0019】また、本発明に係る第12の態様による研
磨装置では、第1から8のいずれか態様による研磨装置
において、前記固定機構は、静電引力を発生する機構で
あり、前記研磨体支持体もしくは前記研磨体は、前記静
電引力により前記研磨定盤に固定されることが好ましい
(請求項12)。これにより、研磨体の交換を容易に行
うことができる。
【0020】また、本発明に係る第13の態様による研
磨装置では、第1、2、3、4、9、10、11、12
のいずれか態様による研磨装置において、記研磨体支持
体は、磁性体であることが好ましい(請求項13)。こ
れにより、研磨体の交換を容易に行うことができる。ま
た、本発明に係る第14の態様による研磨装置では、第
1、2、3、4、11、12のいずれか態様による研磨
装置において、前記研磨体支持体は、金属、セラミック
スまたは樹脂であることが好ましい(請求項14)。こ
れにより、研磨体の交換を容易に行うことができる。
【0021】本発明に係る第15の態様による研磨部材
は、研磨体と、該研磨体が直接形成されている研磨体支
持体と、を有し、前記研磨体は高分子樹脂であり、該高
分子樹脂の接着性により、前記研磨体が前記研磨体支持
体に直接形成されていることが好ましい(請求項1
5)。本発明に係る第15の態様による研磨部材によれ
ば、研磨体が研磨体支持体に直接形成されているので、
研磨体を研磨体支持体に粘着材で張り付ける場合に生じ
るしわ等が発生せず、研磨特性のばらつきが小さい。こ
れにより、半導体製造プロセスの歩留まりが向上し、製
造費用を低減することができるという効果がある。
【0022】また、本発明に係る第16の態様による研
磨装置では、第15の態様による研磨部材において、前
記高分子樹脂は、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、またはポリエステル樹脂であることが好ましい
(請求項16)。これにより、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、アクリル樹脂、またはポリエステル樹脂を研磨体
に用いた場合でも、従来に比べて研磨体の交換を容易に
行うことができる。
【0023】また、本発明に係る第17の態様による研
磨装置では、第15または16の態様による研磨部材に
おいて、前記研磨体支持体は、磁性体、金属、セラミッ
クスまたは樹脂であることが好ましい(請求項17)。
これにより、研磨体の交換を容易に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施の
形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る研磨
部材の断面図である。研磨部材は、研磨体11、研磨体
支持体12、研磨定盤13から構成されている。研磨体
11は研磨体支持体12に直接形成されている。研磨定
盤13の内部には研磨体支持体12を着脱する固定機構
14が設けられている。固定機構14は、例えば、磁気
引力を発生する機構、真空吸着力を発生させる機構、ま
たは静電引力を発生させる機構である。
【0025】本発明に係る研磨部材は、固定機構に粘着
材を用いておらず、研磨体支持体の着脱を容易に行うこ
とができる。これにより、従来に比べて研磨体である研
磨パッドの交換を容易に行うことができるので、研磨パ
ッドを交換するために研磨装置を停止させる時間が短く
て済むため、本発明に係る研磨装置の稼働率が向上し、
製造費用を低減することができるという効果がある。ま
た、研磨体が研磨体支持体に直接形成されているので、
研磨体を研磨体支持体に粘着材で張り付ける場合に生じ
る粘着材部の厚みむらや研磨体のしわ等が発生せず、研
磨特性のばらつきが小さい。これにより、半導体製造プ
ロセスの歩留まりが向上し、製造費用を低減することが
できるという効果がある。
【0026】また、研磨定盤13の内部に設けられた研
磨体支持体12を固定する固定機構14が真空吸着力を
発生させる機構である場合、研磨体に無発泡性の高分子
樹脂を用いれば、研磨体を研磨体支持体に直接形成せず
に、研磨体単体で固定することができる。この場合も固
定機構に粘着材を用いておらず、研磨体の着脱を容易に
行うことができる。
【0027】また、研磨定盤13の内部に設けられた研
磨体支持体12を固定する固定機構14が静電引力を発
生させる機構である場合、研磨体に無発泡性の高分子樹
脂または発泡性の高分子樹脂を用いれば、研磨体を研磨
体支持体に直接形成せずに、研磨体単体で固定すること
ができる。この場合も固定機構に粘着材を用いておら
ず、研磨体の着脱を容易に行うことができる。
【0028】以下、本発明の実施の形態を、実施例を参
照しながら説明する。
【0029】
【実施例】[実施例1]実施例1において、図1の研磨
定盤13の内部に設けられた研磨体支持体12を着脱す
る固定機構14は、磁気引力を発生する機構である。図
2(a)〜(e)は、本発明の実施例1に係る研磨部材
の製造工程及び概略構成を示す断面図である。
【0030】図2(a)に示すように、厚さ0.2mmの
磁性体(例えば、SUS410)の薄板からなる、φ8
00mm、高さ4mmのカップ状の研磨体支持体12の周辺
に、耐熱テープ15を貼った容器を準備する。研磨体支
持体12がカップ状になっているのは、カップ状になっ
ている端の部分に耐熱テープ15を貼るためである。こ
のため、研磨体支持体12の厚さが薄い場合は、粘着テ
ープを貼るために端がカップ状になっていることが好ま
しい。
【0031】次に、図2(b)に示すようにエポキシ樹
脂の主剤及び硬化剤からなる樹脂混合物を研磨体支持体
12上に流し込み、その後、研磨体支持体12を恒温槽
に入れて一定温度で加熱硬化させ研磨体11であるエポ
キシ樹脂を形成する。エポキシ樹脂は接着性を有してい
るため、硬化する際に研磨体支持体12に直接形成され
る。
【0032】次に、図2(c)に示すように耐熱テープ
15を剥離した後、溝加工用バイト16を用いて硬化し
たエポキシ樹脂の表面に旋盤加工で溝を形成する。そし
て、溝構造を有する研磨体である研磨パッドを作製する
(図2(d))。研磨定盤13は、内部に磁石17が設
置されている。その磁石17は研磨定盤の外部に設けら
れたレバー(不図示)に連結した、移動装置(不図示)
に取り付けられており、レバーの操作で磁石17が上下
動して、研磨定盤の表面に近づいたり、研磨定盤の表面
から離れたりする。そして、図2(e)に示すように研
磨体11が直接形成された研磨体支持体12を研磨定盤
13の上に載せ、研磨定盤内部の磁石17を研磨定盤表
面に近づけ、磁気引力で研磨支持体12を研磨定盤13
に固定する。このように実施例1では研磨定盤内部の磁
石17及び磁石17を上下動させる移動装置(不図示)
が磁気引力を発生する機構である。
【0033】上記の実施例1の研磨部材を図3に示す研
磨装置に取り付ける。図3は本発明の実施例1に係る研
磨装置の概略構成図である。実施例1に係る研磨装置
は、研磨部材の部分が異なるだけで、他の部分は、前述
した従来のCMP装置(図6)と同様の構成をしてい
る。31は研磨部材、32は研磨対象物保持具、33は
研磨対象物、34は研磨剤供給部、35は研磨剤であ
り、研磨部材31のうち、13は研磨定盤であり、37
は研磨体支持体に直接形成された研磨体である。
【0034】研磨対象物33は研磨対象物保持具32
(以下、研磨ヘッドと称す)により保持され、回転させ
ながら揺動して、研磨部材31の研磨体支持体に直接形
成された研磨体37に所定の圧力で押し付けられる。研
磨部材31も回転させ、研磨対象物33の間で相対運動
を行わせる。この状態で、研磨剤35は研磨剤供給部3
4から研磨体支持体に直接形成された研磨体上に供給さ
れ、研磨剤35は研磨体支持体に直接形成された研磨体
上で拡散し、研磨部材31と研磨対象物33の相対運動
に伴って研磨体支持体に直接形成された研磨体37と研
磨対象物33の間に入り込み、研磨対象物33の研磨面
を研磨する。
【0035】研磨対象物を保持する研磨ヘッド32にバ
ッキング材(不図示)を介し、研磨対象物33として熱
酸化膜が1μm形成された6インチシリコンウエハを取
り付けた。そして、以下の条件で研磨を行った。研磨ヘ
ッドの回転数:50rpm、研磨定盤の回転数:50rpm、
荷重(研磨対象物を研磨体に押しつける圧力):250
g/cm2、揺動幅:30mm、揺動速度:15ストローク/
分、研磨時間:2分、使用研磨液:Cabot社製SS25を
イオン交換水で2倍希釈、研磨液流量:200ml/分。
【0036】この結果、246nm/分の研磨速度で熱酸
化膜が研磨された。この際、研磨体支持体に直接形成さ
れた研磨体37の研磨定盤13からのズレは確認されな
かった。また、取り付け、取り外しによる、研磨体の再
使用が可能であった。実施例1では研磨体である研磨パ
ッドの材料に、エポキシ樹脂を用いているが、研磨体支
持体上で硬化する際に接着性を有する高分子樹脂であれ
ば、他の材料を用いることもできる。このような接着性
を有する高分子樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、
アクリル樹脂、及びポリエステル樹脂がある。実施例1
においてはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、及びポリエステル樹脂は、無発泡性、発泡性のどち
らでも良い。
【0037】[実施例2]実施例2において、図1の研
磨定盤13の内部に設けられた研磨体支持体12を固定
する固定機構14は、真空吸着力を発生する機構であ
る。図4は、本発明の実施例2に係る研磨部材の概略構
成を示す断面図である。実施例2は、実施例1と異な
り、研磨定盤13に固定されているのは研磨体11だけ
であり、研磨体支持体は無い。さらに、研磨体11は研
磨定盤13に直接形成されてはいない。研磨体11は無
発泡性のエポキシ樹脂である。研磨定盤13の上面には
孔51が設けられており、孔51は真空吸着用配管52
を介して真空ポンプ(不図示)に接続している。これに
より、研磨体11は研磨定盤13に真空吸着される。
【0038】実施例1と同様に実施例2の研磨部材を図
3に示す研磨装置に取り付ける。そして、実施例1と同
様の条件で研磨を行い、その結果、246nm/分の研磨
速度で熱酸化膜が研磨された。この際、研磨体11の研
磨定盤13からのズレは確認されなかった。また、取り
付け、取り外しによる、研磨体11の再使用が可能であ
った。
【0039】実施例2では研磨体である研磨パッドの材
料に、無発泡性のエポキシ樹脂を用いているが、これは
発泡性の高分子樹脂ではうまく真空吸着することができ
ないためであり、無発泡性の高分子樹脂であればエポキ
シ樹脂以外の材料を用いることもできる。それらの無発
泡性の高分子樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩
ビ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及びフッ素
樹脂がある。
【0040】また、実施例2は研磨体支持体を省いた構
成となっているが、実施例1と同様に研磨体を研磨体支
持体に直接形成したものを用いても良い。この場合、研
磨体支持体の材料としては磁性体、金属、樹脂、セラミ
ックス等を用いることができる。そして、研磨体として
は、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、及びポリエステル樹脂を用いることができ、これら
の高分子樹脂は、無発泡性、発泡性のどちらでも良い。
【0041】[実施例3]実施例3において、図1の研
磨定盤13の内部に設けられた研磨体支持体12を固定
する固定機構14は、静電引力を発生する機構である。
実施例3においては、研磨定盤は、研磨定盤上に設けら
れた2個の電極と、これらの電極を覆う絶縁層を有して
いる(不図示)。そして、研磨定盤上に研磨体を載せ
る。研磨体の材料は、エポキシ樹脂である。そして、電
源により2個の電極のそれぞれに負の電圧及び正の電圧
を印加する。このような電圧の印加により、絶縁層を挟
んで、それぞれの電極と研磨体の間に電位差を生じ、静
電気力等により研磨体が研磨定盤に吸着される。
【0042】実施例1と同様に実施例3の研磨部材を図
3に示す研磨装置に取り付ける。そして、実施例1と同
様の条件で研磨を行い、その結果、246nm/分の研磨
速度で熱酸化膜が研磨された。この際、研磨体の研磨定
盤からのズレは確認されなかった。また、取り付け、取
り外しによる、研磨体の再使用が可能であった。実施例
3では研磨体である研磨パッドの材料に、エポキシ樹脂
を用いているが、他の材料を用いることができ、例え
ば、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、塩ビ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及び
フッ素樹脂でも良い。そして、これらの高分子樹脂は、
無発泡性、発泡性のどちらでも良い。
【0043】また、実施例3は研磨体支持体を省いた構
成となっているが、実施例1と同様に研磨体を研磨体支
持体に直接形成したものを用いても良い。その場合、研
磨体支持体の材料としては磁性体、金属、樹脂、セラミ
ックス等を用いることができる。その場合は、研磨体と
しては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、及びポリエステル樹脂を用いることができ、こ
れらの高分子樹脂は、無発泡性、発泡性のどちらでも良
い。
【0044】以上の実施例1、実施例2及び実施例3で
は、研磨体を研磨体支持体に直接形成したものを用いる
場合、研磨体の材料として接着性を有する高分子樹脂に
限定した。しかし、接着性を有しない高分子樹脂でも粘
着材を介して研磨体を研磨体支持体に張り付けることに
より、研磨部材として用いることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、研
磨体が研磨体支持体に直接形成され、研磨定盤が研磨体
支持体を着脱する固定機構を有することにより、粘着材
を用いることなく、研磨体を研磨定盤に固定できる研磨
装置及び研磨部材を提供できる。これにより、従来に比
べて研磨体の交換を容易に行うことができるので、研磨
装置を交換のために停止させる時間が短くて済むため、
本発明に係る研磨装置の稼働率が向上し、製造費用を低
減することができるという効果がある。
【0046】また、研磨体が研磨体支持体に直接形成さ
れているので、研磨体を研磨体支持体に粘着材で張り付
ける場合に生じる粘着材のむらや研磨体のしわ等が発生
せず、研磨特性のばらつきが小さい。これにより、半導
体製造プロセスの歩留まりが向上し、製造費用を低減す
ることができるという効果がある。また、固定機構に真
空吸着力を発生する機構を用いた場合は、研磨体に無発
泡性の高分子樹脂を用いることにより、研磨体のみで研
磨体支持体を省くことができ、部品点数を減らすことが
できる。
【0047】また、固定機構に静電引力を発生する機構
を用いた場合は、研磨体のみで研磨体支持体を省くこと
ができ、部品点数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る研磨部材の断面図で
ある。
【図2】本発明の実施例1に係る研磨部材の製造工程及
び概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1に係る研磨装置の概略構成図
である。
【図4】本発明による実施例2に係る研磨部材の概略構
成を示す断面図である。
【図5】半導体製造プロセスにおける平坦化技術の概念
図であり、半導体デバイスの断面図である。図5(a)
は半導体デバイスの表面の層間絶縁膜を平坦化する例で
ある。図5(b)は半導体デバイスの表面の金属膜を研
磨し、いわゆるダマシン(damascene)を形成する例で
ある。
【図6】従来のCMP装置の概略構成図である。
【符号の説明】
11、137・・・研磨体 12・・・研磨体支持体 13、136・・・研磨定盤 14・・・研磨体支持体を着脱する固定機構 15・・・耐熱テープ 16・・・溝加工用バイト 17・・・磁石 21・・・シリコンウエハ 22・・・SiO2からなる層間絶縁膜 23・・・Alからなる金属膜 24・・・半導体デバイス 31、131・・・研磨部材 32、132・・・研磨対象物保持具(研磨ヘッド) 33、133・・・研磨対象物(シリコンウエハ) 34、134・・・研磨剤供給部 35、135・・・研磨剤 37・・・研磨体支持体に直接形成された研磨体 51・・・孔 52・・・真空吸着用配管

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨部材と研磨対象物の間に研磨剤を介在
    させた状態で、該研磨部材と該研磨対象物を相対移動さ
    せることにより、前記研磨対象物を研磨する研磨装置に
    おいて、 前記研磨部材は、 研磨体と、 該研磨体が直接形成されている研磨体支持体と、 該研磨体支持体を着脱する固定機構を備えている研磨定
    盤と、を有することを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】前記研磨体は、高分子樹脂であることを特
    徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】前記高分子樹脂の接着性により、前記研磨
    体が前記研磨体支持体に直接形成されていることを特徴
    とする請求項2に記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】前記高分子樹脂は、エポキシ樹脂、ウレタ
    ン樹脂、アクリル樹脂、またはポリエステル樹脂である
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の研磨装置。
  5. 【請求項5】研磨部材と研磨対象物の間に研磨剤を介在
    させた状態で、該研磨部材と該研磨対象物を相対移動さ
    せることにより、前記研磨対象物を研磨する研磨装置に
    おいて、 前記研磨部材は、 研磨体と、 該研磨体を着脱する固定機構を備えている研磨定盤と、
    を有することを特徴とする研磨装置。
  6. 【請求項6】前記研磨体は、無発泡性の高分子樹脂であ
    ることを特徴とする請求項5に記載の研磨装置。
  7. 【請求項7】前記研磨体は、発泡性の高分子樹脂である
    ことを特徴とする請求項5に記載の研磨装置。
  8. 【請求項8】前記高分子樹脂は、エポキシ樹脂、アクリ
    ル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩ビ樹
    脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、またはフッ素樹
    脂であることを特徴とする請求項6または7に記載の研
    磨装置。
  9. 【請求項9】前記固定機構は、磁気引力を発生する機構
    であり、 前記研磨体支持体は、前記磁気引力により前記研磨定盤
    に固定されることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の研磨装置。
  10. 【請求項10】前記磁気引力を発生する機構は、 前記研磨定盤内に設置された磁石と、 前記研磨定盤内で前記磁石を上下動させる移動装置と、
    を有して構成されることを特徴とする請求項9に記載の
    研磨装置。
  11. 【請求項11】前記固定機構は、真空吸着力を発生する
    機構であり、 前記研磨体支持体もしくは前記研磨体は、前記真空吸着
    力により前記研磨定盤に固定されることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5、6、8のいずれかに記載の研
    磨装置。
  12. 【請求項12】前記固定機構は、静電引力を発生する機
    構であり、 前記研磨体支持体もしくは前記研磨体は、前記静電引力
    により前記研磨定盤に固定されることを特徴とする請求
    項1から8のいずれかに記載の研磨装置。
  13. 【請求項13】記研磨体支持体は、磁性体であること特
    徴とする請求項1、2、3、4、9、10、11、12
    のいずれかに記載の研磨装置。
  14. 【請求項14】前記研磨体支持体は、金属、セラミック
    スまたは樹脂であること特徴とする請求項1、2、3、
    4、11、12のいずれかに記載の研磨装置。
  15. 【請求項15】研磨体と、 該研磨体が直接形成されている研磨体支持体と、を有
    し、 前記研磨体は高分子樹脂であり、 該高分子樹脂の接着性により、前記研磨体が前記研磨体
    支持体に直接形成されていることを特徴とする研磨部
    材。
  16. 【請求項16】前記高分子樹脂は、エポキシ樹脂、ウレ
    タン樹脂、アクリル樹脂、またはポリエステル樹脂であ
    ることを特徴とする請求項15に記載の研磨部材。
  17. 【請求項17】前記研磨体支持体は、磁性体、金属、セ
    ラミックスまたは樹脂であることを特徴とする請求項1
    5または16に記載の研磨部材。
JP23361999A 1999-08-20 1999-08-20 研磨装置及び研磨部材 Pending JP2001054859A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23361999A JP2001054859A (ja) 1999-08-20 1999-08-20 研磨装置及び研磨部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23361999A JP2001054859A (ja) 1999-08-20 1999-08-20 研磨装置及び研磨部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001054859A true JP2001054859A (ja) 2001-02-27

Family

ID=16957895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23361999A Pending JP2001054859A (ja) 1999-08-20 1999-08-20 研磨装置及び研磨部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001054859A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2003009362A1 (ja) * 2001-07-19 2004-11-11 株式会社ニコン 研磨体、cmp研磨装置及び半導体デバイスの製造方法
CN102152227A (zh) * 2010-02-04 2011-08-17 东邦工程株式会社 研磨垫用辅助板和采用它的研磨垫的再生方法
JP2012121115A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Ritsumeikan 研磨パッド

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2003009362A1 (ja) * 2001-07-19 2004-11-11 株式会社ニコン 研磨体、cmp研磨装置及び半導体デバイスの製造方法
CN102152227A (zh) * 2010-02-04 2011-08-17 东邦工程株式会社 研磨垫用辅助板和采用它的研磨垫的再生方法
JP2012121115A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Ritsumeikan 研磨パッド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6261958B1 (en) Method for performing chemical-mechanical polishing
US8308528B2 (en) Apparatus and method for reducing removal forces for CMP pads
US6036587A (en) Carrier head with layer of conformable material for a chemical mechanical polishing system
KR0154610B1 (ko) 반도체기판의 연마방법 및 연마장치
JPH0621029A (ja) 半導体ウェハの化学的−機械的研磨装置およびそれを用いた方法
JPH09155730A (ja) 研磨のための被加工物の保持具及びその製法
JPH10329007A (ja) 化学的機械研磨装置
JP2005014128A (ja) 基板保持装置及び研磨装置
US6758726B2 (en) Partial-membrane carrier head
JPH09186116A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置
JPWO2003009362A1 (ja) 研磨体、cmp研磨装置及び半導体デバイスの製造方法
JP2001054859A (ja) 研磨装置及び研磨部材
JPH10180626A (ja) 化学的機械的研磨システムのための適合材料層を有するキャリアヘッド
JP3239764B2 (ja) Cmp用研磨装置及び研磨ポリシャ
KR100413493B1 (ko) 화학적 기계적 연마 장치의 연마 플래튼 및 그를 이용한평탄화방법
US6682396B1 (en) Apparatus and method for linear polishing
JP2000334655A (ja) Cmp加工装置
JP2000127025A (ja) ポリッシング装置及び研磨加工方法
JP2001062706A (ja) 研磨装置
JP3463345B2 (ja) 研磨装置および研磨方法と張り合わせ方法
JP3321827B2 (ja) はり合わせ基板形成用支持装置及びはり合わせ基板の形成方法
JPH10156710A (ja) 薄板の研磨方法および研磨装置
JP2000084837A (ja) 研摩ヘッド及び研摩方法
JP2002252192A (ja) 研磨装置、これを用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス
JPH11333677A (ja) 基板の研磨装置