JP2001062706A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP2001062706A
JP2001062706A JP23848299A JP23848299A JP2001062706A JP 2001062706 A JP2001062706 A JP 2001062706A JP 23848299 A JP23848299 A JP 23848299A JP 23848299 A JP23848299 A JP 23848299A JP 2001062706 A JP2001062706 A JP 2001062706A
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polishing
temperature
abrasive
resin
polishing body
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Akira Ishikawa
彰 石川
Tatsuya Chiga
達也 千賀
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無発泡性の高分子樹脂の研磨体の場合、表面
に溝構造を形成させても、研磨剤の保持効率が低いため
従来の発泡性の研磨体に比べ研磨速度が低いという問題
がある。本発明は無発泡性の高分子樹脂の研磨体を用い
ても、従来の発泡性の研磨体と同等以上の研磨速度を得
ることができる研磨装置を提供することを目的としてい
る。 【解決手段】 本発明に係る研磨装置において、研磨体
の上及び/または研磨体の下に配置されている加熱機構
及び/または冷却機構を備えた温度調節機構により研磨
体表面の温度及び研磨剤の温度を一定に制御する。これ
により、無発泡性の高分子樹脂の研磨体を用いた場合で
も発泡性の研磨体と同等以上の研磨速度を得ることが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばULSIな
どの半導体デバイスを製造するプロセスにおいて実施さ
れる半導体デバイスの平坦化研磨に用いるのに好適な研
磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化、微細化に伴
って、半導体製造プロセスの工程は、増加し複雑になっ
てきている。これに伴い、半導体デバイスの表面は、必
ずしも平坦ではなくなってきている。半導体デバイスの
表面に於ける段差の存在は、配線の段切れ、局所的な抵
抗の増大などを招き、断線や電気容量の低下をもたら
す。また、絶縁膜では耐電圧劣化やリークの発生にもつ
ながる。
【0003】一方、半導体集積回路の高集積化、微細化
に伴って、光リソグラフィに用いられる半導体露光装置
の光源波長は、短くなり、半導体露光装置の投影レンズ
の開口数、いわゆるNAは、大きくなってきている。こ
れにより、半導体露光装置の投影レンズの焦点深度は、
実質的に浅くなってきている。焦点深度が浅くなること
に対応するためには、今まで以上に半導体デバイスの表
面の平坦化が要求されている。
【0004】具体的に示すと、半導体製造プロセスにお
いては、図5(a)、(b)に示すような平坦化技術が
必須になってきている。図5(a)、(b)は、半導体
製造プロセスにおける平坦化技術の概念図であり、半導
体デバイスの断面図である。図5(a)、(b)におい
て、21はシリコンウエハ、22はSiO2からなる層
間絶縁膜、23はAlからなる金属膜、24は半導体デ
バイスである。
【0005】図5(a)は半導体デバイスの表面の層間
絶縁膜22を平坦化する例である。図5(b)は半導体
デバイスの表面の金属膜23を研磨し、いわゆるダマシ
ン(damascene)を形成する例である。このような半導
体デバイスの表面を平坦化する方法としては、化学的機
械的研磨(Chemical Mechanical Polishing又はChemica
l Mechanical Planarization、以下ではCMPと称す)
技術が広く行われている。現在、CMP技術はシリコン
ウエハの全面を平坦化できる唯一の方法である。
【0006】CMPはシリコンウエハの鏡面研磨法を基
に発展しており、図6に示すようなCMP装置を用いて
行われている。図6において、131は研磨部材、13
2は研磨対象物保持部、133は研磨対象物(シリコン
ウエハ)、134は研磨剤供給部、135は研磨剤であ
る。研磨部材131は、研磨定盤136の上に研磨体1
37を張り付けたものである。研磨体としては、シート
状の発泡ポリウレタンが多く用いられている。
【0007】研磨対象物133は研磨対象物保持部13
2により保持され、回転させながら揺動して、研磨部材
131の研磨体137に所定の圧力で押し付けられる。
研磨部材131も回転させ、研磨対象物133の間で相
対運動を行わせる。この状態で、研磨剤135は研磨剤
供給部134から研磨体137上に供給され、研磨剤1
35は研磨体137上で拡散し、研磨部材131と研磨
対象物133の相対運動に伴って研磨体137と研磨対
象物133の間に入り込み、研磨対象物133の研磨面
を研磨する。即ち、研磨部材131と研磨対象物133
の相対運動による機械的研磨と、研磨剤135の化学的
作用が相乗的に作用して良好な研磨が行われる。
【0008】ところで、研磨体としては発泡ポリウレタ
ンよりなるシート状の研磨布、いわゆる研磨パッドが多
く用いられてきた。一般的に用いられている発泡性の研
磨パッドは、研磨パッド表面の微細孔部分に研磨剤を効
率よく保持できるため、高い研磨速度が得られる。その
反面、この微細孔で研磨剤が凝集しやすく、凝集研磨剤
によるシリコンウエハ表面のキズ発生や、凝集研磨剤の
堆積にともなう研磨剤保持効率の低下により、徐々に研
磨速度が低下する問題がある。この問題を回避するた
め、ダイヤモンドドレッサーを用いた、in-situドレス
が一般に行われているが、この場合、研磨パッドの摩耗
により研磨パッドの寿命が短いという新たな問題が生ず
る。
【0009】上記のような問題を解決するため、最近で
は無発泡性の研磨パッドによる研磨が盛んに検討されて
いる。無発泡性の研磨パッドの材料には、アクリル樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩ビ樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ
素樹脂等の高分子樹脂が用いられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、微細孔
を持たない無発泡性の研磨パッドの場合、表面に溝構造
を形成させても、研磨剤の保持効率が低いため従来の発
泡性の研磨パッドに比べ研磨速度が低いという問題があ
る。本発明は上記問題を解決するためになされたもの
で、無発泡性の研磨パッドを用いても、従来の発泡性の
研磨パッドと同等以上の研磨速度を得ることができる研
磨装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記問題を鑑み、本発明
者らは、鋭意研究の結果、CMPにおける研磨速度が、
研磨時の温度に大きな影響を受けていることを見出し、
本発明をなすに至った。具体的には研磨パッド表面の研
磨剤の温度が上昇することにより、研磨剤の化学作用の
反応速度が高くなる。これにより、研磨速度が高くな
る。ただし、研磨速度を安定化させるため、研磨中の温
度は一定に維持されることが好ましい。
【0012】即ち上記課題を解決するため、本発明に係
る研磨装置は、研磨定盤及び研磨体を有する研磨部材
と、研磨対象物の間に研磨剤を介在させた状態で、該研
磨部材と該研磨対象物を相対移動させることにより、前
記研磨対象物を研磨する研磨装置において、前記研磨体
の上及び/または前記研磨体の下に配置されている加熱
機構及び/または冷却機構を備えた温度調節機構を有
し、該温度調節機構は、前記研磨体表面の温度及び前記
研磨剤の温度を一定にする(請求項1)。
【0013】前記研磨装置によれば、研磨速度を高くす
ることができる。また、研磨中の温度が一定に維持され
ているため、研磨速度を安定化させることができる。前
記研磨体は無発泡性の高分子樹脂であることが好ましい
(請求項2)。これにより、無発泡性の高分子樹脂の研
磨体でも、発泡性の高分子樹脂の研磨体と同等以上の研
磨速度を得ることができる。よって、発泡性の研磨体よ
り寿命の長い無発泡性の高分子樹脂の研磨体を用いて
も、研磨に要する時間が無発泡性の高分子樹脂の研磨体
と同等以下になり、さらに研磨体の交換頻度が少なくて
済むため、研磨工程の製造費用を低減できるという効果
を有する。
【0014】前記無発泡性の高分子樹脂は、アクリル樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩ビ樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、また
はフッ素樹脂であることが好ましい(請求項3)。これ
により、無発泡性のアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、塩ビ樹脂、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、またはフッ素樹脂の研磨体で
も、発泡性の高分子樹脂の研磨体と同等以上の研磨速度
を得ることができる。よって、発泡性の研磨パッドより
寿命の長い無発泡性のアクリル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリスチレン樹脂、塩ビ樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、またはフッ素樹脂の研磨
体を用いても、研磨に要する時間が無発泡性の高分子樹
脂の研磨体と同等以下になり、さらに研磨パッドの交換
頻度が少なくて済むため、研磨に係る製造費用を低減で
きるという効果を有する。
【0015】前記研磨体表面の温度及び前記研磨剤の温
度を測定し、該測定した温度に対応した信号を出力する
温度測定装置と、該温度測定装置からの前記信号を受信
し、前記温度調節機構を制御する制御装置と、をさらに
有することが好ましい(請求項4)。これにより、研磨
中の温度が一定に維持されているため、研磨速度を安定
化させることができる。
【0016】前記温度調節機構は、前記研磨体の上に配
置された発熱体及び/または冷却体であり、該発熱体及
び/または該冷却体は、前記研磨剤と直接接触し、熱伝
導により前記研磨体及び前記研磨剤を加熱または冷却す
ることが好ましい(請求項5)。これにより、研磨中の
温度が一定に維持されているため、研磨速度を安定化さ
せることができる。
【0017】前記加熱機構は、輻射を発生する装置であ
り、該輻射を発生する装置は、前記研磨体及び前記研磨
剤と接触しておらず、前記輻射を発生する装置からの輻
射により、前記研磨体及び前記研磨剤を加熱することが
好ましい(請求項6)。これにより、研磨中の温度が一
定に維持されているため、研磨速度を安定化させること
ができる。
【0018】前記温度調節機構は、前記研磨定盤及び/
または前記研磨対象物保持部の内部に組み込まれてお
り、前記研磨剤及び前記研磨体を加熱または冷却するこ
とが好ましい(請求項7)。これにより、研磨中の温度
が一定に維持されているため、研磨速度を安定化させる
ことができる。前記加熱機構は、前記研磨体上に配置さ
れた摩擦体であり、該摩擦体と前記研磨体の摩擦により
発生する熱により、前記研磨体及び前記研磨剤を加熱す
ることが好ましい(請求項8)。これにより、研磨中の
温度が一定に維持されているため、研磨速度を安定化さ
せることができる。
【0019】前記摩擦体は研磨中の前記研磨対象物の飛
び出し防止に用いられるリテーナーリングであることが
好ましい(請求項9)。これにより、研磨中の温度が一
定に維持されているため、研磨速度を安定化させること
ができる。前記研磨体表面の温度及び前記研磨剤の温度
は、35℃以上、60℃以下であることが好ましい(請
求項10)。これにより、研磨速度を高くすることがで
き、かつ、研磨剤中の水分等の蒸発量が少なくて済む。
よって、研磨工程の製造費用を低減できるという効果を
有する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る研磨装
置は、研磨部材と研磨対象物の間に介在させる研磨剤、
及び研磨体の温度を一定に保つ温度調節機構を有してい
る。そして、この温度調節機構は、加熱機構及び/また
は冷却機構からなる。加熱機構は、研磨体の上に配置さ
れている発熱体、研磨体の下に配置されていて研磨定盤
の内部に組み込まれている発熱体、研磨体の上に配置さ
れていて研磨対象物保持部の内部に組み込まれている発
熱体、研磨体及び研磨剤と接触しないように配置されて
いて輻射を発生する装置、または研磨体の上に配置され
ている摩擦体である。冷却機構は、研磨体の上に配置さ
れている冷却体、研磨体の下に配置されていて研磨定盤
の内部に組み込まれている冷却体、または研磨体の上に
配置されていて研磨対象物保持部の内部に組み込まれて
いる冷却体である。これらの冷却体は、例えば、冷却媒
体が流れている配管から構成される装置等である。本発
明の実施の形態に係る研磨装置に用いる温度調節機構と
しては、以上のうちの1つを用いても良いし、2つ以上
のものを組み合わせて用いても良い。
【0021】また、本発明の実施の形態に係る研磨装置
は、研磨部材と研磨対象物の間に介在させる研磨剤、及
び研磨体の温度を測定するための温度測定装置を有して
いる。温度測定装置は、研磨体表面の温度を測定する赤
外線CCDカメラ、または研磨体もしくは研磨定盤に組
み込まれた温度測定センサである。これらの温度測定装
置は、測定した温度に対応した信号を出力する。そし
て、この信号を温度調節機構を制御する制御装置が受信
して、この制御装置は研磨部材と研磨対象物の間に介在
させる研磨剤、及び研磨体の温度が一定になるように温
度調節機構を制御する。
【0022】また、研磨体である研磨パッドとしては、
無発泡性の高分子樹脂の研磨パッドを用いる。無発泡性
の高分子樹脂は、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リスチレン樹脂、塩ビ樹脂、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、またはフッ素樹脂である。以
下、本発明の実施の形態を、実施例を参照しながら説明
する。
【0023】
【実施例】[実施例1]図1は本発明の実施例1に係る
研磨装置の概略構成図である。研磨部材は、研磨定盤1
7、及び研磨定盤17に張り付けられた研磨体11から
なる。研磨対象物13は研磨対象物保持部12(以下、
研磨ヘッドと称す)により保持され、回転させながら揺
動して、研磨定盤17に張り付けられた研磨体11に所
定の圧力で押し付けられる。研磨部材も回転させ、研磨
対象物13の間で相対運動を行わせる。この状態で、研
磨剤15は研磨剤供給部14から研磨体11上に供給さ
れ、研磨剤15は研磨体11上で拡散し、研磨部材と研
磨対象物13の相対運動に伴って研磨体11と研磨対象
物13の間に入り込み、研磨対象物13の研磨面を研磨
する。
【0024】実施例1に係る研磨装置は、加熱機構とし
て、研磨体11の上に配置されている発熱体16aを有
している。図1に示すように、研磨体11の中心に対し
て研磨ヘッド12の反対側に、加熱機構である発熱体1
6aを、研磨体11の上に供給した研磨剤15に触れる
よう研磨体11の上面に配置されている。発熱体16a
は、内部に電熱器が組み込まれたアルミプレートであ
り、アルミプレートが研磨剤15と接触している。そし
て、電熱器に通電させることによりアルミプレートを加
熱し、アルミプレートと接触している研磨剤15を加熱
する仕組みとなっている。アルミプレートの表面にはテ
フロンコートが施されており、酸性の研磨剤、及びアル
カリ性の研磨剤に耐える構造となっている。
【0025】研磨時の研磨体11表面の温度は、温度測
定装置である赤外線CCDカメラ(不図示)により測定
される。測定された研磨時の研磨体11表面の温度は、
研磨体11表面の温度及び研磨体11表面上の研磨剤1
5の温度に対応している。この赤外線CCDカメラから
研磨体11表面の温度に対応する信号が出力しており、
この信号を制御装置(不図示)に入力する。そして、こ
の制御装置は、加熱機構である発熱体16aの電熱器に
加える電圧を制御して、研磨体11表面の温度を一定に
保つ。
【0026】表面に溝構造を有するエポキシ樹脂からな
る無発泡性の研磨体11を研磨定盤17に張り付け、熱
酸化膜が1μm形成された6インチシリコンウエハを研
磨対象物13として、以下の条件で研磨を行った。 研磨ヘッドの回転数:50rpm、研磨定盤の回転数:5
0rpm、荷重(研磨対象物が研磨体に押し付けられる圧
力):250g/cm2、揺動幅:30mm、揺動速度:15
ストローク/分、研磨時間:2分、使用研磨剤:Cabot
社製SS25をイオン交換水で2倍に希釈、研磨剤流量:
200ml/分。
【0027】この時の研磨体11表面の温度と研磨速度
の関係を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】なお、実施例1に係る研磨装置は、研磨体
11の下の研磨定盤17内部に組み込まれた加熱機構で
ある発熱体16bをさらに有している。上記研磨では、
発熱体16bを使用しなかったが、研磨体11表面の温
度を一定に保つために、研磨体11の上に配置されてい
る発熱体16a及び研磨定盤17内部に組み込まれてい
る発熱体16bの両方を用いても良い。もしくは、研磨
体11の上に配置されている発熱体16aだけで研磨体
表面の温度を一定に保つことができる場合、研磨定盤1
7内部の発熱体16bを省いても良い。また、逆に研磨
定盤17内部の発熱体16bだけで研磨体表面の温度を
一定に保つことができる場合、研磨体11の上に配置さ
れている発熱体16aを省いても良い。また、研磨体1
1の上に配置されている発熱体16aの代わりに、冷却
機構を配置させても良いし、発熱体16aと冷却機構の
両方を配置させても良い。また、研磨定盤17内部に組
み込まれている発熱体16bの代わりに、冷却機構を組
み込んでも良いし、発熱体16bと冷却機構の両方を組
み込んでも良い。
【0030】[実施例2]図2は本発明の実施例2に係
る研磨装置の概略構成図である。図2では実施例1(図
1)と同様の構成要素に対しては同じ番号を付した。本
発明の実施例2に係る研磨装置は、加熱機構として、輻
射を発生する装置を有している。図2に示すように研磨
体11中心に対し研磨ヘッド12と反対側に、輻射を発
生する装置として出力1kwのハロゲンヒーター46を取
り付た。そして、実施例1と同様に温度測定装置(不図
示)、制御装置(不図示)により温度の制御を行った。
実施例1では制御装置で電熱器に加える電圧を制御して
いるが、実施例2ではハロゲンヒーター46に加える電
圧を制御して、研磨体11表面の温度を制御する。
【0031】表面に溝構造を有するエポキシ樹脂からな
る無発泡性の研磨体11を研磨定盤17に取り付け、熱
酸化膜が1μm形成された6インチシリコンウエハを研
磨対象物13として、実施例1と同様の条件で研磨を行
った。この時の研磨体表面の温度と研磨速度の関係を表
1に示す。なお、実施例2ではハロゲンヒーター46に
加える電圧を制御して、研磨体11表面の温度を制御し
ているが、ハロゲンヒーター46を移動装置に取り付け
て研磨体11とハロゲンヒーター46の間の距離を調整
して、温度を制御しても良い。
【0032】[実施例3]図3は本発明の実施例3に係
る研磨装置の概略構成図である。図3では実施例1(図
1)と同様の構成要素に対しては同じ番号を付した。本
発明の実施例3に係る研磨装置は、加熱機構として、摩
擦体を有している。図3に示すように研磨体11中心に
対し研磨ヘッド12と反対側に、エアーシンダー57で
研磨体に押し付けることのできる、アクリルブロックよ
りなる摩擦体56を配置させ、研磨体と摩擦体の摩擦に
より生じる摩擦熱により研磨体の温度を上昇させる。
【0033】そして、実施例1と同様に温度測定装置
(不図示)、制御装置(不図示)により温度の制御を行
った。実施例1では制御装置で電熱器に加える電圧を制
御しているが、実施例3では、摩擦体の押し付け圧を変
化させることにより摩擦熱を変化させ、研磨体11表面
の温度を制御する。表面に溝構造を有するエポキシ樹脂
からなる無発泡性の研磨体11を研磨定盤17に取り付
け、熱酸化膜が1μm形成された6インチシリコンウエ
ハを研磨対象物13として、実施例1と同様の条件で研
磨を行った。
【0034】この時の研磨体表面の温度と研磨速度の関
係を表1に示す。なお、実施例3では摩擦体としてアク
リルブロックを用いているが、アクリル以外の高分子樹
脂のブロック、または研磨体と同じ材料で作製したブロ
ック等を用いても良い。研磨体と摩擦体の摩耗による研
磨体の摩耗が大きいと研磨体の寿命が短くなるため、摩
擦体としては研磨体の摩耗が少ない材料が好ましい。
【0035】[実施例4]図4は本発明の実施例4に係
る研磨装置の概略構成図である。図4では実施例1(図
1)と同様の構成要素に対しては同じ番号を付した。本
発明の実施例4に係る研磨装置は、加熱機構として、摩
擦体を有しており、特に研磨中の研磨対象物の飛び出し
を防止するために研磨ヘッドに設置されているリテーナ
ーリングを摩擦体として利用している。図4に示すよう
に、研磨ヘッドに研磨ヘッド支持体61、研磨ヘッド支
持体61に接続するウエハ加圧機構63及びリテーナー
リング加圧機構62を設けて、ウエハ13の加圧とリテ
ーナーリング64の加圧を独立に設定できるようにし
た。
【0036】この研磨ヘッドを研磨装置に取り付け、ウ
エハ13の加圧を一定にし、リテーナーリング64の加
圧のみを変える。研磨体11とリテーナーリング64の
摩擦により生じる摩擦熱により研磨体11の温度を上昇
させる。そして、実施例1と同様に温度測定装置(不図
示)、制御装置(不図示)により温度の制御を行った。
実施例1では制御装置で電熱器に加える電圧を制御して
いるが、実施例4では、リテーナーリング64の加圧を
変化させることにより摩擦熱を変化させ、研磨体11表
面の温度を制御する。
【0037】表面に溝構造を有するエポキシ樹脂からな
る無発泡性の研磨体11を研磨定盤17に取り付け、熱
酸化膜が1μm形成された6インチシリコンウエハを研
磨対象物13として、実施例1と同様の条件で研磨を行
った。この時の研磨体表面の温度、研磨速度の関係を表
1に示す。 [比較例]従来のCMP装置(図6)において発泡性の
研磨体を用い実施例1と同様の研磨条件で、熱酸化膜が
1μm形成された6インチシリコンウエハを研磨対象物
133として研磨を行った。この時、温度調節機構によ
る温度制御は行っていない。
【0038】この時の研磨体11表面の温度は32℃
で、研磨速度は203nm/分であった。表1において実
施例1、実施例2、実施例3及び実施例4と、従来技術
による比較例を比較すると、実施例1、実施例2、実施
例3、実施例4のいずれも研磨体表面の温度が40℃で
比較例とほぼ同程度の研磨速度が得られていることがわ
かる。また、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4
のいずれにおいても研磨体表面の温度を60℃を超える
温度にしたところ、研磨剤中の水分等の蒸発が多くなっ
た。研磨剤中の水分等の蒸発が多くなると、研磨中に研
磨剤の補給をより多く行わないといけなくなる。以上よ
り、研磨速度を高くし、かつ、研磨剤の中の水分等の蒸
発量を少なくするためには、研磨体表面の温度及び研磨
体上の研磨液の温度は、35℃以上、60℃以下である
ことが好ましい。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、発
泡性の研磨体より寿命の長い無発泡性の高分子樹脂の研
磨体を用いても、研磨体表面の温度及び研磨剤の温度を
一定に制御することにより、発泡性の研磨体と同等以上
の研磨速度を得ることが可能となる。これにより、無発
泡性の高分子樹脂の研磨体を用いた場合、研磨に要する
時間が発泡性の研磨体を用いた場合と同等以下になり、
さらに研磨体の交換頻度が少なくて済むため、研磨工程
の製造費用を低減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る研磨装置の概略構成図
である。
【図2】本発明の実施例2に係る研磨装置の概略構成図
である。
【図3】本発明の実施例3に係る研磨装置の概略構成図
である。
【図4】本発明の実施例4に係る研磨装置の概略構成図
である。
【図5】半導体製造プロセスにおける平坦化技術の概念
図であり、半導体デバイスの断面図である。図5(a)
は半導体デバイスの表面の層間絶縁膜を平坦化する例で
ある。図5(b)は半導体デバイスの表面の金属膜を研
磨し、いわゆるダマシン(damascene)を形成する例で
ある。
【図6】従来のCMP装置の概略構成図である。
【符号の説明】
11、137・・・研磨体 12、132・・・研磨対象物保持部(研磨ヘッド) 13、133・・・研磨対象物(6インチシリコンウエ
ハ) 14、134・・・研磨剤供給部 15、135・・・研磨剤 16a・・・研磨体の上に設置されている発熱体 16b・・・研磨定盤の内部に組み込まれている発熱体 17、136・・・研磨定盤 21・・・シリコンウエハ 22・・・SiO2からなる層間絶縁膜 23・・・Alからなる金属膜 46・・・ハロゲンヒーター 56・・・摩擦体 57・・・エアーシンダー 61・・・研磨ヘッド支持体 62・・・リテーナーリング加圧機構 63・・・ウエハ加圧機構 64・・・リテーナーリング

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨定盤及び研磨体を有する研磨部材と、
    研磨対象物の間に研磨剤を介在させた状態で、該研磨部
    材と該研磨対象物を相対移動させることにより、前記研
    磨対象物を研磨する研磨装置において、 前記研磨体の上及び/または前記研磨体の下に配置され
    ている加熱機構及び/または冷却機構を備えた温度調節
    機構を有し、 該温度調節機構は、前記研磨体表面の温度及び前記研磨
    剤の温度を一定にすることを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】前記研磨体は無発泡性の高分子樹脂である
    ことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】前記無発泡性の高分子樹脂は、アクリル樹
    脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩ビ樹脂、
    ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、また
    はフッ素樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の
    研磨装置。
  4. 【請求項4】前記研磨体表面の温度及び前記研磨剤の温
    度を測定し、該測定した温度に対応した信号を出力する
    温度測定装置と、 該温度測定装置からの前記信号を受信し、前記温度調節
    機構を制御する制御装置と、をさらに有することを特徴
    とする研磨装置。
  5. 【請求項5】前記温度調節機構は、前記研磨体の上に配
    置された発熱体及び/または冷却体であり、 該発熱体及び/または該冷却体は、前記研磨剤と直接接
    触し、熱伝導により前記研磨体及び前記研磨剤を加熱ま
    たは冷却することを特徴する請求項1から4のいずれか
    に記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】前記加熱機構は、輻射を発生する装置であ
    り、 該輻射を発生する装置は、前記研磨体及び前記研磨剤と
    接触しておらず、 前記輻射を発生する装置からの輻射により、前記研磨体
    及び前記研磨剤を加熱することを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれかに記載の研磨装置。
  7. 【請求項7】前記温度調節機構は、前記研磨定盤及び/
    または前記研磨対象物保持部の内部に組み込まれてお
    り、前記研磨剤及び前記研磨体を加熱または冷却するこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の研磨
    装置。
  8. 【請求項8】前記加熱機構は、前記研磨体上に配置され
    た摩擦体であり、 該摩擦体と前記研磨体の摩擦により発生する熱により、
    前記研磨体及び前記研磨剤を加熱することを特徴とする
    請求項1から4のいずれかに記載の研磨装置。
  9. 【請求項9】前記摩擦体は研磨中の前記研磨対象物の飛
    び出し防止に用いられるリテーナーリングであることを
    特徴とする請求項8に記載の研磨装置。
  10. 【請求項10】前記研磨体表面の温度及び前記研磨剤の
    温度は、35℃以上、60℃以下であることを特徴とす
    る請求項1から9のいずれかに記載の研磨装置。
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