JP2001054797A - 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 - Google Patents
汚水中の有害物質の処理方法および処理装置Info
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Abstract
環境ホルモン等の有害物質を効率よく分解・除去する処
理装置を提供する。 【解決手段】 有害物質を含有する被処理水に紫外線を
照射する原水槽、前記原水槽から紫外線照射被処理水を
導出する被処理水輸送手段、前記被処理水輸送手段にオ
ゾン含有ガスを供給する手段、前記オゾン含有ガスが供
給された紫外線照射被処理水を導入して、その一部を膜
ろ過し、処理水を得る膜ろ過装置、および前記膜ろ過装
置に導入された前記紫外線照射被処理水の残部を、前記
原水槽に返送する返送手段を具備することを特徴とす
る。
Description
の処理方法に係り、特に一般廃棄物埋め立て処理場およ
び産業廃棄物埋め立て処分場の浸出水や、下水あるいは
し尿等の有害物質を含んだ汚水の処理方法に関する。
ず、広く汚水中に含有される生物難分解性有機物を除去
するに当たっては、吸着や酸化分解等の処理方法が従来
から用いられてきた。
が生物難分解性有機物の除去等に広く用いられているも
のの、吸着処理自体は、吸着処理自体は液相の希薄濃度
の物質を固相に高濃度の濃縮する操作にすぎない。ダイ
オキシン類や環境ホルモン等の極めて毒性の高い有害物
質を、こうした手法により処理した場合には、吸着処理
後の活性炭は毒物を高濃度に含有するために注意を要す
る。しかも、活性炭中の毒物を処理する必要があること
に問題があった。
10−76295号公報には、凝集沈殿、生物、膜分離
を行った後に、紫外線・オゾン併用型促進酸化処理を施
す方法が提案されている。この方法を実施した場合に
は、疎水性有機物であるダイオキシン類や環境ホルモン
の大部分が、濁質物質に吸着された状態で存在するた
め、清澄な処理水が得られる。しかしながら、大部分の
ダイオキシン類や環境ホルモンは、凝集沈澱工程あるい
は膜分離工程で発生する余剰汚泥に移行して、再び最終
処分場へ返送されて埋め戻される。したがって、汚水中
のダイオキシン類や環境ホルモンのほとんどが処理され
ずに最終処分場と浸出水処理設備の間を循環・濃縮され
ることに問題があった。
うな問題点を解決するためになされたものであり、汚水
中に含有される微量のダイオキシン類や環境ホルモン等
の有害物質を効率よく分解・除去し得る方法を提供する
ことを目的とする。
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を効率よく
分解・除去する処理装置を提供することを目的とする。
に、本発明は、紫外線照射装置を備えた原水槽に、有害
物質を含有する被処理水を導入して、前記被処理水に紫
外線を照射する工程、前記紫外線照射被処理水を前記原
水槽から導出して、オゾン含有ガスを供給する工程、前
記オゾン含有ガスが供給された紫外線照射被処理水を膜
ろ過装置に導入して、その一部を膜ろ過して処理水を得
る工程、および前記膜ろ過装置に導入された紫外線照射
処理水の残部を前記原水槽に返送する工程を具備する汚
水中の有害物質の処理方法を提供する。
外線照射装置としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ラン
プあるいはキセノンランプ等の紫外線ランプを用いるこ
とができる。
み法や切り離し管による吹き込みとエジェクターとの組
み合わせ法等を用いて、紫外線照射被処理水に供給する
ことができる。
置または限外膜ろ過装置を用いることができる。
水等の被処理水中のダイオキシン類や環境ホルモンは、
紫外線照射工程およびオゾン酸化工程を経て分解され
る。処理水中に残留するダイオキシン類や環境ホルモン
は、その大部分が懸濁物質に吸着した状態で存在してお
り、これを精密膜ろ過装置または限外膜ろ過装置で膜ろ
過処理した場合には、そのほとんどは循環水とともに原
水槽に返送される。その後、ダイオキシン類や環境ホル
モンは、再び紫外線照射工程およびオゾン酸化工程を経
て分解される。
留していれば、原水槽内においてもオゾン酸化と紫外線
照射とによる促進酸化処理が行われる。すなわち、循環
槽中にオゾンが残留する程度のオゾン注入条件を選択す
れば、ダイオキシン類や環境ホルモンの除去効率をさら
に向上させることができる。
ンが残留する程度のオゾン注入条件を選択しなくとも、
精密膜ろ過処理水または限外膜ろ過処理水中にオゾンが
残留する程度のオゾン注入条件を選択すれば、精密ろ過
膜もしくは限外ろ過膜内の有機物質のファウリングを防
止することができる。このため、薬品洗浄間隔を長くと
ることができるとともに、膜透過流束を2〜5/日程度
と、通常の精密ろ過膜装置もしくは限外ろ過膜装置と比
較して、2〜10倍程度に高流束化することが可能とな
り、設備のコンパクト化をも図ることができる。
理水をポンプにより原水槽から導出し、ポンプの吸い込
み側にオゾン含有ガスを導入して、このポンプ内で紫外
線照射被処理水にオゾン含有ガスを供給することが好ま
しい。
けなくとも効率よくオゾンの注入を行うことができるの
で、運転管理の簡便化および設備の低コスト化を図るこ
とが可能となる。
加する工程を具備することが好ましい。触媒としては、
チタニア等の光酸化触媒を用いることができる。
の併用による促進酸化処理、あるいはオゾンと紫外線照
射と光酸化触媒による促進酸化処理を行うことができ、
原水槽内におけるダイオキシン類や環境ホルモンの分解
効率を向上させることができる。
被処理水に紫外線を照射する原水槽、前記原水槽から紫
外線照射被処理水を導出する被処理水輸送手段、前記被
処理水輸送手段にオゾン含有ガスを供給する手段、前記
オゾン含有ガスが供給された紫外線照射被処理水を導入
して、その一部を膜ろ過し、処理水を得る膜ろ過装置、
および前記膜ろ過装置に導入された前記紫外線照射被処
理水の残部を、前記原水槽に返送する返送手段を具備す
ることを特徴とする汚水中の有害物質の処理装置が提供
される。
害物質の処理方法および処理装置を図面を用いて説明す
る。
装置の一例の構成を表すフロー図である。本発明の処理
方法は、こうした本発明の処理装置を用いて実施するこ
とができる。
紫外線照射装置3を備えた原水槽2に供給されて紫外線
の照射を受ける。紫外線照射を受けた被処理水は、ポン
プ4により原水槽2から導出され、オゾン注入装置5か
らオゾン含有ガス6が供給された後に、膜ろ過装置7へ
導入される。
過されて処理水9として取り出され、被処理水1の残部
は循環水8として原水槽2に返送される。こうした工程
で処理することにより、被処理水1中のダイオキシン類
や環境ホルモンは、紫外線照射およびオゾン酸化を順次
経て分解された後、被処理水とともに膜ろ過装置7に供
給される。なお、被処理水1中に残留するダイオキシン
類や環境ホルモンは、その大部分が懸濁物質に吸着した
状態で存在するため、これを膜ろ過処理した場合には、
そのほとんどは循環水8とともに原水槽2に返送され
る。こうして、ダイオキシン類や環境ホルモンは、再び
紫外線照射およびオゾン酸化を経て分解除去される。
にオゾンが残留していれば、原水槽2内でオゾン酸化と
紫外線照射による促進酸化処理が行われるので、ダイオ
キシン類や環境ホルモン等の有害物質の除去効率はさら
に向上する。原水槽2内で促進酸化処理を行うには、循
環水8中にオゾンが残留する程度の条件でオゾン注入装
置5から被処理水1にオゾン含有ガス6を供給すればよ
い。
に返送した場合には、オゾンと紫外線とが反応して、原
水槽2内にヒドロキシルラジカルなどのラジカルが生成
する。このラジカルの強力な酸化力によって、被処理水
1中のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質は、
炭酸ガス、水および無機塩類まで酸化分解されるか、脱
塩素化等の反応が生じて有害物質は無害化され、あるい
は生物易分解性有機物へと転換する。
は、被処理水1m3 当たりの消費電力量が0.5〜50
kWh/m3 、好ましくは1〜5kWh/m3 とした場
合に低コストで高い分解効率が得られるが、原水中の有
機物濃度、ダイオキシン類や環境ホルモン等の被処理水
中の濃度および処理目標値等を考慮して、適切な値に設
定することが好ましい。また、原水流量基準による原水
槽の滞留時間は、0.2〜10hr、好ましくは0.3
〜2hrとした場合に、低コストで高い分解効率が得ら
れる。
2内で促進酸化処理を行う場合には、上述したように原
水槽2に返送される循環水8中にオゾンが残留する値に
設定すればよい。紫外線照射およびオゾン酸化を順次行
うことによって被処理水中の有害物質を十分に除去する
ことができる場合には、循環水9中にオゾンが残留する
程度の注入率とする必要は必ずしもない。また、オゾン
注入率を処理水9中にオゾンが残留する程度の値に設定
すれば、有機性物質の膜内部へのファウリングを抑制す
ることができる。このため、薬品洗浄間隔を長くとるこ
とができるとともに、膜透過流束を2〜5m/日程度
と、通常の膜ろ過装置と比較して2倍から10倍程度に
高流束化することが可能となり、設備のコンパクト化を
図ることができる。
質の処理装置の他の例の構成を表すフロー図を示す。
紫外線照射装置3を備えた原水槽2に供給されて紫外線
の照射を受けた後、オゾン含有ガス6とともにポンプ4
に吸引される。このポンプ4内では、被処理水1とオゾ
ン含有ガス6とが加圧下で混合および攪拌されて、被処
理水1中にオゾンが溶解し、オゾンの溶解した被処理水
1は、次いで膜ろ過装置7に導入される。
されて処理水9として取り出され、残りの被処理水は循
環槽8として原水槽2に返送される。
や環境ホルモン等の有害物質の除去様式、紫外線照射条
件やオゾン注入条件、これらの処理条件がダイオキシン
類や環境ホルモン等の有害物質の除去に及ぼす影響、オ
ゾンによる膜のファウリング抑制および高流束化に関す
る効果については、図1に示した装置の場合と全く同様
である。特に図2に示した装置の場合には、特別のオゾ
ン注入装置を使用せずにオゾン注入を行っているため運
転管理が簡便であり、設備コストも低減することができ
る。
の処理装置の他の例の構成を表すフロー図を示す。
紫外線照射装置3を備えた原水槽2に供給される。原水
槽2内の被処理水には、粉末状の光酸化触媒11が適量
添加されるとともに、紫外線が照射されて、被処理水中
のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質が促進酸
化処理される。
4により原水槽2から導出され、オゾン注入装置5から
オゾン含有ガス6が供給された後に、膜ろ過装置7へ導
入される。
過されて処理水9として取り出されるとともに、被処理
水1の残部は循環水8として原水槽2に返送される。こ
うした工程で処理することにより、被処理水1中のダイ
オキシン類や環境ホルモンは、紫外線照射およびオゾン
酸化を順次経て分解された後、被処理水とともに膜ろ過
装置7に供給される。なお、被処理水1中に残留するダ
イオキシン類や環境ホルモンは、その大部分が懸濁物質
に吸着した状態で存在するため、これを膜ろ過処理した
場合には、そのほとんどは循環水8とともに原水槽2に
返送される。こうして、ダイオキシン類や環境ホルモン
は、再び紫外線照射およびオゾン酸化を経 て分解除去
される。
や環境ホルモン等の有害物質の除去様式、紫外線照射条
件やオゾン注入条件、これらの処理条件がダイオキシン
類や環境ホルモン等の有害物質の除去に及ぼす影響、オ
ゾンによる膜のファウリング抑制および高流束化に関す
る効果については、図1および図2に示した装置の場合
と同様である。特に図3に示した装置においては、原水
槽2に返送される循環水8中にオゾンが残留するように
オゾン注入率の値を設定すると、原水槽2内での光酸化
触媒と紫外線照射およびオゾン酸化によりヒドロキシラ
ジカルの生成量が増加するので、図1および図2に示し
た処理装置の場合よりも、より強力に有害物質の促進酸
化分解処理を行うことができる。
説明する。
を、図1に示した装置により以下に示す条件で処理し
た。
被処理水中のダイオキシン濃度および循環水中のダイオ
キシン濃度ともに下記表1にまとめる。
1)を用いることによって、処理水中のダイオキシン濃
度は、被処理水中の1/100程度にまで低減すること
ができる。
を、図2に示した装置により以下に示す条件で処理し
た。
被処理水中のダイオキシン濃度および循環水中のダイオ
キシン濃度とともに下記表2にまとめる。
2)を用いることによって、処理水中のダイオキシン濃
度はよりいっそう低減しており、TiO2 等の光触媒を
原水槽に添加することにより、極めて高効率にダイオキ
シンを分解・除去できることがわかる。
水中に含有される微量のダイオキシン類や環境ホルモン
等の有害物質を効率よく分解・除去し得る方法が提供さ
れる。また本発明によれば、汚水中に含有される微量の
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を効率よく
分解・除去する処理装置が提供される。
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質が疎水性で
あり、その大部分が汚水中で懸濁物質に吸着して存在し
ているという性質を利用して、こうした有害物質を分解
除去するものである。本発明を用いることにより、汚水
中のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を汚泥
中へ移行・濃縮させることなく分解除去することができ
るとともに、設備のコンパクト化を図ることもでき、そ
の工業的価値は大きい。
構成を表す概略図。
の構成を表す概略図。
の構成を表す概略図。
Claims (4)
- 【請求項1】 紫外線照射装置を備えた原水槽に、有害
物質を含有する被処理水を導入して、前記被処理水に紫
外線を照射する工程、 前記紫外線照射被処理水を前記原水槽から導出して、オ
ゾン含有ガスを供給する工程、 前記オゾン含有ガスが供給された紫外線照射被処理水を
膜ろ過装置に導入して、その一部を膜ろ過して処理水を
得る工程、および前記膜ろ過装置に導入された紫外線照
射処理水の残部を前記原水槽に返送する工程を具備する
汚水中の有害物質の処理方法。 - 【請求項2】 前記紫外線照射被処理水は、ポンプによ
り前記原水槽から導出され、 前記オゾン含有ガスは、前記ポンプの吸い込み側に導入
されて、このポンプ内で前記紫外線照射被処理水に供給
される請求項1に記載の処理方法。 - 【請求項3】 前記原水槽に触媒を添加する工程を具備
する請求項1または2に記載の処理方法。 - 【請求項4】 有害物質を含有する被処理水に紫外線を
照射する原水槽、 前記原水槽から紫外線照射被処理水を導出する被処理水
輸送手段、 前記被処理水輸送手段にオゾン含有ガスを供給する手
段、 前記オゾン含有ガスが供給された紫外線照射被処理水を
導入して、その一部を膜ろ過し、処理水を得る膜ろ過装
置、および前記膜ろ過装置に導入された前記紫外線照射
被処理水の残部を、前記原水槽に返送する返送手段を具
備することを特徴とする汚水中の有害物質の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23164499A JP3941293B2 (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001054797A true JP2001054797A (ja) | 2001-02-27 |
JP3941293B2 JP3941293B2 (ja) | 2007-07-04 |
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ID=16926739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23164499A Expired - Fee Related JP3941293B2 (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 |
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JP (1) | JP3941293B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002153891A (ja) * | 2000-09-11 | 2002-05-28 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 難分解性物質含有排水の処理方法及びその装置 |
JP2007021408A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd | 水処理装置及び方法 |
SG169226A1 (en) * | 2001-09-12 | 2011-03-30 | Cumminscorp Ltd | Water treatment apparatus |
-
1999
- 1999-08-18 JP JP23164499A patent/JP3941293B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007021408A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd | 水処理装置及び方法 |
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JP3941293B2 (ja) | 2007-07-04 |
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