JP2001051212A - 光変調デバイス及び表示装置 - Google Patents
光変調デバイス及び表示装置Info
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- JP2001051212A JP2001051212A JP11222068A JP22206899A JP2001051212A JP 2001051212 A JP2001051212 A JP 2001051212A JP 11222068 A JP11222068 A JP 11222068A JP 22206899 A JP22206899 A JP 22206899A JP 2001051212 A JP2001051212 A JP 2001051212A
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Abstract
上させた光変調デバイス及びそれを用いた表示装置を提
供する。 【解決手段】 圧電体層33及びこれを挟持する第1及
び第2の電極32,34からなる圧電素子30を有する
と共に光を反射するミラー膜構造を有するミラー要素2
0と、該ミラー要素20に対応して設けられた駆動素子
50とを有する光変調デバイスにおいて、前記圧電素子
30は、前記ミラー要素20の厚さ方向に貫通した貫通
孔21,22を少なくとも2つ有し、前記第1及び第2
の電極32,34は、それぞれ前記貫通孔21,22を
介して基板11上まで延設されると共に前記ミラー要素
20を前記基板11上に支持する第1及び第2の延設部
41,42を具備することにより、圧電素子30の外縁
部を自由端とする。
Description
って入射光を変調して表示を行うための光変調デバイス
及び表示装置に関する。
変調デバイスとしては、例えば、基板上に設けた電極に
電圧を印加し、その吸引力等によってミラーを傾斜させ
て入射光を変調させるものや、圧電体層を一対の電極膜
で挟持した圧電素子上にミラーを設け、圧電素子を変形
させることによりこのミラーを傾斜させて入射光を変調
させるもの等が知られている。
特表平9−504387号公報に見られるように、片持
ち梁状の圧電素子の表面に薄膜等からなるミラー膜を形
成し、圧電素子を変形させることによりこのミラー膜を
屈曲させて入射光の方向を変えるものも提案されてい
る。
うな圧電素子を利用した光変調デバイスは、何れにして
も、圧電素子の長手方向一端部を支持した片持ち梁状の
構造であり、この構造の場合、圧電素子をその長手方向
に沿った一方向のみに変形させることで光の方向を変え
て変調するため、変調性能が低いという問題がある。
させる光変調デバイスでは、デジタル的にミラーをO
N、OFFするため、高階調な画像を得ることが難しい
という問題がある。
の曲率変化を大きくして集光性能を向上させると共に変
調性能を向上した光変調デバイス及びそれを用いた表示
装置を提供することを課題とする。
明の第1の態様は、圧電体層及びこれを挟持する第1及
び第2の電極からなる圧電素子を有すると共に光を反射
するミラー膜構造を有するミラー要素と、該ミラー要素
に対応して設けられた駆動素子とを有する光変調デバイ
スにおいて、前記圧電素子は、前記ミラー要素の厚さ方
向に貫通した貫通孔を少なくとも2つ有し、前記第1及
び第2の電極は、それぞれ前記貫通孔を介して基板上ま
で延設されると共に前記ミラー要素を前記基板上に支持
する第1及び第2の延設部を具備することを特徴とする
光変調デバイスにある。
する圧電素子が第1及び第2の延設部によって支持さ
れ、ミラー要素の外縁部全体が固定されていないため、
圧電素子の変形効率が向上する。
て、前記第1及び第2の延設部は、その少なくとも一部
が前記圧電素子の平面方向とは交差する方向に延設され
ていることを特徴とする光変調デバイスにある。
との間に空間を保持した状態で基板表面に支持される。
において、前記ミラー膜構造には前記貫通孔と連通する
連通孔が外縁部から独立して設けられていることを特徴
とする光変調デバイスにある。
連通孔以外の部分が光を有効に反射する。
の態様において、前記第1及び第2の延設部が、前記ミ
ラー要素の一方の対角線に対して線対称にそれぞれ一つ
ずつ設けられ且つ中央近傍に配置されていることを特徴
とする光変調デバイスにある。
部を支点として凹面に変形する。
の態様において、前記圧電素子の前記圧電体層に電圧を
印加することにより、前記貫通孔の間の領域を支点とし
て前記ミラー膜構造が変形され、当該ミラー膜構造に入
射する光が変調されることを特徴とする光変調デバイス
にある。
よる曲率変化が大きくなるため、ミラー膜構造に入射す
る光の集光性能を向上させることができる。
の態様において、前記第1及び第2の延設部が、前記駆
動素子に電気的に接続されていることを特徴とする光変
調デバイスにある。
設部によって圧電素子と駆動素子とが電気的に接続され
るため、配線構造が簡略化される。
の態様において、前記第1及び第2の延設部は、パター
ニングされた犠牲層上に前記第1及び第2の電極を成膜
することにより形成されていることを特徴とする光変調
デバイスにある。
とにより、第1及び第2の延設部を容易に形成すること
ができる。
の態様において、前記圧電素子の前記基板側の面には、
弾性板を有すると共に他方面側には、前記ミラー膜構造
を有することを特徴とする光変調デバイスにある。
側に設けられた弾性板側に第1及び第2の延設部が延設
されているため弾性板側を支点として圧電素子が変形
し、他方面のミラー膜構造が変形する。
て、前記圧電素子の前記ミラー膜構造は、前記他方面側
の前記第2の電極又はこの上に設けられた反射膜から構
成されることを特徴とする光変調デバイスにある。
電極又は反射膜が光を反射する。
かの態様において、前記駆動素子が前記基板上に設けら
れたトランジスタであることを特徴とする光変調デバイ
スにある。
れたトランジスタを介して各ミラー要素の圧電素子が駆
動される。
れかの態様の光変調デバイスと、光源と、この光源から
の光を前記光変調デバイスに入射すると共に当該光変調
デバイスの前記圧電素子の駆動時又は非駆動時の何れか
一方のみを出射する光学系とを具備することを特徴とす
る表示装置にある。
曲率変化を大きくして集光性能を向上させた光変調デバ
イスを用いることにより、小型、省スペース化を可能と
した表示装置が実現できる。
て詳細に説明する。
光変調デバイスの概略を示す斜視図であり、図2は、そ
の一つのミラー要素を示す上面図及び断面図である。
バイス10は、例えば、厚さが500μmのシリコン
(Si)基板等で形成されたミラー基板11と、このミ
ラー基板11上に、2次元アレイ状に設けられたミラー
要素20からなる。
80×1024要素の2次元アレイ状に設けられ、例え
ば、図2に示すように、弾性板31上に形成された下電
極膜32、圧電体層33及び上電極膜34を有する圧電
素子30を有する。また、本実施形態では、この圧電素
子30を構成する上電極膜34が入射光を反射する反射
膜を兼ねている。なお、勿論、上電極膜34とは別途、
反射膜を設けるようにしてもよい。
一辺が約20μmの略正方形を有しており、本実施形態
では、このミラー要素20の対角線上の一方には、厚さ
方向に貫通した矩形の貫通孔21,22がミラー要素2
0の他方の対角線に対して線対称となるように設けられ
ている。
る下電極膜32及び上電極膜34には、それぞれ、圧電
素子30の貫通孔21,22から貫通孔21,22の一
辺と略同一幅でミラー基板11上まで延設された下電極
延設部41及び上電極延設部42を有する。これら下電
極延設部41及び上電極延設部42は、その一部が圧電
素子30の平面方向に交差する方向に延設されており、
ミラー要素20をミラー基板11との間に空間を保持し
た状態で支持している。すなわち、これらのミラー要素
20は、貫通孔21,22の間の領域を支点として変形
されるようになっている。また、ミラー基板11には、
圧電素子30を駆動するためのトランジスタ等の駆動素
子50が各圧電素子30に対応して設けられており、下
電極延設部41及び上電極延設部42は、それぞれ各駆
動素子50と電気的に接続されている。
部42の幅は、特に限定されないが、圧電素子30の変
形効率を向上するためには、ミラー要素20を支持固定
可能な程度に細くすることが好ましい。また、下電極延
設部41及び上電極延設部42、すなわち下電極膜32
及び上電極膜34の膜厚も特に限定されず、ミラー要素
20を支持固定可能な程度であればよく、それぞれの歪
み等を考慮して適宜決定されればよい。
延設部42が延設される貫通孔21,22の開口の大き
さは、少なくとも下電極延設部41及び上電極延設部4
2と接触しない程度であれば特に限定されないが、反射
面の面積を広くとるために、できるだけ開口面積を小さ
く形成することが好ましい。また、貫通孔21,22の
互いの間隔によって、ミラー要素20の変形量、変形方
向等が変化するため、これらを考慮して貫通孔21,2
2の位置を適宜決定する必要がある。
イス10の製造方法は特に限定されないが、本実施形態
では、以下の工程で製造した。なお、図3及び図4は、
本実施形態の光変調デバイスの製造方法を示す断面図で
ある。
基板上に半導体プロセスにより所定のトランジスタから
なる駆動素子50を形成し、これをミラー基板11とす
る。このミラー基板11上に犠牲層60を形成する。こ
の犠牲層60の材料は、特に限定されないが、例えば、
ポリシリコン又はリンドープ酸化シリコン(PSG)等
を用いることが好ましく、本実施形態では、エッチング
レートの比較的速いPSGを用いた。
0上に弾性板31を形成する。この弾性板31は、各駆
動素子50に対応する領域にパターニングし、弾性板除
去部31a,31bを形成する。このような弾性板31
の材料は、弾性変形可能で且つ所定の剛性を有する材料
であり、後の工程で犠牲層60をエッチングする際に除
去されない材料であれば、特に限定されないが、例え
ば、本実施形態では、ジルコニウム層を形成後、例え
ば、500〜1200℃の拡散炉で熱酸化して酸化ジル
コニウムからなる弾性板31とした。
0を、弾性板31の一方の弾性板除去部31aからミラ
ー基板11の表面までエッチングすることにより貫通孔
21に対応する領域にミラー基板11を露出する犠牲層
除去部61を形成した。
0上の全面に亘って下電極膜32を成膜すると共にパタ
ーニングする。すなわち、犠牲層除去部61の底部及び
一方の側壁に形成された下電極膜32を下電極延設部4
1として残す。この下電極延設部41は、後の工程で犠
牲層60全てを除去した後、ミラー要素20とミラー基
板11との間に空間を保持した状態でミラー要素20を
支持する。
好適である。これは、後述するようにスパッタリング方
やゾル−ゲル法で圧電体層33を形成する際、成膜後に
大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程
度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからであ
る。すなわち、下電極膜32の材料は、このような高
温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、
殊に、圧電体層33としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)を用いた場合には、酸化鉛(PbO)の拡散による
導電性の変化が少ないことが望ましい。これらの理由か
ら本実施形態では、白金をスパッタリング法により形成
することにより下電極膜32とした。
33を犠牲層60上の全面に亘って成膜すると共に犠牲
層除去部61及び弾性板除去部31bに対応する領域の
圧電体層33を除去し、貫通孔21,22を形成する。
ルコン酸鉛(PZT)系の材料が好ましく、本実施形態
では、金属有機物を触媒に融解・分散したいわゆるゾル
を塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで
金属酸化物からなる圧電体層33を得る、いわゆるゾル
−ゲル法を用いて形成した。なお、この圧電体層33の
成膜方法は、特に限定されず、例えばスパッタリング法
で形成してもよい。
法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前駆体膜を形成後、
アルカリ水溶液中での高圧処理法にて低温で結晶成長さ
せる方法を用いてもよい。
体層33は、バルクの圧電体とは異なり結晶が優先配向
しており、且つ本実施形態では、圧電体層33は、結晶
が柱状に形成されている。なお、優先配向とは、結晶の
配向方向が無秩序ではなく、特定の結晶面がほぼ一定の
方向に向いている状態をいう。また、結晶が柱状の薄膜
とは、略円柱体の結晶が中心軸を厚さ方向に略一致させ
た状態で面方向に亘って集合して薄膜を形成している状
態をいう。勿論、優先配向した粒状の結晶で形成された
薄膜であってもよい。なお、このように薄膜工程で製造
された圧電体層の厚さは、一般的に0.2〜5μmであ
る。
0を、弾性板除去部31bからミラー基板11の表面ま
でエッチングすることにより貫通孔22に対応する領域
にミラー基板11を露出する犠牲層除去部62を形成し
た。
34を犠牲層60上の全面に亘って成膜すると共にパタ
ーニングする。すなわち、犠牲層除去部62の底部及び
一方の側壁に形成された上電極膜34を上電極延設部4
2として残し、下電極膜32との接触部は除去する。こ
の上電極延設部42は、後の工程で犠牲層60全てを除
去した後、ミラー要素20とミラー基板11とを空間を
保持した状態でミラー要素20を支持する。
下電極延設部41に連通する下電極膜32と上電極延設
部42に連通する上電極膜34との間に圧電体層33が
挟持された圧電素子30が形成されている。また、この
領域の下電極膜32の下電極延設部41側の端部は、圧
電体層33で覆われて、上電極延設部42との絶縁が確
保されている。
ばよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの
金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態で
は、上電極膜34が反射膜を兼ねるため、反射率の高い
材料、例えば、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)を
スパッタリング法により成膜して上電極膜34とした。
60をエッチングにより除去する。本実施形態では、犠
牲層60の材料として、PSGを用いているため、弗
酸、あるいは弗化アンモニウムと一水素二弗化アンモニ
ウムとの混合水溶液等によってエッチングすることがで
きる。
延設部42を支持部として、ミラー要素20がミラー基
板11との間に空間を保持した状態で支持固定された本
実施形態の光変調デバイス10が製造される。
の光変調デバイスの動作について説明する。なお、図5
は、本実施形態の光変調デバイス及び光変調デバイスに
照射される光の光路を模式的に示した図である。
変形させることにより、光を変調させるものであり、本
実施形態では、ミラー要素20は、圧電素子30に電圧
を印加されない状態では、ほぼ平坦となっており、駆動
素子50のスイッチングによって圧電素子30に電圧が
印加されると圧電素子30の圧電体層33が面内方向に
収縮して、ミラー要素20は支持部の間の領域を支点と
して、ミラー基板11側を凸として変形し、上電極膜3
4が凹面鏡となるようになっている。
イス10は、例えば、図5に示すように、ミラー要素2
0に相対向する位置に、遮光ドットアレイ100を具備
する。この遮光ドットアレイ100は、例えば、ガラス
等の透明基板からなり、各ミラー要素に対向して遮光ド
ット101が設けられている。この遮光ドット101
は、光吸収剤からなり、例えば、樹脂に分散されたカー
ボンブラック、黒色顔料、黒色染料等が挙げられる。
又、遮光ドットアレイ100は、各遮光ドット101が
変形したミラー要素20Bの焦点近傍に設けられてい
る。例えば、本実施形態の構成では、ミラー要素20の
変形量は0.2μmであるため、遮光ドット101は各
ミラー要素20から約0.2mmの距離で設けられてい
る。
が印加されていない状態では、入射光90がミラー要素
20Aの反射膜を兼ねた上電極膜32に対して略直角に
入射されるため、入射光90は入射光路と略同一光路で
出射される。一方、駆動素子50によって圧電素子30
に電圧が印加された状態ではミラー要素20が変形され
て凹面鏡となるため、反射された後には変形したミラー
要素20Bの焦点方向に集光される。本実施形態では、
上述のように遮光ドット101が変形したミラー要素2
0の焦点近傍に設けられているため、入射光90は反射
された後、遮光ドット101に集光されて入射方向にも
どることはない。すなわち、このような光変調デバイス
10を表示装置等に用いた場合、圧電素子30に電圧を
印加する、しないによって、入射光90のON、OFF
の制御を容易に行うことができる。なお、上述した例で
は、圧電素子30が変形しない場合がON、変形した場
合がOFFとなるが、勿論、これと逆になるように設定
することもできる。
では、従来の構造の光変調デバイスと比較して、入射光
を反射する反射面の面積を大きくすることができる。す
なわち、反射面の開口率が大きく、反射効率を向上させ
ることができる。また、圧電素子を変形させて入射光を
反射するため、アナログ的なミラー傾斜角の制御がで
き、高階調な画像を得ることができる。さらに、下電極
延設部及び上電極延設部がミラー基板上で駆動素子と電
気的に接続されているため、圧電素子の配線構造を簡略
化することができる。
光変調デバイスの上面図である。
極延設部42を2つずつ設けた図であり、図6に示すよ
うに、ミラー要素20Cの各対角線に沿って、2つの貫
通孔21を隣り合うように設け、貫通孔21のそれぞれ
に相対向する位置に貫通孔22を設けた。この貫通孔2
1,22に対向する領域には、各下電極延設部41及び
上電極延設部42を形成し、4カ所でミラー要素20C
を支持固定するようにした以外、実施形態1と同様であ
る。
方形を有する圧電素子30の全ての外縁部に対して貫通
孔21,22がそれぞれ略均等な距離を有しているた
め、下電極32及び上電極34に電圧を印加し、圧電体
膜33を変形させると、ミラー要素20Dは、略均等な
曲面を有する凹面鏡となる。そのため、反射した光の集
光度の高いミラー要素20となる。また、ミラー要素2
0を支持固定する下電極延設部41及び上電極延設部4
2の数が倍となったため、各下電極延設部41及び上電
極延設部42の剛性を低くすることができる。すなわ
ち、各下電極延設部41及び上電極延設部42の幅を狭
く形成することが可能である。このことから、貫通孔2
1,22の開口面積を小さくすることができるため、ミ
ラー要素20の変形量が大きくなると共に、集光度を向
上することができる。
限定されず、例えば、2つの貫通孔21を、ミラー要素
20Cの一方の対角線に沿って他方の対角線に対して線
対称となるように設け、2つの貫通孔22を、他方の対
角線に沿って、貫通孔21が設けられた対角線に対して
線対称になるように設けてもよい。
電極は、特に限定されず、例えば、4つの貫通孔21,
22の内、1つの貫通孔から下電極32を延設して下電
極延設部41を形成し、残り3つの貫通孔から上電極3
4を延設して上電極延設部42を形成しても上述した実
施形態と同様の効果が得られる。
態を説明したが、本発明の光変調デバイスは上述した実
施形態に限定されるものではないが、何れにしても反射
面の曲率変化を大きくし、反射面の面積が大きくなって
いるため、集光性能が向上する。
略正方形としたが、これに限定されず、例えば、多角形
又は円形等、何れの形状であってもよい。
ねる上電極膜34を凹面鏡として作用するものとした
が、これに限定されず、成膜条件等を適宜調整して凸面
鏡として作用させるようにしてもよい。
1,22を矩形としていたが、貫通孔21,22の形
状、大きさ等、特に限定されず、例えば多角形又は円形
等、何れの形状であってもよい。また、貫通孔21,2
2を長孔としてもよく、この場合には下電極延設部41
及び上電極延設部42の平面方向へ延設される部分が長
い構造となる。
光変調デバイスの構成例、及び凸面鏡として作用させた
場合の構成例を示す。本発明は集光性能の向上により入
射光を反射面に集光させる特別な光学系を必要としない
という効果を奏するものであるが、入射光を集光させる
光学系を用いてもよく、以下にはこのような構成も示
す。
0の代わりに、ピンホールアレイ110及びマイクロレ
ンズアレイ120を設けた光変調デバイスの概略構成を
示す。ここで、ピンホールアレイ110は、各ミラー要
素20に対向する位置にピンホール111を有し、ま
た、各マイクロレンズアレイ120は、各ミラー要素2
0に対向する位置に凸レンズ121を有する。なお、ピ
ンホールアレイ110の各ピンホール111は、変形し
たミラー要素20Bの焦点近傍に設けられている。
ー要素20Bに入射した光はピンホールアレイ110の
ピンホール111を通過して戻るが、変形していないミ
ラー要素20Aに入射した光はピンホールアレイ110
の遮光部112に遮断される。すなわち、この例では、
上述した例とは反対に、ミラー要素20を変形した場合
がONであり、未変形の場合がOFFとなる。
は反対側に凸に変形するようにして凸面鏡として作用し
ても光変調デバイスとすることができる。このような光
変調デバイスを用いた表示装置の一例を後述する。
は、圧電素子30の変形の際に圧電素子30と対向する
ミラー基板11が帯電し、静電力により圧電素子30の
変形が阻害される場合があると考えられる。従って、こ
のような問題を解消するために、上述した構成に加え
て、さらに、圧電素子30の下電極膜32又は上電極膜
34に対向するミラー基板11を、対向する下電極膜3
2又は上電極膜34と略同一電位にするようにしてもよ
い。すなわち、相対向する電極が共通電極で接地されて
いる状態の場合には、ミラー基板11も接地状態にす
る。これにより、圧電素子30の電極とミラー基板11
との電位差による帯電が生じなくなり、ミラー要素20
の変形が阻害されることがなく、ミラー要素20の変位
量の低下を抑えることができる。
34に対向するミラー基板上に対向電極を設け、この対
向電極と下電極膜32又は上電極膜34との間に、圧電
素子30の変形を補助する方向に静電力が生じるように
電圧を印加するようにしてもよい。このような構成で
は、ミラー要素20の変位量をさらに増加させることが
でき、集光率をさらに高め、SN比の向上を図ることが
できる。
イスは、例えば、表示装置の一部として用いられる。
を用いた表示装置の一例を示す。なお、図8〜図10は
表示装置を構成する光学系の概略断面図であり、レン
ズ、光変調デバイス等は大幅に簡略化して描いてある。
ハライドランプ210及び放射面形状のリフレクタ21
1と、このメタルハライドランプ210からの光を光変
調デバイス10に入射させるハーフミラー220と、光
変調デバイス10からの出射光を結像する投影レンズ2
30と、投影レンズ230により結像された像を表示す
るスクリーン240とを具備する。
ライドランプ210を有し、メタルハライドランプ21
0から出た光は、リフレクタ211で反射されて略平行
な光となってハーフミラー220に入射し、ハーフミラ
ー220で反射されて光変調デバイス10に入射され
る。なお、ハーフミラー220はキューブ型のハーフプ
リズムとしてもよい。
20のうちで、駆動素子50を介して駆動されて変形し
ているミラー要素20Bは凹面鏡として働き、この変形
したミラー要素20Bに入射した光は反射されて遮光ド
ット101に向かって集光され、ハーフミラー220方
向には戻らない。一方、変形していないミラー要素20
Aに入射した光は反射されて、投影レンズ230によっ
て像面であるスクリーン240上に結像される。
調デバイス10を構成する各ミラー要素20がスクリー
ン240上の画素に対応し、ミラー要素20のON,O
FF、すなわち、変形していない、変形しているによっ
てスクリーン240上の表示画像を変化させることがで
きる。
スクリーンあるいは透過性型のスクリーンを用いること
ができる。
0から放出された光のうち、ハーフミラー220でその
約半分だけが光変調デバイス10を照明し、残りの半分
はハーフミラー220を透過して無駄な光となる。さら
に、光変調デバイス10で反射した光のうちその半分だ
けがハーフミラー220を透過して投影レンズ230へ
向かう。すなわち、光源から出てスクリーン240に到
達する光は、途中でのロスがないとして理想的に見積も
っても光源210から出た光の1/4程度に減衰してい
る。
20の代わりに、3つの偏光ビームスプリッタ221、
222及び224を用いることにより、光源から放射さ
れるエネルギを原理的にロスなくスクリーン240に導
くようにしている。
ドランプ210から出た光は、放物面形状のリフレクタ
211で反射され略平行な光に変換され、第1の偏光ビ
ームスプリッタ221に入射する。以下、偏光ビームス
プリッタ221はP偏光は透過し、S偏光は反射するも
のとする。
ランダムな方向を向いている自然光なので、そのうちの
P偏光成分(図中pで示す)は第1の偏光ビームスプリ
ッタ221を透過し、S偏光成分(図中sで参照)は反
射される。この反射されたS偏光成分の光は隣接する第
2の偏光ビームスプリッタ222に入射し、そこで反射
されて第2の偏光ビームスプリッタ222をS偏光とし
て出射する。一方、第1の偏光ビームスプリッタ221
を透過したP偏光は、第1のビームスプリッタ221の
出射面に設けられた1/2波長板223によってS偏光
に変換される。したがって、第3の偏光ビームスプリッ
タ224に入射される光はS偏光に揃っている。
224に入射された光は、全て光変調デバイス10の方
向へ反射されるが、第3の偏光ビームスプリッタ224
の光変調デバイス10側の面に設けられた1/4波長板
225によって円偏光に変換されて光変調デバイス10
に入射される。
20の反射膜で反射した光は、入射光の円偏光とは反対
方向に偏光する円偏光となり、1/4波長板225で今
度はP偏光となって第3のビームスプリッタ224に入
射される。このP偏光は第3のビームスプリッタ224
で反射されることなく原理的には全て透過されて投影レ
ンズ230に到達する。
方向を揃えることによって、ハーフミラーを用いた場合
のような光のロスがなく、光源から放射されるエネルギ
を原理的にロスなくスクリーンに導くことができる。す
なわち、明るい表示が可能な表示装置を構成することが
できる。
成を示す。この表示装置では、遮光ドットアレイ100
を有さず且つ各ミラー要素20が駆動された場合に凸面
鏡として作用する光変調デバイス10Aを用いると共に
図11の装置の第3の偏光ビームスプリッタ224と投
影レンズ230との間に、第3のビームスプリッタ22
4を透過する所定の発散光は投影レンズ230に透過す
るが、平行光は遮断するレンズ250及び微小ミラー2
51を設けたものである。なお、投影レンズ230は所
定の発散光でレンズ250を通過した光をスクリーン2
40に結像するものである。
変形していないミラー要素20Aに入射した光は平行光
のまま反射されてレンズ250に到達するが、この光
は、レンズ250の焦点近傍に配置された微小ミラー2
51に集光されて発散され、スクリーン240には到達
しない。一方、変形したミラー素子20Bに入射された
光は仮想光源260から出ているような発散光としてレ
ンズ250に到達するので、微小ミラー251に遮られ
ることなく投影レンズ230に到達し、投影レンズ23
0によりスクリーン240に結像される。
枚の光変調デバイスを用いた表示装置を説明したが、従
来から知られているように、3枚の光変調デバイスを用
い、それぞれの光変調デバイスが赤、緑、青それぞれの
光を変調し、その変調光を色合成して投写するカラー表
示装置としても本発明を用いることができることはいう
までもない。
要素を構成する圧電素子の第1及び第2の電極のそれぞ
れを圧電素子の対角線上に設けられた各貫通孔から延設
した第1及び第2の延設部によって基板上に支持固定す
るようにした。これにより、圧電素子の端部が自由端と
なり変形効率が向上すると共に、ミラー要素の反射面の
面積を大きくすることができ、効率よく入射光を変調さ
せることができる。
するため、アナログ的なミラー傾斜角の制御ができ、高
階調な画像を得ることができる。
た第1及び第2の延設部が基板上で駆動素子と電気的に
接続されることにより、圧電素子の配線構造を簡略化す
ることができるという効果を奏する。
略を示す斜視図である。
部上面図及び要部断面図である。
造方法を示す断面図である。
造方法を示す断面図である。
学系の概略断面図である。
部上面図である。
スの光学系の概略断面図である。
用いた表示装置を構成する光学系の概略断面図である。
用いた表示装置を構成する光学系の概略断面図である。
を用いた表示装置を構成する光学系の概略断面図であ
る。
Claims (11)
- 【請求項1】 圧電体層及びこれを挟持する第1及び第
2の電極からなる圧電素子を有すると共に光を反射する
ミラー膜構造を有するミラー要素と、該ミラー要素に対
応して設けられた駆動素子とを有する光変調デバイスに
おいて、 前記圧電素子は、前記ミラー要素の厚さ方向に貫通した
貫通孔を少なくとも2つ有し、前記第1及び第2の電極
は、それぞれ前記貫通孔を介して基板上まで延設される
と共に前記ミラー要素を前記基板上に支持する第1及び
第2の延設部を具備することを特徴とする光変調デバイ
ス。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第1及び第2の
延設部は、その少なくとも一部が前記圧電素子の平面方
向とは交差する方向に延設されていることを特徴とする
光変調デバイス。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記ミラー膜
構造には前記貫通孔と連通する連通孔が外縁部から独立
して設けられていることを特徴とする光変調デバイス。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第
1及び第2の延設部が、前記ミラー要素の一方の対角線
に対して線対称にそれぞれ一つずつ設けられ且つ中央近
傍に配置されていることを特徴とする光変調デバイス。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記圧
電素子の前記圧電体層に電圧を印加することにより、前
記貫通孔の間の領域を支点として前記ミラー膜構造が変
形され、当該ミラー膜構造に入射する光が変調されるこ
とを特徴とする光変調デバイス。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記第
1及び第2の延設部が、前記駆動素子に電気的に接続さ
れていることを特徴とする光変調デバイス。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記第
1及び第2の延設部は、パターニングされた犠牲層上に
前記第1及び第2の電極を成膜することにより形成され
ていることを特徴とする光変調デバイス。 - 【請求項8】 請求項1〜7の何れかにおいて、前記圧
電素子の前記基板側の面には、弾性板を有すると共に他
方面側には、前記ミラー膜構造を有することを特徴とす
る光変調デバイス。 - 【請求項9】 請求項8において、前記圧電素子の前記
ミラー膜構造は、前記他方面側の前記第2の電極又はこ
の上に設けられた反射膜から構成されることを特徴とす
る光変調デバイス。 - 【請求項10】 請求項1〜9の何れかにおいて、前記
駆動素子が前記基板上に設けられたトランジスタである
ことを特徴とする光変調デバイス。 - 【請求項11】 請求項1〜10の何れかの光変調デバ
イスと、光源と、この光源からの光を前記光変調デバイ
スに入射すると共に当該光変調デバイスの前記圧電素子
の駆動時又は非駆動時の何れか一方のみを出射する光学
系とを具備することを特徴とする表示装置。
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---|---|---|---|
JP22206899A JP3800288B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 光変調デバイス及び表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP3800288B2 JP3800288B2 (ja) | 2006-07-26 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005148634A (ja) * | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Tadahiro Omi | マスク描画手法、及びマスク描画装置 |
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CN113820850A (zh) * | 2021-08-23 | 2021-12-21 | 中国科学院光电技术研究所 | 一种集成球面反射镜的mems微快门阵列器件 |
-
1999
- 1999-08-05 JP JP22206899A patent/JP3800288B2/ja not_active Expired - Fee Related
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