JP2001049733A - 簡易真空弁ユニット - Google Patents
簡易真空弁ユニットInfo
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Abstract
ーラをなくし、低コストとコンパクトを図ること。 【解決手段】 簡易真空弁ユニット10において、真空
弁14の弁体16に連結ロッド16aを介して汚水溜ま
り11aを連結するとともに、弁体16を閉じ側に付勢
するばね17を備え、真空弁14の弁体16に作用する
真空下水管31の真空圧とばね17の付勢力に起因する
閉じ方向力と、真空弁14の弁体16に連結されている
汚水溜まり11aの汚水貯留重力に起因する開き方向力
とのつり合いの変化により、該真空弁14を開閉可能と
するもの。
Description
に関する。
を利用して搬送して集める真空式下水システムが開発さ
れている。真空式下水システムでは、各家庭等から排出
される汚水が貯留される汚水槽を有する真空弁ユニット
と、汚水が集められる集水タンクとの間に真空式下水管
が設けられている。集水タンクは、真空下水管の内部を
真空にする真空ポンプが配備された真空ステーションに
設けられており、真空ステーションの真空ポンプによっ
て真空下水管の内部が真空状態とされる。
に開放された状態で貯留された汚水を吸引する汚水吸引
管と、汚水吸引管と真空下水管とを連通及び遮断する真
空弁とが設けられている。真空弁は、真空下水管内の真
空を利用するコントローラにより開閉制御されるように
なっており、真空弁が開放されることによって、真空下
水管と汚水吸引管とが連通状態になり、汚水槽内の汚水
が真空状態になった真空下水管内に吸引される。
に、或いは汚水とともに、空気が吸引されるようになっ
ており、吸引された空気は、真空下水管内にて汚水の流
速よりも高速で流動する。このように、真空下水管内を
汚水に対して空気が高速で流動することにより、真空下
水管内には、汚水と空気との気液二相流が形成され、そ
の気液二相流が真空下水管内を高速で流動して、汚水が
搬送される。
以下の問題点がある。 真空弁が精密機器であるコントローラを備えており、
複雑で高コストである。
空下水管と汚水吸引管の連絡部に対し真空弁が斜め上方
から交差するように結合され、この連絡部がY型管路の
如くになり、平面的な寸法が大き目めになる。
て、真空弁のコントローラをなくし、低コストとコンパ
クトを図ることにある。
は、汚水槽に設けた汚水溜まりに連通する汚水吸引管
と、真空源に連通する真空下水管との連絡部に真空弁を
設け、真空弁を開くことによって、汚水溜まりの汚水を
汚水吸引管から真空下水管に吸引可能としてなる簡易真
空弁ユニットにおいて、真空弁が、汚水吸引管に連通す
る汚水流入口と真空下水管に連通する汚水流出口とそれ
らの流入口と流出口の間の弁座とを備える弁箱と、該弁
箱の弁座に接離可能とされる弁体とを有してなり、真空
弁の弁体に連結手段を介して汚水溜まりを連結するとと
もに、該弁体を弁座に接する閉じ側に付勢するばねを備
え、真空弁の弁体に作用する真空下水管の真空圧と上記
ばねの付勢力に起因する閉じ方向力と、真空弁の弁体に
連結されている汚水溜まりの汚水貯留重力に起因する開
き方向力とのつり合いの変化により、該真空弁を開閉可
能としてなるようにしたものである。
本発明において更に、前記ばねが汚水槽と汚水溜まりの
間に介装されてなるようにしたものである。
本発明において更に、前記ばねが真空弁の弁箱に設けた
ばね室に納められてなるようにしたものである。
ずれかに記載の本発明において更に、前記真空下水管の
真空弁に近接した部分に、真空下水管内の真空によって
閉鎖されるように吸気弁が接続されており、真空下水管
内の真空度が低下した際に吸気弁が開放されて真空下水
管内に空気が供給可能とされるようにしたものである。
ずれかに記載の本発明において更に、前記汚水溜まりに
汚水を流下せしめる汚水流入管に、固形汚物等を分離可
能とする分離マスを備えてなるようにしたものである。
る。 汚水溜まりと真空弁の弁体とを連結手段で連結し、且
つ弁体を弁座に接する閉じ側に付勢するばねを備えるよ
うにしたので、コントローラをなくし、低コストにでき
る。
弁を介装するに際し、真空弁の直下に汚水吸引管を接続
し、この汚水吸引管を弁体と汚水溜まりとの連結手段に
並べて配置することにより、この連絡部をL型管路の如
くとし、平面的な寸法をコンパクトにできる。
る。 ばねを汚水槽と汚水溜まりの間に介装することによ
り、汚水溜まりを安定支持できる。
る。 ばねを真空弁の弁箱に設けたばね室に納めることによ
り、真空弁の弁箱に予めばねを組込みでき、真空弁ユニ
ットの部品組込性を向上できる。
る。 真空弁が開放されて汚水及び空気が、順次、真空下水
管内に吸引されると、真空弁が閉鎖されるが、真空弁が
閉鎖状態になった後にも、真空下水管内の真空度に応じ
て吸気弁が開放されて、真空下水管内に必要とされる空
気が吸引されるようになるために、真空下水管内では、
気液同時分離吸引方式における気液二相流に近い気液二
相流とすることができる。その結果、予め設定された空
気を真空下水管内に供給する制御方式とは異なり、真空
下水管内において頻繁に変化する真空度に対応した適切
な空気量の供給が可能になる。
る。 汚水溜まりに接続される汚水流入管に分離マスを備え
ることにより、固形汚物等を分離できる。
配置図、図2は真空下水管の埋設状態を示す断面図、図
3は第1実施形態の真空弁ユニットを示す断面図、図4
は吸気弁の閉じ状態を示す断面図、図5は吸気弁の開き
状態を示す断面図、図6は第2実施形態の真空弁ユニッ
トを示す断面図、図7は第3実施形態の真空弁ユニット
を示す断面図である。
の一例を示す概略構成図である。この真空式下水システ
ムでは、家庭、工場等から排出される汚水が、汚水流入
管12内を自然流下して、地中に埋設された真空弁ユニ
ット10内に貯留され、真空弁ユニット10内に貯留さ
れた汚水が真空下水管31を通って、真空ステーション
32に設けられた集水タンク32Aに集められ、その後
圧送ポンプ32Bにより下水処理場等に送られる。真空
弁ユニット10と真空ステーション32に設けられた集
水タンクとを連結する真空下水管31は、真空ステーシ
ョン32に設けられた真空ポンプ32Cによって、内部
が真空状態とされている。
浅い地中部分において、緩やかに下り勾配になった下り
傾斜部分31aと、この下り傾斜部分31aの下流側に
連続して、高低差が30cm程度の上り勾配になった上り傾
斜部分(リフト部)31bとが、順次繰り返されるよう
に埋設されており、また、真空下水管31が、河川、既
設水道管等の障害物33が存在する場合には、その障害
物33の下方を通過するように迂回部分31cが設けら
れている。尚、迂回部分31cは、障害物33の上方を
通過する場合もある。
真空弁ユニット10の一例を示す概略構成図である。真
空弁ユニット10は、地中に埋設される樹脂製又はコン
クリート製の汚水槽11を有し、汚水槽11には別体と
される汚水溜まり11aを備え、家庭等から排出される
汚水を汚水流入管12から汚水溜まり11aに貯留する
ようにしている。汚水槽11には、真空下水管31の上
流側の端部が略水平に挿入されており、汚水溜まり11
aに連通するように略鉛直に立上げられている汚水吸引
管13と、真空下水管31との連絡部には真空弁14を
設けている。真空弁14は、汚水溜まり11aに一定量
以上の汚水が貯留されたときに後述する如くに開き、汚
水溜まり11aの汚水を汚水吸引管13から真空下水管
31に吸引せしめる。
汚水流入口15Aと、真空下水管31に連通する汚水流
出口15Bと、それらの流入口15Aと流出口15Bの
間の弁座15Cとを備える弁箱15と、弁箱15の弁座
15Cに接離可能とされる弁体16とを有する。弁箱1
5の弁体貫通部にはOリング15Dが装着されている。
ド16aを結合し、連結ロッド16aを汚水吸引管13
に並置するように垂下して、その下端部に前述の汚水溜
まり11aの底部をナット止めしている。そして、汚水
槽11の底部と汚水溜まり11aの底部の間に、弁体1
6を弁座15Cに接する閉じ側に付勢するばね17を介
装している。
用する真空下水管31の真空圧と上記ばね17の付勢力
に起因する閉じ方向力と、弁体16に連結されている汚
水溜まり11aの汚水貯留重力に起因する開き方向力と
のつり合いの変化により、弁体16を弁座15Cに接離
するように開閉せしめる。
aの汚水貯留重量が未だ軽量の定常状態で、ばね17の
付勢力により汚水溜まり11aを上昇させて弁体16を
閉じ、汚水吸引管13の汚水溜まり11aとの隙間を小
さくしている。汚水溜まり11aの汚水貯留重量が重く
なり、弁体16が開くと、汚水吸引管13と汚水溜まり
11aとの隙間が大き目となって汚水を吸引開始する。
汚水溜まり11aの汚水貯留重量が汚水の吸引によって
軽量化すると、汚水溜まり11aはばね17の付勢力に
より再び上昇せしめられて弁体16を閉じる。
の側に吸い込みきれなかった汚水を排出し易いように滑
らかな下降勾配を付与されている。
11aの上部には、空気流入管100が接続されてい
る。この空気流入管100は、地中内に配管されてお
り、その先端部は、地表から上方に突出して大気中に配
置されている。この空気流入管100は、汚水槽11の
汚水溜まり11a内に貯留された汚水及び空気が、汚水
吸引管13内に真空吸引された際に、汚水槽11の汚水
溜まり11a内に地表の空気を流入させて、汚水溜まり
11a内の圧力の低下を防止するようになっている。
0内の空気を、吸気弁20を介して真空下水管31内に
直接供給する空気導入管18が設けられている。このよ
うに、空気流入管100内に空気導入管18が設けられ
ていることにより、真空弁ユニット10の汚水槽11内
が水没したような場合にも、真空下水管31内に確実に
空気を供給することができる。但し、真空弁ユニット1
0の汚水槽11内の水没状態を考慮する必要がないよう
な場合等には、吸気弁20を汚水槽11内に開放して、
汚水槽11内の空気を直接真空下水管31に供給するよ
うにしても良い。
弁20は、空気導入管18の上流側部分18a及び下流
側部分18bにそれぞれ連結される弁箱21と、この弁
箱21内に設けられた弁体22と、弁箱21に取付けら
れたキャップ体23とを有している。空気導入管18の
下流側部分18bは、真空下水管31に接続されてい
る。
に突出した弁体収容部21dが設けられた円筒体に構成
されており、一方の端部が空気導入管18の上流側部分
18aに連結される流入部21aになっている。流入部
21aと同心状態になった他方の端部は、空気導入管1
8の下流側部分18bに連結される円筒状の流出部21
bになっている。弁体収容部21dは、流入部21a及
び流出部21bとそれぞれ直交状態となっており、流出
部21bに連通している。弁箱21の流入部21aは、
隔壁部21cによって流出部21b及び弁体収容部21
dと隔絶された状態になっており、隔壁部21cに弁体
収容部21dと流入部21aとを連通する吸気口21e
が、弁体収容部21dの軸心と同心状態で設けられてい
る。
開口部を気密状態で覆うダイヤフラム24を介して、中
空円錐台形状のキャップ23が、ボルト23bによっ
て、ダイヤフラム24とともに、弁体収容部21dに一
体的に取付けられている。円筒状をした弁体収容部21
dには、円柱状をした弁体22が、隔壁部21cに設け
られた吸気口21eとは同心状態で、然も、吸気孔21
eに対して接離する方向にスライド可能に設けられてい
る。ダイヤフラム24は、熱可塑性エラストマー等によ
って構成されている。
23の外径は、弁体収容部21dから離れるにつれて順
次外径が小さくなっており、その先端部における軸心部
分に、ナット部材23aが取付けられている。ナット部
材23aには、キャップ体23の軸心部を挿通する調整
ボルト23cがネジ結合されており、調整ボルト23c
の頭部が弁体収容部21dに近接するように配置されて
いる。調整ボルト23cの頭部とは反対側の先端部は、
キャップ体23の先端部から上方に突出しており、キャ
ップ体23から突出した部分が、キャップ体23に対し
て着脱可能になったカバー部材26によって覆われてい
る。
突出した先端部を操作して、正逆回転させることによ
り、キャップ体23の先端部に取付けられたナット部材
23aに対してネジ送りされ、軸方向に沿って上下方向
にスライドされる。
23cの軸部には、圧縮ばね23eが嵌合されている。
圧縮ばね23eは、調整ボルト23cの頭部に隣接して
取付けられた下側ばね受け23fと、調整ボルト23c
の中程にスライド可能に設けられた上側ばね受け23h
とによって、圧縮状態で調整ボルト23cに嵌合されて
いる。上側ばね受け23hは、C型止め輪23gによっ
て抜け止めされている。
心状態で嵌合された円筒状のピストン部材23d内に収
容されている。ピストン部材23dにおけるナット部材
23aに近接した端面は、圧縮ばね23eの上端部を支
持するばね受け23fに、C型止め輪23gを介して係
合されており、従って、ピストン部材23dは、圧縮ば
ね23eによって、弁体収容部21dから離れるように
上方に付勢された状態で、調整ボルト23cに沿ってス
ライドし得るように支持されている。
1dに近接した下端面の軸心部には、弁棒22aの上端
部が支持されている。弁棒22aは、ピストン部材23
dの下端面及びダイヤフラム24の軸心部を貫通して弁
体収容部21d内に挿入されており、弁体収容部21d
の軸心部を挿通しており、弁体収容部21d内に設けら
れた弁体22の軸心部を貫通している。弁棒23dの下
端部は、弁体収容部21dと流入部21aとを連通する
吸気口21e内に同心状態で挿入されている。吸気口2
1e内に挿入された弁棒22aの下端部には、パッキン
22bを介して、ガイド体25が取付けられている。
に設けられた吸気口21e内を挿通して、弁箱21の流
入部21a内に進入している。ガイド体25は、弁体2
2に近接した上端部を除いて、弁棒22a及び吸気口2
1eとは同心状態になった円柱状に構成されており、吸
気口21eとは一定の間隔が設けられている。ガイド体
25の上端部は、上側になるにつれて順次外径が大きく
なった円錐台形状のガイド部25aになっている。
たパッキン22bは、ゴム等の弾性体によって、ガイド
体25が挿通した吸気口21eの外径よりも若干大きな
外径を有する円板状に構成されており、弁体22の下端
面の中心部に形成された凹部内に嵌入されて、弁体22
の下端面に圧接されている。パッキン22bは、吸気口
21eの周囲の弁座部21fの全周に渡って気密状態で
圧接されるようになっている。
られたパッキン22bを弁体22とともに挟み込んだ状
態で、然も、弁体22の上端面がダイヤフラム24を介
して、ピストン部材23dの下端面に圧接されるよう
に、弁棒22aの下端部に一体的に取付けられている。
従って、キャップ体23内に設けられたピストン部材2
3dと、弁体収容部21d内に設けられた弁体22と、
これらピストン部材23d及び弁体22間に設けられた
ダイヤフラム24とともに一体化されており、また、弁
体22及びガイド体25も、パッキン22bとともに一
体化されている。
に抗してピストン部材23dが下方にスライドされるこ
とによって、弁体22とともに下方にスライドされ、ガ
イド体25と弁体22との間に設けられたパッキン22
bが、吸気口21eの周囲の弁座21fに圧接されて、
この吸気口21eを気密状に閉鎖することになってい
る。反対に、ガイド体25が上方にスライドすることに
よって、パッキン22bと弁座21fとの圧接状態が解
除され、吸気口21eの内周面とガイド体25の外周面
との間隙を通して、弁箱21の流入部21aと弁体収容
部21dの内部とが連通状態になる。このような状態に
なると、地表の空気が流入する空気流入管100と、真
空下水管31とが連通状態になり、地表の空気が、空気
流入管18及び吸気弁20を通って、真空下水管31に
供給される。
空弁ユニット10の稼動状態において、真空下水管31
の内部が、真空ステーションに設けられた真空ポンプに
よって真空状態にされる。
と、真空弁ユニット10に設けられた吸気弁20は、弁
体収容部21dの内部が真空下水管31の内部と同様の
真空状態になり、弁体収容部21dとキャップ体23と
を気密状態に隔絶するダイヤフラム24には、弁体収容
部21dの内部に向かう吸引力Pが作用する。そして、
この吸引力Pが、調整ボルト23cによって設定された
圧縮ばね23eのばね力Fよりも大きくなると、ダイヤ
フラム24は、弁体収容部21d内に吸引され、ピスト
ン部材23d、弁体22、ガイド体25が一体となって
下方にスライドして、パッキン22bが弁座21fに気
密状態で圧接される。これにより、弁箱21の流入部2
1aと弁体収容部21dとを連通する吸気口21eが気
密状態で閉鎖される。
槽11の汚水溜まり11a内に貯留された汚水の貯留重
力に起因する真空弁14の開き方向力が、真空弁14の
弁体16に作用する真空下水管31の真空圧とばね17
の付勢力に起因する閉じ方向力を上回ると、真空弁14
は、開放状態とされる。これにより、汚水吸引管13と
真空下水管31とが連通して、汚水吸引管13の内部が
真空下水管31の内部と同様の真空状態となり、汚水槽
11の汚水溜まり11a内に貯留された汚水が、汚水吸
引管13を通って真空下水管31内に吸引される。汚水
溜まり部11a内の汚水が真空下水管31内に吸引され
て、汚水溜まり部11a内の汚水の水位が低下し、その
汚水貯留重量が軽量化すると、汚水吸引管13は、汚水
溜まり11a内の空気を吸引し、その後に、真空弁14
は閉鎖状態とされる。
れると、汚水は、空気とともに気液二相流となって真空
下水管31内を流動する。然しながら、空気は汚水より
も高速で流動するために、真空下水管31の上り傾斜部
分31bでは、空気のみが通過して汚水が上り傾斜部分
31bの最低位部分に滞溜する。
分31bに汚水が溜まって、上り傾斜部分31bの下部
にのみを封止する水栓が形成されるが、その後、更に空
気量を上回る汚水流入等によって、上り傾斜部分31b
全体が完全に水封されたウォーターブロックが形成され
ると、ウォーターブロックが形成された部分よりも下流
側の真空下水管31内の真空圧が、ウォーターブロック
の上流側に伝達されず、ウォーターブロックの上流側部
分の圧力が上昇する。これにより、ウォーターブロック
が形成された部分よりも上流側の真空下水管31内の圧
力が上昇して、その内部の真空度が低下する。
10内において真空下水管31に接続された空気導入管
18の下流側部分18bの真空度が低下し、吸気弁20
の流出部21b及び弁体収容部21d内の圧力が上昇す
る。そして、図5に示すように、ダイヤフラム24に作
用する吸引力Pが、圧縮ばね23eのばね力Fよりも小
さくなると、ピストン部材23dが圧縮ばね23eのば
ね力Fによって上方にスライドするとともに、ピストン
部材23dと一体となった弁体22及びガイド体25の
上方にスライドする。これにより、流入部21aと弁体
収容部21dとを連通する吸気口21eの周囲の弁座2
1fに圧接されたパッキン22bも上方にスライドされ
る。その結果、吸気口21eが開放されて、流入部21
aが弁体収容部21dを介して流出部21bに連通した
状態になる。
1の内部と同様に、真空度が低下しているものの、大気
圧よりも低い真空状態になっているために、吸気口21
eが開放されることによって、流入部21aには、空気
流入管100及び空気導入管18の上流側部分18aを
介して、地表の空気が吸引される。そして、流入部21
a内に流入した空気が、弁体収容部21d、流出部21
b、空気導入管21の下流側部分18bを通って、真空
下水管31内に供給される。
真空下水管31内を封止するウォーターブロックによ
り、真空下水管31におけるウォーターブロックよりも
上流側部分の圧力が上昇して真空度が低下する。そし
て、吸気口21eの開放が継続されていることによっ
て、真空下水管31内の圧力が上昇すると、真空下水管
31内に供給された空気がウォーターブロックを通過す
る。ウォーターブロックを空気が通過する際には、ウォ
ーターブロックを形成している汚水が、高速で流動する
空気とともに気液二相流となって、真空下水管31内を
流動する。これにより、汚水は、真空下水管31内にお
ける上り傾斜部分31bを通過する。
て、ウォーターブロックが解消されると、真空下水管3
1の内部は、全体に渡って、真空度が上昇する。そし
て、吸気弁20のダイヤフラム24に作用する吸引力P
が、圧縮ばね23eのばね力Fよりも大きくなると、吸
気口21eが閉鎖される。
って、汚水は、気液二相流となって、順次、搬送され、
真空ステーション32に設けられた集水タンクに供給さ
れる。
では、真空弁14が開放されて汚水及び空気が、順次、
真空下水管31内に吸引されると、真空弁14が閉鎖さ
れるが、真空弁14が閉鎖状態になった後にも、真空下
水管31内の真空度に応じて吸気弁20が開放されて、
真空下水管31内に必要とされる空気が吸引されるよう
になっているために、真空下水管31内では、気液同時
分離吸引方式における気液二相流に近い気液二相流とす
ることができる。その結果、予め設定された空気を真空
下水管内に供給する制御方式とは異なり、真空下水管3
1内において頻繁に変化する真空度に対応した適切な空
気量の供給が可能になる。
真空下水管31内の真空度は、調整ボルト23cを回転
操作して圧縮ばね23eのばね力Fを変更することによ
って調整することができる。即ち、調整ボルト23cを
回転させて調整ボルト23cの全体を吸気口21eから
離れる方向に移動させると、圧縮ばね23eのばね力F
が増加し、吸気口21eを閉鎖するために必要とするダ
イヤフラム24の吸引力P、即ち、真空下水管31内の
真空度が大きくなる。反対に、調整ボルト23c全体を
吸気口21eに接近する方向に移動させると、圧縮ばね
23eのばね力Fが減少し、吸気口21eを閉鎖するた
めに必要とするダイヤフラム24の吸引力P、即ち、真
空下水管31内の真空度は小さくなる。
Aqに設定されている場合には、吸気弁20における吸気
口21eが開放される圧力としては、−3.0mAq程度に設
定される。
真空下水管31内の定常状態の真空度との差が大きくな
るように小さく設定すると、ウォーターブロックを解消
した後に、真空下水管31内が定常の真空度に復帰する
までに時間がかかる虞れがあり、好ましいものではな
い。然しながら、上り傾斜部分31bが少ない長い真空
下水管31の上流側の末端部に設けられた真空弁ユニッ
ト10の吸気弁20では、真空弁が作動しないような低
い真空度でも開放されるようにしておくと、比較的長時
間に渡って空気が真空下水管31内に吸引され、これに
より、真空下水管31に滞溜する汚水が、緩やかに流動
されることになる。
状態の真空下水管31内の真空度との差が小さくなるよ
うに大きく設定すると、真空下水管31内の真空度が僅
かに低下することによって、吸気弁20が開放されるこ
とになる。従って、真空弁ユニット10の真空弁14が
開放されて汚水吸引管15からの汚水の吸引が開始され
た当初に真空下水管31内の真空度が低下すると、直ち
に吸気弁20の吸気口21eが開放されて、真空下水管
31内に空気が吸引されることになる。その結果、汚水
の吸引開始当初において、真空下水管31内に吸引され
る空気とともに汚水が流動する気液二相流を形成するこ
とができ、気液同時吸引方式に類する吸引形態とするこ
とができる。
がある。 汚水溜まり11aと真空弁14の弁体16とを連結ロ
ッド16aで連結し、且つ弁体16を弁座15cに接す
る閉じ側に付勢するばね17を備えるようにしたので、
コントローラをなくし、低コストにできる。
部に真空弁14を介装するに際し、真空弁14の直下に
汚水吸引管13を接続し、この汚水吸引管13を弁体1
6と汚水溜まり11aとの連結ロッド16aに並べて配
置することにより、この連絡部をL型管路の如くとし、
平面的な寸法をコンパクトにできる。
aの間に介装することにより、汚水溜まり11aを安定
支持できる。
の流出側に設けてあった吸気弁20を撤去したことにあ
る。
の弁体16を閉じ方向に付勢するばね17を、真空弁1
4の弁箱15に設けたばね室17Aに納めたことにあ
る。
溜まり11aは弁体16に吊下げられて浮いた状態にな
っている。汚水溜まり11aの汚水貯留重力により開き
方向力を付与し、この開き方向力が、弁体16に作用す
る真空圧とばね17の付勢力に起因する閉じ方向力より
大きくなったときに弁体16を開き、汚水の吸引を開始
する。汚水の吸引によって汚水溜まり11aが軽量化す
ると、ばね17を付勢力によって汚水溜まり11aが上
昇し、弁体16が閉じる。
14の弁箱15に設けたばね室17aに納めることによ
り、真空弁14の弁箱15に予めばね17を組込みで
き、真空弁ユニット10の部品組込性を向上できる。
ユニット10にあっては、汚水溜まり11aに汚水を流
下せしめる汚水流入管12に、固形汚物等を分離可能と
する分離マスを備えても良い。
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
ニットにおいて、真空弁のコントローラをなくし、低コ
ストとコンパクトを図ることができる。
る。
る。
面図である。
面図である。
面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 汚水槽に設けた汚水溜まりに連通する汚
水吸引管と、真空源に連通する真空下水管との連絡部に
真空弁を設け、真空弁を開くことによって、汚水溜まり
の汚水を汚水吸引管から真空下水管に吸引可能としてな
る簡易真空弁ユニットにおいて、 真空弁が、汚水吸引管に連通する汚水流入口と真空下水
管に連通する汚水流出口とそれらの流入口と流出口の間
の弁座とを備える弁箱と、該弁箱の弁座に接離可能とさ
れる弁体とを有してなり、 真空弁の弁体に連結手段を介して汚水溜まりを連結する
とともに、該弁体を弁座に接する閉じ側に付勢するばね
を備え、 真空弁の弁体に作用する真空下水管の真空圧と上記ばね
の付勢力に起因する閉じ方向力と、真空弁の弁体に連結
されている汚水溜まりの汚水貯留重力に起因する開き方
向力とのつり合いの変化により、該真空弁を開閉可能と
してなることを特徴とする簡易真空弁ユニット。 - 【請求項2】 前記ばねが汚水槽と汚水溜まりの間に介
装されてなる請求項1記載の簡易真空弁ユニット。 - 【請求項3】 前記ばねが真空弁の弁箱に設けたばね室
に納められてなる請求項1記載の簡易真空弁ユニット。 - 【請求項4】 前記真空下水管の真空弁に近接した部分
に、真空下水管内の真空によって閉鎖されるように吸気
弁が接続されており、真空下水管内の真空度が低下した
際に吸気弁が開放されて真空下水管内に空気が供給可能
とされる請求項1〜3のいずれかに記載の簡易真空弁ユ
ニット。 - 【請求項5】 前記汚水溜まりに汚水を流下せしめる汚
水流入管に、固形汚物等を分離可能とする分離マスを備
えてなる請求項1〜4のいずれかに記載の簡易真空弁ユ
ニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22279799A JP4104254B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 簡易真空弁ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22279799A JP4104254B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 簡易真空弁ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001049733A true JP2001049733A (ja) | 2001-02-20 |
JP4104254B2 JP4104254B2 (ja) | 2008-06-18 |
Family
ID=16788055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22279799A Expired - Fee Related JP4104254B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 簡易真空弁ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4104254B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108824565A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-11-16 | 厚力德机器(杭州)有限公司 | 一种全机械式微控气阀阻尼真空界面收集装置 |
CN111188402A (zh) * | 2020-01-09 | 2020-05-22 | 江苏乾诚环境科技有限公司 | 带有防盗机构的抗压型埋地式一体化预制泵站 |
-
1999
- 1999-08-05 JP JP22279799A patent/JP4104254B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108824565A (zh) * | 2018-07-25 | 2018-11-16 | 厚力德机器(杭州)有限公司 | 一种全机械式微控气阀阻尼真空界面收集装置 |
CN108824565B (zh) * | 2018-07-25 | 2024-02-13 | 厚力德机器(杭州)有限公司 | 一种全机械式微控气阀阻尼真空界面收集装置 |
CN111188402A (zh) * | 2020-01-09 | 2020-05-22 | 江苏乾诚环境科技有限公司 | 带有防盗机构的抗压型埋地式一体化预制泵站 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4104254B2 (ja) | 2008-06-18 |
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