JP2001049639A - 水工用ブロック - Google Patents

水工用ブロック

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JP2001049639A
JP2001049639A JP11225167A JP22516799A JP2001049639A JP 2001049639 A JP2001049639 A JP 2001049639A JP 11225167 A JP11225167 A JP 11225167A JP 22516799 A JP22516799 A JP 22516799A JP 2001049639 A JP2001049639 A JP 2001049639A
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Hitoshi Shimizu
日登志 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚巣を形成することができる護岸用ブロック
を提供すること。 【解決手段】 栗石28を収容可能であり栗石28を内
側に充填するための充填口を有する本体部7と、充填口
を閉じるための蓋体8と、を備える第1の護岸用ブロッ
ク4であり、本体部7の前部、横部、及び底部9、並び
に蓋体8に、魚が通過可能な大きさの開口部41、10
等を設け、本体部7の後部及び底部9の堤に接触する部
分を水が通過しないように閉じた形状として成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、河川、用水路、
又は池等の堤又は底に設置する水工用ブロックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の河川や用水路等の岸壁は、図10
に示すように、川底に埋設されている基礎部1の傾斜面
1a上に外形が略直方体の護岸用ブロック2を順次積み
重ねることによって形成されている。このように、護岸
用ブロック2により形成された岸壁は、比較的決壊しに
くく頑丈である。また、図には示さないが、川底の土が
水の流れによって下流に運ばれないようにするために、
川底に石や河床用ブロックを敷きつめることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10に示す
ようなコンクリート製の護岸用ブロック2により形成さ
れた岸壁は、植物を育成させることができないので景観
が悪いという問題がある。そして、岸壁に植物が育成し
ないと、魚の餌となる虫等の繁殖もしにくく、その結
果、魚も繁殖しにくいという問題がある。
【0004】また、従来の岸壁を形成する護岸用ブロッ
ク2、及び川底に敷きつめられた石や河床用ブロック
は、下流に流されにくくするために、1個当たりの重量
を重くする必要があるが、あまり重くすると施工がしに
くいので、或る一定の重量以下となるように形成してあ
る。従って、川底に設置された石や河床用ブロックが増
水時に下流に流されることがある。
【0005】本発明は、護岸用ブロックとして使用した
場合は、植物を育成することができ、そして、魚巣を形
成することができる。河床用ブロックとして使用した場
合は、下流に流されにくく、魚巣を形成することができ
る水工用ブロックを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る水工用
ブロックは、石を収容可能であり石を内側に充填するた
めの充填口を有する本体部と、上記充填口を閉じるため
の蓋体と、を備え、上記本体部の前部、横部、及び底
部、並びに上記蓋体に、魚が通過可能な大きさの開口部
を設け、上記本体部の後部及び上記底部の堤に接触する
部分を水が通過しないように閉じた形状としたことを特
徴とするものである。
【0007】第2の発明に係る水工用ブロックは、土
嚢、又は土(以下、単に「土嚢等」と言う。)を収容可
能であり土嚢等を内側に充填するための充填口を有する
本体部と、上記充填口を閉じるための蓋体と、を備え、
上記本体部の前部、横部、及び底部、並びに上記蓋体
に、水を通過させるための開口部を設け、上記本体部の
後部及び上記底部の堤に接触する部分を水が通過しない
ように閉じた形状とし、上記本体部の前部の外側表面に
石の模様を付したこと、又は上記外側表面を石の形状に
形成したことを特徴とするものである。
【0008】第3の発明に係る水工用ブロックは、石を
収容可能であり石を内側に充填するための充填口を有す
る本体部と、上記充填口を閉じるための蓋体と、を備
え、上記本体部の側部及び上記蓋体に、魚が通過可能な
大きさの開口部を設けたことを特徴とするものである。
第4の発明に係る水工用ブロックは、第1、第2、又は
第3の発明において、外形が略直方体であることを特徴
とする請求項1、2、又は3に記載の水工用ブロック。
第5の発明に係る水工用ブロックは、石、土嚢、又は土
を収容可能であり石、土嚢、又は土を内側に充填するた
めの充填口を有する本体部と、上記充填口を閉じるため
の蓋体と、を備え、上記本体部の前部、後部、横部、及
び底部、並びに上記蓋体に、魚が通過可能な大きさの開
口部を有していることを特徴とするものである。
【0009】本発明に係る水工用ブロックは、本体部の
内側に石、土嚢、又は土を充填して蓋体により本体部の
充填口を閉じることができ、この状態で設置することが
できる。
【0010】第1の発明に係る水工用ブロックは、例え
ば護岸用ブロックとして使用することができる。この水
工用ブロックによると、本体部の内側に栗石等の石を充
填して水に浸漬する状態で岸壁として施工すると、本体
部の前部、横部、及び底部、並びに蓋体に設けられてい
る開口部から魚が出入りすることができるので、ブロッ
ク内の栗石等の隙間を魚巣として提供することができ
る。そして、本体部の後部及び底部の河川、用水路、又
は池等の堤と接触する部分を閉じているので、本体部内
の水が岸壁の内側の堤内に流入しないようにすることが
できる。
【0011】第2の発明に係る水工用ブロックは、例え
ば護岸用ブロックとして使用することができる。この水
工用ブロックによると、本体部の内側に土嚢、又は土
(以下、単に「土嚢等」と言う。)を充填して空気に触
れる状態で岸壁として施工すると、この水工用ブロック
内の土嚢等に植物を育成させることができる。そして、
本体部の前部、横部、及び底部、並びに蓋体に設けられ
ている開口部から雨水や川の水が出入りすることができ
るので、水を土嚢等に含ませることができるし、余分な
水を排出することができる。そして、本体部の後部及び
底部の堤と接触する部分を閉じているので、本体部内の
水が岸壁の内側の堤内に流入しないようにすることがで
きる。
【0012】第3の発明に係る水工用ブロックは、例え
ば河床用ブロックとして使用することができる。この河
床用ブロックによると、本体部の内側に栗石等の石を充
填して水に浸漬する状態で河床に施工すると、本体部の
側部、及び蓋体に設けられている開口部から魚が出入り
することができるので、ブロック内の栗石等の隙間を魚
巣として提供することができる。そして、本体部の充填
口を蓋体により閉じているので、本体部内の石が外側に
流出しないようにすることができる。
【0013】第4の発明に係る水工用ブロックによる
と、外形が略直方体であるので、例えば河川の堤又は河
底に沿って整列させて設置することにより、岸壁又は河
床を形成することができる。
【0014】第5の発明に係る水工用ブロックによる
と、本体部の後部及び底部の堤と接触する部分を水が通
過しないように例えばパネルにより閉じることにより、
第1の発明の水工用ブロックとして使用することができ
る。そして、後部及び底部の堤と接触する部分をパネル
により閉じて、前部に例えば石の模様を付したパネル、
又は外側表面を石の形状に形成したパネルを取り付ける
ことにより、第2の発明の水工用ブロックとして使用す
ることができる。また、第3の発明の河床用ブロックと
しても使用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る水工用ブロックの第
1実施形態を図1〜図5を参照して説明する。この水工
用ブロック3は、図1の断面図に示すように、河川の護
岸用ブロックとして使用して、岸壁を形成することがで
きるものである。図1に示す4は第1の護岸用ブロッ
ク、5は第2の護岸用ブロックである。第1の護岸用ブ
ロック4は、魚巣を形成することができるものであり、
川6の水に浸漬し、岸壁の下部を形成するように設置し
てある。第2の護岸用ブロック5は、植物を育成するこ
とができるものであり、第1の護岸用ブロック4の上方
の水に漬かりにくい位置に設置してある。この第1及び
第2の護岸用ブロック4、5は、同一の水工用ブロック
3を使用して形成してある。図2は水工用ブロック3を
示す図、図3は水工用ブロック3の本体部7を示す図、
図4は水工用ブロック3の本体部7と蓋体8を示す図で
ある。そして、図5は、この水工用ブロック3を長さ方
向(横方向)に連結した状態を示す図である。
【0016】水工用ブロック3は、図2に示すように、
外形が略直方体の箱状であり、縦が約1m、横が約2
m、高さが約0.5mの大きさである。そして、この水
工用ブロック3はコンクリート製であって、本体部7と
蓋体8を備えている。本体部7は、図3(a)に示すよ
うに、平面形状が略長方形の平板状の底部9を有し、こ
の底部9には魚が通過することができる大きさであっ
て、円形の14個の底孔10を設けてある。この底孔1
0は、底部9の中央から長辺側の前側縁部までの範囲内
に設けてある。底孔10をこのような位置に設けてある
のは、図1に示すように設置した状態で、本体部7内の
水を堤側に侵入させないようにするためである。そし
て、図3(d)に示すように、底部9の長辺側の前側縁
部11には、その両端部に支柱12、13を設けてあ
り、そして、この2本の支柱12、13の間に縁部11
に沿って等間隔に3本の支柱14、15、16を設けて
ある。
【0017】この5本の支柱12、13、14、15、
16は、それぞれ同一の高さに形成してある。ただし、
左端の支柱12は、本体部7の縦方向の外側の部分(図
3(a)に表れている下側部分)に係合突起17を設け
てあり、この係合突起17は支柱12の内側の上端面
(蓋体載置面18)よりも上方に突出している。そし
て、係合突起17は、図4(a)に示すように、本体部
7の横方向(長手方向)の外側に突出している。また、
底部9は、前側縁部11の右側端部に切欠19を設けて
あり、この切欠19の本体部7の縦方向の内側に右端の
支柱13を設けてある。なお、底部9の長辺側の後側縁
部20にも5本の支柱12、13、14、15、16を
設けてある。この後側縁部20に設けられている5本の
支柱12〜16は、図3(a)に示すように上方から見
て、前側縁部11に設けられている5本の支柱と略上下
対称な形状であって、上下対称な位置に設けてあり、同
等のものであるので、同一の図面符号で示し詳細な説明
を省略する。
【0018】そして、底部9の右側縁部22の中央にも
1本の支柱23を設けてある。この支柱23は、他の1
0本の支柱12〜16と同じ高さであって、その上部の
本体部7の横方向の外側面が横方向の外側に突出してい
る。このようにして底部9の前側縁部11に突設されて
いる5本の支柱12〜16は、それぞれの略中央部の高
さに水平に配置されている補強部材24によって互いに
連結されている。同様にして、底部9の後側縁部20に
突設されている5本の支柱12〜16にも、それぞれの
略中央部の高さに水平に配置されている補強部材24に
よって互いに連結されている。更に、底部9の右側縁部
22に突設されている3本の支柱13、23、13も、
それぞれの略中央部の高さに水平に配置されている補強
部材25によって互いに連結されている。
【0019】ただし、図4(a)に示すように、後側縁
部20に設けられている5本の支柱12〜16と補強部
材24に区画された8つの部分に防水壁21を設けてあ
る。この防水壁21は、図1に示すように設置した状態
で、本体部7内に流入した水を堤26側に流入させない
ようにするためである。これら11本の支柱12〜1
6、23、及び防水壁21により形成される上側開口部
が充填口27である。この充填口27から本体部7内に
栗石28や砕石、又は土嚢29や土等を充填することが
できる。なお、図3(a)に示すように、支柱15、1
5の各蓋体載置面18、18には蓋体8を留めるための
ナット30を埋め込んである。そして、支柱14、1
4、16、16には、この水工用ブロック3を縦方向に
隣接させて連結するときに使用する連結ボルトを挿通す
るための挿通孔31、・・・を設けてある。また、底部
9の右側及び左側縁部22、32には、この水工用ブロ
ック3を横方向に隣接させて連結するときに使用するナ
ット33、・・・を埋め込んである。
【0020】蓋体8は、図4(c)、図4(d)に示す
ように、平面方向から見た輪郭形状が略長方形であり、
底部9と対応する形状である。蓋体8は、3本の縦の部
材34と、1本の横の部材35と、これら縦及び横の部
材34、35と連結してこれらを補強するものであっ
て、略長方形の輪郭を形成する枠体36と、から成って
いる。3本の縦の部材34は、図2に示すように、本体
部7上に蓋体8を載置した状態で、夫々の端部が底部9
の前側及び後側の縁部11、20の中央寄りに設けられ
ている合計6本の支柱14、15、16の各蓋体載置面
18と当接して支持されるように配置されている。そし
て、横の部材35は、右側端部が底部9の右側縁部22
の中央に設けられている支柱23の蓋体載置面18と当
接して支持されるように配置されている。
【0021】また、蓋体8の4つの各角部には切欠37
を設けてある。これら切欠37は、蓋体8を本体部7の
11本の支柱12〜16、23の蓋体載置面18上に載
置することができるようにすると共に、この水工用ブロ
ック3を、図5に示すように、横方向に連結できるよう
にするためである。つまり、図5に示すように、蓋体8
の左側縁部の2つの角部に設けた切欠37は、この蓋体
8と対を成す本体部7の左側の2本の支柱12、12の
上端部に形成されている係合突起17、17が係合でき
るようにするためである。そして、蓋体8の右側縁部の
2つの角部に設けた切欠37は、当該水工用ブロック3
の右側に連結する他の水工用ブロック3の本体部7に形
成されている係合突起17が係合できるようにするため
である。これにより、水工用ブロック3、・・・を横方
向に連結した状態で、蓋体8の4つの切欠37が4つの
係合突起17に係合することとなり、蓋体8が縦方向及
び横方向に移動しないように係合させることができる。
【0022】更に、図5に示すように、底部9の右側縁
部22の中央に設けられている支柱23の上部の外側面
を突出形成してあるのは、隣接する水工用ブロック3の
蓋体8の左側縁部を支持できるようにするためである。
蓋体8の3本の縦の部材34のうちの中央の縦の部材3
4の両端部にはボルト挿通孔38、38を設けてある。
ボルトをこのボルト挿通孔38に通して本体部7側のナ
ット30に螺合させることにより、蓋体8を本体部7に
ネジ止めすることができる。そして、図5に示す各連結
板39は、互いに隣接する2つの水工用ブロック3と3
を連結するためのものである。連結板39に設けられて
いる挿通孔にボルトを挿通してこのボルトを底部9の右
側及び左側の各縁部22、32に設けられているナット
33に螺合させることにより連結板39を底部9にネジ
止めすることができる。
【0023】また、図2に示すように、蓋体8の縦の部
材34と横の部材35によって形成されている8個の略
正方形の開口部40、水工用ブロック3の前部Zに形成
されている8個の長方形の開口部41、及び水工用ブロ
ック3の右側部Mに形成されている4個の長方形の開口
部42は、魚が通ることができる大きさであって、内側
に充填された栗石28、砕石、又は土嚢29等がこぼれ
出ない程度の大きさにしてある。なお、水工用ブロック
3の左側部Hには、支柱が設けられていないが、この左
側部Hには別の水工用ブロック3が連結されて、その連
結する水工用ブロック3の支柱23によってその左側部
Hの開口部46から栗石28等がこぼれ出ないようにす
ることができる。
【0024】第2の護岸用ブロック5は、図1に示すよ
うに、水工用ブロック3の前部Zに石の模様が付されて
いる偽石パネル43をボルト締めして取り付けたもので
ある。偽石パネル43を前部Zに取り付けたことによ
り、第2の護岸用ブロック5を使用して岸壁を形成した
状態で、この偽石パネル43が岸壁の表面として表れ、
美観が良好となる。この偽石パネル43には、複数の排
水口44を設けてある。この排水口44は、第2の護岸
用ブロック5内に流入している水を川6に排出するため
のものである。
【0025】上記のように構成された第1及び第2の護
岸用ブロック4、5は、図1に示すように、堤26の傾
斜面に沿って川底に埋設されている基礎部45上に順次
積み重ねることによって岸壁を形成することができる。
下から1段目から3段目までが第1の護岸用ブロック4
であり、これら第1の護岸用ブロック4が水に浸漬する
ように設置してある。下から4段目以上が第2の護岸用
ブロック5であり、水面よりも上側となるように設置し
てある。第1の護岸用ブロック4は、内側に栗石28又
は砕石を充填してあり、防水壁21が設けられている後
部を堤26側に向けて配置してある。そして、第2の護
岸用ブロック5は、内側に土嚢29又は土を充填してあ
り、防水壁21が設けられている後部を堤26側に向
け、偽石パネル43を取り付けている前部が岸壁の表面
側となるように向けて配置してある。そして、第1の護
岸用ブロック4は、図5に示すように、横方向(長さ方
向)に複数個連結してあり、この連結した状態で堤26
に沿って設置してある。同様に、第2の護岸用ブロック
5も、図5に示すように、横方向に複数個連結してあ
り、この連結した状態で堤26に沿って設置してある。
【0026】そして、この第1及び第2の護岸用ブロッ
ク4、5によると、第1及び第2の護岸用ブロック4、
5を設置する際に本体部7内に栗石28や土嚢29等を
充填することができるので、第1及び第2の護岸用ブロ
ック4、5の重量を比較的軽量にすることができ、施工
がし易い。また、第1及び第2の護岸用ブロック4、5
を設置した状態で内側に栗石28や土嚢29等を充填す
ることにより、重量を重くすることができ、従って、頑
丈な岸壁を形成することができる。そして、本体部7及
び蓋体8は、コンクリートにより製造してあるので、表
面に例えば金属製の鋭利な部分が存在せず、魚や人に対
して傷を付けることがなく安全である。そして、第1及
び第2の護岸用ブロック4、5は、底部9に設けられて
いる底孔10が堤26の表面に開口しないように、つま
り、各ブロック4、5内の水が堤26内に流入しないよ
うに積み重ねてある。更に、第1及び第2の護岸用ブロ
ック4、5の本体部7の後部を防水壁21により閉じて
いるので、本体部7内に流入した雨水や川の水が岸壁の
内側の堤26内に流入することを防止することができ
る。これにより、堤26が水によって崩れないようにす
ることができる。
【0027】第1の護岸用ブロック4によると、本体部
7の内側に栗石28等の石を充填して蓋体8により本体
部7の充填口27を閉じて、水に浸漬する状態で岸壁と
して施工してあるので、本体部7の前部Z、左側部H、
右側部M、及び底部9、並びに蓋体8に設けられている
開口部41、46、42、10、40から魚が出入りす
ることができ、ブロック内の栗石28等の隙間を魚巣と
して提供することができる。なお、第1の護岸用ブロッ
ク4の左側部H、右側部M、及び底部9、並びに蓋体8
に設けられている開口部41、46、42、10、40
は、左側、右側、下側、又は上側に設置されている第1
の護岸用ブロック4の内側と連通しているので、魚はこ
れらの開口部を通ってブロック間を移動することができ
る。
【0028】第2の護岸用ブロック5によると、本体部
7の内側に土嚢29、又は土を充填して空気に触れる状
態で岸壁として施工してあるので、この土嚢29等に植
物を育成させることができる。そして、本体部7の前部
Z、左側部H、右側部M、及び底部9、並びに蓋体8に
設けられているそれぞれの排水口44、開口部46、4
2、10、40から水が出入りすることができるので、
雨水や川の水を土嚢29等に含ませることができるし、
余分な水を排出することができる。また、本体部7の前
部Zに偽石パネル43を取り付けたことによって自然に
近い景観を造りだすことができる。ただし、偽石パネル
43は、表面に石の模様を付したものとしたが、これに
代えて、外側表面を石の形状に形成したものとしてもよ
い。
【0029】次に、本発明に係る水工用ブロック47の
第2実施形態を図6〜図9を参照して説明する。この水
工用ブロック47(以下、「河床用ブロック」と言うこ
ともある。)は、図6の断面図に示すように、河川の河
床用ブロックとして使用して、河床を形成することがで
きると共に、河床に魚巣を形成することができるもので
ある。従って、この河床用ブロック47は、内側に栗石
28や砕石を充填した状態で、川の水に浸漬するように
川底に複数個連結して設置してある。なお、この河床用
ブロック47は、図6に示すように、長さ方向(川の流
れる方向)に複数個連結してあると共に、図には示さな
いが、縦方向(川の流れ方向に対して直交する水平方
向)にも複数個連結してあり、川底の略全体に亘って設
置してある。図7は河床用ブロック47を示す図、図8
は河床用ブロック47の本体部7を示す図、図9は河床
用ブロック47の本体部48と蓋体8を示す図である。
【0030】図7〜図9に示す河床用ブロック47と図
1〜図5に示す第1実施形態の水工用ブロック3とが相
違するところは、第1実施形態の水工用ブロック3は、
図3(a)に示すように、底孔10を底部9の中央部か
ら前側縁部11までの間の範囲に亘って14個設けた構
成としたのに対して、河床用ブロック47は、図8
(a)に示すように、底孔10を底部9の後側縁部20
から前側縁部11までの全体の範囲に亘って21個設け
た構成としたところである。そして、第1実施形態の水
工用ブロック3は、図4(a)に示すように、底部9の
後側縁部20に設けた5本の支柱12〜16と補強部材
24によって区画された部分に8枚の防水壁21を一体
に設けた構成としたのに対して、河床用ブロック47
は、図9(a)に示すように、後部の対応する箇所に防
水壁21を設けておらず、5本の支柱12〜16を、そ
れぞれの略中央部の高さに水平に配置されている補強部
材24によって互いに連結した構成としたところであ
る。従って、河床用ブロック47は、図7(a)におい
て、上下対称の形状である。これ以外は、両者は同等で
あり、同一部分を同一の図面符号で示し、詳細な説明を
省略する。
【0031】このように、河床用ブロック47の底部9
の全体に亘って魚が通ることができる底孔10を設け、
後部に魚が通ることができる大きさの8個の開口部49
を設けたことにより、魚がこれらの底部9に設けた底孔
10、本体部7の前部Z、後部K、左側部H、及び右側
部M、並びに蓋体8に設けた各開口部41、49、4
6、42、40を自由に通ってこの河床用ブロック47
内の栗石28等の隙間を住家として使用することができ
る。そして、本体部7の充填口27を蓋体8により閉じ
ているので、本体部7内の栗石28が外側に流出しない
ようにすることができる。
【0032】そして、第1及び第2の護岸用ブロック
4、5、並びに河床用ブロック47によると、外形が略
直方体であるので、岸壁又は河床を形成する際に、河川
の堤26又は川底に沿って整列させて設置すればよいの
で、運搬及び施工がし易く、施工されたこの水工用ブロ
ックの安定性が良い。
【0033】ただし、図9(a)に示す第2実施形態の
河床用ブロック47の底部9の中央から後側縁部20の
範囲に横1列に設けられている7つの底孔10を防水パ
ネルにより塞ぐと共に、この河床用ブロック47の後部
Kに形成されている8つの開口部49も防水パネルによ
り塞いだ構成とすることにより、このブロックを第1実
施形態の第1の護岸用ブロック4として使用することが
できる。更に、前部に偽石パネル43を取り付けること
により、第2の護岸用ブロック5として使用可能であ
る。これにより、河床用ブロック47を、本来の河床用
ブロック47、又は第1若しくは第2の護岸用ブロック
4、5として使用可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る水工用ブロックによると、
所望の場所にこの水工用ブロックを設置した後に本体部
内に石、土嚢、又は土を充填することができるので、水
工用ブロックの重量を比較的軽量にすることができ、従
って、施工がし易い。更に、水工用ブロックを設置した
状態で内側に石、土嚢、又は土を充填することにより、
重量を重くすることができ、従って、頑丈な岸壁又は川
床を形成することができる。そして、本体部及び蓋体を
コンクリートにより製造することにより、鋭利な部分が
存在せず、魚や人に対して傷を付けることがなく安全で
ある。そして、本体部の後部及び底部の堤と接触する部
分を閉じている水工用ブロックは、護岸用ブロックとし
て使用した場合、本体部内の水が岸壁の内側の堤内に流
入することを防止することができ、これによって、堤が
水によって崩れないようにすることができる。
【0035】第1の発明に係る水工用ブロックによる
と、本体部の内側に栗石等の石を充填して蓋体により本
体部の充填口を閉じて、水に浸漬する状態で岸壁として
施工すると、本体部の前部、横部、及び底部、並びに蓋
体に設けられている開口部から魚が出入りすることがで
きるので、ブロック内の栗石等の隙間を魚巣として提供
することができる。これによって、魚の成育環境を造る
ことができ、魚の繁殖に寄与することができる。
【0036】第2の発明に係る水工用ブロックによる
と、本体部の内側に土嚢等を充填して蓋体により本体部
の充填口を閉じて岸壁として施工すると、土嚢等に植物
を育成させることができ、この育成した植物によって岸
壁の緑化を図り、景観を良好にすることができる。そし
て、本体部の前部の外側表面に石の模様を付したこと、
又は外側表面を石の形状に形成したことによっても自然
に近い景観を造りだすことができる。
【0037】第3の発明に係る水工用ブロックによる
と、本体部の内側に栗石等の石を充填して蓋体により本
体部の充填口を閉じて、水に浸漬する状態で川底に施工
すると、本体部の側部、及び蓋体に設けられている開口
部から魚が出入りすることができるので、ブロック内の
栗石等の隙間を魚巣として提供することができる。これ
によって、魚の成育環境を造ることができ、魚の繁殖に
寄与することができる。そして、本体部の充填口を蓋体
により閉じており、本体部内の石が外側に流出しないよ
うにしているので、長年の使用に耐え得る。
【0038】第4の発明に係る水工用ブロックによる
と、外形が略直方体であるので、この水工用ブロックを
使用して岸壁又は河床を形成する際に、河川の堤又は河
底に沿って整列させて設置すればよいので、運搬及び施
工がし易く、施工されたこの水工用ブロックの安定性が
良い。
【0039】第5の発明に係る水工用ブロックによる
と、第3の発明の河床用ブロックとして使用可能であ
り、本体部の後部及び底部の所定の開口部をパネルによ
り閉じたり、前部に石の模様を付したパネル等を取り付
けることにより、第1の発明の第1の護岸用ブロック、
又は第2の発明の第2の護岸用ブロックとして使用可能
である。このように、3通りの使用が可能であるので、
3種類の水工用ブロックを製造する場合と比較して、製
造が簡単であり、在庫数が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1実施形態の第1及び第2の
護岸用ブロックにより形成した岸壁の縦断面図である。
【図2】同第1実施形態に係る水工用ブロックを示す図
であり、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は
右側面図、(d)は正面図、(e)は背面図である。
【図3】同第1実施形態に係る水工用ブロックの本体部
を示す図であり、(a)は平面図、(b)は左側面図、
(c)は右側面図、(d)は正面図である。
【図4】同第1実施形態に係る水工用ブロックの本体部
と蓋体を示す図であり、(a)は本体部を図3(d)の
A−A方向から見た断面図、(b)は本体部を図4
(a)のB−B方向から見た断面図、(c)は蓋体の平
面図、(d)は蓋体の正面図である。
【図5】同第1実施形態に係る水工用ブロックを長さ方
向に連結した状態を示す図であり、(a)は平面図、
(b)は正面図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の河床用ブロックに
より形成した河床の縦断面図である。
【図7】同第2実施形態に係る河床用ブロックを示す図
であり、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は
右側面図、(d)は正面図である。
【図8】同第2実施形態に係る河床用ブロックの本体部
を示す図であり、(a)は平面図、(b)は左側面図、
(c)は右側面図、(d)は正面図である。
【図9】同第2実施形態に係る河床用ブロックの本体部
と蓋体を示す図であり、(a)は本体部を図8(d)の
C−C方向から見た断面図、(b)は本体部を図9
(a)のD−D方向から見た断面図、(c)は蓋体の平
面図、(d)は蓋体の正面図である。
【図10】従来の護岸用ブロックにより形成された岸壁
の縦断面図である。
【符号の説明】
3、47 水工用ブロック 4 第1の護岸用ブロック 5 第2の護岸用ブロック 7、48 本体部 8 蓋体 9 底部 10 底孔 21 防水壁 26 堤 27 充填口 28 栗石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石を収容可能であり石を内側に充填する
    ための充填口を有する本体部と、上記充填口を閉じるた
    めの蓋体と、を備え、上記本体部の前部、横部、及び底
    部、並びに上記蓋体に、魚が通過可能な大きさの開口部
    を設け、上記本体部の後部及び上記底部の堤に接触する
    部分を水が通過しないように閉じた形状としたことを特
    徴とする水工用ブロック。
  2. 【請求項2】 土嚢、又は土(以下、単に「土嚢等」と
    言う。)を収容可能であり土嚢等を内側に充填するため
    の充填口を有する本体部と、上記充填口を閉じるための
    蓋体と、を備え、上記本体部の前部、横部、及び底部、
    並びに上記蓋体に、水を通過させるための開口部を設
    け、上記本体部の後部及び上記底部の堤に接触する部分
    を水が通過しないように閉じた形状とし、上記本体部の
    前部の外側表面に石の模様を付したこと、又は上記外側
    表面を石の形状に形成したことを特徴とする水工用ブロ
    ック。
  3. 【請求項3】 石を収容可能であり石を内側に充填する
    ための充填口を有する本体部と、上記充填口を閉じるた
    めの蓋体と、を備え、上記本体部の側部及び上記蓋体
    に、魚が通過可能な大きさの開口部を設けたことを特徴
    とする水工用ブロック。
  4. 【請求項4】 外形が略直方体であることを特徴とする
    請求項1、2、又は3に記載の水工用ブロック。
  5. 【請求項5】 石、土嚢、又は土を収容可能であり石、
    土嚢、又は土を内側に充填するための充填口を有する本
    体部と、上記充填口を閉じるための蓋体と、を備え、上
    記本体部の前部、後部、横部、及び底部、並びに上記蓋
    体に、魚が通過可能な大きさの開口部を有していること
    を特徴とする水工用ブロック。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101134039B1 (ko) 2008-08-07 2012-04-13 전봉호 담수능력이 있는 적층식 제방블록
KR101158249B1 (ko) 2012-01-25 2012-07-03 김석문 양식장 겸용 방파제 구조물

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