JP2001049557A - 丸編機の選針装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 丸編機のダイヤルに配置された選針装置の提
供。 【解決手段】 選針装置は、一つの選針器と該選針器の
駆動を受けて作動する選針片で組成されている。該選針
器は一つの電磁弁選針器とされ、その内に二組の吸着ユ
ニットを具え、各一つの吸着ユニットは二つの吸着素子
を具え、外部の制御装置が制御信号を送り込む時、該吸
着素子が吸着力を発生し、選針片を吸着し、該選針片は
選針器の下方に配置され、その中段部分に一つの支点が
設けられ、該支点の両側に吸着素子に吸着される二つの
吸着面が形成され並びに選針片の末端に、針押し片に押
されうる受押部が設けられ、また、針押し片が選針片の
後側方のダイヤルに配置され、並びに蓋板の上げカム中
に位置し、該針押し片の前端に押し部が設けられ、中段
部分に上げカムの駆動を受けて選針片を押す凸脚が設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は丸編機のダイヤルの
選針装置に係り、特に外着用丸編機或いはインターロッ
ク丸編機に設けられてジャガード模様を生成する効果を
有する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】リブ丸編機で製造した編地は、その卓越
した弾性と重厚さにより外着製造において比較的大きな
使用性能を発揮する。特に進んだものでは、編地の縁が
捲くれず、衣類に必要なアイロンやつや出し等の操作を
省略可能であり、外着工業において広く歓迎され、裁断
における問題を有していない。

【０００３】リブ丸編機は二組の編針を組み合わせて編
成動作を行い、ゆえにその編地は一組のみの編針を使用
する編機より多様性を有している。このほか、リブ丸編
機は水平弾性が特に強く且つ解けにくい編地を提供でき
るため、梭織或いは針編の外衣の首や袖口、裾、袋口な
どの束口部の生成に使用される。また、インターロック
丸編機の構造は、リブ丸編機と非常に類似の構造を具
え、最初内着にのみ使用されていたが、その編地は多く
の人が望む性質を具えているため、次第にその構造は外
着製造にも応用されるようになり、注目を集めている。

【０００４】リブ丸編機、インターロック丸編機で筒状
の編地を形成する時、シリンダ針はシリンダの上げカム
の作用を受けて上昇し、ダイヤル針は蓋板のカムの作用
を受けて外に突伸し、二つの編針が交互にループを掛け
ることで発生する模様は上げカムの編成経路により決定
され、もし別の模様に変換したい場合は、丸編機の上げ
カムの経路を全て交換する必要があり、そのため工程が
面倒で、費用、時間がかかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の主要な目的
は、丸編機のダイヤルに電磁弁式の選針装置が設けら
れ、該選針装置内に二組の吸着ユニットが設けられてダ
イヤルを制御して、全突出、半突出及び無突出の針動作
を行わせ、さらにシリンダ中のシリンダ針が組み合わさ
れて交互にループを生成し、ジャガード模様を有する編
地を編成する、一種の丸編機のダイヤルの選針装置を提
供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、ダイ
ヤルの上方に配置され、ダイヤル上のダイヤル針を駆動
してシリンダに組み合わされたシリンダ針と交互に編成
動作を行わせて筒状の編地を形成するのに用いられる選
針装置において、選針装置とされて、ダイヤルの蓋板部
分に配置され、選針器と該選針器の駆動を受けて作動す
る選針片とを具え、該選針器が二組の吸着ユニットを具
え、各吸着ユニットが二つの吸着素子を具え、該選針片
の中段部分に支点が設けられ、該支点の両側に吸着素子
に吸着されうる吸着面が形成され、該選針片の末端に受
押部がある、上記選針装置と、蓋板の下に配置され且つ
選針装置の後ろに位置する上げカムと、該上げカムの駆
動を受け、前端に押し部を具え、中段部分に凸脚を具え
た針押し片、以上を具え、選針装置が外部の制御下で、
針全突出状態、針半突出状態及び針無突出状態の糸を掛
ける状態の切り換えを行い、針押し片にダイヤル針を押
し出させてシリンダ針と交互に糸を掛けさせて編成を行
い、ジャガード模様を形成することを特徴とする、丸編
機の選針装置としている。請求項２の発明は、前記選針
装置が、電磁弁式の選針装置とされることを特徴とす
る、請求項１に記載の丸編機の選針装置としている。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の丸編機のダイヤルには一
つの選針装置が増設され、該選針装置は、一つの選針器
と該選針器の駆動を受けて作動する選針片で組成されて
いる。該選針器は一つの電磁弁選針器とされ、その内に
二組の吸着ユニットを具え、各一つの吸着ユニットは二
つの吸着素子を具え、外部の制御装置が制御信号を送り
込む時、該吸着素子が吸着力を発生し、選針片を吸着
し、該選針片は選針器の下方に配置され、その中段部分
に一つの支点が設けられ、該支点の両側に吸着素子に吸
着される二つの吸着面が形成され並びに選針片の末端
に、針押し片に押されうる受押部が設けられ、また、針
押し片が選針片の後側方のダイヤルに配置され、並びに
蓋板の上げカム中に位置し、該針押し片の前端に押し部
が設けられ、中段部分に上げカムの駆動を受けて選針片
を押す凸脚が設けられている。

【０００８】

【実施例】図１、２は、本発明を運用した丸編機の針の
全突出状態及び半突出状態における選針器位置表示図で
ある。これらの図に示されるように、本発明の丸編機の
ダイヤルの選針装置は、リブ丸編機及びインターロック
丸編機に運用され、これらの丸編機は二種類の編針を具
え、そのうち一種類はダイヤル１に配置されたダイヤル
針２で、もう一種類はシリンダ３に配置されたシリンダ
針４である。シリンダ針４はシリンダの上げカム（図示
せず）の作用を受けて上昇し、ダイヤル針２は蓋板の上
げカムの作用を受けて外に突伸し、こうして交互ループ
形成と同時ループ形成の二種類の編成方法を有するもの
とされている。これが周知の外着及びインターロック丸
編機の編成方法であった。

【０００９】このため、本発明は伝統的な方法を突破す
べく、ダイヤル１の蓋板５に選針装置６を増設し、編地
にジャガード模様を生成する効果を達成する。

【００１０】上述の選針装置６は、一つの選針器６１と
選針器６１の駆動を受けて作動する選針片６２で組成さ
れている。該選針器６１は一つの電磁弁選針器とされ、
その内に二組の吸着ユニット６１１、６１１’を具え、
各一つの吸着ユニット６１１は二つの吸着素子６１１
ａ、６１１ｂを具え、外部の制御装置から送られる制御
信号を受けて、該吸着素子６１１ａ、６１１ｂが吸着力
を発生し（内部に磁力コイルを具えているため）、選針
片６２を吸着して作動させる。選針片６２は選針器６１
の下方に配置され、その中段部分に一つの支点６２１が
設けられ、該支点６２１の両側に吸着素子６１１ａ、６
１１ｂに吸着される吸着面６２２、６２３が形成され、
並びに選針片６２の末端に針押し片７に押し動かされる
受押部６２４が設けられている。

【００１１】上述の針押し片７は選針片６２の後側方の
ダイヤル１上に設けられ、並びに蓋板５の上げカム８中
に位置し、該針押し片７の前端に押し部７１が設けら
れ、中段部分に該上げカム８の駆動を受けて選針片６２
を押し動かす凸脚７２が設けられている。

【００１２】且つ上述の選針装置６が蓋板５上に設置さ
れる時、該選針装置６は二種類の配置方法を有する。そ
の一つは、選針装置６とダイヤル針２の距離が比較的近
く設けられ、ダイヤル針２に半突出状態で糸を掛けさ
せ、もう一つは選針装置６とダイヤル針２が比較的遠く
設けられ、ダイヤル針２に全突出状態で糸を掛けさせ
る。こうして、ダイヤル１に選針効果を有する丸編機が
構成される。

【００１３】図３、４、７に示されるように、筒状に編
む時、シリンダ針４はシリンダ３の上げカム（図示せ
ず）の作用を受けて上昇し、ダイヤル針２は蓋板５の前
端の上げカム９の作用を受けて外伸し、該ダイヤル針２
はシリンダ針４と給糸器１０１に至り交互に糸１０を掛
け、糸１０を掛けた後に、ダイヤル針２が内縮しシリン
ダ針４が再下降する時、糸の交互ループ形成或いは同時
ループ形成の動作が完成する。これは図８、９に示され
るとおりである。

【００１４】さらに編成過程で、吸着ユニット６１１は
外界の制御信号による制御を受ける時、吸着素子６１１
ａが磁力を発生して選針片６２の吸着面６２２を吸着
し、選針片６２の受押部６２４を針押し片７の押し部７
１と同じ平面に落とす時、針押し片７が上げカム８の駆
動を受けると、該針押し片７の押し部７１が選針片６２
の受押部６２４を押し、選針片６２の前端にダイヤル針
２を押し出させてそれに糸を掛けさせ、ダイヤル針２が
掛けた糸に針の全突出状態のループを形成させる（図３
参照）。

【００１５】吸着ユニット６１１がさらに外界の制御信
号による制御を受ける時、該吸着ユニット６１１の吸着
素子６１１ｂが磁力を発生して選針片６２の吸着面６２
３を吸着し、選針片６２の前端をダイヤル針２の末端と
同じ平面に落とし、選針片６２の受押部６２４が跳ね上
がり、高さが針押し片７の押し部７１より高くなり、こ
れにより上げカム８が針押し片７を駆動する時、該針押
し片７の押し部７１が選針片６２に届かない時、即ちダ
イヤル針２を押し出すことができず、このとき無突出状
態（図５参照）を発生する。

【００１６】さらに編成過程で、もう一組の吸着ユニッ
ト６１１’が外界の制御信号による制御を受ける時、該
吸着ユニット６１１’の吸着素子６１１ａ’が磁力を発
生して選針片６２の吸着面６２２を吸着し、選針片６２
の受押部６２４を針押し片７の押し部７１と同一平面に
落とし、針押し片７が上げカム８の駆動を受ける時、該
針押し片７の押し部７１が選針片６２の受押部６２４を
押し、選針片６２の前端がダイヤル針２を押し出して糸
を掛けさせ、ダイヤル針２が掛けた糸が針の半突出状態
のループを形成する（図４参照）。

【００１７】この吸着ユニット６１１’がさらに外界の
制御信号による制御を受ける時、該吸着ユニット６１
１’の吸着素子６１１ｂ’が磁力を発生して選針片６２
の吸着面６２３を吸着し、選針片６２の前端をダイヤル
針２の末端と同一平面に落とす時、選針片６２の受押部
６２４が跳ね上がり、高度が針押し片７の押し部７１よ
り高くなり、これにより上げカム８が針押し片７を駆動
する時、該針押し片７の押し部７１が選針片６２に届か
ない時に、即ちダイヤル針２を押し出せず、このとき、
針の無突出状態が発生する（図６参照）。

【００１８】こうして、上述の選針装置６内に二組の針
全突出状態、半突出状態を形成する吸着ユニット６１
１、６１１’が、外部の設定制御により、針全突出状
態、針半突出状態及び針無突出状態の編成形態を発生
し、丸編機の編地にジャガード模様を形成する効果が達
成される。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、丸編機のダイヤルに電磁弁式
の選針装置が設けられ、該選針装置内に二組の吸着ユニ
ットが設けられてダイヤルを制御して、全突出、半突出
及び無突出の針動作を行わせ、さらにシリンダ中のシリ
ンダ針が組み合わされて交互にループを生成し、ジャガ
ード模様を有する編地を編成する、一種の丸編機のダイ
ヤルの選針装置を提供している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の丸編機の針の全突出状態時の選針器の
位置表示図である。

【図２】本発明の丸編機の針の半突出状態時の選針器の
位置表示図である。

【図３】図１の選針の状態表示図である。

【図４】図２の選針の状態表示図である。

【図５】図１の未選針の状態表示図である。

【図６】図２の未選針の状態表示図である。

【図７】本発明中、板針とシリンダ針の糸掛け動作表示
図である。

【図８】本発明中、板針とシリンダ針の糸掛け動作表示
図である。

【図９】本発明中、板針とシリンダ針の糸掛け動作表示
図である。

【符号の説明】

１ ダイヤル ２ ダイヤル針 ３ シリンダ ４ シリンダ針 ５ 蓋板 ６ 選針装置 ６１ 選針器 ６２ 選針片 ６１１、６１１’ 吸着ユニット ６１１ａ、６１１ｂ、６１１ａ’、６１１ｂ’ 吸着素
子 ６２１ 支点 ６２２、６２３ 吸着面 ７ 針押し片 ６２４ 受押部 ８、９ 上げカム ７１ 押し部 １０ 糸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダイヤルの上方に配置され、ダイヤル上
   のダイヤル針を駆動してシリンダに組み合わされたシリ
   ンダ針と交互に編成動作を行わせて筒状の編地を形成す
   るのに用いられる選針装置において、 選針装置とされて、ダイヤルの蓋板部分に配置され、選
   針器と該選針器の駆動を受けて作動する選針片とを具
   え、該選針器が二組の吸着ユニットを具え、各吸着ユニ
   ットが二つの吸着素子を具え、該選針片の中段部分に支
   点が設けられ、該支点の両側に吸着素子に吸着されうる
   吸着面が形成され、該選針片の末端に受押部がある、上
   記選針装置と、 蓋板の下に配置され且つ選針装置の後ろに位置する上げ
   カムと、 該上げカムの駆動を受け、前端に押し部を具え、中段部
   分に凸脚を具えた針押し片、 以上を具え、選針装置が外部の制御下で、針全突出状
   態、針半突出状態及び針無突出状態の糸を掛ける状態の
   切り換えを行い、針押し片にダイヤル針を押し出させて
   シリンダ針と交互に糸を掛けさせて編成を行い、ジャガ
   ード模様を形成することを特徴とする、丸編機の選針装
   置。
2. 【請求項２】 前記選針装置が、電磁弁式の選針装置と
   されることを特徴とする、請求項１に記載の丸編機の選
   針装置。