JP2001049157A - 光消色の速いインク、記録方法及び記録物 - Google Patents

光消色の速いインク、記録方法及び記録物

Info

Publication number
JP2001049157A
JP2001049157A JP22550999A JP22550999A JP2001049157A JP 2001049157 A JP2001049157 A JP 2001049157A JP 22550999 A JP22550999 A JP 22550999A JP 22550999 A JP22550999 A JP 22550999A JP 2001049157 A JP2001049157 A JP 2001049157A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
colorant
recording method
additive
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP22550999A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Haga
勝彦 羽賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP22550999A priority Critical patent/JP2001049157A/ja
Publication of JP2001049157A publication Critical patent/JP2001049157A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に偽造防止に役立てることのできる光消
色の速いインク、該インクを用いた記録方法、該インク
を用いて記録した記録物を提供すること。 【解決手段】 光照射により着色剤を消色させうる作用
を有する添加剤をインクに含有せしめたものである。そ
のインクを使用して作成された有価証券などが、紫外光
照射を受けると極めて容易に退色され、偽造物であるこ
とが容易に認識されうるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光消色の速いイン
ク、特に、偽造防止用として好適なインク及びそのイン
クを用いた記録方法及び記録物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速記録が可能であり、しかも普
通紙に特別な定着処理を施さずとも記録が可能であるイ
ンクジェット記録方法は、ランニングコストが安く、カ
ラー化が容易であるという特徴を有することからノンイ
ンパクト記録方法の中でも特に開発に力が入れられ、改
良が加えられ、商品化されてきている。
【0003】このようなインクジェット記録方法は、イ
ンクの液滴を吐出、飛翔させ記録媒体に付着させて記録
を行うものである。
【0004】インクとしては、染料や顔料などの着色
剤、これを溶解又は分散する液媒体を基本成分とし、こ
れに必要に応じて各種添加剤が添加されている。
【0005】そして、このようなインクジェット記録方
法に用いられるインクは、インク自身の変質による変色
が起こりやすいことから、その防止手段が種々施され、
また、液滴となって吐出、飛翔され記録媒体に付着され
た後においても退色しやすいことから、そのための改善
手段が研究されてきている。
【0006】また、一方では、このようなインクジェッ
ト記録方法によって作成された記録物は、インクの性能
向上と合いまって、その品質は飛躍的に向上してきてい
ることから、本来複写されるべきでない、例えば商品
券、証券、紙幣などの不正な作製に利用される恐れが出
てきた。
【0007】そこで、本来複写されるべきでないものへ
の悪用をふせぐため、例えば、 ・目視によっては見え難い特定のマーキングを施して、
特定の情報を記録物に書き込む方法が提案されている
(特開平9−227817号公報)。
【0008】・画像読取部と、画像処理部と、画像処理
後の画像情報に基づいて記録紙上に画像生成を実行する
画像生成部と、見た目には容易に認識できない特珠イン
クを用いて各種情報を書き込む情報書込部と、検知セン
サと、システムコントローラとを具備する「画像形成装
置」も開示されている(特開平6−059601号公報)。
【0009】また、近赤外線を吸収し、消色させうる、
特殊な記録用のインクも提案されている(特開平5−287
226号公報,特開平5−51548号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の偽造防止手段は、画像形成用とは別の特殊
インクを用いて各種情報自体を書き込む必要があり、そ
の書き込みのために、特殊な装置を必要とし、一般のイ
ンクジェット記録方法を用いるプリンタ等に適用するこ
とは困難であるという問題点がある。
【0011】また、上記の消色させうる記録用のインク
は、紙のリサイクルを目的とするものであって、紙に記
載された画像は、全面的に消される必要のあるものであ
る。
【0012】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、特殊な
装置を必要とせず、一般のインクジェット記録方法を用
いるプリンタ等にも適用することが可能であり、また、
通常の水性インクジェット記録方法で使用されている着
色剤を使用し、これに光消色させるための添加剤を併用
するだけで、上記のような特殊なインクを使用して画像
を全面的に消色するのではなく、画像の退色のスピード
に差異を持たせることにより、容易に偽造防止に役立て
ることのできる光消色の速いインクを提供すること、ま
た、該インクを用いた記録方法、該インクを用いて記録
した記録物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のご
とく、インクジェット記録方法等に用いられるインク
は、期間の経過と共にインク自身の変質による変色が起
こりやすく、また、液滴となって吐出、飛翔され記録媒
体に付着された後においても退色しやすいという性質を
有することを積極的に利用することにより、即ち、イン
クに退色しやすい性質を助長させるような添加剤を添加
することにより、偽造防止に役立てうることを思いつ
き、本発明を完成したものである。
【0014】即ち、光の照射を受けて着色剤を効果的に
消色させうる作用を有する添加剤をインクに含有せしめ
ることにより、そのインクを使用して作成された有価証
券などが、光の照射を受けると、本物に比べて極めて速
く退色され、偽造物であることが容易に認識されうるよ
うにしたものである。
【0015】即ち、本発明に係る光消色の速いインク
は、「少なくとも着色剤、水からなるインクにおいて、
光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ添加剤を
含有することを特徴とするインク。」 (請求項1)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0016】また、本発明に係るインクは、 ・「インクジェット用のインクであること」(請求項
2) ・「前記着色剤が、染料であること」(請求項3) ・「前記光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
添加剤が、色素系増感剤であるであること」(請求項
4) ・「前記色素系増感剤が、メチレンブルー、ルミフラビ
ン、リボフラビン、アクリジンオレンジ、フルオレセイ
ン、エオシン、エリトロシン、ローズベンガル、ローダ
ミンBから選ばれた少なくとも一種であること」(請求
項5) ・「前記光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
添加剤の含有量が、着色剤の含有量に対して、重量比
で、1/10〜10/10であること」、即ち、「該添
加剤/着色剤=1/10〜10/10であること」(請
求項6)を発明を特定する事項とすることができる。
【0017】また、本発明に係る記録方法は、「インク
を付着させて記録媒体に印字を行う記録方法において、
該インクとして少なくとも着色剤、水を含有し、光照射
により色材を消色させうる作用を有する添加剤を含有せ
しめたインクを使用することを特徴とする記録方法。」
(請求項7)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0018】また、本発明に係る記録方法は、 ・「着色剤が、染料であること」、 ・「前記光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
添加剤が、色素系増感剤であるであること」、 ・「前記色素系増感剤が、メチレンブルー、ルミフラビ
ン、リボフラビン、アクリジンオレンジ、フルオレセイ
ン、エオシン、エリトロシン、ローズベンガル、ローダ
ミンBから選ばれた少なくとも一種であること」、 ・「前記光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
添加剤の含有量が、着色剤の含有量に対して、重量比
で、1/10〜10/10であること」、即ち、「該添
加剤/着色剤=1/10〜10/10であること」 を発明を特定する事項とすることができる。
【0019】また、本発明に係るインクジェット記録方
法は、「インクの液滴をプリンターノズルから吐出し、
該液滴を付着させて記録媒体に印字を行うインクジェッ
ト記録方法において、該インクとして、少なくとも着色
剤、水を含有し、光照射により色材を消色させうる作用
を有する添加剤を含有せしめた光消色の速いインクを使
用することを特徴とするインクジェット記録方法。」
(請求項7)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0020】また、本発明に係るインクジェット記録方
法は、 ・「前記着色剤が、染料であること」、 ・「前記光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
添加剤が、色素系増感剤であること」、 ・「前記色素系増感剤が、メチレンブルー、ルミフラビ
ン、リボフラビン、アクリジンオレンジ、フルオレセイ
ン、エオシン、エリトロシン、ローズベンガル、ローダ
ミンBから選ばれた少なくとも一種であること」、 ・「前記光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
添加剤の含有量が、着色剤の含有量に対して、重量比
で、1/10〜10/10であること」、即ち、「該添
加剤/着色剤=1/10〜10/10であること」 を発明を特定する事項とすることができる。
【0021】また、本発明に係る記録物は、「前記の記
録方法又はインクジェット記録方法により記録されたこ
とを特徴とする記録物。」(請求項8)を要旨(発明を
特定する事項)とする。
【0022】また、本発明に係る記録物は、「前記の記
録物が紫外光により退色されたことを特徴とする記録
物。」(請求項9)を要旨(発明を特定する事項)とす
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、光照射により着色剤を
消色させうる作用を有する添加剤を含有せしめたことを
特徴とするもので、そのことにより、そのインクを使用
して作成された有価証券などは、紫外光等の光照射を受
けると極めて容易に退色され、偽造物であることが容易
に認識されうるのである。
【0024】本発明における着色剤としては、水溶性染
料を使用することができる。
【0025】本発明において使用される水溶性染料とし
ては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反
応性染料、分散性染料が挙げられる。
【0026】特に好ましい染料としては、C.I.ダイレク
トレッド2, 4, 9, 23, 26, 31, 39, 62, 63, 72, 75, 7
6, 79, 80,81, 83, 84, 89, 92, 95, 111, 173, 184, 2
07, 211, 212, 214, 218, 221, 223, 224, 225, 226, 2
27, 232, 233, 240, 241, 242, 243, 247、C.I.ダイレ
クトバイオレット7, 9, 47, 48, 51, 66, 90, 93, 94,
95, 98, 100,101、C.I.ダイレクトイエロー8, 9, 11, 1
2, 27, 28, 29, 33, 35, 39, 41, 44, 50,53, 58, 59,
68, 86, 87, 93, 95, 96, 98, 100, 106, 108, 109, 11
0, 130, 132, 142, 144, 161, 163、C.I.ダイレクトブ
ルー1, 10, 15, 22, 25, 55, 67, 68, 71, 76, 77, 78,
80, 84, 86, 87, 90, 98, 106, 108, 109, 151, 156,
158, 159, 160, 168, 189, 192, 193, 194, 199, 200,
201, 202, 203, 207, 211, 213, 214, 218, 225, 229,2
36, 237, 244, 248, 249, 251, 252, 264, 270, 280, 2
88, 289, 291、C.I.ダイレクトブラック9, 17, 19, 22,
32, 51, 56, 62, 69, 77, 80, 91, 94,97, 108, 112,
113, 114, 117, 118, 121, 122, 125, 132, 146, 154,
166, 168, 173, 199、C.I.アシッドレッド35, 42, 52,
57, 62, 80, 82, 111, 114, 118, 119, 127, 128, 131,
143, 151, 154, 158, 249, 254, 257, 261, 263, 266,
289, 299, 301, 305, 336, 337, 361, 396, 397、C.I.
アシッドバイオレット5, 34, 43, 47, 48, 90, 103, 12
6、C.I.アシッドイエロー17, 19, 23, 25, 39, 40, 42,
44, 49, 50, 61, 64, 76,79, 110, 127, 135, 143, 15
1, 159, 169, 174, 190, 195, 196, 197, 199, 218, 21
9, 222, 227、C.I.アシッドブルー9, 25, 40, 41, 62,
72, 76, 78, 80, 82, 92, 106, 112, 113, 120, 127:1,
129, 138, 143, 175, 181, 205, 207, 220, 221, 230,
232, 247, 258, 260, 264, 271, 277, 278, 279, 280,
288, 290, 326、C.I.アシッドブラック7, 24, 29, 48,
52:1, 172、C.I.リアクティブレッド3, 13, 17, 19, 2
1, 22, 23, 24, 29, 35, 37, 40, 41,43, 45, 49, 55、
C.I.リアクティブバイオレット1, 3, 4, 5, 6, 7, 8,
9, 16, 17, 22, 23, 24,26, 27, 33, 34、C.I.リアクテ
ィブイエロー2, 3, 13, 14, 15, 17, 18, 23, 24, 25,
26, 27, 29, 35, 37, 41, 42、C.I.リアクティブブルー
2, 3, 5, 8, 10, 13, 14, 15, 17, 18, 19, 21, 25, 2
6, 27, 28, 29, 38、C.I.リアクティブブラック4, 5,
8, 14, 21, 23, 26, 31, 32, 34、C.I.ベーシックレッ
ド12, 13, 14, 15, 18, 22, 23, 24, 25, 27, 29, 35,
36,38, 39, 45, 46、C.I.ベーシックバイオレット1, 2,
3, 7, 10, 15, 16, 20, 21, 25, 27, 28, 35, 37, 39,
40, 48、C.I.ベーシックイエロー1, 2, 4, 11, 13, 1
4, 15, 19, 21, 23, 24, 25, 28, 29, 32, 36, 39, 4
0、C.I.ベーシックブルー1, 3, 5, 7, 9, 22, 26, 41,
45, 46, 47, 54, 57, 60, 62, 65, 66, 69, 71、C.I.ベ
ーシックブラック8、C.I.フードブラック1, 2等が挙げ
られる。
【0027】これらの添加量は、染料の種類、溶媒成分
の種類、要求消色速度等によって選定されるが、インク
全重量に対し、0.2〜7重量%、好ましくは0.5〜
5重量%の範囲で添加するのがよい。
【0028】本発明において使用される“光照射により
着色剤を消色させうる作用を有する添加剤”としては、
「光照射を受けて着色剤を効果的に消色させうる作用を
有する添加剤」(一般的には、光によって一重項酸素な
どを発生させ、広義の酸化のメカニズムで着色剤である
染料を退色させるもの、と考えられるが、このような考
えに限定されるものではない。)であればいかなるもの
でも良く、インクジェット記録方法で使用されるインク
としては、特に“色素系増感剤”が好ましい。
【0029】即ち、記録物に対して、特定の光照射、即
ち、UV光を照射した際に、画像濃度(OD)が半減す
るまでの照射量が、該添加剤を添加しない場合に比し
て、3/4以内となるような添加剤が好ましい。
【0030】“色素系増感剤”としては、メチレンブル
ー、ルミフラビン、リボフラビン、アクリジンオレン
ジ、フルオレセイン、エオシン、エリトロシン、ローズ
ベンガル、ローダミンBから選ばれた少なくとも一種を
使用することが好ましいが、この他に、チオニン、ルミ
クロム、フラビンアデニンジヌクレオチド、フラビンモ
ノヌクレオチド、クマリン、ソラレン、メトキシソラレ
ン、メチルクマリン、ヒドロキシソラレン、クマリンビ
ロン、アクリフラビン、プロフラビン、2',7'−ジク
ロロフルオシセイン、スルホローダミンB、クロロフィ
ル等も使用することができる。
【0031】光照射により着色剤を消色させうる作用を
有する添加剤の添加量は、添加剤の種類、着色剤の種
類、溶媒成分の種類、要求消色速度等によって選定され
るが、着色剤の重量に対して、5〜200重量%、好ま
しくは10〜100重量%の範囲で添加するのがよい。
【0032】該添加剤の添加量が、10重量%以下の場
合には、消色効果が十分でなく、特に5重量%以下の場
合には、消色効果が少なく、また、100重量以上の場
合には、ヘッドに対する適性を欠き(ノズルの目詰り等
の発生)、特に200重量%以上の場合には、その傾向
が強くなるという問題がある。
【0033】本発明において使用される溶媒としては、
水および水溶性の各種有機溶媒、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、 sec−
ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチ
ルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど
のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコールなどのケ
トンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレング
リコール類;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,
2,6 −ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシ
レングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレ
ン基が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリ
ン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレング
リコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコール
の低級アルキルエーテル類などが挙げられる。
【0034】これらの多くの水溶性有機溶媒の中でも、
ジエチレングリコールなどの多価アルコール類、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールの低
級アルキルエーテル類が好ましい。
【0035】本発明においては、更に、目詰まりを防止
するために湿潤剤を添加することが好ましい。
【0036】湿潤剤としては、グリセリン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3プロパンジオール、
1,5ペンタンジオール等の高沸点低揮発性の多価アル
コール類が用いられ、その他N−メチル2−ピロリド
ン、1,3ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等
の含窒素有機溶剤、尿素、糖等の固体で吸湿性の高い添
加剤等も用いることができる。
【0037】添加量は4〜30重量%が望ましく、好ま
しくは7〜20重量%である。
【0038】また、本発明においては、その他従来公知
の各種の分散剤、蛍光増白剤、pH調整剤、防カビ剤、
防錆剤等を必要に応じて添加することができる。
【0039】本発明のインクを、インクを帯電するタイ
プのインクジェット記録方法に使用する場合には、塩化
リチウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムの無機塩
類等の比抵抗調整剤を添加することが好ましい。
【0040】また、熱エネルギーの作用によってインク
を吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適応す
る場合には、熱的な物性値(蒸発熱、沸点、融点、比
熱、熱膨張係数、熱伝導率等)を調整することが好まし
い。
【0041】本発明のインクは、上記の如き各成分を混
合し、溶解させた後、不純物などを濾過して得られる。
【0042】またインク物性としてはヘッドからの安定
吐出、ヘッドへの安定インク供給を確保する為に、50
mPa・s以下であることが望ましく、さらに望ましく
は20mPa・s以下が良い。
【0043】また、本発明においては、任意の記録媒体
を用いることができる。
【0044】例えば、記録媒体としては、従来公知の基
材、例えば、紙、合成紙、プラスチックフィルム等を使
用することができる。
【0045】記録媒体としての紙は、繊維状物質、及び
必要により填料を含有するシートであり、従来公知の酸
性抄紙法や中性抄紙法により適切なサイズ剤により上記
の範囲内に抄紙されたものはいずれも使用できる。
【0046】上記の紙を構成する繊維状物質は、LBKP及
びNBKPに代表される木材パルプを主体とするが、必要に
より各種の合成繊維やガラス繊維等を混合しても良い。
【0047】記録媒体としてのプラスチックフィルム
は、透明、不透明のいずれでも従来公知の記録媒体が使
用される。その素材としては、従来公知の素材である、
ポリエステル系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、セロハン、セル
ロイド等を使用することができる。
【0048】本発明における記録方法としては、上記の
記録媒体に上記のインクを用いて記録を行う方法であれ
ば、いかなる記録方法でも良いが、好ましくはインクジ
ェット記録方法であり、該方法は、インクをプリンター
ノズルから吐出、飛翔させ、記録媒体に付着させて画像
を形成する方法であればいかなる方式であっても良い。
【0049】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明する。
【0050】先ず、以下の実施例、比較例で使用するイ
ンクの基本液について示す。
【0051】なお、以下の組成比での数値の単位は、全
て“重量%”である。
【0052】 <基本液の組成> ・C.I.ダイレクトレッド227(着色剤) 3 ・エタノール 2 ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEG-mBE) 9 ・ジエチレングリコール 18 ・サーフィノール465 0.8 ・Proxel XL-2:ZENECA社製(防腐剤) 0.3 ・ベンゾトリアゾール:関東化学社製(腐蝕防止剤) 0.005 ・超純水 66.895 [計100.000 ] [実施例1〜11,比較例1]上記の基本液100g
に、表1に記載の光照射により着色剤を消色させうる作
用を有する添加剤を表1に記載の添加量加えて分散さ
せ、実施例1〜11のインクを得た。
【0053】光照射により着色剤を消色させうる作用を
有する添加剤を使用せず、基本液のみからなるインクを
比較例1のインクとした。
【0054】実施例1〜11及び比較例1のインクにつ
いての退色評価方法として、次に示すような、印字、紫
外線照射、判定を行い、その結果を表1に示した。
【0055】<退色評価方法> (印字)セイコーエプソン社製のインクジェットプリン
ターを使用し、富士ゼロックス社製の“Xerox P”紙
に、ベタ印字で濃度が1.0となるように調整して印字
を行った。
【0056】(紫外線照射)岩崎電気社製のEYE SUPER
UV TESTER(型式SUV−F11)を使用して、上記のように
してインクジェット印字を行った評価用紙に紫外光を照
射した。
【0057】(判定)紫外光照射に対する、インクジェ
ット印字した評価用紙の画像濃度の退色状態を、グレタ
グ社製の分光光度計グレタグSPM100−IIを使用し、光学
濃度を測定し、観察した。
【0058】インクジェット印字した評価用紙の画像濃
度が半減するまで要する紫外光照射量が、光照射により
着色剤を消色させうる作用を有する添加剤が添加されな
いインク(比較例1)を用いた場合に対して、 1/2未満である場合 ・・・○ 1/2以上3/4未満である場合・・・△ 3/4以上である場合 ・・・× として評価した。
【0059】
【表1】
【0060】表1から明らかなように、実施例1〜11
のインクを使用して印字したものは、比較例1のインク
を使用して印字したものに比して、画像濃度が半減する
までに要した紫外光照射量が十分に少なく、即ち、光照
射により十分速く退色しており、偽造物か否かの判別が
容易になる。
【0061】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、光照射
により着色剤を効果的に消色させうる作用を有する添加
剤をインクに含有せしめることにより、そのインクを使
用して作成された有価証券などが、紫外光照射により極
めて容易に退色されるため、偽造物であるか否かの判別
が容易になされうるという優れた効果を奏する。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA56 BA59 BA62 4J039 BA29 BC05 BC07 BC16 BC19 BC20 BC29 BC31 BC33 BC44 BC47 BC49 BC50 BC54 BC56 BC68 BE03 BE04 BE05 BE06 BE08 BE33 CA03 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA29 FA02 FA03 GA13 GA24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色材、水からなるインクに
    おいて、光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
    添加剤を含有することを特徴とするインク。
  2. 【請求項2】 少なくとも着色材、水からなるインクに
    おいて、光照射により着色剤を消色させうる作用を持つ
    添加剤を含有することを特徴とするインクジェット用イ
    ンク。
  3. 【請求項3】 前記着色剤が、染料である請求項1又は
    2に記載のインク。
  4. 【請求項4】 前記光照射により着色剤を消色させうる
    作用を持つ添加剤が、色素系増感剤である請求項1〜3
    のいずれかに記載のインク。
  5. 【請求項5】 前記色素系増感剤が、メチレンブルー、
    ルミフラビン、リボフラビン、アクリジンオレンジ、フ
    ルオレセイン、エオシン、エリトロシン、ローズベンガ
    ル、ローダミンBから選ばれた少なくとも一種である請
    求項4に記載のインク。
  6. 【請求項6】 前記光照射により着色剤を消色させうる
    作用を持つ添加剤の含有量が、着色剤の含有量に対し
    て、重量比で、1/10〜10/10である請求項1〜
    5のいずれかに記載のインク。
  7. 【請求項7】 インクを付着させて記録媒体に印字を行
    う記録方法において、該インクとして前記請求項1〜6
    のいずれかに記載のインクを使用することを特徴とする
    記録方法。
  8. 【請求項8】 インクの液滴をプリンターノズルから吐
    出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインク
    ジェット記録方法において、該インクとして前記請求項
    1〜6のいずれかに記載のインクを使用することを特徴
    とするインクジェット記録方法。
  9. 【請求項9】 請求項6又は7に記載の記録方法により
    記録されたことを特徴とする記録物。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の記録物が紫外光によ
    り退色されたことを特徴とする記録物。
JP22550999A 1999-08-09 1999-08-09 光消色の速いインク、記録方法及び記録物 Withdrawn JP2001049157A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22550999A JP2001049157A (ja) 1999-08-09 1999-08-09 光消色の速いインク、記録方法及び記録物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22550999A JP2001049157A (ja) 1999-08-09 1999-08-09 光消色の速いインク、記録方法及び記録物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001049157A true JP2001049157A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16830442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22550999A Withdrawn JP2001049157A (ja) 1999-08-09 1999-08-09 光消色の速いインク、記録方法及び記録物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001049157A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285098A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Konishi Co Ltd 退色性塗布用樹脂組成物
JP2013023592A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Auto Kagaku Kogyo Kk プライマー組成物、並びに当該プライマー組成物を用いたシーリング材の施工方法および防水材の施工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285098A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Konishi Co Ltd 退色性塗布用樹脂組成物
JP2013023592A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Auto Kagaku Kogyo Kk プライマー組成物、並びに当該プライマー組成物を用いたシーリング材の施工方法および防水材の施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6695443B2 (en) Ink for ink jet recording, ink set for ink jet recording, method for ink jet recording, ink cartridge for ink jet recording, ink jet recording apparatus and recorded article
EP0441987B1 (en) Recording liquid and method for ink jet recording using same
JP4722462B2 (ja) 水性顔料インキ組成物
CN101426864A (zh) 喷墨记录用墨液组合物、记录方法和记录物
JPH0216171A (ja) 水性インク
JP2003313466A (ja) インクジェット用インク
JP2003205673A (ja) インクジェット記録方法及び装置及び処理液
US10059854B2 (en) Composition and method of making aqueous penetrating inkjet ink
JP3487010B2 (ja) インクジェット用インク
JP2001049157A (ja) 光消色の速いインク、記録方法及び記録物
JP3580957B2 (ja) 水性インク及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP2002097389A (ja) カチオン性樹脂と浸透剤とを含んでなる浸透系インク組成物
JP3141959B2 (ja) 水性インク組成物及びそれを用いた記録方法
JP2004115551A (ja) インクジェット記録用インク組成物及び記録方法
JP2004115551A5 (ja)
JP2001064550A (ja) 光消色作用インク及び記録物
JPH0136510B2 (ja)
JPH0860050A (ja) 記録液および記録液用保湿剤の選定方法
JP2001049156A (ja) 偽造判別可能なインクセット、記録方法、記録物及び判定方法
JPS5953567A (ja) ジエツトインク組成物
JPH11131003A (ja) 記録用インクおよび記録方法
JPH02233782A (ja) インク及び記録方法
JPH0114953B2 (ja)
JPH1158944A (ja) 水性インクセット、着色体及びその着色方法
JP2003001933A (ja) インク、消去制御液セット、これを用いた記録消去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061107