JP2001048783A - 経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤 - Google Patents

経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤

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JP2001048783A
JP2001048783A JP2000255562A JP2000255562A JP2001048783A JP 2001048783 A JP2001048783 A JP 2001048783A JP 2000255562 A JP2000255562 A JP 2000255562A JP 2000255562 A JP2000255562 A JP 2000255562A JP 2001048783 A JP2001048783 A JP 2001048783A
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pollakiuria
urinary incontinence
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Masao Mori
政雄 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施薬が容易であり、副作用が少なく安全で且
つ有効成分を皮膚から徐々に持続的に効率良く吸収させ
ることができる外用剤型の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療
剤を提供する。 【解決手段】 オキシブチニン〔4−ジエチルアミノ−
2−ブチニル(±)−α−シクロヘキシル−α−フェニ
ルグリコレート〕又は薬学的に許容されるその塩からな
る有効成分と、外用剤用基剤とからなる薬剤が基材上に
塗布された製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は経皮吸収型頻尿・尿
失禁治療剤、更に詳しくは外用剤型の経皮吸収型頻尿・
尿失禁治療剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国では今、人口の高齢化が急速に進
行している。全人口に占める65才以上の高齢者の割合
は現在約11%であるが、これは年々増加して、今から
30年後には20%を優に越えるものと予測される。
【0003】人口の高齢化は社会に様々な影響を及ぼす
こととなるが、寝たきり老人や痴呆老人などの介護が必
要な老人の増加もその一つである。然して、寝たきり又
は寝たり起きたりの痴呆老人の約半数が失禁を起こすと
なれば、この分野での失禁患者は現在200万人を優に
越えるものと推定され、将来増加の一途である。
【0004】頻尿や尿失禁等の排尿異常を治療するため
の試みも数多くなされ、例えば前記の如き排尿異常を治
療するための経口投与型の排尿異常改善薬として、多く
の種類の医薬が既に市販されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
頻尿を来す原因疾患のうち、脳脊髄外傷、脳血管障害、
各所腫瘍手術後の患者などは寝たきりで過ごす期間を必
要とする。これらの患者の場合、経口投与による施薬に
おいては一定時間毎に薬を服用しなければならないの
で、施薬が難しい場合も多い。
【0006】一方、近年、効果的薬物投与経路即ちドラ
ッグデリバリーシステムの概念より、経皮投与経路が注
目されている。従来の経口投与による時は、腸管から吸
収された薬物は必然的に門脈を経て肝臓に送られ代謝を
受ける、いわゆる初回通過効果が生じ、生物学的利用率
が甚だしく低下する。そこで、有効血中濃度を保つため
には比較的多量の薬物を投与する必要があり、当然副作
用発現率も増大する。その点、経皮投与によると、薬物
は直ちに皮下毛細血管内に入り、殆ど分解を受けること
なく静脈、心臓を経て目的部位に到達する。すなわち、
薬物の生物学的利用率は最大限に近く、薬物は比較的少
量を以て足りる。ゆえに、副作用の強い薬物や経口又は
注射による投与が主に利用されてきた薬物及び有効血中
濃度保持時間が短く1日数回の投与が必要な薬物を、副
作用を軽減し且つ苦痛を伴わずに皮膚から徐々に持続的
に吸収させることができる。このため、経皮投与は薬物
の徐放化投与方法として有効であり、前記排尿異常改善
薬としても経皮投与型のものが期待されている。
【0007】ところが、皮膚は本来外部よりの異物が体
内へ侵入するのを阻止するという性質を有するので、皮
膚から投与できる薬物は非常に限られていた。又、エイ
ゾン等の角質溶解剤を用いて薬物の経皮吸収を高める方
法が試みられているが、これらの角質溶解剤は皮膚刺激
性が高く、副作用によるかぶれなどが懸念されるので製
剤化は難しい。
【0008】本発明は前記従来技術の問題点を解決する
ためのものである。本発明の目的は、施薬が容易であ
り、副作用が少なく安全で且つ有効成分を皮膚から徐々
に持続的に効率良く吸収させることができる外用剤型の
経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の経皮吸収型頻尿
・尿失禁治療剤は、オキシブチニン〔4−ジエチルアミ
ノ−2−ブチニル(±)−α−シクロヘキシル−α−フ
ェニルグリコレート〕又は薬学的に許容されるその塩か
らなる有効成分と、外用剤用基剤とからなるという特徴
を有している。なお、経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤に
おいて、本発明の有効成分に関連する有効成分として
は、テロジリン〔(±)−N−第三ブチル−1−メチル
−3,3−ジフェニルプロピルアミン〕、プロピベリン
〔1−メチル−4−ピペリジルα,α−ジフェニル−α
−n−プロポキシアセテート〕、フラボキサート〔2−
ピペリジノエチル3−メチル−4−オキソ−2−フェニ
ル−4H−1−ベンゾピラン−8−カルボキシレート〕
又は薬学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択
されるものが挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】有効成分であるオキシブチニン又
は薬学的に許容されるその塩例えば塩酸塩は、市販され
ているものを使用することができる。
【0011】外用剤用基剤は、水溶性高分子化合物、脂
溶性高分子化合物、脂肪酸及びその誘導体、動植物性油
脂、アルコール類、テルペン系化合物、界面活性剤及び
水からなる群から選ばれた少なくとも1種からなるもの
が好ましい。
【0012】外用剤用基剤として使用し得る水溶性高分
子化合物は、ポリアクリル酸及びその誘導体、セルロー
ス誘導体、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、メチルビ
ニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、天然多糖類か
らなる群から選ばれた少なくとも1種からなるものが好
ましい。
【0013】外用剤用基剤として使用し得る脂溶性高分
子化合物は、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、
スチレンイソプレンブロック共重合体、スチレンブタジ
エン共重合体、シリコーン、ラノリン、ワセリン、プラ
スティベース、ミツロウ、ゲイロウ、固形パラフィンか
らなる群から選ばれた少なくとも1種からなるものが好
ましい。
【0014】外用剤用基剤として使用し得る脂肪酸及び
その誘導体は、炭素原子数3ないし30のモノカルボン
酸又はそのエステル又はそのアルカリ金属塩であるのが
好ましい。脂肪酸の例は、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オ
クタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデ
カン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン
酸、リノール酸である。オクタデカン酸、オレイン酸、
リノール酸が最も好ましい。又、脂肪酸エステルは、ア
ルコール残基のアルキル部分がヘキシル、オクチル、デ
シル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタ
デシル、オレイルであるものが好ましい。テトラデカン
酸テトラデシル、ヘキサデカン酸ヘキサデシル、オレイ
ン酸オレイルが最も好ましい。脂肪酸アルカリ金属塩
は、脂肪酸ナトリウム塩が最も好ましい。
【0015】外用剤用基剤として使用し得る動植物性油
脂は、アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシッ
ク油、ハッカ油、ゴマ油、ダイズ油、ミンク油、綿実
油、トウモロコシ油、サフラワー油、ヤシ油、ユーカリ
油及びヒマシ油からなる群から選ばれた少なくとも1種
からなるものが好ましい。オリーブ油、ハッカ油、ユー
カリ油が最も好ましい。
【0016】前記脂肪酸及びその誘導体及び動植物性油
脂は、1種使用してもよいし又は2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。又、その使用量は、水性基剤の全重
量に対して約1.0重量%ないし約30重量%とするの
が好ましい。
【0017】外用剤用基剤として使用し得るアルコール
類は、炭素原子1個ないし30個を有し且つ分子中に水
酸基1個ないし10個を有するものが好ましい。多価ア
ルコールの例は、グリセリン、プロピレングリコール、
オクタンジオール、ブタンジオール、ポリエチレングリ
コール及びD−ソルビットである。これらは2種以上を
組み合わせて使用することができる。アルコール類の使
用量は、基剤の全重量に対して約10重量%ないし約5
0重量%とするのが好ましい。
【0018】外用剤用基剤として使用し得るテルペン系
化合物は、メントール、メントン、リモネン、ピネン、
ピペリトン、テルピネン、テルピノレン、テルピノー
ル、カルベオールからなる群から選ばれた少なくとも1
種からなるものが好ましい。
【0019】外用剤用基剤として使用し得る界面活性剤
は、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオ
ン界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種か
らなるものが好ましい。
【0020】外用剤用基剤は、前記各成分以外に所望に
より他の添加剤例えばセルロース誘導体、ポリアクリル
酸アルカリ金属塩、ゼラチン、カオリン、ベントナイ
ト、チタン白等やpH調整剤例えばクエン酸、酒石酸等
を所定量含んでいても良い。
【0021】本発明製剤の製造方法の一例としては、オ
キシブチニン又は薬学的に許容されるその塩を水溶性高
分子化合物、脂溶性高分子化合物、脂肪酸及びその誘導
体、動植物性油脂、アルコール類、テルペン系化合物、
界面活性剤及び水からなる群から選ばれた少なくとも1
種に溶解し、これを外用剤用基剤の他の成分と均一に混
練する方法が挙げられる。尚、他の3種の有効成分を用
いる場合も、製剤の製造法は同様である。
【0022】オキシブチニン又は薬学的に許容されるそ
の塩からなる有効成分の濃度は、低すぎると医薬として
の作用が不充分となり、又反対に高すぎてもコスト的に
不利となるなどの不具合を生じる。このため、有効成分
の濃度は外用剤の全重量に対して0.02重量%ないし
10重量%であるのが良い。
【0023】このようにして得られた本発明の経皮吸収
型頻尿・尿失禁治療剤は、例えば適当な基布例えばネ
ル、不織布等に展延し、次いで薬物の露出面にポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル等の剥離用フィル
ムを貼着して、外用剤型の市販品として供することがで
きる。
【0024】
【作用】本発明の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤は、皮
膚刺激性が高い成分を含まないので副作用が少なく且つ
基剤の皮膚に対する馴染みがよい。更に、基剤に各種成
分を適切に配合したことにより有効成分と基剤とを容易
に均質に混合することができる。
【0025】又、本発明の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療
剤は、有効成分を皮膚から効率良く且つ徐々に持続的に
吸収させることができる。
【0026】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。
【0027】例1 「塩酸テロジリン」1部を水43.1部に溶解し、これ
をハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオール1
5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、ポ
リアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビタ
ンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエート0.3部及びクエン酸0.5部から
なる各成分と均一に混練して、例1の製剤を得た。
【0028】実施例2 「塩酸オキシブチニン」1部を水43.1部に溶解し、
これをハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオー
ル15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9
部、ポリアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソ
ルビタンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレエート0.3部及びクエン酸0.5
部からなる各成分と均一に混練して、実施例2の製剤を
得た。
【0029】例3 「塩酸プロピベリン」1部を水43.1部に溶解し、こ
れをハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオール
15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、
ポリアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビ
タンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノオレエート0.3部及びクエン酸0.5部か
らなる各成分と均一に混練して、例3の製剤を得た。
【0030】例4 「塩酸フラボキサート」1部を水43.1部に溶解し、
これをハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオー
ル15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9
部、ポリアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソ
ルビタンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレエート0.3部及びクエン酸0.5
部からなる各成分と均一に混練して、例4の製剤を得
た。
【0031】例5 「塩酸テロジリン」1部を水53.6部及びプロピレン
グリコール10部に溶解し、これをユーカリ油5部、ス
テアリン酸5部、セチルアルコール5部、ミツロウ5
部、固形パラフィン5部、流動パラフィン10部、ソル
ビタンモノオレエート0.1部及びポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレエート0.3部からなる各成分と均
一に混練して、例5の製剤を得た。
【0032】例6 「塩酸テロジリン」1部をプロピレングリコール10部
に溶解し、これをオレイン酸5部、天然ゴム74部及び
ポリブテン10部からなる各成分と均一に混練して、例
6の製剤を得た。
【0033】例7 「塩酸テロジリン」1部をプロピレングリコール10部
に溶解し、これをd−リモネン5部、精製ラノリン40
部、ゲイロウ40部及び白色ワセリン4部からなる各成
分と均一に混練して、例7の製剤を得た。
【0034】比較例1 「塩酸テロジリン」1部を水48.1部に溶解し、これ
をグリセリン15部、ブタンジオール15部、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム9部、ポリアクリル酸ナ
トリウム7部、ゼラチン4部、ソルビタンモノオレエー
ト0.1部、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエ
ート0.3部及びクエン酸0.5部からなる各成分と均
一に混練して、比較例1の製剤を得た。
【0035】比較例2 「塩酸テロジリン」1部を水47.1部に溶解し、これ
をハッカ油1部、グリセリン15部、ブタンジオール1
5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、ポ
リアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビタ
ンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエート0.3部及びクエン酸0.5部から
なる各成分と均一に混練して、比較例2の製剤を得た。
【0036】比較例3 「塩酸テロジリン」1部を水38.1部に溶解し、これ
をハッカ油10部、グリセリン15部、ブタンジオール
15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、
ポリアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビ
タンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノオレエート0.3部及びクエン酸0.5部か
らなる各成分と均一に混練して、比較例3の製剤を得
た。
【0037】比較例4 「塩酸テロジリン」1部を水42.1部に溶解し、これ
をハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオール1
5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、ポ
リアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビタ
ンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエート0.3部及びクエン酸1.5部から
なる各成分と均一に混練して、比較例4の製剤を得た。
【0038】比較例5 「塩酸テロジリン」1部を水42.6部に溶解し、これ
をハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオール1
5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、ポ
リアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビタ
ンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエート0.3部及びクエン酸1.0部から
なる各成分と均一に混練して、比較例5の製剤を得た。
【0039】比較例6 「塩酸テロジリン」1部を水43.6部に溶解し、これ
をユーカリ油5部、グリセリン15部、ブタンジオール
15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、
ポリアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビ
タンモノオレエート0.1部及びポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエート0.3部からなる各成分と均一
に混練して、比較例6の製剤を得た。
【0040】比較例7 「塩酸テロジリン」1部を水43.1部に溶解し、これ
をハッカ油5部、グリセリン15部、ブタンジオール1
5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム9部、ポ
リアクリル酸ナトリウム7部、ゼラチン4部、ソルビタ
ンモノオレエート0.1部、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエート0.3部及びトリエタノールアミン
0.5部からなる各成分と均一に混練して、比較例7の
製剤を得た。
【0041】<性能評価試験>
【0042】試験例1(薬物の皮膚透過速度) 例1−7の製剤を用いて、薬物の皮膚透過性をインビト
ロ試験により評価した。この試験には図1に示す吸収セ
ルを用いた。
【0043】固定具1にラット腹部皮膚を挟み、固定具
2に試験すべき製剤を貼付してこの外用貼付剤を固定具
1のラット腹部皮膚に当接した。又、容器3には空気が
入らないようにタイロード液5,18mlを充填した。
吸収セルを37℃のインキュベータ中に置き、攪拌子4
でタイロード液5を攪拌しながら、1−7時間の各時間
にタイロード液5を0.5mlづつ採取し、この中の薬
物濃度を測定することにより試験すべき外用貼付剤中の
薬物のラット腹部皮膚に対する透過速度を求めた。結果
を表1に示す。
【0044】
【0045】試験例2(ハッカ油の濃度と皮膚透過速
度) 添加剤としてのハッカ油の濃度と皮膚透過性との関係を
検討した。結果を表2に示す。
【0046】
【0047】表2から明らかな如く、ハッカ油の濃度が
1−10重量%で皮膚透過性が良くなり、ハッカ油の濃
度が5重量%の場合に皮膚透過性が最も良くなった。
【0048】試験例3(ラットにおけるテロジリンの吸
収試験) ヘアレスラットの腹部皮膚に、例1及び比較例4−7の
製剤を用いた外用貼付剤を2cm×2cmの大きさに裁
断して貼付した。貼付後2,4,8,24及び48時間
に採血を行い、血清中のテロジリン濃度を測定した。結
果を図2に示す。
【0049】図2より、テロジリンの皮膚透過性はpH
6.0−8.0に製剤を調整した場合に良いことが分か
る。又、テロジリンの吸収の持続性はpH7.0−9.
0に製剤を調整した場合に良いことが分かる。それ故、
テロジリンの優れた皮膚透過性及び吸収の持続性を兼ね
備えるためには、pH7.0−8.0に製剤を調整すれ
ば最も良いことが分かる。
【0050】
【発明の効果】上述の如く、本発明の経皮吸収型頻尿・
尿失禁治療剤は、オキシブチニン又は薬学的に許容され
るその塩からなる有効成分と、外用剤用基剤とからなる
ため、外用剤型例えば外用貼付剤型として使用可能であ
り、施薬も単に皮膚に塗布又は貼付するのみでよく、従
来の経口型の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤に比べて施
薬が容易である。
【0051】又、本発明の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療
剤は、薬物の徐放化に役立ち、副作用が少なく安全で且
つ薬物を皮膚から徐々に持続的に効率良く吸収させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外用貼付剤に配合された有効成分の皮膚透過性
を評価するために使用する吸収セルの概略構成図であ
る。
【図2】ラットにおけるテロジリンの吸収試験結果を示
す図である。
【符号の説明】
1,2 固定具 3 容器 4 攪拌子 5 タイロード液

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシブチニン〔4−ジエチルアミノ−
    2−ブチニル(±)−α−シクロヘキシル−α−フェニ
    ルグリコレート〕又は薬学的に許容されるその塩からな
    る有効成分と、外用剤用基剤とからなることを特徴とす
    る経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤。
  2. 【請求項2】 外用剤用基剤が、水溶性高分子化合物、
    脂溶性高分子化合物、脂肪酸及びその誘導体、動植物性
    油脂、アルコール類、テルペン系化合物、界面活性剤及
    び水からなる群から選ばれた少なくとも1種からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の経皮吸収型頻尿・尿失禁
    治療剤。
  3. 【請求項3】 水溶性高分子化合物が、ポリアクリル酸
    及びその誘導体、セルロース誘導体、ポリビニルアルコ
    ール、ゼラチン、カゼイン、ポリエチレングリコール、
    アラビアゴム、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸
    共重合体、天然多糖類からなる群から選ばれた少なくと
    も1種からなることを特徴とする請求項2記載の経皮吸
    収型頻尿・尿失禁治療剤。
  4. 【請求項4】 脂溶性高分子化合物が、天然ゴム、イソ
    プレンゴム、ブチルゴム、スチレンイソプレンブロック
    共重合体、スチレンブタジエン共重合体、シリコーン、
    ラノリン、ワセリン、プラスティベース、ミツロウ、ゲ
    イロウ、固形パラフィンからなる群から選ばれた少なく
    とも1種からなることを特徴とする請求項2記載の経皮
    吸収型頻尿・尿失禁治療剤。
  5. 【請求項5】 脂肪酸及びその誘導体が、炭素原子数3
    ないし30のモノカルボン酸又はそのエステル又はその
    アルカリ金属塩であることを特徴とする請求項2記載の
    経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤。
  6. 【請求項6】 動植物性油脂が、アーモンド油、オリー
    ブ油、ツバキ油、パーシック油、ハッカ油、ゴマ油、ダ
    イズ油、ミンク油、綿実油、トウモロコシ油、サフラワ
    ー油、ヤシ油、ユーカリ油及びヒマシ油からなる群から
    選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする請求
    項2記載の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤。
  7. 【請求項7】 アルコール類が、炭素原子1個ないし3
    0個を有し且つ分子中に水酸基1個ないし10個を有す
    ることを特徴とする請求項2記載の経皮吸収型頻尿・尿
    失禁治療剤。
  8. 【請求項8】 テルペン系化合物が、メントール、メン
    トン、リモネン、ピネン、ピペリトン、テルピネン、テ
    ルピノレン、テルピノール、カルベオールからなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする請
    求項2記載の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤。
  9. 【請求項9】 界面活性剤が、非イオン界面活性剤、ア
    ニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤からなる群から
    選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする請求
    項2記載の経皮吸収型頻尿・尿失禁治療剤。
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