JP2001047567A - 自己消火性難燃シート - Google Patents

自己消火性難燃シート

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JP2001047567A
JP2001047567A JP11252065A JP25206599A JP2001047567A JP 2001047567 A JP2001047567 A JP 2001047567A JP 11252065 A JP11252065 A JP 11252065A JP 25206599 A JP25206599 A JP 25206599A JP 2001047567 A JP2001047567 A JP 2001047567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己消火性を有し、焼却時にハロゲンや燐化
合物を発生せず、残存灰分の少ない難燃シートを提供す
る。 【解決手段】 樹脂固形分30〜75重量%のポリオレ
フィン系樹脂水性ディスパージョン、樹脂固形分25〜
70重量%のポリウレタン系樹脂水性ディスパージョ
ン、から選んだ1または2以上の樹脂水性ディスパージ
ョンに、該樹脂水性ディスパージョンの固形分100重
量部に対し20〜200重量部のジシアンジアミドを配
合してなる、微量灰分性組成物で形成したシートの少な
くとも一面に熱可塑性樹脂フイルムを積層しな自己消火
性難燃シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線物質取扱所等
において使用する難燃シートに関する。詳しくは、難燃
時にハロゲン系ガス、NOガス、SOガス等の発生
がなく、かつ、燃焼ガスが通過するフィルターの目詰ま
りを起こす燐系ガスを発生せず、灰分の残量が微量で、
取扱性がよい放射線物質取扱所の床面、機器類、資材置
き場、壁面、等を被覆するために使用する、難燃シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂等の可燃性
の合成樹脂の難燃化方法には、ハロゲン系化合物と三酸
化アンチモンを併用して配合する方法がよく知られてい
る。また、焼却の際に有毒ガスを発生しないよう、可燃
性の非塩素系ポリマーに塩素系添加剤を配合することな
く、オルガノポリシロキサンと有機金属化合物とを配合
してなる難燃性組成物も公知である。この組成物は焼却
時に塩素や、NOあるいはSOを排出したり灰分が
多量に発生するので問題がある。また、特開平3−77
67号公報、特開平3−15539号公報、特開平4−
332640号公報、特開平164594号公報には、
難燃剤として尿素を用いた組成物やフイルム、が記載さ
れているが、尿素は極性が強く、熱可塑性重合体との相
溶性が悪い。尿素は水に対する溶解性が大きく、吸湿性
が大で取扱性が悪い。更に132℃で溶融し、さらに加
熱すると凝集し、分解するので加工性が悪欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特に放射性物質を取り
扱う場所、例えば原子力発電所や放射性物質研究所等で
は、床、壁、天井、間仕切り等に放射性物質が付着しな
いように、合成樹脂フイルムで被覆し、一定期間経過後
に新しいフイルムと交換し、取り除いた古いフイルムは
焼却している。しかし、焼却後も残留灰分の放射性は残
るので、灰分量が増加すれば、放射性灰分を密封するの
に必要な材料費や保管空間が増加するため、焼却後の残
留灰分が少ないことが要求される。同時に、使用中に損
傷して床等が露出することのないような強度が必要とさ
れる。また近年、難燃剤としてハロゲン含有物質だけで
なく、燐含有物質も使用しないことになった。本発明
は、上記従来の問題点を解消し、難燃性でありながら焼
却可能であり、焼却に最しては有害ガスを発生せず灰分
の発生も少なく、強度が強い複合フイルムを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. 樹脂固形分30〜75重量%のポリオレフィン
系樹脂水性ディスパージョン、樹脂固形分25〜70重
量%のポリウレタン系樹脂水性ディスパージョン、から
選んだ1または2以上の樹脂水性ディスパージョンに、
該樹脂水性ディスパージョンの固形分100重量部に対
し20〜200重量部のジシアンジアミドを配合してな
る、微量灰分性組成物で形成したシートの少なくとも一
面に熱可塑性樹脂フイルムを積層した自己消火性難燃シ
ート。 2. ジシアンジアミドの粒径が100μ以下である、
1項に記載された自己消火性難燃シート。 3. 厚さが50〜500μで限界酸素指数が26以上
である、1項または2項に記載された自己消火性難燃シ
ート。 4. ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンが樹
脂固形分30〜75重量%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体水性ディスパージョン、エチレン−酢酸ビニル−バ
ーサチック酸ビニル共重合体水性ディスパージョン、エ
チレン−酢酸ビニル−アクリル酸ビニル共重合体水性デ
ィスパージョン、アクリル変性エチレン−酢酸ビニル共
重合体水性ディスパージョンか選んだ1または2以上の
樹脂水性ディスパージョンである、1項または2項に記
載された自己消火性難燃シート。 5. ポリオレフィン系樹脂水性水性ディスパージョン
の樹脂固形分100重量部に対してメラミン系化合物を
10〜100重量部配合した、1項ないし4項のいずれ
か1項に記載された自己消火性難燃シート。 6. メラミン系化合物がメラミンである、5項に記載
された自己消火性難燃シート。 7. メラミン系化合物がメラミンシアヌレートであ
る、5項に記載された自己消火性難燃シート。」に関す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリオレフィン
系樹脂水性デイスパージョンとしては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体水性デイスパージョン、エチレン−酢酸
ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体水性デイスパー
ジョン、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体水性デイスパージョン、アクリル変性エチレン−
酢酸ビニル共重合体水性デイスパージョン等が挙げられ
る。中でもエチレン−酢酸ビニル共重合体水性デイスパ
ージョンが好ましくエチレン−酢酸ビニル共重合体とし
ては酢酸ビニル60〜95重量%と残部エチレンの共重
合体が好適であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体水性
デイスパージョンは固形分30〜75重量%、粒径0.
1〜15μ、粘度50〜9000cp、pH4〜9のも
のが好ましく、例えばS−455、S−456、S−4
67、S−500、S−752、S−753(住友化学
工業株式会社製)等が好適に使用される。
【0006】ポリウレタンとしては、ポリエステル、ポ
リエーテル、ポリカーボネートの主構造を有するポリウ
レタンが用いられるが、可撓性、耐水性、密着性等から
みてポリエステル主構造のポリウレタンが好ましい。本
発明で使用するポリウレタン水性デイスパージョンとし
ては、固形分25〜70重量%、粒径0.01〜10
μ、粘度10〜3000cp、pH4〜9のものが好ま
しく、例えば住友バイエルウレタン株式会社製、デスパ
コール U−42、デスパコール U−53、デスパコ
ール U−54、デスパコール KA8481、旭電化
工業株式会社製、アデカボンタイター HUX−38
0、アデカボンタイター HUX−232、アデカボン
タイター HUX−290H、アデカボンタイター H
UX−350、アデカホンタイター HUX−386
H、関西ペイント株式会社製、レタンWB−C等があ
る。ポリウレタン水性デイスパージョンは単独で使用し
てもよく、ポリオレフィン系樹脂水性デイスパージョン
と混合して使用することもできる。ポリウレタン水性デ
イスパージョン固形分90〜30重量%に対してポリオ
レフィン系樹脂水性デイスパージョン固形分10〜70
重量%の割合が好ましい。
【0007】本発明は難燃剤としてジシアンジアミドを
使用する。ジシアンジアミドは化学式
【0008】
【化1】
【0009】で示される化合物であり、融点209℃、
灰分0.03重量%以下、比重1.40である。ジシア
ンジアミドは水性デイスパージョン樹脂への分散性を考
えると、粒径は100μm以下とすることが好ましい。
粒径が5〜20μmのものがさらに好ましい。ジシアン
ジアミドは水性デイスパージョン樹脂固形分100重量
部に対して20〜200重量部添加するが、エチレン−
酢酸ビニル共重合体水性デイスパージョン、ポリウレタ
ン水性デイスパージョンとの相溶性がよく、これ等樹脂
に多量に配合してもデイスパージョンの粘度上昇は少な
い。またプレートアウトもほとんどない。ジシアンジア
ミドは燃焼時に分解してアンモニアガスを発生し、自己
消火性を与える。配合量が20重量部以下では燃焼効果
が小さく、200重量部以上では水性デイスパージョン
の粘度が増粘して水性難燃性樹脂デイスパージョンの製
造が困難になる。ジシアンジアミドの例としてエピキュ
ア DICY 7A、エピキュア DICY 7、エピ
キュア DICY 15、エピキュア DICY 20
(油化シェルエポキシ株式会社製)、ジシアンジアミッ
ト(日本カーバイド工業株式会社製)が挙げられる。
【0010】本発明でジシアンジアミドを配合した樹脂
水性デイスパージョンで形成したシートの少なくとも一
面に熱可塑性樹脂フイルムを積層するのは、難燃シート
の引張強度の補強のためである。このフイルムは、樹脂
の種類はいずれでもよいが前記難燃性水性樹脂デイスパ
ージョンを熱可塑性樹脂フイルム上に流延し、その後の
加熱炉での加熱加工の加熱によるフイルムの収縮が少な
いポリエステルフイルムが望ましい。難燃シートを形成
した熱可塑性樹脂フイルムの他の面は、床面に敷いた場
合人が歩いても滑らないようにするため、ややゴム弾性
があるエチレン−酢酸ビニル共重合体フイルムが望まし
い。さらにエンボス加工することがより望ましい。
【0011】熱可塑性樹脂フイルムの厚みは5〜50μ
mである。引張強度補強の点からは厚い方がよく、難燃
性、風合いの点からは薄い方が望ましく、5〜35μm
が好ましく、より好ましくは5〜25μmである。本発
明の難燃シートは、厚さが50μm以下では、難燃性水
性デイスパージョンを熱可塑性樹脂フイルム上に流延し
てナイフコーター(ドクターブレード)等により難燃シ
ートを製造する際、均一厚さの難燃シートが得難くな
り、製造加工に問題が生ずる。500μ以上では風合い
がハードになり、取扱性が悪い難燃シートになる。
【0012】また自己消火性、難燃性を示す限界酸素指
数は26以上である。26以下では自己消火性、難燃性
が不十分であって好ましくない。
【0013】本発明で使用するメラミン系化合物として
は、メラミンとメラミンシアヌレートがある。メラミン
は粒径が50μm以下のものが好ましく、特に20μm
以下のものが好ましい。難燃性はジシアンジアミドとの
相乗効果があり、ポリオレフィン系樹脂水性デイスパー
ジョンの固形分100重量部に対し10〜100重量部
添加する。10重量部以下では相乗効果が小さく、10
0重量部以上でも相乗効果が小さくなる。例えば、油化
メラミン株式会社製メラミンや、日産化学工業株式会社
製メラミンがある。メラミンシアヌレートは粒径は50
μm以下のものが好ましく、特に20μm以下のものが
好ましい。難燃性はジシアンジアミドとの相乗効果があ
り、10〜100重量部添加する。0重量部以下では、
相乗効果が小さく、100重量部以上でも相乗効果が小
さくなる。水性デイスパージョン樹脂に添加するとメラ
ミンシアヌレートは種類により、少量でも増粘するもの
があるが、樹脂化合物または無機化合物で表面処理され
たものは増粘が小さい傾向になるので好ましい。例とし
て、MC−610(日産化学工業株式会社製)が挙げら
れる。
【0014】本発明で難燃剤に適宜に種類及び量を選び
顔料、染料、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防
止剤、安定剤、カップリング剤、希釈剤、増粘剤、発泡
剤、分散剤、散泡剤、防黴剤、防藻剤等を併用すること
ができる。
【0015】
【実施例】実施例を示して本発明を具体的に説明する。
【0016】実施例1 プラネタリヤミキサー(容量25リットル)の中へエチ
レン−酢酸ビニル共重合体水性デイスパージョンS−7
53(住友化学工業株式会社製、固形分50重量%)2
00重量部を投入し、次にジシアンジアミド エピキュ
ア DICY7A(油化シェルエポキシ株式会社製、平
均粒径5〜10μ、灰分0.05%以下)100重量部
と紫外線吸収剤チヌピン327(チバガイギ社製)0.
3重量部、酸化防止剤 イルガノックス 1010(チ
バガイギ社製)0.3重量部、消泡剤 アデカネート
B1016(旭電化工業株式会社製)0.5重量部を約
5分かけて撹拌しながら徐々に添加する。その後20分
間撹拌した。次に徐々に減圧度合いを大きくして10m
mHgで約30分間真空脱泡を行い、次にこの混合物を
三本ロールに通り混練した。粘度3,860cp(BM
型粘度計、ローターV−6、12rpm、25℃)の水
性難燃性樹脂デイスパージョンを得た。幅120cm、
厚さ25μmのポリエステルフイルムをガイドロールを
通し引き出し、該フイルム上へ、水性難燃性樹脂デイス
パージョンをホースで徐々に注入し、ナイフコーター
(ドクターブレード)により該フイルムの片面に流延塗
布後、温度80℃、100℃、120℃、140℃の加
熱炉で加熱処理して一面にポリエステルフイルムが積層
された難燃シートをワインダーで巻き取った。次に一方
の面に厚さ12μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量19重量%)フイルムをドライラミ
ネート方式で積層して厚さ150μmの難燃シートを得
た。該難燃シートについての性能を測定した結果は表1
に示す。
【0017】実施例2 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにポリウレタン ディスパコール U−5
4(住友バイエルウレタン株式会社製、固形分50重量
%)200重量部を使用し、ジシアンジアミド エピキ
ュア DICY7Aを40重量部添加した。該水性難燃
性樹脂デイスパージョンの粘度は2,230cpであっ
た。その他は実施例1と同様にして一面にポリエステル
フイルムが積層された難燃シートをワインダーに巻き取
った。一方の面にエチレン−酢酸ビニル共重合体フイル
ムを積層せず、フイルムの積層は片面のみの難燃シート
を得た。該難燃シートの厚さは130μmであった。該
難燃シートについての性能を測定した結果は表1に示
す。
【0018】実施例3 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにS−752(住友化学工業株式会社製、
固形分50重量%)を60重量部とポリウレタン ディ
スパコール U−54(固形分50重量%)140重量
部を添加した。ジシアンジアミド エピキュア DIC
Y 7Aは80重量部添加した。該水性難燃性樹脂デイ
スパージョン粘度は2,570cpであった。その他は
実施例1と同様にして厚さ180μmの難燃シートを得
た。該難燃シートについての性能を測定した結果は表
に示す。
【0019】実施例4 実施例1においてジシアンジアミドはエピキュア DI
CY 7Aを使用する代わりにジシアンジアミット(日
本カーバイド工業株式会社製、粒径50〜100μm、
灰分0.03%以下)100重量部とメラミン(油化メ
ラミン株式会社製)20重量部を添加した。該水性難燃
性樹脂デイスパージョンの粘度は4,180cpであっ
た。その他は実施例1と同様にして厚さ210μmの難
燃シートを得た。該難燃シートについての性能を測定し
た結果は表1に示す。
【0020】実施例5 実施例1においてジシアンジアミドはエピキュア DI
CY 7Aを使用する代わりにジシアンジアミット(日
本カーバイド工業株式会社製、粒径50〜100μm、
灰分0.03%以下)100重量部とメラミンシアヌレ
ート MC−610(日産化学工業株式会社製)20重
量部を添加した。該水性難燃性樹脂デイスパージョンの
粘度は4,470cpであった。その他は実施例1と同
様にして厚さ190μmの難燃シートを得た。該難燃シ
ートについての性能を測定した結果は表1に示す。
【0021】実施例6 実施例1においてジシアンジアミドはエピキュア DI
CY 7Aを使用する代わりにジシアンジアミド(日本
カーバイド工業株式会社製、粒径50〜100μm、灰
分0.03%以下)180重量部を添加した。該水性難
燃性樹脂デイスパージョンの粘度は4,820cpであ
った。その他は実施例1と同様にして厚さ320μmの
難燃シートを得た。該難燃シートについての性能を測定
した結果は表1に示す。
【0022】実施例7 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにポリウレタン レタン WB−C(関西
ペイント株式会社製、固形分38重量%)263重量部
を使用し、ジシアンジアミドはエピキュア DICY
7Aの代わりにジシアンジアミット(日本カーバイト株
式会社製、粒径50〜100μm、灰分0.03%以
下)100重量部を添加した。その他は、実施例1と同
様にして、粘度2,350cpの水性難燃性樹脂デイス
パージョンを得た。該水性難燃性樹脂デイスパージョン
を用い実施例1と同様にして、一面にポリエステルフイ
ルムが積層された難燃シートをワインダーに巻き取っ
た。一方の面にはエチレン−酢酸ビニル共重合体フイル
ムを積層せず、フイルムの積層は片面の難燃シートを得
た。該難燃シートの厚さは150μmであった。該難燃
シートについての性能を測定した結果は表1に示す。
【0023】実施例8 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにポリウレタン レタン WB−C(関西
ペイント株式会社製、固形分38重量%)263重量部
を使用し、ジシアンジアミドはエピキュア DICY
7Aの代わりにジシアンジアミット(日本カーバイト株
式会社製、粒径50〜100μm、灰分0.03%以
下)120重量部、メラミン(油化メラミン株式会社
製)20重量部を添加した。その他は実施例1と同様に
して、粘度3,490cpの水性難燃性樹脂デイスパー
ジョンを得た。該水性難燃性樹脂デイスパージョンを用
い実施例1と同様にして、厚さ95μmの難燃シートを
得た。該難燃シートについての性能を測定した結果は表
1に示す。
【0024】比較例1 実施例1においてジシアンジアミド エピキュア DI
CY 7Aの添加部数を10重量部にした。それ以外は
実施例1と同様にして水性難燃性樹脂テイスパージョン
を製造した。該水性難燃性樹脂デイスパージョンの粘度
は1,250cpであった。その他は実施例1と同様に
して厚さ155μmの難燃シートを得た。該難燃シート
についての性能を測定した結果は表1に示す。
【0025】比較例2 実施例1においてジシアンジアミド エピキュア DI
CY 7Aの添加部数を250重量部にした。それ以外
は実施例1と同様にして水性難燃性樹脂デイスパージョ
ンを製造しようとしたが、撹拌中に増粘がおこり、ポリ
エステルフイルム上に注入、流延できる水性難燃性樹脂
デイスパージョンを製造することができないかった。
【0026】
【表1】
【0027】(註) 1. 表中の難燃樹脂液は水性難
燃性樹脂デイスパージョンの略である。 2. 表中引張強度の単位、A、BはKgf/3cmで
ある。 3. 表中の灰分<0.1は0.1より少ないことを示
す。 4. 諸性能の測定法は次の通りである。 (1) 酸素指数 JIS K 7201 支持方法の区分:B−1号 (2) 引張試験 JIS Z−1702 (3) 灰分 試料の適量を白金るつぼに採取し、熱板上で炭化した
後、電気炉に入れて850℃×30分灰化し、その重さ
を計り灰分とした。
【0028】
【発明の効果】本発明は自己消火性を有し、使用時に良
好な難燃性を示し、焼却時にハロゲンや燐を発生せず、
焼却後の残存灰分も少ない、優れた効果を奏する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月31日(2000.5.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 自己消火性難燃シート
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線物質取扱所等
において使用する難燃シートに関する。詳しくは、難燃
時にハロゲン系ガス、NOガス、SOガス等の発生
がなく、かつ、燃焼ガスが通過するフィルターの目詰ま
りを起こす燐系ガスを発生せず、灰分の残量が微量で、
取扱性がよい放射線物質取扱所の床面、機器類、資材置
き場、壁面、等を被覆するために使用する、難燃シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂等の可燃性
の合成樹脂の難燃化方法には、ハロゲン系化合物と三酸
化アンチモンを併用して配合する方法がよく知られてい
る。また、焼却の際に有毒ガスを発生しないよう、可燃
性の非塩素系ポリマーに塩素系添加剤を配合することな
く、オルガノポリシロキサンと有機金属化合物とを配合
してなる難燃性組成物も公知である。この組成物は焼却
時に塩素や、NOあるいはSOを排出したり灰分が
多量に発生するので問題がある。また、特開平3−77
67号公報、特開平3−15539号公報、特開平4−
332640号公報、特開平164594号公報には、
難燃剤として尿素を用いた組成物やフイルム、が記載さ
れているが、尿素は極性が強く、熱可塑性重合体との相
溶性が悪い。尿素は水に対する溶解性が大きく、吸湿性
が大で取扱性が悪い。更に132℃で溶融し、さらに加
熱すると凝集し、分解するので加工性が悪欠点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特に放射性物質を取り
扱う場所、例えば原子力発電所や放射性物質研究所等で
は、床、壁、天井、間仕切り等に放射性物質が付着しな
いように、合成樹脂フイルムで被覆し、一定期間経過後
に新しいフイルムと交換し、取り除いた古いフイルムは
焼却している。しかし、焼却後も残留灰分の放射性は残
るので、灰分量が増加すれば、放射性灰分を密封するの
に必要な材料費や保管空間が増加するため、焼却後の残
留灰分が少ないことが要求される。同時に、使用中に損
傷して床等が露出することのないような強度が必要とさ
れる。また近年、難燃剤としてハロゲン含有物質だけで
なく、燐含有物質も使用しないことになった。本発明
は、上記従来の問題点を解消し、難燃性でありながら焼
却可能であり、焼却にしては有害ガスを発生せず灰分
の発生も少なく、強度が強い複合フイルムを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. 樹脂固形分30〜75重量%のポリオレフィン
系樹脂水性ディスパージョン、樹脂固形分25〜70重
量%のポリウレタン系樹脂水性ディスパージョン、から
選んだ1または2以上の樹脂水性ディスパージョンに、
該樹脂水性ディスパージョンの固形分100重量部に対
し20〜200重量部のジシアンジアミドを配合してな
る、微量灰分性組成物で形成したシートの少なくとも一
面に熱可塑性樹脂フイルムを積層した自己消火性難燃シ
ート。 2. ジシアンジアミドの平均粒径が100μ以下で
ある、1項に記載された自己消火性難燃シート。 3. 厚さが50〜500μで限界酸素指数が26以
上である、1項または2項に記載された自己消火性難燃
シート。 4. ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンが樹
脂固形分30〜75重量%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体水性ディスパージョン、エチレン−酢酸ビニル−バ
ーサチック酸ビニル共重合体水性ディスパージョン、エ
チレン−酢酸ビニル−アクリル酸ビニル共重合体水性デ
ィスパージョン、アクリル変性エチレン−酢酸ビニル共
重合体水性ディスパージョンか選んだ1または2以上
の樹脂水性ディスパージョンである、1項または2項に
記載された自己消火性難燃シート。 5, ポリオレフィン系樹脂水性水性ディスパージョン
の樹脂固形分100重量部に対してメラミン系化合物を
10〜100重量部配合した、1項ないし4項のいずれ
か1項に記載された自己消火性難燃シート。 6. メラミン系化合物がメラミンである、5項に記載
された自己消火性難燃シート。 7, メラミン系化合物がメラミンシアヌレートであ
る、5項に記載された自己消火性難燃シート。」に関す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリオレフィン
系樹脂水性デイスパージョンとしては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体水性デイスパージョン、エチレン−酢酸
ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体水性デイスパー
ジョン、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体水性デイスパージョン、アクリル変性エチレン−
酢酸ビニル共重合体水性デイスパージョン等が挙げられ
る。中でもエチレン−酢酸ビニル共重合体水性デイスパ
ージョンが好ましくエチレン−酢酸ビニル共重合体とし
ては酢酸ビニル60〜95重量%と残部エチレンの共重
合体が好適であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体水性
デイスパージョンは固形分30〜75重量%、粒径0.
1〜15μ、粘度50〜9000cp、pH4〜9の
ものが好ましく、例えばS−455、S−456、S−
467、S−500、S−752、S−753(住友化
学工業株式会社製)等が好適に使用される。
【0006】ポリウレタンとしては、ポリエステル、ポ
リエーテル、ポリカーボネートの主構造を有するポリウ
レタンが用いられるが、可撓性、耐水性、密着性等から
みてポリエステル主構造のポリウレタンが好ましい。本
発明で使用するポリウレタン水性デイスパージョンとし
ては、固形分25〜70重量%、粒径0.01〜10μ
、粘度10〜3000cp、pH4〜9のものが好ま
しく、例えば住友バイエルウレタン株式会社製、デスパ
コール U−42、デスパコール U−53、デスパコ
ール U−54、デスパコール KA8481、旭電化
工業株式会社製、アデカボンタイター HUX−38
0、アデカボンタイター HUX−232、アデカボン
タイター HUX−290H、アデカボンタイター H
UX−35O、アデカボンタイター HUX−386
H、関西ペイント株式会社製、レタンWB−C等があ
る。ポリウレタン水性デイスパージョンは単独で使用し
てもよく、ポリオレフィン系樹脂水性デイスパージョン
と混合して使用することもできる。ポリウレタン水性デ
イスパージョン固形分90〜30重量%に対してポリオ
レフィン系樹脂水性デイスパージョン固形分10〜70
重量%の割合が好ましい。
【0007】本発明は難燃剤としてジシアンジアミドを
使用する。ジシアンジアミドは化学式
【0008】
【化1】
【0009】で示される化合物であり、融点209℃、
灰分0.03重量%以下、比重1.40である。ジシア
ンジアミドは水性デイスパージョン樹脂への分散性を考
えると、平均粒径は100μm以下とすることが好まし
い。平均粒径が5〜20μmのものがさらに好ましい。
ジシアンジアミドは水性デイスパージョン樹脂固形分1
00重量部に対して20〜200重量部添加するが、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体水性デイスパージョン、ポ
リウレタン水性デイスパージョンとの相溶性がよく、こ
れ等樹脂に多量に配合してもデイスパージョンの粘度上
昇は少ない。またプレートアウトもほとんどない。ジシ
アンジアミドは燃焼時に分解してアンモニアガスを発生
し、自己消火性を与える。配合量が20重量部以下では
燃焼効果が小さく、200重量部以上では水性デイスパ
ージョンの粘度が増粘して水性難燃性樹脂デイスパージ
ョンの製造が困難になる。ジシアンジアミドの例として
エピキュア DICY 7A、エピキュアDICY
7、エピキュア DICY 15、エピキュア DIC
Y20(油化シェルエポキシ株式会社製)、ジシアンジ
アミ(日本カーバイド工業株式会社製)が挙げられ
る。
【0010】本発明でジシアンジアミドを配合した水性
デイスパージョン樹脂で形成したシートの少なくとも一
面に熱可塑性樹脂フイルムを積層するのは、難燃シート
の引張強度の補強のためである。このフイルムは、樹脂
の種類はいずれでもよいが前記難燃性水性樹脂デイスパ
ージョンを熱可塑性樹脂フイルム上に流延し、その後の
加熱炉での加熱加工の加熱によるフイルムの収縮が少な
いポリエステルフイルムが望ましい。難燃シートを形成
した熱可塑性樹脂フイルムの他の面は、床面に敷いた場
合人が歩いても滑らないようにするため、ややゴム弾性
があるエチレン−酢酸ビニル共重合体フイルムが望まし
い。さらにエンボス加工することがより望ましい。
【0011】熱可塑性樹脂フイルムの厚みは5〜50μ
mである。引張強度補強の点からは厚い方がよく、難燃
性、風合いの点からは薄い方が望ましく、5〜35μm
が好ましく、より好ましくは5〜25μmである。本発
明の難燃シートは、厚さが50μm以下では、難燃性水
性デイスパージョンを熱可塑性樹脂フイルム上に流延し
てナイフコーター(ドクターブレード)等により難燃シ
ートを製造する際、均一厚さの難燃シートが得難くな
り、製造加工に問題が生ずる。500μ以上では風合
いがハードになり、取扱性が悪い難燃シートになる。
【0012】また自己消火性、難燃性を示す限界酸素指
数は26以上である。26以下では自己消火性、難燃性
が不十分であって好ましくない。
【0013】本発明で使用するメラミン系化合物として
は、メラミンとメラミンシアヌレートがある。メラミン
は粒径が50μm以下のものが好ましく、特に20μm
以下のものが好ましい。難燃性はジシアンジアミドとの
相乗効果があり、ポリオレフィン系樹脂水性デイスパー
ジョンの固形分100重量部に対し10〜100重量部
添加する。10重量部以下では相乗効果が小さく、10
0重量部以上でも相乗効果が小さくなる。例えば、油化
メラミン株式会社製メラミンや、日産化学工業株式会社
製メラミンがある。メラミンシアヌレートは粒径は50
μm以下のものが好ましく、特に20μm以下のものが
好ましい。難燃性はジシアンジアミドとの相乗効果があ
り、10〜100重量部添加する。0重量部以下で
は、相乗効果が小さく、100重量部以上でも相乗効果
が小さくなる。水性デイスパージョン樹脂に添加すると
メラミンシアヌレートは種類により、少量でも増粘する
ものがあるが、樹脂化合物または無機化合物で表面処理
されたものは増粘が小さい傾向になるので好ましい。例
として、MC−610(日産化学工業株式会社製)が挙
げられる。
【0014】本発明で難燃剤に適宜に種類及び量を選び
顔料、染料、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防
止剤、安定剤、カップリング剤、希釈剤、増粘剤、発泡
剤、分散剤、散泡剤、防黴剤、防藻剤等を併用すること
ができる。
【0015】
【実施例】実施例を示して本発明を具体的に説明する。
【0016】実施例1 プラネタリヤミキサー(容量25リットル)の中へエチ
レン−酢酸ビニル共重合体水性デイスパージョンS−7
53(住友化学工業株式会社製、固形分50重量%)2
00重量部を投入し、次にジシアンジアミド エピキュ
ア DICY 7A(油化シェルエポキシ株式会社製、
平均粒径5〜10μ、灰分0.05%以下)100重
量部と紫外線吸収剤チヌピン327(チバガイギ社製)
0.3重量部、酸化防止剤 イルガノックス 1010
(チバガイギ社製)0.3重量部、消泡剤 アデカネー
ト B1016(旭電化工業株式会社製)0.5重量部
を約5分かけて撹拌しながら徐々に添加する。その後2
0分間撹拌した。次に徐々に減圧度合いを大きくして1
0mmHgで約30分間真空脱泡を行い、次にこの混合
物を三本ロールに通り混練した。粘度3,860cp
(BM型粘度計、ローターV−6、12rpm、25
℃)の水性難燃性樹脂デイスパージョンを得た。幅12
0cm、厚さ25μmのポリエステルフイルムをガイド
ロールを通し引き出し、該フイルム上へ、水性難燃性樹
脂デイスパージョンをホースで徐々に注入し、ナイフコ
ーター(ドクターブレード)により該フイルムの片面に
流延塗布後、温度80℃、100℃、120℃、140
℃の加熱炉で加熱処理して一面にポリエステルフイルム
が積層された難燃シートをワインダーで巻き取った。次
に一方の面に厚さ12μmのエチレン−酢酸ビニル共重
合体(酢酸ビニル含有量19重量%)フイルムをドライ
ラミネート方式で積層して厚さ150μmの難燃シート
を得た。該難燃シートについての性能を測定した結果は
表1に示す。
【0017】実施例2 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにポリウレタン ディスパコール U−5
4(住友バイエルウレタン株式会社製、固形分50重量
%)200重量部を使用し、ジシアンジアミド エピキ
ュア DICY 7Aを40重量部添加した。該水性難
燃性樹脂デイスパージョンの粘度は2,230cpであ
った。その他は実施例1と同様にして一面にポリエステ
ルフイルムが積層された難燃シートをワインダーに巻き
取った。一方の面にエチレン−酢酸ビニル共重合体フイ
ルムを積層せず、フイルムの積層は片面のみの難燃シー
トを得た。該難燃シートの厚さは130μmであった。
該難燃シートについての性能を測定した結果は表1に示
す。
【0018】実施例3 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにS−752(住友化学工業株式会社製、
固形分50重量%)を60重量部とポリウレタン ディ
スパコール U−54(固形分50重量%)140重量
部を添加した。ジシアンジアミド エピキュア DIC
Y 7Aは80重量部添加した。該水性難燃性樹脂デイ
スパージョン粘度は2,570cpであった。その他は
実施例1と同様にして厚さ180μmの難燃シートを得
た。該難燃シートについての性能を測定した結果は表
に示す。
【0019】実施例4 実施例1においてジシアンジアミドはエピキュア DI
CY 7Aを使用する代わりにジシアンジアミ(日本
カーバイド工業株式会社製、粒径50〜100μm、灰
分0.03%以下)100重量部とメラミン(油化メラ
ミン株式会社製)20重量部を添加した。該水性難燃性
樹脂デイスパージョンの粘度は4,180cpであっ
た。その他は実施例1と同様にして厚さ210μmの難
燃シートを得た。該難燃シートについての性能を測定し
た結果は表1に示す。
【0020】実施例5 実施例1においてジシアンジアミドはエピキュア DI
CY 7Aを使用する代わりにジシアンジアミ(日本
カーバイド工業株式会社製、粒径50〜100μm、灰
分0.03%以下)100重量部とメラミンシアヌレー
ト MC−610(日産化学工業株式会社製)20重量
部を添加した。該水性難燃性樹脂デイスパージョンの粘
度は4,470cpであった。その他は実施例1と同様
にして厚さ190μmの難燃シートを得た。該難燃シー
トについての性能を測定した結果は表1に示す。
【0021】実施例6 実施例1においてジシアンジアミドはエピキュア DI
CY 7Aを使用する代わりにジシアンジアミド(日本
カーバイド工業株式会社製、粒径50〜100μm、灰
分0.03%以下)180重量部を添加した。該水性難
燃性樹脂デイスパージョンの粘度は4,820cpであ
った。その他は実施例1と同様にして厚さ320μmの
難燃シートを得た。該難燃シートについての性能を測定
した結果は表1に示す。
【0022】実施例7 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにポリウレタン レタン WB−C(関西
ペイント株式会社製、固形分38重量%)263重量部
を使用し、ジシアンジアミドはエピキュア DICY
7Aの代わりにジシアンジアミ(日本カーバイト株式
会社製、粒径50〜100μm、灰分0.03%以下)
100重量部を添加した。その他は、実施例1と同様に
して、粘度2,350cpの水性難燃性樹脂デイスパー
ジョンを得た。該水性難燃性樹脂デイスパージョンを用
い実施例1と同様にして、一面にポリエステルフイルム
が積層された難燃シートをワインダーに巻き取った。一
方の面にはエチレン−酢酸ビニル共重合体フイルムを積
層せず、フイルムの積層は片面の難燃シートを得た。該
難燃シートの厚さは150μmであった。該難燃シート
についての性能を測定した結果は表1に示す。
【0023】実施例8 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体S−7
53の代わりにポリウレタン レタン WB−C(関西
ペイント株式会社製、固形分38重量%)263重量部
を使用し、ジシアンジアミドはエピキュア DICY
7Aの代わりにジシアンジアミ(日本カーバイト株式
会社製、粒径50〜100μm、灰分0.03%以下)
120重量部、メラミン(油化メラミン株式会社製)2
0重量部を添加した。その他は実施例1と同様にして、
粘度3,490cpの水性難燃性樹脂デイスパージョン
を得た。該水性難燃性樹脂デイスパージョンを用い実施
例1と同様にして、厚さ95μmの難燃シートを得た。
該難燃シートについての性能を測定した結果は表1に示
す。
【0024】比較例1 実施例1においてジシアンジアミド エピキュア DI
CY 7Aの添加部数を10重量部にした。それ以外は
実施例1と同様にして水性難燃性樹脂デイスパージョン
を製造した。該水性難燃性樹脂デイスパージョンの粘度
は1,250cpであった。その他は実施例1と同様に
して厚さ155μmの難燃シートを得た。該難燃シート
についての性能を測定した結果は表1に示す。
【0025】比較例2 実施例1においてジシアンジアミド エピキュア DI
CY 7Aの添加部数を250重量部にした。それ以外
は実施例1と同様にして水性難燃性樹脂デイスパージョ
ンを製造しようとしたが、撹拌中に増粘がおこり、ポリ
エステルフイルム上に注入、流延できる水性難燃性樹脂
デイスパージョンを製造することができないかった。
【0026】
【表1】
【0027】(註) 1. 表中の難燃樹脂液は水性難
燃性樹脂デイスパージョンの略である。2. 表中引張
強度の単位、A、BはKgf/1.5cmである。 3. 表中の灰分<0.1は0.1より少ないことを示
す。 4. 諸性能の測定法は次の通りである。 (1) 酸素指数 JIS K 7201 支持方法の区分:B−1号 (2) 引張試験 JIS Z−1702 (3) 灰分 試料の適量を白金るつぼに採取し、熱板上で炭化した
後、電気炉に入れて850℃×30分灰化し、その重さ
を計り灰分とした。
【0028】
【発明の効果】本発明は自己消火性を有し、使用時に良
好な難燃性を示し、焼却時にハロゲンや燐を発生せず、
焼却後の残存灰分も少ない、優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75/04 C08L 75/04 Fターム(参考) 4F100 AH03A AK01B AK01C AK03A AK25A AK36A AK51A AK68A AK80A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA25 CA07 CA08A CA23A DE01A GB90 JB05A JB16B JB16C JJ07 JL00 JM10A YY00 YY00A 4J002 BB06W BB07W BF01W BF02W CC18Y CK02X ET006 FD146 GL00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂固形分30〜75重量%のポリオレ
    フィン系樹脂水性ディスパージョン、樹脂固形分25〜
    70重量%のポリウレタン系樹脂水性ディスパージョ
    ン、から選んだ1または2以上の樹脂水性ディスパージ
    ョンに、該樹脂水性ディスパージョンの固形分100重
    量部に対し20〜200重量部のジシアンジアミドを配
    合してなる、微量灰分性組成物で形成したシートの少な
    くとも一面に熱可塑性樹脂フイルムを積層した自己消火
    性難燃シート。
  2. 【請求項2】 ジシアンジアミドの粒径が100μ以下
    である、請求項1に記載された自己消火性難燃シート。
  3. 【請求項3】 厚さが50〜500μで限界酸素指数が
    26以上である、請求項1または2に記載された自己消
    火性難燃シート。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージ
    ョンが樹脂固形分30〜75重量%のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体水性ディスパージョン、エチレン−酢酸ビ
    ニル−バーサチック酸ビニル共重合体水性ディスパージ
    ョン、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸ビニル共重合
    体水性ディスパージョン、アクリル変性エチレン−酢酸
    ビニル共重合体水性ディスパージョンか選んだ1または
    2以上の樹脂水性ディスパージョンである、請求項1ま
    たは2に記載された自己消火性難燃シート。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィン系樹脂水性水性ディスパ
    ージョンの樹脂固形分100重量部に対してメラミン系
    化合物を10〜100重量部配合した、請求項1ないし
    4のいずれか1項に記載された自己消火性難燃シート。
  6. 【請求項6】 メラミン系化合物がメラミンである、請
    求項5に記載された自己消火性難燃シート。
  7. 【請求項7】 メラミン系化合物がメラミンシアヌレー
    トである、請求項5に記載された自己消火性難燃シー
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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