JP2001046247A - フライヤー - Google Patents

フライヤー

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JP2001046247A
JP2001046247A JP11229441A JP22944199A JP2001046247A JP 2001046247 A JP2001046247 A JP 2001046247A JP 11229441 A JP11229441 A JP 11229441A JP 22944199 A JP22944199 A JP 22944199A JP 2001046247 A JP2001046247 A JP 2001046247A
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oil tank
electrode
electrostatic field
fryer
far
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Akinori Ito
昭典 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明では使用する油の鮮度の維持、寿命の
長期化等の作用効果をさらに向上させるとともにコンパ
クトな電極を備えた静電場フライヤーを提供する。 【解決手段】 食材を揚げ調理する油槽4に電極8を浸
漬し、この電極8を介して前記油槽4に静電場を形成す
る静電場フライヤーにおいて、前記油槽4の油を加熱す
る熱管14上に配置された梁材13を前記油槽4に備
え、前記電極8を、電気的に絶縁する絶縁体15を介し
て前記梁材13の上に配置する。前記油槽4に遠赤外線
放射体を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食材を揚げ調理す
るフライヤーの油槽内に静電場を形成させる静電場フラ
イヤーに関する。
【0002】
【従来の技術及び関連する技術】静電場で揚げ調理を行
うと、使用される油の鮮度を長期に亘り維持することが
できるとともに、この油の寿命を延ばすことができる。
近年、かかる作用効果に着目し、揚げ調理をするフライ
ヤーの油槽内に静電場を形成することが行われている。
この場合、網状に電極を形成し、この電極を揚げ物がフ
ライヤーの油槽の下部に落下するのを防止する金網にテ
フロン等で形成された絶縁駒を介して取付けている。一
方、遠赤外線の作用効果により水等の鮮度を長期間維持
できることに着目し、遠赤外線を放射する物質について
の様々な研究も行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】食材を揚げ調理する場
合において、油槽に静電場を形成することは、単独で適
応しても使用する油の鮮度の維持、寿命の長期化に対し
て極めて有効な手段である。ところが、従来のように食
材落下防止用の金網上に網上に形成した電極を油槽に設
けると、機構の複雑化を招くだけでなく、これらにスペ
ースを大幅に取られてしまう。
【0004】そこで、本発明では使用する油の鮮度の維
持、寿命の長期化等の作用効果をさらに向上させるとと
もにコンパクトな電極を備えた静電場フライヤーを提供
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、食
材を揚げ調理する油槽に電極を浸漬し、この電極を介し
て前記油槽に静電場を形成する静電場フライヤーにおい
て、この静電場フライヤーは、前記油槽の油を加熱する
熱管上に配置された梁材を前記油槽に備え、前記電極
を、電気的に絶縁する絶縁体を介して前記梁材の上に配
置している静電場フライヤーにより上記課題を解決す
る。
【0006】本発明によれば、食材が油槽底面に落下す
るのを防止する金網を油槽に配置していないので、食材
を調理する際に油槽のスペースを有効に利用できる。
【0007】請求項2の発明では、請求項1記載の静電
場フライヤーにおいて、前記静電場フライヤーは、前記
梁材及び前記電極を前記絶縁体に係合させて、これらを
一体的にして設けていることを特徴とする。
【0008】本発明によれば、油槽で電極が移動して油
槽の壁面と接触することが無く、安定した静電場を形成
させることができる。また、電極、絶縁体及び梁材を同
時に取り外せるため、油槽の清掃を効率よく行える。
【0009】請求項3の発明では、食材を揚げ調理する
油槽に電極を浸漬し、この電極を介して前記油槽に静電
場を形成する静電場フライヤーにおいて、前記電極は棒
材が前記油槽の内壁面に沿うように配され、前記電極に
は、この電極が周囲と接触するのを防止して電気的に絶
縁する絶縁部材が貫通されて設けられている静電場フラ
イヤーにより上記課題を解決する。
【0010】本発明によれば、電極を少ないスペースで
油槽に配置でき、調理の際に電極が邪魔にならない。
【0011】請求項4の発明では、食材を揚げ調理する
油槽に電極を浸漬し、この電極を介して前記油槽に静電
場を形成する静電場フライヤーにおいて、前記電極が、
複数の貫通孔が形成された板材からなり、前記貫通孔の
周縁はこの電極の表面から裏面へ向けて曲成された曲面
からなる静電場フライヤーにより上記課題を解決する。
【0012】本発明によれば、電極は食材が油槽底面に
落下するするのを防止する金網の役割を果たすので、別
途食材落下防止用の金網を設ける必要が無い。また、電
極に形成された貫通孔の周縁が曲面で形成されているの
で、たとえば、この電極の表面に感電防止用の琺瑯等の
皮膜を形成させた場合、前記貫通孔の周縁においてもむ
ら無く皮膜を形成させることができる。
【0013】請求項5の発明では、請求項4記載の静電
場フライヤーにおいて、前記電極が、波状に曲成されて
いることをことを特徴とする。
【0014】本発明によれば、単に平板状に形成された
電極に比し、電極の表面積をより大きくすることができ
る。
【0015】請求項6の発明では、請求項1乃至5いず
れかに記載の静電場フライヤーにおいて、前記静電場フ
ライヤーは、その油槽に遠赤外線放射体を備えたことを
特徴とする。
【0016】本発明によれば、遠赤外線放射体が油槽の
油を活性化させ、油の分子間の結合を強化して、油の酸
化を防止する。そのため、油の鮮度を長期に亘り維持で
き、寿命を長期化させる。
【0017】請求項7の発明では、請求項4また5に記
載の静電場フライヤーにおいて、板材からなる前記電極
は、遠赤外線放射体が混入された皮膜層を備えているこ
とを特徴とする。
【0018】本発明によれば、前記遠赤外線放射体が前
記電極に長期間付着され、前記遠赤外線放射体による作
用効果を長期に亘り発揮させることができる。
【0019】請求項8の発明では、食材を揚げ調理する
油槽に電極を浸漬し、この電極を介して前記油槽に静電
場を形成する静電場フライヤーにおいて、前記油槽に遠
赤外線放射体を備えた静電場フライヤーにより上記課題
を解決する。
【0020】本発明では、静電場の作用効果に加え、遠
赤外線放射体の作用効果により油槽の油の寿命を長期化
させることができる。即ち、これら両者が油を活性化さ
せ、油の分子間の結合力を強化して、油の酸化等を防止
する。
【0021】請求項9の発明では、請求項8記載の静電
場フライヤーにおいて、前記油槽は、前記フライヤーに
着脱自在に装着されており、前記遠赤外線放射体は、前
記油槽の内壁面に付着されていることを特徴とする。
【0022】本発明では、フライヤーを長期に亘り使用
して、油槽に設けられた遠赤外線放射体が油槽の壁面な
どから離脱した場合でも、フライヤーから油槽のみを取
り外し、再度低温溶射法などにより遠赤外線放射体を付
着させることが極めて容易に行える。
【0023】請求項10の発明では、請求項6乃至9い
ずれかに記載の静電場フライヤーにおいて、前記遠赤外
線放射体がSiO2を含有していることを特徴とする。
【0024】請求項11の発明では、請求項10記載の
静電場フライヤーにおいて、前記遠赤外線放射体がAL
23を含有していることを特徴とする。
【0025】請求項12の発明では、請求項6乃至9い
ずれかに記載の静電場フライヤーにおいて、前記遠赤外
線放射体がTiO2を含有していることを特徴とする。
【0026】請求項13の発明では、請求項12記載の
静電場フライヤーにおいて、前記遠赤外線放射体がAL
23を含有していることを特徴とする。
【0027】請求項10から請求項13の本発明によれ
ば、従来から使用されている人工遠赤外線セラミックス
に比し、より大きな遠赤外線の放射エネルギー量、より
高いエネルギー放射率の遠赤外線放射体を静電場フライ
ヤーに設けることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1から図5は、本発
明の第1の実施形態にかかる静電場フライヤーを示して
いる。図1に示すように静電場フライヤー1は、外観が
箱型に形成されていている。この静電場フライヤー1
は、両側部で相対向するようにして設けられて当該静電
場フライヤー1を支持する脚部2,2と、油を収容し、
揚げ物を調理するため深く窪んだ油槽4と、油槽4の一
面をなし油槽4周縁の上端面から突出するように設けら
れた背面5と、前面6に設けられ、油の温度等を調整す
る操作パネル6aとを備えている。各脚部2,2は、フ
ライヤー1の側面3,3と一体に設けられており、これ
らの下端には球状に形成されたキャスター2a‥2aが
前部と後部とにそれぞれ設けられている。また、脚部2
と脚部2の間には、上面が開放された箱状の排油タンク
7が設けられている。この排油タンク7は、揚げ調理に
使用して古くなった油を一次的に収容するためのタンク
である。
【0029】油槽4の内部には、この油槽4のほぼ全域
を覆うように配置された矩形平板状の電極板8が設けら
れている。電極板8の隅には、この電極板8に高電圧を
印加させる接続棒9が立設している。この接続棒9は、
高電圧を発生させるトランス10と配線12aで繋がれ
ている。トランス10には、別の配線12bが繋がれて
いて、その先端には電源に接続するための二股に分かれ
た電極を有するプラグ11が設けられている。なお、こ
の電極板8は、食材が油槽4の底部に落下するのを防止
する金網の役割をも果たしている。
【0030】図2は、油槽4の内部に配置された電極板
8の取付機構を示している。油槽4の下部には、油を加
熱する円筒状の熱管14‥14が水平に平行をなして4
本配されている。これら熱管14‥14の上面には、こ
れらの長手方向の両端部で直交するように配された梁材
13,13と、各梁材13,13の両端に取付けられた
短円柱状の絶縁駒15‥15と、これら絶縁駒15‥1
5を介して梁材13,13に支持された電極板8とが一
体をなして設けられている。
【0031】梁材13,13は、耐熱性に優れた材質か
らなり、断面形状が長方形をなしており、その長さが油
槽4の左右方向の幅よりやや短めに形成された部材であ
る。絶縁駒15‥15は、図3に示すように絶縁部材で
あるテフロンにより短円柱状に形成された部材である。
絶縁駒15の上面には、電極板8を固定するため、電極
板8の4隅が係合する係合溝15aが形成されている
(図3(a)参照)。この係合溝15aは、中心角が9
0度の扇形に形成されている。一方、絶縁駒15の下面
には、梁材の端部が嵌合する嵌合溝15bが形成されて
いる(図3(b)参照)。この嵌合溝15bの幅は梁材
の幅とほぼ同寸法であり絶縁駒15の周縁から中心部ま
で形成されている。
【0032】絶縁駒15の嵌合溝15bを梁材13の端
部に嵌合させるとともに、絶縁駒15の係合溝15aで
電極板8をその4隅から中心に向けて力を加えるように
して取付ける事で、電極板8と梁材13,13と絶縁駒
15‥15とは図2に示すように一体をなしている。
【0033】なお、本実施形態では、絶縁駒の径を梁材
の幅より大きく形成し、絶縁駒に嵌合溝を設けた場合に
ついて示したがこれには限定されず、梁材に絶縁駒の直
径と同寸の凹状の嵌合孔を形成し、この嵌合孔に絶縁駒
を嵌め込んで設けてもよい。また、絶縁駒の形状は、短
円柱状に限定されるものではなく、直方体等その他の形
状に形成しても構わない。
【0034】図4は、この電極板8に形成された貫通孔
8aの近傍の縦断面図を示している。この図に示すよう
に電極板8の表面には、絶縁性を有する琺瑯の皮膜層1
6が形成されている。この琺瑯の皮膜層16は、人が箸
やすくい網等を介して電極板8に接触した際に感電を防
止するもので、半流動体の原液を電極板8の全面に亘り
被着した後、500〜600℃で焼き付けて形成されて
いる。なお、電極板8に形成された貫通孔8aの周縁
は、表面から裏面に向けて曲成された曲面で形成されて
いて、琺瑯皮膜の形成を容易にしている。なお、琺瑯皮
膜の代わりにテフロンまたはシリコンの膜を例えばディ
ッピングにより形成してもよい。
【0035】これら貫通孔8a‥8aは、図5に示すよ
うにして形成されている。先ず、図5(a)に示すよう
に、電極板8の素材となる平板8Aを型孔62が形成さ
れた基台61の上面に配置する。なお、型孔62は、平
板8Aに形成しようとする貫通孔よりやや大きめの長孔
状に形成されている。次に、型孔62より小さく形成さ
れた径違いのパンチハンマ60を型孔62の中心にその
軸線CLを一致せしめて急降下させる。すると図5
(b)に示すように、パンチハンマ60が平板8Aを打
ち抜いて、所望の大きさの貫通孔が形成される。この
際、平板8Aのパンチハンマ60の外周周辺部は、せん
断力によって、型孔62とパンチハンマ60との間に形
成される隙間に入り込むようにして曲成され、貫通孔の
周縁に曲面が形成される。この作業を繰り返して板材に
複数の貫通孔を形成して電極板を形成する。なお、平板
8Aの裏面には、形成された貫通孔の周縁に沿ってバリ
8Bが突出した状態になる。このバリ8Bは、図5
(c)に示すようにサンダー等の工具によって削り取ら
れ、電極板の裏面はバリの無い平滑な面に仕上げられて
いる。
【0036】また、皮膜層16には遠赤外線を放射する
遠赤外線放射体が混入されている。本願発明者は、この
遠赤外線放射体として、SiO2及びAL23を主成分と
す石英片石が油の鮮度の維持、寿命の長期化に極めて有
効であることのみならず、衛生的にも極めてよいことを
明確化した。例えば、表1に示す組成成分の石英片石は
遠赤外線放射体として有効なものである。
【0037】
【表1】
【0038】この石英片石は、SiO2が約82重量%、
AL23が約8.6重量%、K2Oが約3重量%、Na2
Oが約2.3重量%含まれたセラミックスの一種であ
る。皮膜層16には、粒径20〜50μm程度に粉砕さ
れた石英片石が混入されている。
【0039】この組成成分を有する石英片石は図6及び
図7に示すように極めて効果的に遠赤外線を放射すると
ともにマイナス電子をも放出している。図6は、200
℃における、本発明に使用される石英片石と一般に使用
されている他の遠赤外線セラミックスとの遠赤外線放射
エネルギー量を比較したグラフである。本図の横軸は、
放射された物質の波長を、縦軸は遠赤外線放射エネルギ
ー量をそれぞれ表している。図の実線が本発明にかかる
石英片石のエネルギー量で、点線が他の遠赤外線セラミ
ックスのエネルギー量である。エネルギー量のピーク値
は、一般の遠赤外線セラミックスにあっては250程度
であるのに対し、石英片石では280程度もあることが
判る。一方、図7は、60℃における、本発明にかかる
石英片石と合成ゼオライトの赤外線エネルギー放射率の
比較を表したグラフである。本図の横軸は波長を、縦軸
は赤外線エネルギー放射率をそれぞれ表している。図
中、実線が石英片石のエネルギー率で、点線が合成ゼオ
ライトのエネルギー率である。波長が9μmの付近で若
干エネルギー率が下回るが、その他の全域に亘り、石英
片石が合成ゼオライトを上回っている。このように、本
発明かかる石英片石は効率よく遠赤外線を放射してい
る。
【0040】この遠赤外線は、油槽に形成された静電場
とともに油を活性化させ分子間の結合を強化する。この
ため、油槽の電解質の浸食を防止して油の鮮度を維持す
る作用を奏している。また、一般に酵素の働きにより油
に含まれる有機物に対し酸化、還元などの複雑な化学反
応が生じるが、遠赤外線を放射すると人体に悪影響を及
ぼさない範囲で酵素の触媒作用を活性化させる。そして
細菌等を分解し、油の浄化作用を促している。更に、遠
赤外線を奉して分子間の結合を強化すると油の酸化が防
止される。このため油の寿命を長期化することが可能に
なる。
【0041】次に図8から図11を参照して本発明の第
2の実施形態について説明する。
【0042】図8は静電場フライヤーの油槽20内部の
構成を示している。この油槽20は、矩形筒状に形成さ
れており、その底面20aは下方に向けて先細りになる
ように周縁から中心に向けて傾く傾斜面により形成され
ている。また、底面20aの中心には、使用された油を
図示しない排油タンクへ排出する円筒状の排出口20b
が設けられている。そして、油槽20には、内部の油を
加熱する円筒状の熱管21‥21と、熱管21‥21の
下方で油槽20に静電場を形成させるための板状の電極
22,22と、油槽20上部に設けられ、油槽20に静
電場を形成させる板材を波状に曲成させた電極24と、
油槽20の側面に配置された遠赤外線を放射する板状の
遠赤外線放射体26‥26とが設けられている。電極2
4は、油槽内側面の上部に取付けられた絶縁ブラケット
23‥23によりその4隅が固定されて設けられてい
る。絶縁ブラケット23‥23は、テフロン等の絶縁性
の有る部材が直方体に形成された部材で、電極24が油
槽の側面と接触するのを防止している。また、このフラ
イヤーには高電圧トランス29が内蔵されていて、この
高電圧トランス29は電極24と配線29aで繋がれて
いる。配線29aは油槽底面20aを貫通して油槽20
の内部に挿入されており、絶縁ブラケット23を貫通し
て電極24に繋がれている。なお、配線29aが油槽2
0の底面20aを貫通する部分には、配線29aと底面
20aとを絶縁し油槽20の油が外部に漏れ出すのを防
止する絶縁パッキン20cが取付けられている。
【0043】このフライヤーでは、熱管21‥21が4
本油槽20の内部で水平方向に延びるように平行をなし
て配置されている。この熱管21の外周面及び内周面に
は、図9に示すように遠赤外線放射体の層21a,21
bが形成されている。これら遠赤外線放射体の層21
a,21bは、SiO2及びAL23を主成分とする粒
径が約20〜50μmのセラミックスの粉体が低温溶射
法により溶射されて形成されたのもである。但し、遠赤
外線放射体としてTiO2の細粒子を使用してもよい。
この遠赤外線放射体としてのセラミックスの層21a,
21bは、油の鮮度の維持や寿命の長期化を促してい
る。また、熱管21の内周面に形成された遠赤外線放射
体の層21bは、この熱管21の内周部分を通過する加
熱ガスから熱を吸収する作用を奏している。一方、熱管
21の外周面に形成された遠赤外線放射体の層21a
は、熱管21から放射される熱を極めて効率よく油槽全
体に輻射している。
【0044】ここで、この実施形態で採用さている低温
溶射法とは、一般に溶射材料の溶融エネルギーとしてガ
ス燃焼炎を使用し、約3000℃の高温で融点が200
0℃以下の粉末状の金属、セラミックスなどの原料を瞬
間的に溶融し、高温弱体被加工物表面に溶射して、大気
中で直接皮膜を形成させる溶射法である。溶射の際、原
料を噴射するガストーチと皮膜が形成される基材とを相
対的に移動させながら行われ、基材表面の温度は、およ
そ50℃程度に抑えられる。なお、この低温溶射法によ
る場合でも、皮膜は粒子間結合により形成される。
【0045】遠赤外線放射体26‥26は、油槽20の
内側面に沿って形成されたポケット25‥25に挿入さ
れて配置されている。油槽20の内側面と電極24の周
縁との間には、隙間が形成されていて、遠赤外線放射体
26‥26は、この隙間を通されてポケット25‥25
に挿入される。なお、この遠赤外線放射体26‥26
は、第1実施形態のフライヤーで説明した石英片石が使
用されている。
【0046】一方、電極24は、図10及び図11に示
すように、ステンレス鋼の板材が波状に曲成された部材
であり、その全面に亘り表面と裏面とを貫通する長円状
の貫通孔24a‥24aが複数形成されている。この電
極24は、油槽に静電場を形成するとともに、調理の際
に食材が油槽20の底面20aに落下するのを防止する
食材落下防止網の役割をも果たしている。なお、電極2
4に高電圧を引火するための接続棒9は、図10に示す
ように左奥側の隅部で、上下に延びるように立設してい
る。また、電極24の表面及び裏面には、遠赤外線放射
体としてのセラミックスの粉体が混入された琺瑯の皮膜
層28が形成されている。
【0047】この皮膜層28は、第1実施形態の場合と
同様に500〜600℃で焼き付けられて形成されてい
る。この電極24は、全体が波状に曲成されているの
で、単に平板状に形成された電極に比し表面積をより大
きくすることができ、表面により多くのセラミックスの
粉体を付着させることが可能となる。なお、電極24に
形成された複数の貫通孔24a‥24aは、第1実施形
態体の場合と同様に、径違いの型孔とパンチハンマとに
より形成されており、その周縁は表面から裏面に向けて
曲成された曲面により形成されている。
【0048】本実施形態において、遠赤外線放射体を熱
管21の表面や、電極24の表面のみならず、油槽内壁
面の全体に上述の石英片石の粉体を低温溶射法等により
付着させれば、より効果的に油の鮮度を維持すること等
を行うことができる。
【0049】次に図12〜図16を参照して本発明の第
3の実施形態について説明する。
【0050】本実施形態では、油槽30に設けられた熱
管33‥33の上に食材が油槽底面に落下するのを防止
する金網34と油槽30に静電場を形成させるための電
極網35とが2段重ねで設けられている。油槽30は矩
形筒状をしており、その底面31は下方に向けて先細り
になるように周縁から中心に向けて傾く傾斜面により形
成されている。また、底面31の中心には、使用された
油を図示しない排油タンクへ排出する円筒状の排出口3
2が設けられている。油槽30の油を加熱する3本の熱
管33‥33は、円筒状に形成された部材で、水平方向
に延びるように平行をなして配置されている。そして、
金網34はこれら熱管33‥33の上面に配置され、電
極網35は、絶縁駒36,37を介してこの金網34の
上に取付けられている。そして、電極網35に高電圧を
印加するための棒状の接続棒9は、電極網35の隅部で
上下に延びるように電極網35に取付けられている。
【0051】金網34は細い線材により長方形に形成さ
れた外枠34aと、この外枠34aの内側で相互に平行
をなして外枠34aの相対向する辺同士を連結する複数
の34b‥34b縦棒とから構成されている。また、電
極網35についても、細長い線材により形成された外枠
35aと、外枠35aの内側で相互に平行をなして外枠
35aの相対向する2つの辺を連結している複数の縦棒
35b‥35bとから構成されている。
【0052】これら金網34と電極網35とは、2種類
の絶縁駒36,37で2段重ねになるように一体的に設
けられている。絶縁駒36,36及び絶縁駒37,37
は、電極網35の隅の部分で対角線上にそれぞれ配置さ
れている。絶縁駒36の相対向する側面には、図14に
示すように縦棒34b,35bを嵌め込ませる嵌合溝3
6a,36bがそれぞれ形成されて、上側の嵌合溝36
a,36aに電極網35の縦棒35b,35bを、下側
の嵌合溝36b,36bに金網34の縦棒34b,34
bをそれぞれ嵌め込ませている。
【0053】一方、他の絶縁駒37は、図15に示すよ
うに相対向する側面に金網の縦棒34b,34bと電極
網の縦棒35b,35bとが嵌め込まれる嵌合溝37
a、37bがそれぞれ形成されている。また、上面に
は、縦棒34b,35bが嵌合する嵌合溝37a,37
bと直交するように設けられ、電極網35の外枠35a
が嵌め込まれる嵌合溝37cが形成されている。絶縁駒
37の側面の上側に形成された嵌合溝37a,37aに
は電極網の縦棒35b,35bが嵌め込まれ、下側に形
成された嵌合溝37b,37に縦棒34b,34bが嵌
め込まれている。また、上面に形成された嵌合溝37c
には、電極網の外枠35aが嵌合される。金網34と電
極網35とは、これら絶縁駒36,37に嵌合されて一
体的に重ね合わされている。なお、絶縁駒37は金網3
4の縦棒34b,34bと、これに直交する外枠35a
とを嵌合しているので、電極網35が油槽30内部で左
右前後の方向で位置ずれすることなく静止する。
【0054】そして、金網34及び電極網35の外枠及
び縦棒の表面には、遠赤外線放射体が混入された琺瑯の
皮膜がそれぞれ形成されている。図16は、電極網の縦
棒35bの軸方向に直交する断面の1部を表したもので
ある。この図16に示すように、縦棒35bの表面に
は、琺瑯の皮膜層39が形成されており、この皮膜層3
9には遠赤外線放射体の粉体39a‥39aが混入され
ている。この遠赤外線放射体の粉体39a‥39aも粒
径が20〜50μm程度のSiO2及びAL23を主成
分とする粉体が使用されている。なお、金網及び電極網
の表面にシリコンやテフロンをディッピングして皮膜層
を形成し、この皮膜層に遠赤外線放射体の粉体を混入し
てもよい。また、遠赤外線放射体としてTiO2を使用
してもよい。
【0055】また、本実施形態においても電極網のみな
らず、油槽の内壁や熱管の内表面及び外表面等にも遠赤
外線放射体を低温溶射法等により付着させれば、油の鮮
度維持などをより効果的に行うことができる。
【0056】以上、第1の実施形態から第3の実施形態
において、油槽に遠赤外線放射体を設ける種々の方法に
ついて説明したが、長期に亘りフライヤーを使用してい
ると遠赤外線放射体が油槽壁面や電極から離脱すること
もある。かかる場合に図17に示すようにフライヤー1
Aを設け、遠赤外線放射体を補充できるようにするとよ
い。
【0057】この図17に示すフライヤー1Aの油槽4
Aには、平板がコの字状に形成され、表面に粒径20〜
50μm程度のSiO2及びAL23を主成分とする遠
赤外線放射体が表面に付着された油槽ケース4Bが設け
られている。この油槽ケース4Bは油槽4Aの両側面及
び背面に沿って油槽4Aに配置されるので、油槽4Aに
設けられた熱管14A‥14Aに干渉させること無く油
槽4Aに着脱させることができる。油槽ケース4Bは定
期的に油槽4Aから取り外され、その表面に遠赤外線放
射体が低温溶射法により溶射され、離脱した遠赤外線放
射体が補充される。なお、この図に示すフライヤーにつ
いても、遠赤外線放射体としてTiO2を使用してもよ
い。
【0058】また、油を加熱する円筒状の熱管14A‥
14Aの上には、食材が油槽14の底部に落下するのを
防止する金網14Bが配置され、更に、金網14Bの上
面には板状に切断された遠赤外線放射体としての石英片
石14Cが配置されている。但し、金網の上面に石英片
石14Cを配置する替わりに、遠赤外線放射体を低温溶
射法等により表面に被覆された板材を配置してもよい。
【0059】なお、この図17に示すフライヤー1A
は、油槽ケース4Bと石英片石14Cとの双方を油槽4
Aに備えた物を示しているが、油槽ケース4B又は石英
片石14Cのいずれか一方のみを油槽に設けても構わな
い。
【0060】次に図18〜図23を参照して本発明の第
4の実施形態について説明する。
【0061】図18は、電気的に加熱する電気ヒータを
備えた卓上式フライヤー40の全体を示している。この
卓上式フライヤー40は全体が箱状に形成されていて、
上面が開放された油槽41と、油槽41の背面上端に立
設する台形状の操作部42と、操作部42の前面42a
から油槽41に向けて延びる配線43,43と、油槽4
1内でこの油槽41のほぼ全面を覆うように設けられ、
配線43,43の先端に取付けられた板状の電極板44
とを備えている。卓上式フライヤー40の下部には、調
理に使用された排油を収容する排油タンク49が備えら
れている。この排油タンク49は、卓上式フライヤー4
0に対して前後に摺動するようになっており、出し入れ
可能となっている。
【0062】また、操作部42の側部には電極板44を
油槽から跳ね上げさせる跳ね上げレバー44Aが手前側
に向けて延びている。この跳ね上げレバー44Aは、図
19に示すように根元を中心に回動可能になっていて、
このレバー44Aを上方へ回動させると、これに伴い電
極板44も油槽41の上方へ回動する。
【0063】電極板44は、図20に示すように板材か
らなり、食材が油槽の底面に落下するのを防止する金網
の役割をも果たしており、その全面に亘って表面と裏面
とを貫通する長円状をした複数の貫通孔44a‥44a
が形成されている。この電極板44は、図21に示すよ
うに油槽内に静電場を形成させるための芯部をなす電極
部45を備えており、電極部45の表面及び裏面には、
被覆層が形成されている。これら被覆層は、電極部45
全面を直接被覆して電極部45を外部と電気的に絶縁す
る内部絶縁層46と、この内部絶縁層46を被覆してな
り油槽内の油を加熱する加熱層47と、更に加熱層47
の外面を被覆して外部から電極板を絶縁している外部絶
縁層48とからなっている。なお、この電極板44に形
成された貫通孔44aの周縁についても表面から裏面に
向けて曲成された曲面からなり各皮膜層46,47,4
8の電極部45への被着を容易ならしめている。
【0064】この卓上式フライヤーの電極部45は油槽
内に静電場を形成させるものであり、SUS304等の
ステンレス鋼が使用されている。内部絶縁層46及び外
部絶縁層48は、AL23系セラミックスを電極部45
の表面と加熱層47の外表面とにそれぞれ溶射して約2
00μmの膜圧に形成されている。また、加熱層47
は、金属系粉体と半導体系粉体とを内部絶縁層の外表面
に一様に溶射して形成されており、内部絶縁層46と外
部絶縁層48との間で薄い層を成している。この加熱層
47では金属系粉体としてNi−Crが、半導体系粉体
としてフェロシリコンがそれぞれ使用されている。な
お、加熱層の膜圧は、30〜100μm程度とするとよ
い。
【0065】加熱層47の発熱量に影響を与える抵抗値
Rは、比抵抗をρ、発熱体断面積をS、発熱体長さをL
とした場合、R=ρ×(L/S)で表せる。また、比抵
抗ρは、金属系粉体に添加される半導体系粉体の含有率
により変化するので、使用するフライヤーに合わせて、
これらの混合割合を決定するとよい。図22は、Ni−
Crに添加するフェロシリコンの割合を変化させた時の
比抵抗の値を表している。この図の横軸はフェロシリコ
ンの添加割合を、縦軸は、比抵抗の対数値を示してい
る。この図22に示すように、添加されるフェロシリコ
ンの割合が大きいほど、比抵抗の値は大きくなる。特に
添加される割合が20%までは、急激に大きくなってい
ることが判る。
【0066】なお、以上に説明した電極板44の外部絶
縁層(図21の符号48で表された層)の外表面に前述
の遠赤外線放射体を低温溶射法等により被着させたり、
外部絶縁層に遠赤外線放射体を混入すれば、油槽内の油
の寿命を長期化させる出けでなく、油槽内に熱を均一に
放射させることができる。また、図23に示すように、
電極板44の外部絶縁層48の更に外側を琺瑯の皮膜4
9で被覆して、この皮膜に遠赤外線放射体を混入させる
ようにしても構わない。
【0067】次に図24を参照しながら、本発明の第5
の実施形態について説明する。この図24は、卓上式フ
ライヤーの油槽50内部を示したものである。油槽50
には油槽50の幅方向に並べられて設けられた3つの加
熱コイル51‥51と、丸棒がコの字状に形成され、油
槽50の前面及び両側面に沿うように配された電極棒5
2とが設けられている。加熱コイル51‥51はニクロ
ム線がフライヤーの前後方向に延びるように長円状にそ
れぞれ形成されたもので油槽50内の油を加熱する。電
極棒52の各辺には、テフロンによりドーナツ状に形成
された絶縁駒53‥53が取付けられている。なお、こ
の絶縁駒53‥53は、その中心に形成された孔に電極
棒52を貫通させて電極棒52に取付けられている。そ
して、電極棒52は、これら絶縁駒53‥53により加
熱コイル51‥51、油槽50の底面及び油槽50の内
側面と絶縁状態を保ちながら底面に配置されている。な
お、絶縁駒の形状はドーナツ状のものには限定されず、
直方体に形成されたもの等その他の形状のものを使用し
ても構わない。
【0068】この電極棒52に高電圧を印加するための
接続棒9は、本図に示す電極棒52の左奥の端部から上
方に向けて延びるように立設している。また、接続棒9
は、油槽50の内側において側面上端と面一のなるよう
に設けられた支持プレート54によりその上部が支持さ
れ、油槽50内での転倒が防止されている。支持プレー
ト54は、薄い平板状の部材であり、その中心には接続
棒9を上下方向に貫通させるための孔が形成されてい
る。
【0069】なお、本実施形態では、油槽50の内面、
加熱コイル51‥51の表面及び電極棒52の表面にS
iO2及びAL23又はTiO2を主成分とする遠赤外線
放射体が低温溶射法により付着されており、油槽内の油
の寿命をより長期化させている。
【0070】以上説明した卓上フライヤーについても長
期に亘り使用していると油槽に設けた遠赤外線放射体が
離脱することがある。離脱した遠赤外線放射体を補充可
能にしたのが図25に示すフライヤー60である。この
図25に示すフライヤー60は、薄い板材により形成さ
れた上面が開放された箱状の油槽油槽ケース63が油槽
装着部61に着脱自在に設けられている。油槽装着部6
1はフライヤーに形成された矩形状の凹部である。フラ
イヤー60の油槽装着部61の上端面には、油槽装着部
61の周縁に沿って形成された溝62が形成されてい
る。一方、油槽ケース63の上端には、油槽ケース63
の周縁から外側に張り出すように形成されたつば64が
全周に亘り形成されている。油槽ケース63はフライヤ
ーの油槽装着部61の内部に挿入され、溝62につば6
4を嵌め込むようにしてフライヤー60に装着される。
そして、油槽ケース63には油が充填され、油槽ケース
63は油槽として使用される。
【0071】この油槽ケース63の内面には、SiO2
及びAL23を主成分とする遠赤外線放射体が付着され
ている。このフライヤー60では、油槽ケース63が油
槽装着部61に着脱自在に装着されているので、定期的
にケースを取り外し、遠赤外線放射体を低温溶射法等に
より再度付着させ、離脱した遠赤外線放射体を補充する
ことが可能である。なお、遠赤外線放射体は、TiO2
であってもよい。
【0072】図26は、大型のフライヤー70を示して
いる。この大型フライヤー70の油槽71の下方には、
ガス、電気等の加熱部72が設けられている。油槽71
には油が充填されており、油は循環路73を循環してい
る。
【0073】油槽71には、金属製の搬送コンベヤ74
が浸漬されており、油槽71の入口にはこの搬送コンベ
ア74へ食材を送り込むための送込みコンベア75が、
出口側には、調理された食材を油槽から搬出する取出し
コンベア76がそれぞれ設けられている。これらコンベ
アは筒状の駆動ローラ78,78により駆動され、食材
を搬送している。また、送込みコンベア75、搬送コン
ベア74及び取出しコンベア76には、一定間隔をおい
て設けられた食材を案内するブレード74a‥74aが
それぞれ設けられており、食材は所定間隔をおいて搬送
されるようになっている。更に、搬送コンベア74の上
方には、下面のみが油に浸漬され、搬送コンベア74に
より搬送されている食材が油面から浮かぶのを防止して
いる押えコンベア77が設けられている。
【0074】また、油槽71の内壁面には、SiO2
びAL23またはTiO2を主成分とする遠赤外線放射
体が低温溶射法等により付着され、皮膜層が形成されて
いる。また、この代わりに、SiO2及びAL23を主
成分とする板状遠赤外線放射体100を油槽底壁上に配
置してもよい。なお、油槽71の底壁は加熱装置101
によって加熱されるが、上述した熱管21(図9参照)
のように熱伝達効率を上げるために油槽底壁の下面に対
しても遠赤外線放射体の皮膜を形成することが好まし
い。
【0075】油が循環する循環路73には、油槽71の
油を吸い込み、循環路73へ油を吐出しているポンプ8
4と、ポンプ84により吐出された油から調理屑を濾過
する濾過器80と、濾過された油を収容するタンク82
と、タンク82の油を再び油槽71へ送り出すための別
のポンプ81とを備えている。
【0076】タンク82には、その内壁面に遠赤外線放
射体が低温溶射法により溶射され、遠赤外線放射体の薄
い皮膜が形成される。また、タンク82には、その内部
に静電場を形成させるための電極85が設けられてい
る。この電極85はタンク82の壁面と電気的に絶縁さ
れいて、この電極85に高電圧を印加する高電圧トラン
ス79が繋がれている。
【0077】このように本図に示すフライヤーは、タン
ク82に形成された静電場及び、油槽71とタンク82
とに設けられた遠赤外線の双方の作用によって油の鮮度
を保持することが可能である。
【0078】以上、フライヤーに使用される油の鮮度を
保持する等のため、遠赤外線放射体をフライヤーに設け
たものについてせつめいしたが、この遠赤外線放射体と
して使用される物質は、SiO2及びAL23の双方を
主成分とするものには限定されず、SiO2のみを主成
分とするもの、TiO2を主成分とするもの、更には、
TiO2及びAL23を主成分とするものの中からいず
れの物質を使用しても構わない。また、遠赤外線放射体
が油槽や濾過器に設けられるフライヤーは、静電場フラ
イヤーに限定されるものではなく、静電場が形成されな
い通常のフライヤーであっても構わない。
【0079】
【発明の効果】以上、本発明によれば、電極取付機構を
極めて簡素にでき、食材を揚げ調理するスペースを縮減
することが無い。そして、複雑な濾過装置等を別途設け
ること無く油槽の油を長期に亘り新鮮に保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態にかかる静電場フライヤー
の斜視図。
【図2】図1に示す静電場フライヤーの油槽内の概略を
示す斜視図。
【図3】図1に示す静電場フライヤーに使用される絶縁
駒の1実施形態。
【図4】図1の静電場フライヤーに使用される電極板の
貫通孔部分を示す縦断面図。
【図5】貫通孔を形成する工程の1実施形態を示す説明
図。
【図6】本発明に使用される石英片石と一般に使用され
る遠赤外線セラミックスとの赤外線放射エネルギー量の
比較を示す図。
【図7】本発明に使用される石英片石と合成ゼオライト
の赤外線エネルギー放射率の比較を表した図。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかる静電場フライ
ヤーの油槽内部を示す縦断面図。
【図9】図8の静電場フライヤーに使用される熱管の斜
視図。
【図10】図8の静電場フライヤーに使用される電極の
斜視図。
【図11】図10に示す電極の1部の拡大縦断面図。
【図12】本発明の第3実施形態にかかる静電場フライ
ヤーの油槽内部を示す縦断面図。
【図13】図12に示す静電場フライヤーに使用される
金網と電極網とを示す平面図。
【図14】図12に示す静電場フライヤーに使用される
絶縁駒を示す斜視図。
【図15】図12に示す静電場フライヤーに使用される
図14の絶縁駒とは別の絶縁駒を示す斜視図。
【図16】電極網を構成する縦棒表面部分の断面図。
【図17】油槽に着脱自在な油槽ケースを備えたフライ
ヤーの斜視図。
【図18】本発明の第4実施形態にかかる静電場フライ
ヤーの斜視図。
【図19】図18の静電場フライヤーの電極板を跳ね上
げた状態を示す斜視図。
【図20】図18の静電場フライヤーに使用される電極
板の斜視図。
【図21】図20に示す電極板に形成された貫通孔の近
傍の縦断面図。
【図22】図21に示す加熱層のフェロシリコンの含有
量と比抵抗との関係を示すグラフ。
【図23】外部絶縁層の更に外側に琺瑯の皮膜を形成さ
せた電極の貫通孔近傍の縦断面図。
【図24】本発明の第5実施形態にかかる静電場フライ
ヤーの油槽内部を示す説明図。
【図25】フライヤーに着脱自在な油槽ケースを備えた
卓上式フライヤーの斜視図。
【図26】油槽の油を濾過する濾過器を備えた大型フラ
イヤー説明図。
【符号の説明】
1 静電場フライヤー 2 脚部 4 油槽 4A 油槽 4B 油槽ケース 6a 操作パネル 8 電極板 8a 貫通孔 9 接続棒 10 トランス 11 プラグ 13 梁材 14 熱管 15 絶縁駒 16 皮膜層 20 油槽 21 熱管 22 電極 23 絶縁ブラケット 24 電極 24a 貫通孔 26 遠赤外線放射体 28 皮膜層 30 油槽 33 熱管 34 金網 35 電極網 36 絶縁駒 37 絶縁駒 39 皮膜層 40 卓上式フライヤー 41 油槽 44 電極板 44a 貫通孔 45 電極部 46 内部絶縁層 47 加熱層 48 外部絶縁層 49 皮膜 50 油槽 51 加熱コイル 52 電極棒 53 絶縁駒 61 油槽 63 油槽ケース 82 タンク

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食材を揚げ調理する油槽に電極を浸漬
    し、この電極を介して前記油槽に静電場を形成する静電
    場フライヤーにおいて、 この静電場フライヤーは、前記油槽の油を加熱する熱管
    上に配置された梁材を前記油槽に備え、前記電極を、電
    気的に絶縁する絶縁体を介して前記梁材の上に配置して
    いることを特徴とする静電場フライヤー。
  2. 【請求項2】 前記静電場フライヤーは、前記梁材及び
    前記電極を前記絶縁体に係合させて、これらを一体的に
    して設けていることを特徴とする請求項1記載の静電場
    フライヤー。
  3. 【請求項3】 食材を揚げ調理する油槽に電極を浸漬
    し、この電極を介して前記油槽に静電場を形成する静電
    場フライヤーにおいて、前記電極は棒材が前記油槽の内
    壁面に沿うように配され、前記電極には、この電極が周
    囲と接触するのを防止して電気的に絶縁する絶縁部材が
    貫通されて設けられていることを特徴とする静電場フラ
    イヤー。
  4. 【請求項4】 食材を揚げ調理する油槽に電極を浸漬
    し、この電極を介して前記油槽に静電場を形成する静電
    場フライヤーにおいて、 前記電極が、複数の貫通孔が形成された板材からなり、
    前記貫通孔の周縁はこの電極の表面から裏面へ向けて曲
    成された曲面からなることを特徴とするの静電場フライ
    ヤー。
  5. 【請求項5】 前記電極が、波状に曲成されていること
    をことを特徴とする請求項4記載の静電場フライヤー。
  6. 【請求項6】 前記静電場フライヤーは、その油槽に遠
    赤外線放射体を備えたことを特徴とする請求項1乃至5
    いずれかに記載の静電場フライヤー。
  7. 【請求項7】 板材からなる前記電極は、遠赤外線放射
    体が混入された皮膜層を備えていることを特徴とする請
    求項4また5に記載の静電場フライヤー。
  8. 【請求項8】 食材を揚げ調理する油槽に電極を浸漬
    し、この電極を介して前記油槽に静電場を形成する静電
    場フライヤーにおいて、 前記油槽に遠赤外線放射体を備えたことを特徴とする静
    電場フライヤー。
  9. 【請求項9】 前記油槽は、前記フライヤーに着脱自在
    に装着されており、前記遠赤外線放射体は、前記油槽の
    内壁面に付着されていることを特徴とする請求項8記載
    の静電場フライヤー。
  10. 【請求項10】 前記遠赤外線放射体がSiO2を含有
    していることを特徴とする請求項6乃至9いずれかに記
    載の静電場フライヤー。
  11. 【請求項11】 前記遠赤外線放射体がAL23を含有
    していることを特徴とする請求項10記載の静電場フラ
    イヤー。
  12. 【請求項12】 前記遠赤外線放射体がTiO2を含有
    していることを特徴とする請求項6乃至9いずれかに記
    載の静電場フライヤー。
  13. 【請求項13】 前記遠赤外線放射体がAL23を含有
    していることを特徴とする請求項12記載の静電場フラ
    イヤー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009157381A1 (ja) * 2008-06-23 2009-12-30 株式会社マーメード フライヤー
JP2015123367A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 真一 土田 揚げカスの付き難い揚バスケット
KR102029327B1 (ko) * 2018-10-18 2019-10-07 주식회사 덕산이노스 튀김기용 신선도 유지장치

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