JP2001045737A - 渦電流式減速装置 - Google Patents

渦電流式減速装置

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JP2001045737A
JP2001045737A JP11215445A JP21544599A JP2001045737A JP 2001045737 A JP2001045737 A JP 2001045737A JP 11215445 A JP11215445 A JP 11215445A JP 21544599 A JP21544599 A JP 21544599A JP 2001045737 A JP2001045737 A JP 2001045737A
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JP
Japan
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braking
communication hole
cylinder
eddy current
current type
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JP11215445A
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English (en)
Inventor
Masaki Asano
雅樹 浅野
Tadaharu Yamada
忠治 山田
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体構造を変更することなく制動力を調整可
能にすること。 【解決手段】 制動ドラム7の内側に配置されたケース
10内に並列して支持された静止支持筒20及び可動支
持筒22と、支持筒20及び22に配設されかつ各々間
で並列される複数の磁石26と、可動支持筒22を正逆
回動させ制動と非制動との切換を行なうエアシリンダ機
構30とを備えた渦電流式減速装置。シリンダ32に
は、エアタンクTに接続された一端部連通孔40、他端
部連通孔42、中間部連通孔44が形成され、他端部連
通孔42及び中間部連通孔44のうちの一方を閉鎖しか
つ他方をエアタンクTに接続し、又は他方を閉鎖しかつ
一方をエアタンクTに接続しうるよう変更自在に構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両、特にトラッ
ク等の大型車両のメインブレーキであるフットブレーキ
を補助するために適用される渦電流式減速装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平4ー12659号公報に開示され
た渦電流式減速装置は、回転軸に連結された制動ドラム
と、制動ドラムの内側に同軸に配設された環状のケース
とを備えている。ケースは、制動ドラムの内周面に近接
した、アルミニウム等の非磁性体からなる外周壁を備え
ている。ケース内には静止支持筒及び可動支持筒が軸方
向に並列して配設されている。静止支持筒はケース内に
固定され、可動支持筒はケースの内周壁に正逆回動可能
に支持されている。支持筒の各々は鉄等の強磁性体から
形成されている。支持筒の各々の外周部には、周方向に
間隔をおいて複数の永久磁石が配設されている。支持筒
の各々における磁石の各々は、半径方向両端に磁極面を
有しかつ周方向に隣合う相互の磁極が互いに異極(N−
S)となるよう配列されると共に支持筒の各々間で並列
されるよう配設されている。ケースの外周壁には、複数
の強磁性部材が、支持筒の各々間で並列される磁石の各
々に対応してその一方から他方にわたって軸方向に延在
するよう鋳込まれている。外周壁に鋳込まれた、鉄等の
強磁性体からなる強磁性部材の各々は、支持筒の各々間
で並列される磁石の各々の半径方向外側の磁極面及び制
動ドラムの内周面にそれぞれ面するよう配置されてい
る。ケースには、可動支持筒を正逆回動させて制動と非
制動との切換を行なうアクチュエータであるエアシリン
ダ機構が備えられている。エアシリンダ機構に備えられ
たエアシリンダ内はピストンによって二つの室に区画さ
れている。各室に圧力エアが選択的に供給されることに
よりピストンが一定のストローク往復移動させられ、可
動支持筒が正逆回動させられるよう構成されている。
【0003】渦電流式減速装置の制動を作用させる場合
には、エアシリンダ機構を作動させて可動支持筒を一方
に回動させ、可動支持筒及びその磁石の各々を制動位置
に位置付ける。可動支持筒の磁石の各々は、静止支持筒
の磁石の各々に対し同極同士が並列されるよう位置付け
られる。外周壁の強磁性部材の各々は、静止支持筒及び
可動支持筒の各々間で同極同士が並列された磁石の各々
の半径方向外側の磁極面に面するよう相対的に位置付け
られる。その結果、可動支持筒の磁石の各々と制動ドラ
ムとの間、及び、静止支持筒の磁石の各々と制動ドラム
との間に、それぞれ外周壁の強磁性部材の各々を介して
磁気回路が形成されるので、それに対応して制動ドラム
に渦電流が発生し、制動ドラムに対する制動が作動させ
られる。
【0004】制動を解除させて非制動状態に切り換える
場合には、エアシリンダ機構を作動させて可動支持筒を
制動位置から他方に回動させ、可動支持筒及びその磁石
の各々を非制動位置に位置付ける。可動支持筒の磁石の
各々は、静止支持筒の磁石の各々に対し異極同士が並列
されるよう位置付けられる。外周壁の強磁性部材の各々
は、静止支持筒及び可動支持筒の各々間で異極同士が並
列された磁石の各々の半径方向外側の磁極面に面するよ
う相対的に位置付けられる。その結果、可動支持筒及び
その磁石の各々、静止支持筒及びその磁石の各々、及び
外周壁の対応する強磁性部材との間に磁気回路が短絡し
て形成され、制動ドラムとの間は磁気的に遮断されるの
で、制動ドラムに対する制動は解除される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の渦電流式減
速装置においては、先に述べたように、エアシリンダの
ピストンを一定のストローク往復移動させることによっ
て、可動支持筒を正逆回動させ、制動と非制動の切換作
動が行なわれるよう構成されているので、可動支持筒の
磁石の各々の制動位置、すなわち制動時における可動支
持筒の磁石の各々の、静止支持筒の磁石の各々及び外周
壁の対応する強磁性部材に対する相対位置は、実質上、
常に同じである。したがって、同じ仕様の上記渦電流式
減速装置において得られる制動力すなわち制動トルク
(より正確には、制動ドラムの回転数の変化に対する制
動トルクの変化として表示される制動トルク特性)は、
それぞれにおいて実質上同じであり、調整(変更)する
ことはできない。そして同じ仕様の上記渦電流式減速装
置を、GVW(車両総重量)が多少異なる幾種類かの車
両(例えばトラック)に共用しようとする場合には、そ
の制動力が、使用される車両のうちの最大のGVWを有
する車両に適合しうるように、共用すべき車両のGVW
の範囲が選定される。このため上記範囲においてGVW
が最も軽い車両あるいはそれに近い車両ほど、渦電流式
減速装置の制動が過剰に効いてしまうおそれがある。ま
た、同じGVWを有する車両であっても、空車あるいは
積車の状態が空車に近いほど渦電流式減速装置の制動が
過剰に効いてしまうおそれがある。渦電流式減速装置の
制動が効き過ぎるということは、車両に必要以上の減
速、したがって加速を繰り返させることになり、その結
果、燃料消費量を増大させることになる。また、渦電流
式減速装置のエアシリンダ機構を作動させるためのエア
の消費量も増大することになる。
【0006】以上の問題は、上記形態の渦電流式減速装
置に限定されるものではなく、他の形態の渦電流式減速
装置においても共通して存在するものである。他の形態
の渦電流式減速装置としては、例えば、先の形態の渦電
流式減速装置において、ケース内に可動支持筒のみを正
逆回動可能に支持し、静止支持筒を排除した形態の渦電
流式減速装置(制動と非制動の切換作動は、上記形態と
同様に、エアシリンダ機構により可動支持筒を正逆回動
させることにより行なわれる)、あるいは、ケース内に
磁石を備えた可動支持筒を軸方向に往復移動自在に支持
し、エアシリンダ機構により可動支持筒を軸方向に往復
移動させることにより、制動と非制動の切換作動が行な
われるよう構成された渦電流式減速装置、を挙げること
ができる。
【0007】本発明は上記事実に基づいてなされたもの
であり、その目的は、本体構造を変更することなく必要
に応じて制動力を調整することができる、新規な渦電流
式減速装置を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、車両の積車、空車に
対応して制動力を調整することができる、新規な渦電流
式減速装置を提供することである。
【0009】本発明のその他の目的及び特徴は、本発明
に従って構成された渦電流式減速装置の実施形態につい
て添付図面を参照して詳細に説明する後の記載から明ら
かになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一局面によれ
ば、制動ドラムの内側に配置されたケースと、ケース内
に軸方向に並列して支持された静止支持筒及び可動支持
筒と、支持筒の各々に周方向に間隔をおいて配設されか
つ支持筒の各々間で並列される複数の磁石と、シリンダ
内でピストンを往復移動させて可動支持筒を正逆回動さ
せ制動と非制動との切換を行なう流体圧シリンダ機構と
を備えた渦電流式減速装置において、該シリンダには、
流体圧供給源に接続された一端部連通孔、他端部連通孔
の他に他端部連通孔の近傍に中間部連通孔が形成され、
他端部連通孔及び中間部連通孔のうちの一方を実質上閉
鎖しかつ他方を流体圧供給源に接続し、又は他方を実質
上閉鎖しかつ一方を流体圧供給源に接続しうるよう変更
自在に構成することにより、ピストンの制動方向へのス
トロークを選択的に変更しうる、ことを特徴とする渦電
流式減速装置、が提供される。
【0011】本発明の他の局面によれば、制動ドラムの
内側に配置されたケースと、ケース内に回動自在に支持
されかつ周方向に間隔をおいて複数の磁石が配設された
可動支持筒と、シリンダ内でピストンを往復移動させて
可動支持筒を正逆回動させ制動と非制動との切換を行な
う流体圧シリンダ機構とを備えた渦電流式減速装置にお
いて、該シリンダには、流体圧供給源に接続された一端
部連通孔、他端部連通孔の他に他端部連通孔の近傍に中
間部連通孔が形成され、他端部連通孔及び中間部連通孔
のうちの一方を実質上閉鎖しかつ他方を流体圧供給源に
接続し、又は他方を実質上閉鎖しかつ一方を流体圧供給
源に接続しうるよう変更自在に構成することにより、ピ
ストンの制動方向へのストロークを選択的に変更しう
る、ことを特徴とする渦電流式減速装置、が提供され
る。
【0012】本発明の更に他の局面によれば、制動ドラ
ムの内側に配置されたケースと、ケース内に軸方向移動
自在に支持されかつ周方向に間隔をおいて複数の磁石が
配設された可動支持筒と、シリンダ内でピストンを往復
移動させて可動支持筒を軸方向に往復移動させ制動と非
制動との切換を行なう流体圧シリンダ機構とを備えた渦
電流式減速装置において、該シリンダには、流体圧供給
源に接続された一端部連通孔、他端部連通孔の他に他端
部連通孔の近傍に中間部連通孔が形成され、他端部連通
孔及び中間部連通孔のうちの一方を実質上閉鎖しかつ他
方を流体圧供給源に接続し、又は他方を実質上閉鎖しか
つ一方を流体圧供給源に接続しうるよう変更自在に構成
することにより、ピストンの制動方向へのストロークを
選択的に変更しうる、ことを特徴とする渦電流式減速装
置、が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施形態を添
付図面を参照して更に詳細に説明する。なお、図1〜図
14において実質上同一部分は同一符号で示されてい
る。図1及び図2を参照して、図示しない車両、例えば
トラックにおけるトランスミッションの出力軸(回転
軸)2には、半径方向外方に延びるフランジ部4が取り
付けられている。フランジ部4には、パーキングブレー
キ用の制動ドラム6と、渦電流式減速装置用のロータで
ある制動ドラム7とが複数のボルト8により共締めされ
ている。以上の構成により制動ドラム7は出力軸2に連
結される。制動ドラム7は鉄等の透磁率の大なる強磁性
体から形成されている。制動ドラム7の半径方向外側及
び軸方向の外側には複数の冷却フィン9が一体に設けら
れている。制動ドラム7の内側(環状空間の内側)に
は、中空円環状のケース10が同軸に配設されている。
ケース10はそのほぼ全体が制動ドラム7の内側に配置
されている。図示しないミッションケースに装着された
ケース10は、全体がほぼ円筒形状をなす外周壁12
と、外周壁12よりも小径の内周壁14と、外周壁12
及び内周壁14の軸方向両端においてそれらを連結する
ように配設された円環状の端壁16及び18とから構成
されている。外周壁12は図1に示すように制動ドラム
7の内側に配置されかつ制動ドラム7の内周面に近接し
て配置されている。外周壁12と端壁16、内周壁14
と端壁18は、それぞれ一体に形成され、これら二つの
構成部材は複数のボルトにより結合されている。ケース
10は、後述する強磁性部材28の各々を除き、全体が
例えばアルミニウムなどの非磁性体から構成されてい
る。ケース10の円環状の中空部は、図1に示すように
縦断面がほぼ矩形状をなしている。
【0014】ケース10の内周壁14には、それぞれ強
磁性体からなる静止支持筒20と可動支持筒22とが軸
方向に並列して支持されている。静止支持筒20は端壁
18及び内周壁14に固定され、可動支持筒22は内周
壁14に一対のベアリング24を介して正逆回動可能に
支持されている。円筒形状をなす静止支持筒20及び可
動支持筒22の各々の外周部には、周方向に等間隔をお
いて複数の磁石26が配設されている。磁石26の各々
は、ほぼ直方体形状をなす永久磁石から構成され、それ
ぞれ半径方向両端に磁極面を有している。磁石26の各
々は、周方向に隣合う相互の磁極が互いに異極(N−
S)となるように配列されている。磁石26の各々は、
静止支持筒20及び可動支持筒22間で並列しうるよう
(隣接しうるよう)配設されている(換言すれば、互い
に同じ形態で配列されている)。
【0015】ケース10の外周壁12には、周方向に間
隔をおいて複数の強磁性部材28が鋳込まれることによ
り一体に配設されている。強磁性部材28の各々は外周
壁12の一部により周方向に仕切られている。強磁性部
材28の各々は、静止支持筒20及び可動支持筒22間
で並列される磁石26の各々に対応してその一方(静止
支持筒20)から他方(可動支持筒22)にわたって軸
方向に延在するよう外周壁12に配設されている。した
がって、外周壁12の強磁性部材28の各々は、静止支
持筒20及び可動支持筒22の各々間で並列される磁石
26の各々の半径方向外側の磁極面と制動ドラム7の内
周面にそれぞれ面するよう配置されている。強磁性部材
28の各々の内周面は外周壁12の内周面と実質上同一
面上に位置付けられ、また各々の外周面は外周壁12の
外周面と実質上同一面上に位置付けられている。したが
って、外周壁12の、強磁性部材28の各々が一体に配
設された部分は、強磁性部材28の各々を含めて肉厚が
その全周にわたって実質上一定に形成される。図示の実
施形態においては、外周壁12における強磁性部材28
の各々、強磁性部材28の各々を周方向に仕切る外周壁
12の一部の各々、静止支持筒20及び可動支持筒22
における磁石26の各々の周方向長さ、及び磁石26の
各々の周方向間隔は、それぞれ実質上同一に規定されて
いる。
【0016】図1及び図2と共に図4を参照して、渦電
流式減速装置には制動ON−OFF装置が配設され、制
動ON−OFF装置には、可動支持筒22を静止支持筒
20に対して正逆回動させて制動と非制動との切換を行
なうアクチュエータである流体圧シリンダ機構が含まれ
ている。流体圧シリンダ機構は、図示の実施形態におい
てはエアシリンダ機構30からなる。エアシリンダ機構
30は、ケース10に付設されたエアシリンダ(以下、
単に「シリンダ」と略称する)32と、シリンダ32内
に摺動自在に収容されたピストン34と、ピストン34
に連結されたピストンロッド36と、ピストンロッド3
6と可動支持筒22とを図示しないユニバーサルジョイ
ントを介して連結する連結アーム38とを備えている。
連結アーム38は、ケース10の端壁16に、図1にお
いて表裏方向に延在するよう形成されたスリットを貫通
して、ピストンロッド36の先端からケース10の中空
部内に延びるよう配設されている。シリンダ32の軸線
は、可動支持筒22の接線方向と一致するよう配置され
る。エアシリンダ機構30は、周方向に等間隔をおいて
複数個、例えば2個配置されることが好ましい。
【0017】主として図4を参照して、シリンダ32内
はピストン34により二つの室に区画される。ピストン
34の外周面に形成された環状の溝内には、シールリン
グ(ピストンリング)35が嵌合・支持されている。シ
リンダ32の円筒状の胴部における軸方向の一端部及び
他端部には、一端部連通孔40及び他端部連通孔42が
形成され、更に、他端部連通孔42の近傍には中間部連
通孔44が形成されている。一端部連通孔40は、大径
のねじ孔40aと小径の貫通孔40bとから構成されて
いる。雌ねじが形成されたねじ孔40aは、その軸線が
シリンダ32の軸線に直交するよう形成されると共に、
その一端(シリンダ32の半径方向外側端)が開放さ
れ、他端(シリンダ32の半径方向内側端)が閉塞する
よう形成されている。貫通孔40bは、その一端がねじ
孔40aの他端である閉塞端に開口し、他端が、シリン
ダ32内の軸方向の一端部に開口するよう形成されてい
る。
【0018】他端部連通孔42は、大径のねじ孔42a
と小径の貫通孔42bとから構成されている。雌ねじが
形成されたねじ孔42aは、その軸線がシリンダ32の
軸線に直交するよう形成されると共に、その一端(シリ
ンダ32の半径方向外側端)が開放され、他端(シリン
ダ32の半径方向内側端)が閉塞するよう形成されてい
る。貫通孔42bは、その一端がねじ孔42aの他端で
ある閉塞端に開口し、他端が、シリンダ32内の軸方向
の他端部に開口するよう形成されている。
【0019】中間部連通孔44は、大径のねじ孔44a
と小径の貫通孔44bとから構成されている。雌ねじが
形成されたねじ孔44aは、その軸線がシリンダ32の
軸線に直交するよう形成されると共に、その一端(シリ
ンダ32の半径方向外側端)が開放され、他端(シリン
ダ32の半径方向内側端)が閉塞するよう形成されてい
る。貫通孔44bは、その一端がねじ孔44aの他端で
ある閉塞端に開口し、他端が、シリンダ32内の、他端
部連通孔42の貫通孔42bの近くにおける、軸方向の
中間部に開口するよう形成されている。
【0020】なお一端部連通孔40は、シリンダ32の
胴部の一端部に設けられたボス部32aに形成され、ま
た他端部連通孔42及び中間部連通孔44は、シリンダ
32の胴部の他端部に近接した中間部から他端部にわた
って設けられたボス部32bに形成されている。図6に
示すように、中間部連通孔44の貫通孔44bは、他端
部連通孔42の貫通孔42bに対し、シリンダ32の軸
方向に所定の距離L1をおいて形成されると共に、シリ
ンダ32の周方向に所定の距離L2をおいて位置するよ
う形成されている。
【0021】上記制動ON−OFF装置において、シリ
ンダ32の一端部連通孔40は、流体流路であるエア流
路41及び43を介して流体圧供給源であるエアタンク
Tに接続されている。エア流路41には制御弁45が配
設されている。エアタンクTは、エア流路46を介して
流体圧発生源であるエアコンプレッサCに接続されてい
る。パイプから構成されるエア流路41は、適宜の管継
手手段、実施形態ではねじ込み式の管継手手段により、
一端部連通孔40のねじ孔40aに離脱自在に接続され
る。制御弁45は、ダブルソレノイド3ポート3位置切
換電磁弁から構成され、ばね手段により通常は中立位置
に位置付けられる。制御弁45が、中立位置に位置付け
られた状態では、一端部連通孔40とエアタンクT及び
大気の各々との連通が遮断される(すなわち制御弁45
はノーマルクローズタイプの制御弁からなる)。一端部
連通孔40は実質上閉鎖され、したがって制御弁45の
中立位置は閉鎖位置を規定する。制御弁45の一方のソ
レノイドが励磁(駆動)されて制御弁45がエア供給位
置に位置付けられると、一端部連通孔40と大気との連
通が遮断され、かつ一端部連通孔40とエアタンクTと
の間が連通されるので、シリンダ32内の、ピストン3
4によって区画される一方の室にエアタンクTから圧力
エアが供給される。また制御弁45の他方のソレノイド
が励磁されて制御弁45が開放位置である排気位置に位
置付けられると、一端部連通孔40と大気との間が連通
され、かつ一端部連通孔40とエアタンクTとの連通が
遮断される。
【0022】上記制動ON−OFF装置においてはま
た、シリンダ32の他端部連通孔42及び中間部連通孔
44のうちの一方を実質上閉鎖しかつ他方をエアタンク
Tに接続し、又は他方を実質上閉鎖しかつ一方をエアタ
ンクTに接続しうるよう変更自在に構成することによ
り、ピストン34の制動方向へのストローク(図4にお
いて左方から右方へのストローク)を選択的に変更しう
るよう構成されている。この構成を更に具体的に説明す
る。
【0023】シリンダ32の他端部連通孔42のねじ孔
42a及び中間部連通孔44のねじ孔44aは、栓状の
管継手手段であるプラグ47が、各々のうちの一方又は
他方に離脱自在にねじ係合されることにより、変更自在
に閉鎖されうるよう構成されている。他端部連通孔42
のねじ孔42a及び中間部連通孔44のねじ孔44aは
また、各々のうちの他方又は一方にエアパイプから構成
されるエア流路48が離脱自在に接続されることによ
り、エア流路48及び43を介してエアタンクTに変更
自在に接続されうるよう構成されている。エア流路48
には制御弁50が配設されている。エア流路48は、適
宜の管継手手段、実施形態ではねじ込み式の管継手手段
により、一端部連通孔40のねじ孔40a及び中間部連
通孔44のねじ孔44aのいずれか一方に選択的に離脱
自在に接続される。制御弁50は、シングルソレノイド
3ポート2位置切換電磁弁から構成され、ばね手段によ
り通常は開放位置である排気位置に位置付けられる。制
御弁50が、排気位置に位置付けられた状態では、他端
部連通孔42(又は中間部連通孔44)と大気との間が
連通され、かつ他端部連通孔42(又は中間部連通孔4
4)とエアタンクTとの連通が遮断される(すなわち制
御弁50はノーマルオープンタイプの制御弁からな
る)。制御弁50のソレノイドが励磁されて制御弁50
がエア供給位置に位置付けられると、他端部連通孔42
(又は中間部連通孔44)と大気との連通が遮断され、
かつ他端部連通孔42(又は中間部連通孔44)とエア
タンクTとの間が連通されるので、シリンダ32内に他
端部連通孔42(又は中間部連通孔44)を介してエア
タンクTから圧力エアが供給される。
【0024】図4には、上記制動ON−OFF装置にお
いて、ピストンがフルストローク移動させられ、したが
って最大の(通常の)制動トルク特性が得られる構成が
示されている。図4に示す構成においては、シリンダ3
2の他端部連通孔42及び中間部連通孔44のうちの一
方である中間部連通孔44にプラグ47が離脱自在にね
じ係合されることにより、中間部連通孔44が直接閉鎖
される。また他端部連通孔42及び中間部連通孔44の
うちの他方である他端部連通孔42には、エア流路48
が離脱自在に接続される。
【0025】次に図1〜図4を参照して、上記制動ON
−OFF装置が、図4に示すように、最大の制動トルク
特性が得られるように構成された場合における渦電流式
減速装置の作動について説明する。図1〜図4は、制動
ON−OFF装置が渦電流式減速装置を非制動(制動O
FF)に保持した状態を示している。エア流路41にお
ける制御弁45は中立位置である閉鎖位置に位置付けら
れ、シリンダ32の一端部連通孔40は実質上閉鎖され
ている。またエア流路48における制御弁50は排気位
置に位置付けられ、シリンダ32の他端部連通孔42は
大気に連通させられている。シリンダ32の中間部連通
孔44はプラグ47により閉鎖されている。ピストン3
4はシリンダ32の一端に当接させられた非制動位置
(図4において実線で示す位置)に位置付けられ、可動
支持筒22及びその磁石26の各々は非制動位置に位置
付けられる。可動支持筒22の磁石26の各々は、静止
支持筒20の磁石26の各々に対し異極同士が並列され
るよう位置付けられる(図1及び図3参照)。ケース1
0の外周壁12に配設された強磁性部材28の各々は、
静止支持筒20及び可動支持筒22の各々間で異極同士
が並列された磁石26の各々の半径方向外側の磁極面に
実質上整合して面するよう相対的に位置付けられる。そ
の結果、可動支持筒22及びその磁石26の各々、静止
支持筒20及びその磁石26の各々、及び外周壁12の
対応する強磁性部材28の間に磁気回路が短絡して形成
され(図1及び図3参照)、制動ドラム7との間は磁気
的に遮断されるので、制動ドラム7に対する制動はOF
Fとされる。なお、ケース10と可動支持筒22との間
には、ばね手段である引張コイルばね(図示せず)が配
置され、可動支持筒22は、引張コイルばねによって非
制動位置に位置付けられるよう回転方向に付勢される。
可動支持筒22が非制動位置に位置付けられた状態で、
引張コイルばねの、可動支持筒22を後述する制動位置
から非制動位置方向へ回動させようとするばね力(セッ
ト荷重)を、若干作用させるようにしても、実質上ゼロ
としてもよい。
【0026】制動ON−OFF装置により、渦電流式減
速装置を非制動(制動OFF)から全制動作動(制動O
N)に切り換える場合には、制御弁45の一方のソレノ
イドを励磁し、制御弁45を閉鎖位置から移動させてエ
ア供給位置に位置付ける。エアタンクTからの圧力エア
が、シリンダ32の一端部連通孔40から一方の室に供
給される。ピストン34はシリンダ32内の非制動位置
(図4において実線で示す位置)からシリンダ32内の
他端に当接させられる全制動位置(図4において2点鎖
線で示す位置)まで、上記図示しない引張コイルばねの
ばね力に抗してフルストローク移動させられる。ピスト
ン34のこのような制動方向への移動は、ピストンロッ
ド36及び連結アーム38等を介して可動支持筒22に
伝達され、可動支持筒22及びその磁石26の各々が一
体に一方向に、上記非制動位置から磁石26の各々にお
ける1ピッチだけ回動させられる。可動支持筒22にお
ける磁石26の各々は全制動位置に位置付けられる(図
7及び図8参照)。これにより、可動支持筒22におけ
る磁石26の各々は、静止支持筒20の磁石26の各々
の同極側と並列して位置付けられる(同極同士が隣接さ
れる)。ケース10の外周壁12に配設された強磁性部
材28の各々は、静止支持筒20及び可動支持筒22の
各々間で同極同士が並列された磁石26の各々の半径方
向外側の磁極面に実質上整合して面するよう相対的に位
置付けられる。その結果、可動支持筒22及びその磁石
26の各々と制動ドラム7との間、及び、静止支持筒2
0及びその磁石26の各々と制動ドラム7との間に、そ
れぞれ外周壁12の対応する強磁性部材28を介して磁
気回路が形成されるので、それに対応して制動ドラム7
に渦電流が発生し、制動ドラム7に対する制動が作動さ
せられる。
【0027】図7及び図8から容易に理解されるよう
に、可動支持筒22における磁石26の各々が全制動位
置に位置付けられた状態で、可動支持筒22における磁
石26の各々は、静止支持筒20の磁石26の各々の同
極側と実質上完全に並列して位置付けられ(周方向の位
置が相互に実質上完全に整合される)、しかも、外周壁
12の強磁性部材28の各々は、静止支持筒20及び可
動支持筒22の各々間で同極同士が並列された磁石26
の各々の半径方向外側の磁極面に実質上完全に整合して
面するよう相対的に位置付けられるので、渦電流式減速
装置において得られる制動トルク特性は最大となる(図
14において、線Aで示される全制動トルク特性参
照)。
【0028】制動ON−OFF装置により、渦電流式減
速装置を上記全制動作動から非制動(制動OFF)に切
り換える場合には、制御弁45の他方のソレノイドを励
磁し、制御弁45をエア供給位置から移動させて排気位
置に位置付け、また制御弁50のソレノイドを励磁し、
制御弁50を排気位置から移動させてエア供給位置に位
置付ける。シリンダ32の一方の室が大気に開放され、
エアタンクTからの圧力エアが、シリンダ32の他端部
連通孔42から他方の室に供給される。ピストン34は
シリンダ32内の全制動位置(図4において2点鎖線で
示す位置)から非制動位置(図4において実線で示す位
置)まで、上記図示しない引張コイルばねのばね力の助
けを受けながらフルストローク戻り移動させられる。ピ
ストン34のこのような非制動方向への戻り移動は、ピ
ストンロッド36及び連結アーム38等を介して可動支
持筒22に伝達され、可動支持筒22及びその磁石26
の各々が一体に他方向に、上記全制動位置から磁石26
の各々における1ピッチだけ回動させられる。可動支持
筒22における磁石26の各々は非制動位置に位置付け
られる(図1〜図3参照)。その結果、先に述べたとお
りにして、磁石26の各々と制動ドラム7との間は磁気
的に遮断され、制動ドラム7に対する制動はOFFとさ
れる。なお、ピストン34がシリンダ32の全制動位置
から非制動位置までフルストローク戻り移動させられた
後、制御弁45及び50の励磁が解除され、制御弁45
は閉鎖位置に、また制御弁50は排気位置に、それぞれ
戻されて保持される(図4にそれぞれ示される位置)。
【0029】図5には、上記制動ON−OFF装置にお
いて、ピストンがフルストロークよりも所定の距離だけ
短縮された部分ストローク、したがって最大の制動トル
ク特性よりも弱方向に調整された部分制動(弱制動)ト
ルク特性が得られる構成が示されている。図5に示す構
成においては、シリンダ32の他端部連通孔42及び中
間部連通孔44のうちの他方である他端部連通孔42に
プラグ47が離脱自在にねじ係合されることにより、他
端部連通孔42が直接閉鎖される。また他端部連通孔4
2及び中間部連通孔44のうちの一方である中間部連通
孔44には、エア流路48が離脱自在に接続される。
【0030】次に主として図5、図9及び図10を参照
して、上記制動ON−OFF装置が、図5に示すよう
に、部分制動トルク特性が得られるように構成された場
合の作動について説明する。図5は、制動ON−OFF
装置が渦電流式減速装置を非制動(制動OFF)に保持
した状態を示している。この非制動状態は、上記配管の
相違を除き、図1〜図4を参照して先に説明した状態と
実質上同じであり、説明は省略する。
【0031】制動ON−OFF装置により、渦電流式減
速装置を非制動(制動OFF)から部分制動作動(制動
ON)に切り換える場合には、先に述べたと同じよう
に、制御弁45の一方のソレノイドを励磁し、制御弁4
5を閉鎖位置から移動させてエア供給位置に位置付け
る。エアタンクTからの圧力エアが、シリンダ32の一
端部連通孔40から一方の室に供給される。ピストン3
4は、シリンダ32の非制動位置(図5において実線で
示す位置)からシリンダ32内の他端に向かって移動さ
せられる。そしてピストン34のシールリング35が中
間部連通孔44の貫通孔44bを閉じると、シリンダ3
2の、ピストン34によって区画された上記他方の室
(図5において右側の室)が密閉されて圧縮されるの
で、ピストン34のシールリング35が中間部連通孔4
4の貫通孔44bを閉じた状態でピストン34の移動が
停止させられる。したがってピストン34は、先に述べ
た全制動位置までフルストローク移動させられることな
く、全制動位置よりも所定の距離(実施形態では、実質
上、他端部連通孔42の貫通孔42bと中間部連通孔4
4の貫通孔44bとの間の軸方向の上記距離L1)だけ
短縮された部分ストロークの部分制動位置まで移動して
停止させられる。ピストン34は、一端部連通孔40か
ら一方の室に供給される圧力エアと、他方の室内で圧縮
された圧力エア及び先に述べた図示しない引張コイルば
ねのばね力とのバランスにより、部分制動位置(図5に
おいて2点鎖線で示す位置)に保持される。
【0032】その結果、可動支持筒22及びその磁石2
6の各々は一体に一方向に、上記非制動位置から磁石2
6の各々における1ピッチよりも短い距離、すなわち部
分ピッチだけ回動させられる。可動支持筒22における
磁石26の各々は部分制動位置に位置付けられる(図9
及び図10参照)。可動支持筒22における磁石26の
各々は、静止支持筒20の磁石26の各々の同極側と部
分的に並列して位置付けられる(周方向位置が相互に所
定量だけずれた形態で位置付けられる)。ケース10の
外周壁12に配設された強磁性部材28の各々は、静止
支持筒20における磁石26の各々の半径方向外側の磁
極面に対しては実質上整合して面するよう相対的に位置
付けられるが、可動支持筒22の磁石26の各々の半径
方向外側の磁極面に対しては周方向の一部を除く他の部
分だけが整合して面するよう相対的に位置付けられる。
その結果、可動支持筒22及びその磁石26の各々と制
動ドラム7との間、及び、静止支持筒20及びその磁石
26の各々と制動ドラム7との間に、それぞれ外周壁1
2の対応する強磁性部材28を介して磁気回路が形成さ
れるので、それに対応して制動ドラム7に渦電流が発生
し、制動ドラム7に対する制動が作動させられる。しか
しながら、可動支持筒22における磁石26の各々は外
周壁12の対応する強磁性部材28に対し、上記したよ
うに周方向の全面が整合することなく、部分的に整合す
るよう相対的に位置付けられるので、可動支持筒22に
おける磁石26の各々の磁力の一部は、外周壁12の対
応する強磁性部材28に対し実質上その作用を及ぼさな
くなる。
【0033】図9及び図10から容易に理解されるよう
に、可動支持筒22における磁石26の各々が部分制動
位置に位置付けられた状態で、静止支持筒20における
磁石26の各々は外周壁12の対応する強磁性部材28
に対し実質上完全に整合して位置付けられる(制動時と
同じである)が、可動支持筒22における磁石26の各
々は、静止支持筒20の磁石26の各々の同極側と部分
的に並列して位置付けられ、しかも、外周壁12の対応
する強磁性部材28に対し部分的に整合するよう相対的
に位置付けられるので、渦電流式減速装置において得ら
れる制動トルク特性は、全制動よりも弱側に調整された
部分制動トルク特性が得られる(図14において、線B
で示される部分制動トルク特性参照)。
【0034】制動ON−OFF装置により、渦電流式減
速装置を上記部分制動作動から非制動(制動OFF)に
切り換える場合には、先に述べたと同じように、制御弁
45の他方のソレノイドを励磁し、制御弁45をエア供
給位置から移動させて排気位置に位置付け、また制御弁
50のソレノイドを励磁し、制御弁50を排気位置から
移動させてエア供給位置に位置付ける。シリンダ32
の、ピストン34により区画される一方の室が大気に開
放されるので、ピストン34は、他方の室の密封圧縮エ
アの圧力と上記図示しない引張コイルばねのばね力によ
り一端に向けて移動を開始させられる。ピストン34の
シールリング35が中間部連通孔44の貫通孔44bを
通過して貫通孔44bを開くと、エアタンクTからの圧
力エアが、中間部連通孔44から他方の室に供給され、
ピストン34は非制動位置まで、上記図示しない引張コ
イルばねのばね力の助けを受けながら部分ストローク、
戻り移動させられる。可動支持筒22及びその磁石26
の各々は一体に他方向に、上記部分制動位置から磁石2
6の各々における上記部分ピッチだけ回動させられ、可
動支持筒22における磁石26の各々は非制動位置に位
置付けられる。その結果、先に述べたとおりにして、磁
石26の各々と制動ドラム7との間は磁気的に遮断さ
れ、制動ドラム7に対する制動はOFFとされる。な
お、ピストン34がシリンダ32の部分制動位置から非
制動位置まで部分ストロークだけ戻り移動させられた
後、図4に示す構成におけると同様に、制御弁45及び
50の励磁が解除される。これにより制御弁45は閉鎖
位置に、また制御弁50は排気位置に、それぞれ戻され
て保持される(図5にそれぞれ示される位置)。
【0035】本発明による渦電流式減速装置において
は、シリンダ32には他端部連通孔42の近傍に中間部
連通孔44が形成され、他端部連通孔42及び中間部連
通孔44のうちの一方を実質上閉鎖しかつ他方をエアタ
ンクTに接続し、又は他方を実質上閉鎖しかつ一方をエ
アタンクTに接続しうるよう変更自在に構成することに
より、ピストン34の制動方向へのストロークを、フル
ストロークと部分ストロークとに選択的に変更すること
ができるので、同じ渦電流式減速装置であっても制動力
を最大(通常)と、最大よりも弱い制動力とに、必要に
応じて選択的に調整(変更)することができる。したが
って本発明によれば、同じ仕様の電流式減速装置であっ
ても、2種類の制動力が選択的に得られるので、GVW
が多少異なる幾種類かの車両に共用しようとする場合に
は、GVWが最も軽い車両あるいはそれに近い車両に対
しては、弱制動力が得られるように制動ON−OFF装
置の構成を変更して(図5参照)使用することができ、
従来装置におけるように制動が過剰に効いてしまうとい
う不具合を解消することができる。その結果、燃料消費
量を増大させることもなく、また、エアシリンダ機構3
0を作動させるためのエアの消費量も必要最小限に抑え
られ(この面でも燃料消費量が節約され)、経済効果が
向上させられる。本発明による渦電流式減速装置の制動
力の調整は、渦電流式減速装置の本体構造(ケース10
内の静止支持筒20、可動支持筒22、各支持筒20及
び22に支持された磁石の各々、外周壁12に鋳込まれ
た強磁性部材28の各々等の構成、配列を含む本体構
造)を一切変更することなく、制動ON−OFF装置に
含まれるエアシリンダ機構30の一部を変更するのみで
行なうことができるので、比較的低コストで容易に実用
化できる。
【0036】上記渦電流式減速装置においては、他端部
連通孔42及び中間部連通孔44のうちの一方又は他方
の閉鎖は、該一方又は該他方を離脱自在に閉鎖しうるプ
ラグ47により行なわれるよう構成されている。この構
成により、上記閉鎖を簡単な構成でかつ低コストで実用
化することを容易に可能にする。エア流路48と他端部
連通孔42又は中間部連通孔44との接続は、それ自体
周知の適宜の管継手手段を介して離脱自在に容易に行な
うことができる。また、上記渦電流式減速装置において
は、中間部連通孔44は、他端部連通孔42に対し、シ
リンダ32の軸方向及び周方向に所定の距離L1及びL
2をおいて形成される。このような構成は、軸方向の距
離L1を所望するとおりに変更することを可能にし、し
たがってピストン34の制動方向へのストロークを該変
更に対応して変更できるので、渦電流式減速装置の制動
力を所望するとおりに容易に調整することが可能にな
る。また周方向の距離L2も所望するとおりに変更する
ことを可能にし、したがってこの距離L2を、中間部連
通孔44を他端部連通孔42に対し接近させたとき、中
間部連通孔44が他端部連通孔42に干渉しない距離に
設定することにより、中間部連通孔44の貫通孔44b
を他端部連通孔42の貫通孔42bに最大限接近させる
ことが可能になり、上記制動力の微妙な調整を可能にす
る。
【0037】本発明は、上記形態の渦電流式減速装置に
限定されるものではなく、他の形態の渦電流式減速装置
にも適用可能である。例えば図1〜図10を参照して説
明した実施形態において、ケース10内に可動支持筒2
2のみを正逆回動可能に支持し、静止支持筒20を排除
した形態の渦電流式減速装置にも適用可能である。図1
1を参照して、ケース10内には、可動支持筒22のみ
が正逆回動自在に支持されている。可動支持筒22の外
周部には周方向に間隔をおいて複数の永久磁石26が配
設されている。ケース10の外周壁12には、周方向に
間隔をおいて複数の強磁性部材28が鋳込まれることに
より一体に配設されている。強磁性部材28の各々は、
可動支持筒22に支持された磁石26の各々の半径方向
外側の磁極面と制動ドラム7の内周面とにそれぞれ面す
るよう配置されている。可動支持筒22がエアシリンダ
機構30によって正逆回動させられることにより、制動
と非制動との切換えが行なわれる。非制動時には、可動
支持筒22の磁石26の各々は、外周壁12の、強磁性
部材28の各々を周方向に相互に仕切る部分に面する非
制動位置に位置付けられる。全制動時には、可動支持筒
22の磁石26の各々は、外周壁12の対応する強磁性
部材28に対し、実質上完全に整合して面する全制動位
置に位置付けられる。また部分制動時には、可動支持筒
22の磁石26の各々は、外周壁12の対応する強磁性
部材28に対し、周方向の一部を除いた残りの部分が整
合するような部分制動位置に位置付けられる。以上の説
明から明らかなように、それ自体は周知の構成を有する
上記形態の渦電流式減速装置においても、先に述べたよ
うなエアシリンダ機構30を含む制動ON−OFF装置
を適用することができ、実質上、先に述べたと同じ作用
効果を達成することができる。
【0038】本発明はまた、ケース内に可動支持筒を軸
方向に往復移動自在に支持した形態の渦電流式減速装置
にも適用可能である。図12を参照して、ケース10内
には、可動支持筒22が、周方向にではなく、軸方向に
往復移動可能に支持されている。可動支持筒22の外周
部には、周方向に間隔をおいて複数の磁石26が配設さ
れている。ケース10の外周壁12には、周方向に間隔
をおいて複数の強磁性部材28が鋳込まれることにより
一体に配設されている。強磁性部材28の各々は、可動
支持筒22に支持された磁石26の各々の半径方向外側
の磁極面と制動ドラム7の内周面とにそれぞれ面するよ
う配置されている。可動支持筒22がエアシリンダ機構
30によって軸方向に往復移動させられることにより、
制動と非制動との切換えが行なわれる。非制動時には、
可動支持筒22は磁石26の各々と共に軸方向に制動ド
ラム7の外側に退避した非制動位置に位置付けられる。
全制動時には、可動支持筒22は磁石26の各々と共に
軸方向に制動ドラム7の外側から内側に移動させられ、
可動支持筒22の磁石26の各々が、外周壁12の対応
する強磁性部材28に対し、実質上完全に整合して面す
る全制動位置に位置付けられる。また部分制動時には、
可動支持筒22の磁石26の各々は、外周壁12の対応
する強磁性部材28に対し、軸方向の一部を除いた残り
の部分が整合する部分制動位置に位置付けられる。以上
の説明から明らかなように、それ自体は周知の構成を有
する上記形態の渦電流式減速装置においても、先に述べ
たようなエアシリンダ機構30を含む制動ON−OFF
装置を適用することができ、実質上、先に述べたと同じ
作用効果を達成することができる。なお図12に示す実
施形態においては、制動ドラム7の内周面に近接した、
ケース10の外周壁12を薄板により形成する実施形態
もある。
【0039】図13には、本発明の渦電流式減速装置に
含まれる制動ON−OFF装置の他の実施形態が示され
ている。図13に示す制動ON−OFF装置の実施形態
は、図1〜図3、図11及び図12に示す渦電流式減速
装置のいずれの形態にも適用可能であるが、ここでは図
1〜図3に示す渦電流式減速装置に適用された実施形態
として説明する。シリンダ32の一端部連通孔40は、
エア流路41及び43を介してエアタンクTに接続され
ている。エア流路41には先に述べたと同じ構成を有す
る制御弁45が配設されている。シリンダ32の他端部
連通孔42は、エア流路52及び43を介してエアタン
クTに接続されている。エア流路52には制御弁55が
配設されている。またシリンダ32の中間部連通孔44
は、エア流路56、52及び43を介してエアタンクT
に接続されている。エア流路56には制御弁60が配設
されている。
【0040】エア流路52に配設された制御弁55は、
ダブルソレノイド3ポート3位置切換電磁弁から構成さ
れ、ばね手段により通常は中立位置に位置付けられる。
制御弁55が、中立位置に位置付けられた状態では、他
端部連通孔42とエアタンクTとの連通が遮断され、他
端部連通孔42と大気とが連通される(すなわち制御弁
55はノーマルオープンタイプの制御弁からなる)。し
たがって制御弁55の中立位置は排気位置を規定する。
制御弁55の一方のソレノイドが励磁されて制御弁55
がエア供給位置に位置付けられると、他端部連通孔42
と大気との連通が遮断され、かつ他端部連通孔42とエ
アタンクTとの間が連通されるので、シリンダ32内
の、ピストン34によって区画される他方の室(図13
において左側の室)にエアタンクTから圧力エアが供給
される。また制御弁55の他方のソレノイドが励磁され
て制御弁55が閉鎖位置に位置付けられると、他端部連
通孔42と大気及びエアタンクTの各々との連通が遮断
される。
【0041】エア流路56に配設された制御弁60は上
記制御弁55と実質上同一の構成を有している。制御弁
60が、中立位置に位置付けられた状態では、中間部連
通孔44とエアタンクTとの連通が遮断され、中間部連
通孔44と大気とが連通される(すなわち制御弁60は
ノーマルオープンタイプの制御弁からなる)。したがっ
て制御弁60の中立位置は排気位置を規定する。制御弁
60の一方のソレノイドが励磁されて制御弁60がエア
供給位置に位置付けられると、中間部連通孔44と大気
との連通が遮断され、かつ中間部連通孔44とエアタン
クTとの間が連通されるので、中間部連通孔44を介し
てシリンダ32内にエアタンクTから圧力エアが供給さ
れる。また制御弁60の他方のソレノイドが励磁されて
制御弁60が閉鎖位置に位置付けられると、中間部連通
孔44と大気及びエアタンクTの各々との連通が遮断さ
れる。
【0042】上記説明から明らかなように、図13に示
す制動ON−OFF装置においては、一端部連通孔40
は、一端部連通孔40とエアタンクTとの連通、一端部
連通孔40の実質上の閉鎖及び一端部連通孔40の開放
(大気との連通)を制御しうる制御弁45に接続され、
他端部連通孔42は、他端部連通孔42とエアタンクT
との連通、他端部連通孔42の実質上の閉鎖及び他端部
連通孔42の開放(大気との連通)を制御しうる制御弁
55に接続され、中間部連通孔44は、中間部連通孔4
4とエアタンクTとの連通、中間部連通孔44の実質上
の閉鎖及び中間部連通孔44の開放(大気との連通)を
制御しうる制御弁60に接続される、よう構成されてい
る。
【0043】図13に示す制動ON−OFF装置は、渦
電流式減速装置に備えられた制御手段により作動制御さ
れる。制御手段は、マイクロコンピュータによって構成
されており、制御プログラムに従って演算処理する中央
処理装置(CPU)、制御プログラムを格納するRO
M、演算結果等を格納する読み書き可能なRAM、タイ
マ、カウンタ、入力インターフェース及び出力インター
フェース等を備えている。このように構成された制御手
段の入力インターフェースには、トラックの運転室内に
配設された渦電流式減速装置の作動スイッチSWからの
操作信号、トラックの荷台側に配設された積車検出セン
サSからの検出信号、その他のスイッチ、センサ等から
の信号が入力され、出力インターフェースから制御弁4
5、55及び60の各々に制御信号を出力する。
【0044】次に主として図13を参照して、図13に
示す制動ON−OFF装置を備えた渦電流式減速装置の
作動について説明する。図13は制動ON−OFF装置
が渦電流式減速装置を非制動(制動OFF)に保持した
状態を示している。渦電流式減速装置の作動スイッチS
WはOFFとされている。エア流路41における制御弁
45は中立位置である閉鎖位置に位置付けられ、シリン
ダ32の一端部連通孔40は実質上閉鎖されている。ま
たエア流路52における制御弁55は中立位置である排
気位置に位置付けられ、シリンダ32の他端部連通孔4
2は大気に連通させられている。エア流路56における
制御弁60は中立位置である排気位置に位置付けられ、
シリンダ32の中間部連通孔44は大気に連通させられ
ている。ピストン34はシリンダ32内の先に述べた非
制動位置に位置付けられ、可動支持筒22及びその磁石
26の各々は非制動位置に位置付けられる。これによ
り、図1〜図4を参照して説明したとおりに、制動ドラ
ム7に対する制動はOFFとされる。
【0045】トラックの走行中において、渦電流式減速
装置の作動スイッチSWがONされると、この操作信号
に基づいて制御手段は、トラックが積車か否か(積車か
空車か)の判断を行なう。トラックが積車か空車かのO
N−OFF判断は、積車検出センサSからの信号に基づ
いて行なわれる。積車検出センサSは、例えば、それ自
体は周知であるLSPV(ロードセンシングプロポーシ
ョニングバルブ)、あるいはエアサスペンションのベロ
ーズ内圧力検出センサ(いずれも図示せず)により構成
することができる。積車検出センサSからの信号を受け
て制御手段が積車と判断した場合には、制御手段は、制
御弁60を駆動して排気位置から閉鎖位置に位置付け、
制御弁45を駆動して閉鎖位置からエア供給位置に位置
付ける。先の実施形態と同様にして、ピストン34はシ
リンダ32内の非制動位置から全制動位置までフルスト
ローク移動させられ、制動ドラム7に対する制動(全制
動)が作動させられる。渦電流式減速装置において得ら
れる制動トルク特性は最大となり(図14において、線
Aで示される全制動トルク特性参照)、したがって積車
に適した制動力が得られる。渦電流式減速装置の作動ス
イッチSWがOFFされると、この操作信号に基づいて
制御手段は、制御弁45を駆動してエア供給位置から排
気位置に位置付け、制御弁55を駆動して排気位置から
エア供給位置に位置付ける。ピストン34はシリンダ3
2内の全制動位置から非制動位置まで戻され、制動ドラ
ム7に対する制動が解除される。制動ドラム7に対する
制動が解除された後、制御手段は、制御弁45、制御弁
55及び制御弁60の駆動を全て解除し、それぞれ図1
3に示す中立位置に復帰させる。
【0046】他方、上記とは逆に、積車検出センサSか
らの信号を受けて制御手段が空車と判断した場合には、
制御手段は、制御弁55を駆動して閉鎖位置に位置付
け、制御弁45を駆動して閉鎖位置からエア供給位置に
位置付ける。先の実施形態と同様にして、ピストン34
はシリンダ32内の非制動位置からフルストロークより
も短いストロークである部分制動位置まで移動させら
れ、制動ドラム7に対する制動(部分制動)が作動させ
られる。渦電流式減速装置において得られる制動トルク
特性は全制動よりも弱側に調整された部分制動トルク特
性となり(図14において、線Bで示される部分制動ト
ルク特性参照)、したがって空車に適した制動力が得ら
れ、空車時における渦電流式減速装置の効き過ぎを防止
することが可能になる。渦電流式減速装置の作動スイッ
チSWがOFFされると、この操作信号に基づいて制御
手段は、制御弁45を駆動してエア供給位置から排気位
置に位置付け、制御弁60を駆動して排気位置からエア
供給位置に位置付ける。先に実施形態におけると同様に
して、ピストン34はシリンダ32内の部分制動位置か
ら非制動位置まで戻され、制動ドラム7に対する制動が
解除される。制動ドラム7に対する制動が解除された
後、制御手段は、制御弁45、制御弁55及び制御弁6
0の駆動を全て解除し、それぞれ図13に示す中立位置
に復帰させる。
【0047】上記説明から明らかなように、図13に示
す制動ON−OFF装置においては、一端部連通孔4
0、他端部連通孔42及び中間部連通孔44の各々は、
各々に対応して配設されかつ実質上の閉鎖、エアタンク
Tとの連通、及び開放(排気)を制御しうる制御弁4
5、制御弁55及び制御弁60にそれぞれそれぞれ接続
されるよう構成されているので、制動トルクの調整は、
制御弁55及び制御弁60を制御するのみで行うことが
できる。したがって図4及び図5に示す実施形態のよう
な、制動力の調整のために行なわれる、制動ON−OF
F装置における配管の変更作業が不要となり、実用上便
利である。図13に示す実施形態においては、制御弁4
5、55及び60の各々を制御する制御手段が備えら
れ、制御手段は、車両の積車又は空車によってピストン
34の制動方向へのストロークが自動的に変更されるよ
う、制御弁45、55及び60の各々を制御するよう構
成されている。したがって制御弁55及び制御弁60の
制御は、積車か空車かの判断に基づいて自動的に行なわ
れるよう構成されているので、車両の積車、空車に対応
して制動力が自動的に適切に調整される。その結果、同
じGVWを有する車両であっても、空車時あるいは積車
の状態が空車時に近いほど渦電流式減速装置の制動が過
剰に効いてしまう、との従来装置における不具合は解消
される。
【0048】制御弁45、制御弁55及び制御弁60の
制御を、積車か空車かの判断に基づいて行なう上記実施
形態に代えて、例えば、全制動モードスイッチと部分制
動モードスイッチとを運転席に配設し、これらのスイッ
チの操作信号を制御手段に随時入力できるよう構成し、
制御手段は、全制動モードスイッチ又は部分制動モード
スイッチからの操作信号に基づいて、上記積車又は空車
に相当する制御を行なう実施形態もある。この実施形態
においては、図4及び図5に示す実施形態のような、制
動力の調整のために行なわれる、制動ON−OFF装置
における配管の変更作業が不要となり、実用上便利であ
り、しかも、図1〜図10に基づいて説明した渦電流式
減速装置における作用効果と実質上同一の作用効果を得
ることができる。
【0049】以上、本発明を実施形態に基づいて添付図
面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱す
ることなく、更に他の種々の変形あるいは修正が可能で
ある。例えば、上位実施形態において中間部連通孔44
は、エアシリンダ32について1個形成されているが、
2個以上であっても成立する。中間部連通孔44の数が
多いほど、1個の渦電流式減速装置において多様な制動
トルク特性が得られ、汎用性が向上する。また上記実施
形態において、制動ON−OFF装置は圧力エアにより
制御されるよう構成されているが、これに代えて油圧に
より制御する実施形態も、もちろん成立する。その場
合、図示の実施形態における「開放」ないし「排気」
は、オイルタンクへの「リターン」となる。更にはま
た、上記実施形態においては、可動支持筒22及び/又
は静止支持筒20に配設された磁石26の各々は、半径
方向両端に磁極面を有するよう構成(配置)されている
が、これに代えて、磁石26の各々が周方向両端に磁極
面を有するよう構成(配置)される実施形態もある。更
にはまた、図1〜図10に基づいて説明した実施形態に
おいても、制御弁45及び50の制御は、適宜の制御手
段により行なうことができる。
【0050】
【発明の効果】本発明による渦電流式減速装置によれ
ば、本体構造を変更することなく必要に応じて制動力を
調整することができる。また、車両の積車、空車に対応
して制動力を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による渦電流式減速装置の実施形態の要
部を示す縦断面図であって非制動状態を示す縦断面図。
【図2】図1に示す渦電流式減速装置の要部を示す横断
面図。
【図3】図2に示すケースの内部の一部を展開して示す
概略上面図。
【図4】図1に示す渦電流式減速装置に備えられた制動
ON−OFF装置の実施形態の一部を破断して示す構成
概略図であって、最大のピストンストロークが得られる
態様を示す構成概略図。
【図5】図4に示す制動ON−OFF装置の他の態様で
あって最大より短いピストンストロークが得られる他の
態様を示す構成概略図。
【図6】図4のA−A矢視図。
【図7】図1に示す渦電流式減速装置の制動状態を示す
要部横断面図であって、図4に示す態様の制動ON−O
FF装置により作動させられた制動状態を示す要部横断
面図。
【図8】図7に示すケースの内部の一部を展開して示す
概略上面図。
【図9】図1に示す渦電流式減速装置の他の制動状態を
示す要部横断面図であって、図5に示す態様の制動ON
−OFF装置により作動させられた制動状態を示す要部
横断面図。
【図10】図9に示すケースの内部の一部を展開して示
す概略上面図。
【図11】本発明による渦電流式減速装置の他の実施形
態の要部を示す縦断面図。
【図12】本発明による渦電流式減速装置の更に他の実
施形態の要部を示す縦断面図。
【図13】本発明による渦電流式減速装置に備えられる
制動ON−OFF装置の他の実施形態を示す構成概略
図。
【図14】本発明の渦電流式減速装置によって得られる
制動トルク特性の一例を示す線図。
【符号の説明】
7 制動ドラム 10 ケース 12 外周壁 20 静止支持筒 22 可動支持筒 26 磁石 28 強磁性部材 30 エアシリンダ機構 32 エアシリンダ 34 ピストン 40 一端部連通孔 42 他端部連通孔 44 中間部連通孔 47 プラグ 45、50、55、60 制御弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動ドラムの内側に配置されたケース
    と、ケース内に軸方向に並列して支持された静止支持筒
    及び可動支持筒と、支持筒の各々に周方向に間隔をおい
    て配設されかつ支持筒の各々間で並列される複数の磁石
    と、シリンダ内でピストンを往復移動させて可動支持筒
    を正逆回動させ制動と非制動との切換を行なう流体圧シ
    リンダ機構とを備えた渦電流式減速装置において、 該シリンダには、流体圧供給源に接続された一端部連通
    孔、他端部連通孔の他に他端部連通孔の近傍に中間部連
    通孔が形成され、他端部連通孔及び中間部連通孔のうち
    の一方を実質上閉鎖しかつ他方を流体圧供給源に接続
    し、又は他方を実質上閉鎖しかつ一方を流体圧供給源に
    接続しうるよう変更自在に構成することにより、ピスト
    ンの制動方向へのストロークを選択的に変更しうる、こ
    とを特徴とする渦電流式減速装置。
  2. 【請求項2】 制動ドラムの内側に配置されたケース
    と、ケース内に回動自在に支持されかつ周方向に間隔を
    おいて複数の磁石が配設された可動支持筒と、シリンダ
    内でピストンを往復移動させて可動支持筒を正逆回動さ
    せ制動と非制動との切換を行なう流体圧シリンダ機構と
    を備えた渦電流式減速装置において、 該シリンダには、流体圧供給源に接続された一端部連通
    孔、他端部連通孔の他に他端部連通孔の近傍に中間部連
    通孔が形成され、他端部連通孔及び中間部連通孔のうち
    の一方を実質上閉鎖しかつ他方を流体圧供給源に接続
    し、又は他方を実質上閉鎖しかつ一方を流体圧供給源に
    接続しうるよう変更自在に構成することにより、ピスト
    ンの制動方向へのストロークを選択的に変更しうる、こ
    とを特徴とする渦電流式減速装置。
  3. 【請求項3】 制動ドラムの内側に配置されたケース
    と、ケース内に軸方向移動自在に支持されかつ周方向に
    間隔をおいて複数の磁石が配設された可動支持筒と、シ
    リンダ内でピストンを往復移動させて可動支持筒を軸方
    向に往復移動させ制動と非制動との切換を行なう流体圧
    シリンダ機構とを備えた渦電流式減速装置において、 該シリンダには、流体圧供給源に接続された一端部連通
    孔、他端部連通孔の他に他端部連通孔の近傍に中間部連
    通孔が形成され、他端部連通孔及び中間部連通孔のうち
    の一方を実質上閉鎖しかつ他方を流体圧供給源に接続
    し、又は他方を実質上閉鎖しかつ一方を流体圧供給源に
    接続しうるよう変更自在に構成することにより、ピスト
    ンの制動方向へのストロークを選択的に変更しうる、こ
    とを特徴とする渦電流式減速装置。
  4. 【請求項4】 他端部連通孔及び中間部連通孔のうちの
    一方又は他方の閉鎖は、該一方又は該他方を離脱自在に
    閉鎖しうるプラグにより行なわれる、請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の渦電流式減速装置。
  5. 【請求項5】 中間部連通孔は、他端部連通孔に対し、
    該シリンダの軸方向及び周方向に所定の距離をおいて形
    成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の渦電流
    式減速装置。
  6. 【請求項6】 一端部連通孔、他端部連通孔及び中間部
    連通孔の各々は、各々に対応して配設されかつ実質上の
    閉鎖、流体圧供給源との連通、及び開放を制御しうる制
    御弁にそれぞれ接続される、請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の渦電流式減速装置。
  7. 【請求項7】 制御弁の各々を制御する制御手段が備え
    られ、制動ドラムは車両の回転軸に連結され、制御手段
    は、車両の積車又は空車によってピストンの制動方向へ
    のストロークが自動的に変更されるよう、制御弁の各々
    を制御する、請求項6記載の渦電流式減速装置。
JP11215445A 1999-07-29 1999-07-29 渦電流式減速装置 Withdrawn JP2001045737A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110089015A (zh) * 2016-12-21 2019-08-02 日本制铁株式会社 涡流式减速装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110089015A (zh) * 2016-12-21 2019-08-02 日本制铁株式会社 涡流式减速装置

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