JP2001043974A - 有機電界発光素子にこれらの製造方法 - Google Patents

有機電界発光素子にこれらの製造方法

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JP2001043974A
JP2001043974A JP11216307A JP21630799A JP2001043974A JP 2001043974 A JP2001043974 A JP 2001043974A JP 11216307 A JP11216307 A JP 11216307A JP 21630799 A JP21630799 A JP 21630799A JP 2001043974 A JP2001043974 A JP 2001043974A
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organic electroluminescent
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義 石橋
Mari Ichimura
眞理 市村
Shinichiro Tamura
眞一郎 田村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定かつ発光輝度の大きい赤色発光の有機電
界発光素子を得ること。 【解決手段】 発光領域を有する有機層5、5a又は5
bに下記一般式〔I〕で表されるジュロリジン置換スチ
リル化合物が含まれている有機電界発光素子。 【化39】 (但し、前記一般式〔I〕において、X1 及びX2 はそ
れぞれ水素原子、水酸基又はメトキシ基などのアルコキ
シル基等、R1 〜R8 はそれぞれメチル基などの低級ア
ルキル基、R9 〜R12はそれぞれシアノ基などの電子吸
引基等である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光領域を有する
有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発
光素子(有機EL素子)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量で高効率のフラットパネルディスプ
レイが、例えばコンピュータやテレビジョンの画面表示
用として盛んに研究、開発されている。
【0003】まず、ブラウン管(CRT)は、輝度が高
く、色再現性が良いため、現在ディスプレイとして最も
多く使われているが、嵩高く、重く、また消費電力も高
いという問題がある。
【0004】また、軽量で高効率のフラットパネルディ
スプレイとして、アクティブマトリックス駆動などの液
晶ディスプレイが商品化されている。しかしながら、液
晶ディスプレイは、視野角が狭く、また、自発光でない
ため周囲が暗い環境下ではバックライトの消費電力が大
きいことや、今後実用化が期待されている高精細度の高
速ビデオ信号に対して十分な応答性能を有しない等の問
題点がある。特に、大画面サイズのディスプレイを製造
することは困難であり、そのコストが高い等の課題もあ
る。
【0005】これに対する代替として、発光ダイオード
を用いたディスプレイの可能性があるが、やはり製造コ
ストが高く、また、1つの基板上に発光ダイオードのマ
トリックス構造を形成することが難しい等の問題があ
り、ブラウン管に取って代わる低価格のディスプレイ候
補としては、実用化までの課題が大きい。
【0006】これらの諸課題を解決する可能性のあるフ
ラットパネルディスプレイとして、最近、有機発光材料
を用いた有機電界発光素子(有機EL素子)が注目され
ている。即ち、発光材料として有機化合物を用いること
により、自発光で、応答速度が高速であり、視野角依存
性の無いフラットパネルディスプレイの実現が期待され
ている。
【0007】有機電界発光素子の構成は、透光性の正極
と金属陰極との間に、電流の注入によって発光する発光
材料を含む有機薄膜を形成したものである。C. W. Tan
g、S.A. VanSlyke等は Applied Physics Letters第51
巻12号913〜915頁(1987年)掲載の研究報
告において、有機薄膜を正孔輸送性材料からなる薄膜と
電子輸送性材料からなる薄膜との2層構造として、各々
の電極から有機膜中に注入されたホールと電子が再結合
することにより発光する素子構造を開発した(シングル
ヘテロ構造の有機EL素子)。
【0008】この素子構造では、正孔輸送材料または電
子輸送材料のいずれかが発光材料を兼ねており、発光は
発光材料の基底状態と励起状態のエネルギギャップに対
応した波長帯で起きる。このような2層構造とすること
により、大幅な駆動電圧の低減、発光効率の改善が行わ
れた。
【0009】その後、C. Adachi 、S. Tokita 、T. Tsu
tsui、S. Saito等の Japanese Journal of Applied Phy
sics第27巻2号L269〜L271頁(1988年)
掲載の研究報告に記載されているように、正孔輸送材
料、発光材料、電子輸送材料の3層構造(ダブルヘテロ
構造の有機EL素子)が開発され、更に、C. W. Tang、
S. A. VanSlyke、C. H. Chen等の Journal of Applied
Physics 第65巻9号3610〜3616頁(1989
年)掲載の研究報告に記載されているように、電子輸送
材料中に発光材料を含ませた素子構造などが開発され
た。これらの研究により、低電圧で、高輝度の発光の可
能性が検証され、近年、研究開発が非常に活発に行われ
ている。
【0010】発光材料に用いる有機化合物は、その多様
性から、理論的には分子構造を変化させることによって
発光色を任意に変えることができるという利点があると
言える。従って、分子設計を施すことにより、フルカラ
ーディスプレイに必要な色純度の良いR(赤)、G
(緑)、B(青)の3色を揃えることは、無機物を用い
た薄膜EL素子と比べて容易であると言える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は有機電界発光素子においても、解決しなければならな
い問題がある。安定した高輝度の赤色発光素子の開発は
難しく、現在報告されている電子輸送材料として、トリ
ス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、Alq3
と略称。)にDCM〔4−ジシアノメチレン−6−(p
−ジメチルアミノスチリル)−2−メチル−4H−ピラ
ン〕をドープした赤色発光の例においても、最高輝度、
信頼性ともにディスプレイ材料としては満足の行くもの
ではない。
【0012】また、T.Tsutsui,D.U.Kim がInorganic an
d Organic electroluminescence 会議(1996、Be
rlin)で報告したBSB−BCNは、1000cd
/m2 以上の高い輝度を実現しているが、フルカラーに
対応する赤色としての色度が完全なものとは言えない。
【0013】さらに高輝度で安定かつ色純度の高い赤色
発光素子の実現が、望まれているのが現状である。
【0014】また、特開平7−188649号(特願平
6−148798号)においては、特定のジスチリル化
合物を有機電界発光材料とすることを提案しているが、
目的の発光色が青色であり、赤色用ではない。
【0015】本発明の目的は、高輝度かつ安定な赤色発
光を有する有機電界発光素子を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために鋭意検討した結果、発光材料として特定のス
チリル化合物を用いることによって、安定した、高輝度
のフルカラーディスプレイ実現に極めて有用な信頼性の
高い赤色発光素子を提供できることを見出し、本発明に
到達したものである。
【0017】即ち、本発明は、発光領域を有する有機層
が陽極と陰極との間に設けられ、電流の注入によって発
光する有機物質を構成要素として含む有機電界発光素子
において、前記有機層に下記一般式〔I〕又は〔II〕で
表される新規なジュロリジン置換スチリル化合物の少な
くとも一種が有機発光材料として含まれていることを特
徴とする、有機電界発光素子に係るものである。
【化3】 (但し、前記一般式〔I〕及び〔II〕において、X1
びX2 はそれぞれ水素原子、水酸基、飽和若しくは不飽
和の置換若しくは無置換アルコキシル基(特に炭素数が
1〜6のメトキシ基、エトキシ基、メトキシメトキシ基
など)、アルキル基(特に炭素数が1〜6のメチル基、
エチル基など)、アミノ基、アルキルアミノ基(特に炭
素数が1〜6のメチルアミノ基、エチルアミノ基な
ど)、又は置換若しくは無置換アリール基(例えばフェ
ニル基、ナフチル基など)であって、互いに同一である
か或いは異なっていてもよく、R1 、R2 、R3
4 、R5 、R6 、R7 及びR8 はそれぞれ低級アルキ
ル基(特に炭素数が1〜6のメチル基、エチル基など)
であって、互いに同一であるか或いは異なっていてもよ
く、R9 、R10、R11及びR12は少なくとも1つが電子
吸引基、例えばそれらの少なくとも1つがシアノ基、ニ
トロ基又は塩素原子、フッ素原子などのハロゲン原子で
あって、互いに同一であるか或いは異なっていてもよ
い。)
【0018】上記一般式〔I〕又は〔II〕のジュロリジ
ン置換スチリル化合物を発光材料に用いることによっ
て、高輝度で安定な赤色発光が得られると共に、電気
的、熱的或いは化学的にも安定性に優れた素子を提供で
きる。上記一般式〔I〕又は〔II〕で表わされるスチリ
ル化合物はそれぞれ単独で用いることができるが、併用
してもよい。
【0019】本発明の有機電界発光素子に用いるジュロ
リジン置換スチリル化合物について説明する。
【0020】本発明の有機電界発光素子において、発光
材料である一般式〔I〕又は〔II〕で示されるスチリル
化合物は、例えば下記構造式(1)−1、(1)−2、
(1)−3、(1)−4、(1)−5、(1)−6、
(1)−7又は(1)−8のような分子構造の少なくと
も1種が使用可能である。
【化4】
【化5】
【0021】図1〜図4には、本発明に基づく有機電界
発光素子の例をそれぞれ示す。
【0022】図1は陰極3を発光光20が透過する透過
型有機電界発光素子Aであって、発光20は保護層4の
側からも観測できる。図2は陰極3での反射光も発光光
20として得る反射型有機電界発光素子Bを示す。
【0023】図中、1は有機電界発光素子を形成するた
めの基板であり、ガラス、プラスチック及び他の適宜の
材料を用いることができる。また、有機電界発光素子を
他の表示素子と組み合わせて用いる場合には、基板を共
用することもできる。2は透明電極(陽極)であり、I
TO(Indium tin oxide)、SnO2
等を使用できる。
【0024】また、5は有機発光層であり、上記したジ
ュロリジン置換スチリル化合物を発光材料として含有し
ている。この発光層について、有機電界発光20を得る
層構成としては、従来公知の種々の構成を用いることが
できる。後述するように、例えば、正孔輸送層と電子輸
送層のいずれかを構成する材料が発光性を有する場合、
これらの薄膜を積層した構造を使用できる。更に本発明
の目的を満たす範囲で電荷輸送性能を上げるために、正
孔輸送層と電子輸送層のいずれか若しくは両方が、複数
種の材料の薄膜を積層した構造、または、複数種の材料
を混合した組成からなる薄膜を使用するのを妨げない。
また、発光性能を上げるために、少なくとも1種以上の
蛍光性の材料を用いて、この薄膜を正孔輸送層と電子輸
送層の間に挟持した構造、更に少なくとも1種以上の蛍
光性の材料を正孔輸送層若しくは電子輸送層、またはこ
れらの両方に含ませた構造を使用しても良い。これらの
場合には、発光効率を改善するために、正孔または電子
の輸送を制御するための薄膜をその層構成に含ませるこ
とも可能である。
【0025】上記の構造式(1)で例示したジュロリジ
ン置換スチリル化合物は、電子輸送性能と正孔輸送性能
の両方を持つため、素子構成中、電子輸送層を兼ねた発
光層としても、或いは正孔輸送層を兼ねた発光層として
も用いることが可能である。また、このジュロリジン置
換スチリル化合物を発光層として、電子輸送層と正孔輸
送層とで挟み込んだ構成とすることも可能である。
【0026】なお、図1及び図2中、3は陰極であり、
電極材料としては、Li、Mg、Ca等の活性な金属と
Ag、Al、In等の金属との合金、或いはこれらを積
層した構造を使用できる。透過型の有機電界発光素子に
おいては、陰極の厚さを調節することにより、用途に合
った光透過率を得ることができる。また、図中の4は封
止・保護層であり、有機電界発光素子全体を覆う構造と
することにより、その効果が上がる。気密性が保たれれ
ば、適宜の材料を使用することができる。また、8は電
流注入用の駆動電源である。
【0027】本発明に基づく有機電界発光素子におい
て、有機層が、正孔輸送層と電子輸送層とが積層された
有機積層構造(シングルヘテロ構造)を有しており、正
孔輸送層又は電子輸送層の形成材料として前記ジュロリ
ジン置換スチリル化合物が用いられてよい。或いは、有
機層が、正孔輸送層と発光層と電子輸送層とが順次積層
された有機積層構造(ダブルヘテロ構造)を有してお
り、発光層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチ
リル化合物が用いられてよい。
【0028】このような有機積層構造を有する有機電界
発光素子の例を示すと、図3は、透光性の基板1上に、
透光性の陽極2と、正孔輸送層6と電子輸送層7とから
なる有機層5aと、陰極3とが順次積層された積層構造
を有し、この積層構造が保護膜4によって封止されてな
る、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子Cである。
【0029】図3に示すように発光層を省略した層構成
の場合には、正孔輸送層6と電子輸送層7の界面から所
定波長の発光20を発生する。これらの発光は基板1側
から観測される。
【0030】また、図4は、透光性の基板1上に、透光
性の陽極2と、正孔輸送層10と発光層11と電子輸送
層12とからなる有機層5bと、陰極3とが順次積層さ
れた積層構造を有し、この積層構造が保護膜4によって
封止されてなる、ダブルヘテロ構造の有機電界発光素子
Dである。
【0031】図4に示した有機電界発光素子において
は、陽極2と陰極3の間に直流電圧を印加することによ
り、陽極2から注入された正孔が正孔輸送層10を経
て、また陰極3から注入された電子が電子輸送層12を
経て、それぞれ発光層11に到達する。この結果、発光
層11においては電子/正孔の再結合が生じて一重項励
起子が生成し、この一重項励起子から所定波長の発光を
発生する。
【0032】上述した各有機電界発光素子C、Dにおい
て、基板1は、例えば、ガラス、プラスチック等の光透
過性の材料を適宜用いることができる。また、他の表示
素子と組み合わせて用いる場合や、図3及び図4に示し
た積層構造をマトリックス状に配置する場合等は、この
基板を共用としてよい。、また、素子C、Dはいずれ
も、透過型、反射型のいずれの構造も採りうる。
【0033】また、陽極2は、透明電極であり、ITO
(indium tin oxide)やSnO2 等が使用できる。この
陽極2と正孔輸送層6(又は正孔輸送層10)との間に
は、電荷の注入効率を改善する目的で、有機物若しくは
有機金属化合物からなる薄膜を設けてもよい。なお、保
護膜4が金属等の導電性材料で形成されている場合は、
陽極2の側面に絶縁膜が設けられていてもよい。
【0034】また、有機電界発光素子Cにおける有機層
5aは、正孔輸送層6と電子輸送層7とが積層された有
機層であり、これらのいずれか又は双方に上記したジュ
ロリジン置換スチリル化合物が含有され、発光性の正孔
輸送層6又は電子輸送層7としてよい。有機電界発光素
子Dにおける有機層5bは、正孔輸送層10と上記した
ジュロリジン置換スチリル化合物を含有する発光層11
と電子輸送層12とが積層された有機層であるが、その
他、種々の積層構造を取ることができる。例えば、正孔
輸送層と電子輸送層のいずれか若しくは両方が発光性を
有していてもよい。
【0035】また、特に、正孔輸送層6又は電子輸送層
7や発光層11が上記したジュロリジン置換スチリル化
合物からなる層であることが望ましいが、これらの層を
前記ジュロリジン置換スチリル化合物のみで形成しても
よく、或いは、前記ジュロリジン置換スチリル化合物と
他の正孔又は電子輸送材料(例えば、芳香族アミン類や
ピラゾリン類等)との共蒸着によって形成してもよい。
さらに、正孔輸送層において、正孔輸送性能を向上させ
るために、複数種の正孔輸送材料を積層した正孔輸送層
を形成してもよい。
【0036】また、有機電界発光素子Cにおいて、発光
層は電子輸送性発光層7であってよいが、電源8から印
加される電圧によっては、正孔輸送層6やその界面で発
光される場合がある。同様に、有機電界発光素子Dにお
いて、発光層は層11以外に、電子輸送層12であって
もよく、正孔輸送層10であってもよい。発光性能を向
上させるために、少なくとも1種の蛍光性材料を用いた
発光層11を正孔輸送層と電子輸送層との間に挟持させ
た構造であるのがよい。または、この蛍光性材料を正孔
輸送層又は電子輸送層、或いはこれら両層に含有させた
構造を構成してよい。このような場合、発光効率を改善
するために、正孔又は電子の輸送を制御するための薄膜
(ホールブロッキング層やエキシトン生成層など)をそ
の層構成に含ませることも可能である。
【0037】また、陰極3に用いる材料としては、L
i、Mg、Ca等の活性な金属とAg、Al、In等の
金属との合金を使用でき、これらの金属層が積層した構
造であってもよい。なお、陰極の厚みや材質を適宜選択
することによって、用途に見合った有機電界発光素子を
作製できる。
【0038】また、保護膜4は、封止膜として作用する
ものであり、有機電界発光素子全体を覆う構造とするこ
とで、電荷注入効率や発光効率を向上できる。なお、そ
の気密性が保たれれば、アルミニウム、金、クロム等の
単金属又は合金など、適宜その材料を選択できる。
【0039】上記した各有機電界発光素子に印加する電
流は通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いても
よい。電流値、電圧値は、素子破壊しない範囲内であれ
ば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿
命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率
良く発光させることが望ましい。
【0040】次に、図5は、本発明の有機電界発光素子
を用いた平面ディスプレイの構成例である。図示の如
く、例えばフルカラーディスプレイの場合は、赤
(R)、緑(G)及び青(B)の3原色を発光可能な有
機層5(5a、5b)が、陰極3と陽極2との間に配さ
れている。陰極3及び陽極2は、互いに交差するストラ
イプ状に設けることができ、輝度信号回路14及びシフ
トレジスタ内蔵の制御回路15により選択されて、それ
ぞれに信号電圧が印加され、これによって、選択された
陰極3及び陽極2が交差する位置(画素)の有機層が発
光するように構成される。
【0041】即ち、図5は例えば8×3RGB単純マト
リックスであって、正孔輸送層と、発光層および電子輸
送層のいずれか少なくとも一方とからなる積層体5を陰
極3と陽極2の間に配置したものである(図3又は図4
参照)。陰極と陽極は、ともにストライプ状にパターニ
ングするとともに、互いにマトリクス状に直交させ、シ
フトレジスタ内蔵の制御回路15および14により時系
列的に信号電圧を印加し、その交叉位置で発光するよう
に構成されたものである。かかる構成のEL素子は、文
字・記号等のディスプレイとしては勿論、画像再生装置
としても使用できる。また陰極3と陽極2のストライプ
状パターンを赤(R)、緑(G)、青(B)の各色毎に
配し、マルチカラーあるいはフルカラーの全固体型フラ
ットパネルディスプレイを構成することが可能となる。
【0042】なお、上記したジュロリジン置換スチリル
化合物を高効率に製造する方法として、下記一般式〔II
I 〕又は〔IV〕で表されるホルミル化ジュロリジン化合
物と下記一般式〔V〕で表されるジホスホン酸エステル
または下記一般式〔VI〕で表されるジホスホニウムとを
反応させることによって、上記一般式〔I〕又は〔II〕
で表されるジュロリジン置換スチリル化合物を得ること
ができる。
【0043】
【化6】 (但し、前記一般式〔III 〕及び〔IV〕において、X3
は上記X1 及びX2 に対応する水素原子、水酸基、アル
コキシル基、アルキル基、アミノ基、アルキルアミノ
基、又は置換若しくは無置換アリール基であり、
13、R14、R15及びR16はそれぞれ上記R1 、R2
3 、R4 、R5、R6 、R7 及びR8 に対応する低級
アルキル基であって、互いに同一であるか或いは異なっ
ていてもよい。
【0044】
【化7】 (但し、前記一般式〔V〕及び〔VI〕において、R17
びR18はそれぞれ互いに同一の又は異なる炭化水素基で
あり、R19、R20、R21及びR22はそれぞれ上記R9
10、R11及びR12に対応する電子吸引基等であって、
互いに同一であるか或いは異なっていてもよく、Yは塩
素原子などのハロゲン原子である。)
【0045】上記ジュロリジン置換スチリル化合物の製
造方法は、具体的には、前記反応(縮合)をウィッティ
ヒ−ホーナー(Wittig-Horner)反応又はウィッティヒ
(Wittig) 反応によって行い、前記ジホスホン酸エステ
ル及び/又は前記ジホスホニウムを溶媒中で塩基で処理
することによってカルボアニオンを生成させ、このカル
ボアニオンと前記ホルミル化ジュロリジン化合物とを縮
合させるものである。
【0046】この縮合を反応スキームで示すと、例えば
次の反応スキーム1又は1’のようになる。
【化8】
【化9】
【0047】この反応はまず、一般式(1)又は(2)
の化合物を適当な溶媒中で塩基と処理することにより、
カルボアニオンを発生させることから始まり、次にこの
カルボアニオンが一般式〔III 〕又は〔IV〕のアルデ
ヒドと縮合することにより完結する。塩基と溶媒の組み
合わせとしては、以下のものが考えられる。
【0048】水酸化ナトリウム/水、炭酸ナトリウム/
水、炭酸カリウム/水、ナトリウムエトキシド/エタノ
ールまたはジメチルホルムアミド、ナトリウムメトキシ
ド/メタノール−ジエチルエーテル混合溶媒またはジメ
チルホルムアミド、トリエチルアミン/エタノールまた
はジグライムまたはクロロホルムまたはニトロメタン、
ピリジン/塩化メチレンまたはニトロメタン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0] ノン−5−エン/ジメチルスル
ホキシド、カリウムt−ブトキシド/ジメチルスルホキ
シドまたはテトラヒドロフラン、ブチルリチウム/ジエ
チルエーテルまたはテトラヒドロフランまたはベンゼン
またはジメチルホルムアミド、フェニルリチウム/ジエ
チルエーテルまたはテトラヒドロフラン、ナトリウムア
ミド/アンモニア、水素化ナトリウム/ジメチルホルム
アミドまたはテトラヒドロフラン、トリチルナトリウム
/ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン等。
【0049】この反応は比較的低温(−30℃〜30
℃)で進行し、選択的であるため、クロマトグラフィー
による目的物の精製が容易であることに加え、一般式
〔I’〕又は〔II' 〕の化合物は結晶性が高いため、再
結晶により純度を向上させることができる。再結晶の方
法については、特に問わないが、アセトンに溶解し、ヘ
キサンを添加する方法が簡便であり、その後の溶媒留去
も容易である。この反応は常温〜30℃、常圧で1〜2
4時間で行ってよい。
【0050】前記反応は下記反応式に従って進行させ、
下記一般式〔I'〕又は〔I"〕で表されるジュロリジン置
換スチリル化合物を得るのが望ましい。
【化10】
【化11】 (但し、前記一般式〔I'〕、〔 I”〕、〔III'〕及び
〔 III”〕において、R1、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R13、R
14、R15及びR16は前記したものと同じであり、R23
アルキル基(特に炭素数が1〜6のメチル基、エチル基
など)又はアルコキシアルキル基(特に炭素数が2〜6
のメトキシメチル基など)であり、X4 はハロゲン原子
(例えば塩素原子、ヨウ素原子など)である。)
【0051】この反応を具体的に例示すると、次のよう
になる。
【化12】
【化13】
【0052】ここで、前記一般式〔III'〕の化合物から
前記一般式〔I'〕への反応をウィッティヒーホーナー
(Wittig-Horner )反応又はウィッティヒ(Wittig)反
応によって行い、前記ジホスホン酸エステル及び/又は
前記ジホスホニウムを溶媒中で塩基で処理することによ
ってカルボアニオンを生成させ、このカルボアニオンと
前記一般式〔III'〕の化合物とを縮合させ、この縮合に
よって得られた前記一般式〔I'〕の化合物をHClなど
の強酸で加水分解して前記一般式〔I"〕の化合物を得る
のがよい。
【0053】上記の反応では、一般式〔III'〕の化合物
の水酸基(OH)をアルキル基等(R19)でエーテル化
して保護した状態でウィッティヒーホーナー反応又はウ
ィッティヒ反応を行い、前記エーテル部分を最終的に加
水分解するので、一般式〔I"〕の化合物を高収率で確実
に合成することができる。この場合、R23=CH2 OC
3 のときには、加水分解が容易となる。
【0054】なお、上記ジュロリジン置換スチリル化合
物の合成中間体として、下記一般式〔IV〕で表されるホ
ルミル化ジュロリジン化合物は新規化合物である。
【0055】
【化14】 (但し、前記一般式〔IV〕において、R13、R14、R15
及びR16はそれぞれ前記したものと同じである。)
【0056】この合成中間体は、その前駆体から次のよ
うにして導くことができる。
【0057】即ち、下記一般式〔VII 〕で表されるジュ
ロリジン化合物をジメチルホルムアミドとハロゲン化ホ
スホリル化合物との付加体によってホルミル化すること
によって、前記一般式〔IV〕で表されるホルミル化ジュ
ロリジン化合物を得る。このホルミル化反応は、ジメチ
ルホルムアミド中で室温(20℃)〜80℃の温度、常
圧で2〜24時間で行うことができる。
【0058】
【化15】 (但し、前記一般〔VII 〕において、R13、R14、R15
及びR16はそれぞれ前記したものと同じである。)
【0059】この場合、アニリン又は下記一般式のm−
置換アニリンと1−ハロゲン化−3,3−ジアルキル−
2−プロペンとを反応させ、得られた3−〔N,N−ビ
ス(3,3−ジアルキル−2−プロペニル)アミン塩と
アルキルスルホン酸とを反応させ、得られた1,1,
7,7−テトラアルキルジュロリジンアルキルスルホン
酸塩をアルカリで中和し、得られた1,1,7,7−テ
トラアルキルジュロリジンをホルミル化するのがよい。
【化16】 (但し、前記一般式において、Rは炭化水素基、ハロゲ
ン原子、アルコキシル基等である。)
【0060】なお、前記した合成中間体としての化合物
(1)又は(2)は、その前駆体としての合成中間体か
ら次のようにして導くことができる。
【0061】下記一般式〔VIII〕で表されるハロゲン化
アリール化合物と、下記一般式〔IX〕で表される亜リン
酸トリアルキル又はトリフェニルホスフィン(PP
3 )とを反応させることによって、前記一般式(1)
又は(2)で表されるジホスホン酸エステル又はジホス
ホニウムを合成中間体として得る。この反応は、無溶媒
または過剰の亜リン酸トリアルキルまたはキシレン等の
溶媒中で反応温度120〜160℃、常圧で反応時間3
0分〜12時間としてよい。
【0062】
【化17】 (但し、前記一般式〔VIII〕において、Zはハロゲン原
子である。)
【0063】一般式〔IX〕: P(OR243 又は P(OR253 (但し、前記一般式〔IX〕において、R24及びR25はそ
れぞれ、同一の又は異なる炭化水素基、特に炭素数1〜
4の飽和又は不飽和の炭化水素基であって、前記R17
はR18に相当する基である。)
【0064】次に、上記したスキーム1又は1’を下記
の工程(a)〜(e)の順に、より具体的に説明する。
【0065】(a)2,5−ジメチルテレフタロニトリ
ルを臭素化して2,5−ジブロモメチルテレフタロニト
リルを合成する。
【0066】(b)これを亜リン酸トリエチルと還流下
で反応させ、ジホスホン酸エステル(1)を合成する。
【0067】(c)一方、アニリン又はm−置換アニリ
ンとN,N−ジメチルホルムアミド及び炭酸カルシウム
とを混合し、この反応混合物に80℃以下で1−クロロ
−3,3−ジアルキル−2−プロペンを添加し、水をゆ
っくりと加えることによって3−〔N,N−ビス(3,
3−ジアルキル−2−プロペニル)アミン塩酸塩を沈澱
させる。
【0068】(d)これをアルキルスルホン酸と反応さ
せ、1,1,7,7−テトラアルキルジュロリジンアル
キルスルホン酸塩を得る。この塩を水酸化ナトリウムに
よって中和する。得られた1,1,7,7−テトラアル
キルジュロリジンをN,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)中で塩化ホスホリル溶液と反応させ、1,1,
7,7−テトラアルキルジュロリジン−9−カルバルデ
ヒド〔III 〕を主生成物として得、また1,1,7,7
−テトラアルキルジュロリジン−8−カルバルデヒド
〔IV〕を副生成物として得る。
【0069】(e)次に、1,1,7,7−テトラアル
キルジュロリジン−9−カルバルデヒド〔III 〕(8位
がアルコキシ置換されているものも含む。)又は1,
1,7,7−テトラアルキルジュロリジン−8−カルバ
ルデヒド〔IV〕と、リン酸エステル(1)とをウイッテ
ィヒーホーナー反応させ(即ち、テトラヒドロフラン
中、水素化ナトリウムで処理し)、目的とするジュロリ
ジン置換スチリル化合物〔I'〕を合成する。
【0070】
【実施例】以下、本発明を実施例について具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0071】まず、有機電界発光素子の製造に用いるジ
ュロリジン置換スチリル化合物の合成に用いる合成中間
体を下記に例示するようにして調製した。
【0072】2,5−ジブロモメチルテレフタロニトリ
ル(3)
【化18】
【0073】ベンゼン(100ml)中の2,5−ジメ
チルテレフタロニトリル3.02g(20mmol)を
100℃でN−ブロモスクシンイミド35.50g(1
00mmol)と共に反応終了まで還流した。アセトン
/ヘキサンから再結晶して純粋な生成物(3)を淡白色
の固体として2.00g(収率33%)得た。
【0074】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。1 H NMR(400 MHz,CDCl3): δ4.6 ppm(s,4 H,2CH2),7.9 p
pm(s,2H,aromatics)
【0075】ジホスホン酸エステル(1)
【化19】
【0076】上記の2,5−ジブロモメチルテレフタロ
ニトリル(3)1.20g(3.8mmol)を125
℃で2時間、亜リン酸トリエチル5mlと共に還流し
た。過剰の亜リン酸トリエチルを減圧下で除去した。ア
セトン/ヘキサンから再結晶してジホスホン酸エステル
(1)を淡黄色の結晶として得た。
【0077】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。1 H NMR(400 MHz,CDCl3): δ1.2 ppm(t,12H,4CH3),3.2 p
pm(d,4H,2CH2),4.1 ppm(m,8H,4CH2),7.9 ppm(s,2H,arom
atics)
【0078】8−ヒドロキシ−1,1,7,7−テトラ
アルキル(例えばメチル)ジュロリジン−9−カルバル
デヒド(4)
【化20】
【0079】このアルデヒド試薬(4)はファインケミ
カルのAcros Organics Catalogueにて入手可能であり、
何ら精製することなく使用した。
【0080】8−アルコキシ(例えばメトキシ)−1,
1,7,7−テトラアルキル(例えばメチル)ジュロリ
ジン−9−カルバルデヒド(5a)
【化21】
【0081】8−ヒドロキシ−1,1,7,7−テトラ
メチルジュロリジン−9−カルバルデヒド(4)3.0
0g(11.0mmol)及び炭酸カリウム15.2g
(110mmol)をアセトン300mlに懸濁させ、
還流した。沃化メチル10.4g(73.2mmol)
を90分ごとに4回に分けて添加し、その後12時間還
流した。
【0082】反応溶液を室温まで冷却した後、不溶物を
ろ別し、ろ液を濃縮してシリカゲルクロマトグラフィー
(Wakogel C−300、テトラヒドロフラン:ヘキサン
=1:2)で分離精製し、溶離液を濃縮してアセトンー
ヘキサンから再結晶することにより、8−メトキシ−
1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−カル
バルデヒド(5a)を2.98g(収率94%)を得
た。
【0083】この生成物の分析データは、次の通りであ
った。1 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.3 及び1.4 ppm(s,6H,C
H3),1.7 ppm(m,2H,CH2),3.3 ppm(m,2H,CH2),3.9 ppm(s,
3H,OCH3),7.5 ppm(s,H,aromatic ),10.0 ppm(s,1H,CHO)
【0084】8−メトキシメトキシ−1,1,7,7−
テトラメチルジュロリジン−9−カルバルデヒド(5
b)
【化22】
【0085】水素化ナトリウム(60%鉱油分散)5
2.5mmolを窒素雰囲気下、少量のヘキサンで2度
洗い、20mlの乾燥テトラヒドロフランに懸濁させ
た。8−ヒドロキシ−1,1,7,7−テトラメチルジ
ュロリジン−9−カルバルデヒド(4)2.00g
(7.31mmol)を乾燥テトラヒドロフラン20m
lに溶解したものを0℃で滴下し、そのまま30分攪拌
した。塩化メトキシメチル4.23g(52.5mmo
l)を添加し、室温で4時間攪拌した。
【0086】反応溶液を氷浴上で少量の氷によりクエン
チし、飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。シリカゲルクロマトグラフィー(Wakogel C−20
0、テトラヒドロフラン)で分離し、8−メトキシメト
キシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9
−カルバルデヒド(5b)を収率50%で得た。
【0087】この生成物の分析データは、次の通りであ
った。1 H NMR(270 MHz,DMSO-d6): δ1.4 ppm(s,6H,CH3),1.7 p
pm(m,2H,CH2),3.3 ppm(m,2H,CH2),3.5 ppm(s,3H,OCH3),
5.0 ppm(s,2H,CH2O),7.4 ppm(s,H,aromatic),9.7 ppm
(s,1H,CHO)
【0088】1,1,7,7−テトラメチルジュロリジ
ン−9−カルバルデヒド(6)
【化23】
【0089】(a)3−〔N,N−ビス(3−メチル−
2−ブテン1−イル)アミノフェニル塩酸塩 窒素導入管、メカニカルスターラー及びコンデンサ付き
50ml滴下ロートを備えた500ml丸底フラスコ
に、100mlのDMF(ジメチルホルムアミド)、ア
ニリン23.28g(0.25mol)及び炭酸カルシ
ウム12.5g(0.125mol)を添加した。この
混合物を65℃に加熱し、1−クロロ−3−メチルブテ
ン53.59g(0.5mol)を滴下ロートより供給
した。このアルケンは15分以上強く攪拌(温度は80
℃以下に保持)しつつ添加した後、80℃で40分間攪
拌し、更に氷浴に浸漬して室温まで冷却した。
【0090】そして、強く攪拌しながら100mlの水
をゆっくりと添加し、グラスフィルターを通して沈澱物
を濾過した。この濾過ケーキをジエチルエーテル(2×
40ml)で洗浄し、減圧吸引下で1時間乾燥した後、
更に40mlのジエチルエーテルで洗浄し、減圧吸引下
で3時間、50℃で乾燥した。固体の白色粉末の生成物
として30.35g(収率46%)の3−〔N,N−ビ
ス(3−メチル−2−ブテン1−イル)アミノフェニル
塩酸塩を得た。
【0091】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。1 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.4 及び1.6 ppm(s,6H,2C
H3),3.9 ppm(s,4H,2CH2),5.4 ppm(m,2H,CH=C),7.3-7.7
ppm(m,5H,aromatics)
【0092】(b)1,1,7,7−テトラメチルジュ
ロリジンのメチルスルホン酸塩 窒素導入管、メカニカルスターラー及び粉末用ロートを
備えた300mlの丸底フラスコに25mlのメタンス
ルホン酸を供給した。これに上記した固体の3−〔N,
N−ビス(3−メチル−2−ブテン1−イル)アミノフ
ェニル塩酸塩20.2gを強い攪拌下で25分かけて添
加した。反応混合物を100℃に加熱し、1時間保持し
た。そして、反応混合物を氷浴で40℃に冷却した後、
強く攪拌された100mlの氷冷却水に15分かけてゆ
っくりと注ぎ、更にCHCl3 (3×100ml)で抽
出した。
【0093】有機相をMgSO4 (硫酸マグネシウム)
で乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーターで溶媒
を除去して、生成物(1,1,7,7−テトラメチルジ
ュロリジンのメチルスルホン酸塩)を粘稠な褐色オイル
として定量収率で得た。
【0094】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。1 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.1-1.9 ppm(m,12H,4CH3),
0.9-1.9 ppm(m,4H,2CH2),2.6-2.8 ppm(m,4H,2CH2),7.2-
7.8 ppm(m,3H,aromatics)
【0095】(c)1,1,7,7−テトラメチルジュ
ロリジン 上記の1,1,7,7−テトラメチルジュロリジンのメ
チルスルホン酸塩29g(90mmol)を強く攪拌さ
れた水酸化ナトリウム4.04g(100mmol)の
50ml水溶液にゆっくり添加した。5分間攪拌した
後、100mlの酢酸エチルを添加し、30分間攪拌を
続けた。
【0096】有機相をMgSO4 で乾燥し、脱色させ
た。濾過及びロータリーエバポレーターによって、1
4.5g(収率71%)の生成物(1,1,7,7−テ
トラメチルジュロリジン)を褐色の油状物として得た。
【0097】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。1 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.7 ppm(d,12H,4CH3),2.1 p
pm(m,4H,2CH2),3.4-3.9 ppm(m,4H,2CH2),6.5-7.3 ppm
(m,3H,aromatics)
【0098】(d)1,1,7,7−テトラメチルジュ
ロリジン−9−カルバルデヒド 塩化ホスホリル7mlを氷浴中で冷却されたN,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)20mlにゆっくりと添
加した。この淡黄色の溶液を室温で1時間攪拌した。上
記の1,1,7,7−テトラメチルジュロリジンを30
分かけて滴下した。この間に、反応混合物は濃赤色に変
化した。この混合物を65℃に加熱し、3時間保持し
た。これを強く攪拌された水中に注いだ。
【0099】生じた暗色のゴム状物をヘキサン/酢酸エ
チル(1:1混合物)150mlで2回抽出した後、M
gSO4 (硫酸マグネシウム)で乾燥し、溶媒をロータ
リーエバポレーターで除去した。精製はカラムクロマト
グラフィ(シリカゲル、ジクロロメタン)で行い、ヘキ
サン/酢酸エチル(6:1)で抽出して、主生成物
(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−カ
ルバルデヒド(6))(major product)
を54%の収率で油状物として得た。
【0100】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。1 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.15,1.2,1.25 及び1.3 ppm
(s,3H,4CH3),1.6-1.8 ppm(m,4H,2CH2),3.7 ppm(m,4H,2C
H2),6.6 及び7.8 ppm(d,1H,aromatics),9.6 ppm(s,1H,C
HO)
【0101】この生成物と共に、副生成物(minor
product)として下記の1,1,7,7−テト
ラメチルジュロリジン−8−カルバルデヒド(7)を2
0%の収率で得た。
【0102】
【化24】
【0103】この副生成物の分析データは次の通りであ
った。1 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.6 及び1.7 ppm(s,6H,2C
H3),1.5-2.2 ppm(m,4H,2CH2),3.2-3.8 ppm(m,4H,2CH2),
7.7 及び6.9 ppm(m,1H,aromatics),9.7 ppm (s,1H,CHO)
【0104】次に、ジュロリジン置換スチリル化合物の
合成例を述べる。
【0105】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【0106】典型的な工程においては、2,5−ジ(ブ
ロモメチル)−テレフタロニトリル750mg(2.3
9mmol)に亜リン酸トリエチル794mg(4.7
8mmol)を滴下後、125℃で30分攪拌し、ジホ
スホン酸エステル(1)を得た。これに代えて、ジホス
ホニウム(2)を用いるときは、2,5−ジ(ブロモメ
チル)−テレフタロニトリル750mg(2.39mm
ol)とトリフェニルホスフィン1.38g(5.26
mmol)をキシレンに溶解し、20時間還流して、ジ
ホスホニウム(2)を得た。
【0107】一方、窒素導入管及び滴下ロート付きでマ
グネチックスターラーを容した300ml三ツ口丸底フ
ラスコに水素化ナトリウム1.23g(53mmol、
油中に60%分散)を供給し、乾燥ペンタンによって激
しい攪拌下で3回洗浄した。油状物を除去した直後、水
素化ナトリウムを20mlの乾燥THF(テトラヒドロ
フラン)に懸濁させた。
【0108】そして、50mlの乾燥THF中のジホス
ホン酸エステル(1)又はジホスホニウム(2)4.9
5mmolを反応混合物に1時間かけてゆっくりと添加
した。反応混合物を更に1時間攪拌した後、50mlの
THF中のアルデヒド(4)、(5a)、(5b)、
(6)又は(7)を例えば各10mmol滴下した。
【0109】反応混合物をクロマトグラフィで分離した
後、1mlの氷で急冷した。この反応混合物を5%の重
炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタン(3×5
0ml)で抽出し、食塩水(1×20ml)で洗浄し、
更に無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を回転式蒸発
器で除去し、カラムクロマトグラフィ(SiO2 、TH
F/ヘキサン)で生成物(8)、(9a)、(9b)、
(10)又は(11)を精製し、アセトン/ヘキサンに
よって再結晶させた。
【0110】別の方法として、水素化ナトリウム(60
%鉱油分散)7.72mmolを窒素雰囲気下、少量の
ヘキサンで2度洗い、5mlの乾燥テトラヒドロフラン
に懸濁させ、−78℃に冷却した。ここにホスホン酸エ
ステル(1)1.93mmol相当と8−メトキシ−
1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−カル
バルデヒド(5a)1.49g(5.18mmol)を
テトラヒドロフラン60mlに溶解させたものを滴下
し、温度を上げて室温でさらに1時間攪拌した。
【0111】反応溶液を少量の氷でクエンチし、飽和食
塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥した。シリカゲル
クロマトグラフィー(Wakogel C−300、テトラヒド
ロフラン:ヘキサン=1:8)で分離精製し、アセトン
−ヘキサンから再結晶して得られた沈澱物をエタノール
で繰り返し洗い、ジュロリジン置換スチリル化合物(9
a)813mg(収率61%)を得た。
【0112】また、水素化ナトリウム(60%鉱油分
散)10.4mmolを窒素雰囲気下、少量のヘキサン
で2度洗い、10mlの乾燥テトラヒドロフランに懸濁
させ、0℃でホスホン酸エステル(1)1.73mmo
l相当の乾燥テトラヒドロフラン溶液25mlを滴下
し、5分間攪拌した。8−メトキシメトキシ−1,1,
7,7−テトラメチルジュロリジン−9−カルバルデヒ
ド(5b)2.5mmolをテトラヒドロフラン40m
lに溶解させたものを0℃で滴下し、温度を上げて室温
でさらに1時間攪拌した。
【0113】反応溶液を少量の氷でクエンチし、飽和食
塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥した。シリカゲル
クロマトグラフィー(Wakogel C−300、トルエン:
ヘキサン=1:1→テトラヒドロフラン:ヘキサン=
1:1)で分離精製し、トルエン−エタノールから再結
晶して得られた沈澱物をEtOHで繰り返し洗い、ジュ
ロリジン置換スチリル化合物(9b)309mg(収率
24%)を得た。
【0114】また、ジュロリジン置換スチリル化合物
(9b)76.3mg(0.101mmol)を15m
lのクロロホルムに溶解し、濃塩酸0.5ml、エタノ
ール2mlを添加して、50℃で4時間加熱攪拌した。
反応溶液を冷却し、炭酸カリウム水溶液20mlを添加
して中和し、生じた不溶成分をろ別し、これをテトラヒ
ドロフランにて抽出して希塩酸溶液、飽和食塩水で洗
い、硫酸ナトリウム上で乾燥した。シリカゲルクロマト
グラフィー(Wakogel C−300、トルエン)で分離精
製し、トルエンから再結晶してジュロリジン置換スチリ
ル化合物(8)5mg(収率67%)を得た。
【0115】生成物(9a)又は構造式(1)−1の化
合物(X1 =X2 =OCH3 この生成物(9a)は、上記の反応スキームで示したよ
うに、8−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジ
ュロリジン−9−カルバルデヒド(5a)及びジホスホ
ン酸エステル(1)の反応を経て得られた。
【0116】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。 FAB-MS:m/e=6951 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.3 及び1.6 ppm(s,12H,C
H3),1.8 ppm(m,4H,CH2),3.2 ppm(m,4H,CH2),3.8 ppm(s,
6H,OCH3),7.0 ppm(s,2H,aromatic),7.1 ppm(d,2H,CH=),
7.4 ppm(d,2H,CH=),8.0 ppm(s,2H,aromatic) (1H NMR スペクトルを図6に示す。図中のTMSは標準
のテトラメチルシラン:以下、同様) 紫外可視吸収スペクトル(UV-Vis)(CHCl3): λmax =508
nm 螢光スペクトル (PL)(CHCl3):PLmax =600nm(ex.λ =50
8nm)
【0117】生成物(9b)又は構造式(1)−8の化
合物(X1 =X2 =OCH2 OCH3 この生成物(9b)は、上記の反応スキームで示したよ
うに、8−メトキシメトキシ−1,1,7,7−テトラ
メチルジュロリジン−9−カルバルデヒド(5b)及び
ジホスホン酸エステル(1)の反応を経て得られた。
【0118】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。 FAB-MS:m/e=7551 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.3 及び1.5 ppm(s,12H,C
H3),1.7 ppm(m,4H,CH2),3.2 ppm(m,4H,CH2),3.7 ppm(s,
6H,CH3O),5.0 ppm(s,4H,CH2O),7.1 ppm(d,2H,CH=),7.4
ppm(s,2H,aromatic),7.6 ppm(d,2H,CH=),8.0 ppm(s,2H,
aromatic) (1H NMR スペクトルを図7に示す。) 紫外可視吸収スペクトル(UV-Vis)(CHCl3): λmax =505
nm 螢光スペクトル (PL)(CHCl3):PLmax =590nm(ex.λ =50
5nm)
【0119】生成物(8)又は構造式(1)−6の化合
物(X1 =X2 =OH) この生成物(8)は、上記の反応スキームで示したよう
に、8−メトキシメトキシ−1,1,7,7−テトラメ
チルジュロリジン−9−カルバルデヒド(9b)を加水
分解して得られた。
【0120】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。 FAB-MS:m/e=6671 H NMR(270 MHz,CDCl3): δ1.3 及び1.5ppm(s,12H,C
H3),1.8ppm(m,4H,CH2),3.4ppm(m,4H,CH2),5.1ppm(s,2H,
OH),7.1ppm(d,2H,CH=),7.3ppm(s,2H,aromatics),7.5ppm
(d,2H,CH=),7.9ppm(s,2H,aromatics) (1H NMR スペクトルを図8に示す。) 紫外可視吸収スペクトル(UV-Vis)(CHCl3): λmax =509
nm 螢光スペクトル (PL)(CHCl3):PLmax =610nm(ex.λ =50
9nm)
【0121】生成物(10)(X1 =X2 =H) この生成物(10)は、上記した反応スキームで示した
ように、1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−
9−カルバルデヒド(6)及びジホスホン酸エステル
(1)の反応によって得られた。
【0122】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。 TOF-MASS スペクトル(Time of Flight Mass Spectrum):
m/e 634(m+)1H NMR(400 MHz,CDCl3): δ1.5 及び1.6 pp
m(s,12H,4CH3),1.8-2.0 ppm(m,8H,4CH2),2.8 ppm(m,8H,
4CH2),8.0-6.9 ppm(m,10H,aromatics 及び 2CH=CH) 紫外−可視分光分析による吸収スペクトル(UV-Vis)(CH
Cl3):λmax =481nm 螢光スペクトル (PL)(CHCl3):PLmax =590nm(ex.λ=481
nm)
【0123】生成物(11) この生成物(11)は、上記した反応スキームで示した
ように、1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−
8−カルバルデヒド(7)及びジホスホン酸エステル
(1)の反応によって得られた。
【0124】この生成物の分析データは次の通りであっ
た。 TOF-MASS スペクトル(Time of Flight Mass Spectrum):
m/e 634(m+)1 H NMR(400 MHz,CDCl3): δ1.0 及び1.5 ppm(s,12H,4CH
3),1.5-2.2 ppm(m,8H,4CH2),3.7 ppm(m,8H,4CH2),8.8-
6.8 ppm(m,10H,aromatics 及び 2CH=CH) 紫外−可視分光分析による吸収スペクトル(UV-Vis)(CH
Cl3):λmax =474nm 螢光スペクトル (PL)(CHCl3):PLmax =590nm(ex.λ =47
4nm)
【0125】各生成物の光学物性 以上に示した各生成物の光学物性をまとめて下記の表に
示す。
【0126】これらの結果から、上記のジュロリジン置
換スチリル化合物は強い発光を呈し、緑色〜赤色の発光
材料として有機電界発光素子に好適であることが分か
る。
【0127】次に、上記のジュロリジン置換スチリル化
合物を用いて有機電界発光素子を作製した例を説明す
る。
【0128】<実施例1>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にメトキシ基を持った下記
構造式(1)−1の化合物を正孔輸送性発光材料として
用い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製し
た例である。
【化29】
【0129】まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚
さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm
×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マス
クとして、複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を
有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法
により10-4Pa以下の真空下で上記構造式(1)−1
の化合物を例えば50nmの厚さに正孔輸送層(兼発光
層)として成膜した。蒸着レートは0.1nm/秒とし
た。
【0130】さらに、電子輸送材料として下記構造式の
Alq3 (トリス(8−キノリノール)アルミニウム)
を正孔輸送層に接して蒸着した。Alq3 からなるこの
電子輸送層の膜厚も例えば50nmとし、蒸着レートは
0.2nm/秒とした。
【化30】
【0131】陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採
用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として
例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)
の厚さに形成し、実施例1による図3に示した如き有機
電界発光素子を作製した。
【0132】このように作製した実施例1の有機電界発
光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて
発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を
行った結果、図9に示すように、650nmに発光ピー
クを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社
製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用
いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、図10に
示すように、8Vで1000cd/m2 の輝度が得られ
た。
【0133】この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲
気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかっ
た。また、初期輝度300cd/m2 で電流値を一定に
通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減す
るまで600時間であった。
【0134】<実施例2>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にメトキシ基を持った上記
構造式(1)−1の化合物を電子輸送性発光材料として
用い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製し
た例である。
【0135】まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚
さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm
×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マス
クとして、複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を
有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法
により10-4Pa以下の真空下で、下記構造式のα−N
PD(α−ナフチルフェニルジアミン)を例えば50n
mの厚さに正孔輸送層として成膜した。蒸着レートは
0.1nm/秒とした。
【化31】
【0136】さらに、電子輸送材料として上記構造式
(1)−1の化合物を正孔輸送層に接して蒸着した。上
記構造式(1)−1の化合物からなる電子輸送層(兼発
光層)の膜厚も例えば50nmとし、蒸着レートは0.
2nm/秒とした。
【0137】陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採
用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として
例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)
の厚さに形成し、実施例2による図3に示した如き有機
電界発光素子を作製した。
【0138】このように作製した実施例2の有機電界発
光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて
発光特性を評価した。発光色は赤色であり、実施例1と
同様に分光測定を行った結果、図11に示すように、6
50nmに発光ピークを有するスペクトルを得た。ま
た、電圧−輝度測定を行ったところ、図12に示すよう
に、8Vで1100cd/m2 の輝度が得られた。
【0139】この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲
気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかっ
た。また、初期輝度300cd/m2 で電流値を一定に
通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減す
るまで550時間であった。
【0140】<実施例3>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にメトキシ基を持った上記
構造式(1)−1の化合物を発光材料として用い、ダブ
ルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製した例である。
【0141】まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚
さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm
×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マス
クとして、複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を
有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法
により10-4Pa以下の真空下で、上記構造式のα−N
PDを例えば30nmの厚さに正孔輸送層として成膜し
た。蒸着レートは0.2nm/秒とした。
【0142】さらに、発光材料として上記構造式(1)
−1の化合物を正孔輸送層に接して蒸着した。上記構造
式(1)−1の化合物からなる発光層の膜厚も例えば3
0nmとし、蒸着レートは0.2nm/秒とした。
【0143】さらに、電子輸送材料として上記構造式の
Alq3 を発光層に接して蒸着した。Alq3 の膜厚を
例えば30nmとし、蒸着レートは、0.2nm/秒と
した。
【0144】陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採
用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として
例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)
の厚さに形成し、実施例3による図4に示した如き有機
電界発光素子を作製した。
【0145】このように作製した実施例3の有機電界発
光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて
発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を
行った結果、図13に示すように、650nmに発光ピ
ークを有するスペクトルを得た。電圧−輝度測定を行っ
たところ、図14に示すように、8Vで1500cd/
2 の輝度が得られた。
【0146】この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲
気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかっ
た。また、初期輝度300cd/m2 で電流値を一定に
通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減す
るまで800時間であった。
【0147】<実施例4>正孔輸送性材料としてα−N
PDに替えて下記構造式のTPD(トリフェニルジアミ
ン誘導体)を用いた他は層構成、成膜法とも実施例2に
準拠して、有機電界発光素子を作製した。
【化32】
【0148】本実施例の有機電界発光素子も実施例2と
同様の赤色の発光を呈した。分光測定の結果、スペクト
ルは実施例2の有機電界発光素子のスペクトルと一致し
た。
【0149】<実施例5>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にフッ素原子を、X1 及びX2 にメトキシ基を持った下
記構造式(1)−7の化合物を正孔輸送性発光材料とし
て用い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製
した例である。
【化33】
【0150】まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚
さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm
×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マス
クとして、複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を
有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法
により10-4Pa以下の真空下で上記構造式(1)−7
の化合物を例えば50nmの厚さに正孔輸送層(兼発光
層)として成膜した。蒸着レートは0.1nm/秒とし
た。
【0151】さらに、電子輸送材料として上記構造式の
Alq3 (トリス(8−キノリノール)アルミニウム)
を正孔輸送層に接して蒸着した。Alq3 からなるこの
電子輸送層の膜厚も例えば50nmとし、蒸着レートは
0.2nm/秒とした。
【0152】陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採
用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として
例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)
の厚さに形成し、実施例5による図3に示した如き有機
電界発光素子を作製した。
【0153】このように作製した実施例5の有機電界発
光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて
発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を
行った結果、640nmに発光ピークを有するスペクト
ルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオー
ドアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−
輝度測定を行ったところ、8Vで1000cd/m2
輝度が得られた。
【0154】この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲
気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかっ
た。また、初期輝度300cd/m2 で電流値を一定に
通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減す
るまで400時間であった。
【0155】<実施例6>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にエトキシ基を持った下記
構造式(1)−2の化合物を電子輸送性発光材料として
用い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製し
た例である。
【化34】
【0156】層構造、成膜法とも実施例2に準拠して有
機電界発光素子を作製した。
【0157】このように作製した実施例6の有機電界発
光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて
発光特性を評価した。発光色は赤色であり、8Vで50
0cd/m2 の輝度が得られた。この有機電界発光素子
を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣
化は観察されなかった。
【0158】<実施例7>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にターシャリブトキシ基を
持った下記構造式(1)−3の化合物を電子輸送発光材
料として用い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子
を作製した例である。
【0159】
【化35】
【0160】層構造、成膜法とも実施例2に準拠して有
機電界発光素子を作製した。
【0161】このように作製した実施例7の有機電界発
光素子に窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発
光特性を評価した。発光色は赤色であり、8Vで400
cd/m2 の輝度が得られた。この有機電界発光素子を
作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化
は観察されなかった。
【0162】<実施例8>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にメチル基を持った下記構
造式(1)−4の化合物を電子輸送発光材料として用
い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製した
例である。
【0163】
【化36】
【0164】層構造、成膜法とも実施例2に準拠して有
機電界発光素子を作製した。
【0165】このように作製した実施例8の有機電界発
光素子に窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発
光特性を評価した。発光色は赤色であり、8Vで550
cd/m2 の輝度が得られた。この有機電界発光素子を
作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化
は観察されなかった。
【0166】<実施例9>本実施例は、一般式〔I〕の
ジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR11
にシアノ基を、X1 及びX2 にフェニル基を持った下記
構造式(1)−5の化合物を電子輸送発光材料として用
い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製した
例である。
【0167】
【化37】
【0168】層構造、成膜法とも実施例2に準拠して有
機電界発光素子を作製した。
【0169】このように作製した実施例9の有機電界発
光素子に窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発
光特性を評価した。発光色は赤色であり、8Vで800
cd/m2 の輝度が得られた。この有機電界発光素子を
作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化
は観察されなかった。
【0170】<実施例10>本実施例は、一般式〔I〕
のジュロリジン置換スチリル化合物のうち、R9 及びR
11にシアノ基を、X1 及びX2 にヒドロキシ基を持った
下記構造式(1)−6の化合物を電子輸送発光材料とし
て用い、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子を作製
した例である。
【0171】
【化38】
【0172】層構造、成膜法とも実施例2に準拠して有
機電界発光素子を作製した。
【0173】このように作製した実施例10の有機電界
発光素子に窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて
発光特性を評価した。発光色は赤色であり、8Vで30
0cd/m2 の輝度が得られた。この有機電界発光素子
を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣
化は観察されなかった。
【0174】
【発明の作用効果】本発明の有機電界発光素子によれ
ば、発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設け
られている有機電界発光素子において、前記有機層に前
記一般式〔I〕又は〔II〕で表されるジュロリジン置換
スチリル化合物の少なくとも1種が含まれているので、
高輝度で安定な赤色発光を有する有機電界発光素子を提
供することが可能となる。また、このスチリル化合物
は、高いガラス転移点及び融点を有する物質であり、耐
熱性に優れると共に、電気的、熱的或いは化学的な安定
性に優れ、また非晶質でガラス状態を容易に形成し得、
昇華性もあって真空蒸着等によって均一なアモルファス
膜を形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく有機電界発光素子の要部概略断
面図である。
【図2】同、有機電界発光素子の他の要部概略断面図で
ある。
【図3】同、有機電界発光素子の他の要部概略断面図で
ある。
【図4】同、有機電界発光素子の他の要部概略断面図で
ある。
【図5】同、有機電界発光素子を用いたフルカラーの平
面ディスプレイの構成図である。
【図6】本発明に使用可能なジュロリジン置換スチリル
化合物(9a)(又は構造式(1)−1)の1 HNMR
スペクトル図である。
【図7】本発明に使用可能なジュロリジン置換スチリル
化合物(9b)(又は構造式(1)−8)の1 HNMR
スペクトル図である。
【図8】本発明に使用可能なジュロリジン置換スチリル
化合物(8)(又は構造式(1)−6)の1 HNMRス
ペクトル図である。
【図9】本発明の実施例1による有機電界発光素子の発
光スペクトル図である。
【図10】同、実施例1による有機電界発光素子の電圧
−輝度特性図である。
【図11】同、実施例2による有機電界発光素子の発光
スペクトル図である。
【図12】同、実施例2による有機電界発光素子の電圧
−輝度特性図である。
【図13】本発明の実施例3による有機電界発光素子の
発光スペクトル図である。
【図14】同、実施例3による有機電界発光素子の電圧
−輝度特性図である。
【符号の説明】
1…基板、2…透明電極(陽極)、3…陰極、4…保護
膜、5、5a、5b…有機層、6…正孔輸送層、7…電
子輸送層、8…電源、10…正孔輸送層、11…発光
層、12…電子輸送層、14…輝度信号回路、15…制
御回路、20…発光光、A、B、C、D…有機電界発光
素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 眞一郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB04 AB12 AB14 CA01 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光領域を有する有機層が陽極と陰極と
    の間に設けられている有機電界発光素子において、前記
    有機層に下記一般式〔I〕又は〔II〕で表されるジュロ
    リジン置換スチリル化合物の少なくとも一種が有機発光
    材料として含まれていることを特徴とする、有機電界発
    光素子。 【化1】 (但し、前記一般式〔I〕及び〔II〕において、 X1 及びX2 はそれぞれ水素原子、水酸基、飽和若しく
    は不飽和の置換若しくは無置換アルコキシル基、アルキ
    ル基、アミノ基、アルキルアミノ基、又は置換若しくは
    無置換アリール基であって、互いに同一であるか或いは
    異なっていてもよく、 R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8
    それぞれ低級アルキル基であって、互いに同一であるか
    或いは異なっていてもよく、 R9 、R10、R11及びR12は少なくとも1つが電子吸引
    基であって、互いに同一であるか或いは異なっていても
    よい。)
  2. 【請求項2】 前記R9 、R10、R11及びR12の少なく
    とも1つがシアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子であ
    る、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  3. 【請求項3】 前記有機層が、正孔輸送層と電子輸送層
    とが積層された有機積層構造を有しており、前記正孔輸
    送層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチリル化
    合物が用いられている、請求項1に記載した有機電界発
    光素子。
  4. 【請求項4】 前記有機層が、正孔輸送層と電子輸送層
    とが順次積層された有機積層構造を有しており、前記電
    子輸送層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチリ
    ル化合物が用いられている、請求項1に記載した有機電
    界発光素子。
  5. 【請求項5】 前記有機層が、正孔輸送層と発光層と電
    子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前
    記発光層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチリ
    ル化合物が用いられている、請求項1に記載した有機電
    界発光素子。
  6. 【請求項6】 発光領域を有する有機層が陽極と陰極と
    の間に設けられている有機電界発光素子において、前記
    有機層に下記構造式(1)−1、(1)−2、(1)−
    3、(1)−4、(1)−5、(1)−6、(1)−7
    又は(1)−8で表されるジュロリジン置換スチリル化
    合物の少なくとも1種が有機発光材料として含まれてい
    ることを特徴とする、有機電界発光素子。 【化2】
  7. 【請求項7】 前記有機層が、正孔輸送層と電子輸送層
    とが積層された有機積層構造を有しており、前記正孔輸
    送層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチリル化
    合物が用いられている、請求項6に記載した有機電界発
    光素子。
  8. 【請求項8】 前記有機層が、正孔輸送層と電子輸送層
    とが順次積層された有機積層構造を有しており、前記電
    子輸送層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチリ
    ル化合物が用いられている、請求項6に記載した有機電
    界発光素子。
  9. 【請求項9】 前記有機層が、正孔輸送層と発光層と電
    子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前
    記発光層の形成材料として前記ジュロリジン置換スチリ
    ル化合物が用いられている、請求項6に記載した有機電
    界発光素子。
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