JP2001043274A - 決済システム及びカード - Google Patents

決済システム及びカード

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JP2001043274A
JP2001043274A JP22015899A JP22015899A JP2001043274A JP 2001043274 A JP2001043274 A JP 2001043274A JP 22015899 A JP22015899 A JP 22015899A JP 22015899 A JP22015899 A JP 22015899A JP 2001043274 A JP2001043274 A JP 2001043274A
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Kazuhiro Kumamoto
和博 熊本
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホスト、端末、カード間で金銭取引に係る決
済を実行するシステムにおいて、利用累積限度額を超え
たときのみ本人確認するようにして、カードを紛失した
り、盗難等にあっても、その被害額を最小のものとし、
カード利用の利便性を向上させる。 【解決手段】 スマートカード1はマイクロコンピュー
タ及びメモリと、外部端末装置から情報を受け又は外部
端末装置に情報を送る接触部とを含み、前記メモリには
少なくとも利用累積額及び利用累積限度額が格納され、
前記マイクロコンピュータが、前記接触部から入力され
る現在利用額と前記利用累積額との合計が前記利用累積
限度額を超えるとき(S605)に利用者に暗証符号を入力
すべきことを指示する(S607)ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスト、端末、カ
ード間で金銭取引に係る決済を実行するシステムに関
し、特に、スマートカードを電子マネーカードとして利
用する際に本人確認を行う機能を備えたシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、クレジットカードや金融機関の発
行によるキャッシュカードを利用することができるシス
テムが普及している。そのカード利用に対して安全性を
確保するために、カード使用者に暗証番号を入力させ、
その暗証番号のチェックを行うことによりカード持参者
が本人であるかどうかを照合確認している。すなわち、
カードを紛失したり、盗難されたとしても、暗証が知ら
れていない限りは、不正使用は防止できる。
【0003】一方最近、紙幣や貨幣を使用しない電子決
済が話題となっており、導入の検討や実験が行われてい
る。その電子決済の一つとして、現金と同様に個人間の
対面決済を行う電子マネーシステムがある。電子マネー
はスマートカードと呼ばれるICカードを用いている。
スマートカードはこれを用いて電子マネーを受け渡しが
でき、現金と同様に銀行を介さずに広く流通させること
ができる。このICカードは、データメモリとマイクロ
コンピュータがワンチップで構成され、データメモリに
は電子マネーとしての金額情報が格納されており、マイ
クロコンピュータにはカードが電子マネーとして機能す
るためのプログラムが格納されている。
【0004】このようなスマートカードについても、不
正使用に対処するものとして、スマートカード自身にロ
ック機能を付与したものがある。この機能は、利用者が
任意に設定できるが、ロック状態では、利用金額の大小
にかかわらず、その利用の都度、暗証番号の入力を要す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カード
を使用する毎に、利用者に暗証番号の入力を強いること
は酷である。特にスマートカードは、買物に使用される
ものであり、使用頻度が高い。安全のためカードをロッ
ク状態で持ち歩く人は、買物に利用する度にアンロック
状態にするために暗証番号の入力を必要とし、小額の買
物であっても、その都度、暗証番号の入力を要し、電子
マネー利用者にとってその操作は煩わしく、あまり実用
的でない。
【0006】この為、カード使用の際は、暗証入力を行
わないことが望ましいと言えるが、紛失、盗難があった
場合は、カード発行者に届出を行い、口座を閉鎖しない
限り(通常、このような処理には時間がかかる)、無制
限にカードを使用されてしまうので、何らかの対策が必
要になる。例えば、カードの取引限度額をホストにおい
て管理し、利用時、例えば買物時に端末からホストへ接
続して、その都度限度額のチェックを行う方法が知られ
ている。
【0007】しかし、通常取引限度額は一回の取引限度
額であり、限度額内での買物を数回繰り返せば、実質
上、制限は無いに等しく、安全性が低い。また、正規の
利用者本人であっても、限度額以上の買物ができず不便
である。この場合その危険性を回避しようとしても、利
用の都度暗証番号を入力して本人確認する以外に対応策
がない。
【0008】したがって、本発明は上記問題に鑑み、カ
ードを紛失したり、盗難等にあっても、その被害額を最
小限に抑えることができ、かつ正規の利用者の利便性を
向上させることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決するために、少なくとも利用者を特定するカードを
使用して、外部端末装置とホスト間で決済を行う決済シ
ステムにおいて、前記カード、外部端末装置、ホストの
いずれかに設けられた格納部に、利用累積額情報を格納
し、前記カード、外部端末装置、ホストのいずれかに設
けられた格納部に、利用限度額情報を格納し、前記カー
ド、外部端末装置、ホストのいずれかに設けられた制御
部が、今回利用額と前記利用累積額の合計額を演算し、
合計額が前記利用限度額を超えるときに、暗証符号の入
力を指示するようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の実施形
態を説明する。本実施形態では、システムの一例とし
て、電子マネーシステムによる電子決済を説明する。ス
マートカード(電子マネーカード)1はICカードであ
り、通常よく使われているキャッシュカードやクレジッ
トカード等のカード基体に、ICモジュール2を埋め込
んだカードである。ICモジュール2は例えば8ビット
のマイクロコンピュータ3とデータメモリ4(不揮発性
で書き換え可能なメモリ、例えば、E 2 PROM)とを
一つのチップとするワンチップマイクロコンピュータを
外部接触端子付き基板に実装し、樹脂封止したものであ
る。
【0011】データメモリ4には、利用者を特定する為
のデータと、電子的金銭価値、いわゆる電子マネーが格
納されている。ICモジュール2はスマートカード1の
心臓部であり、内蔵されたマイクロコンピュータ3用の
プログラムを格納している。データメモリ4の内容を外
部から直接アクセスすることは、ICカードでは不可能
である。これは、ワンチップマイクロコンピュータに内
蔵されたプログラムが、所定の手続と入力された特定コ
ードの内部照合をチェックし、許可されない限りアクセ
スできないシステムになっているからである。このた
め、ICカードでは、不正使用やデータの盗用、改ざん
等はできないため、高いセキュリティを有する。
【0012】次に、スマートカード1の動作について説
明する。スマートカード1のマイクロコンピュータ3は
リーダー/ライター端末5を通じて、カードの外部接触
端子のVcc端子に回路電圧が、さらにCLK端子にクロ
ック信号が供給されて動作し、I/O端子を通じて情報
のシリアル入出力が行われる。リーダー/ライター5は
金融機関にあるスマートカード発行端末であってもよい
し、携帯型のデータ変更端末(ワレット)であってもよ
い。リーダー/ライター端末5はICカードに対する処
理部、カードと信号を送受する接触部、表示部及びキー
部を有している。
【0013】スマートカード所有者はスマートカード1
をリーダー/ライター端末5に挿入或いは接触させて、
リーダー/ライター端末5のキーを用いてスマートカー
ド所有者の暗証符号を入力する。そして暗証符号の内部
照合でアクセスを許可された後、電子マネーとしての金
額を設定(入金)し又は変更することができる。次に、
所有者がスマートカード1を電子マネーとして利用する
とき、例えば、店で買い物をするときについて説明す
る。店には、スマートカード対応の利用端末6があるも
のとする。利用端末6は、POSステーション端末であ
ってもよく、リーダー/ライター端末5と同様に、IC
カードに対する処理部、カードとの信号を送受する接触
部、表示部及びキー部を有し、買い物時の決済をするた
めにオンラインで金融機関に接続されている。そして金
融機関において電子マネーのカード発行、管理がされて
いる。
【0014】スマートカード利用者が現金の代わりにス
マートカード1で支払いをするときは、利用端末6にス
マートカード1を挿入或いは接触させる。すると、利用
端末6に入力された買物合計金額がスマートカード1か
ら決済され、スマートカード1では、データメモリ4に
格納されている金額から買物合計金額を差し引いた残額
に置き換えられる。
【0015】本実施形態では、リーダ/ライタ端末5と
利用端末6は別の端末として独立しているが、例えば利
用端末6にリーダ/ライタ端末5の機能を搭載し、一つ
の端末で双方の機能を実現することも可能である。利用
端末6は金融機関のホスト7に接続されている。金融機
関のホスト7には、顧客の口座ファイル8と店舗の口座
ファイル9が設けられている。
【0016】利用者は3万円分の価値をスマートカード
1内のデータメモリ4に格納したい場合、所定の場所に
設置された端末装置(利用端末6でもよい)を介して、
当該利用者の顧客口座ファイル(通常の預金ファイル)
8から3万円分の金額が引き出され、引き出された3万
円部の電子的価値がスマートカード1に書き込まれる仕
組みになっている。
【0017】また、買物の際に、利用者のスマートカー
ド1から差し引かれた合計金額は、所定のタイミングで
ホスト7に送信されて、買物金額が店舗の口座ファイル
9に書き込まれるようになっている。なお、本実施形態
では、同一のホスト内に顧客口座ファイル8と店舗口座
ファイル9が設けられているが、別々のホストに設けて
も差し支えないことはいうまでもない。
【0018】また、電子マネーの発行会社が電子マネー
についてのデータを管理し、所定のタイミングで金融機
関のホスト7にアクセスし、各口座ファイルを更新する
ようにしても良い。スマートカード1には、カードの紛
失、盗難等に備えて、格納されている入金額が使用され
てしまうことを防止するために、ロック機能が付いてお
り、ロックを設定しておくと買物の都度本人確認のため
金額にかかわらず暗証符号を入力しなければ使用できな
い。
【0019】そこで、本発明の実施形態では、スマート
カード1に格納されている入金額の範囲内で利用累積限
度額を設定できるようにし、その利用累積限度額の範囲
内の買物であれば、利用者の暗証符号を入力することな
く、支払いを行うことができるようにする。一方、入金
額以内ではあるが利用累積限度額を超える場合には、利
用者の暗証符号入力を必要とし、入力しなければ支払い
を行うことはできないようにする。
【0020】また、スマートカード1のデータメモリ4
には、入金額設定領域の他に利用累積限度額を設定でき
る領域を用意し、マイクロコンピュータ3には利用累積
額のチェック機能をプログラムしておく。以下に、利用
累積限度額を設定するフローを図2により説明する。図
2は、図1のリーダー/ライター端末5がスマートカー
ド1の発行端末であって、カード発行処理時に利用累積
限度額を設定する場合を示している。
【0021】スマートカード発行処理を行い(S20
1)、端末5でスマートカード1に入金する金額を入力
するとともに、その入金額の範囲内で利用累積限度額を
入力する(S202)。端末5は入力された入金額及び
利用累積限度額をスマートカード1のデータメモリ4に
書込処理を行い(S203)、スマートカード1への利
用累積限度額の設定は完了する。
【0022】次に、図1のリーダー/ライター端末5に
て、利用累積限度額の変更処理を行うフローを図3によ
り説明する。リーダー/ライター端末5にスマートカー
ド1を挿入或いは接触させ、変更処理モードを選択して
処理を開始する(S301)。リーダー/ライター端末
5はスマートカード1のデータメモリ4から現在の利用
累積限度額を読み込み(S302)、リーダー/ライタ
ー端末5の表示部に現在の利用累積限度額を表示する
(S303)。
【0023】次に、現在の利用累積限度額を変更したい
ときは、リーダー/ライター端末5のキーで表示された
利用累積限度額を新しい利用累積限度額に設定し(S3
04)、スマートカード1のデータメモリの利用累積限
度額領域に新しい利用累積限度額を書き込み(S30
5)、これで変更処理は完了する。図4により、図1の
端末5としてパーソナルコンピュータ(パソコンPC)
10を用いて利用累積限度額を設定する場合のフローを
説明する。図4では特にパソコン10の表示画面11を
中心に説明されている。パソコン10にはICカードリ
ーダ/ライター端末12が接続されている。
【0024】利用累積限度額設定モードを選択すると、
「カードセット待ち」メッセージが表示される(D
1)。そこで、ICカードリーダー/ライター端末12
にスマートカード1をセットすると、「カード読込中」
メッセージが表示され、利用累積限度額の設定処理が開
始される(D2)。スマートカード1へのアクセスが許
可されると、スマートカード1からカード番号が表示さ
れ、また現在の利用累積限度額が設定されていなけれ
ば、その額として空白又は0が表示される(D3)。
【0025】現在の利用累積限度額を変更したいときに
は、新しい利用累積限度額を、例えば、¥2000のよ
うに、テンキーを用いて入力し、画面の額の表示を確認
のうえ、確定キーを押す(D4)と、スマートカード1
のデータメモリ4に書き込みを開始し、画面(D5)に
は、「カード書込中」メッセージが表示され、その後、
書込が完了すると、利用累積限度額設定終了メッセージ
が表示される(D6)。
【0026】図5に、スマートカード1のマイクロコン
ピュータ3によるチェック機能が実行される具体例を示
しており、本発明の特徴である利用累積限度額を設定
し、この利用累積限度額を超えるとマイクロコンピュー
タ3が暗証符号の入力が必要である旨要求することを説
明するものである。図5において、イベント欄は、スマ
ートカード1への行為を示し、利用累積限度額の設定、
電子マネーとして利用するための入金、買物をしたとき
の買物合計額を表し、カード内容欄には、電子マネーと
してのカード内残金を、そして買物をした結果としての
カード内利用累積額をそれぞれ示し、それぞれデータメ
モリ4に格納された金額を表している。そして、暗証番
号入力欄は、マイクロコンピュータ3が暗証符号の入力
が必要であることを指示する状況を表している。スマー
トカード1への入金は図1のリーダー/ライター端末5
で入力しており、ここでは、10000円が入金されて
おり、さらに、利用累積限度額を2000円に設定して
ある。買物の金額は一回の支払い合計額であり、図5で
は、5回の買物1〜5をした状況を示している。
【0027】スマートカード1に10000円を入金し
たときには、データメモリの電子マネー額欄、即ちカー
ド内残金として10000円が格納され、電子マネーと
して10000円まで支払に使えることを示し、カード
内利用累積額はまだ電子マネーとして使用していないか
ら、0である。買物1で300円を支払うとすると、図
1の利用端末6にスマートカード1が接触され、利用端
末6から買物合計額300円がスマートカード1のマイ
クロコンピュータ3に送信される。マイクロコンピュー
タ3は、支払必要額はカード内利用累積限度額の範囲内
であると判断し、この時には、暗証符号の入力を要求せ
ず、利用累積額を演算し(0+300=300)、デー
タメモリ4の利用累積額として300円を格納して電子
マネー決済を終える。
【0028】次に買物2で1500円を支払いが必要に
なった場合、買物1の場合と同様に、利用累積額を演算
し(300+1500=1800)、利用累積限度額は
2000円に設定されているから、利用累積額はカード
内利用累積限度額の範囲内であると判断し、この時に
も、暗証符号の入力を要求せず、データメモリ4の利用
累積額として300円を1800円に置き換え格納して
電子マネー決済を終える。その時の電子マネー残額82
00円をデータメモリ4に格納する。
【0029】そして、買物3において、450円の支払
が必要になったとき、利用合計額として450円が利用
端末6から入力されると、マイクロコンピュータ3はデ
ータメモリ4から現在の利用累積額1800円を読み出
し、入力された利用合計額450円とから新しい利用累
積額を演算する(1800+450=2250)。新し
い利用累積額2250円は設定されている利用累積限度
額2000円を超えている。ここで、マイクロコンピュ
ータ3は利用端末6に利用者に暗証符号を入力すること
が要求であることを通知する。この入力要求は利用端末
6の表示部又はアラームで知らせてもよい。利用者が電
子マネーで支払をするときには、暗証符号を入力する。
マイクロコンピュータ3はその暗証符号が適正なもので
あると判断すると、電子マネーでの支払が実行され、同
時に今回の利用合計額を含む現在の利用累積額が利用累
積限度額である2000円を超えているので、2250
−2000=250の演算を行い、データメモリ4に2
000円を超えた分である250円を新利用累積額とし
て前のデータ1800円と置き換えて格納する。なお、
カード内利用累積限度額は引き続き2000円が設定さ
れる。
【0030】次に、買物4では、1200円の支払が必
要であるが、新利用累積額を演算すると(250+12
00=1450)、新利用累積額は設定されている利用
累積限度額を超えていないから、暗証符号の入力要求を
しない。そして、利用累積額としてそのまま新利用累積
額1450円を、電子マネー額には6550円をそれぞ
れ格納する。
【0031】さらに、買物5の場合では、550円の支
払いを行うと、利用累積額(1450+550=200
0)は丁度設定されている利用累積限度額に等しくな
り、新利用累積額は0(2000−2000=0)とな
るが、このときも、暗証符号の入力を要求し、利用者が
電子マネーで支払をするときには、暗証符号を入力す
る。マイクロコンピュータ3はその暗証符号が適正なも
のであると判断すると、電子マネーでの支払が実行され
る。新利用累積額0円を利用累積額1450円に置き換
え格納する。そしてさらに、利用累積限度額2000円
を設定する。以下同様の手順で、カード内の電子マネー
が無くなるまで、支払いを行なうことができる。この様
に、支払い金額が利用累積限度額以下であっても、利用
累積額が利用累積限度額2000円を超えると暗証符号
入力を要求し、本人確認を行うようにしている。
【0032】次に、スマートカード利用者が買物を行
い、支払いをする場合の、スマートカード1のマイクロ
コンピュータ3による利用累積額チェック機能につい
て、図6のフローチャートを参照して説明する。同図
中、は利用累積限度額を、は利用累積額を、そして
は1回の買物合計額をそれぞれ表し、「カード内」と
あるのは、スマートカード1のデータメモリ4に格納さ
れているデータを示している。
【0033】利用者が買物の支払いをするために、店の
利用端末6にスマートカード1をセットし、電子マネー
による支払い処理を開始する(S601)。利用端末6
で買物合計額が入力されると(S602)、利用端末6
はスマートカード1内のデータの読込処理を行う(S6
03)。利用端末6はスマートカード1のデータメモリ
4から読込まれた電子マネーとしての残金についてチェ
ックする(S604)。スマートカード1内のマイクロ
コンピュータ3は利用端末6から買物合計額を受信す
る。
【0034】次いで、利用端末6から入力された買物合
計額、データメモリ4から読み出した現在の利用累積
額及びカード内利用累積限度額に基づいて、買物合
計額とカード内利用累積額の合計が現在のカード内
利用累積限度額を超えているかどうかが判断する(S
605)。その合計額が現在のカード内利用累積限度額
を超えていなければ、電子マネーとして支払うことがで
きるから、マイクロコンピュータ3はスマートカード1
のデータメモリ4に、利用累積額と買物合計額の合
計額を現在の利用累積額に置き換えて格納する(S60
6)。
【0035】その合計額がカード内利用累積限度額を
超えている場合には、電子マネーによる支払い処理を続
行できないとして、マイクロコンピュータ3は利用端末
6に対して暗証符号入力が必須である旨の表示を指示す
る(S607)。ここで、スマートカード利用者は電子
マネーによる支払いを中止することもできるし、再度利
用累積限度額を設定し直してから支払いを行うことも可
能である。その利用累積限度額を変更しないで、支払い
を続行する場合には、図5で示されるように、利用者が
暗証符号を入力しなければならない(S608)。マイ
クロコンピュータ3は入力された暗証符号が適正なもの
であるかをチェックする(S609)。チェックの結
果、不適切と判断された場合には、再度、暗証符号入力
が必須である旨の表示を指示する(S607)。暗証符
号が適切であると判断されると、電子マネーとして支払
ってもよいということになる。この場合、マイクロコン
ピュータ3は新たな利用累積額を演算する(S61
0)。即ち、(新利用累積額)=(カード内利用累積額
)+(買物合計額)−(カード内利用累積限度額
)の式により新たな利用累積額が演算され、スマート
カード1のデータメモリ4に新利用累積額として現在格
納されている利用累積額に代えて格納する。
【0036】マイクロコンピュータ3はカード内電子マ
ネー額から今回の買物合計額を減じて得たカード内残
額をデータメモリ4に格納して、今回の買物処理が終了
する(S611)。さらに、1回の買物合計額が利用累
積限度額を大幅に超える場合であっても、カード内残金
を超えない範囲であれば、暗証符号の入力を条件として
電子マネーによる支払いが可能である。
【0037】なお、これまで説明した実施形態では、上
記の利用累積額が利用累積限度額を超える度に、新利用
累積額を演算してメモリに格納するようにしたが、(利
用累積額)+(買物合計額)の合計が利用累積限度
額を超えるときに、上記新利用累積額を演算せずに、メ
モリに格納されている利用累積額をリセットするように
してもよい。
【0038】図5を参照すると、買物3において、演算
の結果、利用累積額は、2250となって、マイクロコ
ンピュータ3は暗証符号の入力が必要であることを指示
する。しかし、上記の実施形態では、マイクロコンピュ
ータ3は、新利用累積額を演算するが、この場合には、
この演算を行わずに、カード1内のメモリ4の利用累積
額欄をリセットし、上記実施形態では250円の額が格
納されたが、0を格納する。そのため、買物4の結果、
利用累積額欄には、1200円が格納され、暗証符号の
入力は要求されない。
【0039】そして、買物5で550円の支払をしたと
きに、利用累積額は1750円となる。しかし、この額
は利用累積限度額の2000円以下であるので、この場
合には、暗証符号の入力は要求されない。つまり、利用
累積額が利用累積限度額を超えたとき、上記の新利用累
積額を演算せずに、利用累積額欄の額をリセットするた
め、新利用累積額は次回の買物合計額に加算されない。
【0040】この場合、上記新利用累積額の演算を省略
することができ、内蔵マイクロコンピュータのプログラ
ムも簡単になる。次に、本発明に係る別の実施形態につ
いて説明する。上記の実施形態では、利用累積額情報と
利用累積限度額情報はスマートカード1内のデータメモ
リ4に格納されている。そして、スマートカード1内の
マイクロコンピュータは、利用額情報、例えば、買物合
計額情報を得て、(利用累積額)+(買物合計額)
の合計が利用累積限度額を超えるときに、上記新利用累
積額を演算するとともに、暗証符号の入力を指示するも
のである。
【0041】しかし、スマートカード1にはリーダー/
ライター端末5又は利用端末6の外部端末装置から情報
を受け又は外部端末装置に情報を送る送受信部を備えら
れているので、スマートカード1内のマイクロコンピュ
ータは、利用累積額情報と利用累積限度額情報をスマー
トカード1内のデータメモリ4に格納しておかなくて
も、スマートカード以外の、例えば、外部端末装置に格
納されるようになっていても、図6に示されたフローチ
ャートと同様に暗証チェック機能を実行することができ
る。
【0042】また、マイクロコンピュータを内蔵したス
マートカードを使用せず、磁気ストライプを有するキャ
ッシュカードにて買物し、合計金額をその都度銀行のホ
ストとアクセスして決済するようなシステムも普及して
いる。このようなシステムでは、当然のことながら、カ
ード自体にチェック機能を持たせることは困難である。
【0043】そこで、別の実施形態では、利用累積額と
利用累積限度額情報は、外部端末装置、例えば、リーダ
ー/ライター端末5、利用端末6あるいはホストにある
メモリに格納されるようにしてもよく、又はどちらか一
方だけでもよい。さらに、上記外部端末装置には、PO
Sシステムにおける利用端末、金融機関等の端末等をも
含めることができる。
【0044】また、(利用累積額)+(買物合計額
)の合計が利用累積限度額を超えるときに、スマート
カード1内のマイクロコンピュータが暗証符号の入力を
指示するのではなく、外部端末装置あるいはホストで暗
証符号の入力を指示するようにしてもよい。この様にす
ると、スマートカード内のメモリ容量を小さくでき、内
蔵マイクロコンピュータのプログラムも簡単化できる。
そして、利用累積限度額を設定することができ、本人確
認を行うことができるので、スマートカードの安全性を
高め、利用範囲を拡大することができる。また、キャッ
シュカードで決済を行うようなシステムにおいても、利
用者にとっての利便性の向上、及び安全性を高めること
ができる。
【0045】以上、本発明の実施形態を、クローズド・
ループ型の場合について説明したが、オープン・ループ
型の場合でも適用できる。つまり利用端末6をリーダー
/ライター端末(ワレット)とし、他人のリーダー/ラ
イター端末に直接自分のスマートカードを挿入して、他
人に電子マネーを移転する場合にも同様に、利用累積限
度額のチェック機能を働かせ、暗証符号の入力を要求し
て本人の確認ができる。この場合、リーダー/ライター
端末にも暗証符号の入力要求を知らせる表示部又はアラ
ーム部を備えておく。
【0046】また、本発明の実施形態を、カードの外部
接触端子を介して情報を送受信する場合について説明し
たが、光等の媒体を用いて互いに接触することなく情報
を送受信する場合にも適用できる。この場合には、カー
ドにペーパー電池等の電源を設ける必要がある。
【0047】
【発明の効果】本発明によりスマートカード内のデータ
メモリに利用累積限度額を設定できるようにし、スマー
トカード内のマイクロコンピュータにより利用累積額を
チェックし、利用累積額が利用累積限度額を超える毎
に、利用者に暗証符号の入力を要求するようにしたの
で、スマートカードを紛失したり、又は盗まれても、利
用累積限度額の範囲内では、使用されたとしても、暗証
符号を解読されない限り、その被害額を最小限に抑える
ことができる。また、利用累積限度額を0に設定すれ
ば、盗難防止のロック機能と同等にもできる。
【0048】さらに、利用累積限度額を適当に設定すれ
ば、利用累積限度額以内の小額の利用に際しては、一々
暗証符号の入力を必要とせず、スマートカードの電子マ
ネーとしての利用をし易くしている。また、例えば、他
人に買物を依頼するときでも、スマートカード内の利用
累積限度額を適当に設定しておけば、スマートカードを
貸与でき、必要以上の電子マネーを使用されることはな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】スマートカードを用いた電子マネーシステムの
概略図である。
【図2】スマートカードへ利用累積限度額を設定するフ
ロー図である。
【図3】スマートカードにおける利用累積限度額を変更
するフロー図である。
【図4】パソコンを用いたスマートカードにおける利用
累積限度額の変更処理するフロー図である。
【図5】本発明によるスマートカードのデータメモリ内
の格納と暗証番号入力要求の具体例を表す図である。
【図6】本発明による利用累積額のチェック機能を実行
するフローチャート図である。
【符号の説明】
1…スマートカード 2…ICモジュール 3…マイクロコンピュータ 4…データメモリ 5…リーダー/ライター端末 6…利用端末 7…ホスト 8…顧客口座ファイル 9…店舗口座ファイル 10…パーソナルコンピュータ 11…表示画面 12…ICカード・リーダー/ライター端末 D1〜D5…画面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E044 AA20 BA04 CA06 DC05 DC06 DD02 DE01 5B049 AA01 AA05 BB11 CC39 DD04 EE21 GG01 GG04 5B055 CB09 HA02 JJ00 KK05 KK15 KK18 MM20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも利用者を特定するカードを使
    用して、外部端末装置とホスト間で決済を行うシステム
    であって、 前記カード、外部端末装置、ホストのいずれかに設けら
    れ、利用累積額情報を格納する格納部と、 前記カード、外部端末装置、ホストのいずれかに設けら
    れ、利用限度額情報を格納する格納部と、 前記カード、外部端末装置、ホストのいずれかに設けら
    れ、今回利用額と前記利用累積額の合計額を演算し、合
    計額が前記利用限度額を超えるときに、暗証符号の入力
    を指示する制御部と、を有することを特徴とする決済シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記利用累積額情報は、前記カードに設
    けられたメモリに格納されていることを特徴とする請求
    項1に記載の決済システム。
  3. 【請求項3】 前記利用限度額情報は、前記メモリに格
    納されていることを特徴とする請求項1に記載の決済シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記暗証符号入力の指示は、前記カード
    に設けられたマイクロコンピュータが実行することを特
    徴とする請求項1に記載の暗証チェックシステム。
  5. 【請求項5】 前記利用累積額及び前記今回利用額に基
    づいて新たな利用累積額を演算し、該新たな利用累積額
    を利用累積額とすることを特徴とする請求項1に記載の
    決済システム。
  6. 【請求項6】 前記新たな利用累積額が前記利用限度額
    を超えるとき、前記利用累積額と前記今回利用額との合
    計から前記利用限度額を減じた額を演算し、該額を前記
    新たな利用累積額とすることを特徴とする請求項5に記
    載の決済システム。
  7. 【請求項7】 前記新たな利用累積額が前記利用限度額
    を超えるとき、前記利用累積額をリセットし、該リセッ
    トした額を前記新たな利用累積額とすることを特徴とす
    る請求項5に記載の決済システム。
  8. 【請求項8】 マイクロコンピュータ及びメモリと、外
    部端末装置から情報を受け又は外部端末装置に情報を送
    る送受信部と、を含むカードであって、 前記メモリは、少なくとも利用累積額情報及び利用限度
    額情報を格納し、 前記マイクロコンピュータは、前記送受信部から入力さ
    れる情報により前記各情報の額を演算し、前記利用累積
    額と今回利用額との合計が前記利用累積限度額を超える
    ときに暗証符号の入力を指示するようにしたことを特徴
    とするカード。
  9. 【請求項9】 前記利用限度額情報は、カード所有者が
    前記外部端末装置を介して前記送受信部から設定、変更
    することができることを特徴とする請求項8に記載のカ
    ード。
  10. 【請求項10】 前記マイクロコンピュータは、前記利
    用累積額及び前記今回利用額に基づいて新たな利用累積
    額を演算することを特徴とする請求項8に記載のカー
    ド。
  11. 【請求項11】 前記新たな利用累積額が前記利用限度
    額を超えるとき、前記マイクロコンピュータは、前記利
    用累積額と前記今回利用額の合計から前記利用限度額を
    減じた額を演算し、該額を前記新たな利用累積額とする
    ことを特徴とする請求項10に記載のカード。
  12. 【請求項12】 前記新たな利用累積額が前記利用限度
    額を超えるとき、前記利用累積額をリセットし、該リセ
    ットした額を前記新たな利用累積額とすることを特徴と
    する請求項10に記載のカード。
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