JP2001042368A - 波長変換器 - Google Patents

波長変換器

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JP2001042368A
JP2001042368A JP21380999A JP21380999A JP2001042368A JP 2001042368 A JP2001042368 A JP 2001042368A JP 21380999 A JP21380999 A JP 21380999A JP 21380999 A JP21380999 A JP 21380999A JP 2001042368 A JP2001042368 A JP 2001042368A
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wavelength
optical
polarization
signal light
reflection type
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JP21380999A
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Inventor
Masaichi Mobara
政一 茂原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易・小型・安価であってS/N比が優れた
波長変換器を提供する。 【解決手段】 光増幅媒体110は、波長λpのポンプ
光を放出するとともに、波長λ1の入力信号光と波長λp
のポンプ光との間の非線形光学現象(四光波混合)によ
り波長λ2の出力信号光を発生させる。反射型光フィル
タ121および122それぞれは、波長λpのポンプ光
を選択的に反射させるものであり、光増幅媒体110を
挟んで互いに対向して配されて共振器を構成している。
ポンプ光の波長λpにおいて入力側の反射型光フィルタ
121の反射率より出力側の反射型光フィルタ122の
反射率が高い。反射型光フィルタ121および122そ
れぞれは、光ファイバのコアにグレーティングが形成さ
れた光ファイバグレーティング素子であるのが好適であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1の波長の信号
光を入力し、この第1の波長の信号光と同一の情報を持
つ第2の波長の信号光を発生させて、この第2の波長の
信号光を出力する波長変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信ネットワークでは、光ファイバ伝
送路網により多数のノードが相互に接続されており、或
る情報を持つ信号光が送信ノードから受信ノードへ送信
される。送信ノードから受信ノードへの信号光の送信
は、他のノードを経由することなく直接になされること
もあるが、途中に他のノードを経てなされることもあ
る。後者の場合、その信号光は、他の情報を持つ信号光
の波長と同一の波長とならないように、途中のノードに
おいて波長変換器により波長変換される。このように波
長変換器は、第1の波長の信号光を入力し、この第1の
波長の信号光と同一の情報を持つ第2の波長の信号光を
発生させて、この第2の波長の信号光を出力するもので
ある。
【0003】例えば、文献1「B. Mikkelsen, et al.,
"Wavelength conversion devices",OFC'96 Technical
Digest, WG1 (1996)」には、半導体光増幅器における非
線形光学現象を利用した波長変換器が記載されている。
この文献1に記載されている或る波長変換器は、波長λ
1の入力信号光だけでなく波長λpのポンプ光をも外部よ
り半導体光増幅器に入射させ、その半導体光増幅器にお
ける四光波混合により、波長λ1の入力信号光と同一の
情報を持つ波長λ2の出力信号光を出力する。また、こ
の文献1に記載されている他の波長変換器は、ポンプ光
を用いることなく、波長λ1の入力信号光を半導体光増
幅器に入射させ、その半導体光増幅器における相互ゲイ
ン変調(cross-gain modulation)または相互位相変調
(cross-phase modulation)により、波長λ1の入力信
号光と同一の情報を持つ波長λ2の出力信号光を出力す
る。
【0004】また、文献2「R. Paiella, et al., "Wav
elength Conversion by Cavity-Enhanced Injection-Lo
cked Four-Wave Mixing in a Fiber-Bragg-Grating Cou
pledDiode Laser", IEEE Photonics Technology Letter
s, Vol.10, No.6, pp.802-804 (1998)」や、文献3「R.
Paiella, et al., "Wavelength conversion by four-w
ave mixing in a folded-path, self-pumped semicondu
ctor optical amplifier", OFC'98 Technical Digest,
WB8 (1998)」にも、半導体光増幅器における四光波混合
を利用した波長変換器が記載されている。文献2および
文献3それぞれに記載されている波長変換器は、波長λ
1の入力信号光と波長λpのポンプ光とを半導体光増幅器
に入射させ、その半導体光増幅器における四光波混合に
より、波長λ1の入力信号光と同一の情報を持つ波長λ2
の出力信号光を出力する。また、半導体光増幅器への波
長λ1の入力信号光の入射と、半導体光増幅器からの波
長λ2の出力信号光の出射とは、半導体光増幅器の同一
端面で行われることから、波長λ2の出力信号光を取り
出す為に、文献2に記載されている波長変換器は光サー
キュレータを有しており、文献3に記載されている波長
変換器は光カプラを有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の波長変換器は以下のような問題点を有している。
すなわち、文献1に記載された四光波混合を用いた波長
変換器は、ポンプ光を発生させるポンプ光源をも別に備
える必要があることから、全体として装置が大型であ
る。文献1に記載された相互ゲイン変調や相互位相変調
を用いた波長変換器は、構成が複雑で高価な半導体光増
幅器を用いる必要がある。文献2に記載された波長変換
器は、光サーキュレータを用いることから高価である。
また、文献3に記載された波長変換器は、光カプラを用
いることから波長分離性が充分ではなく、S/N比がよ
くない。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、簡易・小型・安価であってS/N比が
優れた波長変換器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る波長変換器
は、第1の波長の信号光を入力し、この第1の波長の信
号光と同一の情報を持つ第2の波長の信号光を発生させ
て、この第2の波長の信号光を出力する波長変換器であ
って、(1) 第3の波長のポンプ光を放出するとともに、
第1の波長の信号光と第3の波長のポンプ光との間の非
線形光学現象により第2の波長の信号光を発生させる光
増幅媒体と、(2) 第3の波長のポンプ光を選択的に反射
させる第1および第2の反射型光フィルタが光増幅媒体
を挟んで互いに対向して配され、第1の波長の信号光を
第1の反射型光フィルタより入力し、第2の波長の信号
光を第2の反射型光フィルタより出力する共振器と、を
備えることを特徴とする。
【0008】この波長変換器によれば、第3の波長の光
を選択的に反射させる第1および第2の反射型光フィル
タが互いに対向して配された共振器は、その内部にある
光増幅媒体により放出された第3の波長のポンプ光をレ
ーザ発振させる。第1の反射型光フィルタより第1の波
長の信号光が入力すると、光増幅媒体において該入力信
号光とポンプ光との間の非線形光学現象により第2の波
長の信号光が発生する。この第2の波長の信号光は、第
1の波長の信号光と同一の情報を持っており、第2の反
射型光フィルタより出力される。
【0009】また、本発明に係る波長変換器は、第3の
波長において第1の反射型光フィルタの反射率より第2
の反射型光フィルタの反射率が高いことを特徴とする。
この場合には、第2の反射型光フィルタから出力されノ
イズとなるポンプ光のパワーが小さいので好適である。
【0010】また、本発明に係る波長変換器は、(1) 第
1の反射型光フィルタと光増幅媒体との間に設けられ、
第1の反射型光フィルタから到達した光を互いに異なる
2つの偏波成分に偏波分離する偏波分離素子と、(2) 光
増幅媒体と第2の反射型光フィルタとの間に設けられ、
光増幅媒体から到達した互いに異なる2つの偏波成分を
偏波合成して第2の反射型光フィルタへ出力する偏波合
成素子と、を更に備え、(3) 光増幅媒体が、偏波分離素
子から出力された2つの偏波成分を互いに異なる2つの
光路に入射し、その互いに異なる光路から2つの偏波成
分を偏波合成素子へ出射する、ことを特徴とする。この
場合には、偏波分離素子により偏波分離された第1の波
長の信号光の2つの偏波成分それぞれが光増幅媒体の2
つの光路に入射し、2つの光路それぞれで非線形光学現
象により第2の波長の光が発生し、2つの光路で発生し
た第2の波長の光が偏波合成素子により偏波合成される
ので、偏波合成素子から出力される第2の波長の信号光
の偏波特性を偏りがないものとすることができる。
【0011】また、本発明に係る波長変換器は、偏波分
離素子と光増幅媒体との間または光増幅媒体と偏波合成
素子との間に設けられ、偏波分離素子により偏波分離さ
れた2つの偏波成分を同一偏光方位として光増幅媒体の
2つの光路に入射させ、光増幅媒体の2つの光路から出
射された同一偏光方位の光を互いに異なる偏波成分とし
て偏波合成素子に入射させる2以上のλ/2板を更に備
えることを特徴とする。この場合には、光増幅媒体の2
つの光路それぞれにおける光を互いに同一の偏光方位と
することで、光増幅媒体の2つの光路それぞれにおける
第2の波長の光の発生効率を互いに同一とすることがで
きる。偏波分離素子と偏波合成素子との間の2つの光路
それぞれに互いに同一の個数のλ/2板が設けられてい
ることを特徴とする場合には、λ/2板の挿入に因る損
失を互いに等しくすることができる。
【0012】また、本発明に係る波長変換器は、第1お
よび第2の反射型光フィルタそれぞれが光ファイバのコ
アにグレーティングが形成された光ファイバグレーティ
ング素子であることを特徴とする。この場合には、波長
選択性が優れ、挿入損失が小さい。光ファイバグレーテ
ィング素子における反射波長である第3の波長を調整す
る反射波長調整手段(例えば張力付与機構や温度調整機
構)を更に備えることを特徴とする場合には、出力され
る信号光の波長が可変の波長変換器が実現される。
【0013】また、本発明に係る波長変換器は、第1の
反射型光フィルタの上流側に設けられ順方向にのみ光を
通過させる光アイソレータを更に備えることを特徴とす
る。また、光増幅媒体の下流側に設けられ第1の波長の
信号光を遮断する光フィルタを更に備えることを特徴と
する。これらの場合には、上流側または出力側にノイズ
となる光が出力されない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0015】(第1の実施形態)先ず、本発明に係る波
長変換器の第1の実施形態について説明する。図1は、
第1の実施形態に係る波長変換器の概略構成図である。
この第1の実施形態に係る波長変換器100は、入力側
から出力側へ順に反射型光フィルタ121、光増幅媒体
110および反射型光フィルタ122を備えて、第1の
波長λ1の入力信号光を反射型光フィルタ121より入
力し、この波長λ1の入力信号光と同一の情報を持つ第
2の波長λ2の出力信号光を光増幅媒体110により発
生させて、この波長λ2の出力信号光を反射型光フィル
タ122より出力する。
【0016】光増幅媒体110は、第3の波長λpのポ
ンプ光を放出するとともに、波長λ1の入力信号光と波
長λpのポンプ光との間の非線形光学現象(四光波混
合)により波長λ2の出力信号光を発生させる。光増幅
媒体110は、駆動電流の注入により波長λpのポンプ
光を含む自然放出光を発生する半導体光増幅器(SO
A: Semiconductor Optical Amplifier)であるのが好
適である。
【0017】反射型光フィルタ121および122それ
ぞれは、波長λpのポンプ光を選択的に反射させるもの
であり、光増幅媒体110を挟んで互いに対向して配さ
れて共振器を構成している。ポンプ光の波長λpにおい
て入力側の反射型光フィルタ121の反射率より出力側
の反射型光フィルタ122の反射率が高いのが好適であ
り、この場合には、反射型光フィルタ122より出力さ
れノイズとなるポンプ光のパワーが小さい。また、これ
ら反射型光フィルタ121および122それぞれは、光
ファイバのコアにグレーティングが形成された光ファイ
バグレーティング素子であるのが好適であり、この場合
には波長選択性が優れる。
【0018】入力側の反射型光フィルタ121と光増幅
媒体110との間は光ファイバにより光学的に接続さ
れ、また、光増幅媒体110と出力側と反射型光フィル
タ122との間も光ファイバにより光学的に接続されて
いる。反射型光フィルタ121および122それぞれが
光ファイバグレーティング素子であれば挿入損失が小さ
いので、この点でも好適である。
【0019】反射型光フィルタ121,122における
反射波長λpを調整する反射波長調整手段が設けられて
いるのが好適である。この場合、波長λ1の入力信号光
と波長λpのポンプ光との間の非線形光学現象により光
増幅媒体110において発生する出力信号光の波長λ2
を調整することができる。例えば図2に示すように、反
射型光フィルタ(光ファイバグレーティング素子)12
1における反射波長λ pを調整する反射波長調整手段
は、反射型光フィルタ121に張力を付与する張力付与
機構(例えばピエゾ素子)171であり、その張力の値
を調整することで反射波長λpを調整する。或いは図3
に示すように、反射波長調整手段は、反射型光フィルタ
121の温度を調整する温度調整機構(例えばヒータや
ペルチエ素子)181であり、その温度の値を調整する
ことで反射波長λpを調整する。反射型光フィルタ(光
ファイバグレーティング素子)122ついても同様であ
る。
【0020】本実施形態に係る波長変換器100は以下
のように動作する。波長λpの光を選択的に反射させる
反射型光フィルタ121および122が光増幅媒体11
0を挟んで互いに対向して配された共振器は、光増幅媒
体110により放出された波長λpのポンプ光をレーザ
発振させる。反射型光フィルタ121を経て波長λ1
入力信号光が入射すると、光増幅媒体110において波
長λ1の入力信号光と波長λpのポンプ光との間の非線形
光学現象により波長λ2の出力信号光が発生する。この
波長λ2の出力信号光は、波長λ1の入力信号光と同一の
情報を持っており、反射型光フィルタ122より出力さ
れる。
【0021】また、光増幅媒体110が波長λ2の光を
も自然放出し、反射型光フィルタ121が波長λ2の光
を反射させ、反射型光フィルタ122が波長λ2の光の
一部を反射させるのが好適である。この場合には、非線
形光学現象により発生した波長λ2の出力信号光は、こ
の波長変換器100により光増幅されて、反射型光フィ
ルタ122より出力される。
【0022】本実施形態に係る波長変換器100は以下
のような効果を奏する。すなわち、この波長変換器10
0は、ポンプ光を外部より入力することなく自ら発生さ
せることから、ポンプ光を発生させるポンプ光源を別に
備える必要が無く、全体として装置が小型である。ま
た、簡易な構成で安価な光増幅媒体を用いることができ
るので、この波長変換器100の構成も簡易で安価であ
る。さらに、この波長変換器100は、第1の波長λ1
の入力信号光の入力端と第2の波長λ2の出力信号光の
出力端とが互いに異なることから、波長λ2の出力信号
光を取り出す為の光サーキュレータや光カプラを設ける
必要が無く、安価でS/N比が優れる。また、反射型光
フィルタ121,122における反射波長λpを調整す
る反射波長調整手段が設けられている場合には、出力さ
れる信号光の波長が可変の波長変換器が実現される。
【0023】(第2の実施形態)次に、本発明に係る波
長変換器の第2の実施形態について説明する。図4は、
第2の実施形態に係る波長変換器の概略構成図である。
この第2の実施形態に係る波長変換器200は、入力側
から出力側へ順に反射型光フィルタ221、偏波分離素
子231、λ/2板241、光増幅媒体210、λ/2
板242、偏波合成素子232および反射型光フィルタ
222を備えて、第1の波長λ1の入力信号光を反射型
光フィルタ221より入力し、この波長λ1の入力信号
光と同一の情報を持つ第2の波長λ2の出力信号光を光
増幅媒体210により発生させて、この波長λ2の出力
信号光を反射型光フィルタ222より出力する。本実施
形態に係る波長変換器200の反射型光フィルタ22
1,222は、第1の実施形態における反射型光フィル
タ121,122と同様のものである。
【0024】偏波分離素子231は、反射型光フィルタ
221と光増幅媒体210との間に設けられ、反射型光
フィルタ221から到達した波長λ1の入力信号光を入
力し、この入力信号光を互いに異なる2つの偏波成分に
偏波分離する。光増幅媒体210は、2つの光路21
1,212を有しており、偏波分離素子231により偏
波分離された波長λ1の一方の偏波成分を光路211に
入射して、これと同一の偏波成分の波長λ2の光を光路
211より出力し、また、波長λ1の他方の偏波成分を
光路212に入射して、これと同一の偏波成分の波長λ
2の光を光路212より出力する。偏波合成素子232
は、光増幅媒体210の2つの光路211,212から
出力された波長λ2の互いに異なる2つの偏波成分を偏
波合成して、この偏波合成された波長λ2の出力信号光
を反射型光フィルタ222へ出力する。偏波分離素子2
31および偏波合成素子232それぞれは、例えば、複
屈折性のルチル板が好適に用いられる。
【0025】λ/2板241は、光増幅媒体210の一
方の光路211の入射端と偏波分離素子231との間に
設けられており、偏波分離素子231により偏波分離さ
れた波長λ1の互いに異なる2つの偏波成分を同一偏光
方位として光増幅媒体210の2つの光路211,21
2に入射させる。また、λ/2板242は、光増幅媒体
210の他方の光路212の入射端と偏波合成素子23
2との間に設けられており、光増幅媒体210の2つの
光路211,212から出射された同一偏光方位の波長
λ2の光を互いに異なる偏波成分として偏波合成素子2
32に入射させる。
【0026】本実施形態に係る波長変換器200は以下
のように動作する。波長λpの光を選択的に反射させる
反射型光フィルタ221および222が光増幅媒体21
0を挟んで互いに対向して配された共振器は、光増幅媒
体210により放出された波長λpのポンプ光をレーザ
発振させる。このポンプ光は、光増幅媒体210の2つ
の光路211,212それぞれを通過する。反射型光フ
ィルタ221を通過した波長λ1の入力信号光は、偏波
分離素子231により互いに異なる2つの偏波成分に分
離される。この波長λ1の2つの偏波成分は、λ/2板
241により互いに同一の偏光方位とされ、一方が光増
幅媒体210の光路211に入射し、他方が光増幅媒体
210の光路212に入射する。
【0027】光増幅媒体210の2つの光路211,2
12それぞれにおいて波長λ1の光と波長λpのポンプ光
との間の非線形光学現象により波長λ2の光が発生す
る。光路211,212それぞれで発生した波長λ2
光は、互いに同一の偏光方位であるが、λ/2板242
により互いに異なる偏波成分とされ、偏波合成素子23
2により偏波合成されて出力信号光とされる。この波長
λ2の出力信号光は、波長λ1の入力信号光と同一の情報
を持っており、反射型光フィルタ222より出力され
る。
【0028】本実施形態に係る波長変換器200は、第
1の実施形態に係る波長変換器100が奏する効果と同
様の効果に加えて、以下のような効果をも奏する。すな
わち、一般に光増幅媒体において発生する波長λ3のポ
ンプ光の偏波特性は一方位に偏っており、それ故、非線
形光学現象により発生する光の偏波特性も一方位に偏
る。しかし、本実施形態では、偏波分離素子231によ
り偏波分離された波長λ 1の入力信号光の2つの偏波成
分それぞれが光増幅媒体210の光路211,212に
入射し、2つの光路211,212それぞれで非線形光
学現象により波長λ2の光が発生し、2つの光路21
1,212で発生した波長λ2の光が偏波合成素子23
2により偏波合成されるので、偏波合成素子232から
出力される波長λ2の出力信号光の偏波特性を偏りがな
いものとすることができる。
【0029】また、λ/2板241,242を設けて、
光増幅媒体210の2つの光路211,212それぞれ
における光を互いに同一の偏光方位とすることで、光増
幅媒体210の2つの光路211,212それぞれにお
ける波長λ2の光の発生効率を互いに同一とすることが
できる。なお、偏波分離素子231と偏波合成素子23
2との間の2つの光路それぞれに互いに同一の個数のλ
/2板を設けることで、λ/2板の挿入に因る損失を互
いに等しくすることができ好適である。
【0030】(第3の実施形態)次に、本発明に係る波
長変換器の第3の実施形態について説明する。図5は、
第3の実施形態に係る波長変換器の概略構成図である。
この第3の実施形態に係る波長変換器300は、入力側
から出力側へ順に光アイソレータ351、反射型光フィ
ルタ321、光増幅媒体310、反射型光フィルタ32
2、光アイソレータ352および光フィルタ361を備
えて、第1の波長λ1の入力信号光を光アイソレータ3
51より入力し、この波長λ1の入力信号光と同一の情
報を持つ第2の波長λ2の出力信号光を光増幅媒体31
0により発生させて、この波長λ2の出力信号光を光フ
ィルタ361より出力する。
【0031】本実施形態に係る波長変換器300の反射
型光フィルタ321,322は、第1の実施形態におけ
る反射型光フィルタ121,122と同様のものであ
る。また、本実施形態に係る波長変換器300の光増幅
媒体310は、第1の実施形態における光増幅媒体11
0と同様のものである。なお、第2の実施形態の場合の
如く、2つの光路を有する光増幅媒体、偏波分離素子、
偏波合成素子およびλ/2板を備えてもよい。
【0032】光アイソレータ351および352それぞ
れは、入力側から出力側への順方向には光を通過させる
が、逆方向には光を通過させない。光フィルタ361
は、波長λ2の出力信号光を透過させ、波長λ1の入力信
号光を遮断する。この光フィルタ361も、光ファイバ
のコアにグレーティングが形成された光ファイバグレー
ティング素子であるのが好適である。
【0033】本実施形態に係る波長変換器300におけ
る反射型光フィルタ321、光増幅媒体310および反
射型光フィルタ322は、第1の実施形態の場合の動作
と同様の動作をする。本実施形態では、入力側に光アイ
ソレータ351が設けられていることにより、ポンプ光
などの光が逆方向に戻っていくことがない。また、出力
側に光フィルタ361が設けられていることにより、波
長変換により得られた波長λ2の出力信号光のみが出力
され、ノイズとなる他の光が出力されることがない。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
よれば、第3の波長の光を選択的に反射させる第1およ
び第2の反射型光フィルタが互いに対向して配された共
振器は、その内部にある光増幅媒体により放出された第
3の波長のポンプ光をレーザ発振させる。第1の反射型
光フィルタより第1の波長の信号光が入力すると、光増
幅媒体において該入力信号光とポンプ光との間の非線形
光学現象により第2の波長の信号光が発生する。この第
2の波長の信号光は、第1の波長の信号光と同一の情報
を持っており、第2の反射型光フィルタより出力され
る。
【0035】この波長変換器は、ポンプ光を発生させる
ポンプ光源を別に備える必要が無いことから、全体とし
て装置が小型である。また、簡易な構成で安価な光増幅
媒体を用いることができるので、この波長変換器の構成
も簡易で安価である。さらに、この波長変換器は、第1
の波長の信号光の入力端と第2の波長の信号光の出力端
とが互いに異なることから、光サーキュレータや光カプ
ラを設ける必要が無く、安価でS/N比が優れる。
【0036】また、第3の波長において第1の反射型光
フィルタの反射率より第2の反射型光フィルタの反射率
が高い場合には、第2の反射型光フィルタから出力され
ノイズとなるポンプ光のパワーが小さいので好適であ
る。
【0037】また、偏波分離素子と偏波合成素子とを更
に備え、光増幅媒体が2つの光路を有する場合には、偏
波分離素子により偏波分離された第1の波長の信号光の
2つの偏波成分それぞれが光増幅媒体の2つの光路に入
射し、2つの光路それぞれで非線形光学現象により第2
の波長の光が発生し、2つの光路で発生した第2の波長
の光が偏波合成素子により偏波合成されるので、偏波合
成素子から出力される第2の波長の信号光の偏波特性を
偏りがないものとすることができる。
【0038】また、2以上のλ/2板を更に備えて光増
幅媒体の2つの光路それぞれにおける光を互いに同一の
偏光方位とする場合には、光増幅媒体の2つの光路それ
ぞれにおける第2の波長の光の発生効率を互いに同一と
することができる。偏波分離素子と偏波合成素子との間
の2つの光路それぞれに互いに同一の個数のλ/2板が
設けられている場合には、λ/2板の挿入に因る損失を
互いに等しくすることができる。
【0039】また、第1および第2の反射型光フィルタ
それぞれが光ファイバのコアにグレーティングが形成さ
れた光ファイバグレーティング素子である場合には、波
長選択性が優れ、挿入損失が小さい。光ファイバグレー
ティング素子における反射波長である第3の波長を調整
する反射波長調整手段を更に備える場合には、出力され
る信号光の波長が可変の波長変換器が実現される。
【0040】また、第1の反射型光フィルタの上流側に
設けられ順方向にのみ光を通過させる光アイソレータを
更に備える場合や、光増幅媒体の下流側に設けられ第1
の波長の信号光を遮断する光フィルタを更に備える場合
には、上流側または出力側にノイズとなる光が出力され
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る波長変換器の概略構成図
である。
【図2】反射型光フィルタである光ファイバグレーティ
ング素子における反射波長を調整する反射波長調整手段
の説明図である。
【図3】反射型光フィルタである光ファイバグレーティ
ング素子における反射波長を調整する他の反射波長調整
手段の説明図である。
【図4】第2の実施形態に係る波長変換器の概略構成図
である。
【図5】第3の実施形態に係る波長変換器の概略構成図
である。
【符号の説明】
100…波長変換器、110…光増幅媒体、121,1
22…反射型光フィルタ、200…波長変換器、210
…光増幅媒体、221,222…反射型光フィルタ、2
31…偏波分離素子、232…偏波合成素子、241,
242…λ/2板、300…波長変換器、310…光増
幅媒体、321,322…反射型光フィルタ、351,
352…光アイソレータ、361…光フィルタ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の波長の信号光を入力し、この第1
    の波長の信号光と同一の情報を持つ第2の波長の信号光
    を発生させて、この第2の波長の信号光を出力する波長
    変換器であって、 第3の波長のポンプ光を放出するとともに、前記第1の
    波長の信号光と前記第3の波長のポンプ光との間の非線
    形光学現象により前記第2の波長の信号光を発生させる
    光増幅媒体と、 前記第3の波長のポンプ光を選択的に反射させる第1お
    よび第2の反射型光フィルタが前記光増幅媒体を挟んで
    互いに対向して配され、前記第1の波長の信号光を前記
    第1の反射型光フィルタより入力し、前記第2の波長の
    信号光を前記第2の反射型光フィルタより出力する共振
    器と、 を備えることを特徴とする波長変換器。
  2. 【請求項2】 前記第3の波長において前記第1の反射
    型光フィルタの反射率より前記第2の反射型光フィルタ
    の反射率が高いことを特徴とする請求項1記載の波長変
    換器。
  3. 【請求項3】 前記第1の反射型光フィルタと前記光増
    幅媒体との間に設けられ、前記第1の反射型光フィルタ
    から到達した光を互いに異なる2つの偏波成分に偏波分
    離する偏波分離素子と、 前記光増幅媒体と前記第2の反射型光フィルタとの間に
    設けられ、前記光増幅媒体から到達した互いに異なる2
    つの偏波成分を偏波合成して前記第2の反射型光フィル
    タへ出力する偏波合成素子と、 を更に備え、 前記光増幅媒体が、前記偏波分離素子から出力された2
    つの偏波成分を互いに異なる2つの光路に入射し、その
    互いに異なる光路から2つの偏波成分を前記偏波合成素
    子へ出射する、 ことを特徴とする請求項1記載の波長変換器。
  4. 【請求項4】 前記偏波分離素子と前記光増幅媒体との
    間または前記光増幅媒体と前記偏波合成素子との間に設
    けられ、前記偏波分離素子により偏波分離された2つの
    偏波成分を同一偏光方位として前記光増幅媒体の2つの
    光路に入射させ、前記光増幅媒体の2つの光路から出射
    された同一偏光方位の光を互いに異なる偏波成分として
    前記偏波合成素子に入射させる2以上のλ/2板を更に
    備えることを特徴とする請求項3記載の波長変換器。
  5. 【請求項5】 前記偏波分離素子と前記偏波合成素子と
    の間の2つの光路それぞれに互いに同一の個数の前記λ
    /2板が設けられていることを特徴とする請求項4記載
    の波長変換器。
  6. 【請求項6】 前記第1および前記第2の反射型光フィ
    ルタそれぞれは光ファイバのコアにグレーティングが形
    成された光ファイバグレーティング素子であることを特
    徴とする請求項1記載の波長変換器。
  7. 【請求項7】 前記光ファイバグレーティング素子にお
    ける反射波長である第3の波長を調整する反射波長調整
    手段を更に備えることを特徴とする請求項6記載の波長
    変換器。
  8. 【請求項8】 前記第1の反射型光フィルタの上流側に
    設けられ、順方向にのみ光を通過させる光アイソレータ
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の波長変換
    器。
  9. 【請求項9】 前記光増幅媒体の下流側に設けられ、前
    記第1の波長の信号光を遮断する光フィルタを更に備え
    ることを特徴とする請求項1記載の波長変換器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004063828A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Shimadzu Corp レーザ装置
EP1394599A1 (en) * 2002-08-29 2004-03-03 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Wavelength converter
CN100414423C (zh) * 2004-04-14 2008-08-27 古河电气工业株式会社 光纤型波长变换器

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