JPH07168220A - 偏光不感受性光ミキサ - Google Patents

偏光不感受性光ミキサ

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JPH07168220A
JPH07168220A JP6240849A JP24084994A JPH07168220A JP H07168220 A JPH07168220 A JP H07168220A JP 6240849 A JP6240849 A JP 6240849A JP 24084994 A JP24084994 A JP 24084994A JP H07168220 A JPH07168220 A JP H07168220A
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signal
polarization
channel
mixing
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JP6240849A
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Christian Kurtzke
クーズク クリスチアン
Jay M Wiesenfeld
ダブリュ.ウィゼンヘルド ジェイ
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American Telephone and Telegraph Co Inc
AT&T Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光信号の偏光感知不能4フォトン・ミクシン
グを有効に行うシステムを提供する。 【構成】 本偏光感知不能光ミクサは、光信号を平行偏
光成分と直交偏光成分に分割する偏光スプリッタと非線
形ミクシング・デバイスで同様偏光のポンプ信号を前記
平行偏光成分と前記直交偏光成分の各々とミクシングす
る種々のミクシング・パスとその結果得られたミクシン
グ生成物を結合する偏光コンバイナを有する。ミクシン
グ生成物の中のある生成物はその入力光信号の位相共役
を示し、したがって光ファイバの色変形を補償するのに
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信システムの改良
に係り、特に4フォトン・ミクシングを用いる光通信シ
ステムにおける位相共役および/または周波数変換の光
信号技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信では、レーザまたは他の光信号ソ
ースを変調してシリカ・ガラス・ファイバでハイ・ビッ
トレートのディジタル・データの伝送が行われる。ガラ
ス・ファイバは40、000THzのオーダの非常に広
い帯域幅を有するのに、所定の長さのガラス・ファイバ
で伝送可能なその最大データ速度は、そのファイバ内の
色分散と非線形性のために限定される。色分散と非線形
性のために光信号は、そのファイバを伝搬するにつれて
時間と周波数でそれぞれ幅が広がる。色分散は単に分散
と呼ばれる場合が多いが、これは次のような現象を指
す。
【0003】それは、光信号のそのファイバでの伝搬速
度がその光信号の周波数または波長の関数で変化する。
色分散は波長の関数として一次で線形と通常考えられ、
二次分散は従ってゼロと近似される。一方、非線形性に
はその光信号の振幅または強度の関数で光信号の伝搬速
度の変化がある。通常よく見られる非線形性にカー効果
があり、これはそのファイバの屈折率が光信号の振幅の
増加と共に増加するものである。あるデータ速度で伝送
するシステムにおいては、これらの分散と非線形性の効
果により再生無しの到達可能な伝送距離が限定される。
そのために長距離光通信リンクでは、分散と非線形性を
制御したり、補償したり、または抑制したり、もしくは
再生中継器を使用したりすることがそのファイバ伝送パ
スで必要である。
【0004】このファイバにおける一次色分散効果の補
償を行う一方法に、ミッドシステム光位相共役を用いて
ファイバ伝送範囲の前半で生じる一次分散をそのファイ
バ伝送範囲の後半で生じる一次分散とバランスさせる方
法が知られている。ある信号を位相共役させることはそ
の位相を反転させることであるので、伝送範囲の半分区
間のミッドスパン共役によりその伝送範囲の各半分にお
ける一次分散効果を相殺することが可能である。これに
関しては、例えば、次の報告がありこれを参照のこと。
エイ・ヤリブ(A.Yariv)、ディ・フェケット
(D.Fekete)およびディ・ペッパー(D.Pe
pper)、“非線形光位相共役によるチャネル分散の
補償”、Optics Letters、第4巻、52
−54頁、1979年である。
【0005】このように一次線形分散効果を打ち消すこ
とで、ミッドシステム光位相共役は現在の世界の光ファ
イバ通信チャネルの大部分を構成する異常分散ファイバ
で到達可能な製品のビットレート距離を延ばした。これ
に関しては、例えば、次の報告があり、これを参照のこ
と。エイ・ノーク(A.Gnauck)、アール・ジョ
プソン(R.Jopson)およびアール・デロシア
(R.Derosier)、“ミッドシステム・スペク
トル反転の使用による分散ファイバの10Gb/sの3
60kmの伝送”、IEEE Photonics T
echnology Letters、第5巻、6号、
1993年6月である。したがって以上から分かるよう
に、光通信システムでは光信号の位相共役の生成が望ま
しい場合が多い。
【0006】4フォトン・ミクシングはまた4ウェーブ
・ミクシングとも呼ばれるが、これを用いて光信号の位
相共役を通常実施する。4フォトン・ミクシングは次の
ようにミクシングし混合光信号を生成する非線形光プロ
セスである。それは、入力光通信信号を次例のような非
線形ミクシング・メディアで1以上のさらにハイ・パワ
ーのパワー光信号またはポンプとミクシングして実施す
る。ここで非線形ミクシング・メディアには、例えば、
半導体レーザ、半導体レーザ増幅器、またはある長さの
分散シフト光ファイバを挙げることができる。ところ
が、この4フォトン・ミクシング・プロセスの効率は、
その光信号とポンプの相対的な偏光に左右される。
【0007】光ファイバ通信リンクではこの信号偏光
は、時間でランダムに変化したり、また偏光が解消され
ていくことも可能であるために、この入力信号の偏光を
制御してその4フォトン・ミクシング・プロセスの効率
を最適に保持するのは困難である。したがって、この4
フォトン・ミクシング・プロセスの効率はランダムに変
化する。この光信号とそのポンプの間の適当な偏光の位
置合わせが保持できない場合には混合光信号の信号パワ
ーが減少する結果になるので、ミキサの出力パワーもま
たランダムに変化する。位相共役を得ようとする4フォ
トン・ミクシングの場合には、光位相共役の利点の方が
共役信号パワーのこのような変化による相殺よりも大き
い場合が多い。
【0008】最近、次のようなこの4フォトン・ミクシ
ング・プロセスの偏光感知性解消を試みる実験報告が示
された。これは、偏光ビーム・スプリッタとファイバ・
ループを用いてその入力する光信号とポンプの両方の直
交偏光バージョンを生成しミクシングする方法である。
これに関しては、次の報告があり、これを参照のこと。
ティ・ハセガワ(T.Hasegawa)ら、“ファイ
バ・4ウェーブ・ミクシングを用いる1THz上でのマ
ルチチャネル周波数変換”、光増幅器とそのアプリケー
ション会議ポスト・デッドライン・ダイジェスト、ペー
パーPD7、1993年7月4−6日、ヨコハマ、ジャ
パンである。このハセガワらのファイバ・ループ・4フ
ォトン・ミクシングの方法は、このミクシング・プロセ
ス効率の入力する信号の偏光に対する感知性を減少する
のは明らかであるが、次のような多数の難点もまた顕著
である。
【0009】それは、例えば、この混合光信号の各種偏
光を適切に再結合するためにはそのファイバ・ループに
偏光コントローラを必要とする。このために追加のハー
ドウェア・コストがこの偏光コントローラ自身およびこ
の偏光コントローラを適当に調節するのに要する何らか
の追加デバイスの両方に対してかかる。さらに、このフ
ァイバ・ループには、4フォトン・ミクシングの非線形
メディアとしての役目をする長さの比較的長い分散シフ
トまたは非分散ファイバが必要である。このように、こ
のハセガワらの方法は、コンパクトでは無く、例えば、
光集積回路のような実用的に有利な形では実施ができな
い。以上のことから、発明が解決しようとする課題は次
の通りである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】それは、入力信号の偏
光の時間依存の状態に関係なく最大の周波数変換および
/または共役信号の出力パワーを生成するような信号と
ポンプの偏光間の最適関係を保持する偏光不感受性光ミ
クシング方法が所望されている。これによる最大の利益
は、光位相共役を用いる分散補償方法から得られる。こ
の光ミキサは偏光コントローラもしくは他の手動または
自動の調節ハードウェアを必要としてはならない。さら
にまた、この光4フォトン・ミキサは、いずれの非線形
ミクシング・デバイスでも有用でなければならず、そし
て光集積回路の形の場合の実施にも適していなければな
らない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決し、特に光位相共役の利用に最適な、次に述べる偏光
不感受性光ミキサを提供し、この分野の技術的進歩を遂
げる。本発明の偏光不感受性光ミキサには、光信号をそ
の平行偏光成分と直交偏光成分に分割する偏光スプリッ
タがある。さらにこれには、前記入力光信号の前記平行
偏光成分を前記平行偏光成分の偏光と実質的に整合する
偏光を有する第1のポンプ信号とミクシングする非線形
ミクシング・デバイスを持つ第1のミクシング・パスが
ある。さらにまたこれには、前記入力光信号の前記直交
偏光成分を前記直交偏光成分の偏光と実質的に整合する
偏光を有する第2のポンプ信号とミクシングする非線形
ミクシング・デバイスを持つ第2のミクシング・パスが
ある。
【0012】さらにまたこれには、前記ポンプ信号なら
びに前記光信号の前記平行偏光成分および前記直交偏光
成分の混合光信号を結合するように偏光コンバイナがあ
る。ここで、この第1と第2のミクシング・パスは、混
合光信号成分がその光ドメインで適切に再結合可能なよ
うに実質的に等しい光路長を有する。そして、この混合
光信号は、その入力光信号の周波数シフトと位相共役の
バージョンを含む。本発明の一実施態様として、本偏光
不感受性4フォトン・ミキサの別個の2ミクシング・パ
スの各々には、そのパスに対するポンプ信号を生成する
ポンプ・ソースと、さらにこのポンプ信号をこの光信号
の適当な偏光成分と結合するビーム・コンバイナがあ
る。
【0013】各ミクシング・パス内の非線形ミクシング
・デバイスは、このビーム・コンバイナからそのポンプ
信号と光信号を受信して混合光信号を生成するが、この
2以上の混合光信号はその入力光信号の位相共役を示
す。本発明の特徴として、本偏光不感受性光ミキサは、
入力光信号の偏光に関係なく最大の混合光信号の出力パ
ワーを生成するように入力信号とポンプの偏光間に最適
関係を保持するミキサである。したがって、本発明によ
り、例えば、位相共役分散補償法を用いて製品の最大ビ
ット・レート距離の向上を得ることができる。さらにま
た本発明の他の特徴として、本偏光不感受性光ミキサ
は、偏光コントローラまたは混合光信号の出力パワーを
最適化するのに調節に要する他のハードウェアを用いな
いミキサである。
【0014】したがって、従来光ミクシングで偏光不感
受性を得るのに付随する設計や製造や運転のコストを大
きく節減することになる。さらにまた本発明の特徴とし
て、本発明で得られた偏光不感受性は、ミクシング・デ
バイスやミクシング・プロセスの特定の種類に左右され
ないことである。いずれの種類のミクシング・デバイス
でもミクシング・メディアでも適当なものを使用するこ
とができる。例えば、実質的に等しい長さの偏光保持フ
ァイバを各ミクシング・パスでミクシング・メディアと
して使用することができる。デバイスの大きさが重要な
限定となるような多くの利用の場合に、本発明は、ミク
シング・デバイスとして半導体レーザ、半導体レーザ増
幅器またはパッシブ半導体材料を用いて光集積回路の形
で容易に実施可能である。このような本発明の特徴や利
点は以下の説明でさらに明らかである。
【0015】
【実施例】本発明では、光通信信号の位相共役または周
波数変換の利用に適した偏光不感受性光ミクシング方法
を行う。本発明の利用の以下の説明は主としてミクシン
グ・メディアとして半導体レーザ増幅器を用いる光位相
共役の場合の例であるが、これは単に一例であって本発
明を限定するものではなく、例えば、光周波数変換やチ
ャネル・インバージョンのような偏光不感受性光ミクシ
ングを必要とする他の利用の場合にも本発明は有用であ
る。さらにまた、本発明の利点は、光4フォトン・ミク
シングの場合に限らずミクシング効率が信号偏光の関数
であるような他のミクシング・プロセスの利用の場合に
も可能である。このような他のミクシング・プロセスに
パラメトリック増幅や和周波発生または差周波発生を挙
げることができる。
【0016】前述のように、4フォトン・ミクシング・
プロセスは、例えば、半導体レーザ、半導体レーザ増幅
器、半導体材料、またはある長さの光ファイバのような
非線形ミクシング・メディアで入力光通信信号を1以上
のさらにハイ・パワーのポンプ信号またはポンプとミク
シングして混合光信号を生成する非線形プロセスであ
る。図1に、4フォトン・ミキサの従来例を示す。この
4フォトン・ミキサ10には、ポンプ・ソース11と光
信号入力12がある。このポンプ・ソース11はポンプ
信号、ただしこれは単にポンプとよばれることが多い、
これを生成し、このポンプ信号をビーム・コンバイナ1
3で入力光信号12と結合する。この結合信号を半導体
レーザ増幅器14に送り、この半導体レーザ増幅器14
が非線形ミクシング・メディアとしての役目をする。
【0017】フィルタ15は、この所望する混合光信号
をその元の信号とポンプと所望しない混合光信号から分
離する。次に、この所望する混合光信号を光増幅器16
で増幅し、最後に再びフィルタ17でフィルタして所望
信号出力18からその増幅自然放出(ASE)ノイズを
除去する。この信号出力18は、この入力信号12の位
相共役またはいずれか別の所望混合光信号である。4フ
ォトン・ミクシングは、非縮退かまたは縮退かのいずれ
かである。非縮退4フォトン・ミクシングでは、別個の
2ポンプがその入力する光信号とミクシイングして第4
の信号を生成する。
【0018】周波数fsの光信号、周波数fp1 の第1
のポンプおよび周波数fp2 の第2のポンプの場合、こ
の非縮退ミクシング・プロセスは、周波数fp1 +fp
2 −fsならびに周波数2fp1 −fsおよび周波数2
fp2 −fsで、その光信号の位相共役を生成する。縮
退4フォトン・ミクシングの場合、このミクシング信号
の2信号を単一ポンプが与える。そして、周波数fsの
光信号および周波数fpのポンプ信号の場合、縮退4フ
ォトン・ミクシングでは、周波数f1 =2fp−fsの
その入力光信号の位相共役と周波数f2 =2fs−fp
のそのポンプの位相共役を生成する。縮退4ウェーブ・
ミクシングと関係付けられた前記周波数成分のfs、f
p、f1 およびf2 を図2に示す。
【0019】このポンプ・パワーがその光信号パワーよ
り大きい場合には、f1 のパワー・レベルはf2 のパワ
ー・レベルより大きい。これが通常の場合であるが、ま
たこのポンプ・パワーがその光信号パワーより小さい場
合もある。この周波数成分f1 をある与えられた長さの
ファイバで分散効果を相殺するためにfsの位相共役と
して用いることができる。前記4フォトン・ミクシング
・プロセスを最適化するために、このポンプまたは複数
のポンプの偏光をミクシングしようとするその入力光信
号の偏光と実質的に位置合わせをする必要がある。ポン
プ信号において、その入力信号の偏光と整合する偏光を
有するポンプ信号をその入力信号の偏光に平行な偏光を
有するものと呼ぶことができる。
【0020】完全に整合する信号とポンプの偏光の場合
に信号パワーが最大の混合光信号を生成する。実際に、
この単数または複数のポンプの偏光をいずれか所望の値
に設定し保持することが可能である。ところが、変換し
ようとする入力信号の偏光は、ランダムに通常変化した
りまたは偏光の解消されていくことが可能であり、その
ため制御が非常に難しい。光位相共役に用いる4フォト
ン・ミクシングにおいて、この信号とポンプの偏光を適
切に位置合わせできない場合には、10ないし20dB
またはそれ以上の共役信号の出力パワーの減少、これは
実質的には時間で変わる減少であるが、となる。光通信
システムでは、共役信号パワーのこのような減少は、大
きく禁じなければならないほどであり、システムのSN
比を大きく損なう。
【0021】偏光不感受性性になるとその入力信号の偏
光を制御または検出することなくポンプと信号の偏光の
適当な位置合わせが可能となる。図3は従来の偏光不感
受性周波数変換器を示し、これはファイバの4フォトン
・ミクシングを用いてその入力光信号の周波数シフト・
バージョンである混合光信号を生成する。この周波数変
換器20では、レーザ・ダイオード・ポンプ22がポン
プ信号を偏光コントローラ24、増幅器26およびフィ
ルタ28を経て送る。次に、このポンプ信号はカプラ3
0で光信号ソース32で生成した光信号と結合する。次
に、このポンプと光信号の結合信号を偏光ビーム・スプ
リッタ34に送り、これがこのポンプと光信号の結合信
号を直交に偏光する平行偏光成分と直交偏光成分に分割
する。
【0022】この偏光ビーム・スプリッタ34はこのポ
ンプと信号の直交偏光をファイバ・ループ36に送る
が、このファイバ・ループ36は分散シフト・ファイバ
の5kmの2ロールからできており、これは偏光コント
ローラ38で分けられている。したがって、このファイ
バ・ループ36は4フォトン・ミクシングの非線形メデ
ィアとしての役目をし、2fp−fsと2fs−fpの
周波数シフト生成物を生成する。この入力信号の一方の
偏光はそのポンプ信号の同じ偏光とこのファイバによる
一方の方向でミクシングが行われ、これに対してこの入
力信号の他方の偏光はその対応するポンプ信号の偏光と
他方の方向でミクシングが行われる。その結果得られた
混合光信号をこの偏光ビーム・スプリッタで再結合し、
フィルタ39を用いて分離する。
【0023】変換信号の適当な偏光をこの偏光ビーム・
スプリッタ34に出力して戻すようにこの偏光コントロ
ーラ38を調節する必要がある。以上従来の偏光不感受
性周波数変換器を詳述したが、これには例えば、偏光コ
ントローラが必要であるとか、ファイバ・ミクシング・
メディアを使用するなどの多数の欠点がある。次に図4
に、本発明の偏光不感受性光4フォトン・ミキサの一実
施例を示す。この光ミキサ40には、光信号入力42と
偏光スプリッタ44がある。光信号入力42に光通信信
号を適用する。この光信号は、特性としてTEモードと
TMモードの両者を持つ。ここで分かり易い例として、
このTEモードは平行偏光、TMモードは直交偏光と呼
ばれる。
【0024】偏光スプリッタ44は、シングルチャネル
光信号を平行偏光成分と直交偏光成分に分割する。この
入力光信号の平行偏光成分は、偏光スプリッタ44を介
して第1のミクシング・パス45に送り、一方その直交
偏光成分を第2のミクシング・パス46に送る。ミクシ
ング・パス45はポンプ・ソース47を、ミクシング・
パス46はポンプ・ソース48をそれぞれ持つ。この第
1のミクシング・パス45と第2のミクシング・パス4
6で生成した相互に直交するポンプ信号は、それぞれミ
クシング・パス45、46内のビーム・コンバイナ4
9、50でそれぞれのそれら通信信号偏光成分と結合す
る。
【0025】この第1のビーム・コンバイナ49と第2
のビーム・コンバイナ50は、それぞれ、偏光の整合す
るポンプ成分と信号成分をシングル・ライン上で結合
し、これをその第1のミクシング非線形デバイス51と
第2のミクシング非線形デバイス52に送るが、このミ
クシング非線形デバイスを半導体レーザ増幅器とするこ
とが可能である。。この第1のミクシング・デバイス5
1と第2のミクシング・デバイス52内で、その平行信
号成分と直交信号成分は、それぞれのそれら実質的に偏
光の整合するポンプ信号とそれぞれ4フォトン・ミクシ
ングを行う。この各ミクシング・パス45、46におい
ては、第1のフィルタ53、54がミクシング・デバイ
ス51、52から信号を受信するが、これにはそのポン
プと光信号と混合光信号の周波数を含む。
【0026】この混合光信号2fp−fsを縮退ミクシ
ングの位相共役生成物として通常用いる。したがって、
その他の信号周波数を第1のフィルタ53、54でフィ
ルタして除去する。次に、この各ミクシング・パス4
5、46には第1のフィルタ53、54に増幅器55、
56が続き、これがその位相共役を増幅する。次に、増
幅器55、56の出力60を、この増幅のために生じた
ASEノイズを制限するため、さらにまたこの入力信号
とポンプと所望しない混合光信号を阻止するために、第
2のフィルタ57、58でフィルタするのが好ましい。
偏光コンバイナ59は、この直交偏光の平行と直交の混
合光信号を結合する。
【0027】この偏光コンバイナ59の出力60がこの
入力光信号の所望の位相共役バージョンである。光信号
入力42に適用する光信号は、光通信信号であるのが通
常で、これを所定の利用に応じて周波数変換または位相
共役するものである。ここで注目点は、この光信号はシ
ングルチャネル信号かマルチチャネル信号かのいずれか
であるということである。図4の本発明の実施例にシン
グルチャネルの場合を示したが、これをマルチチャネル
の光システムに拡張可能である。1以上のチャネル・ル
ータや複数の光ミキサを含有するのが好都合な利用の場
合であり、以下に詳述する。
【0028】この2偏光が互いに直交しているという信
号偏光間の空間関係を示すことからTEモードとTMモ
ードをそれぞれ平行偏光と直交偏光と呼ぶ。前述のよう
に、偏光スプリッタ44はシングルチャネル光信号を平
行偏光成分と直交偏光成分に分割する。この偏光は実質
的に直交でなければならない。各偏光成分は、最大のミ
クシング効率を生成するためにはその各ポンプの偏光と
一致または位置合わせがされていなければならない。本
実施例では、縮退4フォトン・ミクシングを用いて各ミ
クシング・パスに単一のポンプ・ソースを有する場合で
ある。また、別個の2周波数の2ポンプ信号を各ミクシ
ング・パスに用いる場合も可能である。各ポンプ・ソー
スは、約0.0ないし15.0dBm(1mWに対する
dB)のパワー・レベルを有する適当な偏光のポンプ信
号を通常送る。
【0029】必要条件ではないが、実際のシステムのポ
ンプ信号パワーはその通信信号パワーよりハイ・パワー
であるのが通常である。ミクシング・デバイスとして光
ファイバを用いる場合、誘導ブリュアン散乱(SBS)
効果がその所望ポンプ・パワーに上限を加える。SBS
によりポンプ信号の変形が生じ、通常3.0ないし1
0.0dBmの範囲のポンプ・パワーのファクターの開
始となる。しかし、注目点としては、このシステムのデ
ータ速度に対し低周波数でただし20MHzのこのSB
S周波数より高周波数でこのポンプ信号を位相変調して
このSBSの限度を回避できることである。したがっ
て、このポンプ信号の約30ないし100MHzのスロ
ー位相変調によりこのSBS効果を克服でき、さらにハ
イ・ポンプ・パワーの使用ができるようになる。
【0030】このようなSBSに対する補償が無い場合
には、光ファイバのミクシング・デバイスで3.0dB
mより大きいポンプ・パワーを用いる際に注意が必要で
ある。短い光ファイバまたはアクティブなミクシング・
デバイス、例えば、半導体レーザ増幅器を使用するよう
な実施態様の場合には、SBSは問題とならないのが通
常である。ポンプ・ソース47、48からの2ポンプ信
号は、各ポンプ信号はその入力光信号の直交偏光成分と
偏光の位置合わせをするために、相互に直交でなければ
ならない。ここに示す本実施例は別個の2ポンプ・ソー
ス47、48を用いているが、単一の共通ポンプ・ソー
スから直交ポンプ信号を得る場合もある。
【0031】単一のポンプ・ソースが両方ミクシング・
パスに供給をする場合には、追加の回路を用いてその単
一のポンプ・ソースをその必要な直交偏光に分離する。
本実施例では、非線形ミクシング・デバイス51、52
は半導体レーザ増幅器であるが、他の種類の光ミクシン
グ・デバイスを使用することもできる。例えば、非分散
ファイバ、分散シフト・ファイバ、半導体レ−ザ、半導
体レーザ増幅器、または半導体材料を使用することがで
きる。分散シフト・ファイバはその動作波長で分散がほ
ぼゼロであるように設計したファイバである。このよう
に、非分散ファイバと分散シフト・ファイバの両者とも
4フォトン・ミクシング用には実質的に色分散を持たな
いと考えることができる。
【0032】半導体レーザ増幅器と半導体レーザの相違
はその半導体利得メディアへの光フィードバックの程度
にある。しかし、半導体レーザ増幅器と半導体レーザの
両者とも4フォトン・ミクシングが実施可能である。例
えば、光集積回路のような場所に制約のある利用の場合
には、半導体レーザ増幅器が好まれる。この第1と第2
のミクシング・デバイス51、52内では、その平行信
号成分と直交信号成分はそれぞれその実質的に偏光整合
するポンプ信号とそれぞれ4フォトン・ミクシングが行
われる。ミクシング効率は各ミクシング・パスでその信
号とポンプの偏光間の位置合わせが完全な場合に最適化
される。
【0033】前記デュアルパス・ミクシング配置で光偏
光不感受性性を確実に得るためには、その第1と第2の
ミクシング・パスの光路長が光信号波長の端数内で実質
的に等しくなければならない。ミクシング・パス45、
46を実質的に等しい光路長に保持できない場合には、
その信号偏光の再結合が不適当な結果となる。光集積回
路としてその偏光不感受性光ミキサを用いることにより
光路長を正確に等しくすることが容易にできる。偏光ス
プリッタ、第1と第2のミクシング・パスおよび偏光コ
ンバイナを含め前記要素のすべてを単一の光集積回路に
含めることが好ましい。光集積回路の実施例を次に説明
する。
【0034】前述のように、このミクシング・パス4
5、46の各々にはまた、所望の混合光信号をフィルタ
し増幅する追加要素がある。図4に示す実施例にフィル
タリングと増幅の例を示した。このミクシング・パス4
5、46の各々で、第1のフィルタ53、54はミクシ
ング・デバイス51、52から信号を受信するが、これ
はそのポンプ、光信号、および混合光信号の周波数を含
むものである。光位相共役の場合には、特定の混合光信
号を所望するが、それは通常縮退ミクシングによる位相
共役では2fp−fsある。したがって、その他の信号
周波数をフィルタリングにより除去する必要がある。
【0035】第1のフィルタ53、54はこの機能を各
ミクシング・パスで行う。もしこの周波数2fp−fs
がその所望の出力混合光信号である場合には、この第1
のフィルタ53、54は2fp−fsを通しその一方で
fpとfsを阻止する必要がある。各ミクシング・パス
45、46では、第1のフィルタ53、54に増幅器5
5、56が次に続き、これがこの所望の混合光信号を増
幅する。増幅器55、56は、光集積回路の利用の場合
には半導体レーザ増幅器であることが好ましい。また
は、エルビウムドープ光ファイバ増幅器(EDFA)を
含め他の種類の増幅器も使用可能である。
【0036】この増幅から生ずるASEノイズを制限
し、またさらにその入力信号、ポンプおよび所望しない
混合光信号を阻止するために、増幅器55、56の出力
を次に第2のフィルタ57、58によりフィルタするの
が好ましい。この特定のフィルタリングと増幅の配置が
位相共役ミクシングの利用の場合に好ましい配置である
が、別の配置を使用することも可能である。ここで所要
のフィルタ特性と増幅の程度は、その利用の場合に応じ
変る。図4に示した実施例には、さらに、その直交偏光
の平行と直交の混合光信号を結合する偏光コンバイナ5
9がある。この偏光コンバイナ59の出力はその入力光
信号の所望の周波数変換または位相共役のバージョンで
ある。
【0037】いずれの極性の光信号も光信号入力42と
して適用可能であり、また出力60で変換信号パワーの
最大量を得ることが可能である。この入力信号の種々の
偏光を成分に空間的に分離し各成分を同等に偏光したポ
ンプと個別にミクシングして各ミクシング・パスは最適
効率にまたはそれに近い効率で常に動作させ、よって結
合出力パワーを最大にする。また本発明は、この変換信
号出力パワーがその入力信号偏光に不感受性であるよう
な光信号ミクシング方法として実施可能である。この光
信号偏光不感受性光ミクシング方法には、入力光信号を
その平行偏光成分と直交偏光成分に分割する分割ステッ
プがある。
【0038】第1のミクシング・パスにこの平行偏光成
分を通してこの平行偏光成分の偏光と実質的に整合する
偏光を有する第1のポンプ信号とミクシングする。第2
のミクシング・パスにこの直交偏光成分を通してこの直
交偏光成分の偏光と実質的に整合する偏光を有する第2
のポンプ信号とミクシングする。この第1と第2のミク
シング・パスは実質的に等しい光路長を有し、この第1
と第2のミクシング・パスには非線形ミクシング・デバ
イスがあって、これが所望の混合光信号を平行と直交の
両方の信号偏光に対し生成する。この第1と第2のミク
シング・パスからの所望の混合光信号を偏光コンバイナ
で結合してその入力光信号の周波数変換または位相共役
のバージョンを生成する。
【0039】この光信号偏光不感受性光ミクシング方法
には、前述の図4で説明した配置の第1と第2の両ミク
シング・パスにポンプ・ソース、ビーム・コンバイナ、
増幅器およびフィルタをさらに設けるステップがある。
前記偏光不感受性ミキサは位相共役器であるフェーズ・
コンジュゲータとしての使用に好適である。図5に光通
信システムを示すが、これは一次ファイバ分散効果をバ
ランスさせるために偏光不感受性光ミキサをミッドシス
テム光フェーズ・コンジュゲータとして組み入れた光通
信システムである。ここに例示した光通信システムは、
光トランスミッタ62、あるスパンの光ファイバ64お
よび光レシーバ66からできている。
【0040】この光ファイバ・スパン64には複数のフ
ァイバ・ループ65がある。このファイバ・ループ65
はそのスパン内のある長さの光ファイバを表す。ブース
タ増幅器68がこの光トランスミッタ62に続き、そし
て前置増幅器70はその光信号をその光レシーバに達す
る前に増幅する。また、この光ファイバ・スパン64に
は複数の分布型エルビウムドープ光ファイバ増幅器72
があるが、これはそのファイバ・ループ65で結合さ
れ、この光ファイバの減衰を補償するようにこのスパン
全体に間隔をおいて適宜配置されている。前述のよう
に、その光ファイバ内の一次分散効果を補償するのにミ
ッドシステム光フェーズ・コンジュゲータ74を用い
る。図4に示す本発明の実施例は光フェーズ・コンジュ
ゲータ74の役目をする。
【0041】そこでこの光フェーズ・コンジュゲータ7
4は、光トランスミッタ62から光ファイバ・スパン6
4の下方に伝搬する光信号の偏光に左右されない独立の
ものである。このような偏光不感受性に欠ける場合に
は、この光フェーズ・コンジュゲータ後の位相共役信号
パワーは光信号偏光の関数としてランダムに変動する。
ところが本発明を用いる場合には、信号偏光の関数とし
ての重要な共役パワーの変動は無く、分散補償は最適化
される。また、例えば、周波数変換のような他の利用の
場合にも同様の利点が得られる。前記配置は単一の光信
号波長の動作に対して設計した配置であるが、本発明は
またマルチチャネル光通信システムにも適用可能であ
る。
【0042】図6に本発明のマルチチャネル偏光不感受
性光ミキサの好ましい実施例を示す。このマルチチャネ
ル光ミキサ80には第1のチャネル・ルータ82があ
り、これがマルチチャネル光信号を受信してそれをチャ
ネル波長によりそのシングルチャネル信号に分離する。
このマルチチャネル信号は種々の周波数の多数の別個の
チャネル信号から通常できていて、その各々がデータの
キャリアの役目をする。また、このマルチチャネル光ミ
キサには複数のシングルチャネル偏光不感受性光ミキサ
84があつって、その各々がこの1以上のチャネル信号
の位相共役または周波数変換をすることができる。各シ
ングルチャネル光ミキサ84は図4に示す配置を有す
る。
【0043】したがって、各シングルチャネル光ミキサ
84には、偏光スプリッタ、非線形ミクシング・デバイ
スを有する2ミクシング・パスおよび偏光コンバイナが
ある。好ましい実施例では、この各チャネル信号をシン
グルチャネル光ミキサ84に送る。各シングルチャネル
光ミキサ84においては、図4で説明したようにその所
望の偏光不感受性ミクシングを行う。ある与えられた入
力チャネル信号に対しその所望の混合光信号出力をこの
偏光不感受性ミクシングにより生成した後、この個々の
チャネル信号混合光信号をその全体のマリチチャネル信
号の所望の混合光信号を得るように第2のチャネル・ル
ータ86で結合する。
【0044】例えば、マルチチャネル・システムでミッ
ドシステム光位相共役を行うためには、そのマルチチャ
ネル信号の位相共役を得る必要がある。本発明はこの個
々のチャネル信号の偏光不感受性光4フォトン・ミクシ
ングによりそのマルチチャネル信号の位相共役を供与す
る。本発明のマルチチャネル偏光不感受性光ミキサの別
の実施例では、第1と第2のチャネル・ルータ82、8
6の代わりに1マルチチャネル・ルータを用いることも
可能である。この場合にはこの1マルチチャネル・ルー
タが第1と第2のチャネル・ルータ82、86の両者の
前記機能を行う。また、本発明のマルチチャネル実施態
様は次の追加ステップを加えて前記方法の一部としても
実施可能である。
【0045】それは、第1のチャネル・ルータでマルチ
チャネル光信号を複数の個別光信号号に分離する分離ス
テップを追加することである。各光信号はそのマルチチ
ャネル光信号の中の少なくとも1チャネルに対応し、そ
れぞれが平行成分と直交成分を有する。各個別光信号に
対しこのシングルチャネルの場合の方法を適用し、各個
別光信号の所望の混合光信号を生成する。最後に各光信
号の所望の混合光信号をマルチチャネル信号に再結合す
るが、この再結合は第2のチャネル・ルータにそれらを
通して行う。図7に、本発明の光集積回路としての実施
例を示す。
【0046】この偏光不感受性光ミキサ140には、偏
光スプリッタ144があり、これはその入力光信号を平
行偏光成分と直交偏光成分に分割する。フィルタ143
は、例えば、格子支援型直交カプラ・フィルタである
が、これを種々のミクシング・パス45、146の各々
に設けることができる。ビーム・コンバイナ149、1
50は、ポンプ・ソース147、148からのポンプ信
号とこの入力信号の偏光成分をそれぞれ結合する。この
結合信号をミクシング・デバイス151、152でミク
シングする。ミクシング後、第1のフィルタ153、1
54、増幅器155、156、および第2のフィルタ1
57、158は、図4で前述したのと同様に動作する。
【0047】また、ビーム・コンバイナ159を設け
る。このフィルタ153、154、157、158は反
射モードで用いる。これらのフィルタおよびフィルタ1
43について詳しくは、例えば、次の報告があり、これ
らを参照のこと。アール・アルファーネス(R.Alf
erness)ら、“狭帯域GaInAsP/InP導
波路格子折り重ね型方向性カプラ・マルチプレクサ/デ
マルチプレクサ”、Electronics Lett
ers、第24巻、3号、150−151頁、1988
年2月、およびアール・アルファーネスら、“格子支援
型InGaAsP/InP直交共方向性カプラ・フィル
タ”、Applied PhysicsLetter
s、56号(19)、1989年11月である。また、
本発明には多数の他の光集積回路も使用可能であること
を付記する。
【0048】また、図7に示した本発明の光集積回路の
実施例をマルチチャネル光通信システムにも使用可能で
ある。波長分割多重(MWD)システムで数ナノメート
ルのオーダのチャネル信号間隔の場合には、入出力チャ
ネル・ルーティングを行いそのWDMチャネル・コーム
をシングルチャネル信号に分離でき、その各々を別個の
光ミキサ140に送ることができる。周波数分割多重
(FDM)で数十GHzのオーダのチャネル信号間隔の
場合には、1以上のドラゴーン・ルータを用いて別個の
光ミキサ140で各チャネル信号をミクシングする前に
このFDM信号をシングルチャネルに分離することがで
きる。これについては、次の報告があり、これを参照の
こと。
【0049】それは、シー・ドラゴーン(C.Drag
one)、“2スター・カプラのプレーナ配置を用いる
N×N光マルチプレクサ”、IEEE Photoni
csTechnology Letters、第3巻、
9号、812−815頁、1991年9月である。これ
らのルーティング配置は一般に光ミキサの利用の場合に
適しているが、図7に示す光集積回路の実施例の利用の
場合に特に好適である。本発明の前記説明は主として偏
光不感受性光4フォトン・ミクシングに関するものであ
ったが、前記実施例もその利用も単に本発明の一例に過
ぎないことを理解する必要がある。4フォトン・ミクシ
ング以外のミクシング・プロセスも使用可能で、これに
例えば、パラメトリック増幅、和周波発生または差周波
発生を挙げることができる。
【0050】さらにまた、本発明は光通信以外の利用に
も有用である。前述のように、本光ミキサは光信号の光
ミクシングを必要とする利用の場合に好適である。下記
例のようなあるハードウェア・パラメタをある与えられ
た利用の場合の要求に合わせて変更することも可能であ
る。例えば、増幅、ろ波、単数または複数のポンプ・ソ
ースの配置、1以上のポンプ周波数との縮退または非縮
退ミクシングの利用、およびミクシング・デバイスの種
類のハードウェア・パラメタを挙げることができるが、
本発明ではこれらに限るものではない。しかしその例示
配置でこれらならびに他の代替や変更も当業者には明白
であって、本発明は付記特許請求範囲にのみ限定を受け
るものである。すなはち、以上の説明は、本発明の一実
施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、
本発明の範囲から反することなく種々の変形例が考え得
るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0051】
【発明の効果】以上の述べたごとく、本発明の光ミキサ
と光ミクシング方法により、入力光信号の偏光に関係無
く最大の混合光信号の出力パワーが得られ、例えば、位
相共役補償法で最大ビット・レート距離が向上され、ま
た偏光不感受性を得るのに付随する設計、製造、運転な
どのコスト節減ができ、さらにいずれのミクシング・デ
バイスやミクシング・プロセスでも有用で、コンパクト
で光集積回路のような実用的に有利な形で、効率の良い
最適偏光不感受性の光ミキサおよび光ミクシング方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体レーザ増幅器をミクシング・デバイスと
して用いる4フォトン・ミキサの従来例を示す図であ
る。
【図2】図1に示すミクシング・デバイスで光通信信号
とポンプ信号の縮退4フォトン・ミクシングから得られ
た位相共役混合光信号を示す周波数スペクトル例の図で
ある。
【図3】従来の偏光不感受性ファイバ・ループ・4フォ
トン・ミクシング方法を示す略図である。
【図4】本発明の偏光不感受性光4フォトン・ミクシン
グ・デバイスを示す略図である。
【図5】一次ファイバ分散効果をバランスさせるために
ミッドシステム光フェーズ・コンジュゲータとして本偏
光不感受性4フォトン・ミキサを組み入れた光通信シス
テムを示すブロック図である。
【図6】本発明のマルチチャネル偏光不感受性光4フォ
トン・ミキサの好ましい実施例を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明の光ミキサの光集積回路の実施例を示す
図である。
【符号の説明】
10 4フォトン・ミキサ 11 ポンプ・ソース 12 光信号入力 13 ビーム・コンバイナ 14 半導体レーザ増幅器 15 フィルタ 16 光増幅器 17 フィルタ 18 信号出力 20 周波数変換器 22 レーザ・ダイオード・ポンプ 24 偏光コントローラ 26 増幅器 28 フィルタ 30 カプラ 32 光信号ソース 34 偏光ビーム・スプリッタ 36 ファイバ・ループ 38 偏光コントローラ 39 フィルタ 40 光ミキサ 42 光信号入力 44 偏光スプリッタ 45 ミクシング・パス 46 ミクシング・パス 47 ポンプ・ソース 48 ポンプ・ソース 49 ビーム・コンバイナ 50 ビーム・コンバイナ 51 ミクシング・デバイス 52 ミクシング・デバイス 53 フィルタ 54 フィルタ 55 増幅器 56 増幅器 57 フィルタ 58 フィルタ 59 偏光コンバイナ 60 出力 62 光トランスミッタ 64 光ファイバ 65 ファイバ・ループ 66 光レシーバ 68 ブースタ増幅器 70 前置増幅器 72 分布型エルビウムドープ光ファイバ増幅器 74 フェーズ・コンジュゲータ 80 マルチチャネル光ミキサ 82 チャネル・ルータ 84 シングルチャネル光ミキサ 86 チャネル・ルータ 140 光ミキサ 143 フィルタ 144 偏光スプリッタ 145 ミクシング・パス 146 ミクシング・パス 147 ポンプ・ソース 148 ポンプ・ソース 149 ビーム・コンバイナ 150 ビーム・コンバイナ 151 ミクシング・デバイス 152 ミクシング・デバイス 153 フィルタ 154 フィルタ 155 増幅器 156 増幅器 157 フィルタ 158 フィルタ 159 ビーム・コンバイナ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/26 10/14 10/04 10/06 (72)発明者 ジェイ ダブリュ.ウィゼンヘルド アメリカ合衆国、07738 ニュージャージ ー、リンクロフト、オウク ストリート 15

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を平行偏光成分と直交偏光成分に
    分割する偏光スプリッタ(44)と、 第1のポンプ信号(47)と前記平行偏光成分の混合光
    信号を生成するように、前記光信号の前記平行偏光成分
    を前記平行偏光成分の偏光と実質的に整合する偏光を有
    する前記第1のポンプ信号とミクシングする第1の非線
    形ミクシング・デバイス(51)を持つ第1のミクシン
    グ・パス(45)と、 第2のポンプ信号(48)と前記直交偏光成分の混合光
    信号を生成するように、前記光信号の前記直交偏光成分
    を前記直交偏光成分の偏光と実質的に整合する偏光を有
    する前記第2のポンプ信号とミクシングする第2の非線
    形ミクシング・デバイス(52)を持つ第2のミクシン
    グ・パス(46)と、前記第2のミクシング・パス(4
    6)は、前記第1のミクシング・パス(45)の光路長
    と実質的に等しい光路長を有し、 前記光信号の所望の混合光信号を生成するように、前記
    第1のポンプ信号と前記第2のポンプ信号と前記平行偏
    光成分と前記直交偏光成分の前記混合光信号を結合する
    偏光コンバイナ(59)とを有することを特徴とする偏
    光不感受性光ミキサ。
  2. 【請求項2】 前記光信号の前記所望の混合光信号は、
    前記光信号の位相共役であることを特徴とする請求項1
    に記載の光ミキサ。
  3. 【請求項3】 前記光信号の前記所望の混合光信号は、
    前記光信号の周波数変換されたものであることを特徴と
    する請求項1に記載の光ミキサ。
  4. 【請求項4】 前記第1と前記第2の非線形ミクシング
    ・デバイス(51、52)は、4フォトン・ミクシング
    ・デバイスであることを特徴とする請求項1に記載の光
    ミキサ。
  5. 【請求項5】 前記第1と前記第2の非線形ミクシング
    ・デバイスは、半導体レーザ増幅器であることを特徴と
    する請求項1に記載の光ミキサ。
  6. 【請求項6】 前記第1と前記第2の非線形ミクシング
    ・デバイスは実質上色分散を有しない光ファイバである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ミキサ。
  7. 【請求項7】 前記第1と前記第2のミクシング・パス
    の各々で前記光信号の前記平行偏光成分と前記直交偏光
    成分とミクシングする前記第1と前記第2のポンプ信号
    を単一の共通ポンプ・ソースから得ることを特徴とする
    請求項1に記載の光ミキサ。
  8. 【請求項8】 各前記ミクシング・パス(45,46)
    は、さらに、 前記ポンプ信号を生成するポンプ・ソース(47,4
    8)と、 結合信号を生成するために前記ポンプ信号と前記光信号
    の前記平行偏光成分と前記直交偏光成分の中の一成分を
    受信し結合するように設けたビーム・コンバイナ(4
    9,50)と、 前記ビーム・コンバイナ(49,50)から前記結合信
    号を受信しおよび前記ポンプ信号と前記光信号の前記平
    行偏光成分と前記直交偏光成分の中の前記一成分の前記
    混合光信号を生成するように設けた前記非線形ミクシン
    グ・デバイスで、前記混合光信号の中の一生成物は前記
    光信号の前記平行偏光成分と前記直交偏光成分の中の前
    記一成分の位相共役を示すような前記非線形ミクシング
    ・デバイス(51,52)とを有することを特徴とする
    請求項1に記載の光ミキサ。
  9. 【請求項9】 各前記ミクシング・パス(45,46)
    は、 前記ミクシング・デバイスから前記混合光信号を受信し
    前記光信号の前記平行偏光成分と前記直交偏光成分の中
    の前記一成分の前記位相共役以外の混合光信号をすべて
    減衰するように設けた第1のフィルタ(53,54)
    と、 前記第1のフィルタから前記平行偏光成分と前記直交偏
    光成分の中の前記一成分の前記位相共役を受信し増幅す
    る増幅器(55,56)と、 前記増幅器から前記位相共役を受信し前記位相共役から
    ノイズをフィルタするように設けた第2のフィルタ(5
    7,58)とを有することを特徴とする請求項8に記載
    の光ミキサ。
  10. 【請求項10】 前記偏光スプリッタ(44)、前記第
    1と前記第2のミクシング・パス(45、46)および
    偏光コンバイナ(59)を光集積回路で実施することを
    特徴とする請求項1に記載の光ミキサ。
  11. 【請求項11】 マルチチヤネル光信号を受信し前記マ
    ルチチャネル光信号を波長により別個のチャネル信号に
    分離するマルチチャネル光信号の受信と分離のチャネル
    ・ルータと、 複数のシングルチャネル偏光不感受性光ミキサとを有す
    るマルチチャネル光ミキサにおいて、 前記各シングルチャネル偏光不感受性光ミキサは、各前
    記シングルチャネル偏光不感受性光ミキサは前記チャネ
    ル信号の混合光信号を生成するように前記チャネル信号
    の中の少なくとも1チャネル信号の偏光不感受性ミクシ
    ングを行い、 前記チャネル・ルータは、前記マルチチャネル光信号の
    所望混合光信号を生成するように、各前記シングルチャ
    ネル光ミキサから前記チャネル信号の前記混合光信号を
    受信し、前記チャネル信号の前記混合光信号を結合する
    チャネル信号の混合光信号を結合することを特徴とする
    マルチチャネル光ミキサ。
  12. 【請求項12】 前記チャネル・ルータは、 前記マルチチャネル光信号を受信し前記マルチチャネル
    光信号を波長により別個のチャネル信号に分離するマル
    チチャネル光信号の受信と分離を行う第1のチャネル・
    ルータと、 前記マルチチャネル光信号の所望の混合光信号を生成す
    るように各前記シングルチャネル光ミキサから前記チャ
    ネル信号の前記混合光信号を受信し、前記チャネル信号
    の前記混合光信号を結合するチャネル信号の混合光信号
    を結合する第2のチャネル・ルータとを有することを特
    徴とする請求項11に記載のマルチチャネル光ミキサ。
  13. 【請求項13】 前記マルチチャネル光信号の前記所望
    の混合光信号は前記マルチチャネル光信号の位相共役で
    あることを特徴とする請求項11に記載のマルチチャネ
    ル光ミキサ。
  14. 【請求項14】 各前記偏光不感受性光ミキサは、 光チャネル信号を平行偏光成分と直交偏光成分に分割す
    る偏光スプリッタと、 第1のポンプ信号と前記平行偏光成分の混合光信号を生
    成するように前記光チャネル信号の前記平行偏光成分を
    前記平行偏光成分の偏光と実質的に整合する偏光を有す
    る前記第1のポンプ信号とミクシングする第1の非線形
    ミクシング・デバイスを持つ第1のミクシング・パス
    と、 第2のポンプ信号と前記直交偏光成分の混合光信号を生
    成するように前記光チャネル信号の前記直交偏光成分を
    前記直交偏光成分の偏光と実質的に整合する偏光を有す
    る前記第2のポンプ信号とミクシングする第2の非線形
    ミクシング・デバイスを持つ第2のミクシング・パス
    で、前記第2のミクシング・パスは前記第1のミクシン
    グ・パスの光路長と実質的に等しい光路長を有する前記
    第2のミクシング・パスと、 前記光チャネル信号の所望の混合光信号を生成するよう
    に前記ポンプ信号と前記光チャネル信号の前記平行偏光
    成分と前記直交偏光成分の前記混合光信号を結合する偏
    光コンバイナとを有することを特徴とする請求項11に
    記載のマルチチャネル光ミキサ。
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