JP3762654B2 - 光学装置 - Google Patents

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学装置に関し、特に光通信システムにおいて用いられる波長変換機能または光増幅機能を有する光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から二次非線形光学効果を有する非線形光学媒質における差周波発生効果を利用した波長変換装置が知られている。以下、この種の装置の動作原理を従来例に従って簡単に説明する。
【0003】
この種の非線形光学装置は、図8に示すように、信号光の波長を制御光によって別の波長へと変換するものである。また同様の構成において、制御光のパワーが十分に大きい場合には、差周波光を発生するだけでなく、パラメートリック増幅効果により入力光を増幅する増幅装置を構成することもできる。以下、簡単のために差周波発生効果を主に利用した場合について説明する。
【0004】
図8に示すように、信号光と制御光を合波する合波器81、二次の非線形光学効果を有する非線形光導波路82、および差周波光と制御光を分波する分波器83によって、この種の装置の主要部分は構成される。比較的小さな光強度を持つ信号光と比較的大きな光強度を持つ制御光を合波器81で合波し、非線形光導波路82に入射することにより、導波路82中で信号光は別の波長を持つ差周波光へと変換され、制御光とともに導波路82から出射される。これら差周波光と制御光は分波器83により分離される。例えば、制御光波長0.77μmとした場合、波長1.55μmの信号光を波長1.53μmの差周波光へと変換することができる。
【0005】
上記非線形光学媒質としては、種々の材料が研究開発されているが、中でも例えば(1)M.H. Chou et. al., Optics Letter vol. 23 1004(1998)の文献 に示されるように、LiNbO等の強誘電体結晶の非線形定数を周期的に変調したいわゆる擬似位相整合型の媒質に、光導波路を形成した構造が有望視されている。
【0006】
一般に、非線形光学効果を利用する場合、制御光、信号光の偏光方向がある一定の方向を満たす必要がある場合が多い。例えば、強誘電体結晶を用いる場合に、効率的な波長変換を行うためには、信号光と制御光の両方が自発分極と同方向に偏光している必要があり、入力偏波に対して著しい依存性があった。
【0007】
光通信システムへの適用を考えた場合、制御光の発生装置は波長変換装置の近くに設置できると考えられるので、偏光方向を一定にすることは比較的容易に実現可能と考えられる。しかしながら、光通信システムに用いられている単一モードファイバ中の偏光方向は絶えず変動しており、長距離のファイバを伝搬してきた信号光を従来の技術による装置に入射して波長変換を行うと、信号光の偏光方向の揺らぎによって、差周波光への変換効率が変動してしまい、実用的でないという課題がある。
【0008】
このような課題を解決するために、本願発明者らは信号光の偏波が変化しても波長変換効率が変化しない構成を発明し、先に特願平8−228184号(特開平10−68976号公報)として出願している。図9はその構成を説明する図である。以下、その動作原理を図9を参照しながら説明する。
【0009】
この擬似による装置の主要部分は、信号光と制御光を合波する合波器91、二次の非線形光学効果を有する非線形光導波路92、この導波路92の中間部分に挿入された位相板93、および差周波光と制御光を分波する分波器94によって構成される。この位相板93は、信号光波長においては2つの直交する偏波成分間にほぼ1/2波長分の位相差を生じ、制御光波長に対しては2つの直交する偏波成分間にほぼ1波長分の位相差を生じるように設計され、位相板93の複屈折の軸98が制御光の偏波方向に対してほぼ45度の角度をなすように、導波路92のほぼ中間部分に挿入されている。
【0010】
ここでは、例としてその非線形光導波路92中では信号光と制御光の両者の偏波が図9中縦方向に向いている場合に、差周波発生による最大の変換効率が得られると仮定する。このように設計された装置に、図9中に示すように、直交する二つの偏波成分95,96を含む信号光と、縦方向の偏波97を持つ制御光を入射すると、導波路92の前半部分においては、信号光の縦偏波成分95と制御光が差周波発生効果を生じるので、信号光の縦偏波成分のみが差周波光99へと変換される。
【0011】
一方、信号光、制御光が、導波路92のほぼ中間部分に備えられた位相板93を通過すると、信号光は偏波方向が90度だけ回転するが、制御光の偏波は変化しないために、導波路92の後半部分においては信号光の横偏波成分96と制御光の相互作用により、信号光の横偏波成分のみが差周波光910へと変換される。導波路の前半で発生した差周波光99は信号光と波長が接近しているため、波長板98で偏波が90度回転して出射される。このように先願の技術では、信号光の二つの偏波成分をそれぞれ導波路の前半、後半部分で別々に変換しているため、信号光の偏波に依存しない波長変換動作を実現することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した先願の波長変換素子では、制御光と信号光を入射する上で以下に述べるような、さらに解決すべき課題がある。たとえば、通信波長領域である波長1.5μm帯における波長変換を考えると、信号光が波長1.5μm帯にあるのに対し、制御光の波長は0.77μmの近傍になる。このように通信波長帯の波長変換を行う場合、制御光と信号光の波長が大きく異なっているので、それら両者の導波モードを一致させるのは困難である。
【0013】
従って、制御光と信号光を光導波路に入射する場合、それぞれの波長において最適なモード径やビームの位置が得られるように、光導波路、ファイバ、レンズ等の組み合わせによる入射手段を用いるのが理想的であるが、先願の技術では制御光と信号光の両者を同じ方向から入射するため、それぞれに最適な入射手段を採用することは困難であった。このため、信号光、制御光の結合における損失が生じてしまい、素子全体の損失と変換効率を低下させる原因となっていた。
【0014】
本発明の目的は、上記のような課題を解決し、制御光と信号光の結合がそれぞれ最適に行うことができ、かつ信号光の偏波に変換効率が依存しない波長変換機能または光増幅機能を有する光学装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の光学装置の発明は、入射した信号光と制御光の差周波発生効果により該信号光の波長と別の波長の変換光を発生する、または該信号光と該制御光のパラメトリック増幅効果により該信号光を増幅する二次非線形光学効果を有する非線形光導波路と、前記非線形光導波路の片方の第1の入射端に直接接続されて前記信号光を透過させ前記制御光を反射させる第1の波長依存反射手段と、前記非線形光導波路のもう一方の第2の入射端に直接接続されて前記信号光の波長の偏波を回転させる位相板と、前記位相板の前記非線形光導波路とは反対側に直接接続されて前記信号光及び前記変換光を反射させ前記制御光を透過させる第2の波長依存反射手段とを有し、前記信号光を前記第1の波長依存反射手段から前記第1の入射端を通じて前記非線形光導波路へ入射し、前記制御光を前記第2の波長依存反射手段から前記第2の入射端を通じて前記非線形光導波路へ入射することを特徴とする。
【0016】
ここで、前記非線形光導波路における信号光のモード径が該非線形光導波路の内側から前記第2の入射端に向かってテーパ状に拡大されていることを特徴とすることができる。
【0017】
上記目的を達成するため、請求項3の光学装置の発明は、入射した信号光と制御光の差周波発生効果により該信号光の波長と別の波長の変換光を発生する、または該信号光と該制御光のパラメトリック増幅効果により該信号光を増幅する二次非線形光学効果を有する第1の非線形光導波路と、入射した基本波から第2高調波発生あるいは和周波発生により前記制御光を発生する二次非線形光学効果を有する第2の非線形光導波路と、前記第1の非線形光導波路の第1の入射端に直接接続されて前記信号光を透過させ前記制御光を反射させる第1の波長依存反射手段と、前記第1の非線形光導波路のもう一方の第2の入射端に直接接続されて前記信号光波長の偏波を回転させる第1の位相板と、前記第1の位相板の前記第1の非線形光導波路とは反対側に直接接続されて前記信号光及び前記変換光を反射させ前記制御光を透過させる第2の波長依存反射手段と、前記第2の波長依存反射手段と前記第2の非線形光導波路の間に直接接続され前記制御光波長の偏波を回転させる第2の位相板とを有し、前記信号光を前記第1の波長依存反射手段から前記第1の入射端を通じて前記第1の非線形光導波路へ入射し、1つないし2つの波長を持つ前記基本波を前記第2の非線形光導波路へ入射し、かつ該第2の非線形光導波路内で発生した前記制御光を前記第2の入射端側から前記第1の非線形光導波路へ入射することを特徴とする。
【0018】
ここで、前記第1の非線形光導波路と前記第2の非線形光導波路は同一基板上に形成され、前記第1の非線形光導波路と前記第2の非線形光導波路の間に溝が設けられ、前記第1の位相板、前記第2の波長依存反射手段、および前記第2の位相板の3つが前記溝に挿入されていることを特徴とすることができる。
【0019】
また、前記第1の非線形光導波路における信号光のモード径が第1の非線形光導波路の内側から前記第2の入射端に向かってテーパ状に拡大され、前記第1の非線形光導波路のテーパ部における制御光のモード径と等しくなるように、前記第2の非線形光導波路における制御光のモード径が前記第1の非線形光導波路へ向かう導波路端に向かって拡大されていることを特徴とすることができる。
【0020】
また、前記第2の非線形光導波路の前記基本波の入射側に反射防止膜が付けられていることを特徴とすることができる。
【0021】
また、前記第1の波長依存反射手段の前記信号光の入射側に該信号光と前記変更光とを分離するサーキュレータを配置したことを特徴とすることができる。
【0022】
また、前記非線形光導波路は分極が周期的に反転されたLiNbO、LiTaO、あるいはLiNbTal−x(0<x)からなり、該非線形光導波路中のコア部とクラッド部の屈折率差がほぼ等しくなるように該コア部と該クラッド部の両方ないし片方に屈折率を変化させる元素が添加されており、該コア部には屈折率上昇元素が添加され、該クラッド部には、屈折率低下元素が添加されていることを特徴とすることができる。
【0023】
また、前記屈折率上昇元素はZnであり、前記屈折率低下元素はMg又はInであることを特徴とすることができる。
【0024】
また、前記波長依存反射手段は多層の反射膜からなることを特徴とすることができる。
【0025】
(作用)
本発明では、波長依存反射手段を非線形光導波路の端面に直接接続し、差周波発生による波長変換やパラメトリック効果による光増幅を行う非線形光導波路への制御光、信号光の入出力がそれぞれ別の片方の導波路端のみから行われる構成であるので、制御光と信号光の結合をそれぞれ最適化した上で、非線形光導波路の往復を利用して信号光の偏波に依存しない動作が行え、これにより損失が少なく、かつ信号光の偏波に変換効率が依存しない高効率な偏波無依存波長変換機能あるいは光増幅機能を有する光学装置を実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0027】
本発明を適用した光学装置では、後述のように、波長の異なる制御光と信号光を別々に入出力することができるので、それぞれに最適な入出力手段を採用することができ、その結果として制御光と信号光の結合に伴う損失を最小限にとどめることができる。本発明では、このように信号光および制御光を最適に入射した上で、以下に述べるような動作原理により信号光の偏波に変換効率が依存しない動作を実現できる。
【0028】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態における光学装置の動作原理を説明するための構成図である。図1中に示すように本発明による光学装置の主要部分は、二次の非線形光学効果を有する非線形材料11に形成された光導波路12、信号光を透過させ制御光を反射させる第1の波長依存反射手段13、信号光波長の偏波を回転させる位相板14、および信号光及び変換光を反射させて制御光を透過させる第2の波長依存反射手段15によって構成される。
【0029】
図1には、信号光、制御光の伝搬経路をそれぞれ18,19として示してある。図1中破線で示した制御光は、第2の波長依存反射手段15を透過し、位相板14を経て第2の入射端側17から非線形光導波路12に入射する。このとき後述するように、非線形光導波路部12に使用する材料に応じて最も大きな波長変換効率が得られるように、制御光の偏波を制御して入射することが望ましい。
【0030】
そして、図1に示すように、非線形光導波路12を図面上の右から左に伝搬した制御光は第1の入射端16に達し、第1の波長依存反射手段13により反射されて今度は非線形光導波路12中を第1の入射端16から第2の入射端17へ図面上の左から右に伝搬し、位相板14を経て、第2の波長依存反射手段15を透過し、外部へと出力される。
【0031】
一方、図1中実線で示した信号光は、第1の波長依存反射手段13を透過し、第1の入射端側16から非線形光導波路12に入射される。このとき、信号光は任意の偏波で入射されるため、通常、導波路12が形成される面に平行なTE偏波成分と垂直なTM偏波成分の両方を含んでいる。例えば、信号光と制御光の両者がTM偏波の場合に差周波発生による最大の変換効率が得られ、変換光の偏波もTM偏波となる場合には、信号光のTM偏波成分は非線形光導波路12を図面上の左から右に伝搬しながら、同方向に伝搬する制御光との差周波発生効果により、TM偏波を有する差周波光へと変換される。そして、信号光のTE偏波成分は、導波路12を図面上の左から右に伝搬した後、位相板14を経て、第2の波長依存反射手段15で反射され、再度位相板14を経て、第2の入射端16に達するが、位相板14を二回通過することにより、偏波が90度回転されているため、復路はTM偏波として導波路12を図面上の右から左へと伝搬しながら、同方向に伝搬する制御光との差周波発生効果により、TM偏波を有する差周波光へと変換され、第1の波長依存反射手段13を透過して外部へと出射される。
【0032】
往路において変換された差周波光は、通常、信号光と近い波長帯となっているため、信号光と同様に位相板14及び第2の反射手段15により反射・偏波回転を受けるので、往路ではTE偏波として導波路12を伝搬し、復路にて変換されたTM偏波を有する差周波光と同様に、外部へと出射される。
【0033】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態の構成によると、制御光、信号光を別々の方向から最適に入射して、導波路12の往復を利用してTE,TM両偏波の信号光を変換することができるので、信号光、制御光の損失が小さく、かつ変換効率が偏波に依存しない光駆動型の波長変換装置および光増幅装置を実現することができる。
【0034】
本発明による上記の構成では、差周波発生に必要な波長の制御光を外部から直接入射して波長変換動作を行っているが、変換する波長の組み合わせによっては、制御光が特殊な波長となり、廉価な半導体レーザなどを制御光源として用意することが困難な場合も考えられる。このような場合にも、以下に説明するような構成とすれば上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態における光学装置の動作原理を説明するための構成図である。図2中に示すように、本発明による光学装置の主要部分は、二次の非線形光学効果を有する非線形材料21に形成された第1の光導波路22、同様の非線形材料に形成された第2の光導波路23、信号光を透過させ制御光を反射させる第1の波長依存反射手段24、信号光波長の偏波を回転させる第1の位相板25および信号光及び変換光を反射させ制御光を透過させる第2の波長依存反射手段26、および制御光波長の偏波を回転させる第2の位相板27によって構成される。
【0036】
図2には、実線で示した信号光、破線で示した制御光、および鎖線で示した基本波の伝搬経路を、それぞれ28,29,210として示してある。この構成では、図2に示すように、差周波発生による差周波光を発生するための第1の非線形光導波路22と、制御光を発生するための第2の非線形光導波路23とを有している。第2の非線形光導波路22には1つないし2つの波長を持つ基本波を入射する。
【0037】
基本波として1つの波長を入射する場合は、制御光の二倍の波長を入射する。この場合、第2の非線形光導波路23中における第2高調波発生により、所望の波長の制御光が発生される。基本波として2つの波長を入射する場合は、制御光の波長をλ、入射する基本波の波長をそれぞれλ,λとすると、
1/λ=1/λ+1/λ …(1)
の関係を満たすようにする。この場合、第2の非線形光導波路23中における和周波発生により、所望の波長の制御光が発生される。
【0038】
このようにして発生された制御光は、第2の位相板27、第2の波長依存反射手段26、第1の位相板25を透過して、第1の非線形光導波路22に第2の入射端側から入射される。このとき、第1の非線形光導波路部22における制御光の偏波に、最も大きな波長変換効率が得られるように、第2の位相板27を設定することが望ましい。
【0039】
そして、非線形光導波路22を図面上の右から左に伝搬した制御光は第1の入射端に達し、第1の波長依存反射手段24により反射されて、今度は非線形光導波路22中を第1の入射端から第2の入射端へ図面上の左から右に伝搬し、第1の位相板25、第2の波長依存反射手段26、第2の位相板27、第2の非線形光導波路23をそれぞれ通過して、外部へと出力される。
【0040】
一方、信号光は前に説明した本発明による第1の実施形態と同様に波長依存反射手段1を透過し第1の入射端側から第1の非線形光導波路に入射される。この構成における第1の非線形光導波路中での信号光の伝搬、差周波光への変換は前述の第1の実施形態と同様であり、第2の波長依存反射手段による反射、および第1の位相板による偏光回転により、第1の非線形光導波を往復する間に信号光のTE,TM偏波成分がそれぞれ差周波発生効果により差周波光へと変換され、第1の波長依存反射手段を透過して外部へと出射される。
【0041】
この構成によると、第1と第2の非線形光導波路22、23の導波構造を同様のものにしておけば、両者22、23における制御光の伝搬モードを容易に同様とすることができるので、波長変換を行う第1の非線形光導波路22への制御光の結合損失を小さく抑えることができる。また、この構成の場合も、信号光は基本波と別方向から入射するため、最適な光学系を採用することができる。
【0042】
以上説明してきたように、本発明の第2の実施形態の構成によれば、制御光を第2高調波発生や和周波発生によって発生した場合でも、導波路の往復を利用してTE,TM両偏波の信号光を変換することができるため、信号光,制御光の損失が小さく、かつ変換効率が偏波に依存しない光駆動型の波長変換装置および光増幅装置を実現することができる。
【0043】
また、本発明の第2の実施形態による構成では、差周波発生による波長変換やパラメトリック効果による光増幅を行う導波路への制御光、信号光の入出力がそれぞれ片方の導波路端のみから行われるので、光の入出力を最適化した上で、導波路の往復を利用して信号光の偏波に依存しない動作が行えるため、損失が少なく高効率な偏波無依存波長変換装置を実現することができる。この作用は、本発明による上述したような装置構成をとることにより、始めて実現可能になるものである。
【0044】
【実施例】
さらに、図面に基づいて本発明の具体的な実施例を説明する。
【0045】
(第1の実施例)
図3に本発明の第1の実施例の光学装置の構成を示す。第1の実施例は図1を用いて説明した本発明の第1の実施形態の具体例に相当する。ここで、31はLiNbO基板、32はLiNbO基板上に形成された光導波路、33は第1の波長依存反射膜、34は位相板、35は第2の波長依存反射膜、36はLiNbOの分極が反転された部分、37はサーキュレータ、38は信号光の進む方向、および39は制御光の進む方向をそれぞれ表している。
【0046】
本実施例では、波長0.771μmの制御光を入射して、波長1.535μmの信号光を波長1.550μmの差周波光へ変換できるよう装置を構成した。本実施例では、LiNbO基板31として、LiNbOのZ板(Z軸に垂直な面となるように切り出された基板)を用い、かつ信号光、制御光、差周波変換光の間の擬似位相整合条件を満たすよう、分極反転部36を電界印加法により周期的に18μmで分極反転してある。この構成の場合、光導波路32中における信号光、制御光の偏波がTM方向のときに、差周波発生による波長変換が効率良く行われる。本実施例においては、光導波路32として、TE,TMの両方の偏波を導波する導波路を用いる必要がある。
【0047】
本実施例では、Mgが添加されたLiNbO基板31上にZnが添加されたLiNbOが積層されており、エッチングによりZn添加層を加工してリッジ形状とすることにより、導波路32を構成した。MgとZnの添加量は、TEとTM偏波に対する屈折率差が同程度となるように調節されている。
【0048】
本実施例では、導波路32の形状はリッジ型としたが、これ以外の埋め込み型、拡散型などいずれの形であっても、TE,TMの両方の偏波を導波し、両偏波でのモード形状が同様のものであれば、同じように使用することができる。
【0049】
本実施例では、導波路32の導波路長を40mmとした。また、本実施例では、第1の波長依存反射手段として、導波路32の端面に蒸着により、信号光の1.55μm帯において1530nmから1600nmまでの波長を透過し、制御光の0.78μm帯において760nmから800nmまでの波長を反射する多層膜33を形成した。
【0050】
本実施例では、導波路32のもう一方の端面に、位相板34を主軸方向が基板面に対して45度の角度をなすようにして張り付けた。本実施例で用いた位相板34は、信号光波長においては2つの直交する偏波成分間にほぼ1/4波長分の位相差を生じるように、厚みを調節して作製したものである。ここで、1/4波長分の位相差を与えるというのは、例えば3/4波長、5/4波長のように実質的に1/4波長分の位相差を与えるのと同様な、いわゆる高次の位相板であっても、同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0051】
さらに、本実施例では、第2の波長依存反射手段として、導波路32の端面に張り付けた位相板34の、導波路に接しているのとは反対の面に、蒸着により信号光の1.55μm帯において1530nmから1600nmまでの波長を反射し、制御光の0.78μm帯において760nmから800nmまでの波長を透過する多層膜35を形成した。
【0052】
本実施例では、導波路32中で制御光がTM偏光となるときに、最大の変換効率が得られる。制御光は第2の波長依存反射手段である多層の反射膜35、位相板34を通過して導波路32に入射されるが、制御光の波長が信号光の波長に対して、ほぼ半分の波長となっているため、その波長板34は制御光波長においては2つの直交する偏波成分間にほぼ1/2波長分の位相差を生じる。このため、本実施例では、制御光を横方向の偏光として入射することにより、制御光が位相板34でTM偏光に変換されて、導波路32に入射されるようにした。TM偏光として入射した制御光は導波路32を図3中では左から右へと伝搬したのち、第1の波長依存反射手段である多層の反射膜33により反射されて、TM偏光のまま今度は右から左へと伝搬して出射される。
【0053】
一方、信号光は、図3に示すように、サーキュレータ37を介して制御光とは反対側から導波路32へ入射する。信号光の偏波は基板31に垂直な偏波、基板31に平行な偏光、あるいは両者が混在したような任意の偏波が入射されるが、本実施例では、信号光の垂直偏波成分は導波路32を図中3の左から右へと伝搬するときにTMモードとなり差周波光へ変換され、信号光の平行偏光成分は波長板34、第2の波長依存反射手段である多層反射膜35により偏波回転と、反射を受け、導波路32を図3中の右から左へと伝搬するときにTMモードとなり、それぞれ差周波光へ変換される。
【0054】
そして、導波路32の往路で変換された変換光は、波長板34、第2の波長依存反射手段である多層の反射膜35により偏波回転と、反射を受け、復路はTEモードとして導波路32を伝搬し、復路での変換光はTMモードとして伝搬し、導波路32から出射され、第1の波長依存反射手段である多層の反射膜33を透過して、サーキュレータ37から出力される。
【0055】
本実施例では、波長の異なる信号光と制御光の導波路32への入出力をそれぞれ別々の一方の入出力端によって行うことができるため、信号光、制御光の結合をそれぞれ最適化することができ、かつ任意の偏波の信号光を入力しても、偏波に対する変換効率の変化の生じない波長変換動作が可能となる。本実施例に入射信号光を1mW、制御光を150mW入射したところ、1mWの差周波光が得られ、100%という極めて高い波長変換効率が、信号光の偏波に依存せず得られた。
【0056】
(第2の実施例)
図4は本発明による第2の実施例の光学装置の構成を示す。第2の実施例は図2を用いて説明した本発明の第2の実施形態の具体例に相当する。ここで、41はLiNbO基板、42はLiNbO基板41上に形成された第1の光導波路、43はLiNbO基板41上に形成された第2の光導波路、44は第1の波長依存反射膜、45は第1の位相板、46はLiNbOの分極が反転された部分、47は第2の波長依存反射膜、48は第2の位相板、49はサーキュレータ、410は反射防止膜、411は信号光の進む方向、412は基本波の進む方向をそれぞれ表している。
【0057】
本実施例では、第1の実施例と同様に、周期約18μmで分極反転したLiNbOのZ板41に形成した導波路を用いている。本実施例では、第1の導波路42と第2の導波路43を具えており、基本波として1.542μmの基本波を第2の導波路43に入射して第2高調波発生により波長0.771μmの制御光を発生し、この制御光を第1の導波路42に入射して波長変換できるように装置を構成した点が第1の実施例との大きな相違点である。
【0058】
本実施例では、第1の導波路42の導波路長を40mm、第2の導波路43の導波路長を20mmとした。本実施例を構成する際は、第1の導波路42と第2の導波路43をそれぞれ作製したのち、以下に述べる手順で全体を構成した。
【0059】
まず。第1の導波路42に対しては、第1の実施例と同様に、第1の波長依存反射手段として、一方の端面に蒸着により信号光の1.55μm帯の波長を透過し、制御光の0.78μm帯の波長を反射する多層膜44を形成する。そして、その他方の端面に信号光波長において2つの直交する偏波成分間にほぼ1/4波長分の位相差を生じる位相板45を主軸方向が基板面に対して45度の角度をなすようにして張り付ける。さらに第2の波長依存反射手段として、導波路42の端面に張り付けた位相板45の、導波路に接しているのとは反対の面に蒸着により信号光の1.55μm帯の波長を反射し、制御光の0.78μm帯の波長を透過する多層膜47を形成した。
【0060】
一方、第2の導波路43においては、一方の端面に蒸着により信号光の1.55μm帯の波長をする多層膜による反射防止膜410を形成し、他方の端面に制御光波長において2つの直交する偏波成分間にほぼ1/2波長分の位相差を生じる第2の位相板48を主軸方向が基板面に対して45度の角度をなすようにして張り付けた。このようにして準備した2つの導波路42、43を、図4に示すように、第2の波長依存反射膜47と第2の位相板48が向き合うように接合して構成した。
【0061】
本実施例では、基本波を第2の導波路43に入射すると、第2高調波発生により制御光が発生され、この制御光は、第2の位相板48、第2の波長依存反射膜47、第1の位相板45を通過して、第1の導波路42に入射される。第2の導波路43で発生される制御光はTM偏波となるが、第2の位相板48により一旦TE偏波に変換される。
【0062】
本実施例では、制御光波長が信号光波長に対してほぼ半分の波長となっているため、第1の位相板45は制御光波長においては2つの直交する偏波成分間にほぼ1/2波長分の位相差を生じる。したがって、制御光は第1の位相板45により再びTM偏波に変換されて、第1の導波路42に入射される。差周波発生による波長変換が行われる第1の導波路42内における制御光の伝搬は、第1の実施例と同様であり、導波路42を往復する間に波長変換に寄与することになる。
【0063】
他方、信号光は、図4に示すように、サーキュレータ49を介して制御光とは反対側から導波路42へ入射する。信号光の差周波光への変換は、第1の実施例と同様に行われ、第1の導波路42を往復する間に、信号光の垂直偏波成分は往路でTMモードとなって差周波光へ変換され、信号光の平行偏光成分は復路でTMモードとなって差周波光へ変換される。これら差周波光はサーキュレータ49から出力される。
【0064】
本実施例では、波長の異なる信号光と制御光の導波路への入出力をそれぞれ別々の一方の入出力端によって行うことができるため、信号光、制御光の結合をそれぞれ最適化することができ、かつ任意の偏波の信号光を入力しても、偏波に対する変換効率の変化の生じない波長変換動作が可能となった。
【0065】
なお、本実施例では、1つの波長の基本波を第2の非線形光導波路43に入射して、第2高調波発生により制御光を発生したが、2つの波長の基本波を第2の非線形光導波路43に入射して和周波発生により制御光を発生させて動作させても良い。例えば、基本波として1.32μmと1.55μmの光を第2の導波路43に入射して、0.71μmの制御光を発生し、第1の導波路42において1.30μmの信号光を1.58μmに変換するなどしても良い。
【0066】
(第2の実施例の変形例)
なお、上記の第2の実施例では、第1の導波路と第2の導波路をそれぞれ作製したのちに接合して全体を構成したが、図5に示すように、第1の非線形光導波路52と第2の非線形光導波路53を同一基板51上に形成し、この第1と第2の非線形光導波路52、53の間に溝59を設け、第1の位相板55、第2の波長依存反射膜56、第2の位相板57の3つをその溝59に挿入して構成しても良い。
【0067】
(第1の実施例の変形例)
図6は本発明の第1の実施例の変形例を示す図である。この基本構成は図3を用いて説明した第1の実施例とほぼ同じであるが、非線形光導波路62の第2の入射端近傍における信号光のモード径がこの導波路の内側から導波路の端に向かってテーパ状に拡大するようにした点が異なる。67がそのテーパ導波路部である。
【0068】
この実施形態では、信号光が非線形光導波路62から出射してから、位相板64を透過し、第2の波長依存反射膜65で反射され、再び位相板64を透過して、非線形光導波路62に再び入射するまでのビームの広がりによる結合の損失を小さくするために、非線形光導波路62から出射する前の導波路67のモード径を拡大している。導波路内でのモード径を拡大することで、導波路62からの出射ビームの広がりが小さくなり、損失を抑えることができた。
【0069】
この実施形態においては、第1の実施例と同様のリッジ導波路の幅を導波路67の端に向かって徐々に小さくすることで、信号光の閉じこめを弱くして、モード径を拡大したので、第1の実施例と比較して、装置全体の変換効率をほぼ1.2倍に改善できた。
【0070】
(第2の実施例の更なる変形例)
図7は本発明の第2の実施例の変形例を示す図である。この基本構成は図4、を用いて説明した第2の実施例とほぼ同じであるが、非線形光導波路73の第2の入射端近傍における信号光のモード径が、この導波路73の内側から導波路の端に向かってテーパ状710に拡大し、さらに第1の非線形光導波路72のテーパ部79における制御光のモード径と等しくなるように、その第2の非線形光導波路73のその第1の非線形光導波路72へ向かう導波路近傍における制御光のモード径が、導波路の端に向かって拡大するようにした点が第2の実施例と異なる。
【0071】
この実施形態も、信号光の結合の損失を小さくするために、非線形光導波路72から出射する前の導波路79のモード径を拡大している。
【0072】
具体的には、第2の実施例と同様に、リッジ導波路の幅をその導波路の端に向かってテーパ状79に徐々に小さくすることで、信号光の閉じこめを弱くして、モード径を拡大している。このとき制御光の波長は、信号光の半分程度であるため、導波路の閉じこめ効果が大きく、信号光ほどではないが、上記の導波路テーパ部710において制御光のモード径も広がる。そこで、この第1の非線形光導波路のテーパ部79における制御光のモード径と同程度となるように、第2の非線形光導波路73の制御光のモードも拡大しておくのが良い。
【0073】
この実施形態では、第1、第2の非線形光導波路は同様な構造であるので、図7に示すように、第2の非線形光導波路73の片方の端710を第1の非線形光導波路72のテーパ部79と同様な形状にして、両者における制御光のモード径が同じになるようにしている。この構成により、第2の実施例と比較して、装置全体の変換効率をほぼ1.4倍に改善できた。
【0074】
(その他の実施例)
ここで挙げた各実施例では、非線形材料として擬似位相整合型のZ板LiNbOを用いたが、これに限らず、例えばX板や、Y板や、あるいは任意のカット方向のLiNbOや、LiTaOや、他の二次非線形材料、あるいは擬似位相整合以外の位相整合法を用いても、上述の各実施例と同様の装置を構成することができる。
【0075】
また、ここであげた各実施例では、リッジ型の導波路を用いているが、埋め込み型、拡散型などいずれの形の導波路であっても、本発明は同様に適用することができる。
【0076】
また、ここにあげた各実施例では、波長依存反射手段として蒸着によって形成された誘電体多層膜を用いたが,これに限らず、例えば反射依存性のカプラと反射膜の組み合わせや、グレーティングなどを用いても良い。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、差周波発生による波長変換やパラメトリック効果による光増幅を行う非線形光導波路への制御光、信号光の入出力がそれぞれ別の片方の導波路端のみから行われる構成であるので、光の入出力を最適化した上で、非線形光導波路の往復を利用して信号光の偏波に依存しない動作が行え、これにより損失が少なく、かつ高効率な偏波無依存波長変換機能あるいは光増幅機能を有する光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光学装置の動作原理を説明するための構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における光学装置の動作原理を説明するための構成図である。
【図3】本発明の第1の実施例の光学装置の構成を示す構成図である。
【図4】本発明の第2の実施例の光学装置の構成を示す構成図である。
【図5】本発明の第2の実施例の変形例の光学装置の構成を示す構成図である。
【図6】本発明の第1の実施例の変形例の光学装置の構成を示す構成図である。
【図7】本発明の第2の実施例のさらなる変形例の光学装置の構成を示す構成図である。
【図8】従来の差周波発生を用いた波長変換素子の原理を説明する構成図である。
【図9】先願の偏波無依存型波長変換素子の原理を説明する構成図である。
【符号の説明】
11 二次の非線形光学効果を有する非線形材料
12 光導波路
13 第1の波長依存反射手段
14 位相板
15 第2の波長依存反射手段
16 第1の入射端
17 第2の入射端
18 信号光の伝搬経路
19 制御光の伝搬経路
21 二次の非線形光学効果を有する非線形材料
22 第1の光導波路
23 第2の光導波路
24 第1の波長依存反射手段
25 位相板
26 第2の波長依存反射手段
27 第2の位相板
28 信号光の伝搬経路
29 制御光の伝搬経路
210 基本波の伝搬経路
31 LiNbO基板
32 光導波路
33 第1の波長依存反射膜
34 位相板
35 第2の波長依存反射膜
36 LiNbOの分極が反転された部分
37 サーキュレータ
38 信号光、変換光の進む方向
39 制御光の進む方向
41 LiNbO基板
42 第1の光導波路
43 第2の光導波路
44 第1の波長依存反射膜
45 第1の位相板
46 LiNbOの分極が反転された部分
47 第2の波長依存反射膜
48 第2の位相板
49 サーキュレータ
410 反射防止膜
411 信号光、変換光の進む方向
412 基本波の進む方向
51 LiNbO基板
52 第1の光導波路
53 第2の光導波路
54 第1の波長依存反射膜
55 位相板
56 第2の波長依存反射膜
57 第2位相板
58 LiNbOの分極が反転された部分
59 LiNbO基板に設けられた溝
510 反射防止膜
511 信号光、変換光の進む方向
512 基本波の進む方向
61 LiNbO基板
62 光導波路
63 第1の波長依存反射膜
64 位相板
65 第2の波長依存反射膜
66 LiNbOの分極が反転された部分
67 テーパ導波路部
68 サーキュレータ
69 信号光、変換光の進む方向
610 制御光の進む方向
71 LiNbO基板
72 第1の光導波路
73 第2の光導波路
74 第1の波長依存反射膜
75 位相板
76 第2の波長依存反射膜
77 第2の位相板
78 LiNbOの分極が反転された部分
79 第1の光導波路のテーパ部
710 第1の光導波路のテーパ部
711 反射防止膜
712 サーキュレータ
713 信号光、変換光の進む方向
714 基本波の進む方向
81 合波器
82 非線形光導波路
83 分波器
84 信号光の偏波方向
85 制御光の偏波方向
86 差周波光の偏波方向
91 合波器
92 非線形光導波路
93 位相板
94 分波器
95,96 信号光の偏波方向
97 制御光の偏波方向
98 位相板の複屈折の主軸方向
99,910 差周波光の偏波方向

Claims (10)

  1. 入射した信号光と制御光の差周波発生効果により該信号光の波長と別の波長の変換光を発生する、または該信号光と該制御光のパラメトリック増幅効果により該信号光を増幅する二次非線形光学効果を有する非線形光導波路と、
    前記非線形光導波路の片方の第1の入射端に直接接続されて前記信号光を透過させ前記制御光を反射させる第1の波長依存反射手段と、
    前記非線形光導波路のもう一方の第2の入射端に直接接続されて前記信号光の波長の偏波を回転させる位相板と、
    前記位相板の前記非線形光導波路とは反対側に直接接続されて前記信号光及び前記変換光を反射させ前記制御光を透過させる第2の波長依存反射手段とを有し、
    前記信号光を前記第1の波長依存反射手段から前記第1の入射端を通じて前記非線形光導波路へ入射し、前記制御光を前記第2の波長依存反射手段から前記第2の入射端を通じて前記非線形光導波路へ入射することを特徴とする光学装置。
  2. 前記非線形光導波路における信号光のモード径が該非線形光導波路の内側から前記第2の入射端に向かってテーパ状に拡大されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 入射した信号光と制御光の差周波発生効果により該信号光の波長と別の波長の変換光を発生する、または該信号光と該制御光のパラメトリック増幅効果により該信号光を増幅する二次非線形光学効果を有する第1の非線形光導波路と、
    入射した基本波から第2高調波発生あるいは和周波発生により前記制御光を発生する二次非線形光学効果を有する第2の非線形光導波路と、
    前記第1の非線形光導波路の第1の入射端に直接接続されて前記信号光を透過させ前記制御光を反射させる第1の波長依存反射手段と、
    前記第1の非線形光導波路のもう一方の第2の入射端に直接接続されて前記信号光波長の偏波を回転させる第1の位相板と、
    前記第1の位相板の前記第1の非線形光導波路とは反対側に直接接続されて前記信号光及び前記変換光を反射させ前記制御光を透過させる第2の波長依存反射手段と、
    前記第2の波長依存反射手段と前記第2の非線形光導波路の間に直接接続され前記制御光波長の偏波を回転させる第2の位相板とを有し、
    前記信号光を前記第1の波長依存反射手段から前記第1の入射端を通じて前記第1の非線形光導波路へ入射し、1つないし2つの波長を持つ前記基本波を前記第2の非線形光導波路へ入射し、かつ該第2の非線形光導波路内で発生した前記制御光を前記第2の入射端側から前記第1の非線形光導波路へ入射することを特徴とする光学装置。
  4. 前記第1の非線形光導波路と前記第2の非線形光導波路は同一基板上に形成され、
    前記第1の非線形光導波路と前記第2の非線形光導波路の間に溝が設けられ、
    前記第1の位相板、前記第2の波長依存反射手段、および前記第2の位相板の3つが前記溝に挿入されていることを特徴とする請求項3に記載の光学装置。
  5. 前記第1の非線形光導波路における信号光のモード径が第1の非線形光導波路の内側から前記第2の入射端に向かってテーパ状に拡大され、
    前記第1の非線形光導波路のテーパ部における制御光のモード径と等しくなるように、前記第2の非線形光導波路における制御光のモード径が前記第1の非線形光導波路へ向かう導波路端に向かって拡大されていることを特徴とする請求項3または4に記載の光学装置。
  6. 前記第2の非線形光導波路の前記基本波の入射側に反射防止膜が付けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の光学装置。
  7. 前記第1の波長依存反射手段の前記信号光の入射側に該信号光と前記変更光とを分離するサーキュレータを配置したことを特徴とする請求項1または3に記載の光学装置。
  8. 前記非線形光導波路は分極が周期的に反転されたLiNbO、LiTaO、あるいはLiNbTal−x(0<x)からなり、
    該非線形光導波路中のコア部とクラッド部の屈折率差がほぼ等しくなるように該コア部と該クラッド部の両方ないし片方に屈折率を変化させる元素が添加されており、
    該コア部には屈折率上昇元素が添加され、
    該クラッド部には、屈折率低下元素が添加されていることを特徴とする請求項1または3に記載の光学装置。
  9. 前記屈折率上昇元素はZnであり、前記屈折率低下元素はMg又はInであることを特徴とする請求項8に記載の光学装置。
  10. 前記波長依存反射手段は多層の反射膜からなることを特徴とする請求項1または3に記載の光学装置。
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