JP2001042353A - 積層型液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

積層型液晶表示装置及びその製造方法

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JP2001042353A
JP2001042353A JP22058999A JP22058999A JP2001042353A JP 2001042353 A JP2001042353 A JP 2001042353A JP 22058999 A JP22058999 A JP 22058999A JP 22058999 A JP22058999 A JP 22058999A JP 2001042353 A JP2001042353 A JP 2001042353A
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cell
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electrode terminal
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JP22058999A
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Akira Matsuoka
顕 松岡
Masakazu Okada
真和 岡田
Kiyobumi Hashimoto
清文 橋本
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の液晶セルが積層された積層型液晶表示装
置であって、中継基板が接続された端部の強度が高く、
額縁幅の小さい積層型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 三つの液晶セル1、2、3を積層した液
晶表示装置。各液晶セルの中継基板41a、41b、4
1cを接続するための基板端部111、211、311
は、セル基板面に垂直な方向から見て互いに重なり合っ
ている。これら端部111、211、311上の電極端
子部131、231、331に中継基板がそれぞれ接続
されている。電極端子部131に接続されている中継基
板端部415の厚みは、この電極端子部131が形成さ
れている基板11から、二つ隣のセル基板21までのギ
ャップ間隔以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の液晶セルを
積層した積層型液晶表示装置に関する。また、本発明
は、積層型液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】積層型液晶表示装置の一例の一部の概略
断面図を図11に示す。図11の積層型液晶表示装置
は、三つの液晶セル9が積層されたものである。各液晶
セル9は、所定間隔をあけて対向する一対の基板91と
92と、これら基板間に挟まれた液晶95を有してい
る。シール壁96によって、液晶95が漏れ出ることが
防止されている。基板91、92には、それぞれ電極9
3、94が形成されている。
【0003】電極94には、液晶セル9を駆動するため
の外部駆動回路に電極94を接続するための中継基板9
7が接続されている。なお、図11には示されていない
が、電極93にも中継基板が接続されている。各液晶セ
ルの電極94が形成されている基板92は、この基板9
2に対向する基板91よりも外側に突出させてあり、そ
の突出端部921上の電極部分に中継基板97が接続さ
れている。真ん中の液晶セルの突出端部921は一番上
の液晶セルの突出端部921より外側に突出させてあ
り、また、一番下の液晶セルの突出端部921は真ん中
の液晶セルの突出端部921よりさらに外側に突出させ
てある。そのため、三つの液晶セルが積層されてなる液
晶セルユニットの端部は階段状になっている。
【0004】このように液晶セルユニットの端部を階段
状にしたため、いずれの液晶セルの電極94にも、中継
基板97を容易に接続することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、液晶セルユ
ニット端部が階段状であるため、この端部において液晶
セルユニットの厚みが段階的に薄くなっており、この端
部の強度は低い。そのため、この端部上に形成された電
極94の部分は破損しやすい。また、液晶セルユニット
端部を階段状にしたため、ユニット全体の額縁幅が大き
くなり、液晶セルユニットが大型化してしまい、ひいて
は積層型液晶表示装置が大型化してしまう。
【0006】そこで本発明は、複数の液晶セルが積層さ
れた積層型液晶表示装置であって、中継基板が接続され
た端部の強度が高く、電極等の破損を抑制できる積層型
液晶表示装置を提供することを課題とする。また、本発
明は、複数の液晶セルが積層された積層型液晶表示装置
であって、表示領域を囲む額縁幅を小さくすることがで
き、それだけコンパクトにすることができる積層型液晶
表示装置を提供することを課題とする。
【0007】また、本発明は、複数の液晶セルが積層さ
れた積層型液晶表示装置の製造方法であって、中継基板
が接続された端部の強度が高く、額縁幅の小さい積層型
液晶表示装置を容易に作製することができる積層型液晶
表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)積層型液晶表示装
置 前記課題を解決するために本発明は、複数の液晶セルが
積層された積層型液晶表示装置であって、前記液晶セル
は、電極がそれぞれ形成されている一対のセル基板と、
これらセル基板間に挟まれた液晶とを有しており、前記
各液晶セルのいずれのセル基板も、そのセル基板に対向
するセル基板よりも外側に突出する突出端部を有してお
り、該セル基板の突出端部はそのセル基板から二つ隣の
セル基板の突出端部と同方向に突出しており、前記各セ
ル基板上の電極はセル基板突出端部上まで延設されて中
継基板端部を接続するための電極端子部となっており、
前記各電極端子部にはそれぞれ中継基板端部が接続され
ており、前記各セル基板の突出端部のうち同方向に突出
している突出端部は、セル基板面に垂直な方向から見て
互いに重なり合っており、前記電極端子部に接続された
中継基板端部の厚みは、その電極端子部と、その電極端
子部が形成されたセル基板から二つ隣のセル基板の突出
端部との間のギャップ間隔以下である積層型液晶表示装
置を提供する。
【0009】本発明の液晶表示装置は、複数の液晶セル
を積み重ねた積層型の液晶表示装置である。本発明の液
晶表示装置は、例えば、赤色表示用の液晶セル、緑色表
示用の液晶セル、青色表示用の液晶セルの三つの液晶セ
ルを含むものである。これら赤、緑、青色用の三つの液
晶セルを積み重ねることで、複数色表示が可能となる。
【0010】積層された複数の液晶セルは、それぞれ次
の構造を有している。液晶セルは、一対の基板と、これ
ら基板間に挟まれた液晶を有している。なお、ここでは
液晶セルが有する基板のことをセル基板と呼ぶ。液晶セ
ルの一対のセル基板のうち、一方のセル基板に対向する
他方のセル基板のことを対向セル基板と呼ぶ。セル基板
(基準セル基板)に対向するセル基板(対向セル基板)
というときには、その対向セル基板は基準セル基板と対
をなすセル基板のことであり、基準セル基板と対向セル
基板は同じ液晶セルの一対のセル基板である。
【0011】各セル基板には、それぞれ電極が形成され
ている。セル基板には、複数の電極を形成してもよい。
セル基板には、例えば、複数の電極を互いに平行に形成
してもよい。他のセル基板上の電極と電気的に短絡する
ことを防止するために、セル基板上の電極は絶縁膜で覆
ってもよい。電極がそれぞれ形成されている一対のセル
基板は、所定間隔あけて互いに対向している。例えば、
セル基板間にスペーサを配置することで、基板間隔を保
てばよい。これら基板の間にできたスペースに液晶が配
置されている。例えば両基板に挟まれた液晶を取り囲む
ように両基板間にシール壁を形成しておくことで、セル
基板の端部から液晶が漏れ出ることを防止できる。この
シール壁に前記スペーサの機能を兼ねさせてもよい。
【0012】互いに平行な複数の電極が一対のセル基板
のそれぞれに形成されている場合には、例えば、これら
セル基板上の電極が互いに交差するようにこれらセル基
板を対向させてもよい。すなわち、この場合、各セル基
板上の平行電極によっていわゆるマトリックス構造が形
成されるように、これらセル基板を対向させてもよい。
【0013】一対のセル基板のいずれのセル基板につい
ても、そのセル基板に対向するセル基板よりも外側に突
出している。すなわち、一対のセル基板のいずれのセル
基板も、そのセル基板に対向するセル基板より外側に突
出する突出端部を有している。セル基板の両端部を対向
セル基板の外側に突出させてもよい。互いに平行な複数
の電極が一対のセル基板のそれぞれに形成されている場
合には、例えば、次のようにセル基板を対向セル基板よ
り外側に突出させればよい。例えば、セル基板上に形成
されている電極が延びる方向におけるそのセル基板の端
部が対向セル基板より外側に突出するように、そのセル
基板は対向セル基板より外側に突出させればよい。
【0014】いずれにしてもセル基板上の電極はセル基
板突出端部上まで延設されている。換言すれば、セル基
板上の電極は、そのセル基板の対向セル基板より外側ま
で延設されている。セル基板上の電極は、主として中継
基板の端部を接続するために、そのセル基板の対向セル
基板より外側まで延設されている。
【0015】中継基板は、液晶セルを駆動するための外
部駆動回路にセル基板上の電極を接続するためのもので
ある。中継基板は例えばフレキシブル基板とすればよ
い。中継基板は、例えば、ヒートシールと呼ばれるフレ
キシブル基板としてもよい。中継基板は、ヒートシール
より厚いFFC(Flexible Flat Cable)やFPC(Flex
ible Printed Circuit) などのフレキシブル基板として
もよい。中継基板は電極を含むものであり、例えば、絶
縁層、電極層及び絶縁層がこの順に積層されたものであ
る。中継基板は、少なくとも液晶セルの電極端子部に接
続する端部においては、電極が絶縁物に覆われずに露出
している。露出する電極上に異方性導電性接着剤が予め
付いている中継基板(例えば、ヒートシール)を採用し
てもよい。この場合、中継基板は、その上に液晶セル駆
動回路の一部又は全部が形成されたものでもよい。中継
基板は例えばTCP(Tape Carrier Package) と呼ばれ
るものを採用してもよい。
【0016】セル基板上の電極は、中継基板端部を接続
できるのであれば、セル基板突出端部の端(基板端)ま
で延設されていても、されていなくてもよい。いずれに
しても、セル基板突出端部上の電極が中継基板端部を接
続するための電極端子部を提供している。セル基板突出
端部上の電極の中継基板端部が接続される部分が電極端
子部である。電極端子部は、セル基板突出端部上の電極
の一部分としても、全部分としてもよい。
【0017】いずれの液晶セルについても上記述べた構
造を有している。各液晶セルの各電極端子部には、それ
ぞれ中継基板端部が接続されている。中継基板の電極
は、例えば、異方性導電性接着剤を用いて電極端子部に
接続すればよい。中継基板としてヒートシールを採用す
るときには、ヒートシールの端部の露出する電極には予
め異方性導電接着剤が付いているので、その異方性導電
接着剤を用いてヒートシール端部を電極端子部に接続す
ればよい。
【0018】それぞれがこのような構造を有する複数の
液晶セルは、前述のように積層されている。隣合う液晶
セルは、接着剤を用いて接着してもよい。複数の液晶セ
ルは、次のように積層されている。なお、以降の説明で
は、複数の液晶セルが積層されたものを液晶セルユニッ
トと呼ぶことがある。セル基板の突出端部がそのセル基
板から二つ隣のセル基板の突出端部と同方向に突出する
ように複数の液晶セルは積層されている。このように液
晶セルを積層することで、一部の電極端子部は、その電
極端子部が形成されているセル基板から二つ隣のセル基
板に臨んでいる。
【0019】例えば、複数の液晶セルを全て同じ形状と
することで、上記のようにこれら液晶セルを積層するこ
とができる。同じ形状の液晶セルをセル基板面に垂直な
方向から見て互いにずれることなく積み重ねることで、
上記のように液晶セルを積層することができる。なお、
複数の液晶セルは、セル基板面に垂直な方向から見て同
じ形状であればよく、例えばその内部構造(例えば、シ
ール壁位置、スペーサ位置等)は異なっていてもよい。
【0020】本発明の積層型液晶表示装置においては、
各セル基板の突出端部のうち同方向に突出している突出
端部は、セル基板面に垂直な方向から見て互いに重なり
合っている。これら同方向に突出するセル基板の突出端
部は、セル基板面に垂直ないずれの方向から見ても、一
番手前の突出端部に他の突出端部が隠れて見えないよう
に、互いに間をあけて重なり合っている。同方向に突出
しているセル基板突出端部は、(それら突出端部を含む
液晶セルユニットの断面を見たときにおいて、)セル基
板面に垂直な方向(液晶セルの積層方向)に直線的に並
んでいる。さらに言うと、各液晶セルの電極端子部のう
ち、同方向に突出しているセル基板突出端部上に形成さ
れている電極端子部は、セル基板面に垂直な方向から見
て互いに重なりあっている。また、電極端子部と中継基
板端部の接続部のうち、同方向に突出しているセル基板
突出端部上に形成されている電極端子部と中継基板端部
の接続部は、セル基板面に垂直な方向から見て互いに重
なりあっている。
【0021】このように同方向に突出するセル基板突出
端部が互いに重なりあっているので、液晶セルユニット
におけるこれら突出端部を含む部分の厚みは、突出端部
が階段状になっている階段方式の液晶セルユニットに比
べて厚く、それだけこの部分の強度は高い。したがっ
て、本発明の液晶セルユニットにおいては、段階方式の
液晶セルユニットに比べて突出端部上の電極端子部を含
む電極は破損しにくい。端部が階段状の液晶セルユニッ
ト(階段方式の液晶セルユニット)においては、同方向
に突出するセル基板突出端部幅を積層順に大きくするた
め、最も幅広の突出端部を含むユニット部分は非常に薄
く、それだけ強度が低く、その突出端部上の電極は破損
しやすい。基板が可撓性を有する場合は、この問題が顕
著となる。
【0022】また、本発明では一部の電極端子部と中継
基板端部の接続部は、その電極端子部が形成されている
セル基板に対向するセル基板の突出端部に覆われ、保護
されるので、この接続部、接続部近傍のセル基板上電
極、接続部近傍の中継基板電極等の破損も抑制できる。
さらに、階段方式の液晶セルユニットに比べて、セル基
板突出端部の幅が短くなるので、それだけ液晶セルユニ
ットをコンパクトにすることができる。通常、このセル
基板突出端部及びこの突出端部から引き出された中継基
板部分は、額縁(フレーム)によって覆い隠される。し
たがって、本発明の積層型液晶表示装置は、段階方式の
液晶セルユニットを有する積層型液晶表示装置に比べ
て、額縁幅を小さくすることができる。
【0023】また、本発明の積層型液晶表示装置におい
ては、セル基板上の電極端子部に接続する端部が次の厚
みを有する中継基板を電極端子部に接続する。電極端子
部に接続された中継基板端部の厚みは、その電極端子部
と、その電極端子部が形成されたセル基板から二つ隣の
セル基板の突出端部との間のギャップ間隔以下である。
この中継基板端部の厚みは、異方性導電性接着剤を用い
て中継基板端部を電極端子部に接続するときには、その
接着剤の厚みも含む。別の言い方をすると、電極端子部
が形成されているセル基板突出端部、電極端子部、別途
設けるならば接着剤及び中継基板端部全ての厚みが、そ
の電極端子部を有する液晶セルの厚み以下である。さら
に別に言い方をすると、電極端子部が形成されているセ
ル基板突出端部の電極端子部とは反対側の面から、その
電極端子部に接続された中継基板端部の電極端子部とは
反対側の面までの厚みが、その電極端子部を有する液晶
セルの厚み以下である。例えば、電極端子部が形成され
ているセル基板の対向基板の厚みよりも、中継基板端部
の厚みが小さければ、上記の関係を満たす場合が多い。
【0024】要するに、電極端子部に接続された中継基
板端部の厚みによって、その電極端子部が形成されてい
るセル基板の突出端部と、そのセル基板から二つ隣のセ
ル基板の突出端部の間の間隔が広がらなければよい。こ
のような中継基板を採用することで、液晶漏れを防止す
るためや、セル基板を接合するためなどのシール壁に必
要以上の負荷がかかることを抑制でき、シール壁がセル
基板から外れてしまい、液晶もれ等の不具合が発生する
ことを抑制できる。また、セル基板、液晶セルの平坦性
を保つことができる。
【0025】電極端子部が、この電極端子部が形成され
たセル基板から二つ隣のセル基板の突出端部にその電極
端子部に接続された中継基板を介して臨んでいる場合に
は、電極端子部に接続された中継基板と、その電極端子
部が形成されたセル基板から二つ隣のセル基板の突出端
部との間のスペースには樹脂を充填してもよい。このよ
うに樹脂を充填しておけば、その電極端子部が形成され
ているセル基板突出端部等の強度をさらに高めることが
でき、電極の破損をさらに抑制できる。接続部の異方性
導電接着剤が吸湿等により劣化するのを防ぐこともでき
る。隣合う液晶セルを接着剤で接着するときには、前記
スペースに充填する樹脂は、この液晶セルを接着するた
めの接着剤を延在させたものとしてもよい。
【0026】セル基板の突出端部に臨んでいない電極端
子部とその電極端子部に接続された中継基板の接続部周
囲は、樹脂で被覆してもよい。このように被覆すれば、
この電極端子部が形成されているセル基板突出端部の強
度をさらに高めることができ、この電極端子部及びこの
近傍の電極等の破損をさらに抑制できる。また、接続部
の異方性導電接着剤が吸湿等により劣化するのを防ぐこ
ともできる。
【0027】最も外側に配置された液晶セルの外側にシ
ート部材を次のように配置するときには、セル基板の突
出端部に臨んでいない電極端子部をこのシート部材を利
用して次のように保護してもよい。シート部材は、該シ
ート部材の隣のセル基板よりも外側に突出させて、その
シート部材突出端部をそのシート部材から二つ隣のセル
基板の突出端部と同方向に突出させればよい。そして、
シート部材突出端部と、そのシート部材突出端部に臨む
電極端子部に接続された中継基板との間のスペースに樹
脂を充填することで、その電極端子部を保護できる。ま
た、その電極端子部が形成されているセル基板突出端部
の強度もさらに高めることができる。また、この電極端
子部及びこの近傍の電極の破損をさらに抑制できる。シ
ート部材として、例えば、偏光板、タッチパネル用のタ
ッチパネルシート、液晶セル保護のための保護シートな
どを利用してもよい。
【0028】セル基板突出端部上の電極端子部を除く電
極部分は、その部分の破損を抑制するために樹脂膜等で
覆って保護してもよい。このような保護膜は、例えば、
次のように形成してもよい。対向する一対のセル基板上
の電極が、それらが対向する領域において短絡してしま
うことを防止するために電極上に絶縁膜を設けるときに
は、この絶縁膜を電極端子部の傍まで(すぐ近くまで)
延在させることで、この保護膜を容易に形成することが
できる。すなわち、電極電極端子部を除く電極部分を覆
う絶縁膜をセル基板上に設けておけば、上記保護膜を形
成できる。
【0029】本発明の積層型液晶表示装置において用い
るセル基板としては、例えば、ガラス基板を採用すれば
よい。セル基板としては、ポリカーボネイト基板、ポリ
エーテルスルホン(PES)基板、ポリエチレンテレフ
タレート基板などの樹脂製の可撓性基板を採用してもよ
い。液晶セルの一対のセル基板はともに同じ材料からな
る基板としてもよく、互いに異なる材料からなるものと
してもよい。例えば、一方のセル基板をガラス基板とし
て、他方のセル基板を樹脂基板としてもよい。
【0030】液晶としては、例えば、ツイステッドネマ
チック液晶、スーパーツイステッドネマチック液晶、コ
レステリックネマチック相転移型液晶、可視域に選択反
射波長を有するコレステリック相を示す液晶(コレステ
リック液晶、ネマティック液晶にカイラル材料を添加し
たカイラルネマティック液晶)、室温でスメクチック相
を示す強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を挙げることが
できる。 (2) 本発明の積層型液晶表示装置の一つの形態とし
て、セル基板上に互いに平行な電極を複数設けた次の積
層型液晶表示装置を挙げることができる。すなわち、複
数の液晶セルが積層された積層型液晶表示装置であっ
て、前記液晶セルは、互いに平行な複数の電極がそれぞ
れ形成されている一対のセル基板と、これらセル基板間
に挟まれた液晶とを有しており、前記各液晶セルの一方
のセル基板と、このセル基板に対向する他方のセル基板
は、これら各セル基板上の電極が互いに交差するように
対向しており、前記各液晶セルのいずれのセル基板も、
そのセル基板に対向するセル基板よりも、そのセル基板
上の電極が延びる方向外側に突出する突出端部を有して
おり、該セル基板の突出端部はそのセル基板から二つ隣
のセル基板の突出端部と同方向に突出しており、前記各
セル基板上の電極はセル基板突出端部上まで延設されて
中継基板端部を接続するための電極端子部となってお
り、前記各電極端子部にはそれぞれ中継基板端部が接続
されており、前記各セル基板の突出端部のうち同方向に
突出している突出端部は、セル基板面に垂直な方向から
見て互いに重なり合っており、前記電極端子部に接続さ
れた中継基板端部の厚みは、その電極端子部と、その電
極端子部が形成されたセル基板から二つ隣のセル基板の
突出端部との間のギャップ間隔以下である積層型液晶表
示装置である。 (3)積層型液晶表示装置の製造方法 本発明は、上記説明した本発明の積層型液晶表示装置の
製造方法として、次の製造方法を提供する。
【0031】すなわち、本発明は、前記各液晶セルを作
製する液晶セル作製工程と、作製された複数の液晶セル
を積層する積層工程と、前記中継基板端部を前記電極端
子部に接続する中継基板接続工程とを含んでおり、前記
中継基板接続工程は、前記積層工程より前に行うことを
特徴とする積層型液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0032】本発明の積層型液晶表示装置の製造方法
は、液晶セル作製工程、積層工程及び中継基板接続工程
を含んでいる。液晶セル作製工程においては、前記本発
明の積層型液晶表示装置の説明の中で述べた構造の液晶
セルを作製する。積層工程においては、前記本発明の積
層型液晶表示装置の説明の中で述べた位置関係になるよ
うに、作製された複数の液晶セルを積層する。隣合う液
晶セルは、接着剤で接着してもよい。
【0033】中継基板接続工程においては、作製された
各液晶セルの各電極端子部にそれぞれ中継基板端部を接
続する。例えば、異方性導電性接着剤を用いて中継基板
端部を電極端子部に接続すればよい。本発明の積層型液
晶表示装置の製造方法においては、中継基板接続工程は
積層工程より前に行う。すなわち、中継基板端部を電極
端子部に接続した後に、液晶セルを積層する。さらに言
うと、積層工程においては、中継基板が接続されている
液晶セルを積層する。
【0034】このように中継基板を液晶セルの電極端子
部に接続した後に液晶セルを積層することで、容易に本
発明の積層型液晶表示装置を作製することができる。特
に、液晶セル基板として、可撓性の樹脂基板を採用する
ときには、その樹脂基板上の電極は破損しやすいので、
本発明手法のように、中継基板接続工程の後に積層工程
をもってきた方がよい。
【0035】積層工程の前に、作製された各液晶セルの
検査を行ってもよい。例えば、各液晶セルの表示検査を
行えばよい。この検査工程は、例えば、中継基板接続工
程の後であって、積層工程の前に行えばよい。この場
合、液晶セルに接続されている中継基板を利用して、液
晶セルの表示検査を行ってもよい。液晶セルに接続され
ている中継基板を利用して、液晶セルの表示検査を行え
ば、中継基板と液晶セルの端子部の接続状態などの検査
も同時に行うことができる。このように液晶セルの積層
前に検査を行っておくことで、液晶表示装置の歩留りの
向上にもつながる。また、セル基板上の電極端子部に対
して、検査用のドライバ回路を一時的に接続することが
不要となり、電極端子部が検査の際に損傷するのを防止
することができる。
【0036】積層工程の前に、作製された各液晶セルに
次のレジストマーク(レジストレーションマーク)を表
示してもよい。このレジストマーク表示工程において各
液晶セルに表示するレジストマークは、積層工程におい
て複数の液晶セルを積層するときにこれら液晶セルの位
置を合わせるためのものである。積層工程において、各
液晶セルに表示したレジストマークに基づき、複数の液
晶セルを位置合わせして、これら液晶セルを積層するこ
とで、各液晶セルを容易に画素ずれなく積層することが
できる。液晶セルの液晶として、メモリ性を有する液晶
(例えば、カイラルネマチック液晶、強誘電性液晶)を
用いることで、液晶セル積層時にレジストマーク表示の
ための電圧を電極に印加しておかなくても、レジストマ
ーク表示工程において表示したレジストマークの表示状
態が維持され、液晶セルの積層を容易に行うことができ
る。このレジストマーク表示工程は、例えば、中継基板
接続工程の後であって、積層工程の前に行えばよい。前
記液晶セルの検査を行うときには、レジストマーク表示
工程は、例えば中継基板接続工程及び検査工程の後であ
って、積層工程の前に行えばよい。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (1) 図1に、本発明に係る積層型液晶表示装置の一
例の概略斜視図を示す。この積層型液晶表示装置A1の
II−II線に沿う部分概略断面図を図2に示す。また、こ
の積層型液晶表示装置A1のIII −III 線に沿う部分概
略断面図を図3に示す。
【0038】図1〜図3に示す積層型液晶表示装置A1
は、積層された三つ液晶セル1、2、3を有している。
液晶セル1、2、3は、それぞれ青、緑、赤色表示を行
うためのものである。液晶セル1、2、3は、ほぼ同じ
構造をしている。液晶セル1を例にとって、これら液晶
セルの構造を説明する。
【0039】液晶セル1は、一対の基板11、12と、
これら基板間に挟まれた液晶15を有している。液晶1
5は、本例では、青色波長領域に選択反射波長を有する
カイラルネマティック液晶である。基板11、12は、
所定間隔を開けて対向している。基板11、12の間に
は、枠状にシール壁16が形成されており、このシール
壁16によって、基板間隔が保たれている。なお、基板
間に別途基板間隔を保つためなどのスペーサ(例えば、
球状スペーサ)を配置してもよい。基板11、12とシ
ール壁16に囲まれた空間内に液晶15が封入されてい
る。シール壁16によって、基板11、12の間から液
晶15は漏れでない。また、シール壁16は基板11、
12にそれぞれ融着しており、これら基板は一体化して
いる。
【0040】基板11の液晶15に臨む面上には、複数
の電極13が形成されている。これら電極13は、所定
間隔で互いに平行に形成されている。基板12の液晶1
5に臨む面上にも、複数の電極14が形成されている。
これら電極14は、所定間隔で互いに平行に形成されて
いる。基板11上の電極13と、基板12上の電極14
は、互いに交差している。すなわち、電極13と電極1
4は、いわゆるマトリックス構造になっている。基板1
1上の電極13、基板12上の電極14は、それぞれ図
中X、Y方向に延びている。
【0041】基板11は本例では長方形状であり、基板
12も基板11とサイズは異なるが本例では長方形状で
ある。これら基板は十字状に所定間隔を開けて重ねられ
ている。さらに詳しく言うと、基板11上に形成されて
いる電極13が延びる方向(X方向)における基板11
の両端部111、112は、対向する基板12よりも外
側に突出している。同様に、基板12上に形成されてい
る電極14が延びる方向(Y方向)における基板12の
両端部121、122は、対向する基板11よりも外側
に突出している。
【0042】基板11上の電極13は、基板11の突出
端部111、112上まで延ばし設けられている(図2
参照)。さらに言うと、電極13は、電極13が延びる
方向における基板端まで延ばし設けられている。電極1
3は、シール壁16よりも外側まで延設されており、対
向基板12よりも外側まで延びている。なお、図2にお
いては、基板11の一方の突出端部111周辺の構造し
か示していないが、他方の突出端部112周辺の構造も
同様の構造になっている。
【0043】基板11の突出端部111上の電極13
は、中継基板41aを接続するための電極端子部131
を提供している。突出端部111上の一部の電極13部
分が電極端子部131となっている。中継基板41aの
端部415を接続するための電極13部分が電極端子部
131である。中継基板41aは、液晶セル1を駆動し
て表示を行うための外部駆動回路(図示省略)に、電極
13を接続するためのものである。中継基板41aは、
本例では、ヒートシールと呼ばれているものである。
【0044】ヒートシール41aは、薄い絶縁フィルム
411、電極412、絶縁フィルム413がこの順に積
層されたものである。電極412は、電極13と同じ数
だけ絶縁フィルム411上に設けられており、これら複
数の電極412は互いに平行に形成されている。これら
電極412は、絶縁フィルム411上に導電性材料を印
刷することで形成されている。ヒートシール41aの電
極412は、その両端部を除き絶縁フィルム411、4
13によって被覆されている。ヒートシール41aの両
端部においては、絶縁フィルムに覆われずに電極412
が露出している。露出した電極412部分には、一方向
にしか電流を流さない異方性の導電性接着剤414が付
着している。この接着剤414が付いたヒートシール端
部(中継基板端部)415が、電極端子部131に接続
されている。
【0045】異方性導電性接着剤414が付いたヒート
シール端部415を電極端子部131に当接し、熱及び
圧力をかけて、接着剤414を電極端子部131及び電
極412に熱融着させることで、基板11上の電極13
とヒートシール41aの電極412は電気的に接続され
ている。ヒートシール41aの異方性導電性接着剤41
4は、樹脂の中に金の微粒子を混ぜたものであり、金微
粒子の直径以下までヒートシール端部415を電極端子
部131に押しつけることで、電極13と電極412が
電気的に接続される。なお、後述する他のヒートシール
についても、上記述べたヒートシール41aと同じ構造
をしており、ヒートシール41aと同様にして対応する
電極端子部に接続されている。
【0046】基板11の突出端部111と反対側の突出
端部112においても、ヒートシール41aと同様にし
て、外部駆動回路に電極13を接続するためのヒートシ
ール41dが電極13に接続されている(図1参照)。
なお、本実施形態においては、1枚のセル基板の2つの
突出端部にそれぞれ中継基板を接続している(例えば、
セル基板11の端部111にヒートシール41aを接続
し、端部112にヒートシール41dを接続している)
が、もちろんセル基板の一方の端部だけに中継基板を接
続してもよい。この点は、他の液晶セル2、3について
も同様である。
【0047】基板12上の電極14も、基板11上の電
極13と同様に、基板12の突出端部121、122上
まで延ばし設けられている。さらに言うと、電極14
も、電極14が延びる方向(Y方向)における基板端ま
で延ばし設けられている(図3参照)。電極14は、シ
ール壁16よりも外側まで延設されており、対向基板1
1よりも外側まで延びている。なお、図3においては、
基板12の一方の突出端部121周辺の構造しか示して
いないが、他方の突出端部122周辺の構造も同様の構
造になっている。
【0048】基板12の突出端部121上の電極14
は、中継基板41gを接続するための電極端子部141
を提供している。突出端部121上の一部の電極14部
分が電極端子部141となっている。電極端子部141
には、前記ヒートシール41aと同様にして、外部駆動
回路に接続するためのヒートシール41gが接続されて
いる。
【0049】他の液晶セル2、3も、液晶セル1と同様
の構造をしている。液晶セル2は、一対の基板21、2
2と、これら基板21、22に挟まれた液晶25を有し
ている。液晶25は、本例では、緑色波長領域に選択反
射波長を有するカイラルネマティック液晶である。液晶
25は、枠状のシール壁26によって基板間から漏れ出
ることが防止されている。基板21上には、互いに平行
な複数の電極23が形成されている。基板22上には、
互いに平行な複数の電極24が形成されている。基板2
1、22、電極23、24、液晶25及びシール壁26
で構成される液晶セル2の構造は、基板11、12、電
極13、14、液晶15及びシール壁16で構成される
液晶セル1と同じ構造となっている。そして、電極23
の両端部の電極端子部には、外部駆動回路に電極23を
接続するためのヒートシール41b、41eがそれぞれ
接続されている。また、電極24の両端部の電極端子部
には、外部駆動回路に電極24を接続するためのヒート
シール41h、41kがそれぞれ接続されている。
【0050】液晶セル3は、一対の基板31、32と、
これら基板31、32に挟まれた液晶35を有してい
る。液晶35は、本例では、赤色波長領域に選択反射波
長を有するカイラルネマティック液晶である。液晶35
は、枠状のシール壁36によって基板間から漏れ出るこ
とが防止されている。基板31上には、互いに平行な複
数の電極33が形成されている。基板32上には、互い
に平行な複数の電極34が形成されている。基板31、
32、電極33、34、液晶35及びシール壁36で構
成される液晶セル3の構造は、基板11、12、電極1
3、14、液晶15及びシール壁16で構成される液晶
セル1と同じ構造となっている。そして、電極33の両
端部の電極端子部には、外部駆動回路に電極33を接続
するためのヒートシール41c、41fがそれぞれ接続
されている。また、電極34の両端部の電極端子部に
は、外部駆動回路に電極34を接続するためのヒートシ
ール41i、41mがそれぞれ接続されている。なお、
液晶セル3の裏面には光吸収層を設けることが好まし
い。
【0051】これら液晶セル1、2、3は同じ形状であ
り、次のように積み重ねられている。積層方向(Z方
向、液晶セルの基板面に垂直な方向)から見て、これら
液晶セルが互いにずれないように、これら液晶セルは積
み重ねられている。これら液晶セルの基板の突出端部
は、その基板から二つ隣の基板の突出端部と同方向に突
出している。例えば、図2に示すように、液晶セル2の
基板21の突出端部211は、基板21から二つ隣の基
板、すなわち、液晶セル1の基板11及び液晶セル3の
基板31それぞれの突出端部111、311と同方向に
突出している。これにより、一部の電極端子部について
は、その電極端子部が形成されている基板から二つ隣の
基板に、ヒートシール(中継基板)を介して臨んでい
る。例えば、図2に示すように、液晶セル1の電極13
の電極端子部131は、電極端子部131が形成されて
いる基板11から二つ隣の基板21に、ヒートシール4
1aを介して臨んでいる。
【0052】また、液晶セルの各基板の突出端部のう
ち、同方向に突出している突出端部は、基板面に垂直な
方向(Z方向)から見て、互いに重なりあっている。例
えば、同方向に突出する基板11の突出端部111、基
板21の突出端部211、基板31の突出端部311
は、基板面に垂直ないずれの方向から見ても、換言すれ
ば、図2において上下いずれの方向から見ても、一番手
前の突出端部に隠れて他の突出端部が見えないように重
なり合っている。別の言い方をすると、これら突出端部
111、211、311は、基板面に垂直な方向(Z方
向)に直線的に並んでいる。
【0053】これにより、同方向に突出する基板突出端
部上に設けられた電極端子部は、基板面に垂直な方向か
ら見て、互いに重なりあっている。すなわち、同方向に
突出する基板突出端部上に設けられた電極端子部は、基
板面に垂直な方向に直線的に並んでいる。例えば、図2
に示すように、同方向に突出する基板突出端部111、
211、311上にそれぞれ設けられている電極端子部
131、231、331は、基板面に垂直な方向(Z方
向)に直線的に並んでいる。
【0054】本発明の積層型液晶表示装置A1において
は、基板面に垂直な方向から見て、このように同方向に
突出する基板突出端部が互いに重なり合っているため、
また、それら基板突出端部上の電極端子部が互いに重な
り合っているため、次の利点がある。三つの液晶セル
1、2、3が積層されてなる液晶セルユニットの端部の
厚み(基板突出端部が重なっている部分の厚み)が、図
9(A)及び(B)に示す階段式の液晶セルユニットの
端部のように段階的に薄くなっていないため、本発明の
液晶セルユニットの端部の強度は従来より高い。そのた
め、基板突出端部上に形成されている電極端子部を含む
電極部分の破損を抑制できる。
【0055】なお、図9(A)及び(B)に示す段階方
式の積層型液晶表示装置を示す図面においては、図1〜
図3に示す本発明の積層型液晶表示装置A1の部材と実
質的に同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して
ある。図9(A)の積層型液晶表示装置と、図9(B)
の積層型液晶表示装置は、各液晶セルにおけるシール壁
の位置が異なることを除けば実質的に同じものである。
図9(A)及び(B)にそれぞれ示す積層型液晶表示装
置においては、各基板突出端部の突出幅は積層順に大き
くなっている。液晶セル2の基板22の突出端部221
は、液晶セル1の基板12の突出端部121よりも外側
に突出している。また、液晶セル3の基板32の突出端
部321は、液晶セル2の基板22の突出端部221よ
りも外側に突出している。図9(A)及び(B)に示す
積層型液晶表示装置においては、中継基板の接続を容易
にするために、このように液晶セルユニット端部を階段
状にして、基板が電極端子部を覆わないようにしてい
る。図9(A)及び(B)に示す階段方式の積層型液晶
表示装置は、液晶セルユニットの端部厚みが段階的に薄
くなっているため、それだけ突出端部の強度が低く、そ
の突出端部上に形成されている電極は小さな外力でも破
損しやすい。
【0056】このような階段式の積層型液晶表示装置に
対して、本発明の積層型液晶表示装置A1においては、
液晶セルユニットの端部厚みは段階的に薄くなっていな
いため、前述のように端部の強度は高い。また、本発明
の積層型液晶表示装置A1においては、さらに液晶セル
ユニット端部の強度を高めるなどのために、電極端子部
に接続されたヒートシール(中継基板)と、その電極端
子部が形成された基板から二つ隣の基板の突出端部の間
のスペースには、樹脂が充填されている。例えば、図3
に示すように、液晶セル2の電極端子部241に接続さ
れたヒートシール41hと、この電極端子部241が形
成されている基板22から二つ隣の基板12の間のスペ
ースには、樹脂(本例では、接着剤)61が充填されて
いる。この接着剤61により、液晶セルユニット端部の
強度がさらに高められている。また、この接着剤61に
より、電極端子部とヒートシール(中継基板)端部の接
続部が保護されており、この接続が外れてしまうことを
抑制できるとともに、基板突出端部上の電極の破損をさ
らに抑制できる。
【0057】この接着剤61は、図4に示すように、隣
合う液晶セルを接着するための接着剤を延在させたもの
としてもよい。また、本発明の積層型液晶表示装置A1
においては、液晶セルの基板に臨んでいる電極端子部に
ついては、その基板によって電極端子部とヒートシール
(中継基板)の接続部が露出しないように保護されるの
で、これによってもこの接続部や、電極端子部を含む基
板突出端部上の電極の破損を抑制できる。例えば、図3
に示すように、液晶セル2の電極端子部241は、液晶
セル1の基板12の突出端部121によって保護されて
いる。
【0058】液晶セルの基板突出端部に臨んでいない電
極端子部(例えば、図2に示す液晶セル3の電極端子部
331、図3に示す液晶セル1の電極端子部141)に
ついては、次のように保護されている。基板突出端部に
臨んでいない電極端子部と、ヒートシールとの接続部周
囲は樹脂62で被覆されており、この樹脂62によって
この接続部は保護されている。樹脂62によって、基板
突出端部に臨んでいない電極端子部を含む電極部分の破
損が抑制されている。また、この樹脂62によって、液
晶セルユニット端部の強度がさらに高められている。ま
た、この樹脂62によって、その電極端子部とヒートシ
ールの接続が外れることが抑制されている。
【0059】本発明の積層型液晶表示装置A1において
は、液晶セルの同方向に突出するいずれの基板突出端部
の幅も同じであるため、図9(A)及び(B)に示す階
段式の積層型液晶表示装置に比べて、基板突出端部の幅
や、液晶セルユニットの額縁幅を小さくすることができ
る。したがって、本発明の積層型液晶表示装置A1は、
同じ表示面積の段階方式の積層型液晶表示装置よりもコ
ンパクトにすることができる。
【0060】本発明の積層型液晶表示装置A1において
は、次の端部厚みを有するヒートシール(中継基板)を
採用したため、シール壁が基板から外れてしまうことを
抑制できるとともに、液晶セル基板の平坦性も保つこと
ができる。例えば、液晶セル1の電極13の電極端子部
131に接続されたヒートシール41aの端部415
は、次の厚みd1を有している。図5(A)及び(B)
を参照して説明する。なお、ヒートシール端部415の
厚みd1は、接着剤414の厚みも含む厚みである。ヒ
ートシール端部415の厚みd1は、ヒートシール41
aが接続されている電極端子部131と、この電極端子
部131が形成されている基板11から二つの隣の基板
21(電極端子部131が臨んでいる基板21)の間の
ギャップ間隔d2以下である。別の言い方をすると、基
板11の電極端子部131が形成されている面とは反対
側の面11Sから、ヒートシール41aの電極端子部1
31とは反対側の面41Sまでの厚みd3は、この電極
端子部131を有する液晶セル1の厚みd4以下であ
る。
【0061】図10に示すようにd1>d2であるとき
には、ヒートシール端部によって突出端部111、21
1は変形するので、シール壁16に必要以上に負荷がか
かり、シール壁16は基板11、12から外れやすくな
り、そうなると液晶漏れ等の不具合が発生してしまう。
なお、図10の積層型液晶表示装置を示す図面において
は、図1〜図3に示す本発明の積層型液晶表示装置A1
の部材と実質的に同じ機能を有する部材には同じ参照符
号を付してある。
【0062】本発明の積層型液晶表示装置A1において
は、前述のようにd1≦d2(d3≦d4)であるた
め、シール壁16には必要以上の負荷がかからず、シー
ル壁16が基板11、12から外れてしまうことを抑制
できる。また、基板11の突出端部111や基板21の
突出端部211の平坦性を保つことができる。これら突
出端部の平坦性が保たれているため、これら突出端部上
に形成されている電極の破損を抑制できる。
【0063】なお、液晶セルの基板として可撓性の樹脂
基板を採用するときには、0.1mm〜0.2mm程度
の厚さのポリカーボネイト基板や、ポリエーテルスルホ
ン基板を好ましく用いることができる。液晶セルの基板
として樹脂基板を採用する場合、中継基板として比較的
厚いフレキシブル基板を採用すると上記関係を満たすこ
とが難しいので、この場合には中継基板としてはヒート
シール(例えば、厚みが0.02mm〜0.15mm程
度のヒートシール)を採用すればよい。液晶セルの基板
としてガラス基板を採用するときには、ガラス基板が例
えば0.4mm〜1.1mmと比較的厚いため、ヒート
シールに比べて強度の高いフレキシブル基板(例えば、
ポリイミド樹脂を用いたFPC(Flexible Printed Cir
cuit) 基板)を中継基板として採用すればよい。
【0064】以上説明したように本発明の積層型液晶表
示装置A1は、従来より強度が高く、液晶セルの電極等
の破損を抑制できる。また、本発明の積層型液晶表示装
置A1は、従来より額縁幅を小さくでき、全体をコンパ
クトにすることができる。 (2) 液晶セルの基板突出端部に臨んでおらず、液晶
セルの基板突出端部によって保護されていない電極端子
部(例えば、電極端子部331、電極端子部141)
は、次のように保護してもよい。
【0065】例えば、積層型液晶表示装置が表示を行う
上で偏光板を必要とするモード(ツイスティッドネマテ
ィック(TN)モード、スーパーツイスティッドネマテ
ィック(STN)モード、GHモード、強誘電性液晶
(FLC)モード)の場合には、その偏光板を利用して
液晶セルの基板突出端部によって保護されていない電極
端子部を保護してもよい。例えば、図6に示す積層型液
晶表示装置A2のようにして保護すればよい。
【0066】積層型液晶表示装置A2においては、積層
された液晶セルの両外側にそれぞれ偏光板51、52が
配置されている。偏光板51は、基板12の突出端部1
21と同じ方向に、この偏光板51が接触する基板11
よりも外側に突出している。この偏光板突出端部511
によって、液晶セルの基板突出端部によって保護されて
いない電極端子部141や、この電極端子部141を含
む電極14、この電極端子部141とヒートシール41
gの接続部等を保護できる。
【0067】また、この積層型液晶表示装置A2におい
ては、ヒートシール(中継基板)41gと偏光板突出端
部511の間のスペースには樹脂63が充填されてお
り、この樹脂63によってヒートシール41gと電極端
子部141の接続部や、電極14等の破損がさらに抑制
されている。偏光板に代えて、例えば、タッチパネル用
シートや、液晶素子を保護するための保護シート(例え
ば、プラスティックシート)を基板外側に設けるときに
も、同様にして電極端子部141等を保護することがで
きる。 (3) 液晶セルの電極端子部近傍の電極部分は、保護
膜で被覆しておくことでその破損をさらに抑制できる。
【0068】液晶セルの対向電極のショートを防止する
ために設ける絶縁膜を電極端子部まで延在させること
で、この絶縁膜を前記保護膜として利用できる。例え
ば、図7に示す積層型液晶表示装置A3のようにすれば
よい。積層型液晶表示装置A3においては、各液晶セル
の電極上には絶縁膜が形成されている。例えば液晶セル
1においては、電極13、14上にそれぞれ絶縁膜1
6、17が形成されている。これら絶縁膜は、その絶縁
膜が覆っている電極の電極端子部まで延在している。例
えば電極14を覆っている絶縁膜17は、図7に示すよ
うに、電極端子部141を除く電極14部分を覆ってお
り、シール壁16の外側まで延びて電極端子部141ま
で延在している。この絶縁膜17によって、電極端子部
141近傍の電極の破損を抑制できる。
【0069】このように絶縁膜を電極端子部を除く電極
部分上に形成して、その絶縁膜を保護膜として利用すれ
ば、別途保護膜を形成するときよりも、容易に保護膜を
作製することができる。 (4) 次に、本発明の積層型液晶表示装置の作製手法
について説明する。図1〜図3に示す積層型液晶表示装
置A1を例にとって、その作製手法について説明する。
【0070】まず、液晶セル1、2、3を次のようにし
て作製した。液晶セル1の作製手法を例にとって説明す
る。電極13が形成された基板11と、電極14が形成
された基板12を用意した。基板12上にシール壁16
となるシール材料を液晶注入口(図示省略)を残しほぼ
枠状に塗布した。基板12と基板11をこのシール材料
を介して前記所定の位置関係になるように貼り合わせ、
加熱後冷却することでシール材料を硬化させた。これに
より、液晶注入口を有するシール壁16が形成された。
【0071】次いで、基板11、12とシール壁16に
囲まれた空間内に、液晶15を液晶注入口から真空注入
法によって注入した。液晶注入後、基板面上下方向から
加圧して、余分な液晶を押し出した後、封止剤によって
液晶注入口を封止した。これらにより前記構造の液晶セ
ル1を得た。他の液晶セル2、3についても、液晶セル
1と同様にして作製した。
【0072】次いで、各液晶セルの電極端子部にヒート
シール41a〜41mを熱圧着することで接続した。こ
の後、各ヒートシールの液晶セルの電極端子部に接続し
た端部と反対側の端部を外部駆動回路が形成された基板
にそれぞれ接続した。そして、液晶セル1、2、3につ
いて、外部駆動回路を使って表示検査を行った。各液晶
セルの電極の断線、ショート、ヒートシールと電極端子
部の接続不良、表示むら等の有無を検査した。不良が発
見されたときには、それに代わるヒートシール及び外部
駆動回路基板付きの液晶セルを用意した。
【0073】なお、中継基板としてヒートシールに代え
て、ポリイミド等で接続端部を除く配線部の電極が被覆
されているFPC基板などの比較的厚みの大きいフレキ
シブル基板を電極端子部に接続するときには、次のよう
にして検査を行ってもよい。この種のフレキシブル基板
の電極には通常ヒートシールのように導電性接着剤は予
め付いていないので、その電極に例えば両面テープ状の
ACF(異方性導電フィルム)を貼り付けることで、ヒ
ートシールと同様に液晶セルの電極端子部に接続するこ
とができる。フレキシブル基板の外部駆動回路に接続す
る側の電極端部にメッキ処理を施しておけば、その電極
端部強度を高めることができ、検査用の駆動回路に接続
して検査を行うことができる。検査後にフレキシブル基
板を検査用駆動回路から取り外しても、その電極端部は
メッキ処理されているため破損する等の不具合は生じに
くい。中継基板としては、フレキシブル基板上に駆動用
ICが配置されているTCP(Tape Carrier Package)
を採用してもよい。
【0074】各液晶セルの表示検査の後、図8(A)に
示すように、各液晶セルの表示部に次のレジストマーク
を表示した。なお、図8(A)においては、液晶セル1
の表示部Wに四つのレジストマークM1〜M4が表示さ
れている様子を示している。図8(A)においては、ヒ
ートシール及び外部駆動回路基板は図示が省略されてい
る。レジストマークM1〜M4は、次工程で液晶セル1
〜3を積層するときにおいて、これら液晶セルを画素ず
れなく、また、前記所定の位置関係に積層するための位
置合わせのためのマークである。
【0075】このように各液晶セルにレジストマークを
表示した後、これら液晶セルを積層した。各液晶セルに
表示したレジストマークを合わせるように、これら液晶
セルを積み重ねることで、容易に画素ずれなどなくこれ
ら液晶セルを重ね合わせることができる。なお、レジス
トマークM1〜M4の形状は、本例では、ドット形状で
あるが、所期の目的が達成できるならば、レジストマー
クの形状、数はどのようなものでもよい。
【0076】本例においては、前述のように、各液晶セ
ル中の液晶15、25、35はいずれもカイラルネマテ
ィック液晶であり、この液晶はメモリ性を有している。
すなわち、外部駆動回路から液晶セルの所定電極に電圧
印加してレジストマークを表示した後に、その電圧印加
を停止しても、そのレジストマークの表示は維持され
る。したがって、液晶セルの積層時において、外部駆動
回路に電源電圧を供給するためなどの電線等は取り外し
ておくことができるので、それだけ容易に液晶セルを積
層することができる。
【0077】これらにより、図1〜図3に示す積層型液
晶表示装置A1を得た。なお、本例においては、各液晶
セルに表示したレジストマークは、図8(A)に示すよ
うに表示部W内に表示したが、図8(B)に示すレジス
トマークM5〜M8のように表示部W外に表示してもよ
い。表示部Wとは、製品になったときの表示部分であ
り、表示部Wの外側部分は製品になったときには、図示
を省略した額縁に覆われて見えなくなる。表示部W外に
レジストマークを表示するときには、例えば、そのレジ
ストマークを表示する部分に別途電極パターンを形成し
ておいてもよい。 (5)以下、本発明の積層型液晶表示装置を実際に作製
した実施例(実施例1及び2)について述べる。また、
本発明の積層型液晶表示装置との比較のための比較例
(比較例1及び2)についても述べる。 (5−1)実施例1 実施例1においては、図6に示すタイプの積層型液晶表
示装置を作製した。
【0078】まず、ITO電極付きPES基板(住友ベ
ークライト社製スミライトFST−5352。厚み約
0.1mm)を一組用意した。この基板のITO電極を
エッチングによりパターニングし、電極ピッチ140μ
mで平行に並ぶ帯状に形成した。一方の基板には、シー
ル壁となるポリエステル樹脂PES−360S30(軟
化温度150°C、スリーボンド社製)をスクリーン印
刷法で液晶注入口を残して枠状に塗布した。そして、二
つの基板をこのポリエステル樹脂を介して、電極が交差
するように重ね合わせた。この後、これら両基板をポリ
エステル樹脂の軟化温度である150°Cまで加熱し
て、0.2kg/cm2 の圧力で5分間加圧を行い、加
圧状態のまま室温まで冷却した。これらにより、基板間
隔が5μmである一対の基板を得た。
【0079】次いで、90°Cに加熱した赤色表示用の
液晶材料を液晶注入口から真空注入し、液晶注入口を紫
外線硬化型樹脂フォトレックA−704−60(積水フ
ァインケミカル社製)を用いて封止した。これらにより
前記(1)の説明の中で述べた構造の赤色表示用の液晶
セルを得た。同様にして、残り二つの緑、青色表示用の
液晶セルも作製した。
【0080】次いで、各液晶セルの電極端子部に、外部
駆動回路基板接続用の厚さ約70μmのヒートシールを
温度160°C、圧力2kg/cm2 で30秒間加熱加
圧した後冷却することで圧着した。各ヒートシールの他
方の端部を外部駆動回路基板に接続して、各液晶セルの
表示検査を行い、接続不良等の不具合がないことを確認
した。
【0081】次いで、各液晶セルにレジストマークを表
示した後、電圧印加を停止した。表示したレジストマー
クに基づきこれら液晶セルを所定位置関係に接着剤を用
いて貼り合わせた。これら液晶セルは、東レダウコーニ
ング社製2液硬化型シリコーン接着剤を用いて接着し
た。接着剤は、液晶セルの積層前に、液晶セルの接着面
にスクリーン印刷することで塗布した。また、電極端子
部に接続されたヒートシールと、この電極端子部が臨む
基板突出部の間のスペースとなる部分にも、液晶セルの
積層前に、同じ接着剤をディスペンサを用いて塗り付け
ておいた。これら接着剤は、液晶セルを積層した後、7
0°Cで2時間加熱して硬化させた。
【0082】この後、積層された液晶セルの上下外側に
偏光板51、52を貼り合わせ、この偏光板とこの偏光
板に臨む電極端子部の間のスペースに接着剤を充填し
た。このようにして作製した積層型液晶表示装置は、後
述する比較例1で作製した階段方式の積層型液晶表示装
置に比べ、高い強度を有していた。シール壁やITO電
極の破損も起こりにくかった。額縁幅も小さくすること
ができた。 (5−2)実施例2 実施例2においても、実施例1と同様に、図6に示すタ
イプの積層型液晶表示装置を作製した。
【0083】実施例2においては、次に述べることを除
けば、実施例1と同様にして積層型液晶表示装置を作製
した。実施例2においては、電極付き基板として、厚み
1mmのITO電極付きのガラス基板を採用した。実施
例2において作製された積層型液晶表示装置も、後述す
る比較例1で作製した階段方式の積層型液晶表示装置に
比べ、高い強度を有していた。シール壁やITO電極の
破損も起こりにくかった。額縁幅も小さくすることがで
きた。 (5−3)比較例1 比較例1においては、図9(A)及び(B)に示す階段
方式の積層型液晶表示装置を作製した。
【0084】比較例1においては、中継基板として液晶
セル基板より厚いフレキシブル基板を採用したことを除
けば、実施例1と同様にして、積層型液晶表示装置を作
製した。比較例1において作製した階段方式の積層型液
晶表示装置は、実施例1及び実施例2において作製した
本発明の積層型液晶表示装置に比べて、額縁幅がほぼ3
倍となっていた。また、比較例1の積層型液晶表示装置
は、実施例1及び2の本発明の積層型液晶表示装置に比
べてその端部の強度が弱かった。比較例1においては、
図9(A)及び(B)に示すようにシール壁の位置が違
う二つの積層型液晶表示装置を作製したが、いずれにつ
いても実施例1及び2の本発明の積層型液晶表示装置に
比べてその端部の強度は低かった。 (5−4)比較例2 比較例2においては、図10に示すタイプの積層型液晶
表示装置を作製した。
【0085】比較例2においては、次に述べることを除
けば、実施例1と同様にして積層型液晶表示装置を作製
した。比較例2においては、中継基板として、液晶セル
基板よりも厚い、0.2mmのフレキシブル基板を採用
した。比較例2において作製された積層型液晶表示装置
は、厚みd1>d2であるため、液晶セルユニット全体
のフラット性が失われていた。また、シール壁に必要以
上の負荷がかかっており、各液晶セルの強度が、実施例
1及び2で形成した液晶セルに比べ著しく低かった。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、複数の液
晶セルが積層された積層型液晶表示装置であって、中継
基板が接続された端部の強度が高く、電極等の破損を抑
制できる積層型液晶表示装置を提供することができる。
また、本発明は、複数の液晶セルが積層された積層型液
晶表示装置であって、額縁幅を小さくすることができ、
それだけコンパクトにすることができる積層型液晶表示
装置を提供することができる。
【0087】また、本発明は、複数の液晶セルが積層さ
れた積層型液晶表示装置の製造方法であって、中継基板
が接続された端部の強度が高く、額縁幅の小さい積層型
液晶表示装置を容易に作製することができる積層型液晶
表示装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型液晶表示装置の一例の概略
斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う積層型液晶表示装置の部
分概略断面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う積層型液晶表示装置
の部分概略断面図である。
【図4】本発明に係る積層型液晶表示装置の他の例の部
分概略断面図である。
【図5】図5(A)及び(B)は、いずれの中継基板端
部の厚みを説明するための図である。
【図6】本発明に係る積層型液晶表示装置のさらに他の
例の部分概略断面図である。
【図7】本発明に係る積層型液晶表示装置のさらに他の
例の部分概略断面図である。
【図8】図8(A)及び(B)は、いずれも液晶セルの
表示検査時に表示するレジストマークを示す図である。
【図9】図9(A)及び(B)は、いずれも比較例1に
おいて作製した階段方式の積層型液晶表示装置を示す図
である。
【図10】比較例2において作製した積層型液晶表示装
置の部分概略断面図である。
【図11】本発明を考案するのに至った背景をなす積層
型液晶表示装置の部分概略断面図である。
【符号の説明】
A1、A2、A3 積層型液晶表示装置 1、2、3 液晶セル 11、12、21、22、31、32 基板(セル基
板) 111、121、211、221、311、321 基
板突出端部 13、14、23、24、33、34 電極 131、141、231、241、331、341 電
極端子部 15、25、35 液晶 16、26、36 シール壁 41a〜41m ヒートシール(中継基板) 411 ヒートシールの絶縁フィルム 412 ヒートシールの電極 413 ヒートシールの絶縁フィルム 414 ヒートシールの異方性導電接着剤 51、52 偏光板 61 樹脂(接着剤) 62 樹脂 63 樹脂(接着剤) M1〜M8 レジストマーク W 液晶セルの表示部
フロントページの続き (72)発明者 橋本 清文 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H089 HA18 HA32 HA40 KA16 MA04Y NA24 NA25 NA35 NA44 NA53 NA58 QA02 QA09 QA11 QA12 RA05 RA10 RA11 RA13 RA14 TA01 TA07 2H090 JA15 JB03 JC12 JC15 JC17 JC18 JD15 KA05 KA08 KA09 KA14 KA15 LA01 LA04 2H092 GA48 GA49 GA50 GA51 GA57 HA26 MA10 MA32 MA34 MA35 MA37 NA15 NA25 NA27 NA29 PA03 PA05 5G435 AA09 AA17 AA18 BB12 EE33 EE40 EE42 EE47 FF00 FF05 HH12 HH14 KK05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の液晶セルが積層された積層型液晶表
    示装置であって、 前記液晶セルは、電極がそれぞれ形成されている一対の
    セル基板と、これらセル基板間に挟まれた液晶とを有し
    ており、 前記各液晶セルのいずれのセル基板も、そのセル基板に
    対向するセル基板よりも外側に突出する突出端部を有し
    ており、該セル基板の突出端部はそのセル基板から二つ
    隣のセル基板の突出端部と同方向に突出しており、 前記各セル基板上の電極はセル基板突出端部上まで延設
    されて中継基板端部を接続するための電極端子部となっ
    ており、 前記各電極端子部にはそれぞれ中継基板端部が接続され
    ており、 前記各セル基板の突出端部のうち同方向に突出している
    突出端部は、セル基板面に垂直な方向から見て互いに重
    なり合っており、 前記電極端子部に接続された中継基板端部の厚みは、そ
    の電極端子部と、その電極端子部が形成されたセル基板
    から二つ隣のセル基板の突出端部との間のギャップ間隔
    以下である積層型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記電極端子部に接続された中継基板と、
    その電極端子部が形成されたセル基板から二つ隣のセル
    基板の突出端部の間のスペースには、樹脂が充填されて
    いる請求項1記載の積層型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】隣合う液晶セルは接着剤で接着されてお
    り、前記スペースに充填されている樹脂は、該接着剤が
    延在したものである請求項1又は2記載の積層型液晶表
    示装置。
  4. 【請求項4】セル基板の突出端部に臨んでいない電極端
    子部とその電極端子部に接続された中継基板の接続部周
    囲は、樹脂で被覆されている請求項1から3のいずれか
    に記載の積層型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】最も外側に配置された液晶セルの外側に
    は、シート部材が配置されており、該シート部材は該シ
    ート部材の隣のセル基板よりも外側に突出しており、そ
    のシート部材突出端部はそのシート部材から二つ隣のセ
    ル基板の突出端部と同方向に突出しており、そのシート
    部材突出端部と、そのシート部材突出端部に臨む電極端
    子部に接続された中継基板の間のスペースには樹脂が充
    填されている請求項1から3のいずれかに記載の積層型
    液晶表示装置。
  6. 【請求項6】前記複数の液晶セルは全て同じ形状であ
    り、これら液晶セルは前記セル基板面に垂直な方向から
    見て互いにずれることなく積み重なっている請求項1か
    ら5のいずれかに記載の積層型表示装置。
  7. 【請求項7】前記各液晶セルの一対のセル基板のうち少
    なくとも一方のセル基板は樹脂材料からなる請求項1か
    ら6のいずれかに記載の積層型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】前記各液晶セルの一対のセル基板のうち少
    なくとも一方のセル基板は可撓性を有する請求項1から
    7のいずれかに記載の積層型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】前記電極端子部を除く電極部分を覆う絶縁
    膜が設けられており、該絶縁膜は該電極端子部の傍まで
    延在している請求項1から8のいずれかに記載の積層型
    液晶表示装置。
  10. 【請求項10】請求項1から9のいずれかに記載の積層
    型液晶表示装置の製造方法であって、 前記各液晶セルを作製する液晶セル作製工程と、 作製された複数の液晶セルを積層する積層工程と、 前記中継基板端部を前記電極端子部に接続する中継基板
    接続工程とを含んでおり、 前記中継基板接続工程は、前記積層工程より前に行うこ
    とを特徴とする積層型液晶表示装置の製造方法。
  11. 【請求項11】作製された各液晶セルの検査を行う検査
    工程をさらに含んでおり、 前記検査工程は、前記積層工程より前に行う請求項10
    記載の積層型液晶表示装置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記積層工程において複数の液晶セルを
    積層するときにこれら液晶セルの位置を合わせるための
    レジストマークを各液晶セルに表示するレジストマーク
    表示工程をさらに含んでおり、 前記レジストマーク表示工程は、前記積層工程より前に
    行い、 前記積層工程においては、前記レジストマーク表示工程
    において表示したレジストマークに基づき、複数の液晶
    セルの位置合わせをして、これら液晶セルを積層する請
    求項10又は11記載の積層型液晶表示装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】前記液晶セルの液晶として、メモリ性を
    有する液晶を用いる請求項10から12のいずれかに記
    載の積層型液晶表示装置の製造方法。
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