JP2001041519A - 空気循環装置 - Google Patents

空気循環装置

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JP2001041519A
JP2001041519A JP11218387A JP21838799A JP2001041519A JP 2001041519 A JP2001041519 A JP 2001041519A JP 11218387 A JP11218387 A JP 11218387A JP 21838799 A JP21838799 A JP 21838799A JP 2001041519 A JP2001041519 A JP 2001041519A
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room
ceiling
duct
opening
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Toshihiko Fukushima
敏彦 福島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】天井(又は近傍)に室内ユニットを取付ける空
気調和機の暖房運転時に、空気循環装置により惹起され
た、室内温度分布を均一化するための室内循環流を阻害
することなく換気を行うための空気循環装置を提供す
る。 【解決手段】本発明の空気循環装置は、床5付近及び天
井4付近に開口6,7を有する空気ダクト8と、該ダク
ト8内で天井側の開口部に収納され床付近の開口6から
空気を吸い込み、天井付近の開口7から吹き出す空気循
環ファン9とを備え、さらに該ダクト8に室外へ空気を
排気するための排気口10を設ける共に、室外空気を室
内に取り込むための室内側開口部12を該ダクト8の天
井近くの開口7の近傍に設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房を行っている
室内に設置され、室内空気を循環させ暖房効果を高める
空気循環装置に係り、特に換気により暖房効果を阻害す
ることのない空気循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冬期の暖房には、天井近くに暖気が停滞
し人間が生活する空間に暖気が十分に行き渡らないた
め、暖房効果が低減し暖房のエネルギーも有効に使われ
なかった。更に居住空間を清浄に保つために換気を行う
と、天井近くの暖気が排気されると共に、冷たい空気が
床付近の隙間から流入するので、この傾向が一層助長さ
れることになる。このため暖房中の換気を極力避ける傾
向となり、健康が阻害されることにもなる。
【0003】特に最近多く使われているヒートポンプ
は、省電力の観点から室内ユニットの吸い込み空気温度
を検出し、暖房能力を制御するためヒートポンプ運転開
始時、人のいる空間が十分暖まっていないにもかかわら
ず、ヒートポンプは天井付近の暖かい空気温度を検出し
て、室温が設定温度に到達したと判断し、暖房能力を低
下させることになり、この傾向が顕著となる。このた
め、人のいる空間の温度が一日中設定温度に到達しない
場合も生じる。
【0004】このような問題を解決するため、従来から
天井付近にサーキュレータすなわち送風ファンを設置
し、天井付近の暖気を床方向に循環させることが試みら
れてきた。しかし、天井付近の比重の小さい暖気で、床
近傍の比重の大きな冷気を天井付近まで循環させること
は難しく、この方法では十分な効果を得られなかった。
さらに床付近の冷気が流れることにより、足元がかえっ
て寒く感じるという問題もあった。
【0005】これに対し従来から、空気調和・衛生工学
会偏:空気調和・衛生工学便覧,第11版(198
7),II−700には、図11に示すように室内下部に
停滞している比重の大きな高濃度ガスを、ダクト内に設
置した送風ファンによって吸引し、ダクトの上端天井付
近から吹き出すことによって室内ガスの濃度分布を均一
化する技術が示されており、この室内ガスの濃度均一化
技術を暖房時の室内温度分布の改善に適用した例として
特開平9−203543 号公報に開示された換気装置がある。
【0006】この換気装置によれば、暖房時に室内の下
層部の冷たい空気を吸い上げて室内上層の暖気に向かっ
て吹き出すことによって、効率よく急速に室内を暖房す
ることができるとしている。これらの方法はいずれもガ
ス濃度が高く重い、または温度が低く重い空気を天井付
近から吹き出すことにより、室内に自然対流による循環
流を生じさせガス濃度または空気温度の均一化を図るも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−203543 号公報に開示された空気循環装置では室内か
ら室外への排気と室外から室内への給気、即ち屋内外の
換気が考慮されていないため、室内空気の清浄効果がな
く空気が汚染され健康上好ましくない。これを避けるた
め、図12に示すように天井付近に別置された従来の換
気装置により室内空気を室外に排気すると、ドアの床付
近の隙間や窓の隙間等から冷たい外気が流入し、天井付
近から室外へ流出する流れが室内に惹起されるので、上
記空気循環装置により室内に創生された天井から床へ向
かう自然対流による循環流が消失する。このため室内温
度分布の均一化とそれによる室内快適性の改善効果が阻
害され、更には暖房エネルギーの有効利用の効果が阻害
される問題があった。
【0008】本発明の目的は、室内から室外への排気と
室外から室内への給気、即ち屋内外の換気を行っても、
自然対流による天井から床へ向かう循環流を阻害するこ
となく室内温度分布を均一化でき、快適性向上と暖房エ
ネルギーの有効利用の効果促進を可能とし、更には健康
阻害要因をも排除できる空気循環装置の提供をすること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者等は、暖房機の室
内ユニットを天井に取付けた室に、床面近く及び天井近
くに開口を持つ空気ダクト内に風量を制御できる空気循
環ファンを設けた空気循環装置を設置し、その室内の温
度分布を実験とコンピュータ シミュレーションによっ
て求めた。その結果によれば、図10のシミュレーショ
ン結果に示すように空気循環装置を運転すると、暖房機
室内ユニットからの暖気が自然対流により上方に上昇す
るのを阻止するように、天井近くに開口から床面近くの
開口に至る循環流が生じ、この作用で室内温度分布の均
一化による室内快適性向上と暖房エネルギーの有効利用
の改善効果が生じることが判明した。そこで、これらの
実験とコンピュータ シミュレーション結果に基づき、
本発明の空気循環装置を以下のように構成した。
【0010】本発明の循環装置は、床面近く及び天井近
くにそれぞれ開口を有するダクトと、このダクト内に設
置され床面近くの開口から室内空気を吸入し、天井近く
の開口へ空気を搬送する送風機とこのダクトに室外へ空
気を排気するための排気口を設けると共に、室外の空気
を室内に取り込むための室内側開口部を、このダクトの
天井近くの開口の近傍に設けたことを特徴とする。
【0011】このように構成することにより、外気を室
内に取り入れる室内側開口部を、空気循環装置の天井近
くの開口の近傍に設置できるので、暖房運転時に室内側
開口部から外気を導入しても室内に上記の空気循環装置
による、天井近くの開口から床面近くの開口に至る循環
流と同様の循環流をつくることができ、給気によって室
内温度分布の均一化を損なうことなく、むしろ助長する
ことができる。さらに、室内温度分布の均一化により暖
房機運転時の設定温度を下げることができ、省エネルギ
ーの効果も期待できる。
【0012】さらに、このように構成することにより、
外気を室内に取り入れる室内側開口部を、空気循環装置
の天井近くの開口近傍に設置できるので、室内空気の循
環運転から換気運転に切り替えても室内循環流に大きな
乱れを生ぜず不快感を与えることがない。
【0013】また、本発明の第2の循環装置は、暖房し
た室内で床面近く及び天井近くにそれぞれ開口を有する
ダクトと、このダクト内に設置され、床面近くの開口か
ら天井近くの開口へ空気を搬送する送風機と、このダク
トに室外へ空気を排気するための排気口を設けると共
に、室外の空気を室内に取り込むための室内側開口部
を、このダクトの天井近くの開口としたことを特徴とす
る。
【0014】このように構成することにより、外気を室
内に取り入れる室内側開口部を、空気循環装置の天井近
くの開口とすることができ構造が簡単となる。さらに、
このように構成することにより、快適性を損なうことな
く換気ために外気導入と内気循環を併用する場合に循環
内気と外気の混合が良好となり室内温度の均一化が促進
できる。
【0015】上記各発明の空気循環装置において、上記
送風機によって床面近く開口から吸入された室内の空気
を、上記排気口から室外へ排気する空気と前記天井近く
の開口へ循環する空気とに分割する手段を有し、その分
割割合を変化できるように構成するのがよい。すなわ
ち、暖房運転を開始した後、室内が快適な温度に達する
までに所定の時間を要するので、室内で人が活動するま
えから暖房機の運転開始する場合が多い。
【0016】しかし、この間、人がいないので空気換気
量は少なくてよいが、室内温度を急速に均一化するため
に、特願平10−246841号出願(参照)で記述した実験結
果から空気循環量は多くを要とする。一方、人のいる空
間が快適な温度に達した後は、空気換気量は所定の値だ
け必要となるが、空気循環量は少なくてよい。
【0017】そこで、このように構成することにより暖
房機で室内を一定温度まで暖める間は空気換気量を少な
くして、その分だけ空気循環量を増やし、一方、室内が
快適な温度に達した後は空気換気量を所定の値として、
その分空気循環量を減らすことにより、送風機の容量を
小さくすることができので、消費電力量と送風音の低減
が可能となる。
【0018】また、本発明の別の空気循環装置において
は、室外へ排気する室内空気と、室外から取り込む屋外
の空気とを熱交換させる手段を設けてあるので、室内か
ら排気される暖かい空気から熱回収が可能となり、更な
る快適性向上と省エネルギー効果が期待できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の空気
循環装置を図面に基づき詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明に係る空気循環装置の第1
の実施の形態を示す図である。
【0021】空気調和機は、室内ユニット1と室外ユニ
ット2から構成されるヒートポンプ式エアコンであっ
て、室内ユニット1は天井4(または天井付近の室壁)
に設置されている。室内ユニット1には熱交換器,ファ
ン,膨張弁(いずれも図示せず)が組み込まれ、室外ユニ
ットには圧縮機,四方弁,熱交換器,ファン(いずれも
図示せず)が組み込まれており、室内ユニット1と室外
ユニット2は冷媒配管3で接続されている。本発明の空
気循環装置は、床5及び天井4の付近に開口6,7を有
し、室壁にそって配置された空気ダクト8と該空気ダク
ト内に収納された空気循環ファン9を有するもので、該
ダクト8に室外へ空気を排気するための排気口10を設
けると共に、室外の空気を室内に取り込むための室内側
開口部12を、該ダクト8の天井近くの開口7の近傍に
設けて構成されている。
【0022】更に本発明の空気循環装置は、該空気循環
ファン9によって床面近くの開口6から吸入された室内
の空気を、天井付近の開口7へ搬送する空気循環量と、
上記排気口10から排気される空気換気量とに分割し、
その分割割合を可変に制御可能な風量分割装置11を有
し、空気循環ファン9と風量分割装置11とを制御する
制御盤13と、制御盤13に接続する手元スイッチ14
とから構成されている。空気循環ファンは、室内の空気
を床付近の開口6を通じて吸い込み天井付近の開口7か
ら室内へ、及び排気口10から室外へ吹き出すように運
転される。また制御盤13は天井に配置され、手元スイ
ッチ14は壁や柱の容易に人の手が届く位置に配置され
ている。
【0023】暖房運転の場合、室内ユニット1から温風
が吹き出すが、その比重が小さく軽いため上昇して天井
4付近を暖め、床5付近には冷たく比重の大きく重たい
空気が滞留する。しかも室内空気は健康管理の面から換
気する必要があり、室外の一段と冷たい空気を室内に取
り込むためこの傾向は一層助長される。
【0024】本発明の空気循環装置は、床5付近にある
冷たく重い空気を空気ダクト8の床付近の開口6を通じ
て空気循環ファン9により吸い込み、天井付近の開口7
から吹き出すため室内に自然対流による循環流を惹起
し、天井4付近と床5付近との温度差を小さくすること
ができるが、更に換気の際にも空気ダクト8の床付近の
開口6を通じて空気循環ファン9により吸い込んだ空気
を空気ダクト8に設けた排気口10から室外へ排気し、
それより一段と冷たく比重の大きな空気を空気ダクト8
の天井近くの開口12から室内に吹き出すため、室内に
惹起された自然対流による循環流を阻害することなく換
気が可能になる。
【0025】このため、天井4付近と床5付近との温度
差を小さくすることによる快適性の向上と、換気による
健康管理を同時に達成できる。さらには、ヒートポンプ
式エアコンは天井4付近の温度を検出して、これが設定
温度となるように能力を制御しているので、天井4付近
と床5付近との温度差が小さくなることにより、該エア
コンの検出温度と居住空間の温度との差が小さくなり、
不快感を与えることなく該エアコンの設定温度を下げる
ことが可能となる。その結果、該エアコンの消費電力を
低減できることになる。
【0026】本発明の空気循環装置による効果は、図1
0に示すようなヒートポンプ式エアコンを暖房運転した
時の室内の温度分布をコンピュータ シミュレーション
結果からも明らかである。図10では本発明による空気
循環装置を室内に設置し、簡単な一例として空気換気量
を0%、空気循環量100%で運転し、ヒートポンプ式
エアコンで暖房した時の室内の温度分布をコンピュータ
シミュレーションにより求めた結果である。図10
(a)は本発明による空気循環装置を使用しない場合の
室内の温度分布を示し、図10(b)は空気循環装置を
使用した場合の室内温度分布を示したものである。
【0027】図10(b)では、ヒートポンプ式エアコ
ンの室内ユニット吹き出しの暖気が自然対流により天井
近くに上昇しようとする流れを、床5面付近の開口6か
ら吸い込まれ、天井付近の開口7から吹き出される冷た
く比重の大きい空気で阻止し、下方へ向かう自然対流に
よる循環流が生じていることがわかる。これらの結果か
ら本発明の空気循環装置では、換気を行っても冷たく重
い外気が天井付近の開口7付近から吹き出されるため、
下方へ向かう自然対流による循環流が阻害されることな
く、むしろ助長されることが容易に理解できる。
【0028】さらに本発明の空気循環装置では、オフィ
スビル等で始業前または始業直後にヒートポンプ式エア
コンの暖房運転を立ち上げる場合、手元スイッチ14の
自動または手動操作により、運転制御盤13から空気循
環ファン9へ風量制御信号を送り、風量を最大にして短
時間で人の居る空間の温度を寒さを感じない適温まで上
昇させうるようにすると同時に、室の空気が汚染されて
いない始業前または始業直後は、該風量分割装置11で
室外への換気量を減らしその分室内の循環量を増やし
て、空気循環ファン9の能力を有効に活用することによ
り室内空気の循環効果を一層高めて、より一層短時間で
人の居る空間の温度を適温まで上昇させることが可能と
なる。さらに空気循環量を減らすことにより送風機の容
量を小さくすることができるので消費電力量と送風音の
低減も可能となる。
【0029】発明者等の実験ではヒートポンプ式エアコ
ンの暖房運転開始時、短時間で人の居る空間の温度を寒
さを感じない適温まで上昇させるには、空気循環ファン
9の空気循環の風量を最大にすることが効果的であるこ
とが判明している。本発明の適用によりヒートポンプ式
エアコンの暖房運転開始時、空気循環ファン9の風量を
最大にして短時間で人の居る空間の温度を適温まで上昇
させることができると共に、定常運転時には換気も可能
となるので健康管理にも有効である。
【0030】図2,図3は、本発明の第2の実施形態を
示す図である。本実施例では、天井付近の開口7および
室内側開口部12の近くに風量分割装置11と空気循環
ファン9を配置し、空気ダクト8の断面を図3に示すよ
うに幅が大きく高さの小さい長方形または角丸長方形ま
たは長円形に構成し、空気ダクト8をその長手寸法方向
を内壁16と平行にして内壁16から大きく突出しない
設置とする。
【0031】このように設置すると、床付近に大きな突
起物がないので空気循環ファン9下方の空間Aの部分に
もOA機器等を設置でき空間を有効に利用できる。なお
このとき、空気循環ファン9として多翼ファンを使用す
ると空気循環ファン9部の突出を小さくできる。さら
に、排気口10と室内側開口部12の外気流入口12a
とを隔てる位置に排気フード15を設けることにより、
排気口10から流出する排気流と外気流入口12aから
流入する外気流が短絡・混合することを防止できる。
【0032】図4は、本発明の第3の実施形態を示す図
である。本発明の空気循環装置は、床5及び天井4の付
近に開口6,7を有し内壁16にそって配置された空気
ダクト8と該空気ダクト内で天井側の開口部に収納され
た空気循環ファン9を有するもので、該ダクト8に室外
へ空気を排気するための排気口10を設けると共に、室
外の空気を室内に取り込むための室内側開口部17を該
ダクト8の天井近くの開口7と同一となるよう構成して
いる。
【0033】このように構成することにより、外気を室
内に取り入れる室内側開口部17を空気循環装置の天井
近くの開口7と同一に構成することができるので、構造
が簡単となる。さらに、このように構成することによ
り、快適性を損なうことなく換気するために風量分割装
置11を調整して、外気の導入と内気の循環を同時に行
う場合に、循環内気と外気の混合が良好となり室内温度
の均一化が促進できる。
【0034】図5,図6は、本発明の第4の実施形態を
示す図である。本発明の空気循環装置は、床5及び天井
4の付近に開口6,7を有し内壁16にそって配置され
た空気ダクト8と、該空気ダクト内で天井側の開口部に
収納された空気循環ファン9を有するもので、該ダクト
8に室外へ空気を排気するための排気口10(図示せ
ず)を設けると共に、室外の空気を室内に取り込むため
の室内側開口部12を天井近くの開口7の近傍の該ダク
ト8から分離し、内壁16に設けて構成されている。
【0035】図6は図5に示した空気循環装置の断面を
示す図である。天井付近の開口7と排気口10のみ有す
る点が、図2および図4に示した実施例と異なる。この
ように構成することにより、本発明の空気循環装置はシ
ステム的に構成でき、構成の自由度が増すと共に装置全
体として構造を簡単に構成できる。
【0036】図7は第5の実施形態を示す図である。本
発明の空気循環装置は、ダクトとして上部ダクト18,
中間ダクト19および下部ダクト20に分割して構成し
た点が図4に示した実施例と異なる。該上部ダクト18
は空気循環ファン9を収納し、室外から外気を取り入れ
るための室内側開口部17を兼ねる天井付近の開口7を
設け、さらに風量分割装置11を設けて、これを一体と
して壁16または天井4に取付板21を介して固定ネジ
22で取付け固定できるようにしてある。
【0037】また短尺下部ダクト20は床または壁16
に取付け固定し、中間ダクト19を下部ダクト20で支
え、上部ダクト18と互いに重なり合う部分を有して差
込み可能となるような構成である。このように構成する
と互いに重なり合う寸法(C)を変更できると共に、長さ
(D)の異なる中間ダクト19を組み替えることができ
るので、どのような天井高さの部屋にも取付け可能とな
る。
【0038】なお以上の発明で空気ダクト8の断面は、
長方形または角丸長方形または長円形であり空気の流れ
に傾斜して該空気ダクト8内にフィルタ(図示せず)を
組み込むことが可能である。さらに該空気ダクト8内
に、酸化チタン等の光触媒を含む脱臭抗菌性フィルタ
(図示せず)と、該フィルタを照射する紫外線ランプ
(図示せず)を組み込むことが可能である。
【0039】図8は本発明の第6の実施形態を示す図で
ある。本発明は、空気循環ファン9や風量分割装置11
に制御盤13から制御信号を出力するために必要とな
る、床5および天井4付近の温度を検出する床温センサ
ー23と天井温センサー24を、それぞれ空気循環ファ
ン9の空気吸込み口近傍と空気循環装置の天井近くの位
置に取付けた点に特徴がある。この発明は、空気循環フ
ァン9が作動し、空気がダクト8内を流れているとき
は、床4付近の空気の温度と空気循環ファン9の入口に
おける空気の温度は、ほぼ等しいという発明者らの測定
結果に基づきなされたものである。
【0040】このように構成すると、床温センサー23
を床付近に設置する必要がないので、床温センサー23
の信号線を短くでき設置が容易になると共に、構造も簡
単になる。
【0041】図9は、本発明第7の実施形態を示す図で
ある。本発明は、室内から排気する室内空気25と室内
に取り込む外気26とを熱交換させるための熱回収用熱
交換器27を設けた点が、他の実施例と異なる。暖房し
た室内の空気を換気する場合、排気する室内空気25と
室内に流入する外気26の温度差に比例した暖房エネル
ギーの損失を生じるが、このように構成すると室内に流
入する吸気28は、室内空気25と熱回収用熱交換器2
7で熱交換して外気25より温度が上昇するので、室内
空気24の温度と流入する吸気27の温度差が小さくな
り、暖房エネルギーの損失を最小限に抑えることができ
る。
【0042】なお、熱交換用熱交換器27は水分の交換
も可能な、所謂全熱交換器タイプでもよいことはいうま
でもない。このように構成すると、室外へ流出する水蒸
気量を低減できるので、冬場の乾燥外気を導入すること
による室内の空気の異状乾燥を防止できる効果がある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る空気
循環装置では、床面近く及び天井近くにそれぞれ開口を
有するダクトと、このダクト内に設置され床面近くの開
口から吸入した室内の空気を天井近くの開口へ搬送する
送風機と、このダクトに室外へ空気を排気するための排
気口を設けると共に、室外の空気を室内に取り込むため
の室内側開口部を、このダクトの天井近くの開口の近傍
に設けたので、暖房運転時に換気運転を行っても該空気
循環装置により惹起された天井付近から床面に向かう循
環を阻害することなく、室内温度分布の均一化ができ
る。また、該空気循環装置を室内空気の循環運転から換
気運転に切り替えた直後にも、室内循環流に大きな乱れ
を与えることがないので、不快感を与えることもない。
さらには、室内温度分布の均一化によりヒートポンプ式
エアコンの暖房運転時の設定温度を下げることも可能と
なり、省エネルギー効果も期待できる。
【0044】また、室内の空気循環量と換気量の割合を
可変に制御できるように構成してあるので、室内空気が
汚染されていない暖房運転開始時には室内の空気循環量
を増加して、速やかに室内空気温度の均一化を図り、室
内が快適な温度に達した後は換気量を所定の値に設定し
空気循環量を減らすことができる。これにより、送風機
の容量を小さくすることができるので消費電力量と送風
音の低減が可能となり、さらに暖房運転時の快適性と室
内空気の清浄化による健康管理も両立できる。
【0045】また、換気運転の際、室外へ排気する室内
空気と、室外から取り込む屋外の空気とを熱交換させる
手段を設けてあるので、室外へ排気する室内空気から熱
回収が可能となり、暖房運転時にヒートポンプ式エアコ
ンの熱負荷を低減して消費電力量を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す空気循環装置
図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す図であり、室
内への突出を低減する構造の空気循環装置を示す図であ
る。
【図3】本発明の空気循環装置のダクトの断面形状を示
す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態で、天井付近の開口
と、外気を取り込む開口を同一にした空気循環装置を示
す図である。
【図5】本発明の第4の実施形態で、外気を取り込む開
口を室内の壁面に設けた空気循環装置を示す斜視図であ
る。
【図6】外気を取り込む開口を室内の壁面に設けた空気
循環装置の断面形状を示す図である。
【図7】本発明の第5の実施形態で、ダクトを分割組立
て可能とした空気循環装置を示す図である。
【図8】本発明の第6の実施形態で、床面温度のセンサ
ーを空気循環ファンの吸込み口に設けた空気循環装置を
示す図である。
【図9】本発明の第7の実施形態で、排気する室内空気
と取り込む外気とを熱交換するための熱回収用熱交換器
を設けた空気循環装置を示す図である。
【図10】室内温度分布の計算結果を示す図である。
【図11】従来技術で、室内下部の高濃度ガスを天井付
近に搬送して室内ガス濃度の均一化を図る空気循環装置
を説明する図である。
【図12】従来の換気装置を使用することにより、空気
循環装置が創生した下方循環流が阻害される状態を説明
する図である。
【符号の説明】
1…室内ユニット、2…室外ユニット、4…天井、5…
床、6,7…ダクトの開口、8…空気ダクト、9…空気
循環ファン、10…排気口、11…風量分割装置、1
2,17…室内側開口部、16…内壁、18…上部ダク
ト、19…中間ダクト、20…下部ダクト、21…取付
け板、23…床温センサー、24…天井温センサー、2
5…室内空気、26…外気、27…熱回収用熱交換器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内の床面近く及び天井近くにそれぞれ開
    口を有する空気ダクトと、該空気ダクト内に設置され、
    床面近くの開口から吸入した室内の空気を天井近くの開
    口から室内へ循環する送風機を有する空気循環装置にお
    いて、該空気ダクトに室外へ室内空気を排気するための
    排気口を設けると共に、室外の空気を室内に取り込むた
    めの室内側開口部を該ダクトの天井近くの開口に近接し
    て設けることを特徴とする空気循環装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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