JP2001041305A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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JP2001041305A
JP2001041305A JP11216607A JP21660799A JP2001041305A JP 2001041305 A JP2001041305 A JP 2001041305A JP 11216607 A JP11216607 A JP 11216607A JP 21660799 A JP21660799 A JP 21660799A JP 2001041305 A JP2001041305 A JP 2001041305A
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slider
actuator
oil supply
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Hidekazu Nakamura
秀和 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基台のガイド溝に潤滑油を供給する潤滑油供
給ユニットの取付構造を改良することにより、その取扱
性を向上させると共に信頼性を高めることを可能にする
アクチュエータを提供すること。 【解決手段】 底壁と一対の側壁を備え横断面形状が略
U字状をなすとともに一対の側壁の内側面にそれぞれガ
イド溝を備えた基台と、基台の内側に移動可能に配置さ
れた移動体とを具備してなるアクチュエータにおいて、
移動体の移動方向両端の内少なくとも一端側であってそ
れぞれ左右両側にガイド溝に潤滑油を供給する潤滑油供
給ユニットを独立した状態で取り付けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、基台と該基台に沿
って移動可能に配置されたスライダとからなるアクチュ
ェータに係り、特に、基台に形成された転動体転動溝に
潤滑油を供給する潤滑油供給部材の取付構造を改良した
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】アクチュエータは概略次のような構成を
なしている。まず、基台があり、この基台内にはボール
ネジが配置されている。このボールネジは基台の端内に
収容・配置されたサーボモータによって適宜の方向に適
当量だけ回転されるようになっている。上記ボールネジ
にはボールナットがその回転を規制された状態で螺合し
ていて、ボールネジが適宜の方向に回転することにより
左右何れかの方向に移動するようになっている。
【0003】上記基台にはスライダがガイド機構を介し
て移動可能に取り付けられていて、このスライダは上記
ボールナットに取付・固定されている。よって、サーボ
モータによってボールネジが適宜の方向に適当量回転す
ることにより、ボールナットひいてはスライダが左右何
れかの側に移動するものである。
【0004】上記ガイド機構を説明すると、まず、基台
側の両側壁の内周面にはそれぞれボールが転動するボー
ル転動溝が形成されている。一方、上記スライダ側にお
いても、その両外側壁にボールが転動するボール転動溝
が形成されている。又、スライダ側においては、上記転
動溝に平行に一対のボールリターン路が形成されてい
て、これらボールリターン路の端にはボールリターン部
材が取り付けられている。
【0005】そして、スライダが基台に沿って移動する
場合には、複数個のボールがスライダ側のボール転動溝
と基台側のボール転動溝の間を転動し、ボールリターン
部材を介してスライダ側のボールリターン路内に入り、
以下、それを繰り返しながら複数個のボールを転動・循
環させながら移動していくものである。
【0006】上記構成をなすアクチュエータにおいて
は、基台側のボール転動溝とスライダ側のボール転動溝
に潤滑油を供給することが行われている。すなわち、ス
ライダの両端において、それぞれ潤滑油供給部材を取り
付け、該潤滑油供給部材から潤滑油を供給するものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。すなわち、従来のアクチュ
エータの場合には、スライダの両端において、それぞれ
潤滑油供給部材が設けられている。その際、その潤滑油
供給部材は左右のボール転動溝に対してこれを1個の潤
滑油供給部材でカバーする構成になっている。その為、
ボールネジ等の駆動部と干渉することになるので、これ
を回避するような溝を形成する必要があると共に、組み
立てる際にも、ボールネジ等の駆動部との関係上完成後
に後付けすることはできず、組立途中に適宜のタイミン
グで組み込む必要があった。したがって、潤滑油供給部
材を何らかの理由で保守・点検、或いは、交換したい場
合には、装置全体を分解しなければならず、その取扱が
困難であるという問題があった。又、アクチュエータが
大型化した場合には(特に、左右の幅が大きくなった場
合)、左右で一体化されている潤滑油供給部材も大型化
してしまうという問題があった。又、1個の潤滑油供給
部材によって左右のボール転動溝をカバーする構成であ
るので、取付誤差に起因して、潤滑油供給部材が左右方
向にずれて取り付けられてしまった場合には、左右何れ
かの側において接触不良(潤滑油供給部材とボール転動
溝との間の接触不良)が生じてしまうという問題があっ
た。又、そのような接触不良が発生した場合においてこ
れを修正しようとしても、既に説明したように、装置全
体を分解しなければならず、その取扱が困難であるとい
う問題があった。
【0008】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、基台のガイド溝に潤滑
油を供給する潤滑油供給部材の取付構造を改良すること
により、その取扱性を向上させると共に信頼性を高める
ことを可能にするアクチュエータを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明の請求項1によるアクチュエータは、底壁と一
対の側壁を備え横断面形状が略U字状をなすとともに上
記一対の側壁の内側面にそれぞれガイド溝を備えた基台
と、上記基台の内側に移動可能に配置された移動体と、
を具備してなるアクチュエータにおいて、上記移動体の
移動方向両端の内少なくとも一端側であってそれぞれ左
右両側に上記ガイド溝に潤滑油を供給する潤滑油供給ユ
ニットを独立した状態で取り付けたことを特徴とするも
のである。又、請求項2によるアクチュエータは、請求
項1記載のアクチュエータにおいて、上記基台の内側に
移動可能に配置されたスライダを備えていて、該スライ
ダの移動方向両端の内少なくとも一端側であってそれぞ
れ左右両側に上記ガイド溝に潤滑油を供給する潤滑油供
給ユニットを独立した状態で取り付けたことを特徴とす
るものである。又、請求項3によるアクチュエータは、
請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記基台の内
側に移動可能に配置されたスライダを備えていると共
に、該スライダの移動方向両側にはスライダと共に移動
する中間サポートが配置されていて、該中間サポートの
移動方向両端の内少なくとも一端側であってそれぞれ左
右両側に上記ガイド溝に潤滑油を供給する潤滑油供給ユ
ニットを独立した状態で取り付けたことを特徴とするも
のである。又、請求項4によるアクチュエータは、請求
項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおい
て、上記潤滑油供給ユニットは潤滑部材を備えていて、
該潤滑部材を弾性部材によって上記基台側のガイド溝に
押し付けるように構成されていることを特徴とするもの
である。又、請求項5によるアクチュエータは、請求項
4記載のアクチュエータにおいて、左右の潤滑油供給ユ
ニットのそれぞれの潤滑部材を共有の弾性部材により上
記基台側のガイド溝に押し付けるように構成されている
ことを特徴とするものである。又、請求項6によるアク
チュエータは、請求項1〜請求項5の何れかに記載のア
クチュエータにおいて、上記潤滑油供給ユニットが複数
段積層・配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項7によるアクチュエータは、請求項1〜請求
項6の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記潤
滑油供給ユニットに設けられている潤滑部材は、潤滑油
含有ポリマー部材であることを特徴とするものである。
又、請求項8によるアクチュエータは、請求項1〜請求
項7の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記潤
滑油供給ユニットに設けられている潤滑部材は、潤滑油
含有多孔質部材であることを特徴とするものである。
又、請求項9によるアクチュエータは、請求項1〜請求
項8の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ス
ライダは上記基台との間に複数個の転動体を転動・循環
させながら移動するものであることを特徴とするアクチ
ュエータ。又、請求項10によるアクチュエータは、請
求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにお
いて、スライダはボールネジ・ボールナット方式又はベ
ルト駆動方式又はリニアモータ方式により駆動されるも
のであることを特徴とするものである。
【0010】すなわち、移動体の移動方向両端の内少な
くとも一端側であって左右両側にそれぞれ独立した状態
で潤滑油供給ユニットを取り付けるようにしたものであ
る。それによって、移動体を駆動するための他の機器と
干渉させることなく取り付けることが可能になり、組立
完了後に後付けするこが可能になる。したがって、保守
・点検・交換に際しても、装置を分解することなく行う
ことができる等、その取扱が容易になる。又、上記移動
体としては様々なものが考えられ、まず、スライダが考
えられる。この場合には、スライダの移動方向両端の少
なくとも一端側において、左右独立した状態で潤滑油供
給ユニットを取り付けるものである。又、スライダを設
けると共に該スライダの移動方向両側に中間サポートを
配置する場合がある。その中間サポートの移動方向両端
の少なくとも一端側において、左右独立した状態で潤滑
油供給ユニットを取り付けるものである。尚、スライダ
と中間サポートが設けられている場合に、その何れかに
設けるか両方に設けるか等については任意に設定すれば
よい。又、潤滑油供給ユニットの構造として、潤滑部材
を弾性部材によって基台側のガイド溝に押し付けるよう
に構成した場合には、潤滑部材を確実にガイド溝に押し
付けることができる。又、左右の潤滑油供給ユニットと
それぞれの潤滑部材を共有の弾性部材により上記基台側
のガイド溝に押し付けるように構成した場合にはそれだ
け部品点数が減少することになる。又、潤滑油供給ユニ
ットを複数段積層・配置した場合には、それだけ潤滑効
果が高まることになる。又、潤滑油供給ユニットに設け
られている潤滑部材としては、潤滑油含有ポリマー部材
や潤滑油含有多孔質部材が考えられる。又、スライダは
上記基台との間に複数個の転動体を転動・循環させなが
ら移動するものとすることが考えられる。又、駆動方式
としては様々な方式が考えられるが、例えば、ボールネ
ジ・ボールナット方式又はベルト駆動方式又はリニアモ
ータ方式により駆動することが考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図9を参照して本
発明の第1の実施の形態を説明する。図1乃至図3に示
すように、まず、基台1があり、この基台1は、その横
断面形状が略U字状をなしている。この基台1は、例え
ば、軽金属或いは軽合金、具体的には、アルミニウム合
金の押出加工により形成されており、その軽量化が図ら
れている。又、上記基台1は、底壁1a、一対の側壁1
b、1cを備えている。上記底壁1aは、図2及び図3
に示すように、中空状に形成されており、軽量化と高剛
性化が図られている。尚、軽金属或いは軽合金として
は、アルミニウム合金以外に、例えば、マグネシウム合
金、チタン合金等が考えられる。
【0012】上記基台1の図1中右端にはハウジング3
が連結・固定されている。このハウジング3内にはサー
ボモータ5が収容・配置されている。このサーボモータ
5は、図示しないステータ(固定子)と、このステータ
の内周側に回転可能に収容された図示しないロータ(回
転子)とから構成されている。上記ロータはボールネジ
一体型の出力軸11に固着されている。上記出力軸11
の図1の左側部分にはボールネジ13が形成されてい
る。
【0013】上記出力軸11はその両端部を図示しない
軸受部材によって回転可能に支持されている。又、出力
軸11の図1中右側には、サーボモータの回転量を検出
する検出器23が取り付けられている。又、この検出器
23が取り付けられている部分はカバー25によって覆
われている。尚、上記カバー25は上記ハウジング3に
連結・固定されている。
【0014】上記出力軸11のボールネジ13の部分に
はボールナット27がその回転を規制された状態で螺合
している。このボールナット27にはスライダ29が取
付・固定されている。このスライダ29に図示しない各
種の機器が搭載されることになる。又、このスライダ2
9も、軽金属或いは軽合金、例えば、アルミニウム合金
製となっていて、その軽量化が図られている。
【0015】上記基台1とスライダ29の構造をさらに
詳しく説明する。図2及び図3に示すように、まず、基
台1の一対の側壁1b、1cの内側には、凹部41が形
成されていて、この凹部41には鋼製のガイドレール4
3が取り付けられている。そして、このガイドレール4
3には、転動体としてのボール45が転動するボール転
動溝47が形成されている。尚、一対の側壁1b、1c
における構成は同じであるので、図中同一部分には同一
符号を付してある。
【0016】一方、スライダ29側をみてみると、その
左右両外壁には、凹部49が形成されていて、この凹部
49には鋼製のガイドレール51が取り付けられてい
る。そして、このガイドレール51には、転動体として
の上記ボール45が転動するボール転動溝53が形成さ
れている。尚、左右両外壁においてその構成は同じであ
るので、図中同一部分には同一符号を付してある。
【0017】又、図3に示すように、スライダ29側に
おいては、左右においてそれぞれボールリターン路5
5、57が形成されている。又、スライダ29の上記ボ
ールリターン路55、57の端には、図4及び図5に示
すようなボールリターン部材59が取り付けられてい
る。これらボールリターン部材59の内側にはボールリ
ターン湾曲路61が形成されている。
【0018】そして、既に説明したサーボモータ5が適
宜の方向に回転すると、それによって、出力軸11が同
方向に回転する。それによって、ボールネジ13も同方
向に回転し、それによって、回転を規制されているボー
ルナット27及びそこに取付・固定されているスライダ
29が適宜の方向に移動する。そして、スライダ29が
移動する際、スライダ29と基台1との間に配置された
複数個のボール45が転動・循環し、それによって、ス
ライダ29の動作を円滑なものとしている。
【0019】すなわち、複数個のボール45は、基台1
側のボール転動溝47とスライダ29側のボール転動溝
51との間、ボールリターン部材59のボールリターン
湾曲路61、スライダ29側のボールリターン路55
(又は、リターン路57)を介して転動・循環するもの
である。
【0020】さて、図1及び図2に示すように、上記ボ
ールリターン部材59の外側には潤滑油供給ユニット7
1が着脱可能に取り付けられている。この潤滑油供給ユ
ニット71は、図4乃至図9に示すように、まず、シー
ルケース73を備えていて、このシールケース73のボ
ールリターン部材61側には、プレート75と潤滑油含
有ポリマー部材77が積層された状態で収容されてい
る。又、上記潤滑油含有ポリマー部材77は、スプリン
グ79によって、外側、すなわち、基台1側のボール転
動溝47側に押圧されている。又、上記シールケース7
3の外側にはシール81が設置されている。又、このよ
うな構成をなす潤滑油供給ユニット71は、スライダ2
9の軸方向両端であってそれぞれ左右に独立して設けら
れている(合計4個)。
【0021】図6はシールケース73内にプレート75
が載置された様子を示す平面図であり、図7はさらにそ
の上に潤滑油含有ポリマー部材77が載置された様子を
示す平面図であり、図8はシールケース73の外側にシ
ール81が載置された様子を示す平面図である。又、上
記潤滑油含有ポリマー部材77は、基台1側のボール転
動溝47の形状に合致するような形状の凸部77aを備
えていて、該凸部77aが上記ボール転動溝47に密着
した状態で摺接することになり、それによって、含有す
る潤滑油を徐々にしみ出すようにして供給するものであ
る。尚、その他の部材も上記潤滑油含有ポリマー部材7
7の形状に合わせた形状になっている。
【0022】ここで、潤滑油含有ポリマー部材77に関
して説明する。潤滑油含有ポリマー部材77は次のよう
な製造工程を経て得られる。すなわち、ポリオレフィン
系のモノマーからなる樹脂粉末に(例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテ
ン等)、ポリαオレイン油又はパラフィン系基油からな
る潤滑油を混合・拡散させる。次に、脱泡処理して所定
の型内に流し込み、恒温炉内で上記樹脂が十分溶融可能
な温度で加熱溶融させる。次に、これを冷却・固化して
潤滑油含有ポリマー部材77とするものである。
【0023】又、潤滑油含有ポリマー部材77の成分組
成比であるが、全重量に対してポリオレフィン系の合成
樹脂が20〜90%、潤滑油が10〜80%である。
又、予め各種添加剤(例えば、酸化防止剤、防錆剤、消
泡剤、耐摩耗剤、極圧剤、スラッジ分散剤等)を添加し
たものでもよい。又、潤滑油の保持特性を改善するため
に、必要に応じて超高分子量ポリエチレン(分子量1×
10〜5×10)と低分子量ポリエチレンやポリエ
チレンワックス(分子量1×10〜5×10)を混
合したものを使用してもよい。又、その混合比率を変え
ることにより、潤滑油保持特性と機械的強度を改善する
ことができる。又、その機械的強度を増すために、熱可
塑性の樹脂を必要に応じて混合して使用するとこが考え
られる。尚、関連する技術を開示するものとして、例え
ば、特公昭47−3455号公報や特公昭63−232
39号公報等がある。
【0024】次に、本実施の形態で使用した潤滑油含浸
ポリマー部材77は次のようなものである。まず、30
wt%の超高分子量ポリエチレン(三井化学株式会社製
のミペロンMX−221U)と70wt%オレフィン系
基油からなる潤滑油(出光興産株式会社製のメカニック
オイル100)とを混合・拡散し、ポリエチレンの溶融
温度以上であって鉱油の引火点以下で加熱する(160
℃〜200℃)。そして、ポリエチレンが溶融するのに
十分な時間を経過した後、ポリエチレンが冷却・固化す
る温度に下げる。次に、生成された組成物を切削、切断
などの機械加工を必要に応じて施して本実施の形態にお
ける潤滑油含浸ポリマー部材77としている。尚、機械
的強度或いは潤滑油の放出量を調整するために、10w
t%の低分子量ポリエチレンを混合させる場合もある。
【0025】以上の構成を基にその作用を説明する。ま
ず、サーボモータ5が適宜方向に適当量だけ回転する
と、それによって、ボールネジ13が同方向に回転す
る。このボールネジ13の回転によって、ボールナット
27及びそれに固定されているスライダ29が左右何れ
かの方向に所定量だけ移動する。これがアクチュエータ
としての通常の動作である。
【0026】上記ボールナット27及びスライダ29の
左右への移動により、スライダ29に取り付けられてい
る潤滑油供給ユニット71も移動することになる。その
際、潤滑油供給ユニット71の潤滑油含有ポリマー部材
77は、スプリング79によって、基台1側のボール転
動溝47側に押し付けられていて、そこから潤滑油を徐
々に供給するようにしている。
【0027】以上、本実施の形態によると次のような効
果を奏することができる。まず、潤滑油供給ユニット7
1が左右においてそれぞれ独立して設けられているの
で、ボールネジ13等の駆動部と干渉することなく取り
付けることができる。そして、保守・点検・交換時等に
おいても、装置全体を分解することなく作業を行うこと
ができる。又、左右独立して設けられているで、従来の
ように、取付精度によってボール転動溝47に対する密
着度が低下してしまうといったことを防止することがで
きると共のに、仮に、そのようなことがあっても容易に
調整することができる。又、各潤滑油供給ユニット71
における潤滑油含有ポリマー部材77はスプリング79
によってボール転動溝47側に確実に押圧されているの
で、ボール転動溝47に対する密着度も確実なものとな
る。
【0028】次に、図10及び図11を参照して本発明
の第2の実施の形態を説明する。前記第1の実施の形態
の場合には、各ボールリターン部材59に1個の潤滑油
供給ユニット71を取り付けたが、この第2の実施の形
態の場合には、これを二段にわたって積層させたもので
ある。それによって、潤滑油供給効果をさらに高めるこ
とができる。
【0029】次に、図12乃至図14を参照して、本発
明の第3の実施の形態を説明する。前記第1及び第2の
実施の形態の場合には、スライダ29の軸方向両側にお
いてそれぞれ左右独立した状態で潤滑油供給ユニット7
1を設けていたが、個の第3の実施の形態の場合には、
その内、潤滑油含有ポリマー部材77を、基台1側のボ
ール転動溝47側に押圧するための弾性部材を共有する
ように構成したものである。すなわち、左右の潤滑油供
給ユニット71、71の間にスプリング91を配置し、
このスプリング91によって、左右の潤滑油供給ユニッ
ト71、71ひいてはそれぞれの潤滑油含有ポリマー部
材77を、基台1側のボール転動溝47側に押圧するよ
うにしたものである。尚、図中符号93は共通のカバー
である。したがって、それだけ部品点数が減少すること
になり、小型のアクチュエータに対して効果的に対応す
ることができる。
【0030】次に、図15乃至図18を参照して本発明
の第4の実施の形態を説明する。前記第1〜第3の実施
の形態の場合には、基台1の内側にスライダ29を移動
可能に配置し、このスライダ1の両側に潤滑油供給ユニ
ット71を取り付けた物を例に挙げて説明したが、この
第4の実施の形態の場合には、スライダ71の両側に中
間サポート101、103を配置した場合において、そ
の内の中間サポート101の端に中間サポート71を設
けたものである。
【0031】上記中間サポート101、103は、連結
棒105、107を介して連結されている。これら連結
棒105、107は、スライダ29を貫通している。
又、上記中間サポート101、103は、ワイヤ109
a、109b、109c、109dを介して、スライダ
29に連結されている。上記ワイヤ109c、109d
は両端に配置された回転体111、113に巻回されて
いる。そして、上記中間サポート101、103は、ス
ライダ29の移動動作に連動して移動するようになって
いる。例えば、スライダ29が図15中左側に距離
(L)だけ移動すれば、中間サポート101、103
は、同方向に距離(L/2)だけ移動することになる。
同様に、スライダ29が図15中右側に距離(L)だけ
移動すれば、中間サポート101、103は、同方向に
距離(L/2)だけ移動することになる。
【0032】そして、上記中間サポート101の図15
中左側端には、潤滑油供給ユニット71が左右独立した
状態で、且つ、二段重ねの状態で取り付けられている。
各潤滑油供給ユニット71の構成は、前記第1の実施の
形態で説明したものと同じである。このように、スライ
ダ29とは別に配置された中間サポート101に潤滑油
供給ユニット71を設ける構成でも同様の効果を奏する
ことができる。
【0033】尚、本発明は前記第1乃至第4の実施の形
態に限定されるものではない。まず、潤滑部材として
は、潤滑油含有多孔質部材であってもよい。又、潤滑油
供給ユニットを三段以上積層させてもよい。又、アクチ
ュエータとしての駆動方式はこれを特に限定するもので
はなく、ボールネジ・ボールナット機構以外の駆動方
式、例えば、ベルト駆動方式、リニアモータ方式であっ
ても同様に適用できる。又、ボール等の転動体を転動さ
せる構成に限定されるものでもない。又、基台等の材質
については、軽金属或いは軽合金に限定されるものでは
なく、鋼製等であってもよい。又根前記各実施の形態で
は、潤滑油供給ユニットをボールリターン部材に着脱可
能に取り付けたが、接着・固定するようにしてもよい。
又、スライダの移動方向両側端に設けるか何れか一方の
みに設けるか、スライダと中間サポートを配置した場合
にスライダのみに設けるか中間サポートのみに設けるか
両方に設けるか、中間サポートに設ける場合に全ての中
間サポートに設けるか何れかの中間サポートに設ける
か、等については任意に設定すればよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によるアクチ
ュエータによると、まず、潤滑油供給ユニットが左右に
おいてそれぞれ独立して設けられているので、駆動部等
と干渉することなく取り付けることができる。そして、
保守・点検・交換時等においても、装置全体を分解する
ことなく作業を行うことができる。又、左右独立して設
けられているので、従来のように、取付精度によってガ
イド溝に対する密着度が低下してしまうといったことを
防止することができると共のに、仮に、そのようなこと
があっても容易に調整することができる。又、潤滑油供
給ユニットの構造として、潤滑部材を弾性部材によって
基台側のガイド溝に押し付けるように構成した場合に
は、潤滑部材を確実にガイド溝に押し付けることができ
る。又、左右の潤滑油供給ユニットとそれぞれの潤滑部
材を共有の弾性部材により上記基台側のガイド溝に押し
付けるように構成した場合にはそれだけ部品点数が減少
することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、アクチ
ュエータの全体の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1の
II−II断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1の
III−III断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、スライ
ダの端に取り付けられているリターン部材の平面図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、スライ
ダの端に取り付けられているボールリターン部材の断面
図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態を示す図で、潤滑油
供給ユニットの構成を示す平面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態を示す図で、潤滑油
供給ユニットの構成を示す平面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態を示す図で、潤滑油
供給ユニットの構成を示す平面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態を示す図で、潤滑油
供給ユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す図で、スラ
イダの端に取り付けられているボールリターン部材に潤
滑油供給ユニットを二段に積層させて取り付けた状態を
示す平面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態を示す図で、スラ
イダの端に取り付けられているボールリターン部材に潤
滑油供給ユニットを二段に積層させて取り付けた状態を
示す断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態を示す図で、アク
チュエータの横断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態を示す図で、アク
チュエータの横断面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態を示す図で、潤滑
油供給ユニットの分解斜視図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態を示す図で、アク
チュエータの平面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態を示す図で、アク
チュエータの側断面図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態を示す図で、図1
5のXVII−XVII断面図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態を示す図で、潤滑
油供給ユニットの平面図である。
【符号の説明】
1 基台 3 ハウジング 5 サーボモータ 11 サーボモータの出力軸 13 ボールネジ 27 ボールナット 29 スライダ 45 ボール(転動体) 47 ボール転動溝(転動体転動溝) 53 ボール転動溝(転動体転動溝) 71 潤滑油供給ユニット 73 シールケース 75 プレート 77 潤滑油含有ポリマー部材 79 スプリング 81 シール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA02 AA43 AA52 AA64 CA01 EA01 EA14 EA53 FA32 FA48 3J104 AA03 AA23 AA34 AA69 AA73 AA76 AA79 BA05 BA21 CA06 CA22 DA05 EA10 5H607 AA12 BB01 BB11 BB14 BB21 DD03 EE52 EE56 GG25 KK07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底壁と一対の側壁を備え横断面形状が略
    U字状をなすとともに上記一対の側壁の内側面にそれぞ
    れガイド溝を備えた基台と、 上記基台の内側に移動可能に配置された移動体と、 を具備してなるアクチュェータにおいて、 上記移動体の移動方向両端の内少なくとも一端側であっ
    てそれぞれ左右両側に上記ガイド溝に潤滑油を供給する
    潤滑油供給ユニットを独立した状態で取り付けたことを
    特徴とするアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクチュエータにおい
    て、 上記基台の内側に移動可能に配置されたスライダを備え
    ていて、該スライダの移動方向両端の内少なくとも一端
    側であってそれぞれ左右両側に上記ガイド溝に潤滑油を
    供給する潤滑油供給ユニットを独立した状態で取り付け
    たことを特徴とするアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアクチュエータにおい
    て、 上記基台の内側に移動可能に配置されたスライダを備え
    ていると共に、該スライダの移動方向両側にはスライダ
    と共に移動する中間サポートが配置されていて、該中間
    サポートの移動方向両端の内少なくとも一端側であって
    それぞれ左右両側に上記ガイド溝に潤滑油を供給する潤
    滑油供給ユニットを独立した状態で取り付けたことを特
    徴とするアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3の何れかに何れかに
    記載のアクチュエータにおいて、 上記潤滑油供給ユニットは潤滑部材を備えていて、該潤
    滑部材を弾性部材によって上記基台側のガイド溝に押し
    付けるように構成されていることを特徴とするアクチュ
    エータ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のアクチュエータにおい
    て、 左右の潤滑油供給ユニットのそれぞれの潤滑部材を共有
    の弾性部材により上記基台側のガイド溝に押し付けるよ
    うに構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5の何れかに記載のア
    クチュエータにおいて、 上記潤滑油供給ユニットが複数段積層・配置されている
    ことを特徴とするアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6の何れかに記載のア
    クチュエータにおいて、 上記潤滑油供給ユニットに設けられている潤滑部材は、
    潤滑油含有ポリマー部材であることを特徴とするアクチ
    ュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7の何れかに記載のア
    クチュエータにおいて、 上記潤滑油供給ユニットに設けられている潤滑部材は、
    潤滑油含有多孔質部材であることを特徴とするアクチュ
    エータ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8の何れかに記載のア
    クチュエータにおいて、 上記スライダは上記基台との間に複数個の転動体を転動
    ・循環させながら移動するものであることを特徴とする
    アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9の何れかに記載の
    アクチュエータにおいて、 スライダはボールネジ・ボールナット方式又はベルト駆
    動方式又はリニアモータ方式により駆動されるものであ
    ることを特徴とするアクチュエータ。
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