JP2001038804A - 円筒状フィルムの製造方法及びこれにより得られた円筒状フィルム - Google Patents
円筒状フィルムの製造方法及びこれにより得られた円筒状フィルムInfo
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Abstract
熱収縮させる際に、空気溜りの発生を抑制して、ベコの
ない平滑な円筒状フィルムを安価に製造することができ
る円筒状フィルムの製造方法及びこれにより得られる円
筒状フィルムを提供することにある。 【解決手段】 予め筒状に成形したチューブを型に被せ
て加熱することにより、チューブを収縮させ、所定の周
長を有する円筒状フィルムを得る製造方法において、表
面に5μm以上の凹凸を有する型を用いる円筒状フィル
ムの製造方法及びこれにより得られた円筒状フィルム。
Description
いられる、中間転写ベルト、転写搬送ベルト、搬送ベル
ト、定着フィルム等の円筒状フィルムの製造方法に関
し、詳しくは中間転写ベルト又は転写搬送ベルトの製造
方法に関する。
トナー像を、紙等の転写材に転写する前に、一旦前記ト
ナー像を中間転写ベルト上に転写して、その後、中間転
写ベルト上のトナー像を転写材に転写して画像を得るた
めに用いるベルト)や転写搬送ベルト(像担持体上のト
ナー像を転写材に転写し、かつ転写材を搬送するために
用いるベルト)を使用した画像形成装置は、カラー画像
情報や多色画像情報の複数の成分色画像を順次積層転写
してカラー画像や多色画像を合成再現した画像形成物を
出力するカラー画像形成装置や多色画像形成装置、又は
カラー画像形成機能や多色画像形成機能を具備させた画
像形成装置として有効であるが、ベルトは表面に凹凸の
ない平滑なものが要求されている。表面に凹凸のない平
滑なものが要求されるという点では、中間転写ベルトも
転写搬送ベルトも同じであるので、以後、中間転写ベル
トを用いてカラー画像形成装置の説明を行う。
ー画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリン
ター)の一例である。
ドラム状の電子写真感光体1(以下、感光ドラムと記
す)は、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピー
ド)で回転駆動される。
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の露光手段による露光光3を受ける。このように
して、カラー画像の第1の色成分像(例えば、イエロー
色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
エロー色現像器41)により第1色であるイエロー成分
像に現像される。この時、第2〜第4の現像器、すなわ
ちマゼンタ現像器42、シアン色現像器43及びブラッ
ク色現像器44は作動しておらず、感光ドラム1には作
用していないので、前記第1色のイエロー成分画像は、
前記第2〜第4の現像器による影響を受けない。中間転
写ベルト5は、矢印の方向に感光ドラム1とほぼ同じ表
面移動速度で(又は中間転写ベルト5の方が若干速く)
回転駆動される。
イエロー成分像が、感光ドラム1と中間転写ベルト5と
のニップ部を通過する過程で、1次転写ローラ6を介し
てバイアス電源30から中間転写ベルト5に印加される
1次転写バイアスによって形成される電界により、中間
転写ベルト5の外周面に順次転写(1次転写)されて行
く。1次転写バイアスは、例えば+100V〜+2kV
の範囲である。中間転写ベルト5に対応する第1色のイ
エロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面
は、クリーニング装置13により清掃される。
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が、順次中間転写ベルト5上に重ね合わせて転写
され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画
像が、中間転写ベルト5上に形成される。なお、感光ド
ラム1から中間転写ベルト5への第1〜第3色のトナー
画像の1次転写工程において、2次転写ローラ7及び転
写残トナー帯電部材9は、中間転写ベルト5から離間し
ている。2次転写ローラ7は、2次転写対向ローラ8に
対応し平行に軸受させて中間転写ベルト5の下面部に配
設してある。
ナー画像が、中間転写ベルト5上に形成された後、2次
転写ローラ7が中間転写ベルト5に当接され、給紙ロー
ラ11から中間転写ベルト5と2次転写ローラ7との当
接部分に所定のタイミングで第2の画像担持体である転
写材Pが給送され、2次転写バイアスがバイアス電源3
1から2次転写ローラ7に印加されることにより、中間
転写ベルト5上に転写された合成カラートナー画像は、
転写材Pに2次転写される。合成カラートナー画像が転
写された転写材Pは、定着器15へ導入され加熱定着さ
れる。
ルト5には転写残トナー帯電部材9が当接され、感光ド
ラム1とは逆極性のバイアスを印加することにより、転
写材Pに転写されずに中間転写ベルト5上に残留してい
るトナー(転写残トナー)に、感光ドラム1と逆極性の
電荷が付与される。前記転写残トナーは、感光ドラム1
との当接部及びその近傍において感光ドラム1に静電的
に転写されることにより、中間転写ベルト5がクリーニ
ングされる。
置を有するカラー電子写真装置は、従来の技術である転
写ドラム上に張り付け又は吸着せしめ、そこへ第1の画
像担持体上から画像を転写する画像形成装置を有したカ
ラー電子写真装置、例えば特開昭63−301960号
公報中で述べられたごとくの転写装置と比較すると、第
2の画像担持体である転写材になんら加工や制御(例え
ば、グリッパーに把持する、吸着する及び曲率をもたせ
る等)を必要とせずに中間転写ベルトから画像を転写す
ることができるため、封筒、ハガキ、ラベル紙等、40
g/m2程度の薄い紙から200g/m2程度の厚い紙ま
で、幅の広狭や長さの長短によらず転写可能であるとい
う利点を有している。
ては、中間転写ベルトを用いたカラー複写機、カラープ
リンター等が稼働し始めている。
像から第4色目のトナー画像までが、1つの感光体から
中間転写ベルト上に逐次転写されたが、複数の感光体上
に各色成分のトナー画像を形成し、トナー画像を中間転
写ベルト上に順次転写する方法や、1つの感光体上に複
数色成分のトナー画像を形成し、その後、トナー画像を
中間転写ベルト上に一括転写する方法等もある。もちろ
ん、これ以外の画像形成プロセスを経てフルカラー画像
を出力する、中間転写ベルトを用いた電子写真装置もあ
る。
凹凸の部分で1次転写不良や2次転写不良が発生し、転
写抜けが発生する。従って、中間転写ベルトには、凹凸
があってはならない。また、転写搬送ベルトに凹凸があ
る場合、転写抜けが発生したり、記録用紙の吸着力が弱
まって色ズレの悪化や搬送不良を引き起こすため、転写
搬送ベルトにも凹凸があってはならない。更に、中間転
写ベルト、転写搬送ベルトに共通する問題として、ベル
トに凹凸があると、ベルトをプーリに張架して回転させ
たときに、凹凸部分に応力が集中するため、凹凸部分に
亀裂が生じ易くなってベルトの寿命が短くなってしまう
という問題点がある。
ベルトには凹凸のない平滑なものが求められている一方
で、安価に製造することも求められている。中間転写ベ
ルトや転写搬送ベルトを安価に製造するには、熱可塑性
樹脂を溶融混練し、これを環状ダイスから押出して任意
の長さに切断すればよい。しかし、このままでは、押出
しによって得られるチューブの径を精度良く一定に保つ
ことが困難であるので、後工程によって寸法の矯正を行
う必要がある。
4−78990号公報、特公平6−104340号公報
等に記載されているように、前記チューブを型に被せて
加熱し、チューブを熱収縮させることによって、チュー
ブの内径を型の外径と一致させる方法が考えられる。
ると、チューブを熱収縮させるとき、チューブと型との
間に存在する空気が完全に抜け切らずに空気溜りになっ
てしまうことが多く、得られる円筒状フィルムには、空
気溜りに起因する凸部(円筒状フィルムを切り裂いて平
らな所に置き、横から見たときに部分的に盛り上がって
いる状態。本願では、以後この現象をベコと呼ぶ)が発
生してしまうことが判明した。
縮させるだけでは、空気溜りに起因するベコが発生して
しまうために、安価で平滑な円筒状フィルムを得ること
ができないという問題があった。
塑性樹脂からなるチューブを型に被せて熱収縮させる際
に、空気溜りの発生を抑制して、ベコのない平滑な円筒
状フィルムを安価に製造することができる円筒状フィル
ムの製造方法及びこれにより得られる円筒状フィルムを
提供することにある。
状に成形したチューブを型に被せて加熱することによ
り、チューブを収縮させ、所定の周長を有する円筒状フ
ィルムを得る製造方法において、表面に5μm以上の凹
凸を有する型を用いる円筒状フィルムの製造方法及びこ
れにより得られた円筒状フィルムが提供される。
細に説明する。
の凹凸を設けておくことで、チューブが熱収縮する際
に、チューブの内周面と型の外周面とが完全に密着する
ことを防ぎ、チューブと型との間にある空気を外部に逃
がすことによって、空気溜りに起因するベコの発生を抑
制するものである。そしてその結果、平滑で安価な円筒
状フィルムを得ようとするものである。
可塑性樹脂を任意の製造方法によって予め筒状又は折り
畳まれた筒状に成形したものを指し、円筒状フィルムと
は、チューブを型に被せて熱収縮したものを指す。ま
た、5μm以上の凹凸とは、型の表面ので一番凸になっ
ている部分と一番凹部になっている部分との差Rmax
を指す。
B601に記載の十点平均粗さ:Rz)について検討
を行った結果、表面粗さRzは2μm〜1mmが好まし
いことを見出し、本発明に至った。すなわち、表面粗さ
が2μm未満であると、ベコが発生し易く、1mmを超
えると円筒状フィルムの表面に型の凹凸が浮き出てしま
い、平滑なフィルムを得ることが難しかった。粗さのよ
り好ましい範囲は、10μm〜500μmである。
らず以下の通りとする。送り速度=0.1mm/秒、測
定長さ=25mm、カットオフ=0.8mm。
について検討を行った結果、型の軸方向又は周方向に深
さ5μm以上の溝を設けると、チューブと型との間の空
気が抜け易くなるため、ベコの発生防止に大きな効果が
得られることが分かった。この時、空気をより抜け易く
するためには、溝の深さを10μm以上とすることがよ
り好ましい。なお、溝の深さに上限はなく、型の厚さ以
下であればよい。
間隔(ピッチ)は0.1〜100mmが好ましい。間隔
を0.1mm未満とする加工は困難であり、100mm
を超えると、チューブと型との間の空気が抜け難くなっ
てベコの防止効果が薄れるため好ましくない。
0.02〜1mmが好ましい。溝の幅が0.02mm未
満であると、チューブと型との間の空気が抜け難くなっ
てベコの防止効果が薄れる。また、溝の幅が1mmを超
えると、溝が円筒状フィルムに転写されて円筒状フィル
ムに凹部ができ易い。
えて、中間転写ベルト又は転写搬送ベルトとして重要
な、円筒フィルムの厚み精度や強度、電気抵抗ムラをも
向上させる製造方法を見出した。その方法とは、まず下
記<1>〜<3>のいずれかの方法で、予め筒状に成形
したチューブを成形し、その後、上記の製造方法により
円筒状フィルムを得る方法である。
出しによってチューブを得る時に、前記環状ダイスのダ
イキャップよりチューブの肉厚が薄くなるようにしてチ
ューブを形成する。このようにすると、チューブの厚み
精度を向上させることができる。その理由は、次のよう
に考えられる。
いう薄さであり、チューブの肉厚とダイキャップの値を
同一にした場合には、例えば、ダイキャップが10μm
ズレればチューブの肉厚も10μmズレてしまう。一
方、ダイギャップよりもチューブの肉厚が薄くなるよう
にした場合、例えば1mmのダイキャップで150μm
の肉厚のチューブを作る場合、ダイキャップが10μm
ズレてもチューブの肉厚は1.5μmしかズレない。
厚”とした場合には、チューブの厚み精度が向上すると
考えられる。このようにして得られたチューブは、厚み
精度に優れるので、その後、本発明の製造方法を経る
と、寸法精度、平滑性及び厚み精度に優れた円筒状フィ
ルムを得ることができる。なお、ここでいう厚み精度と
は、目標値に対する円筒状フィルムの平均肉厚のズレ、
円筒状フィルムの肉厚ムラ、の両者を指す。
出しによってチューブを得る時に、前記チューブの吐出
速度より速い引取速度でチューブを引き取る。このよう
にすると、チューブの厚み精度の向上と共に、長手方向
(スラスト方向)のヤング率の向上が実現できる。その
理由は、以下のように考えられる。
る。溶融樹脂を環状ダイスから押出す時、バラス効果に
より、ダイキャップよりも押出されたチューブの肉厚の
方が大きくなろうとする(ダイスウェル)。従って、ダ
イギャップのズレが増幅されてチューブの肉厚に反映さ
れる。しかし、チューブの吐出速度よりもチューブの引
取速度を速くしておけば、チューブが引き伸ばされて薄
くなるために、肉厚ズレ(及び肉厚ムラ)の絶対値は減
少する。
る。チューブの吐出速度よりもチューブの引取速度を速
くすると、チューブがMD方向に1軸延伸された状態と
なる。このため、チューブの長手方向のヤング率が向上
して、長手方向の色ずれが減少するので好ましい。この
ようにして得られたチューブは、厚み精度及びヤング率
に優れるので、その後、本発明の製造方法を経ると、寸
法精度、平滑性及び厚み精度に優れた円筒状フィルムを
得ることができる。
出しによってチューブを得る時に、環状ダイスのダイス
直径(D1)と、チューブの直径(D2)との比(D2
/D1)を0.5〜4とする。特にD2/D1が1〜4
の場合、チューブの肉厚をダイキャップよりも薄くする
ことができるので、チューブの厚み精度が向上して好ま
しい。また、D2/D1を1以上とすると、チューブが
周方向に延伸されるために、周方向のヤング率が向上し
て、周方向の色ずれが低減するという利点も有する。
合、環状ダイスから押出されたチューブを膨らまそうと
しても、穴が開く等してうまく膨らまず、D2/D1を
1以下にせざるを得ない場合がある。その場合でも、D
2/D1をできるだけ大きく、具体的にはD2/D1を
0.5以上にすることで、得られるチューブの厚み精度
の悪化を最小限に留めることができる。好ましいD2/
D1の値は、0.8〜3.8、より好ましい範囲は0.
9〜3.5である。このようにして得られたチューブ
は、厚み精度に優れるので、その後、本発明の製造方法
を経ると、寸法精度、平滑性及び厚み精度に優れた円筒
状フィルムを得ることができる。
製造方法の例として、環状ダイスから押出されたチュー
ブ状溶融物に、大気圧以上の気体を吹き込むことにより
チューブを膨らませながら連続的に成形させてチューブ
を得る製造方法、所謂インフレーション法(ブローンフ
ィルム押出し成形、チューブラーフィルム押出し成形と
も言う)として知られている製造方法を挙げることがで
きる。ここで吹き込まれる気体は、空気、窒素、二酸化
炭素、アルゴン等が挙げられる。
を、挟持部材(チューブの折り径よりも挟持する幅の方
が広い)によって、チューブの長手方向に対して直交方
向に押し潰された全幅に対して挟持されながら引き取っ
て得られたチューブは、本発明の製造方法によって円筒
状フィルムにするためのチューブとして好ましい。その
理由は以下のようである。 (1)連続成形であるために、チューブのMD方向の抵
抗が変動し難い。従って、円筒状フィルムの長手方向の
抵抗ムラが小さくなる。 (2)連続成形であるため、チューブを安価に製造する
ことができる。
られたチューブは、本発明の円筒状フィルムを得るため
のチューブとして好ましいが、挟持部材(ピンチロー
ラ)に起因する折り目がついている。この折り目は、チ
ューブを型に被せて熱収縮させても平滑化せず、得られ
る円筒状フィルムに2本のスジ状の凸部ができてしまう
場合がある。しかし、適当な手段によってチューブの折
り目を除去した後に、このチューブを型に被せて熱収縮
すれば、このような問題の発生はなく、極めて平滑な円
筒状フィルムが得られるので非常に好ましい。
て、2軸押出機を使用すると、ポリマーと添加剤の分散
混合が良好に行われるので、分散工程の省力化あるいは
省略が可能となる。従って、チューブを低コストで製造
することが可能となる。また、分散混合が良好に行われ
ると、分散強度による抵抗変動(抵抗ムラ)が小さくな
り、転写ステーション間(1次転写と2次転写)での電
源の干渉による転写不良や、抵抗が低い部分に電流が集
中することによる転写ムラ及びリーク(絶縁破壊)等が
発生し難くなって好ましい。つまり、2軸押出機を用い
て製造されたチューブは、抵抗ムラが小さいので、その
後、本発明の製造方法を経ると、寸法精度、平滑性及び
画質に優れた円筒状フィルムを得ることができる。
物を冷却、固化した後、チューブを長手方向に対して直
交方向(ラジアル平面と平行)で、ほぼ直角に切断して
チューブを製造することが好ましい。なぜならば、最終
的に円筒状フィルムは、幅を整えて使用するので、前記
チューブをほぼ直角に切断しないでチューブを製造した
場合には、その後の工程で切断して廃棄する面積が大き
くなるので、生産効率が低下してしまうからである。こ
こで、ほぼ直角とは、切断面とチューブの軸に平行な直
線とが交わる角度が(90±30)°の状態を指し、好
ましくは(90±20)°、より好ましくは(90±1
0)°で切断すると良い。
ィルムは、環状ダイスから押出して製造されるので継ぎ
目がない。従って、継ぎ目に起因する凹凸はない。ま
た、本発明の製造方法により得られた円筒状フィルム
は、継ぎ目における抵抗ムラがない。このため、円筒状
フィルムのどの部分を測定しても、その体積抵抗を10
0〜1014Ωとすることができる。
間転写ベルト又は転写搬送ベルトは、電気抵抗値が均一
かつ適当な値であることが要求されるが、本発明の製造
方法によれば、この要求を満たす円筒状フィルムを得る
ことができる。つまり、本発明の製造方法によって得ら
れる円筒状フィルムは、電子写真方式の画像形成装置に
供される中間転写べルト又は転写搬送ベルトとして好適
である。
ムの周方向における体積抵抗の最大値を最小値の100
倍以内にすることができる。そのため、フィルムを中間
転写ベルト又は転写搬送ベルトとして用いた時に、周方
向の転写ムラの発生や、ステーション間での電源の干渉
(例えば、中間転写ベルトとして用いた場合には、1次
転写のバイアス電源と2次転写のバイアス電源の干渉、
転写搬送ベルトとして用いた場合には、1次転写バイア
ス電源同士の干渉等)が発生し難くなる。
フィルムの周方向における表面抵抗の最大値を最小値の
100倍以内にすることができる。そのため、フィルム
を中間転写ベルト又は転写搬送ベルトとして用いた時
に、ステーション間での電源の干渉(例えば、中間転写
ベルトとして用いた場合には、1次転写のバイアス電源
と2次転写のバイアス電源の干渉、転写搬送ベルトとし
て用いた場合には、1次転写バイアス電源同士の干渉
等)が発生し難くなる。
フィルムの長手方向における体積抵抗の最大値を最小値
の100倍以内にすることができる。そのため、フィル
ムを中間転写ベルト又は転写搬送ベルトとして用いた時
に、長手方向の転写ムラの発生や、抵抗最小部位に過大
な電流が流れ込むことによる円筒状フィルムの絶縁破
壊、画像形成層装置の誤動作等を発生し難くすることが
できる。
筒状フィルムの長手方向における表面抵抗の最大値を最
小値の100倍以内にすることができる。そのため、フ
ィルムを中間転写ベルト又は転写搬送ベルトとして用い
た時に、長手方向の転写ムラの発生や、円筒状フィルム
上の転写残トナーを転写残トナー帯電部材により帯電さ
せて、その後に転写残トナーをクリーニングする際に、
転写残トナー帯電部材から印加されるバイアスが円筒状
フィルムの低抵抗部分に集中して流れることにより、円
筒状フィルム上の転写残トナーを均一に帯電することが
できなくなって、クリーニング不良となることを発生し
難くすることができる。
抗の測定は、以下のようにして行うものとする。
製) 試料箱:超高抵抗測定用試料箱TR42(アドバンステ
スト社製) (ただし、主電極は直径22mm、ガード・リング電極
は内径41mm、外径49mmとする) <サンプル>円筒状フィルム(厚さ30〜300μm程
度)を直径56mmの円形に切断する。切断後、片面は
その全面をPt−Pd蒸着膜により電極を設け、もう一
方の面はPt−Pd蒸着膜により直径25mmの主電極
と内径38mm、外径50mmのガード・リンク電極を
設ける。Pt−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE10
30(日立製作所製)で蒸着操作を2分間行うことによ
り得られる。蒸着操作を終了したものを試料サンプルと
する。
3℃/湿度55%の雰囲気に12時間以上放置してお
く) 測定モード:プログラムモード5(ディスチャージ10
秒、チャージ及びメジャー30秒) 印加電圧:1〜1000(V)
される中間転写体及び転写部材に印加される電圧の範囲
の一部である1〜1000Vの間で任意に選択できる。
また、サンプルの抵抗値、厚み、絶縁破壊強さ等に応じ
て、上記印加電圧の範囲において、測定時の印加電圧は
適宜変えることができる。また、上記印加電圧のいずれ
か一点の電圧で測定された複数箇所の体積抵抗及び表面
抵抗が、本発明の抵抗範囲に含まれれば、本発明の目的
とする抵抗範囲であると判断される。
め筒状に成形したチューブを型に被せて加熱することに
より、チューブを収縮させ、所定の周長を有する円筒状
フィルムを得る製造方法において、表面に5μm以上の
凹凸を有する型を用いることによって、ベコのない平滑
なフィルムを得ることに成功し、本発明に至った。
せる型は中空(パイプ形状)であっても中実(円柱形
状)であってもよい。型の材質は、チューブを熱収縮さ
せる際の加熱温度に耐えられるものであればどのような
材質でもよい。例えば、GFRP(ガラス繊維強化プラ
スチック)、セラミック、アルミニウム、銅、ステンレ
ス等を用いることができる。型の熱容量は、小さい方が
熱収縮に要する時間を短縮することができるので、上記
の材質の中でも、アルミニウム、銅が最も好ましい。更
に、型の熱容量と型の機械的強度を勘案すると、アルミ
ニウム又は銅を用いた厚さ2〜10mm程度のパイプ形
状とすることが最も好ましい。
方法によって設けることができる。例えば、研磨加工、
ブラスト加工、ローレット加工、ケガキ加工、放電加
工、メタルソーやドリルを用いた切削加工等が挙げられ
る。もちろん、上記以外の加工によって凹凸を設けても
よい。
ける場合、溝の向きは、図2に示すように型の軸線に平
行な方向が最も好ましい。もちろん、図3に示すよう
に、軸線に対してねじれ方向であってもよいし、図4に
示すように、溝の向きを途中で急激に変化させてもよい
し、図5に示すようなスパイラル形状であってもよい。
更には、図6に示すように型の周方向に平行であっても
よい。
コ(R溝)、その他任意の形状とすることができる。ま
た、図7に示すように、チューブを型に被せたときに、
溝等の凹凸がチューブの端より外側にまである様にする
と、空気が抜け易くなり非常に好ましい。
加熱することによってチューブの周長を縮めることを言
い、具体的には加熱によって周長を0.2%以上縮める
ことをいう。熱収縮時の加熱温度は、チューブに用いら
れている主たる樹脂のガラス転移温度(Tg)より50
℃低い温度から、融点より20℃低い温度までの範囲で
ある。
によって軟化ないし溶融し、成形することが可能となる
樹脂である。一般に知られている熱可塑性樹脂の例とし
て、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ABS樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ
エステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等)、メタクリル樹脂、ポリアミド、変
性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサル
ホン、ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエ
ーテルエーテルケトン、脂肪族ポリケトン、ポリメチル
ペンテン、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン、エチレ
ン−4フッ化エチレン共重合体、4フッ化エチレン−パ
ーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化エチ
レンプロピレン共重合体、4フッ化エチレン等)、液晶
ポリマー等が挙げられる。もちろん、前記材料を2種類
以上混合したものでもよいし、その他の公知の熱可塑性
樹脂(例えば、ポリマーアロイ)等、前記の材料に限定
されるものではない。
熱可塑性樹脂に任意の添加剤を加えることができる。例
えば、導電剤(カーボンブラック、酸化チタン、チタン
酸カリウム、酸化錫等)、充填剤(タルク、マイカ、炭
酸カルシウム等)、難燃剤(水酸化マグネシウム、三酸
化アンチモン等)、酸化防止剤(t−ブチルヒドロキシ
トルエン等)等を挙げることができる。もちろん、添加
剤は、上記材料に限定されるものではなく、その他の任
意の添加剤を使用することができる。
もよいし複数の層で構成されていてもよい。複数の層か
らなる円筒状フィルムを得る場合、予め複数の層で形成
したチューブを多層ダイスからの押出しによって得ても
よいし、単層のチューブから単層の円筒状フィルムを得
て、その後、単層円筒状フィルムの表面あるいは裏面に
新たな層を設ける(例えば、スプレー法、ディッピング
法等により)ことによって複数の層からなる円筒状フィ
ルムとしてもよい。
状に成形したチューブを型に被せて加熱することによ
り、チューブを収縮させ、所定の周長を有する円筒状フ
ィルムを得る製造方法において、表面に5μm以上の凹
凸を有する型を用いることを特徴とする円筒状フィルム
の製造方法である。従って、本発明の製造方法により得
られるフィルムは、ベコのない平滑なフィルムであると
いう特徴を持つ。
詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は重量部を示
す。
材料のコンパウンド(成形用原料)を調製した。
(ペレット)に加工した後、図8に示される1軸押出機
100のホッパー120へ投入し、340〜360℃に
加熱することにより溶融体とした。溶融体は、直径15
0mm、ダイキャップ300μmの環状ダイスに導か
れ、環状ダイスからチューブ状に押出されると同時に、
気体導入路150より供給される圧縮空気によってチュ
ーブ160を膨張させた。
した後に、挟持部材としてのピンチロール180(ロー
ルのニップ幅=600mm)を経て、引き取られながら
長さ(チューブの幅)430mmになるようにカッター
190で、チューブ160の軸方向に対して切断面がほ
ぼ直交するように、断続的に切断することで、ピンチロ
ールに起因する折り目を有する肉厚100μmのチュー
ブを得た。得られたチューブの折り径は、およそ300
mm(周長600mmに相当)であったので、ダイス直
径とチューブ直径の比は、600÷3.14÷150×
100(%)=127(%)である。
用いて、ピンチロールに起因するチューブの折り目の除
去を行った。なお、図9及び図10において、70は加
熱ローラであり、190℃に保たれている。また、60
はチューブ50を駆動するための駆動ローラであると同
時に、図10の矢印の方向に移動することで、チューブ
50の周長を増大させる役割を有す。
21mm(周長694.3mm相当)であった。この状
態でも、かなりの寸法精度と平滑性を有するチューブに
なっているが、更に寸法精度を向上させるために、チュ
ーブを型に被せて熱収縮することにした。すなわち、折
り目を除去したチューブを熱収縮用の円筒状アルミニウ
ムに被せ、予め230℃に熱しておいたオーブンに投入
し、20分後にシリンダーごと取り出した。そして、シ
リンダーを10〜30℃程度の室内で冷却し、熱収縮し
たチューブを取り出し、チューブを適当な幅にカットし
て本発明の円筒状フィルムを得た。なお、シリンダーの
形状を示す。
た。Rzは2μm、Rmax=5μm)
た。もちろん、ピンチロールに起因する折り目もなく、
平滑な円筒状フィルムであった。
状フィルムの1本についてA〜Lまでの12ヶ所(周方
向4ヶ所×軸方向3ヶ所)を切り出し、前記測定手順に
従って体積抵抗及び表面抵抗を測定した。
(Ω)、体積抵抗の周方向のムラは15、体積抵抗の長
手方向のムラは14、表面抵抗の周方向のムラは8.
6、表面抵抗の長手方向のムラは9.2であった。
までの体積抵抗の平均値であり、かつこの値を円筒状フ
ィルムの体積抵抗とする。また、周方向のムラとは、A
〜D点の測定値の最大値と最小値の比をX1とし、E〜
H点の測定値の最大値と最小値の比をX2とし、I〜L
点までの測定値の最大値と最小値の比をX3とした時、
X1〜X3の最大値を周方向の抵抗ムラとする。また、
長手方向の抵抗ムラとは、A、E、I点の測定値の最大
値と最小値の比をY1とし、B、F、J点の測定値の最
大値と最小値の比をY2とし、C、G、K点の測定値の
最大値と最小値の比をY3とし、D、H、L点の測定値
の最大値と最小値の比をY4とした時、Y1〜Y4の最
大値を長手方向のムラとする。
(マイラーテープ)及びリブ部材を取り付け、転写搬送
ベルトとして図12に示す画像形成装置に組み込み、ハ
ーフトーン画像を出力し、画像濃度の均一性について評
価を行った。
く、平滑性に優れているので、ベコによる画像濃度ムラ
は発生しなかった。また、1万枚の耐久試験によって、
円筒状フィルム(転写搬送ベルト)に亀裂が生じること
はなかった。
ドを、2〜3mmの粒径を有する顆粒状に加工した後、
図13に示される1軸押出機200のホッパー220へ
投入し、340〜360℃に加熱することにより溶融体
とした。溶融体は、直径240mm、ダイキャップ15
0μmのスパイラルダイ240に導かれ、スパイラルダ
イからチューブ状に押出した。押出されたチューブ26
0は、冷却用内部マンドレル250、引き取りローラ2
80を経て、チューブ260の軸方向に対して直交方向
に長さが450mmになるようにカッター290で断続
的に切断して、肉厚120μmのチューブを得た。得ら
れたチューブの周長は695mmであった。
の熱収縮用シリンダーに被せ、実施例1と同様にして、
熱収縮させ、本発明の円筒状フィルムを得た。得られた
円筒状フィルムにベコはなく、平滑であった。
表面抵抗を測定した。その結果、体積抵抗の平均値は5
×107(Ω)、体積抵抗の周方向のムラは14、体積
抵抗の長手方向のムラは15、表面抵抗の周方向のムラ
は13、表面抵抗の長手方向のムラは9.5であった。
トとして図14に示す画像形成装置に組み込んで、実施
例1と同様にして画像評価を行った。1万枚の耐久後
も、円筒状フィルム(中間転写ベルト)に亀裂が生じる
ことはなかった。
折り目を有するチューブを得、更に実施例1と同様にし
てチューブの除去を行った。折り目を除去したチューブ
を型に被せて実施例1と同じ条件で熱収縮させたが、こ
の時用いた型の表面を下記の表1のように変えた。な
お、用いた型は、外径220mm、高さ(長さ)300
mm、厚さ5mmのアルミニウムシリンダーである。そ
して、実施例3〜11では、図2に示すように型の軸方
向に平行な溝を設けたものを、実施例12では図5に示
すように型の周方向に平行な溝を設けた型とした。実施
例3〜12において、溝の断面形状はV字型で、溝の深
さは0.01〜0.2mmである。特に、実施例12で
用いた型について、型の軸方向に表面粗さを測定したと
ころ、Rz=15μm、Rmax=16μmであった。
切削時に生じた引き目によるものである。従って、厳密
にはスパイラル形状であるが、実質的に型の周方向に平
行とみなした。
コが発生した。これは、実施例9の場合、溝幅が狭すぎ
るために、そして実施例11では、溝のピッチが広すぎ
るために、シリンダーとチューブの間にある空気が完全
に抜け切らなかったためと考えられる。また、実施例8
では、溝の幅が広かったために、溝の形状がわずかに円
筒状フィルムに転写された。
を転写搬送ベルトとして実施例1と同様に評価した。全
ての場合において、画像濃度の均一性に問題はなく、転
写不良等は見られなかった。ただし、実施例8、9及び
11で得られたフィルム(転写搬送ベルト)は、1万枚
の耐久によってベコ部(実施例9及び実施例11)ある
いは凹部(実施例8)にわずかな亀裂が見られた。評価
結果を表2に示す。
粗さ(Rz)を0.5μmにしたアルミニウムシリンダ
ーを用いて熱収縮を行った以外は、実施例1と同様にし
て円筒状フィルムを製造した。
らなかったために、得られた円筒状フィルムには多数の
ベコが見られた。
た。その結果、体積抵抗の平均値は1.5×10
8(Ω)、体積抵抗の周方向のムラは180、体積抵抗
の長手方向のムラは200、表面抵抗の周方向のムラは
300、表面抵抗の長手方向のムラは260であった。
同じコンパウンドを用いながらも、実施例と本比較例と
で抵抗ムラが極端に異なるのは、ベコ部とそうでない部
分(平滑な部分)とでは収縮率が異なるために、カーボ
ン同士の間隔が異なり、結果として抵抗ムラが悪化した
ものと考えられる。
と同様にして画像評価を行った。ベコに起因する転写不
良が多数発生し、均一な画像濃度を得ることはできなか
った。また、耐久5000枚程度で、ベコ部分から亀裂
が発生し始め、ベルトとして耐久性に劣るものであっ
た。
円筒状フィルムを転写搬送ベルトあるいは中間転写ベル
トとして、図12や図14のような画像形成装置に組み
込んだ場合について説明してきたが、本発明の円筒状フ
ィルムの用途は、これに限定されるものではなく、例え
ば図15に示すように記録用紙を水平方向に搬送する電
子写真装置用の転写搬送ベルトや、図16に例示するご
とくの電子写真装置の転写搬送ベルトとして使用するこ
とも可能である。
め筒状に成形したチューブを型に被せて加熱することに
より、チューブを収縮させ、所定の周長を有する円筒状
フィルムを得る製造方法において、表面に5μm以上の
凹凸を有する型を用いることを特徴とする円筒状フィル
ムの製造方法である。
法によれば、ベコが発生することがなく、かつ寸法精度
に優れた円筒状フィルム部材を提供することができる。
成装置の概略構成図である。
図である。
型の概略図である。
ある。
略図である。
図である。
る状態を示す図である。
の概略図である。
ある。
である。
る。
の一例を示す概略図である。
図である。
ラー画像形成装置の一例を示す概略図である。
の別の一例を示す概略図である。
の別の一例を示す概略図である。
イアス電源 41 イエロー色現像装置 42 マゼンタ色現像装置 43 シアン色現像装置 44 ブラック色現像装置 50 チューブ 55 型 60 駆動ローラ 61 支持ローラ 70 加熱部材 100,110,200 1軸押出機 120,130,220 ホッパー 150 気体導入路 160、260 チューブ 170 安定板 180 ピンチロール 190,290 カッター 240 スパイラルダイ 250 冷却用内部マンドレル 280 引き取りロール P 転写材
Claims (20)
- 【請求項1】 予め筒状に成形したチューブを型に被せ
加熱することにより、該チューブを収縮させ、所定の周
長を有する円筒形フィルムを得る製造方法において、表
面に5μm以上の凹凸を有する型を用いることを特徴と
する円筒状フィルムの製造方法。 - 【請求項2】 前記型の表面粗さ(Rz)が2μm〜1
mmである請求項1に記載の円筒状フィルムの製造方
法。 - 【請求項3】 前記型の表面に、該型の軸方向に深さ5
μm以上の溝を有する請求項1又は2に記載の円筒状フ
ィルムの製造方法。 - 【請求項4】 前記型の表面に、該型の周方向に深さ5
μm以上の溝を有する請求項1又は2に記載の円筒状フ
ィルムの製造方法。 - 【請求項5】 前記型の軸方向における溝と溝との間隔
が0.1〜100mmである請求項3に記載の円筒状フ
ィルムの製造方法。 - 【請求項6】 前記型の周方向における溝と溝との間隔
が0.02〜1mmである請求項4に記載の円筒状フィ
ルムの製造方法。 - 【請求項7】 前記チューブが、環状ダイスの先端から
押出しによって吐出され、該吐出物をその長手方向に対
して直交方向に押し潰したときの全幅で挟持する挟持部
材を通過させて該吐出物を引き取ることにより得られる
部材である請求項1〜6のいずれかに記載の円筒状フィ
ルムの製造方法。 - 【請求項8】 前記チューブが、環状ダイスの先端から
押出しによって吐出され、該吐出物をその長手方向に対
して直交方向に押し潰したときの全幅で挟持する挟持部
材を通過させて該吐出物を引き取った後、挟持部材に起
因する折り目を除去あるいは軽減することにより得られ
る部材である請求項1〜7のいずれかに記載の円筒状フ
ィルムの製造方法。 - 【請求項9】 前記チューブが、環状ダイスの先端から
押出しによって吐出することで得られた部材であり、か
つ該環状ダイスのダイキャップより、チューブの肉厚を
薄くさせる請求項1〜8のいずれかに記載の円筒状フィ
ルムの製造方法。 - 【請求項10】 前記チューブが、環状ダイスの先端か
ら押出しによって吐出されて得られた部材であり、かつ
吐出速度よりも速い引取速度で前記チューブを引き取る
請求項1〜9のいずれかに記載の円筒状フィルムの製造
方法。 - 【請求項11】 前記チューブが、環状ダイスの先端か
ら押出しによって吐出することで得られた部材であり、
かつ該環状ダイスのダイス直径に対して、得られたチュ
ーブの直径が50〜400%である請求項1〜10のい
ずれかに記載の円筒状フィルムの製造方法。 - 【請求項12】 環状ダイスの先端から押出しによって
吐出されたチューブ状溶融物に大気圧以上の気体を吹き
込むことにより、前記チューブ状溶融物を膨張させなが
ら連続的に成形させて、チューブを得る請求項1〜11
のいずれかに記載の円筒状フィルムの製造方法。 - 【請求項13】 前記チューブが、環状ダイスの先端か
ら押出機の押出しによって吐出することで得られた部材
であり、かつ該押出機が2軸押出機である請求項1〜1
2のいずれに記載の円筒状フィルムの製造方法。 - 【請求項14】 前記チューブが、前記部材の成形時
に、前記部材の長手方向に対して直交方向にほぼ直角に
切断して得られる請求項1〜13のいずれかに記載の円
筒状フィルムの製造方法。 - 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の製
造方法で得られた円筒状フィルムであって、体積抵抗が
100〜1014Ωであることを特徴とする円筒状フィル
ム。 - 【請求項16】 請求項1〜14のいずれかに記載の製
造方法で得られた円筒状フィルムであって、周方向にお
ける体積抵抗の最大値が最小値の100倍以内である請
求項15に記載の円筒状フィルム。 - 【請求項17】 請求項1〜14のいずれかに記載の製
造方法で得られた円筒状フィルムであって、周方向にお
ける表面抵抗の最大値が最小値の100倍以内である請
求項15又は16に記載の円筒状フィルム。 - 【請求項18】 請求項1〜14のいずれかに記載の製
造方法で得られた円筒状フィルムであって、長手方向に
おける体積抵抗の最大値が最小値の100倍以内である
請求項15〜17のいずれかに記載の円筒状フィルム。 - 【請求項19】 請求項1〜14のいずれかに記載の製
造方法で得られた円筒状フィルムであって、長手方向に
おける表面抵抗の最大値が最小値の100倍以内である
請求項15〜18のいずれかに記載の円筒状フィルム。 - 【請求項20】 請求項1〜14のいずれかに記載の製
造方法で得られた円筒状フィルムであって、前記円筒状
フィルムが電子写真装置に用いられる中間転写ベルト又
は転写搬送ベルトである請求項15〜19のいずれかに
記載の円筒状フィルム。
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JP21892499A JP4136211B2 (ja) | 1999-08-02 | 1999-08-02 | 円筒状フィルムの製造方法 |
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JP2001038804A true JP2001038804A (ja) | 2001-02-13 |
JP2001038804A5 JP2001038804A5 (ja) | 2006-07-27 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013016504A (ja) * | 2006-12-06 | 2013-01-24 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | 冷陰極電子源及びその製造方法並びにそれを用いた発光素子 |
-
1999
- 1999-08-02 JP JP21892499A patent/JP4136211B2/ja not_active Expired - Fee Related
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