JP2001038710A - 瓦の成形方法 - Google Patents

瓦の成形方法

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JP2001038710A JP11214607A JP21460799A JP2001038710A JP 2001038710 A JP2001038710 A JP 2001038710A JP 11214607 A JP11214607 A JP 11214607A JP 21460799 A JP21460799 A JP 21460799A JP 2001038710 A JP2001038710 A JP 2001038710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 如何なる形状の瓦でも、1工程で成形可能に
する。 【解決手段】 押圧成型中に、上下型の成型面の一部
(押圧成形部37) が成形体側に移動して、成形体におけ
る空間部の原料を、その他の成型空間に移動排除又は加
圧し、一部成型面の復帰後、上下型を分離し、成形する
ことによって、上下方向以外での成型を押圧成型中に別
途行い、立上部18、水平部19と差込空間20から成る鉤状
の係合凸部16を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来の瓦成形方法
では、成型できなかった形状を成形可能にしたり、乾燥
や焼成時に発生する製品の亀裂を防止する様にした瓦の
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】(従来技術1)従来の瓦成形方式は、上
下型(金型)が鉛直方向上下に移動して原料を加圧する
ことによって成形していたため、上下方向の中間に空間
部が存在する形状(鉤状、半円リング状等)の成形は、
空間部を成形する部分形成型が、加圧成形後の金型上昇
時に鉤部等における空間部の上方成形部に当接し、引っ
掛かることになり、鉤部等の成形は不可能であった。
【0003】(従来技術1の例A)従来成形不可であっ
たものの一例は、耐風瓦や雪止め瓦があった。耐風瓦と
しては、特開平8ー93141号公報の〔請求項3〕に
記載され、本件明細書の図16乃至図19に図示された
係止耐風厚平形瓦が知られている。即ち、従来技術1の
例Aの係止耐風厚平形瓦は、桟覆部aと差込受部bとの
同段葺き合わせ部分がほぼ瓦1枚の厚さに納まる葺き合
わせ構造をとる厚平形系瓦において、差込受部bの頭部
c側端に導水帯dと水返しeによって分離されかつ瓦裏
面とほぼ同じレベルの表面を有する係止受部fを形成
し、尻部g側の中央付近に尻切欠部hを形成してこの上
面部分に瓦表面とほぼ同じかないしはやや高い裏面部分
を有する係止突起iを形成してなる瓦であって、葺き合
わせたとき斜め下段側瓦の係止突起iが斜め上段側瓦の
係止受部fを抑止し振れ止め係止するものであった。
【0004】上記従来技術1の例Aの係止耐風厚平形瓦
では、上述の様に、金型の移動方法の関係から、尻部g
係止突起iの形成に際して、尻部g側の中央付近に尻切
欠部hを形成せざるを得なかったために、尻部h側縁の
水返しjが、両側部で一直線上であっても中央付近では
頭部c側へ変位していた。その結果、水返しjが尻部g
側縁部で異形状態と成っているため、且つ、尻部g側の
水返しjと平行の内方水返しkとの間の流水部lが異形
状態と成るため、更に、中央付近の水返しjは内方水返
しkと接近したり、重合される上の瓦の頭部cと接近し
て、両者間の距離が短くなるため、上下重合個所から吹
き込む逆流雨水を確実に受け止めることが出来なかった
り、排水が円滑に行えない場合があり、防水性能が不十
分になっていた。
【0005】(従来技術1の例B)又、従来技術1の例
Bとして示す雪止め瓦は、図12に示す様に、瓦本体の
上面に中間部に空間部を有した係止体(足輪)が一体化
された雪止め瓦が知られている。この雪止め瓦も、上述
の耐風瓦と同様に、上下移動型では成形不可能であり、
実際には、空間部を有しない突出部の成形後に、空間部
をくり抜く方式で行っていたので、1工程での成形が出
来ず、非効率的であった。更に、上記の様に2工程で成
形すれば、非効率ではあっても成形出来るが、加圧成形
後のくり抜きは、突出部、本体にも悪影響が及び、例え
ば、成形体の原料密度が粗になって、亀裂が入り易くな
る可能性があった。
【0006】(従来技術2)又、金型は垂直方向の動き
のため、水平方向の加圧が難しく、上下加圧成形した際
に加圧、原料移動のバラツキが発生し、成形体の原料密
度が均一にならず、この点からも製品の亀裂の要因とな
っていた。この例としては、図13に示す様に、瓦本体
(主要部)に対して2段階、多段階の屈曲部を有する様
なもの、例えば、がん振り瓦に発生し易かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、如何なる形
状のものでも、1工程で成形可能にしたり、原料密度を
均一化する様にした瓦の成形方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、原料密度の均一化が不十分な課題に鑑み、上
下型の押圧成型で成形する瓦の成形方法であって、押圧
成型中に、上下型の成型面の一部が成形体側に移動し
て、部分的に再加圧成形し、一部成型面の復帰後、上下
型を分離し、成形することによって、上下方向とその他
方向(水平方向)での2方向加圧を行うことにより、原
料密度の均一化を図る様にして、上記課題を解決する。
【0009】又、上記従来技術に基づく、成形可能な形
状が限定される課題に鑑み、上下型の押圧成型で成形す
る瓦の成形方法であって、押圧成型中に、上下型の成型
面の一部が成形体側に移動して、成形体における空間部
の原料を、その他の成型空間に移動排除又は加圧し、一
部成型面の復帰後、上下型を分離し、成形することによ
って、上下方向以外での成型を押圧成型中に別途行い、
鉤状、半円リング状を成形する様にして、上記課題を解
決する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。本発明の瓦の成形方法で製造される
瓦としては、図1〜7の耐風瓦、図12の雪止め瓦、図
13の三段のし瓦を説明するが、その他の瓦にも勿論適
用可能である。先ず、本発明を適用する耐風瓦(防災
瓦)を図1〜7に基づいて詳細に説明する。
【0011】本発明方法で製造され耐風機能を有する平
板状の防災瓦1の基本構成にあっては、図1に示す様
に、瓦本体2を平面方形状と成している。そして、図
1、2、3に示す様に、瓦本体2の短尺な端部(図1
中、前後側)を頭3及び尻4と夫々成し、頭3の先端下
部に垂れ5を突設し、瓦本体2の表面において、尻4の
手前に一条の水返し6を瓦本体2の横手方向に設けてい
る。尚、垂れ5の明確な形状は図3に示し、その他の図
面では簡略表示と成している。
【0012】上述の尻4に設けた水返し6は、図1〜6
の第1実施例、図7の第2実施例のものでは、その形状
が若干相違するが、両者共に従来技術1のものに比し
て、決定的に相違している。即ち、従来技術1の例Aの
ものでは、係止突起iを形成するために、水返しjに尻
切欠部hを形成せざるを得なかったが、本発明方法で製
造される第1、2実施例のものでは、係合凸部16の形成
は水返し6(その一部の平面段丘6b)上に一体形成して
おり、係合凸部16形成付近の水返し6の形状は、その周
囲と全く同一と成し、即ち、切欠部を設けたり、寸断せ
ず、一様な平面段丘状或いは突堤状と成しており、これ
らを本明細書では無垢形状の水返し6と称している。
【0013】又、瓦本体2の長尺な一端部(図1中、右
側)を下方切欠の桟7と成し、他端縁部(図1中、左
側)に帯板片を下方側に段差を設けて延出形成して差込
部8と成している。差込部8は、尻4から頭3の近傍に
至る長さと、瓦本体2の桟7との重合幅を有しており、
表面の長尺端部及び尻4側の端部に沿って鉤状の水返し
9を設け、更に、表面中央に水返し突条10を差込部8の
長さ方向に設けている。尚、差込部8の先端部及び差込
部8における水返し9の先端部は、垂れ5を形成してい
る関係で明確な形状でなかったり、段差を徐々に減少
し、或いは、一部を割愛している。
【0014】又、瓦本体2の表面両側端には、尻4の水
返し6に連続して、流れ方向に水返し11、11a 及び段丘
12、12a を夫々設けているが、葺き合わせ時に漏水しな
い様にすれば、段丘12、12a 等を割愛しても良い。又、
尻4の水返し6の両端部表面にV字状の凹部13、13a と
裏面における対応位置に凸部14、14a を設け、更に水返
し6及び凹部13の近傍に釘孔15、15a を設けている。
【0015】かかる基本構成を有する防災瓦1におい
て、図1〜6に示す様に、耐風機能の構成要件としての
係合凸部16と係合差込部17を、尻4の水返し6上面の中
央付近と差込部8の側端部に夫々設けている。即ち、図
1、3に示す様に、尻4に設けた水返し6の中央付近
(凹部13の形成個所以外)では、水返し6を平面段丘状
と成している。更に、詳細には、瓦本体2の中央部から
尻4に向かって、上昇する傾斜面6a及び流れ方向に所定
幅を有する平面段丘6bで水返し6を形成し、傾斜面6aが
実質的に水返し6と成っている。そして、図2、5、6
に示す様に、水返し6における平面段丘6b上面の中央付
近に立上部18と一側への水平部19を連続し、水平部19の
下部に一側から差込自在な差込空間20を有する鉤状の係
合凸部16を突出状に設けている。尚、平面段丘6bは、流
れ方向で、両端部の水返し6に比して幅広と成している
ために、係合凸部16も水返し6に比して流れ方向で幅広
に形成している。
【0016】他方、図1、5、6に示す様に、差込部8
の側端部に設けた水返し9の先端寄りの一部を内方側に
屈曲させ、当該屈曲部21の外側で流れ方向に所定長さの
帯板状の係合差込部17を設けている。水返し9の屈曲部
21の形状は尻4から頭3にかけて、内方傾斜、流れ方
向、外方傾斜と成し、屈曲部21は全体的に”〕”かっこ
状と成し、上下の誘水傾斜部を係止部22、22a と成して
いる。言い換えると、係止部22、22a は流れ方向に所定
長さを有する係合差込部17の長さを規制している。
【0017】図7は第2実施例の防災瓦1を示す平面図
であり、図1〜6の第1実施例のものとの大きな相違は
尻4側に設けた水返し6の構造である。即ち、第2実施
例の水返し6は尻4側に略同一幅で一直線状に設け、水
返し6の中央付近の形状を従来技術1の例Aのものに比
して無垢な突堤と成し、かかる突堤上に係合凸部16を形
成した点が、第1実施例のものと相違している。
【0018】次に、上記防災瓦の作用について説明す
る。図4に示す様に、多数の防災瓦1を千鳥葺きに葺設
した時に、下段の防災瓦1Dの尻4上に上段の防災瓦1Uの
頭3が部分的に重合すると共に、各段における隣接した
防災瓦1D1、1D2 は、桟7の下方切欠部に差込部8が差
込まれて重合し、両者の段丘12、12a も隣接状態とな
る。
【0019】そして、図5、6に示す様に、横方向に半
分ずれた上下段の防災瓦1U、1Dの係合凸部16と係合差込
部17の係合部にあっては、下段の防災瓦1Dの係合凸部16
に対して上段の防災瓦1Uの係合差込部17を横から差し込
んで、両者は係合状態と成り上下位置関係が規制され
る。
【0020】又、係合凸部16と係合差込部17の係合にあ
っては、係合差込部17は所定長さを有することにより、
流れ方向での係合位置は調整可能となる。更に、係合凸
部16と係合差込部17の流れ方向位置関係が調整可能であ
るとしても、係合差込部17の流れ方向上下位置に係止部
22、22a が存在し、係合凸部16が当接自在であるため
に、その調整量は制限されるが、離脱せずに流れ方向で
の係合状態は確保される。
【0021】又、横方向に隣接した防災瓦1D1、1D2 の
接合部にあっては、両者の水返し11、11a 、段丘12、12
a の接合個所の隙間から流入した雨水は、差込部8上に
流水する。雨水が多量で流水速度が速くても、差込部8
中央に突出形成した水返し突条10で減速されると共に、
側端縁の水返し9で制止され、頭3側に流水する。そし
て、差込部8上の流水の一部は、係合差込部17の形成個
所において、水返し9に連続した屈曲部21の上方の係止
部22で誘導され円滑に下方へ流水する。
【0022】尚、水返し11、11a 、段丘12、12a の形成
個所に対応して、防災瓦1の裏面には葺き合わせ対応位
置に切欠凹部23を設けて治まりを向上させている。
【0023】上記の様な構成の防災瓦1においては、強
風等に対する耐風機能を発現し、防災瓦1の浮き、ズレ
を防止する係合凸部16が設けられる瓦本体2の尻4側水
返し6を本発明の瓦の成形方法によれば無垢形状で製造
することが出来るため、水返し6は瓦本体2の尻4側に
異形状態でないために、侵入雨水の遮断、防水性能を充
分に発揮する防災瓦を製造することが出来る。
【0024】次に、格別なる効果を有する鉤状の係合凸
部16の成形方法、即ち、本発明の瓦の成形方法について
説明する。図8は防災瓦1を加圧成形する金型の断面
図、図9は係合凸部16の形成個所の要部を示す金型の拡
大断面図で、(a) は上下型32、33による押圧成型状態を
示し、(b) は差込空間20の原料を排除し鉤状の係合凸部
16を成形する状態を示し、図10は上型における係合凸
部16形成個所の凹設状態を示す側面図であり、図11は
2段階の成形状態を示す模式図であり、(a) は金型30の
キャビティ31に投入される原料を示し、(b) は上下型3
2、33による押圧成形体を示し、(c) は押圧成形部37が
進行途中状態で係合凸部16に差込空間20を形成している
中間状態を示し、(d) は差込空間20を側部に有する鉤状
の係合凸部16の形成完了状態を示している。
【0025】金型30は原料投入空間であるキャビティ31
を形成する上下型32、33(側枠を含む)から成り、図示
のものでは下型33は防災瓦1の裏面を成形し、上型32は
防災瓦1の表面及び係合凸部16の差込空間20を含む全体
を成形し、係合凸部16の形成個所において、差込空間20
を成形する部分形成型34を配置している。即ち、上型32
の所定個所に差込空間20を含む係合凸部16を形成する略
台形状の凸部形成部35を切欠形成し、該凸部形成部35の
外側に下型33から延出した外部形成部36(側枠の一部)
を設置している。又、凸部形成部35の外部形成部36の外
側に配置した部分形成型34に、差込空間20に相当する形
状の押圧成形部37をシリンダー37a で、凸部形成部35方
向に進退自在に配置している。更に、上型32における凸
部形成部35の形成面の一部であって、凸部形成部35に臨
んだ差込空間20対応位置の奥方に凹部38を凹設し、該凹
部38の下側をキャビティ31に臨む様に開口している。即
ち、部分形成型34の押圧成形部37が凸部形成部35内に進
行した位置の前方に凹部38が形成されている。尚、従っ
て、金型30の成型面は、上下型32、33の上下成型面、側
枠の内面、凸部形成部35及び凹部38の内面、外部形成部
36の内面が相当すると共に、部分形成型34における押圧
成形部37の先端も、金型30の成型面の一部を構成するこ
とになる。
【0026】次に、かかる構成の金型30による成形方法
を説明する。先ず、図11(b) 、図9(a) に示す様に、
キャビティ31に投入された原料を上下型32、33の上下押
圧成形により、キャビティ31と凸部形成部35(凹部38を
含む)の原料で、瓦本体2と差込空間20を含んだ係合凸
部16を一体成形する。次に、図11(c) 、(d) 、図9
(b) に示す様に、上下型32、33による押圧成型状態を維
持したまま、シリンダー37a の作動により、成型面の一
部である部分形成型34の押圧成形部37を凸部形成部35に
進行させ、該凸部形成部35における差込空間20の位置の
原料を押圧排除して、差込空間20が存在する立上部18と
水平部19から成る鉤状の係合凸部16を成形する。尚、か
かる鉤状の係合凸部16の成形時に、差込空間20相当位置
に存在した原料は、成形品における立上部18、水平部1
9、金型30内におけるキャビティ31及び凹部38側に移動
する。そして、差込空間20を有した係合凸部16の部分成
形後に、押圧成形部37を後退させた後、上下型32、33を
上下分離して成形を完了することにより、係合凸部16を
損壊させず、且つ、従来に比して水返し6に悪影響を与
えず無垢形状で形成する。尚、図9(b) に示す様に、部
分形成型34の押圧成形部37の最進行位置を、凹部38の前
面側と略面一位置と成せば、係合凸部16の周囲に若干の
バリが発生するとしても、成形後の乾燥時にバリは自然
的に分離される。
【0027】上記の様に、一側に差込空間20を有する鉤
状の係合凸部16を有した防災瓦1の成形、製造方法は説
明したので、中央部に空間部41を有する半円リング状の
足輪42を有した雪止め瓦(輪型)40の適用例について説
明する。図12に示す様に、雪止め瓦(輪型)40は、瓦
本体43の上面に半円リング状の足輪42を一体形成して成
り、該足輪42の中央部は空間部41と成っている。かかる
雪止め瓦40の製造方法が、防災瓦1の製造方法と相違す
る点は、係合凸部16又は足輪42に形成される空間部の位
置が中央部か、側方部か、が相違するだけで、その他は
略同一である。即ち、防災瓦1の製造方法において、差
込空間20を含んだ係合凸部16を一体形成し、側方部の差
込空間20の原料を押圧成形部37で移動排除したが、雪止
め瓦40の製造方法では中央部の空間部41を含んだ足輪42
を一体形成し、中央部の空間部41の原料を押圧成形部37
で移動排除して成形する。尚、防災瓦1の係合凸部16と
雪止め瓦40の足輪42の位置は、尻側か中央部かが相違す
るので、押圧成形部37を有する部分形成型34の配置箇所
を雪止め瓦40の形成に便利な様に適宜変更すれば良い。
例えば、上型32を2分割した一方に部分形成型34を配置
すれば、原料を移動排除する押圧成形部37の移動方向は
頭尻方向であり、防災瓦1における押圧成形部37の移動
方向と同一である。
【0028】上記の様に、中央部又は側方部に空間部を
有した突出部を有する瓦の成形方法は説明したので、原
料密度の均一化を図る場合を以下、説明する。この適用
例としては、例えば、図13に示す様に、上下方向の成
形部を有したり、多段階の屈曲部を有するもの(桟瓦と
冠瓦の間に敷設される複数ののし瓦を一体化した三段の
し瓦52、図示しない冠瓦、がん振り瓦等)である。そし
て、上記の鉤状体、半円リング状体の成形方法では、成
型面の一部を構成する押圧成型部37を成形体側に進行さ
せて、図9、11に示す様に、原料を移動排除して成形
する様にしたが、原料密度の均一化を図る成形に際して
は、図14、15に示す様に、原料密度が低くなり易い
成形部分に面する金型50(上下型32、33)の成型面の一
部(一面)である再加圧成形部51、51a …を成形体側に
移動して、部分的に再加圧して圧縮成形する。即ち、再
加圧部分の原料を押圧圧縮し、原料密度の低い方へ原料
を移動させ、再成形完了後に、一部成型面(再加圧成形
部51、51a …)を元位置へ復帰させ、上下型32、33を分
離し、成形品を取り出す。
【0029】上述の密度均一化成形方法に使用する金型
50の一例を図14に示しており、部分再加圧成形部を成
形体の下部と成したものを例示している。この例では、
上型32の側枠(サック)を外側から貫通状態で設けた部
分形成型34の再加圧成形部51、51a …が前進後退自在に
配置され、図示の状態は成形完了後における再加圧成形
部51、51a …の最後退位置を示している。この例の成形
方法は、図15(a) に示す様に、再加圧成形部51、51a
…を所定位置に後退させた状態で、(b) に示す様に、キ
ャビティ31の原料(荒地)を上下型32、33で押圧成形
し、(c) に示す様に、再加圧成形部51、51a …を所定量
前進させて成形体下部を再加圧圧縮成形し、そのままの
状態で(再加圧成形部51、51a …を後退させないで)或
いは再加圧成形部51、51a …を後退復帰させた後、上下
型32、33を分離し、成形体を取り出す。
【0030】又、図15に示す例では、再加圧成形部5
1、51a …は外側2個所の例を示すと共に、再加圧成形
部51、51a …による再加圧で原料の一部が移動して、成
形体が圧縮成形される例を示している。
【0031】尚、上記例では、再加圧成形部51、51a …
は外側から内側方向に移動する例を示したが、下型33に
部分形成型34を設けて、逆方向の内側から外側に移動す
る様に再加圧成形部51、51a …を配置しても良い。
【0032】
【発明の効果】要するに本発明は、上下型32、33の押圧
成型で成形する瓦の成形方法であって、押圧成型中に、
上下型32、33の成型面の一部が成形体側に移動して、部
分的に再加圧成形する様にしたので、上下型32、33によ
る押圧成型で原料密度不均一が発生し易い形状の瓦であ
っても、低密度の成形個所を再加圧成形することによ
り、原料密度の均一化を図り、乾燥、焼成時等の製品、
成形体の亀裂、損壊を防止することが出来る。又、その
状態のまま或いは一部成型面の復帰後、上下型32、33を
分離し、成形する様にしたので、低密度発生、再加圧成
形個所がいかなる個所であっても、再加圧成形後に、再
加圧成形を行う一部成型面が元位置復帰後に上下型32、
33が移動するために成形体を損傷させることがない。
【0033】又、押圧成型中に、上下型32、33の成型面
の一部が成形体側に移動して、成形体における空間部
(防災瓦1における差込空間20相当個所、雪止め瓦40に
おける空間部41相当個所)の原料を、その他の成型空間
に移動排除又は加圧する様にしたので、密度不均一度合
が大きくても、原料移動で密度均一化を図ったり、形状
的に強度が低い個所の原料密度上昇で強度向上を図るこ
とが出来たり、鉤状等の特殊形状の成形も、密度均一
化、部分密度上昇を伴って、効率、効果的に行うことが
出来る。
【0034】又、本発明を適用する瓦が、中央部又は側
方部に空間部(防災瓦1における差込空間20、雪止め瓦
40における空間部41)を有した突出部(係合凸部16、足
輪42)を有する瓦の時には、突出部に形成する空間部に
対して、成型面の一部を構成する押圧成型部37を進行さ
せて、原料を移動排除して成形する様にしたので、上下
型32、33の上下移動だけでは成形不可能な形状のもので
も、成形が可能になる。
【0035】又、本発明を適用する瓦が防災瓦1の時に
は、差込空間20を含む係合凸部16を瓦本体2と一体成形
し、押圧成型中に差込空間20に押圧成形部37を進行させ
て差込空間20の原料を排除し、鉤状の係合凸部16を形成
する様にしたので、係合凸部16と瓦本体2は一体である
ために強度性が損なわれず、又特殊形状(鉤状)の一体
成形も簡易に行うことが出来る。
【0036】又、本発明を適用する瓦が雪止め瓦40の時
には、中央空間(空間部41)を含む係止体(足輪42)を
瓦本体(瓦本体43)と一体成形し、押圧成型中に中央空
間に押圧成形部37を進行させて中央空間の原料を排除
し、半円リング状の係止体を形成する様にしたので、防
災瓦1の時と同様に、足輪42の強度維持を図り、簡易に
製造することが出来る。
【0037】又、突出部の全体を成型する金型30の凸部
形成部35に対して、空間部を成型する押圧成形部37を出
没自在と成し、凸部形成部35の奥方に押圧成形部37と略
同形の凹部38を凹設し、押圧成形部37の進行時に、原料
の一部を凹部38に移動排除する様にしたので、押圧成形
部37の進行で移動排除される原料は、その周囲に移動す
ると共に、押圧成形部37の進行方向前方の凹部38にも移
動するために、原料移動が分散して移動効率が上昇し、
且つ、特に進行最終段階における空間部の原料が凹部38
に移動することにより、押圧成形部37が所定位置まで進
行して未移動の原料が存在せず、空間部周囲の成形体を
所望の形状に成形することが出来る等その実用的効果甚
だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明適用例である防災瓦の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】防災瓦の千鳥葺きを示す平面図である。
【図5】千鳥葺き時の耐風係合部を示す拡大平面図であ
る。
【図6】図5の要部断面図である。
【図7】第2実施例の防災瓦の平面図である。
【図8】係合凸部形成金型の断面図である。
【図9】係合凸部形成個所の金型要部の拡大断面図であ
る。
【図10】上型における係合凸部形成個所の要部拡大側
面図である。
【図11】係合凸部の成形状態を示す模式図である。
【図12】本発明適用例である雪止め瓦の斜視図であ
る。
【図13】本発明(原料密度均一化)の適用例である三
段のし瓦の斜視図である。
【図14】原料均一化金型の断面図である。
【図15】原料均一化の成形状態を示す模式図である。
【図16】従来技術の係止耐風厚平形瓦の斜視図であ
る。
【図17】図16の瓦の葺き合わせ平面図である。
【図18】図17の葺き合わせ要部斜視図である。
【図19】図17の葺き合わせ要部A−A断面図であ
る。
【符号の説明】
2 瓦本体 16 係合凸部 20 差込空間 32 上型 33 下型 35 凸部形成部 37 押圧成形部 38 凹部 40 雪止め瓦 41 空間部 42 足輪 43 瓦本体 50 金型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下型の押圧成型で成形する瓦の成形方
    法であって、 押圧成型中に、上下型の成型面の一部が成形体側に移動
    して、部分的に再加圧成形し、その状態のまま或いは一
    部成型面の復帰後、上下型を分離し、成形する様にした
    ことを特徴とする瓦の成形方法。
  2. 【請求項2】 上下型の押圧成型で成形する瓦の成形方
    法であって、 押圧成型中に、上下型の成型面の一部が成形体側に移動
    して、成形体における空間部の原料を、その他の成型空
    間に移動排除又は加圧し、一部成型面の復帰後、上下型
    を分離し、成形する様にしたことを特徴とする瓦の成形
    方法。
  3. 【請求項3】 中央部又は側方部に空間部を有した突出
    部を有する瓦の成形方法であって、 突出部に形成する空間部に対して、成型面の一部を構成
    する押圧成型部を進行させて、原料を移動排除して成形
    する様にしたことを特徴とする請求項2記載の瓦の成形
    方法。
  4. 【請求項4】 突出部は、一側から差込自在な差込空間
    を有する鉤状の係合凸部であって、 差込空間を含む係合凸部を瓦本体と一体成形し、押圧成
    型中に差込空間に押圧成形部を進行させて差込空間の原
    料を排除し、鉤状の係合凸部を形成する様にしたことを
    特徴とする請求項3記載の瓦の成形方法。
  5. 【請求項5】 突出部は、瓦本体から中央に空間部を有
    して半円リング状に突出した係止体であって、 中央空間を含む係止体を瓦本体と一体成形し、押圧成型
    中に中央空間に押圧成形部を進行させて中央空間の原料
    を排除し、半円リング状の係止体を形成する様にしたこ
    とを特徴とする請求項3記載の瓦の成形方法。
  6. 【請求項6】 突出部の全体を成型する金型の凸部形成
    部に対して、空間部を成型する押圧成形部を出没自在と
    成し、 凸部形成部の奥方に押圧成形部と略同形の凹部を凹設
    し、押圧成形部の進行時に、原料の一部を凹部に移動排
    除する様にしたことを特徴とする請求項4又は5記載の
    瓦の成形方法。
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