JP2001038425A - マグネシウム合金のバーリング加工法およびその金型 - Google Patents

マグネシウム合金のバーリング加工法およびその金型

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JP2001038425A
JP2001038425A JP11214163A JP21416399A JP2001038425A JP 2001038425 A JP2001038425 A JP 2001038425A JP 11214163 A JP11214163 A JP 11214163A JP 21416399 A JP21416399 A JP 21416399A JP 2001038425 A JP2001038425 A JP 2001038425A
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burring
flange
die
plate
magnesium alloy
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JP11214163A
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English (en)
Inventor
Hideaki Hamada
秀明 濱田
Masaya Tanshin
雅也 丹新
Atsuo Takegawa
淳夫 武川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素材の伸びが低いマグネシウム合金製板材
を、プレス加工によってバーリング成形する場合におい
て、フランジ先端に割れが発生することやフランジの根
本で破断することを防止して成形することができるバー
リング加工法を提供することを目的とする。 【解決手段】 ストリッパプレート2およびダイプレー
ト3に配置されている温調ヒータ9により、瞬時に板材
4を伸びが上昇する温度に加熱し、バーリングの下穴8
に対し、バーリングパンチ5で成形を行うことにより、
フランジ11の先端12および根本13では、フランジ
先端部の円周方向の引張強度を越えず、またフランジの
垂直方向の引張強度も越えずにバーリング加工が行え、
フランジの先端の割れやフランジ根本から破断すること
のないバーリングを成形できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形加工において
素材の伸びの低いマグネシウム合金製板材をバーリング
加工する際に、フランジ先端に割れが生じたり、またフ
ランジの根本から破断することなく、バーリング加工を
行うことができる加工法およびその金型に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のプレス加工によるバーリング加工
について、図5を用いて説明する。図5は従来のバーリ
ング加工を示す金型の部分側断面図であり、プレス下死
点の状態を示している。図5において、14は下穴あけ
工程、15はバーリング工程である。16はパンチプレ
ート、17はストリッパプレート、18はダイプレー
ト、19は抜きパンチ、20はバーリングパンチ、21
は抜きダイ、22はバーリングダイ、23は被加工材で
ある板材、24はバーリングによって形成されたフラン
ジ、25はフランジの先端、26はフランジの根本、2
7はバーリングの下穴、28はスクラップである。
【0003】一般に、板材のバーリング加工は常温で行
われ、板材23に前もって小さなバーリングの下穴27
を穿孔しておき、この下穴27の中心軸と同軸に、下穴
27の穴径より大きな直径のバーリングパンチ20とバ
ーリングダイ22で、下穴27を押し広げ、伸びフラン
ジを成形する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バーリング加工のように常温でマグネシウム合金製板材
を成形すると、素材の伸びが小さいために、フランジ先
端部25の円周方向の引張強度が伸びの限界値を越える
ため、図6に示すように、フランジ先端25に割れが発
生したり、フランジの垂直方向に引張応力が生じ、図7
に示すように、フランジの根本26から破断が起こると
いった問題を有していた。
【0005】通常、フランジ先端25に割れが発生した
り、フランジの根本26から破断が起こる場合は、先端
割れを起こす下穴の限界、つまり限界穴広げ率(以下に
示す式で表される) (D−d)/d≦K1 (d:下穴径、D:バーリング内径、K1 :限界穴広げ
率)を下げたり、またフランジの根本から破断が起きる
原因となるバーリング破断の限界、つまり限界しごき率
(以下に示す式で表される) (t0 −t1 )/t0 ≦K2 (t0 :元の板厚、t1 :しごき後の板厚、K2 :限界
しごき率)を下げるといった対策を取るが、上述したよ
うにマグネシウム合金製板材の場合は、素材自体の伸び
が低いため、上述した対策も有効ではない。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、マグネシウム合金製板材のバーリング加工におい
て、フランジの先端の割れやフランジの根本から破断す
ることのないバーリング加工法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、マグネシウム合金製板材のバーリング加工
法において、下穴を拡大してバーリング加工を行う際、
板材を温間プレス加工により板材の伸びが上昇する温度
に加熱して成形することを特徴とするマグネシウム合金
のバーリング加工法である。本発明によると、温間プレ
ス加工によりバーリング加工を行うため、素材の伸びが
向上し、従来の課題であったフランジ先端に割れが起こ
ったり、フランジの根本から破断が起こるといった問題
を解決できるバーリング加工法を提供できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、マグネシウム合金製板材のバーリング加工法におい
て、下穴を拡大してバーリング加工を行う際、板材を温
間プレス加工により板材の伸びが上昇する温度に加熱し
て成形することを特徴とするものであり、本発明による
と、温間プレス加工によりバーリング加工を行うため、
素材の伸びが向上し、フランジ先端に割れが起こった
り、フランジの根本から破断が起こるといった問題を解
決できる作用を有する。
【0009】請求項2に記載の発明は、板材の下穴周辺
のみを温間プレス加工により板材の伸びが上昇する温度
に局部的に加熱して成形することを特徴とするものであ
り、加工部以外の焼なましの影響による素材強度の低下
を防止できる作用を有する。請求項3に記載の発明は、
マグネシウム合金製板材をバーリング加工するバーリン
グ金型において、ダイおよびストリッパは加熱手段を備
え、板材をダイおよびストリッパで加熱後、加熱された
パンチで成形することを特徴とする金型であり、請求項
1記載の発明と同一の作用を有する。 (実施の形態)以下、本発明の実施の形態を図1〜図3
に基づいて説明する。図1は本発明に用いる温間プレス
金型の側断面図であり、プレス上死点の状態を示してい
る。図1において、従来のプレス金型と同様に、1はパ
ンチプレート、2はストリッパプレート、3はダイプレ
ート、4は被加工材である板材、5はバーリングパン
チ、6はバーリングダイ、7は払い出しエジェクタ、8
はバーリングの下穴である。
【0010】パンチプレート1、ストリッパプレート2
およびダイプレート3にはそれぞれ温調ヒータ9を有し
ており、温調装置10で板材4、バーリングパンチ5お
よびバーリングダイ6は均一な温度に加熱されている。
図2は本発明に用いる温間プレス金型の側断面図であ
り、プレス下死点の状態を示している。図2に示す下死
点状態においては、ストリッパプレート2およびダイプ
レート3に配置されている温調ヒータ9によって、スト
リッパプレート2とダイプレート3で挟着された板材4
は、瞬時に板材の伸びが上昇する温度に加熱される。次
に、図1に示すバーリングの下穴8に対して、板材4を
ストリッパプレート2およびダイプレート3で押さえた
状態で、バーリングパンチ5を突出させ、成形を行う。
この状態で成形加工が行われるため、板材4は加熱によ
り伸びが上昇し、バーリング加工によってできたフラン
ジ11の先端12および根本13では、円周方向の引張
強度を越えず、またフランジの垂直方向の引張強度も越
えずにバーリング加工が行え、図3に示すようなフラン
ジの先端の割れやフランジ根本から破断することのない
バーリングを成形できる。
【0011】つまり、このような温間プレス加工によっ
て、板材の素材自体の伸びは常温時に比べ上昇するた
め、フランジの先端12およびフランジの根本13には
バーリング加工による局部的な引張応力が生じるが、板
材の伸びによりその応力を吸収するため、フランジ先端
に割れが起こったり、フランジの根本から破断が起こる
といった問題を解決できるバーリング方法を提供でき
る。
【0012】図4はマグネシウム合金の引張試験による
温度と伸びの関係を示すグラフで、このグラフから明ら
かなように、例えばAl:3%、Zn:1%のマグネシ
ウム合金の場合では、150℃以上加熱すると、割れ・
破断のない良好なバーリングが得られる。また、マグネ
シウム合金の比率により、適正な温度条件で加熱される
ことは言うまでもない。
【0013】なお、板材を加熱すると焼なまし効果によ
り、板材自体の強度が低下するため、全体の強度が必要
な場合には、バーリング下穴の周辺のみを局部的に加熱
すると良い。これにより、他の部位には影響を及ぼさ
ず、全体の強度は維持される。その際、金型のバーリン
グ下穴周辺以外はダイおよびストリッパの表面を断熱材
などで構成する。もしくはダイとストリッパがバーリン
グ部周辺の素材にのみ接触する構造とする。
【0014】本実施の形態では加熱体にヒータを採用し
たが、当然他の加熱体を使用して温調を行っても差し支
えない。また、金型構造としては上にパンチを配置した
が、下に配置しても問題ない。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明は素材の伸びの低
いマグネシウム合金製板材をプレス加工する場合、温間
プレス加工を行うことにより、素材の伸びを上げ、フラ
ンジの先端の割れやフランジの根本から破断することの
ないバーリング成形を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における温間プレス金型のプ
レス上死点状態の側断面図である。
【図2】本発明の一実施例における温間プレス金型のプ
レス下死点状態の側断面図である。
【図3】本発明の一実施例により得られた製品の斜視図
である。
【図4】マグネシウム合金の引張試験による温度と伸び
の関係を示すグラフである。
【図5】従来のバーリング加工を示す金型の部分側断面
図である。
【図6】従来例により得られた製品の斜視図である。
【図7】従来例により得られた製品の斜視図である。
【符号の説明】
1 パンチプレート 2 ストリッパプレート 3 ダイプレート 4 板材 5 バーリングパンチ 6 バーリングダイ 7 払い出しエジェクタ 8 バーリングの下穴 9 温調ヒータ 10 温調装置 11 フランジ 12 フランジの先端 13 フランジの根本 14 下穴あけ工程 15 バーリング工程 16 パンチプレート 17 ストリッパプレート 18 ダイプレート 19 抜きパンチ 20 バーリングパンチ 21 抜きダイ 22 バーリングダイ 23 板材 24 フランジ 25 フランジの先端 26 フランジの根本 27 バーリングの下穴 28 スクラップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武川 淳夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4E050 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム合金製板材のバーリング加
    工法において、下穴を拡大してバーリング加工を行う
    際、板材を温間プレス加工により板材の伸びが上昇する
    温度に加熱して成形することを特徴とするマグネシウム
    合金のバーリング加工法。
  2. 【請求項2】 板材の下穴周辺のみを温間プレス加工に
    より板材の伸びが上昇する温度に局部的に加熱して成形
    することを特徴とする請求項1記載のマグネシウム合金
    のバーリング加工法。
  3. 【請求項3】 マグネシウム合金製板材をバーリング加
    工するバーリング金型において、ダイおよびストリッパ
    は加熱手段を備え、板材をダイおよびストリッパで加熱
    後、加熱されたパンチで成形することを特徴とするバー
    リング金型。
JP11214163A 1999-07-28 1999-07-28 マグネシウム合金のバーリング加工法およびその金型 Pending JP2001038425A (ja)

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