JP2001038286A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JP2001038286A
JP2001038286A JP21347599A JP21347599A JP2001038286A JP 2001038286 A JP2001038286 A JP 2001038286A JP 21347599 A JP21347599 A JP 21347599A JP 21347599 A JP21347599 A JP 21347599A JP 2001038286 A JP2001038286 A JP 2001038286A
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Masaaki Koyama
正昭 小山
Susumu Kasawa
進 笠輪
Ryohei Rin
良平 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車用塗膜における、上塗り塗膜に含まれる
微小有機顔料の凝集を抑制し、色相を安定化させ、更
に、透過光による下塗り塗膜と上塗り塗膜の界面での劣
化、しいては剥離を防止することにある。 【解決手段】本発明は、下塗り塗膜を形成した基材上
に、有機顔料を含有する上塗り塗料を用いて上塗り塗膜
を形成する塗膜形成方法において、上記上塗り塗料が、
樹脂固形分100重量部に対し、平均粒径0.05μm
以下の微小有機顔料0.01〜20.0重量部と、平均
粒径0.10μm以下の無機紫外線遮蔽剤0.01〜5
0.0重量部とを含有することを特徴とする塗膜形成方
法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性が必要とさ
れる塗膜の形成方法、特に自動車車体等の塗装に用いら
れる中塗りレス仕上げの塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の塗装においては、通常、下
塗り塗膜、中塗り塗膜、および上塗り塗膜からなる積層
塗膜が形成されてきた。しかし、近年この積層塗膜から
中塗り塗膜を除いた、いわゆる中塗りレス仕上げの積層
塗膜が、工程短縮の観点から採用されることがある。
【0003】一方、自動車車体の上塗り塗膜には、紫外
線劣化を抑制するために、一般に有機系の紫外線吸収剤
や光安定化剤等が添加されている。しかし、これらの化
合物は、塗膜表面にブリードすることによってその性能
が急激に低下したり、微少有機顔料やその他の顔料粒子
を相互に凝集させることによって、発色性を低下させ、
形成された塗膜の色相を変えてしまうことがあった。
【0004】これらの問題を解決するために、上記化合
物の末端修飾基の検討がなされたり、安定機構の違う化
合物を併用したりしているが、根本的な問題を解決して
いるわけではない。
【0005】さらに上記の中塗りレスの積層塗膜では、
上塗り塗膜を透過した光線が下塗り塗膜にあたり、下塗
り塗膜の表面劣化や、それに基づく上塗り塗膜と下塗り
塗膜との層間での剥離が起こることがあった。
【0006】一方、特開平6−346018号公報に提
案されているように、無機系の紫外線遮蔽剤を利用して
建材用塗膜を形成する方法も提案されているが、高品質
を要求される自動車塗膜には機能的にも、色彩設計の点
においても十分ではなかった。
【0007】
【解決しようとする課題】本発明の課題は、中塗りレス
仕上げの積層塗膜を形成する方法において、上塗り塗膜
に含まれる微小有機顔料の凝集を抑制し、色相を安定化
させ、更に、光線が透過することによる下塗り塗膜と上
塗り塗膜の界面での劣化、ひいては剥離を防止すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下塗り塗膜を
形成した基材上に、有機顔料を含有する上塗り塗料を用
いて上塗り塗膜を形成する塗膜形成方法において、上記
上塗り塗料が、樹脂固形分100重量部に対し、平均粒
径0.05μm以下の微小有機顔料0.01〜20.0
重量部と、平均粒径0.10μm以下の無機紫外線遮蔽
剤0.01〜50.0重量部とを含有することを特徴と
する塗膜形成方法を提供するものである。
【0009】本発明はさらに、上記塗膜形成方法に用い
られる上塗り塗料組成物および上記塗膜形成方法により
形成された塗装物を提供するものである。
【0010】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0011】上塗り塗料 本発明の塗膜形成方法において、下塗り塗膜を形成した
基材上に、上塗り塗膜層を形成するために用いる上塗り
塗料は、微小有機顔料、無機紫外線遮蔽剤、熱硬化性樹
脂および硬化剤等を含有する。
【0012】上記微小有機顔料とは、平均粒径が0.0
5μm以下のものを意味し、例えば、フタロシアニン系
顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、キ
ナクリドン系顔料等が挙げられ、本発明の塗膜形成方法
に用いられる上塗り塗料では、上記微小有機顔料を、上
塗り塗料の樹脂固形分100重量部に対し、0.01〜
20.0重量部使用して創色された上塗り塗料に対し優
れた効果を示すことができる。
【0013】特に顔料凝集を起こしやすい微小有機顔料
としては、例えば、フタロシアニンブルー、フタロシア
ニングリーン、イソインドリンエロー、ジオキサジンバ
イオレット、キナクリドンバイオレット等の顔料が挙げ
られ、なかでも特に平均粒径が小さい、主にブルー系、
紫系の有機顔料を用いて創色された上塗り塗料に対し優
れた効果を示すことができる。
【0014】具体的には、「シアニンブルーG−314
(山陽色素社製フタロシアニンブルー顔料、平均粒径
0.02μm)」、「ホスターパームバイオレットRL
−NF(ヘキストジャパン社製ジオキサジンバイオレッ
ト顔料、平均粒径0.01μm)」等の顔料が、安定性
が低い顔料として例示される。
【0015】本発明の塗膜形成方法に使用される上塗り
塗料に含まれる上記無機紫外線遮蔽剤は、具体的には、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の無機微粒子で
ある。これらは、塗料バインダー内に分散され、紫外線
を散乱させたり、及び吸収することによってその透過を
防ぐことができる。酸化亜鉛の微粒子は、着色力が低
く、塗料本来の色相を損なわない点で好ましい。
【0016】但し、このような無機紫外線遮蔽剤は、経
時的な劣化や他の成分への影響が少ないという点で有機
系紫外線吸収剤よりも優れているが、通常、数μm程度
の大きさの粒子形態であるので、塗料に配合する場合、
これを超微粒子化して塗料および塗膜中で高分散状態に
し、透明性を維持しながら紫外線散乱効果を高める必要
がある。
【0017】例えば、超微粒子化された酸化亜鉛の製造
方法には、乾式法と湿式法があり、このうち乾式法で
は、例えば特開平7−118133号公報に開示されて
いるように、溶融された金属亜鉛を加熱、酸化する方法
が挙げられ、また湿式法では、特開平4−357114
号公報に開示されているように、亜鉛塩をアルコール溶
液中ないしアルコールと水の混合溶液中で、60℃以
上、最終pH9以上のアルカリ性下で加水分解させて平
均粒径0.05μm以下の酸化亜鉛を沈殿させて得る方
法が挙げられる。
【0018】上記の方法により得られる超微粒子化され
た無機紫外線遮蔽剤の内、1次粒子の平均粒径が0.1
μm以下のものが、本発明の上塗り塗料組成物に使用で
き得る。塗料化時の透明性確保の観点から、0.001
〜0.1μmのものが好ましく、さらに好ましくは0.
002〜0.08μm、特に好ましくは0.005〜
0.05μmである。1次粒子の平均粒径が0.1μm
より大きいと、透明性が低下し、0.001μmより小
さい粒子は、製造することが工業的に困難である。尚、
平均粒径は、例えば透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微
鏡を用いて測定することができる。
【0019】上記微粒子化された無機紫外線遮蔽剤は、
塗料の樹脂固形分100重量部に対し、0.01〜5
0.0重量部含有する。好ましくは0.1〜20.0で
あり、更に好ましくは0.5〜10.0重量部である。
上限を越えると透明性や分散性が低下し、下限以下では
紫外線遮蔽効果が現れない。
【0020】上記上塗り塗料に用いられる熱硬化性樹脂
としては、特に限定されるものではなく、例えば、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂等の塗膜形成性樹脂が利用でき、こ
れらはアミノ樹脂および/またはブロックイソシアネー
ト樹脂等の硬化剤と組み合わせて用いられる。顔料分散
性あるいは塗装作業性の点から、アクリル樹脂および/
またはポリエステル樹脂とメラミン樹脂との組合わせが
好ましい。
【0021】上記塗料を水性型塗料で用いる場合には、
塗膜形成性樹脂として、米国特許第5,151,125
号および同5,183,504号等に具体的に説明され
ている熱硬化性塗膜形成性樹脂が用い得る。特に米国特
許第5,183,504号記載のアクリルアミド基、水
酸基および酸基を有するアクリル樹脂とメラミン樹脂と
を組み合わせた熱硬化性塗膜形成性樹脂は仕上がり、外
観性能の点で良好である。
【0022】本発明の方法に用いる上塗り塗料には、そ
の他に必要により鱗片状の光輝性顔料、その他の有機顔
料、無機顔料等を含有しても良い。
【0023】例えば、その他に必要により併用できる顔
料として、アルミニウム粉、着色アルミニウム粉、ブロ
ンズ粉、アルミナ粉、ステンレス粉、チタニウム粉、マ
イカ粉、干渉マイカ粉、着色マイカ粉、グラファイト、
その他の着色、有色偏平顔料等の鱗片状の光輝性顔料が
挙げられる。
【0024】また、その他の有機顔料としては、アゾキ
レート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、イ
ンジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、金属錯
体顔料などが挙げられる。
【0025】更に、無機顔料としては、黄鉛、黄色酸化
鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタンなどが
挙げられる。また、上記体質顔料としては、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等が挙げられる。
【0026】その他に、本発明の塗膜形成方法で用いる
上塗り塗料には、硬化触媒、粘性制御剤、酸化防止剤、
表面調製剤等を含有させることができる。
【0027】本発明の塗膜形成方法で用いる上塗り塗料
の塗料固形分量は、20〜70重量%であり、好ましく
は30〜50重量%である。上限および下限を越えると
塗料安定性が低下する。塗布時には、10〜60重量%
であり、好ましくは20〜50重量%である。上限を越
えると、粘性が高すぎて塗膜外観が低下し、下限を下回
ると粘性が低すぎてなじみやムラ等の外観不良が発生す
る。
【0028】本発明の塗膜形成方法に使用される上塗り
塗料は、溶液型のものが好ましく用いられ、溶液型であ
れば有機溶剤型、水性型(水溶性、水分散性、エマルジ
ョン)、非水分散型のいずれでもよい。
【0029】また、本発明の塗膜形成方法では、上記上
塗り塗膜に対して、更にクリヤー塗料を塗布してクリヤ
塗膜を形成することができる。このクリヤー塗料の塗布
は、通常、上記上塗り塗料を塗布して得られる未硬化塗
膜に、ウエットオンウエットで行われ、得られた塗膜を
同時に熱硬化させる2コート1ベーク型で行われる。こ
のときのクリア塗膜の膜厚は、10〜40μmであるこ
とが好ましい。
【0030】尚、本発明の塗膜形成方法で使用される塗
料の製造方法は、特に限定されず、顔料等の配合物をニ
ーダーまたはロール等を用いて混練、分散する等の当業
者に周知の全ての方法を用い得る。
【0031】基材 本発明の塗膜形成方法は、種々の基材、例えば金属、ガ
ラス、プラスチック、発泡体等、特に金属表面、および
鋳造物の塗装に有利に用い得るが、電着塗装可能な金属
製品に特に好適に使用できる。
【0032】上記金属製品としては、例えば、鉄、銅、
アルミニウム、スズ、亜鉛等およびこれらの金属を含む
合金が挙げられる。具体的には、乗用車、トラック、オ
ートバイ、バス等の自動車車体および部品が挙げられ
る。これらの金属は予めリン酸塩、クロム酸塩等で化成
処理されたものが防錆上特に好ましい。
【0033】下塗り塗料 本発明の塗膜形成方法に用いられる基材上に塗布され下
塗り塗膜層を形成する下塗り塗料としては、電着塗料が
挙げられる。このような電着塗料としては、カチオン型
及びアニオン型電着塗料を使用できるが、カチオン型電
着塗料が防食性において優れた積層塗膜を与える。
【0034】また、本発明の塗膜形成方法において、下
塗り塗膜上には、下地欠陥を隠蔽し、上塗り塗膜を塗装
した後の表面平滑性を確保(外観も向上させ)して、耐
衝撃性や耐チッピング性等の塗膜物性を付与するための
ものとして、部分的にプライマーやサッシュ用塗料を塗
装しても良い。
【0035】上記下塗り塗膜は、硬化または未硬化の塗
膜として形成できるが、硬化させる場合には、硬化温度
は100〜200℃、好ましくは120〜180℃で高
い架橋度の硬化塗膜が得られる。上限を越えると、塗膜
が固く脆くなり、下限以下では硬化が充分でない。硬化
時間は硬化温度により変化するが、120℃〜180℃
で10〜30分の硬化が適当である。
【0036】塗膜形成方法 本発明の塗膜形成方法は、上記上塗り塗料を、下塗り塗
膜が形成された基材上に塗装する。
【0037】すなわち、上記上塗り塗料を必要に応じて
水あるいはシンナーで塗装に適した粘度に希釈した後、
これを上記下塗り塗膜が形成された基材上に塗装し、つ
いで焼き付けすることによって行われることが好まし
い。
【0038】上記上塗り塗膜の膜厚は所望の用途により
変化するが、モノコートで上塗り塗膜の形成を行う場合
は、10〜60μm程度が有用であり、より好ましくは
20〜40μm程度である。上限を越えると、鮮映性が
低下したり、塗装時にムラあるいは流れ等の不具合が起
こることがあり、下限を下回ると、下地が隠蔽できず透
けが発生する。ムラを抑制するためには、1ステージよ
りも2ステージで塗装することがより好ましい。
【0039】上記塗料を自動車車体に塗装する場合に
は、エアースプレー、エアー霧化型静電塗装、回転霧化
型静電塗装等の塗装方法で行われることが好ましい。
【0040】上記上塗り塗料を水性型塗料で用いる場合
には、良好な仕上がり塗膜を得るために、予め塗膜を6
0〜100℃で2〜10分間加熱して、焼付することが
望ましい。上塗り塗膜自身は約100〜180℃の温度
で加熱硬化させることができる。
【0041】上記上塗り塗膜をクリヤー塗膜を併用する
2コートで形成する場合は、有機顔料を含有する上塗り
塗料により上塗り塗膜を形成した後、更にクリヤー塗料
によりクリヤー塗膜を形成し、同時に焼き付け硬化させ
る2コート1ベーク型の塗膜形成方法が好ましく用いら
れる。
【0042】上記クリヤー塗膜を形成するクリヤー塗料
としては、特に限定されるものではないが、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
の塗膜形成性樹脂と硬化剤とを含有したものを挙げるこ
とができ、硬化剤としてアミノ樹脂および/またはブロ
ックイソシアネート樹脂等を組み合わせて用いることが
できる。
【0043】更に、透明性等の点から、アクリル樹脂お
よび/またはポリエステル樹脂とアミノ樹脂との組合わ
せ、あるいは耐酸エッチング性等の点から、カルボン酸
基・エポキシ基硬化系を有するアクリル樹脂および/ま
たはポリエステル樹脂を含有するクリヤー塗料等が好適
なものとして挙げられる。
【0044】上記2コート1ベークで上塗り塗膜の形成
を行う場合は、上塗り塗膜の総膜厚が15〜90μm程
度が有用であり、より好ましくは20〜70μm程度で
ある。上限を越えると、鮮映性が低下したり、塗装時に
ムラあるいは流れ等の不具合が起こることがあり、下限
を下回ると、下地が隠蔽できず透けが発生する。
【0045】本発明の塗膜形成方法で用いるクリヤー塗
料の塗料形態としては、有機溶剤型、水性型(水溶性、
水分散性、エマルジョン)、非水分散型、粉体型のいず
れでも用いることができる。
【0046】上記下塗り塗膜および上塗り塗膜を含有す
る塗膜の膜厚としては、30〜150μmであり、好ま
しくは35〜120μmである。上限を越えると、冷熱
サイクル等の膜物性が低下し、下限を下回ると膜自体の
強度が低下する。
【0047】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細
に説明するが、本発明は以下の実施例により限定される
ものではない。尚、以下に於いて「部」とあるのは「重
量部」を意味する。
【0048】 実施例1 上塗り塗料の調製 上塗り塗膜の形成に用いる塗料として下記に示す配合で塗料(ブルー顔料のP WC=10%)を調製した。 シャニンブルーG−314 13.00部 (山陽色素社製フタロシアニンブルー顔料、平均粒径0.02μm) デグサFW−200P 0.02部 (デグサ社製カーボンブラック顔料) NANOFINE−50A 8.00部 (堺化学工業社製紫外線遮蔽剤、微粒子酸化亜鉛、平均粒径0.02μm) 熱硬化性ポリエステル樹脂 136.50部 (日本ペイント社製、水酸基価110、酸価8、数平均分子量2700、重量平 均分子量16000、固形分60%) ユーバン20N60 58.50部 (三井東圧社製ブチル化メラミン樹脂、固形分60%) アクリル系表面調整剤 0.20部 酢酸ブチル 4.00部 S−100(エッソ社製炭化水素系系有機溶剤) 17.00部トルエン 12.78部 合計 250.00部
【0049】評価用塗膜の形成方法 リン酸亜鉛処理した厚さ0.8mm、縦30cm×横40cm
のダル鋼板に、カチオン電着塗料「パワートップU−5
0(日本ペイント社製、カチオン型電着塗料)」を、乾
燥膜圧が20μmとなるように電着塗装し、160℃で
30分間焼き付けた。次に、得られた電着塗膜面上の1
/4程度に、黒色のサッシュ用塗料「サッシュ用ブラッ
ク(日本ペイント社製、ポリエステル・メラミン樹脂系
グレー色塗料)」を、乾燥膜厚が10μmとなるように
スプレー塗装し、10分間セッテイングし、140℃で
20分間焼き付け下地塗膜を完成した。
【0050】得られた下塗り塗膜上に、予め20秒(/
20℃・#4FordCup)に希釈された先の上塗り塗料
を、乾燥膜厚が30μmとなるように、2ステージで回
転霧化型静電塗装を実施した。5分間のセッテイングの
後、140℃で20分間焼き付け塗膜を作成した。
【0051】得られた塗膜について、紫外線吸収剤を含
有しない塗料で作成した比較例2の初期塗板を標準とし
て、外観を下記の判定基準により目視で評価し、更に紫
外線遮蔽剤剤がブリードしているかどうを指触により評
価した。更に、耐候性についても、下記方法により評価
した。
【0052】耐候性評価 得られた塗板を耐候性の評価として、アイスーパーUV
テスター(大日本プラスチクス社製)を使用し、1サイ
クルを照射4時間−耐湿4時間−無負荷4時間に設定
し、40サイクル(合計480時間)の負荷をかけた
後、変角色差計GCMS−3(ミノルタ社製)を用い
て、比較例2の初期塗板を比較として色差測定し、同時
に付着性評価および外観も下記判定基準に基づき評価し
た。
【0053】付着性評価 更にカッターナイフを用いて、刃が素地に達する程度
に、100個の碁盤目を作るようにカットし、ニチバン
社製セロファンテープを、指の腹でカットした部分に圧
着し、45度上方向に勢いよく剥離し、付着している碁
盤目の個数を数えて付着性を評価した。
【0054】外観評価 積層塗膜を形成した塗板の、色相変化の度合いを、下記
判定基準で目視により判定した。 5:原色に比べ、全く色相に変化がない。 4:原色に比べ、色相に変化がない。 3:原色に比べ、かすかに色相変化が現れている。 2:原色に比べ、色相に変化が現れている。 1:原色に比べ、かなり色相に変化が現れている。
【0055】実施例2および比較例1〜3 実施例2の上塗り塗料は、実施例1の有機顔料を「ホス
ターパームバイオレットRL−NF(ヘキストジャパン
社製ジオキサジンバイオレット顔料、平均粒径0.01
μm)」に変え、紫外線遮蔽剤量を5.00部に置き換
えて塗料を調製した。
【0056】比較例1は、実施例1の微粒子酸化亜鉛を
「シーソーブ 103(シプロ化成社製、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤)」に置き換えて塗料を調製した。比
較例2、3は、実施例1および2の微粒子酸化亜鉛を除
いて塗料を調製したもので、色相評価の基準板を作成す
るためのものである。
【0057】上記塗料を用いて実施例1と同様にメタリ
ック塗膜を作成し、実施例1と同様に評価を行った。以
上の評価結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1の結果から明らかなように、本発明に
従う実施例1、2の塗膜は、下地塗膜が透けることもな
く、更に、比較例の塗膜と比較し、微粒子有機顔料の色
相が、配合したまま、鮮やかに発色していることが認め
られた。また更に、耐候性試験後に下層との界面から剥
離を起こすこともなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明の塗膜形成方法を用いて得られた
積層塗膜は、微小有機顔料が凝集することなく、安定し
た発色性を有している。また、本発明の塗膜形成方法を
用いて得られた積層塗膜は、耐候性にも優れている。
【0061】更に、本発明の塗膜形成方法によって、塗
装工程を短縮することができ、工業的にも実用的な塗膜
形成を行うことが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AE03 CA32 DA06 DB02 DC12 EA02 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB38 EB56 EB57 EC02 EC11 EC47 EC54

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下塗り塗膜を形成した基材上に、有機顔料
    を含有する上塗り塗料を用いて上塗り塗膜を形成する塗
    膜形成方法において、 前記上塗り塗料が、樹脂固形分100重量部に対し、 平均粒径0.05μm以下の微小有機顔料0.01〜2
    0.0重量部と、 平均粒径0.10μm以下の無機紫外線遮蔽剤0.01
    〜50.0重量部とを含有することを特徴とする塗膜形
    成方法。
  2. 【請求項2】前記無機紫外線遮蔽剤が微粒子酸化亜鉛で
    あることを特徴とする請求項1記載の塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1あるいは2記載の塗膜形成方法に
    用いられる上塗り塗料組成物。
  4. 【請求項4】請求項1あるいは2記載の塗膜形成方法に
    より形成された塗装物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010000460A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Tohoku Univ 輻射伝熱制御膜
JP2018135439A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 水性塗料組成物および複層塗膜

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