JP2001037705A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2001037705A
JP2001037705A JP11217555A JP21755599A JP2001037705A JP 2001037705 A JP2001037705 A JP 2001037705A JP 11217555 A JP11217555 A JP 11217555A JP 21755599 A JP21755599 A JP 21755599A JP 2001037705 A JP2001037705 A JP 2001037705A
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wire
bending
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angle
distal end
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JP11217555A
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Yousuke Yoshimoto
羊介 吉本
Masaichi Higuma
政一 樋熊
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧高温水蒸気によるオートクレーブ滅菌を
行なっても湾曲操作ワイヤが錆びて湾曲操作不良が生じ
ることのない内視鏡を実現する。 【解決手段】 湾曲操作ワイヤであるアングルワイヤ4
5a、45bを先端カバー部材41で折り返して操作部
側に延設するように折り返し部を設け、その折り返し部
を巻き掛けて収納するために前記先端カバー部材41に
ワイヤ巻き掛け部として溝部46a、46bを形成し、
ワイヤ締結部材としてのビスによって前記アングルワイ
ヤ45a、45bの折り返し部を固定するように構成す
る。これにより、アングルワイヤ45a、45bの固定
において半田付け、ロウ付けを行っていないので、フラ
ックスの残留によってアングルワイヤ45a、45bが
錆びることが無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートクレーブ滅
菌(高圧高温水蒸気滅菌)を支障なく可能とするよう改
良した内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内等に挿入することによって
体腔内の深部等を観察したり、必要に応じて処置具を用
いることにより治療処置等を行なうことのできる内視鏡
が医療分野において広く用いられるようになった。一般
に、挿入部先端付近に湾曲部を有する湾曲付き内視鏡
は、内視鏡内部に配設されている例えばステンレス等の
金属素線をヨリ線にしたワイヤを牽引することによっ
て、湾曲部を湾曲操作している。また、医療用内視鏡の
場合、使用した内視鏡を確実に消毒滅菌することが感染
症を防止するために必要不可欠である。
【0003】従来の内視鏡は、この消毒滅菌処理をエチ
レンオキサイド等のガスや消毒液で行っていたが、周知
のように滅菌ガス類は猛毒であり、滅菌作業の安全確保
のために行う内視鏡の滅菌作業は煩雑である。また、滅
菌後に内視鏡に付着したガスを取り除くためのエアレー
ションに時間がかかるため、滅菌後すぐに内視鏡を使用
できないという問題がある。また、ガスが与える環境へ
の悪影響が問題視されている。さらに、ランニングコス
トが高いという問題がある。また、消毒液の場合は消毒
液の管理が煩雑であり、消毒液の廃棄処理に多大な費用
が必要となる。
【0004】そこで、最近では、内視鏡機器類の滅菌と
して、煩雑な作業を伴わず、滅菌後にすぐに使用でき、
しかもランニングコストの安いオートクレーブ滅菌(高
圧高温水蒸気滅菌)が主流になりつつある。オートクレ
ーブ滅菌の代表的な条件としては、米国規格協会承認、
医療機器開発協会発行の米国規格ANSI/AAMI
ST37−1992があり、この条件はプレバキューム
タイプでは滅菌工程132℃、4分、またグラビティタ
イプでは滅菌工程で132℃、10分となっている。
【0005】しかしながら、このオートクレーブの高圧
高温水蒸気は、内視鏡を構成している部材である樹脂や
ゴム、プラスチック等の高分子材料、接着剤等を透過す
る性質を持っている。したがって、従来の水密構造に構
成されている内視鏡をオートクレーブ装置に投入して滅
菌した場合は、Oリング、接着剤等の一般的な方法によ
り水密に構成された内視鏡構造の内部にも水蒸気が浸入
してくることになる。また、オートクレーブ滅菌の際に
は、滅菌工程前の真空工程時に、湾曲部における外皮チ
ューブの破裂を防止するため、内視鏡内外を連通させた
状態でオートクレーブ滅菌装置に投入する方法が一般的
である。この場合、積極的に内視鏡内部にオートクレー
ブ滅菌の水蒸気が侵入することになる。そのため、内視
鏡内部にもオートクレーブ滅菌による蒸気が侵入し、内
蔵物は劣化し、特に金属部品には錆が発生し機能に重大
な支障を来たす可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の内視
鏡は、特公平4−10327号公報や実公平5−416
81号公報に記載されているように、内視鏡挿入部の湾
曲部先端を牽引して湾曲部を湾曲させるためのアングル
ワイヤを挿入部の先端側に半田、ロウ付け或いは接着剤
により固定している。通常、半田付け、ロウ付けをする
際にはフラックスが使用されるが、このフラックスが残
留していると金属部品は錆び易くなる。
【0007】特に、前述したオートクレーブ滅菌を行う
場合には、完全にフラックスを洗浄して除去しなけれ
ば、内視鏡内部に侵入した水分により、アングルワイヤ
に錆が生じて湾曲操作不良を起こす可能性がある。一
方、接着剤によってアングルワイヤを挿入部の先端側に
固定するには、接着剤が硬化するまでに時間がかかると
いう組立上の問題や、オートクレーブ滅菌による高熱で
接着剤が徐々に劣化するという問題がある。
【0008】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
ものであり、高圧高温水蒸気によるオートクレーブ滅菌
を行なっても湾曲操作ワイヤが錆びて湾曲操作不良が生
じることのない内視鏡を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係わる本発明は、細長な挿入部の先端部側に
設けた湾曲部と、この挿入部内を手元操作部側から湾曲
部先端側にかけて挿通延設して、この湾曲部先端側を牽
引することにより前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作ワイ
ヤとを有する内視鏡において、前記操作部側から前記湾
曲部先端側にかけて挿通延設した前記湾曲操作ワイヤを
前記湾曲部先端側位置で折り返して前記手元側操作部側
に延設するように前記湾曲操作ワイヤに設ける折り返し
部と、前記湾曲操作ワイヤの折り返し部を巻き掛けて収
納するために前記湾曲部先端側に形成したワイヤ巻き掛
け部と、前記ワイヤ巻き掛け部内に収納した前記湾曲操
作ワイヤの折り返し部を締結固定するワイヤ締結部材
と、を具備したことを特徴としている。また、請求項2
に係わる本発明は、前記ワイヤ締結部材は、ビスである
ことを特徴としている。更に、請求項3に係わる本発明
は、前記ワイヤ締結部材は、リベットであることを特徴
としている。この構成により、高圧高温水蒸気によるオ
ートクレーブ滅菌を行なっても湾曲操作ワイヤが錆びて
湾曲操作不良が生じることのない内視鏡を実現する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図11は本発明の第1
の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態
を備えた内視鏡を示す説明図、図2は本発明の第1の実
施の形態の挿入部の先端部側を説明する断面図、図3及
び図4は挿入部の軸と垂直方向に切った断面図であり、
図3は先端カバー部材の外周に形成された溝部に約半周
周回させて折り返されて固定されているRLアングルワ
イヤを示す断面図、図4は先端カバー部材の外周に形成
された溝部に約半周周回させて折り返されて固定されて
いるUDアングルワイヤを示す断面図、図5は先端カバ
ー部材の外周側からビスのねじ込み部を見た矢視図、図
6は図5を垂直に切った断面図、図7はRLアングルワ
イヤが内周側に引き出されている部分の断面図、図8は
図6のビスの代わりにリベットでアングルワイヤを押圧
固定している変形例を示す断面図、図9及び図10は挿
入部と操作部との接続を示している断面図であり、図9
は操作部の挿入部側の断面図、図10は図9のA−A断
面図、図11は軟性コードと操作部との接続部分を示す
操作部の一部断面図である。
【0011】図1に示すように本発明の第1の実施の形
態を備えた電子内視鏡(単に、内視鏡)1は、例えば先
端側にCCD等の固体撮像素子を有する後述の撮像ユニ
ット(図2参照)を内蔵した細長な挿入部2と、この挿
入部2の後端部に設けた把持部を兼ねる操作部3と、こ
の操作部3の後端部に基底部が接続されて延出した軟性
コード4と、この軟性コード4の後端部に図示しない光
源装置に接続されるライトガイドコネクタ(以下、LG
コネクタという)5と、このLGコネクタ5の側部から
延出されたビデオケーブル6と、このビデオケーブル6
の先端部に設けられ、図示しないビデオシステムセンタ
に接続されるビデオコネクタ7とから主に構成されてい
る。尚、前記ビデオコネクタ7が接続される図示しない
ビデオシステムセンタには、図示しないモニタが接続さ
れるようになっていて、被検部の光学像を前記固体撮像
素子で撮像した後、前記ビデオシステムセンタで信号処
理しモニタでその被検部の画像を表示するようになって
いる。
【0012】前記挿入部2は、湾曲自在な湾曲部11を
含む先端部12と、この先端部12の後端側に連設する
硬性のシース13とから構成されている。尚、挿入部2
の硬性部等、ステンレスからなる外表面には、バフ研
磨、化学研磨等で平滑に仕上げられており、錆びにくく
している。前記操作部3には、前記湾曲部11を湾曲自
在に遠隔操作するUDアングルレバー3a、RLアング
ルレバー3bが設けられていて、UDアングルレバー3
aを操作することで前記湾曲部11を上下方向に湾曲操
作し、RLアングルレバー3bを操作することで前記湾
曲部11を左右方向に湾曲操作することができるように
なっている。また、前記LGコネクタ5の側部には、内
視鏡内外の連通状態を選択可能な開閉弁14が設けられ
ていて、図示しない逆止弁アダプタまたは連通アダプタ
を着脱自在に接続可能である。尚、この開閉弁14は、
内視鏡の内部空間が外部の圧力より、所定圧力以上高く
なると連通する逆止弁構造を有していても良く、更にこ
の開閉弁14には図示しない逆止弁アダプターを組み付
けられるようになっていても良い。これら開閉弁14の
構成により、オートクレーブ滅菌前行程等でチャンバ内
が真空に引かれても、内視鏡の湾曲部11の湾曲ゴム
等、内視鏡の隔壁の中で柔軟な部分が破裂するのを防止
している。また、前記ビデオコネクタ7には、その電気
接点部7aを水密にすることが可能な防水キャップ15
が着脱自在に設けられている。即ち、このような内視鏡
1は、内部に水が浸入しない水密構造とすることが可能
な構成となっている。
【0013】図2に示すように前記挿入部2の先端部1
2に設けられた先端構成部材21は、体腔内の被検部を
照明するための照明光を導光して照明窓22aから被検
部を照明するライトガイドファイバ22と、このライト
ガイドファイバ22からの照明光で照明された被検部の
光学像を先端カバーガラス31から取り入れてCCD等
の固体撮像素子32に結像する対物レンズ系33及びこ
の対物レンズ系33に連設して、取り込まれた光学像を
前記固体撮像素子32で撮像しその撮像信号をケーブル
34を介して伝達する撮像ユニット30とを保持してい
る。
【0014】前記先端構成部材21の外周には、前記ラ
イトガイドファイバ22と前記撮像ユニット30及び前
記先端構成部材21を水密に構成する隔壁をなし、前記
先端構成部材21に対して接着剤により前記湾曲部11
の最先端の関節としての先端カバー部材41が接合固定
されている。この先端カバー部材41の後方には、この
先端カバー部材41を任意の方向に向けるための関節群
50と、この関節群50を互いに回動可能に接合してい
るリベット51と、それら関節部を被覆する金属製の網
状管52及び軟性の湾曲部被覆ゴム53からなる湾曲部
11が連設されている。尚、図示しないが先端部12に
は、処置具を挿通する処置具チャンネルや送気・送水チ
ャンネルなども配設されている。
【0015】前記先端カバー部材41には、リベット接
合部42が設けられていて、前記湾曲部11の先端であ
るリベット43により前記関節群50に回転自在に接合
されている。また、先端カバー部材41には、操作部3
側から挿通延設し、前記先端カバー部材41を牽引して
湾曲させるためのアングルワイヤ45a、45bが固定
されていて、これらアングルワイヤ45a、45bの牽
引によって湾曲部11は任意の方向に湾曲することがで
きるようになっている。尚、前記アングルワイヤ45
a、45bは、操作部3内で図示しない湾曲操作機構に
連結されて、その湾曲操作機構の湾曲操作により前記ア
ングルワイヤ45a、45bが牽引されるようになって
いる。また、前記アングルワイヤ45a、45bは、ス
テンレスの素線をヨリ線にしたステンレスワイヤから構
成されている。前記アングルワイヤ45aは、上下方向
の湾曲操作を行うためのUDアングルワイヤ45aであ
り、前記アングルワイヤ45bは左右方向の湾曲操作を
行うためのRLアングルワイヤ45bである。
【0016】本実施の形態では、前記アングルワイヤ4
5a、45bを前記先端カバー部材41で折り返して前
記操作部3側に延設するように折り返し部を設け、その
折り返し部を巻き掛けて収納するために前記先端カバー
部材41にワイヤ巻き掛け部を形成し、ワイヤ締結部材
によって前記アングルワイヤ45a、45bの折り返し
部を固定するように構成している。
【0017】次に図3〜図7を用いて、これらアングル
ワイヤ45a、45bの前記先端カバー部材41への固
定方法を説明する。図3に示すように前記RLアングル
ワイヤ45bは、折り返し部45dとして約半周周回さ
せて折り返され、前記先端カバー部材41の外周側から
操作部方向に引き出されている。そして、前記RLアン
グルワイヤ45bは、ワイヤ締結部材としてのビス47
によって前記先端カバー部材41の外周に形成されたワ
イヤ巻き掛け部としての溝部46bに押圧固定されてい
る。また、図4に示すように前記UDアングルワイヤ4
5aも同様に、折り返し部45cとして約半周周回させ
て折り返され、前記ビス47によって前記先端カバー部
材41の外周に形成された溝部46aに押圧固定され、
前記先端カバー部材41の外周側から操作部方向に引き
出されている。尚、本実施の形態では、1本のビス47
のその皿の部分で2本のアングルワイヤ45a、45b
を同時に押圧固定している。さらに、図5に示すよう
に、この部分でアングルワイヤ45a、45bをビス4
7の外径方向に押し曲げている。これにより、アングル
ワイヤ45a、45bを湾曲部先端の先端カバー部材4
1に確実かつ強固に固定することができるようになって
いる。
【0018】図5及び図6に示すように前記先端カバー
部材41には、その外周から前記ビス47が突出しない
ように、中心にビス47と対応している雌ねじが貫通す
る穴部48が形成されている。尚、図3、図4、図6の
図中で点線で示しているように先端カバー部材41内周
にビス47が長く突出する場合には、ビス47をねじ込
んだ後にそのビス47の突出部をヤスリ等で削りとるよ
うにしている。更に、本実施の形態では、半田付け、ロ
ウ付け等を一切使用せずに、補強としてビス47のねじ
込み部及び前記アングルワイヤ45a、45bの溝部4
6a、46bに挿入された部分に接着剤を塗布してい
る。尚、接着剤は、ビス47にのみ塗布するだけでも強
度上は充分である。また、図8に示すようにアングルワ
イヤ45a、45bを締結固定するワイヤ締結部材とし
て、ビス47の代わりにリベット60を用いてアングル
ワイヤ45a、45bを押圧固定しても良い。これによ
り、ビス47よりもより強固な固定が可能である。
【0019】前記UDアングルワイヤ45aは、前記し
たように前記先端カバー部材41外周の溝部46aに周
回された後、先端カバー部材41の内周面に引き出され
ており、この外周側から内周面側に引き出すための穴に
は、斜面49が形成されており、前記UDアングルワイ
ヤ45aが急激に屈曲することがないようになっている
(図2参照)。従って、ワイヤがこの部分で切れ易くな
ることがない。
【0020】一方、前記RLアングルワイヤ45bも同
様な構造で、前記先端カバー部材41外周の溝部46b
に周回された後、先端カバー部材41の内周面に引き出
されて、図7に示すようにこの外周側から内周面側に引
き出すための穴に斜面49が形成されている。尚、前記
RLアングルワイヤ45bが一番先端側のリベット43
と接触しないように前記先端カバー部材41の内径を設
定している。また、本実施の形態では、前記した前記R
Lアングルワイヤ45bが一番先端側のリベット43と
接触しないように前記先端カバー部材41の内径を設定
すると共に、前記先端カバー部材41の内径を小さくし
て内蔵物の充填率をきつくしないことの両方を考慮し
て、前記挿入部2の中心軸から前記先端カバー部材41
の内周面までの距離と、挿入部2の中心軸からリベット
43までの距離をほぼ同じに設定している。
【0021】このように構成している挿入部2は、図9
に示すように操作部3に対して例えば、略180゜回転
自在に連設される構造となっている。この挿入部2を構
成するステンレス製のパイプ2aの端部には、ステンレ
ス製の口金71が接着固定されており、これが操作部3
に対して回転可能なように挿入部固定部材72で固定さ
れている。尚、挿入部固定部材72には、挿入部2の回
転を規制するストッパ73が設けられている。また、前
記口金71とアルミ製の操作部内部構造体74端部との
間には、ステンレス製のスペーサ75が設けられてい
る。尚、符号76は、操作部3の外装部材であり、前記
挿入部固定部材72に螺合している接続部材77により
接続固定されている。
【0022】そして、前記アングルワイヤ45a、45
bを挿入部2内でガイドしているアングルコイル78が
接触する部分即ち、パイプ2a、口金71、スペーサ7
5等の内面は錆防止のため電着塗装を施している。これ
により、アングルワイヤ45a、45b及びアングルコ
イル78が接触する部品例えば、パイプ2a、口金7
1、スペーサ75等を錆びにくくすることで、アングル
ワイヤ45a、45b及びアングルコイル78に錆が発
生することが無く、従って湾曲部11の湾曲不良を防止
することができるようになっている。尚、前記口金71
には、図10に示すように、クリック感を得るための板
ばね79がビス等にて固定されていると共に、前記挿入
部固定部材72に板ばね79の凸部が係合する切欠部8
0が形成されている。これにより、挿入部2を略180
゜回転させると、クリック感を伴って板ばね79の凸部
が切欠部80に挿入されて挿入部2の操作部3に対する
回転方向の位置を設定できるようになっている。
【0023】更に、前記操作部3と前記軟性コード4と
の接続は、図11に示すように操作部本体91の端部に
直接軟性コード4をスウェージング等で固定した口金9
2をビス93で固定している。また、操作部本体91の
軟性コード4側には、把持部材94が外装されていて、
折れ止め部材95により操作部本体91との間で軸方向
に挟み込んで固定している。
【0024】このように構成した内視鏡1を用いて例え
ば体腔内の内視鏡観察等を行い、その後、滅菌のため図
示しないオートクレーブ滅菌装置のチャンバ内に投入し
て、滅菌する。先ず、オートクレーブの滅菌前行程で
は、チャンバ内を真空にする。前記滅菌時には、チャン
バ内は高温高圧水蒸気によって満たされ、内視鏡1内部
にも高温高圧水蒸気が侵入して湿度が高くなる。例え全
体を水密に構成している内視鏡であっても、例えばOリ
ング、接着剤等の高分子材料により構成されている部分
から水蒸気が浸入してくる。内視鏡1内部に浸入した高
温高圧の水蒸気は、湾曲部11を操作するためのアング
ルワイヤ45a、45bにも影響を及ぼそうとする。ま
た、内視鏡1内部に浸入した蒸気はそのまま水分として
内視鏡1内部に残留する。
【0025】しかしながら、本実施の形態ではアングル
ワイヤ45a、45bの先端側固定部において半田付
け、ロウ付けを行っていないため、フラックスの残留に
よってアングルワイヤ45a、45bの耐食性が落ちる
ことが無い。従って、蒸気のアタックや水分の残留によ
ってアングルワイヤ45a、45bが錆びることが無
い。また、アングルワイヤ45a、45bを挿入部2内
でガイドしているアングルコイル78が接触する部分即
ち、パイプ2a、口金71、スペーサ75等の内面は錆
防止のため電着塗装を施す構成としているので、これら
パイプ2a、口金71、スペーサ75等が錆びにくくな
ることで、アングルワイヤ45a、45b及びアングル
コイル78に錆が発生することが無い。
【0026】この結果、本実施の形態の内視鏡1では以
下の効果を得る。 (1)アングルワイヤ45a、45bの先端側固定に半田
付け、ろう付けを行っていないため、オートクレーブ滅
菌を行ってもフラックスの残留による錆の発生を防止し
て、湾曲不良が起こるようなことが無い。 (2)アングルワイヤ45a、45bを簡単に且つ確実に
固定することができる。 (3)アングルワイヤ45a、45b及びアングルコイル
78が接触する部分即ち、パイプ2a、口金71、スペ
ーサ75等の内面に錆防止のため電着塗装を施している
ので、アングルワイヤ45a、45b及びアングルコイ
ル78に錆が発生することが無い。
【0027】尚、本実施の形態では、オートクレーブ滅
菌を行う医療用内視鏡に本発明を適用して説明している
が、その他蒸気滅菌を行う内視鏡、薬液に浸漬する内視
鏡、高湿環境下で使用される例えば工業用内視鏡等にも
本発明は適用可能である。
【0028】更に、本発明は、上記した実施の形態にの
み限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施可能である。
【0029】(第2の実施の形態)図12ないし図14
は本発明の第2の実施の形態に係り、図12は本発明の
第2の実施の形態のアングルワイヤを示す断面図、図1
3は先端カバー部材の外周側からビスのねじ込み部を見
た矢視図、図14は図13を垂直に切った断面図であ
る。
【0030】第1の実施の形態では、湾曲部先端を上下
左右方向の4方向に湾曲させるアングルワイヤ(UPア
ングルワイヤ45a、RLアングルワイヤ45b)を先
端カバー部材41に固定している構成としているが、本
実施の形態では、上下方向または左右方向の2方向に湾
曲させるアングルワイヤを先端カバー部材41に固定す
る構成としている。それ以外の構成は、図3〜図7とほ
ぼ同様なので、説明を省略し、同一構成には同じ符号を
付して説明する。
【0031】図12に示すように、湾曲部先端を上下方
向または左右方向の2方向に湾曲させるアングルワイヤ
100は、折り返し部100aとして約半周周回させて
折り返され、ワイヤ締結部材としてのビス47によって
前記先端カバー部材41の外周に形成された溝部101
に押圧固定され、前記先端カバー部材41の外周側から
操作部方向に引き出されている。また、図13に示すよ
うにビス47の皿の部分で前記アングルワイヤ100を
ビス47の外径方向に押し曲げている。この構成によ
り、アングルワイヤ100を湾曲部11先端の先端カバ
ー部材41に確実にかつ強固に固定することができるよ
うになっている。
【0032】図13及び図14に示すように前記先端カ
バー部材41には、その外周から前記ビス47が突出し
ないように、中心にビス47と対応している雌ねじが貫
通する穴部102が形成されている。尚、図8で説明し
たようにアングルワイヤ100を締結固定するワイヤ締
結部材としてビス47の代わりに、リベット60を用い
ても良い。また、第1の実施の形態と同様に、補強とし
てビスのねじ込み部及びアングルワイヤの溝部に挿入さ
れた部分について接着剤を塗布し、半田付け、ロウ付け
等は一切使用していない。このような構成により本実施
の形態では、第1の実施の形態と同様な効果を得ること
が可能である。
【0033】尚、本発明は、上記した実施の形態にのみ
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
【0034】[付記] (付記項1) 細長な挿入部の先端部側に設けた湾曲部
と、この挿入部内を手元操作部側から湾曲部先端側にか
けて挿通延設して、この湾曲部先端側を牽引することに
より前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作ワイヤとを有する
内視鏡において、前記操作部側から前記湾曲部先端側に
かけて挿通延設した前記湾曲操作ワイヤを前記湾曲部先
端側位置で折り返して前記手元側操作部側に延設するよ
うに前記湾曲操作ワイヤに設ける折り返し部と、前記湾
曲操作ワイヤの折り返し部を巻き掛けて収納するために
前記湾曲部先端側に形成したワイヤ巻き掛け部と、前記
ワイヤ巻き掛け部内に収納した前記湾曲操作ワイヤの折
り返し部を締結固定するワイヤ締結部材と、を具備した
ことを特徴とする内視鏡。
【0035】(付記項2) 前記ワイヤ締結部材は、ビ
スであることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0036】(付記項3) 前記ワイヤ締結部材は、リ
ベットであることを特徴とする付記項1に記載の内視
鏡。
【0037】(付記項4) 細長な挿入部の湾曲部先端
側を牽引して前記湾曲部を湾曲させるための湾曲操作ワ
イヤを有する内視鏡において、前記湾曲操作ワイヤまた
はその湾曲操作ワイヤが挿入されるコイルに接触する部
材の少なくとも接触部分に防錆用の電着塗装を施したこ
とを特徴とする内視鏡。
【0038】(付記項5) 先端部側に設けた湾曲自在
な湾曲部と、この湾曲部の後端側に連設した硬性のシー
スとから構成される細長な挿入部を有する内視鏡におい
て、前記シース外表面にバフ研磨または化学研磨を施し
て表面を滑らかにしたことを特徴とする内視鏡。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
圧高温水蒸気によるオートクレーブ滅菌を行なっても湾
曲操作ワイヤが錆びて湾曲操作不良を生じることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図11は本発明の第1の実施の形態
に係り、図1は本発明の第1の実施の形態を備えた内視
鏡を示す説明図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の挿入部の先端部側
を説明する断面図。
【図3】図3及び図4は挿入部の軸と垂直方向に切った
断面図であり、図3は先端カバー部材の外周に形成され
た溝部に約半周周回させて折り返されて固定されている
RLアングルワイヤを示す断面図。
【図4】先端カバー部材の外周に形成された溝部に約半
周周回させて折り返されて固定されているUDアングル
ワイヤを示す断面図。
【図5】先端カバー部材の外周側からビスのねじ込み部
を見た矢視図。
【図6】図5を垂直に切った断面図。
【図7】RLアングルワイヤが内周側に引き出されてい
る部分の断面図。
【図8】図6におけるビスの代わりにリベットでアング
ルワイヤを押圧固定している変形例を示す断面図。
【図9】図9及び図10は挿入部と操作部との接続を示
している断面図であり、図9は操作部の挿入部側の断面
図。
【図10】図9におけるA−A断面図。
【図11】軟性コードと操作部との接続部分を示す操作
部の一部断面図。
【図12】図12ないし図14は本発明の第2の実施の
形態に係り、図12は本発明の第2の実施の形態のアン
グルワイヤを示す断面図。
【図13】先端カバー部材の外周側からビスのねじ込み
部を見た矢視図。
【図14】図13を垂直に切った断面図。
【符号の説明】
1 …内視鏡 2 …挿入部 3 …操作部 3a …UDアングルレバー 3b …RLアングルレバー 4 …軟性コード 11 …湾曲部 12 …先端部 41 …先端カバー部材 45a …UDアングルワイヤ(湾曲操作ワイ
ヤ) 45b …RLアングルワイヤ(湾曲操作ワイ
ヤ) 45c,45d,100a …折り返し部 46a,46b,101 …溝部(ワイヤ巻き掛
け部) 47 …ビス(ワイヤ締結部材) 60 …リベット(ワイヤ締結部材) 100 …アングルワイヤ(湾曲操作ワイヤ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長な挿入部の先端部側に設けた湾曲部
    と、この挿入部内を手元操作部側から湾曲部先端側にか
    けて挿通延設して、この湾曲部先端側を牽引することに
    より前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作ワイヤとを有する
    内視鏡において、 前記操作部側から前記湾曲部先端側にかけて挿通延設し
    た前記湾曲操作ワイヤを前記湾曲部先端側位置で折り返
    して前記手元側操作部側に延設するように前記湾曲操作
    ワイヤに設ける折り返し部と、 前記湾曲操作ワイヤの折り返し部を巻き掛けて収納する
    ために前記湾曲部先端側に形成したワイヤ巻き掛け部
    と、 前記ワイヤ巻き掛け部内に収納した前記湾曲操作ワイヤ
    の折り返し部を締結固定するワイヤ締結部材と、を具備
    したことを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤ締結部材は、ビスであること
    を特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤ締結部材は、リベットである
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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