JP2001036405A - 原子発振器 - Google Patents

原子発振器

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JP2001036405A JP11207395A JP20739599A JP2001036405A JP 2001036405 A JP2001036405 A JP 2001036405A JP 11207395 A JP11207395 A JP 11207395A JP 20739599 A JP20739599 A JP 20739599A JP 2001036405 A JP2001036405 A JP 2001036405A
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健 熱海
Hideyuki Matsuura
秀行 松浦
Yoshibumi Nakajima
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Yoshito Furuyama
義人 古山
Hiroshi Nakamuta
浩志 中牟田
Minoru Sakai
稔 堺
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/26Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using energy levels of molecules, atoms, or subatomic particles as a frequency reference

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低次の周波数逓倍が原子共鳴周波数に一致す
る高周波信号を基準発振器の出力周波数信号から生成で
きるようにすることで、回路規模の縮小,製造期間の短
縮及び製造コスト削減を図れるようにする。 【解決手段】 高周波変換回路4によって、基準発振器
3の出力を、低逓倍次数による逓倍が原子の共鳴周波数
信号となる高周波信号に変換し、この高周波信号を低逓
倍次数を有する能動型低次逓倍器5にて逓倍することに
より、基準発振器3の出力周波数を原子共振器1用の共
鳴周波数に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図6〜図8) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1) 発明の実施の形態(図2〜図5) 発明の効果
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放送用基準源やデ
ィジタル同期網のクロック源等に用いて好適な、原子発
振器に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のルビジウム原子発振器の構
成を示すブロック図で、この図6に示すルビジウム原子
発振器(以下、単に「原子発振器」ともいう)101
は、大きく分けて、高周波(HF)部102,オプティ
カルマイクロウェーブユニット(OMU)103及び低
周波(LF)部104という3つのブロックから成って
いる。
【0003】ここで、高周波(HF)部102は、外部
供給用の出力周波数信号(つまり、原子発振器出力)を
生成するとともに、この出力周波数信号から、OMU1
03内で発生させるべきマイクロ波〔ルビジウム原子の
共鳴(遷移)周波数信号(fr:約6.8346GH
z)〕の基となる信号を生成するためのもので、このた
めに、例えば、基準発振器としての電圧制御水晶発振器
(VCXO)120,LCタンク回路121,123,
位相変調回路122,振幅変調回路124,整合回路1
25及び周波数シンセサイザ126等をそなえて構成さ
れている。
【0004】そして、上記のVCXO120は、原子発
振器出力となる外部供給用の出力周波数信号(例えば、
10MHz)を発生するためのものであり、LCタンク
(共振)回路(以下、単に「タンク回路」という)12
1,123は、それぞれ、例えば、図示しないトランジ
スタ増幅器とコイル(L)及びコンデンサ(C)による
タンクフィルタとを用いて構成され、トランジスタ増幅
器のバイアスを変化させて入力周波数信号を歪ませて、
タンクフィルタによりその信号から逓倍波成分を抽出す
ることで、入力周波数信号を周波数逓倍(ここでは、3
逓倍)するためのもので、これらのタンク回路121,
123によって、VCXO120の出力周波数信号(1
0MHz)が10MHz→30MHz→90MHzとい
う具合に、順次、周波数逓倍(以下、単に「逓倍」とい
う)されるようになっている。
【0005】また、位相変調回路122は、タンク回路
121の出力(30MHz)に対して、後述するLF部
104の低周波発振器141の出力(位相変調信号f
m:例えば、155Hz)を用いて位相変調(周波数変
調でもよい)を施すためのものであり、振幅変調回路1
24は、タンク回路123の出力(90MHz)を周波
数シンセサイザ126の出力(約5.3101MHz)
により振幅変調するためのものである。
【0006】なお、上記の周波数シンセサイザ126
は、周知のように、PLL(Phase Locked Loop) 回路の
一種で、上記の振幅変調用の周波数信号(振幅変調信
号:約5.3101MHz)を発生するための電圧制御
発振器(VCO:図示省略)をそなえており、このVC
Oの出力がVCXO120の出力に(位相)同期するよ
う位相比較が行なわれてVCOの出力周波数(振幅変調
周波数)制御が行なわれるようになっている。また、可
変分周器(プログラマブル分周器)も有しており、外部
からの周波数設定情報により、上記振幅変調周波数の微
調整も可能になっている。
【0007】さらに、整合回路125は、HF部102
とOMU103とのインピーダンス整合をとるもので、
この整合回路125を介して、上記の振幅変調回路12
4で振幅変調を施された信号(90MHz)が上記の共
鳴周波数信号の基となる高周波信号としてOMU103
に入力されるようになっている。次に、OMU(原子共
振器:筐体)103は、内部にルビジウム原子の共鳴
(遷移)周波数となるマイクロ波を発生することにより
内部のルビジウム原子が共鳴(遷移)したときの信号
(原子共鳴信号)を検出して出力するためのもので、こ
のために、図6では、ルビジウムランプ131と、ルビ
ジウム原子を封入(充填)した共鳴セル133,バラク
タダイオード134及びフォトダイオード(PD)13
5を有する空洞共振器132と、プリアンプ(PA)1
33とをそなえて構成されている。なお、本OMU10
3には、周辺回路からの磁気等の影響によりルビジウム
原子の共鳴に影響がでることを防止するための磁気シー
ルド加工130が施されている。
【0008】ここで、上記のルビジウムランプ131
は、エキサイタ1311の出力(励振周波数信号)によ
りコイル1312を励振させることで発光(高周波放
電)する発光ランプで、その光は空洞共振器132内の
共鳴セル133に照射されるようになっている。また、
バラクタダイオード(高次逓倍器)134は、上記の整
合回路125の出力(位相変調及び振幅変調を施された
高周波信号:90MHz)を高次(ここでは、76)逓
倍することにより、90×76=6.840GHzを中
心として両サイドに振幅変調成分±5.3101MHz
を有するマイクロ波(共鳴周波数信号)を空洞共振器1
32内に発生させるためのもので、このマイクロ波周波
数の低域側(6.840GHz−5.3101MHz=
6.8346GHz)がルビジウム原子の共鳴周波数近
傍の値となる。なお、空洞共振器132は、約6.8G
Hzに同調している(約6.8GHzのマイクロ波によ
り共振が起こるように設計されている)。
【0009】つまり、従来のルビジウム原子発振器10
1では、要求される出力周波数(つまり、VCXO12
0の出力周波数)が10MHzという端数の無い出力周
波数であるため、タンク回路121,123やバラクタ
ダイオード134を用いてその出力周波数(10MH
z)を単純に逓倍するだけではルビジウム原子の共鳴周
波数(約6.8346GHz)を生成できないため、上
述のごとくOMU103への入力信号に振幅変調を施し
てその振幅変調成分を利用するようになっているのであ
る。
【0010】そして、PD135は、共鳴セル133を
通過してくるルビジウムランプ131の光を受光してそ
の受光光量に応じた電気信号を原子共鳴信号として出力
するためのもので、例えば、上記のバラクタダイオード
134により発生したマイクロ波周波数がルビジウム原
子の共鳴周波数(約6.8346GHz)に一致すると
原子共鳴が起こり共鳴セル133内のルビジウム原子に
よりルビジウムランプ131からの光が吸収されて受光
光量が減少することになる。
【0011】従って、このPD135から出力される電
気信号(原子共鳴信号)は、空洞共振器132内で発生
しているマイクロ波周波数のルビジウム原子の共鳴周波
数(約6.8346GHz)からのずれ(周波数誤差)
についての情報を有していることなる。なお、プリアン
プ136は、このPD135の出力を適当なレベルに前
置増幅するためのものである。
【0012】次に、LF部104は、上記のOMU10
3から出力される原子共鳴信号から上記の周波数誤差情
報(誤差信号)を検出してその誤差信号が最小(理想で
は0)となるようにVCXO120の出力周波数を制御
するサーボ回路として機能するもので、例えば、低周波
発振器(VCO)141,増幅器142,同期検波器1
43及び積分器144をそなえて構成されている。
【0013】ここで、低周波VCO141は、上記の位
相変調回路122用の位相変調信号fmを生成するもの
であり、増幅器142は、上記のOMU103からの原
子共鳴信号を適当なレベルにまで増幅するものであり、
同期検波器143は、この増幅器142で増幅された原
子共鳴信号に対して、上記の低周波VCO141の出力
(位相変調信号fm)で同期検波を施すことにより誤差
信号を検出するものである。
【0014】そして、積分器144は、この同期検波器
143で検出された誤差信号を積分することにより直流
電圧値に変換するもので、この直流電圧値がVCXO1
20の出力周波数制御(補正)用の制御電圧として供給
(印加)されるようになっている。以下、上述のごとく
構成された従来の原子発振器101の動作について説明
する。
【0015】まず、VCXO120の出力(10MH
z)は、ルビジウム原子発振器101の出力となるとと
もに、HF部102のタンク回路121と、周波数シン
セサイザ126とにそれぞれ入力され、周波数シンセサ
イザ126ではVCXO120の出力周波数に位相同期
した信号(約5.3101MHz)を振幅変調回路12
4用の振幅変調信号として生成する。
【0016】一方、タンク回路121では、入力信号
(10MHz)を3逓倍(×3=30MHz)して出力
する。このタンク回路121の出力は、位相変調回路1
22に入力され、LF部104における低周波VCO1
41の出力(位相変調信号fm)により位相変調が施さ
れる。この位相変調回路122の出力は、タンク回路1
23で、さらに3逓倍(×3=90MHz)された後、
振幅変調回路124で上記の周波数シンセサイザ126
の出力(振幅変調信号)により振幅変調が施され、整合
回路125を経由してOMU103に入力される。
【0017】OMU103では、整合回路125からの
入力信号が空洞共振器132内のバラクタダイオード1
34にて76逓倍され、これにより、空洞共振器132
内に約6.840GHzのマイクロ波が発生し、空洞共
振器132内で共振が起こる。ここで、バラクタダイオ
ード134により発生しているマイクロ波周波数の両サ
イドに現れる振幅変調成分の低域側がルビジウム原子の
共鳴周波数(6.8346GHz)と一致していれば、
原子共鳴が起こり共鳴セル133内のルビジウム原子に
よりルビジウムランプ131からの光が吸収されてPD
135で検出される光量が大幅に減少する(図7のA点
参照)。
【0018】一方、上記の振幅変調成分の低域側がルビ
ジウム原子の共鳴周波数(6.8346GHz)から少
しでも外れていると、図7に示すように、共鳴周波数に
対してQ値が非常に小さい(例えば、500Hz)た
め、PD135で検出される光量は急激に増加すること
になる(図7のB点,C点参照)。このようにPD13
5で検出された光量(電気信号)は、プリアンプ136
を介してLF部104に入力されるが、このときのプリ
アンプ136の出力は、空洞共振器132内で発生して
いるマイクロ波に位相変調が施されているため、共鳴周
波数(6.8346GHz)の近傍では、例えば図8の
(a)に模式的に示すように、その共鳴周波数を中心と
して位相が180度反転する信号(原子共鳴信号)とな
っている。なお、この図8の(a)に示すA〜Cは、そ
れぞれ、図7に示すA〜C点におけるマイクロ波周波数
のときのプリアンプ136の出力波形を表している。
【0019】LF部104では、このプリアンプ136
の出力(原子共鳴信号)を増幅器142にて適当なレベ
ルに変換した後、同期検波器143にて低周波発振器1
43からの位相変調周波数fm〔例えば、図8の(b)
参照〕で同期検波することにより誤差信号〔図8の
(c)参照〕を発生する。この誤差信号を積分器144
で積分して直流電圧に変換すると、例えば、上記のA点
(つまり、周波数誤差の無い状態)では0、B点側(つ
まり、マイクロ波周波数の方が共鳴周波数よりも高い状
態)では「−」、C点側(つまり、マイクロ波周波数の
方が共鳴周波数よりも低い状態)では「+」の電圧値が
それぞれ発生し、これがVCXO120の制御電圧とし
て印加される。
【0020】これにより、VCXO120の出力周波数
は、空洞共振器132内で発生させるマイクロ波周波数
(振幅変調成分の低域側)がルビジウム原子の共鳴周波
数(6.8346GHz)と一致するように制御(補
正)される。つまり、VCXO120の出力周波数は、
ルビジウム原子の共鳴周波数の安定度と同等に安定化さ
れる。従って、ルビジウム原子発振器101として極め
て高安定な出力周波数を得ることができる。
【0021】なお、上述した例では、タンク回路12
1,123の逓倍次数をそれぞれ“3”とし、バラクタ
ダイオード134の逓倍次数を“76”とする(つま
り、VCXO120の出力を9逓倍した90MHzの信
号に振幅変調を施して76逓倍する)ことで、ルビジウ
ム原子の共鳴周波数を生成しているが、例えば、タンク
回路121,123の一方の逓倍次数を“2”、他方を
“3”とし、バラクタダイオード134の逓倍次数を
“144”としても(VCXO120の出力を6逓倍し
た60MHzの信号に振幅変調を施して144逓倍して
も)同様に共鳴周波数を生成できる。
【0022】また、ルビジウム原子発振器101には、
その出力周波数(つまり、VCXO120の出力周波
数)として5MHz等の10MHz以外の他の出力周波
数(ただし、一般に端数の無い周波数)のものも存在す
るが、どのような出力周波数のものでも、最終的に空洞
共振器132で発生させるマイクロ波周波数がルビジウ
ム原子の共鳴周波数と一致するよう、タンク回路12
1,123,バラクタダイオード134の各逓倍次数が
適宜に変更された構成になるだけである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の原子発振器101では、VCXO120の出
力を逓倍するのに、コイル(L)やコンデンサ(C)を
用いて入力信号から逓倍波成分を抽出するタンク回路1
21,123を適用しているため、所望の逓倍次数に応
じた調整(チューニング)が製造時に個々に必要にな
り、製造期間の遅延や製造コストの増大を招いてしま
う。
【0024】また、バラクタダイオード134による逓
倍は、このバラクタダイオード134が受動素子である
ことや、逓倍次数が“76”や“144”と非常に大き
い等の理由から、マイクロ波を所望のレベルで空洞共振
器134内に発生させるためには、HF部102の整合
回路125にシビアな調整が必要となる。また、バラク
タダイオード134自体、高価な部品である。このた
め、さらに製造期間の遅延や製造コストの増大を招いて
しまうことになる。
【0025】さらに、従来の原子発振器101では、V
CXO120の出力周波数の整数倍が、直接、ルビジウ
ム原子の共鳴周波数(6.8346GHz)と合致しな
いため、別途、周波数シンセサイザ126及び振幅変調
回路124を必要としているが、最適なルビジウム原子
の共鳴周波数信号を発生させるためには、振幅変調回路
124に対してもシビアな変調度調整が必要になる。
【0026】このように、従来のルビジウム原子発振器
101では、VCXO120の出力周波数をルビジウム
原子の共鳴周波数に変換する構成が複雑で、しかも、調
整も容易でないため、回路規模の縮小,製造期間の短縮
及び製造コスト削減の点で非常に不利である。本発明
は、このような課題に鑑み創案されたもので、低次の周
波数逓倍が原子共鳴周波数に一致する高周波信号を基準
発振器の出力周波数信号から生成できるようにすること
で、回路規模の縮小,製造期間の短縮及び製造コスト削
減を図れるようにした、原子発振器を提供することを目
的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図で、この図1に示す本発明の原子発振器1は、原
子共振器2,基準発振器3,高周波変換回路4及び能動
型低次逓倍器5をそなえて構成されている。ここで、原
子共振器2は、所望の原子を有しその原子を共鳴させる
ための共鳴周波数信号を入力されることにより周波数誤
差情報を有する原子共鳴信号を出力するものであり、基
準発振器3は、外部供給用の出力周波数を発生するとと
もに上記の原子共鳴信号の周波数誤差情報が最小となる
ようにその出力周波数が制御されるものである。
【0028】また、高周波変換回路4は、基準発振器3
の出力を、低逓倍次数による周波数逓倍(以下、単に
「逓倍」という)が上記の共鳴周波数信号となる高周波
信号に変換するためのものであり、能動型低次逓倍器5
は、上記の低逓倍次数を有し、この高周波変換回路4か
らの高周波信号を能動的に逓倍することにより上記の原
子共振器2用の共鳴周波数信号を生成するものである。
【0029】上述のごとく構成された本発明の原子共振
器1では、高周波変換回路4において、基準発振器3の
出力が、低逓倍次数による逓倍が共鳴周波数信号となる
高周波信号に変換され、この高周波信号が低逓倍次数を
有する低次逓倍器5にて能動的に逓倍されることにより
原子共振器2用の共鳴周波数信号が生成される。つま
り、バラクタダイオード等の受動的な高逓倍次数の逓倍
回路を用いずに、基準発振器3の出力周波数をルビジウ
ム原子の共鳴周波数信号に変換することができる(請求
項1)。
【0030】ここで、本原子発振器1は、基準発振器3
の出力周波数を所望の原子発振器出力周波数に変換する
出力周波数変換部をそなえていてもよく、これにより、
基準発振器3の出力周波数を上記の共鳴周波数信号の周
波数を考慮して選定しても、所望の出力周波数を外部に
供給することができる(請求項2)。なお、上記の低逓
倍次数は、3又は4とすれば逓倍特性の良い能動型低次
逓倍器を適用することができる(請求項3)。
【0031】また、上記の高周波変換回路4は、上記の
高周波信号を生成する高周波発振器と、この高周波発振
器の出力と基準発振器3の出力とを位相比較する位相比
較器と、この位相比較器の位相比較結果をフィルタリン
グして上記の高周波発振器の出力を基準発振器3の出力
に位相同期させるための上記高周波発振器用の制御信号
を生成するループフィルタとをそなえて成る、高周波P
LL回路として構成されていてもよい。
【0032】このように、基準発振器の出力の高周波信
号への変換に高周波発振器を用いれば、従来のように、
コイルやコンデンサによる逓倍回路を用いる必要が無
い。また、上記の高周波発振器の出力は常に基準発振器
3の出力に高精度に位相同期するので、高安定な高周波
信号、ひいては、共鳴周波数信号を得ることができる
(請求項4)。
【0033】さらに、本原子発振器1は、上記の基準発
振器3の出力を分周するとともに所定の低周波変調信号
により変調する分周・変調部と、上記の原子共鳴信号を
前記の低周波変調信号で同期検波することにより上記の
周波数誤差情報を検出して基準発振器3の出力周波数制
御用の制御信号を生成する同期検波部とをそなえていて
もよい。
【0034】これにより、簡素な構成で、共鳴周波数信
号の周波数誤差情報を検出して、この周波数誤差情報が
最小となるように基準発振器3の出力周波数を制御する
ことができる(請求項5)。ここで、上記の分周・変調
部は、基準発振器3の出力を分周する第1分周器と、こ
の第1分周器の出力を上記の低周波変調信号により位相
変調する位相変調器とをそなえていてもよい。このよう
にすれば、基準発振器3の出力を分周して周波数を下げ
た状態で位相変調を行なうことができるので、位相変調
が容易になる(請求項6)。
【0035】また、上記の分周・変調部は、外部からの
プログラム設定に基づき、上記の低周波変調信号のクロ
ック周期に応じて基準発振器3の出力周波数のクロック
周期を変化させることにより基準発振器3の出力に対し
て分周と位相変調とを施すプログラマブル分周器をそな
えていてもよい。これにより、基準発振器3に対して分
周と位相変調とを施すのに、分周器と位相変調器とを個
別にそなえる必要が無い(請求項7)。
【0036】さらに、本原子発振器1は、基準発振器3
の出力を分周して上記の低周波変調信号を生成する第2
分周器をそなえていてもよく、このようにすれば、上記
の低周波変調信号生成用の発振器を個別にそなえること
なく、高安定な低周波変調信号を得ることができる(請
求項8)。また、本原子発振器1は、原子共振器2用の
発光ランプと、基準発振器3の出力を分周してこの発光
ランプ用の駆動信号を生成する第3分周器とをそなえて
いてもよく、このようにすれば、上記発光ランプ用の駆
動源(発振器等)を個別にそなえることなく、高安定な
発光ランプ用の駆動信号を得ることができる(請求項
9)。
【0037】さらに、上記の高周波PLL回路における
高周波発振器は、リング発振器として構成されていても
よく、このようにすれば、高周波発振器をディジタル化
することができ、LSIの構成要素に含めることができ
る(請求項10)。また、上記の高周波PLL回路にお
けるループフィルタは、ディジタルフィルタにより構成
されていてもよく、このようにすれば、上記のループフ
ィルタもLSIの構成要素に含めることができる(請求
項11)。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (A)一実施形態の説明 図2は本発明の一実施形態としてのルビジウム原子発振
器の構成を示すブロック図であるが、この図2に示す本
実施形態のルビジウム原子発振器(以下、単に「原子発
振器」ともいう)1も、従来のものと同様に、大きく分
けて、OMU2,高周波(HF)部9及び低周波(L
F)部10という3つのブロックから成っている。
【0039】そして、OMU2は、従来と同様に、エキ
サイタ1311及びコイル1312をそなえて成るルビ
ジウムランプ(発光ランプ)131と、ルビジウム原子
を封入した共鳴セル133及びこの共鳴セル133を通
過してくるルビジウムランプ131の光を受光するため
のフォトダイオード(PD)135を内蔵した空洞共振
器132と、PD135からの信号を前置増幅して原子
共鳴信号を出力するプリアンプ136とをそなえて構成
されている。なお、図6により前述したバラクタダイオ
ード134は後述する理由により省略されている。
【0040】また、LF部(同期検波部)10も、従来
と同様に、低周波発振器(VCO)141,増幅器14
2,同期検波器143及び積分器144をそなえて構成
され、上記のOMU2(プリアンプ136)から出力さ
れる原子共鳴信号を低周波VCO141の出力(位相変
調信号)で同期検波することにより、空洞共振器132
で発生しているマイクロ波のルビジウム原子の共鳴周波
数(約6.8346GHz)からのずれ〔周波数誤差情
報(誤差信号)〕を検出して、その誤差信号が最小(理
想では0)となるようにVCXO3の出力周波数を制御
するサーボ回路として機能する。
【0041】一方、本実施形態のHF部9は、従来のも
のとは異なり、基準発振器としての電圧制御水晶発振器
(VCXO)3,高周波PLL回路4,FET乗算器
5,1/N分周器6,位相変調器7及び出力シンセサイ
ザ回路8をそなえて構成され、高周波PLL回路4は、
さらに、高周波発振器(VCO)41,1/M分周器4
2,位相比較器43,ローパスフィルタ(LPF)44
をそなえて構成され、出力シンセサイザ回路8は、さら
に、ダイレクトディジタルシンセサイザ(DDS)81
とLPF82とをそなえて構成されている。なお、上記
のN,Mはそれぞれ整数で、N<Mである。
【0042】ここで、上記のVCXO3も、外部供給用
の出力周波数f1 を発生するとともに、低周波部10の
同期検波器143により検出される、OMU2からの原
子共鳴信号の誤差信号(周波数誤差情報)が最小となる
ようにその出力周波数f1 が制御されるものであるが、
本実施形態では、FET乗算器5の逓倍次数をP(ただ
し、Pは整数で、本実施形態では後述するように、3も
しくは4という低次の整数である)、ルビジウム原子の
共鳴周波数(約6.8346GHz)をf3 とした場合
に、次式(1)で表される出力周波数f1 を発生するよ
うになっている。
【0043】 VCXO3の出力周波数f1 =(f3 ×N)/(P×M)・・・(1) また、1/N分周器(第1分周器)6(以下、単に「分
周器6」と表記することもある)は、後段の位相変調器
7での位相変調を容易にするために、このVCXO3の
出力を1/Nに分周するものであり、位相変調器7は、
従来と同様、同期検波器143での同期検波のために、
この1/N分周器6の出力に対し、LF部10の低周波
VCO141で生成される低周波の位相変調信号fm
(例えば、155Hz)を用いて位相変調を施すもので
ある。
【0044】つまり、これらの1/N分周器6及び位相
変調器7は、VCXO3の出力を分周するとともに低周
波VCO141の出力(低周波変調信号)により変調す
る分周・変調部を構成している。さらに、高周波PLL
回路4において、1/M分周器42(以下、単に「分周
器42」とも表記する)は、高周波VCO41の出力
(周波数f2 )を1/Mに分周するもので、これによ
り、位相比較器43での位相比較対象の各信号(位相変
調器7の出力と分周器42の出力)の周波数(比較周波
数)が略同一の値に調整されることになる。
【0045】また、位相比較器43は、上記の比較周波
数で、高周波VCO41の出力とVCXO3の出力とを
位相比較するものであり、LPF(ループフィルタ)4
4は、この位相比較器43の位相比較結果をフィルタリ
ングして高周波VCO41の出力をVCXO3出力に位
相同期させるための高周波VCO41用の制御信号を生
成するものである。
【0046】これにより、高周波VCO41の出力がV
CXO3の出力に位相同期するとともに、その出力周波
数f2 が、分周器6,42の分周数N,Mから、VCX
O3の出力周波数f1 =(f3 ×N)/(P×M)のM
/N倍、即ち、f3 /Pとなる。つまり、本高周波PL
L回路4は、VCXO3の出力を、低逓倍次数Pによる
逓倍がルビジウム原子の共鳴周波数f3 となる高周波信
号〔周波数f2 (=f3/P)〕に変換する高周波変換
回路として機能し、本実施形態では、この高周波PLL
回路4とVCXO3及び分周器6とで、分周器6,42
の分周数N,Mを自由に選定することによりVCXO3
の出力周波数を自由にM/N倍に逓倍できる周波数逓倍
・シンセサイザ回路11が形成されている。
【0047】次に、上記のFET乗算器(FET MULT:能
動型低次逓倍器)5は、FET(電界効果トランジス
タ)を用いて構成された増幅器(図示省略)を有し、こ
の増幅器により入力信号に対して生じる高調波成分を利
用して入力信号を周波数逓倍する能動型の逓倍回路で、
ここでは、低逓倍次数Pを有し上記の高周波PLL回路
4の出力〔高周波信号:周波数f2 (=f3 /P)〕を
P逓倍することにより、ルビジウム原子の共鳴周波数信
号(周波数f3 )(空洞共振器132用のマイクロ波)
を生成できるようになっている。
【0048】なお、このFET乗算器5の出力は、アン
テナ結合器等の所望の結合部材(図示省略)により空洞
共振器132内と空間的に結合されており、これによ
り、従来のように“76”や“144”といった高次の
逓倍次数のバラクタダイオード134(図6参照)を空
洞共振器132内に設けなくても、ルビジウム原子の共
鳴周波数信号を直接的に空洞共振器132内に発生させ
ることが可能となる。
【0049】また、出力シンセサイザ回路(出力周波数
変換部)8は、VCXO3の出力周波数f1 を所望のル
ビジウム原子発振器出力周波数に変換することのできる
もので、これにより、放送用基準源やディジタル同期網
のクロック源等に好適な5MHz,10MHz等の端数
のない原子発振器出力周波数を得ることができるように
なっている。
【0050】具体的には、DDS81に対して出力周波
数設定データとして、原子発振器出力として希望する任
意の端数の無い周波数値を設定しておき、このDDS8
1にVCXO3の出力を基準クロックとして入力するこ
とにより、この基準クロックに周波数同期した上記出力
周波数設定データに応じた周波数信号を発生させるよう
にする。ここで、DDS81の出力波形は図2中の符号
83に示すように、階段(ステップ)状の波形であるた
め、LPF82にてこの波形を図2中の符号84に示す
ように整形してルビジウム原子発振器1の出力とする。
【0051】以下、上述のごとく構成された本実施形態
のルビジウム原子発振器1の動作について、具体的な数
値例を挙げて説明する。例えば、上記のM=1536,
N=63,P=3とすると、VCXO3の出力周波数f
1 は、上記の式(1)により、f1 ≒93.443MH
zとなり、高周波VCO41の出力周波数f2 は、6.
8346・・・GHz/3≒2.2782GHzとな
る。
【0052】VCXO3の出力は、1/63分周器6と
出力シンセサイザ回路8とにそれぞれ入力され、1/6
3分周器6に入力されたVCXO3の出力は1/63分
周されたのち位相変調器7に入力され、位相変調器7で
低周波VCO141の出力(位相変調信号:155H
z)により位相変調を受ける。この位相変調器7の出力
信号は、高周波PLL回路4の基準信号として位相比較
器43に入力され、位相比較器43は、この基準信号
(93.443MHz/63≒1.483MHz)と、
高周波VCO41の出力(2.2782GHz)を分周
器42で1/1536に分周した信号(2.2782G
Hz/1536≒1.483MHz)との位相比較を行
なう。
【0053】位相比較器43の出力(位相誤差信号)
は、LPF44に入力されて高周波成分が除去されて高
周波VCO41の制御電圧として高周波VCO41に供
給される。これにより、高周波VCO41の出力は、V
CXO3の出力周波数(93.443MHz)の153
6/63倍の周波数、即ち、約2.2782GHzで、
位相変調を施されたVCXO3の出力に位相同期(ロッ
ク)する。
【0054】そして、この高周波VCO41の出力は、
FET乗算器5に入力され、3逓倍されて、ルビジウム
原子の共鳴周波数(約6.8346GHz)となる。こ
のFET乗算器5の出力は、上記の結合部材を介して空
洞共振器132内と空間的に結合され、これにより、共
鳴セル133内において原子共鳴を引き起こさせるため
のマイクロ波(共鳴周波数信号)が空洞共振器132内
に発生する。
【0055】以降、従来と同様に、共鳴セル133を通
過するルビジウムランプ131の光量がPD135にて
検出されて、上記のマイクロ波周波数とルビジウム原子
の共鳴周波数との周波数誤差情報を有する原子共鳴信号
がOMU2から出力され、この原子共鳴信号を基に、L
F部10が、VCXO3の制御電圧を発生する。これに
より、VCXO3の出力周波数がルビジウム原子の共鳴
周波数の安定度と同等に安定化される。
【0056】ところで、出力シンセサイザ回路8へ入力
されたVCXO3の出力(93.443MHz)は、D
DS81により、出力周波数設定データに従ってルビジ
ウム原子発振器1の出力となる10MHz等の端数の無
い周波数に変換されたのち、LPF82にて波形整形さ
れて、外部装置へ供給される。以上のように、本実施形
態のルビジウム原子発振器1によれば、高周波PLL回
路4により、低逓倍次数(3)による逓倍がルビジウム
原子の共鳴周波数となるVCXO3の出力に高安定に位
相同期した高周波信号を生成し、この高周波信号をFE
T乗算器5にて3逓倍することで、OMU2(空洞共振
器132)用の共鳴周波数信号を生成するので、LCタ
ンク回路や高価なバラクタダイオード等の受動型の逓倍
回路を用いない回路構成で、VCXO3の出力周波数を
ルビジウム原子の共鳴周波数に精度良く変換することが
できる。
【0057】従って、従来必要であった整合回路が不要
になって、上記の低次逓倍器と原子共振器との間のイン
ピーダンス整合等の調整(チューニング)を行なう必要
が無くなる(回路の無調整化が可能になる)。また、従
来のように振幅変調を利用してルビジウム原子の共鳴周
波数を作成する必要も無い。これにより、本原子発振器
1の小型化,製造期間短縮及び製造コスト削減が可能と
なり、従来よりも、小型で安価な原子発振器1を早期に
提供することができる。
【0058】また、本原子発振器1では、位相変調器7
の前段に分周器6を設けることで、VCXO3の出力を
分周して周波数を下げた状態で位相変調を行なうので、
位相変調が容易になり、VCXO3の出力に対する位相
変調を確実に施すことができるようにもなっている。さ
らに、出力シンセサイザ回路8をそなえることで、VC
XO3の出力周波数を、ルビジウム原子の共鳴周波数を
考慮して上述のごとく端数の有る周波数として選定して
いても、10MHz,5MHzといった外部装置に要求
される端数の無い所望の出力周波数に変換できるので、
原子発振器1として必要な所望の出力周波数を高安定に
出力することが可能である。
【0059】なお、上記のFET乗算器5の逓倍次数
(P)は、“4”でもよく、この場合、VCXO3の出
力周波数f1 は、f1 =(6.8346・・・GHz×
63)/(4×1536)≒70.081MHzとすれ
ばよく、高周波VCO41の出力周波数f2 は、f2
6.8346・・・GHz/4≒1.7087GHzと
なる。
【0060】このように、FET乗算器5の逓倍次数を
“3”又は“4”とすれば、逓倍特性の良いFET乗算
器5を適用することができるので、高周波PLL回路4
の出力(高周波信号)の逓倍時の損失等を最小限に抑え
ることができ、本原子発振器1の性能向上に大いに寄与
することになる。ただし、FET乗算器5の逓倍次数
(P)は上記の“3”や“4”に限定されるものではな
く、例えば、P=2,5,6等の他の次数(ただし、整
数1桁がよい)としてもよく、P=2であれば高周波V
CO41の出力周波数f2 は約3.4173GHz、P
=5であれば出力周波数f2 は約1.3669GHz、
P=6であれば出力周波数f2 は約1.1391GHz
となる(つまり、高周波VCO41の出力周波数f2
1〜4GHzの範囲であれば、逓倍次数(P)は2〜6
になる)。
【0061】(B)変形例の説明 図3は上述したルビジウム原子発振器1の変形例を示す
ブロック図であるが、この図3に示す原子発振器1′
は、図2により上述したものに比して、HF部9におい
て、前記の1/N分周器6及び位相変調器7に代えてプ
ログラマブル分周器67が設けられるとともに、1/E
分周器12,1/T分周器13(E,Tはそれぞれ整数
で、T>E)が追加されている点が主に異なる。
【0062】ここで、1/E分周器(第2分周器)12
(以下、単に「分周器12」ともいう)は、VCXO3
の出力を1/Eに分周して、前述した原子発振器1にお
いて低周波VCO141が発生していた低周波の位相変
調信号を生成するもので、これにより、本変形例では、
LF部10において前記の低周波VCO141が不要に
なっている。なお、上述した実施形態と同様に、VCX
O3の出力周波数f1を約93.443MHzとし、上
記の位相変調信号の周波数を155Hzと仮定すると、
上記の分周数Eは約602,858となる。
【0063】また、1/T分周器(第3分周器)13
(以下、単に「分周器13」ともいう)は、VCXO3
の出力を1/Tに分周してOMU2におけるルビジウム
ランプ131用の励振信号(駆動信号)を生成するため
のもので、これにより、本変形例では、前記のエキサイ
タ1311も不要になっている。なお、一般的に、ルビ
ジウムランプ131用の励振信号の周波数は50MHz
程度であるので、この場合も、VCXO3の出力周波数
1 を約93.443MHzと仮定すれば、上記の分周
数Tは2となる。
【0064】また、プログラマブル分周器67(単に
「分周器67」と表記することもある)は、前記の1/
N分周器6と位相変調器7との機能(分周・変調部とし
ての機能)を実現するもので、具体的には、VCXO3
の出力周波数f1 の1周期分を1ビット(100MHz
であれば10nsec)とした場合に、位相変調周波数
(1/E分周器12の出力)に応じて、1/N分周した
VCXO3のクロックに対してビット加減算を施すこと
で、VCXO3の出力に対して1/N分周と位相変調と
を施すことができるようになっている。
【0065】例えば、説明の簡単化のため、VCXO3
の出力周波数f1 を100MHz、高周波PLL回路4
での比較周波数を10MHz(つまり、分周数N=1
0)と仮定すると、このプログラマブル分周器67で
は、図4に示すように、位相変調信号(1/E分周器1
2の出力:)がH状態の間(時点T1〜T2参照)、
VCXO3の出力周波数f1 を1/10に分周した周波
数信号()のクロック(分周クロック)に1ビットを
加算することにより、その出力()の立ち上がりが1
ビット分遅れるようにし、逆に、位相変調信号()が
L状態の間(時点T2〜T3参照)、周波数信号()
のクロックから1ビットを減算することにより、その出
力()の立ち上がりが1ビット分早くなるようにす
る。
【0066】このようにして、ディジタル的に分周クロ
ック()の立ち上がりや立ち下がりの位相を変えるこ
とで、VCXO3の出力に対する1/N分周と位相変調
とが実施される。なお、この図4では、単純に、分周ク
ロック()の1周期毎に1ビットを操作(加減算)し
ているが、より変調度を深くしたい場合は1周期毎に2
ビット以上を操作すればよいし、逆に、より変調度を浅
くしたい場合は2周期、もしくは、それ以上の周期毎に
1ビットを操作すればよい。また、このようなビット操
作についての設定、即ち、分周数及び位相変調度につい
ての設定は、外部からのプログラム設定によって行なわ
れる。
【0067】つまり、本プログラマブル分周器67は、
外部からのプログラム設定に基づき、低周波の位相変調
信号のクロック周期に応じてVCXO3の出力周波数f
1 の(分周)クロック周期を変化させることによりVC
XO3の出力に対して分周と位相変調とを施すようにな
っているのである。なお、本変形例においても、このプ
ログラマブル分周器67と高周波PLL回路4とVCX
O3とで周波数逓倍・シンセサイザ回路11が形成され
ている。
【0068】従って、図2により前述した原子発振器1
のように分周器6と位相変調器7とを個別にそなえる必
要が無く、図2により上述した原子発振器1と同様の利
点が得られるほか、さらにHF部9の回路規模、ひいて
は、原子発振器1′の規模を削減することができる。ま
た、本変形例では、1/E分周器12により、VCXO
3の出力から位相変調信号を生成するので、前記の低周
波VCO141が不要であり、さらなる回路規模の削減
に寄与する。また、VCXO3の出力はルビジウム原子
の共鳴周波数と同等に安定化されるので、高安定な位相
変調信号を生成でき、これにより、同期検波器143に
よる誤差信号の検出も安定化されて、さらにVCXO3
の出力を安定化させることができる。
【0069】さらに、本変形例では、1/T分周器13
により、ルビジウムランプ131用の励振信号もVCX
O3の出力から生成するので、エキサイタ1311が不
要であり、ルビジウムランプ13の小型化を図ることが
できるとともに、その発光条件も安定化させることがで
きる。ここで、一般に、ルビジウム原子発振器では、ル
ビジウム原子の共鳴周波数(6.834GHz)に対し
て低周波の発振器(VCXO3に相当)の出力(基本周
波数)から共鳴周波数(6.8346GHz)を生成
(変換)するため、その変換途中で、様々な周波数の電
波が生成されることになる。従って、偶然、共鳴周波数
6.8346GHzと同じ周波数の電波が生成されてし
まうこともあり、この不要波で異常が起きる場合があ
る。
【0070】特に、励振信号の周波数(以下、励振周波
数という)と基本周波数の逓倍によって決まる不要波
は、励振周波数に大きく依存する。このため、図2によ
り前述した原子発振器1のようにエキサイタ1311に
より励振周波数をVCXO3と独立して生成すると、一
般に、その励振周波数の周波数安定度が悪いため、たま
たまルビジウム原子の共鳴周波数に一致することがあ
り、励振周波数と基本周波数とによりスプリアスが発生
することがある。
【0071】従って、上述したように励振周波数をVC
XO3の出力から生成することで、不要なスプリアス周
波数を特定することができるようになり、ルビジウム原
子の共鳴周波数に一致する周波数の発生を設計上防止す
ることが可能になり、高性能なルビジウム原子発振器
1′を提供することができる。ところで、本変形例にお
ける分周器12,13,42及び67は、それぞれIC
(Integrated Circuit)として同一プロセスで作成するこ
とができ、また、高周波PLL回路4の位相比較器43
についても、一般的なPLL−ICとして構成できるの
で、これらの分周器12,13,42及び67と同一プ
ロセスで設計することができる。さらに、出力シンセサ
イザ回路8もICとして同一プロセスで作成可能であ
る。
【0072】また、高周波VCO41についても、マイ
クロストリップライン型オシレータとして構成したり、
例えば図5に示すように、それぞれ必要な出力周波数に
見合った数のFET15a,15bとインバータ素子1
6とを用い、相互に直列接続されたインバータ素子16
の遅延により発振する、リングオシレータ(リング発振
器)として構成したりすれば、IC化が可能である。な
お、この図5においてVDDは電源端子、VSSはグラウン
ド(GND)端子、17はリングオシレータの発振周波
数調整用の電圧端子をそれぞれ表す。
【0073】さらに、LPF42については、VCXO
3の出力周波数f1 が安定、且つ、LPF42のカット
オフ周波数に比べて十分大きいため、このVCXO3の
出力周波数に同期したカットオフ周波数を設定できるデ
ィジタルフィルタ〔FIR(Finite Impulse Response)
フィルタやIIR(Infinite Impulse Response) フィル
タ等〕を使用することが可能である。
【0074】以上により、図3中に枠14で示す部分を
1チップのLSI(大規模集積回路)で構成することが
でき、従来よりも、HF部9を超小型化することができ
て、さらに小型で安価な原子発振器1′を早期に提供す
ることが可能となる。なお、上記の例では、位相変調信
号を生成するための分周器12と励振信号を生成するた
めの分周器13との双方を有した構成になっているが、
本発明はこれに限定されず、いずれか一方のみを有する
構成にしてもよいし、双方を省略した構成(つまり、図
2に示す原子発振器1にプログラマブル分周器67のみ
を適用した構成)にしてもよい。
【0075】また、これらの分周器12又は13もしく
はその両方は、図2に示す原子発振器1に適用してもよ
く、このようにすれば、図2に示す原子発振器1におい
ても、本変形例と同様の作用効果が得られる。 (C)その他 上述した実施形態及びその変形例では、VCXO3の出
力周波数f1 をルビジウム原子の共鳴周波数に変換する
のに高周波VCO41をそなえた高周波PLL回路4を
用いているが、本発明はこれに限定されず、例えば、F
ET乗算器5を多段に接続したものを用いてもよい。た
だし、この場合、FET乗算器5の数が増えて逓倍段数
が増えるため、回路規模が増大するばかりでなく特性も
劣化するので、上述した例のように、高周波PLL回路
4を用いた方が、高安定な共鳴周波数が得られ高性能な
原子発振器1(1′)を提供できる。
【0076】また、出力シンセサイザ回路8は、ルビジ
ウム原子発振器1(1′)の出力周波数が端数をもつ値
になっていてもよい場合には省略してもよい。さらに、
OMU2やLF部10の構成は、図2や図3に示す構成
に限定されるものではなく、少なくとも、原子共鳴信号
を得て、この原子共鳴信号を基にVCXO3の出力周波
数f1 を制御・安定化できる構成になっていればよい。
【0077】また、上述した例では、ルビジウム原子を
利用したルビジウム原子発振器に本発明を適用した場合
について説明したが、本発明はこれに限定されず、例え
ば、セシウム原子を利用したセシウム原子発振器に適用
することも可能である。そして、本発明は上述した実施
形態及びその変形例に限定されるものではなく、上記以
外にも、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施することができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の原子発振
器によれば、高周波変換回路によって、基準発振器の出
力を、低逓倍次数による逓倍が原子の共鳴周波数信号と
なる高周波信号に変換し、この高周波信号を低逓倍次数
を有する能動型低次逓倍器にて逓倍することにより、基
準発振器の出力周波数を原子共振器用の共鳴周波数に変
換することができるので、従来のようにコイル及びコン
デンサを用いたLCタンク回路やバラクタダイオード等
の受動的な逓倍回路を用いずに、所望の共鳴周波数信号
を得ることができる。従って、上記の低次逓倍器と原子
共振器との間のインピーダンス整合等の調整(チューニ
ング)を行なう必要が無く(回路の無調整化が可能にな
り)、また、従来のように振幅変調を利用してルビジウ
ム原子の共鳴周波数を作成する必要も無い。これによ
り、本原子発振器の小型化,製造期間短縮及び製造コス
ト削減が可能となり、従来よりも、小型で安価な原子発
振器を早期に提供することができる(請求項1)。
【0079】また、上記の基準発振器の出力周波数を所
望の原子発振器出力周波数に変換する出力周波数変換部
をそなえれば、基準発振器の出力周波数を上記の共鳴周
波数信号の周波数を考慮して選定しても、所望の出力周
波数を外部に供給することができるので、ユーザのニー
ズに応じた出力周波数を高安定に出力できる原子発振器
を提供することができる(請求項2)。
【0080】なお、上記の低逓倍次数は、3又は4とす
れば逓倍特性の良い能動型低次逓倍器を適用することが
できるので、上記の高周波信号の逓倍時の損失等を最小
限に抑えることができ、本原子発振器の性能向上に大い
に寄与する(請求項3)。また、上記の高周波変換回路
を、高周波発振器と位相比較器とループフィルタとをそ
なえて成る高周波PLL回路として構成すれば、基準発
振器の出力周波数から上記の高周波信号を生成する際に
も、従来のようにコイルやコンデンサによる逓倍回路を
用いる必要が無いので、高周波変換回路についても回路
の無調整化及び回路規模の縮小が可能となり、さらに、
本原子発振器の小型化,製造期間短縮及び製造コスト削
減を図ることができる。また、上記の高周波発振器の出
力は常に基準発振器の出力に高精度に位相同期するの
で、高安定な高周波信号、ひいては、共鳴周波数信号を
得ることができ、本原子発振器の性能向上にも大いに寄
与する(請求項4)。
【0081】さらに、本原子発振器は、上記の基準発振
器の出力を分周するとともに所定の低周波変調信号によ
り変調する分周・変調部と、上記の原子共鳴信号を前記
の低周波変調信号で同期検波することにより上記の周波
数誤差情報を検出して基準発振器の出力周波数制御用の
制御信号を生成する同期検波部とをそなえれば、簡素な
構成で、共鳴周波数信号の周波数誤差情報を検出して、
この周波数誤差情報が最小となるように基準発振器の出
力周波数を制御することができるので、基準発振器の出
力周波数を原子の共鳴周波数の安定度と同等に高安定化
でき、小型で高性能且つ安価な原子発振器を提供できる
(請求項5)。
【0082】ここで、上記の分周・変調部は、基準発振
器の出力を分周する第1分周器と、この第1分周器の出
力を上記の低周波変調信号により位相変調する位相変調
器とをそなえれば、基準発振器の出力を分周して周波数
を下げた状態で位相変調を行なうことができるので、位
相変調が容易になり、基準発振器の出力に対する位相変
調を確実に施すことができる(請求項6)。
【0083】また、上記の分周・変調部は、外部からの
プログラム設定に基づき、上記の低周波変調信号のクロ
ック周期に応じて基準発振器の出力周波数のクロック周
期を変化させることにより基準発振器の出力に対して分
周と位相変調とを施すプログラマブル分周器をそなえて
いてもよく、このようにすれば、基準発振器に対して分
周と位相変調とを施すのに、分周器と位相変調器とを個
別にそなえる必要が無いので、本原子発振器のさらなる
小型化を図ることができる(請求項7)。
【0084】さらに、本原子発振器は、上記の基準発振
器の出力を分周して上記の低周波変調信号を生成する第
2分周器をそなえていてもよく、このようにすれば、上
記の低周波変調信号生成用の発振器を個別にそなえるこ
となく、高安定な低周波変調信号を得ることができるの
で、本原子発振器のさらなる小型化,性能向上に大いに
寄与する(請求項8)。
【0085】また、本原子発振器は、上記の原子共振器
用の発光ランプと、上記の基準発振器の出力を分周して
この発光ランプ用の駆動信号を生成する第3分周器とを
そなえていてもよく、このようにすれば、上記発光ラン
プ用の駆動源(発振器等)を個別にそなえることなく、
高安定な発光ランプ用の駆動信号を得ることができるの
で、本原子発振器のさらなる小型化,性能向上に大いに
寄与する(請求項9)。
【0086】さらに、上記の高周波PLL回路における
高周波発振器は、リング発振器として構成されていても
よく、このようにすれば、高周波発振器をディジタル化
することができ、LSIの構成要素に含めることができ
る。また、上記の高周波PLL回路におけるループフィ
ルタは、ディジタルフィルタにより構成されていてもよ
く、このようにすれば、上記のループフィルタもLSI
の構成要素に含めることができる。つまり、LSI化可
能部分を増やすことができるので、本原子発振器の大幅
な小型化が実現可能である(請求項10,11)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのルビジウム原子発
振器の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すルビジウム原子発振器の変形例を示
すブロック図である。
【図4】図3に示すプログラマブル分周器の動作を説明
するためのタイムチャートである。
【図5】図3に示す高周波VCOの構成例(リングオシ
レータ)を示すブロック図である。
【図6】従来のルビジウム原子発振器の構成例を示すブ
ロック図である。
【図7】ルビジウム原子の原子共鳴によるルビジウムラ
ンプ光の吸収を説明するための図である。
【図8】(a)〜(c)はいずれも同期検波による誤差
信号の検出概念を説明するための図である。
【符号の説明】
1,1′ 原子発振器(ルビジウム原子発振器) 2 原子共振器(OMU) 3 基準発振器(電圧制御水晶発振器:VCXO) 4 高周波変換回路(高周波PLL回路) 5 能動型低次逓倍器(FET乗算器) 6 1/N分周器 7 位相変調器 8 出力シンセサイザ回路(出力周波数変換部) 9 高周波(HF)部 10 低周波(LF)部(同期検波部) 11 周波数逓倍・シンセサイザ回路 12 1/E分周器(第1分周器) 13 1/T分周器(第2分周器) 15a,15b FET 16 インバータ素子 17 発振周波数調整用の電圧端子 41 高周波発振器(VCO) 42 1/M分周器 43 位相比較器 44 ローパスフィルタ(LPF:ループフィルタ) 67 プログラマブル分周器(分周・変調部) 81 ダイレクトディジタルシンセサイザ(DDS) 82 ローパスフィルタ(LPF) 130 磁気シールド加工 131 ルビジウムランプ(発光ランプ) 132 空洞共振器 133 共鳴セル 135 フォトダイオード(PD) 136 プリアンプ 141 低周波発振器(VCO) 142 増幅器 143 同期検波器 144 積分器 1311 エキサイタ 1312 コイル VDD 電源端子 VSS グラウンド(GND)端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 秀行 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号 富士通東北ディジタル・テクノロジ株式 会社内 (72)発明者 中島 義文 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号 富士通東北ディジタル・テクノロジ株式 会社内 (72)発明者 古山 義人 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 中牟田 浩志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 堺 稔 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5J106 AA01 BB02 CC01 CC09 CC21 CC41 CC52 CC54 DD02 DD05 GG01 HH01 KK12 KK32 KK36 KK38

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の原子を有し該原子を共鳴させるた
    めの共鳴周波数信号を入力されることにより周波数誤差
    情報を有する原子共鳴信号を出力する原子共振器と、 外部供給用の出力周波数を発生するとともに該原子共鳴
    信号の周波数誤差情報が最小となるように該出力周波数
    が制御される基準発振器と、 該基準発振器の出力を、低逓倍次数による周波数逓倍が
    該共鳴周波数信号となる高周波信号に変換するための高
    周波変換回路と、 該低逓倍次数を有し該高周波変換回路からの該高周波信
    号を能動的に周波数逓倍することにより該原子共振器用
    の該共鳴周波数信号を生成するための能動型低次逓倍器
    とをそなえていることを特徴とする、原子発振器。
  2. 【請求項2】 該基準発振器の出力周波数を所望の原子
    発振器出力周波数に変換する出力周波数変換部をそなえ
    ていることを特徴とする、請求項1記載の原子発振器。
  3. 【請求項3】 該低逓倍次数が、3又は4であることを
    特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の原子発振
    器。
  4. 【請求項4】 該高周波変換回路が、 該高周波信号を生成する高周波発振器と、該高周波発振
    器の出力と該基準発振器の出力とを位相比較する位相比
    較器と、該位相比較器の位相比較結果をフィルタリング
    して該高周波発振器の出力を該基準発振器の出力に位相
    同期させるための該高周波発振器用の制御信号を生成す
    るループフィルタとをそなえて成る、高周波PLL回路
    として構成されていることを特徴とする、請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の原子発振器。
  5. 【請求項5】 該基準発振器の出力を分周するとともに
    所定の低周波変調信号により変調する分周・変調部と、 該原子共鳴信号を該低周波変調信号で同期検波すること
    により該周波数誤差情報を検出して該基準発振器の出力
    周波数制御用の制御信号を生成する同期検波部とをそな
    えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の原子発振器。
  6. 【請求項6】 該分周・変調部が、 該基準発振器の出力を分周する第1分周器と、 該第1分周器の出力を該低周波変調信号により位相変調
    する位相変調器とをそなえていることを特徴とする、請
    求項5記載の原子発振器。
  7. 【請求項7】 該分周・変調部が、 外部からのプログラム設定に基づき、該低周波変調信号
    のクロック周期に応じて該基準発振器の出力周波数のク
    ロック周期を変化させることにより該基準発振器の出力
    に対して分周と位相変調とを施すプログラマブル分周器
    をそなえていることを特徴とする、請求項5記載の原子
    発振器。
  8. 【請求項8】 該基準発振器の出力を分周して該低周波
    変調信号を生成する第2分周器をそなえていることを特
    徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の原子発
    振器。
  9. 【請求項9】 該原子共振器用の発光ランプと、 該基準発振器の出力を分周して該発光ランプ用の駆動信
    号を生成する第3分周器とをそなえていることを特徴と
    する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の原子発振
    器。
  10. 【請求項10】 該高周波PLL回路における該高周波
    発振器が、リング発振器として構成されていることを特
    徴とする、請求項4記載の原子発振器。
  11. 【請求項11】 該高周波PLL回路における該ループ
    フィルタが、ディジタルフィルタにより構成されている
    ことを特徴とする、請求項4又は請求項10に記載の原
    子発振器。
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