JP2001033793A - 液晶表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents
液晶表示パネルおよびその製造方法Info
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- crystal display
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液晶がパネル内に充填されるまでに、通常、
5時間以上を要し、この工程の時間的長さがパネルの作
成の大きなネックとなっていた。 【解決手段】 パネルへの液晶注入の主なネックが、パ
ネル歪に起因する注入抵抗の増大であることを考慮し、
注入抵抗を減らすために、その部分のギャップ長を保証
したり、より広げた導管部をパネル内に作成すること
で、充填時間の短縮を実現した。
5時間以上を要し、この工程の時間的長さがパネルの作
成の大きなネックとなっていた。 【解決手段】 パネルへの液晶注入の主なネックが、パ
ネル歪に起因する注入抵抗の増大であることを考慮し、
注入抵抗を減らすために、その部分のギャップ長を保証
したり、より広げた導管部をパネル内に作成すること
で、充填時間の短縮を実現した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネル中
にすみやかに液晶を注入させることのできる液晶表示パ
ネルおよびその製造方法に関するものである。
にすみやかに液晶を注入させることのできる液晶表示パ
ネルおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイデバイスとしての液
晶表示パネル市場が急速に拡大してきた。このパネルの
製造工程の1つとして、あらかじめ真空引きを行ったパ
ネル内へ、液晶を充填する工程がある。
晶表示パネル市場が急速に拡大してきた。このパネルの
製造工程の1つとして、あらかじめ真空引きを行ったパ
ネル内へ、液晶を充填する工程がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このとき、液晶がパネ
ル内に充填されるまでに、通常、5時間以上を要し、こ
の工程の時間的長さがパネルの作成の大きなネックとな
っていた。この問題を解決するために、粘性流体の運動
方程式を解き、液晶注入口の形や数を工夫することで、
より短時間に液晶の充填を完了しようとしていた(蝶
野、辻 EKISHO Vol. 3, No. 2, 107 (1999))。
しかし、これらの計算は、実際の液晶注入の実験事実と
よく一致しているとは言えず、新しい液晶注入計算法や
克服手段が期待されていた。
ル内に充填されるまでに、通常、5時間以上を要し、こ
の工程の時間的長さがパネルの作成の大きなネックとな
っていた。この問題を解決するために、粘性流体の運動
方程式を解き、液晶注入口の形や数を工夫することで、
より短時間に液晶の充填を完了しようとしていた(蝶
野、辻 EKISHO Vol. 3, No. 2, 107 (1999))。
しかし、これらの計算は、実際の液晶注入の実験事実と
よく一致しているとは言えず、新しい液晶注入計算法や
克服手段が期待されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、パネル内部
が真空で外から圧力がかかったときのパネルの歪、すな
わちギャップ長の変化に着目する(玉谷ら 電子情報通
信学会論文誌 VoL. J82-C-11 No.6 303)。パネル内部
が真空、外部が1気圧とするとパネルのガラス板および
スペーサーの弾性定数を考慮して、このときの歪を計算
すると、通常5μmであるべきギャップ長が周辺部を除
いて最大約20%程度へこんでいると想像される。注入
のコンダクタンスはギャップ長の3次に比例するので、
この程度のへこみで注入流速はかなり低化し、液晶は注
入されにくい。そこで、周辺部のギャップ長の大きい部
分を使うか、あるいは人為的にギャップ長を保証した導
管部を作成して、充填時間を短縮してやる。
が真空で外から圧力がかかったときのパネルの歪、すな
わちギャップ長の変化に着目する(玉谷ら 電子情報通
信学会論文誌 VoL. J82-C-11 No.6 303)。パネル内部
が真空、外部が1気圧とするとパネルのガラス板および
スペーサーの弾性定数を考慮して、このときの歪を計算
すると、通常5μmであるべきギャップ長が周辺部を除
いて最大約20%程度へこんでいると想像される。注入
のコンダクタンスはギャップ長の3次に比例するので、
この程度のへこみで注入流速はかなり低化し、液晶は注
入されにくい。そこで、周辺部のギャップ長の大きい部
分を使うか、あるいは人為的にギャップ長を保証した導
管部を作成して、充填時間を短縮してやる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。
面を参照しながら説明する。
【0006】従来技術における液晶表示パネルは通常、
図1に示されるような構造をとっている。パネル周辺部
に、ギャップ長5μm、幅約数mm程度の真空シール部
分がある。シール剤はガラス片を含み、この近傍部分
は、パネル内外の圧力差が数気圧となってもギャップ長
はあまり変化しない。一方、パネルの内部では10から
200個/mm2の密度で、直径5μm程度のスペーサー
がギャップを保証している。このとき、パネルサイズは
縦(a)、横(b)、厚さ(d)を(数1)とする。
図1に示されるような構造をとっている。パネル周辺部
に、ギャップ長5μm、幅約数mm程度の真空シール部
分がある。シール剤はガラス片を含み、この近傍部分
は、パネル内外の圧力差が数気圧となってもギャップ長
はあまり変化しない。一方、パネルの内部では10から
200個/mm2の密度で、直径5μm程度のスペーサー
がギャップを保証している。このとき、パネルサイズは
縦(a)、横(b)、厚さ(d)を(数1)とする。
【0007】
【数1】
【0008】パネルガラスのヤング率(E)とポアソン
比は
比は
【0009】
【数2】
【0010】程度であり、スペーサーのヤング率は
【0011】
【数3】
【0012】程度である。このような弾性体のパネル中
を真空引きし、両面から1気圧の圧力がかかったとき、
弾性解析を行うと図2のように、周辺部を除いて、ほぼ
平たくへこむ。周辺部近傍のギャップ長は約5μmであ
るが、パネル内部では、スペーサーが存在するにもかか
わらずギャップ長は約20%程低下すると思われる。こ
のように狭いギャップを押し広げながら液晶が注入され
ていくことに注目しなければならない。従来の計算で
は、パネル内が真空でもこの内部ギャップ長の値が周辺
部と同じくパネル全面一様である仮定されていたので、
実験事実を忠実に再現しなかった。
を真空引きし、両面から1気圧の圧力がかかったとき、
弾性解析を行うと図2のように、周辺部を除いて、ほぼ
平たくへこむ。周辺部近傍のギャップ長は約5μmであ
るが、パネル内部では、スペーサーが存在するにもかか
わらずギャップ長は約20%程低下すると思われる。こ
のように狭いギャップを押し広げながら液晶が注入され
ていくことに注目しなければならない。従来の計算で
は、パネル内が真空でもこの内部ギャップ長の値が周辺
部と同じくパネル全面一様である仮定されていたので、
実験事実を忠実に再現しなかった。
【0013】以下、蝶野らの定式化に従って、解析を進
める。
める。
【0014】Leslie-Ericksen理論を用いると、ネマテ
ィック液晶の流体方程式として
ィック液晶の流体方程式として
【0015】
【数4】
【0016】が、挙げられる。ここでvは速度ベクト
ル、ρは流体密度、Gは外力、pは圧力、τはずり応力
テンソル、A,N,Ωはそれぞれ
ル、ρは流体密度、Gは外力、pは圧力、τはずり応力
テンソル、A,N,Ωはそれぞれ
【0017】
【数5】
【0018】である。α1からα6は、レズリーの粘性係
数である。この式で未知数は速度ベクトルv(x,y)、圧力
p(x,y)、ディレクターn(x,y)であり、方程式は3つであ
るので原理的には解けるはずである。しかし、粘性流体
速度は極めて小さいので、次のような近似を採用しても
構わないと思われる。この近似で方程式は更に簡単にな
る。まず、ナビエ蜒Xトークス方程式は、流体の慣性項
が無視できるとして( Hele-Shaw近似)
数である。この式で未知数は速度ベクトルv(x,y)、圧力
p(x,y)、ディレクターn(x,y)であり、方程式は3つであ
るので原理的には解けるはずである。しかし、粘性流体
速度は極めて小さいので、次のような近似を採用しても
構わないと思われる。この近似で方程式は更に簡単にな
る。まず、ナビエ蜒Xトークス方程式は、流体の慣性項
が無視できるとして( Hele-Shaw近似)
【0019】
【数6】
【0020】ここに P = p+ρghである。次の近似とし
てディレクターnは、パネルの境界条件より既に決定さ
れているものとする。この近似よりずり応力は
てディレクターnは、パネルの境界条件より既に決定さ
れているものとする。この近似よりずり応力は
【0021】
【数7】
【0022】となる。ここに u, v はそれぞれx方向、
y方向の速度成分である。また、
y方向の速度成分である。また、
【0023】
【数8】
【0024】とする。ここで、2η1=α3+α4+α6、2η3
=α4、θはディレクターnとx軸がなす角度である。こ
れを Hele-Shaw近似の式に代入しz方向に積分すると
=α4、θはディレクターnとx軸がなす角度である。こ
れを Hele-Shaw近似の式に代入しz方向に積分すると
【0025】
【数9】
【0026】となる。ここに
【0027】
【数10】
【0028】である。z方向に平均した速度ベクトル
は、hをギャップ長とすると
は、hをギャップ長とすると
【0029】
【数11】
【0030】であるので、(数9)を代入すると、
【0031】
【数12】
【0032】となる。ここで、C1(x,y)、C
2(x,y)は積分定数、S1からS4は定数であり、R1
からR4は置き換え値である。これを Hele-Shaw近似し
た連続の式に代入すると最終的には圧力に関する、対角
項を含む楕円型の微分方程式が得られて、
2(x,y)は積分定数、S1からS4は定数であり、R1
からR4は置き換え値である。これを Hele-Shaw近似し
た連続の式に代入すると最終的には圧力に関する、対角
項を含む楕円型の微分方程式が得られて、
【0033】
【数13】
【0034】となる。G1、G2、G3、G4は微分方程式
における係数である。この式は微分形であるので、パネ
ルの局所部分の圧力の方程式を表していることに注意さ
れたい。また、さらにディレクターnが、すべてx軸に
平行である場合はθ=0であるので、微分方程式の係数
は著しく簡単となる。このとき、
における係数である。この式は微分形であるので、パネ
ルの局所部分の圧力の方程式を表していることに注意さ
れたい。また、さらにディレクターnが、すべてx軸に
平行である場合はθ=0であるので、微分方程式の係数
は著しく簡単となる。このとき、
【0035】
【数14】
【0036】となり、圧力Pの微分方程式は対角項を含
まない形の楕円型の微分方程式となる。ここで、この方
程式を解くために、次のような回路類推を行う。
まない形の楕円型の微分方程式となる。ここで、この方
程式を解くために、次のような回路類推を行う。
【0037】
【数15】
【0038】Δx、Δyは空間差分の単位変位量であ
る。この方程式を等価回路に直すと図3のようになる。
すなわち、電源電圧より、抵抗の格子に供給される電流
を表す。ここに各節点の電位V(x、y)はパネル各点
の圧力を表し、各抵抗の電流はその場所の圧力勾配(す
なわち流速(u,v)に比例する量)を表現する。電流
が大きければ大きいほど、注入の流速が大きく、短時間
に充填できる。この等価回路に適当に境界条件を与え、
回路シミュレーターで解析すると容易に解が得られる。
る。この方程式を等価回路に直すと図3のようになる。
すなわち、電源電圧より、抵抗の格子に供給される電流
を表す。ここに各節点の電位V(x、y)はパネル各点
の圧力を表し、各抵抗の電流はその場所の圧力勾配(す
なわち流速(u,v)に比例する量)を表現する。電流
が大きければ大きいほど、注入の流速が大きく、短時間
に充填できる。この等価回路に適当に境界条件を与え、
回路シミュレーターで解析すると容易に解が得られる。
【0039】この回路に着目すると、電流は格子の抵抗
に強く依存することは自明のことである。更にこの抵抗
値を決めているものは、液晶の粘性率とギャップ長であ
る。液晶の粘性は、室温付近の10度の温度上昇で約半
分ほどに減少するので、温度を上げてやればもちろん抵
抗値は下がり、注入時間を短くすることができる。しか
しこの方法では、残留ガスが発生しやすいなどの問題点
があった。
に強く依存することは自明のことである。更にこの抵抗
値を決めているものは、液晶の粘性率とギャップ長であ
る。液晶の粘性は、室温付近の10度の温度上昇で約半
分ほどに減少するので、温度を上げてやればもちろん抵
抗値は下がり、注入時間を短くすることができる。しか
しこの方法では、残留ガスが発生しやすいなどの問題点
があった。
【0040】それゆえ、温度をなるべく低くして抵抗値
を下げる方法を考える。今ギャップ長に注目するとRに
はhの3乗の項が含まれるので、抵抗値に対して一番大
きな影響を持っていると思われる。前述したとおり、パ
ネルおよびスペーサーの弾性率を計算すると、内外圧力
差が1気圧では既にパネルは十分にへこんでいる。パネ
ル中央部のギャップ長hはこのとき、周辺部の0.8倍
程度であろうと推定される。このとき抵抗値は、パネル
がひずんでいない特の倍程度に増加し、液晶の注入速度
は圧倒的に小さくなるであろうと推定される。
を下げる方法を考える。今ギャップ長に注目するとRに
はhの3乗の項が含まれるので、抵抗値に対して一番大
きな影響を持っていると思われる。前述したとおり、パ
ネルおよびスペーサーの弾性率を計算すると、内外圧力
差が1気圧では既にパネルは十分にへこんでいる。パネ
ル中央部のギャップ長hはこのとき、周辺部の0.8倍
程度であろうと推定される。このとき抵抗値は、パネル
がひずんでいない特の倍程度に増加し、液晶の注入速度
は圧倒的に小さくなるであろうと推定される。
【0041】ところが、パネル周辺部は、ギャップ長h
が無歪状態に近いであろうから、比較的小さな抵抗の列
が続いているであろうと想像される。それゆえ、パネル
への液晶の2つの注入口を、中心付近に設置した場合と
左右の角に設定したときの、液晶の自由表面の時間変化
の計算値を図4に示す。実際パネルサイズが339×1
96×0.005(mm)に、内外圧力差1気圧で液晶を
注入していったときでも、中心付近に設定した2つの注
入口(長さ7mm)の場合、充填時間は260分を超える
が、左右の周辺部を液晶の導管部に設定したとき、注入
時間は約100分に短縮された。
が無歪状態に近いであろうから、比較的小さな抵抗の列
が続いているであろうと想像される。それゆえ、パネル
への液晶の2つの注入口を、中心付近に設置した場合と
左右の角に設定したときの、液晶の自由表面の時間変化
の計算値を図4に示す。実際パネルサイズが339×1
96×0.005(mm)に、内外圧力差1気圧で液晶を
注入していったときでも、中心付近に設定した2つの注
入口(長さ7mm)の場合、充填時間は260分を超える
が、左右の周辺部を液晶の導管部に設定したとき、注入
時間は約100分に短縮された。
【0042】図5は周辺部の絶縁膜を除去して作成した
導管部を有した液晶表示パネルの平面図および断面図で
ある。101は下側基板、102はシール部、103は
表示部、104は周辺部、201は下側基板、202は
上側基板、203はソース配線、204はTFT、20
5は絶縁膜、206は画素電極、207はシール部、2
08は液晶、209は導管部である。なお、102のシ
ール部外側が上部基板202にほぼ対応している。な
お、206の画素電極は図示はしていないが、TFTの
ドレインに電気的に接続されており、また、ソース配線
やTFTの上にオーバーラップして開口率を高めてい
る。図5に示すようなTFTやバスバー配線のように厚
みが1μmから5μmの絶縁膜(通常、樹脂製)をつ
け、その上に電極を形成する液晶表示パネルにおいて、
パネル周辺部の絶縁膜を除去した。なお、103の表示
部においては絶縁膜205が残されている。この結果、
パネル周辺部のセル厚が1μmから5μm厚くなり、注
入時間は80分あるいはそれ以下に短縮される。この効
果は、注入口をパネル下辺の左右端にもうける場合に最
も効果があるが注入装置や製品形状の制約から注入口を
パネル下辺の中央部付近に設けた場合にでも十分効果が
ある。なお、セル厚均一化のため、シール部の下の絶縁
膜は除去しない方が望ましい。
導管部を有した液晶表示パネルの平面図および断面図で
ある。101は下側基板、102はシール部、103は
表示部、104は周辺部、201は下側基板、202は
上側基板、203はソース配線、204はTFT、20
5は絶縁膜、206は画素電極、207はシール部、2
08は液晶、209は導管部である。なお、102のシ
ール部外側が上部基板202にほぼ対応している。な
お、206の画素電極は図示はしていないが、TFTの
ドレインに電気的に接続されており、また、ソース配線
やTFTの上にオーバーラップして開口率を高めてい
る。図5に示すようなTFTやバスバー配線のように厚
みが1μmから5μmの絶縁膜(通常、樹脂製)をつ
け、その上に電極を形成する液晶表示パネルにおいて、
パネル周辺部の絶縁膜を除去した。なお、103の表示
部においては絶縁膜205が残されている。この結果、
パネル周辺部のセル厚が1μmから5μm厚くなり、注
入時間は80分あるいはそれ以下に短縮される。この効
果は、注入口をパネル下辺の左右端にもうける場合に最
も効果があるが注入装置や製品形状の制約から注入口を
パネル下辺の中央部付近に設けた場合にでも十分効果が
ある。なお、セル厚均一化のため、シール部の下の絶縁
膜は除去しない方が望ましい。
【0043】さらに、スペーサのヤング率より大きな値
であるヤング率1012(dyn/cm2)程度のガラスまたは
金属のスペーサーを、図6のようにパネル内に設定し
て、内外の圧力差があってもへこむことがない導管部を
液晶注入口から内部まで形づくる。こうすることによっ
て、注入のパスが形成され、充填時間は著しく短縮され
ると考えられる。上述の場合と同様のサイズのパネル
に、このような人為的なパスを作った場合と、作らない
場合の液晶の注入時間を調べると、120分と260分
となり圧倒的にパスがある方が短い。なお、導管部とし
て用いる材料のヤング率は5×1010(dyn/cm2)から
1012(dyn/cm2)程度がよい。5×1010(dyn/cm2)
より、小さい場合にはパネル間のギャップを保持でき
ず、1012(dyn/cm2)以上ではパネル内部の配線を損
傷させるおそれがあるからである。また、ギャップ長の
小さい部分により多くの導管部を設定すると効果が大き
い。そのようにギャップ長を広げることにより、液晶注
入のパスのコンダクタンスを増加させると、注入時間の
短縮に著しい効果がある。
であるヤング率1012(dyn/cm2)程度のガラスまたは
金属のスペーサーを、図6のようにパネル内に設定し
て、内外の圧力差があってもへこむことがない導管部を
液晶注入口から内部まで形づくる。こうすることによっ
て、注入のパスが形成され、充填時間は著しく短縮され
ると考えられる。上述の場合と同様のサイズのパネル
に、このような人為的なパスを作った場合と、作らない
場合の液晶の注入時間を調べると、120分と260分
となり圧倒的にパスがある方が短い。なお、導管部とし
て用いる材料のヤング率は5×1010(dyn/cm2)から
1012(dyn/cm2)程度がよい。5×1010(dyn/cm2)
より、小さい場合にはパネル間のギャップを保持でき
ず、1012(dyn/cm2)以上ではパネル内部の配線を損
傷させるおそれがあるからである。また、ギャップ長の
小さい部分により多くの導管部を設定すると効果が大き
い。そのようにギャップ長を広げることにより、液晶注
入のパスのコンダクタンスを増加させると、注入時間の
短縮に著しい効果がある。
【0044】
【発明の効果】本発明により液晶注入のネックとなって
いるパネルの歪に対して、よりギャップ長が大きい導管
部を作成して充填時間の短縮を実現した。液晶表示パネ
ルの製造プロセスにおいて、この効果は大きいと考えら
れる。
いるパネルの歪に対して、よりギャップ長が大きい導管
部を作成して充填時間の短縮を実現した。液晶表示パネ
ルの製造プロセスにおいて、この効果は大きいと考えら
れる。
【図1】代表的な液晶表示パネルの模式図
【図2】パネル内外の圧力差があるときに生じるパネル
の歪を表す模式図
の歪を表す模式図
【図3】R格子の等価回路図
【図4】(a)注入口を液晶表示パネル中央部付近に設
定した場合の液晶自由表面の変化の計算値を示した図 (b)注入口を液晶表示パネル周辺部付近に設定した場
合の液晶自由表面の変化の計算値を示した図
定した場合の液晶自由表面の変化の計算値を示した図 (b)注入口を液晶表示パネル周辺部付近に設定した場
合の液晶自由表面の変化の計算値を示した図
【図5】(a)周辺部の絶縁膜を除去して作成した導管
部を有した液晶表示パネルの平面図 (b)周辺部の絶縁膜を除去して作成した導管部を有し
た液晶表示パネルの断面図
部を有した液晶表示パネルの平面図 (b)周辺部の絶縁膜を除去して作成した導管部を有し
た液晶表示パネルの断面図
【図6】パネル内に設定した注入の導管部を示す図
101 下側基板 102 シール部 103 表示部 104 周辺部 201 下側基板 202 上側基板 203 ソース配線 204 TFT 205 絶縁膜 206 画素電極 207 シール部 208 液晶 209 導管部
Claims (9)
- 【請求項1】内部に導管部および液晶注入口を有するこ
とを特徴とする液晶表示パネル。 - 【請求項2】前記導管部のヤング率が導管部以外の部材
のヤング率よりも大きいことを特徴とする請求項1記載
の液晶表示パネル。 - 【請求項3】前記導管部がガラスおよび金属により形成
されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
液晶表示パネル。 - 【請求項4】前記導管部のヤング率が5×1010dyn/cm
2より大きく1×1012dyn/cm2よりも小さいことを特徴
とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶表示
パネル。 - 【請求項5】前記導管部が前記液晶表示パネル内の部品
を取り除くことにより形成されていることを特徴とする
請求項1に記載の液晶表示パネル。 - 【請求項6】前記液晶表示パネルのギャップ長が短くな
っている部分により広い面積の導管部が設定されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載
の液晶表示パネル。 - 【請求項7】前記液晶注入口が前記液晶表示パネルの周
辺部に設定されていることを特徴とする請求項1から5
のいずれか1項に記載の液晶表示パネル。 - 【請求項8】前記導管部を前記液晶表示パネル周辺部の
絶縁膜を除去することにより形成されていることを特徴
とする請求項5記載の液晶表示パネル。 - 【請求項9】液晶表示パネルの製造方法であって、下側
基板のTFT上の絶縁膜形成工程後に前記下側基板周辺
部の絶縁膜を除去する工程を有することを特徴とする液
晶表示パネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20590699A JP2001033793A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 液晶表示パネルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20590699A JP2001033793A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 液晶表示パネルおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001033793A true JP2001033793A (ja) | 2001-02-09 |
Family
ID=16514723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20590699A Pending JP2001033793A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 液晶表示パネルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001033793A (ja) |
Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6628365B1 (en) | 2002-03-23 | 2003-09-30 | Lg.Philips Lcd Co., Ltd. | LCD with UV shielding part at dummy sealant region |
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