JP2001031369A - 吊荷振れ止め方法 - Google Patents

吊荷振れ止め方法

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JP2001031369A
JP2001031369A JP21207699A JP21207699A JP2001031369A JP 2001031369 A JP2001031369 A JP 2001031369A JP 21207699 A JP21207699 A JP 21207699A JP 21207699 A JP21207699 A JP 21207699A JP 2001031369 A JP2001031369 A JP 2001031369A
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trolley
moving direction
suspended load
drum
lifting rope
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JP21207699A
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Isao Miyazawa
勲 宮澤
Hiroshi Asano
寛 浅野
Kunio Noi
國雄 能井
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IHI Corp
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷役作業の効率を低下させずに吊荷の振れを
抑制できるようにする。 【解決手段】 トロリ19にヘッドブロック6、スプレ
ッダ7及びコンテナCからなる吊荷を海側及び陸側の昇
降用ロープ28によって、両ロープ28の間隔が下方か
ら上方へ向かって拡がるように吊り下げ、トロリ19の
加速時に移動方向前方側の昇降用ロープ28を所定量だ
け巻き取るとともに移動方向後方側の昇降用ロープ28
を所定量だけ繰り出し、トロリ19の減速時に移動方向
後方側の昇降用ロープ28を所定量だけ巻き取るととも
に移動方向前方側の昇降用ロープ28を所定量だけ繰り
出して、両昇降用ロープ28の吊り下げ角度θ1,θ2を
変化させ、トロリ19の加速あるいは減速に応じた水平
力F1,F2を吊荷に付与してその振れを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷役設備に適用する
吊荷振れ止め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8及び図9はコンテナクレーンの一例
を示すもので、このコンテナクレーンは、港湾Sに面し
た岸壁Gに敷設された陸側レールR1及び海側レールR2
と、これら両レールR1,R2上を走行する脚部1a,1
bを有する走行体2と、該走行体2の上部に略水平に設
けたガーダ3と、該ガーダ3の先端部に上方へ跳ね上げ
回動可能に枢支されたブーム4と、ガーダ3及びブーム
4に沿って横行するトロリ5と、該トロリ5より吊り下
げられ且つトロリ5に対して昇降可能なヘッドブロック
6と、該ヘッドブロック6に装着され且つコンテナCを
係止可能なスプレッダ7とを備えており、前記のトロリ
5には、ガーダ3及びブーム4の左右に付帯するレール
8上を転動可能な車輪9が枢支されている。
【0003】ガーダ3の上方に位置する機械室10に
は、ブーム起伏用ロープ11の巻き取り、あるいは繰り
出しによって、ブーム4を起伏させるブーム起伏用ドラ
ム12と、ヘッドブロック昇降用ロープ13の巻き取
り、あるいは繰り出しによって、ヘッドブロック6を昇
降させるヘッドプロック昇降用ドラム14と、トロリ横
行用ロープ15の巻き取り、あるいは繰り出しによっ
て、トロリ5を横行させるトロリ横行用ドラム16とが
配置されており、前記のヘッドブロック昇降用ロープ1
3は、トロリ5に枢支されたシーブ17及びヘッドブロ
ック6に枢支されたシーブ18に巻き掛けられている。
【0004】図8及び図9に示すコンテナクレーンで
は、岸壁Gに対する走行体2の移動、ガーダ3及びブー
ム4に対するトロリ5の横行、トロリ5に対するヘッド
ブロック6の昇降、スプレッダ7によるコンテナCの係
止の各動作を組み合わせて、船舶Vから岸壁Gへのコン
テナCの荷揚げ作業、あるいは、岸壁Gから船舶Vへの
コンテナCの積み込み作業を行なう。
【0005】更に、近年の船舶Vの大型化に伴って、ト
ロリ5の横行距離を長くし且つヘッドブロック6の揚程
を大きくすることや、ヘッドブロック6の昇降速度の向
上を図ることなどが検討されているが、ヘッドブロック
6の揚程が大きくなると、該ヘッドブロック6が下降す
る際に、ヘッドブロック6の海側寄り部分のシーブ18
に巻き掛けられたヘッドブロック昇降用ロープ13と、
ヘッドブロック6の陸側寄り部分のシーブ18に巻き掛
けられたヘッドブロック昇降用ロープ13とが、徐々に
平行な状態に近付くため、ヘッドブロック6が振り子状
に揺動しやすくなる。
【0006】そこで、トロリ5に対するヘッドブロック
昇降用ロープ13の垂下長さに基づき、ヘッドブロック
6の振れ周期を想定し、該振れ周期に応じてトロリ5の
横行速度を調整してヘッドブロック6の振れを抑止する
ことが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トロリ
5の横行速度の調整によってヘッドブロック6の振れを
抑止しようとすると、トロリ5の加速及び減速に要する
時間が長くなり、また、トロリ5の停止位置がヘッドブ
ロック6の振れ周期によって制約されるため、効率よく
荷役作業を行なうことができない。
【0008】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、荷役作業の効率を低下させずに吊荷の振れを抑制で
きるようにすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載の吊荷振れ止め方法では、
トロリに海側及び陸側の昇降用ロープによって吊荷を、
両ロープの間隔が下方から上方へ向かって拡がるように
吊り下げ、トロリ加速時に、移動方向前方側の昇降用ロ
ープを所定量だけドラムに巻き取って、移動方向前方へ
向かう水平力を吊荷に付与し、トロリ減速時に、移動方
向後方側の昇降用ロープを所定量だけドラムに巻き取っ
て、移動方向後方へ向かう水平力を吊荷に付与する。
【0010】本発明の請求項2に記載の吊荷振れ止め方
法では、トロリに海側及び陸側の昇降用ロープによって
吊荷を、両ロープの間隔が下方から上方へ向かって拡が
るように吊り下げ、トロリ加速時に、移動方向後方側の
昇降用ロープを所定量だけドラムから繰り出して、移動
方向前方へ向かう水平力を吊荷に付与し、トロリ減速時
に、移動方向前方側の昇降用ロープを所定量だけドラム
から繰り出して、移動方向後方へ向かう水平力を吊荷に
付与する。
【0011】本発明の請求項3に記載の吊荷振れ止め方
法では、トロリに海側及び陸側の昇降用ロープによって
吊荷を、両ロープの間隔が下方から上方へ向かって拡が
るように吊り下げ、トロリ加速時に、移動方向前方側の
昇降用ロープを所定量だけドラムに巻き取り且つ移動方
向後方側の昇降用ロープを所定量だけドラムから繰り出
して、移動方向前方へ向かう水平力を吊荷に付与し、ト
ロリ減速時に、移動方向後方側の昇降用ロープを所定量
だけドラムに巻き取り且つ移動方向前方側の昇降用ロー
プを所定量だけドラムから繰り出して、移動方向後方へ
向かう水平力をトロリに付与する。
【0012】本発明の請求項1に記載の吊荷振れ止め方
法においては、トロリの加速時に移動方向前方側の昇降
用ロープを所定量だけ巻き取ることにより、両昇降用ロ
ープの吊り下げ角度を変化させ、移動方向前方側の昇降
用ロープの張力を移動方向後方側の昇降用ロープよりも
大きくして、トロリ移動方向前方側へ向かう水平力を吊
荷に付与し、トロリの加速に起因する吊荷の振れを抑制
する。
【0013】また、トロリの減速時に移動方向後方側の
昇降用ロープを所定量だけ巻き取ることにより、両昇降
用ロープの吊り下げ角度を変化させ、移動方向後方側の
昇降用ロープの張力を移動方向前方側の昇降用ロープよ
りも大きくして、トロリ移動方向後方側へ向かう水平力
を吊荷に付与し、トロリの減速に起因する吊荷の振れを
抑制する。
【0014】本発明の請求項2に記載の吊荷振れ止め方
法においては、トロリの加速時に移動方向後方側の昇降
用ロープを所定量だけ繰り出すことにより、両昇降用ロ
ープの吊り下げ角度を変化させ、移動方向前方側の昇降
用ロープの張力を移動方向後方側の昇降用ロープよりも
大きくして、トロリ移動方向前方側へ向かう水平力を吊
荷に付与し、トロリの加速に起因する吊荷の振れを抑制
する。
【0015】また、トロリの減速時に移動方向前方側の
昇降用ロープを所定量だけ繰り出すことにより、両昇降
用ロープの吊り下げ角度を変化させ、移動方向後方側の
昇降用ロープの張力を移動方向前方側の昇降用ロープよ
りも大きくして、トロリ移動方向後方側へ向かう水平力
を吊荷に付与し、トロリの減速に起因する吊荷の振れを
抑制する。
【0016】本発明の請求項3に記載の吊荷振れ止め方
法においては、トロリの加速時に移動方向前方側の昇降
用ロープを所定量だけ巻き取るとともに移動方向後方側
の昇降用ロープを所定量だけ繰り出すことにより、両昇
降用ロープの吊り下げ角度を変化させ、移動方向前方側
の昇降用ロープの張力を移動方向後方側の昇降用ロープ
よりも大きくして、トロリ移動方向前方側へ向かう水平
力を吊荷に付与し、トロリの加速に起因する吊荷の振れ
を抑制する。
【0017】また、トロリの減速時に移動方向後方側の
昇降用ロープを所定量だけ巻き取るとともに移動方向前
方側の昇降用ロープを所定量だけ繰り出すことにより、
両昇降用ロープの吊り下げ角度を変化させ、移動方向後
方側の昇降用ロープの張力を移動方向前方側の昇降用ロ
ープよりも大きくして、トロリ移動方向後方側へ向かう
水平力を吊荷に付与し、トロリの減速に起因する吊荷の
振れを抑制する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0019】図1乃至図7は本発明の吊荷振れ止め方法
の実施の形態の一例と当該方法を適用する巻上装置を示
すもので、図中、図8及び図9と同一の符号を付した部
分は同一物を表している。
【0020】この巻上装置は、海側ドラム20及び陸側
ドラム21と、海側遊星歯車機構22及び陸側遊星歯車
機構23と、海側トルクアーム24及び陸側トルクアー
ム25と、リンク機構26と、シリンダ27とを備えて
いる。
【0021】海側ドラム20は、トロリ19の海側の左
前端寄り部分及び右前端寄り部分に、また、陸側ドラム
21は、トロリ19の陸側の左後端寄り部分及び右後端
寄り部分に、それぞれの回転中心軸がトロリ横行方向に
対して略水平に直交するように配置されている。
【0022】ドラム20,21は、外面にロープ溝29
が形成され且つ両端部に開口部30,31を有する円筒
状のドラム本体32と、該ドラム本体32の一方A側端
面に同軸にボルト締結したフランジ部33と、該フラン
ジ部33に連なり且つドラム本体32の外方へ同軸に延
びる円筒状のジャーナル部34と、ドラム本体32の他
方B側端面に同軸にボルト締結したフランジ部35と、
該フランジ部35に連なり且つドラム本体32の内方へ
同軸に延びる円筒状のハブ部36とによって構成されて
いる。
【0023】このドラム20,21は、ジャーナル部3
4に外接する軸受37が装着されたブラケット38と、
ハブ部36に内接する軸受39、該軸受39に内接する
トルクアーム軸43、及び該トルクアーム軸43のドラ
ム外方端寄り部分に外接する軸受40が装着されたブラ
ケット41とによって、トロリ19に枢支されている。
【0024】また、ドラム20,21には、別々のヘッ
ドブロック昇降用ロープ28がドラム軸線方向からみて
逆方向に巻き付けられており、海側ドラム20から垂下
するヘッドブロック昇降用ロープ28の繰り出し端は、
ヘッドブロック6の海側寄りの端部に係止され、陸側ド
ラム21から垂下するヘッドブロック昇降用ロープ28
の繰り出し端は、ヘッドブロック6の陸側寄りの端部に
係止されている。
【0025】更に、ドラム20,21の回転中心軸の水
平距離D、及びドラム本体32の外径は、海側及び陸側
のヘッドブロック昇降用ロープ28の間隔が、下方から
上方へ向かって拡がる状態となるように設定されてい
る。
【0026】遊星歯車機構22,23は、ドラム20,
21のジャーナル部34に挿入した駆動軸42と、ドラ
ム20,21のハブ部36に挿入したトルクアーム軸4
3と、一方A側端が駆動軸42に嵌着された第1の回転
軸44と、一方A側端が第1の回転軸44に回転可能に
連結され且つ他方B側端がトルクアーム軸43に回動可
能に連結された第2の回転軸45と、第1の回転軸44
に嵌装した第1の太陽歯車46と、第2の回転軸45に
嵌装した第2の太陽歯車47と、ドラム本体32内に配
置した第1の内歯48及び第2の内歯49と、第2の回
転軸45の一方A側寄り端部に嵌装した第1のキャリア
50と、トルクアーム軸43の一方A側寄り端部に嵌装
した第2のキャリア51と、第1のキャリア50に枢支
され且つ第1の太陽歯車46及び第1の内歯48に噛合
する複数の第1の遊星歯車52と、第2のキャリア51
に枢支され且つ第2の太陽歯車47及び第2の内歯49
に噛合する複数の第2の遊星歯車53とによって構成さ
れている。
【0027】駆動軸42は、ジャーナル部34の内方両
端部寄りに配置した軸受54,54に枢支されており、
ドラム20,21の外方へ延びる一方A側端には、駆動
源68が連結されている。
【0028】この駆動源68の正逆回転方向は、海側遊
星歯車機構22に付帯するものと陸側遊星歯車機構23
に付帯するものとで反対になるように設定されている。
【0029】第1の回転軸44の一方A側端は、駆動軸
42の他方B側端に形成した穴55に嵌入され、また、
第1の回転軸44の他方B側端は、第2の回転軸45の
一方A側端に形成した穴に軸受56を介して挿入されて
おり、これにより、駆動軸42と第1の回転軸44とが
ドラム本体32及び第2の回転軸45に対して周方向へ
回動できるようになっている。
【0030】第2の回転軸45の他方B側端は、ドラム
本体32内方に位置するトルクアーム軸43の一方A側
端に形成した穴に軸受57を介して挿入されており、こ
れにより、第2の回転軸45が第1の回転軸44及びト
ルクアーム軸43に対して周方向へ回動できるようにな
っている。
【0031】第1の内歯48は、第1の太陽歯車46を
周方向に取り囲むようにドラム本体32の内方に配置さ
れ、第2の回転軸45の第1のキャリア50と第2の太
陽歯車47との間に軸受58を介して嵌装した円板状の
ディスク59の一方A側面に支持されている。
【0032】第2の内歯49は、第2の太陽歯車47を
周方向に取り囲むようにドラム本体32の内方に配置さ
れ、前記のディスク59の他方B側面とドラム20,2
1のハブ部36のドラム内方端外周に同軸に設けたフラ
ンジ60との間に支持されている。
【0033】第1のキャリア50は、第1の太陽歯車4
6の他方B側に位置し且つ第2の回転軸45の一方A側
寄り端部に嵌設されており、これにより、第1のキャリ
ア50が第2の回転軸45とともにドラム本体32に対
して回動できるようになっている。
【0034】また、第2のキャリア51は、第2の太陽
歯車47の他方B側に位置し且つトルクアーム軸43の
一方A側寄り端部に嵌設されている。
【0035】第1のキャリア50には、図6に示すよう
に、第1の太陽歯車46及び第1の内歯48に噛合する
3個の第1の遊星歯車52がそれぞれ軸受61を介して
枢支されている。
【0036】また、第2のキャリア51には、図7に示
すように、第2の太陽歯車47及び第2の内歯49に噛
合する3個の第2の遊星歯車53がそれぞれ軸受62を
介して枢支されている。
【0037】トルクアーム24,25は、互いに平行に
且つ先端部が下方を向くように、遊星歯車機構22,2
3のトルクアーム軸43の他方B側端部に取り付けられ
ている。
【0038】リンク機構26は、両ドラム20,21の
間に位置し且つトロリ19上に設けたビーム66に上端
部がピン結合されたレバー67と、該レバー67の中間
部分に基端部が重合するようにピン結合された一対の第
1のリンク65と、各第1のリンク65の先端部にロー
ドセル64を介して一端部が連結され且つ他端部がトル
クアーム24,25の先端部にピン結合された第2のリ
ンク63とによって構成されている。
【0039】シリンダ27は、ピストンロッドが前記の
レバー67の下端部にピン結合され且つハウジングが第
1のリンク65に略平行になるようにトロリ19に枢支
されており、シリンダ27の拡縮作動に応じて、第1の
リンク65が陸側あるいは海側へ変位するようになって
いる。
【0040】すなわち、遊星歯車機構22,23では、
駆動軸42の回転が、第1の回転軸44、第1の太陽歯
車46、第1の遊星歯車52、第1のキャリア50、第
2の回転軸45、第2の太陽歯車47、第2の遊星歯車
53、第2のキャリア51を経てトルクアーム軸43に
伝達されようとする。
【0041】このとき、ドラム本体32が軸受37,4
0を介してブラケット38,41に枢支され且つ第2の
キャリア51がトルクアーム軸43及びトルクアーム2
4,25を介してシリンダ27で周方向への変位を拘束
されているため、第2の太陽歯車47の回転は、第2の
遊星歯車53を経て第2の内歯49に伝達され、第2の
太陽歯車47に対する第2の内歯49の歯数比に応じた
回転数で、ドラム本体32が第2の太陽歯車47とは逆
方向に回転する。
【0042】また、第1のキャリア50がドラム本体3
2に対して相対的に逆方向へ回動することにより、第1
の太陽歯車46に対する第1の内歯48の歯数比に応じ
た回転数で、第1のキャリア50が第1の太陽歯車46
と同方向に回転する。
【0043】これにより、駆動軸42に対してドラム本
体32が第1の太陽歯車46、第1のキャリア50、第
1の遊星歯車52、第1の内歯48で構成される前段の
減速機構と、第2の太陽歯車47、第2のキャリア5
1、第2の遊星歯車53、第2の内歯49で構成される
後段の減速機構とのそれぞれの歯数比に応じた回転数で
減速駆動される。
【0044】更に、海側遊星歯車機構22と陸側遊星歯
車機構23とでは、それらに付帯する駆動源68の正逆
回転方向が反対に設定されているので、海側ドラム20
と陸側ドラム21とが軸線方向からみて逆方向に回転
し、双方のドラム20,21にヘッドブロック昇降用ロ
ープ28が巻き取られ、あるいは双方のドラム20,2
1よりヘッドブロック昇降用ロープ28が繰り出され
て、ヘッドブロック6が昇降することになる。
【0045】トロリ19の横行にあたっては、ロードセ
ル64からの信号により、ヘッドブロック昇降用ロープ
28に吊り下げられている吊荷の荷重Wを検出し、ドラ
ム20,21の回転数、ドラム20,21の回転中心軸
の水平距離Dやヘッドブロック6に対する海側及び陸側
のヘッドブロック昇降用ロープ28の係止位置の水平距
離Eなどの機械的寸法に基づき、吊荷のリフトLとヘッ
ドブロック昇降用ロープ28の吊り下げ角度θ1,θ2と
を算出しておく。
【0046】また、ヘッドブロック昇降用ロープ28の
弾性係数、断面積、垂下部分の長さ、及びトロリ19が
所定の加速度で横行するときのヘッドブロック昇降用ロ
ープ28の伸び量を算出しておく。
【0047】停止中のトロリ19を海側へ横行させる
際、あるいは、陸側へ横行中のトロリ19を停止させる
際には、各駆動源68を制動した状態で、シリンダ27
のヘッド側流体室へ液圧を付与し、第1のリンク65及
び第2のリンク63を介してトルクアーム24,25
を、トロリ19の加速あるいは減速に対応するように、
図2において時計回りに回動させ、トルクアーム24,
25の回動を、トルクアーム軸43、キャリア51、遊
星歯車53、内歯49を介してドラム20,21に伝達
し、トロリ19の横行に伴うヘッドブロック昇降用ロー
プ28の伸び量を考慮しつつ、ヘッドブロック6の海側
端に係止されているヘッドブロック昇降用ロープ28を
海側ドラム20に巻き取り且つヘッドブロック6の陸側
端に係止されているヘッドブロック昇降用ロープ28を
陸側ドラム21から繰り出し、両ヘッドブロック昇降用
ロープ28の吊り下げ角度θ1,θ2を変化させて、海側
の昇降用ロープ28の張力を陸側の昇降用ロープ28よ
りも大きくし、ヘッドブロック6、スプレッダ7及びコ
ンテナCからなる吊荷に、海側へ向かう水平力F1を付
与する。
【0048】これにより、トロリ19に同調して吊荷が
加速あるいは減速し、当該吊荷のトロリ19に対する振
れが抑制される。
【0049】停止中のトロリ19を陸側へ横行させる
際、あるいは、海側へ横行中のトロリ19を停止させる
際には、各駆動源68を制動した状態で、シリンダ27
のロッド側流体室へ液圧を付与し、第1のリンク65及
び第2のリンク63を介してトルクアーム24,25
を、トロリ19の加速あるいは減速に対応するように、
図2において反時計回りに回動させ、トルクアーム2
4,25の回動を、トルクアーム軸43、キャリア5
1、遊星歯車53、内歯49を介してドラム20,21
に伝達し、トロリ19の横行に伴うヘッドブロック昇降
用ロープ28の伸び量を考慮しつつ、ヘッドブロック6
の海側端に係止されているヘッドブロック昇降用ロープ
28を海側ドラム20から繰り出し且つヘッドブロック
6の陸側端に係止されているヘッドブロック昇降用ロー
プ28を陸側ドラム21に巻き取り、両ヘッドブロック
昇降用ロープ28の吊り下げ角度θ1,θ2を変化させ
て、陸側の昇降用ロープ28の張力を海側の昇降用ロー
プ28よりも大きくし、ヘッドブロック6、スプレッダ
7及びコンテナCからなる吊荷に、陸側へ向かう水平力
F2を付与する。
【0050】これにより、トロリ19に同調して吊荷が
加速あるいは減速し、当該吊荷のトロリ19に対する振
れが抑制される。
【0051】このように、図1に示す吊荷振れ止め方法
では、トロリ19の加速時や減速時に、海側及び陸側の
ヘッドブロック昇降用ロープ28の垂下量を調整して、
当該ヘッドブロック昇降用ロープ28の吊り下げ角度θ
1,θ2を変化させ、トロリ19の加速あるいは減速に応
じた水平力F1,F2を吊荷に付与するので、荷役作業の
効率を低下させずに吊荷の振れを抑制することが可能に
なる。
【0052】なお、本発明の吊荷振れ止め方法は上述し
た実施の形態のみに限定されるものではなく、図2乃至
図7とは異なる構造の巻上装置を用いること、また、そ
の場合、一方のドラムに対する昇降用ロープの巻き取
り、あるいは一方のドラムに対する昇降用ロープの繰り
出しだけで当該昇降用ロープの吊り下げ角度を調整し、
吊荷に水平力を付与すること、その他、本発明の要旨を
逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論であ
る。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の吊荷振れ止
め方法によれば下記のような種々の優れた効果を奏し得
る。
【0054】(1)本発明の請求項1に記載の吊荷振れ
止め方法においては、トロリの加速時に移動方向前方側
の昇降用ロープを所定量だけ巻き取り、トロリの減速時
に移動方向後方側の昇降用ロープを所定量だけ巻き取っ
て、両昇降用ロープの吊り下げ角度を変化させ、トロリ
の加速あるいは減速に応じた水平力を吊荷に付与するの
で、荷役作業の効率を低下させずに吊荷の振れを抑制す
ることができる。
【0055】(2)本発明の請求項2に記載の吊荷振れ
止め方法においては、トロリの加速時に移動方向後方側
の昇降用ロープを所定量だけ繰り出し、トロリの減速時
に移動方向前方側の昇降用ロープを所定量だけ繰り出し
て、両昇降用ロープの吊り下げ角度を変化させ、トロリ
の加速あるいは減速に応じた水平力を吊荷に付与するの
で、荷役作業の効率を低下させずに吊荷の振れを抑制す
ることができる。
【0056】(3)本発明の請求項3に記載の吊荷振れ
止め方法においては、トロリの加速時に移動方向前方側
の昇降用ロープを所定量だけ巻き取るとともに移動方向
後方側の昇降用ロープを所定量だけ繰り出し、トロリの
減速時に移動方向後方側の昇降用ロープを所定量だけ巻
き取るとともに移動方向前方側の昇降用ロープを所定量
だけ繰り出して、両昇降用ロープの吊り下げ角度を変化
させ、トロリの加速あるいは減速に応じた水平力を吊荷
に付与するので、荷役作業の効率を低下させずに、吊荷
の振れを抑制することができ、また、振れ抑制の応答性
が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吊荷振れ止め方法の実施の形態の一例
を示す概念図である。
【図2】図1における巻上装置の側面図である。
【図3】図2に示す巻上装置を搭載したトロリの側面図
である。
【図4】図2に示す巻上装置を搭載したトロリの平面図
である。
【図5】図2に示す巻上装置の断面図である。
【図6】図5のVI−VI矢視図である。
【図7】図5のVII−VII矢視図である。
【図8】コンテナクレーンの一例を示す側面図である。
【図9】図8に関連するヘッドブロックの正面図であ
る。
【符号の説明】
6 ヘッドブロック(吊荷) 7 スプレッダ(吊荷) 19 トロリ 20 海側ドラム 21 陸側ドラム 28 ヘッドブロック昇降用ロープ C コンテナ(吊荷) F1,F2 水平力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 能井 國雄 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 Fターム(参考) 3F204 AA03 BA04 CA03 DA02 DA08 EA02 EA11 EB07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トロリに海側及び陸側の昇降用ロープに
    よって吊荷を、両ロープの間隔が下方から上方へ向かっ
    て拡がるように吊り下げ、トロリ加速時に、移動方向前
    方側の昇降用ロープを所定量だけドラムに巻き取って、
    移動方向前方へ向かう水平力を吊荷に付与し、トロリ減
    速時に、移動方向後方側の昇降用ロープを所定量だけド
    ラムに巻き取って、移動方向後方へ向かう水平力を吊荷
    に付与することを特徴とする吊荷振れ止め方法。
  2. 【請求項2】 トロリに海側及び陸側の昇降用ロープに
    よって吊荷を、両ロープの間隔が下方から上方へ向かっ
    て拡がるように吊り下げ、トロリ加速時に、移動方向後
    方側の昇降用ロープを所定量だけドラムから繰り出し
    て、移動方向前方へ向かう水平力を吊荷に付与し、トロ
    リ減速時に、移動方向前方側の昇降用ロープを所定量だ
    けドラムから繰り出して、移動方向後方へ向かう水平力
    を吊荷に付与することを特徴とする吊荷振れ止め方法。
  3. 【請求項3】 トロリに海側及び陸側の昇降用ロープに
    よって吊荷を、両ロープの間隔が下方から上方へ向かっ
    て拡がるように吊り下げ、トロリ加速時に、移動方向前
    方側の昇降用ロープを所定量だけドラムに巻き取り且つ
    移動方向後方側の昇降用ロープを所定量だけドラムから
    繰り出して、移動方向前方へ向かう水平力を吊荷に付与
    し、トロリ減速時に、移動方向後方側の昇降用ロープを
    所定量だけドラムに巻き取り且つ移動方向前方側の昇降
    用ロープを所定量だけドラムから繰り出して、移動方向
    後方へ向かう水平力をトロリに付与することを特徴とす
    る吊荷振れ止め方法。
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