JP2001030485A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2001030485A JP21100599A JP21100599A JP2001030485A JP 2001030485 A JP2001030485 A JP 2001030485A JP 21100599 A JP21100599 A JP 21100599A JP 21100599 A JP21100599 A JP 21100599A JP 2001030485 A JP2001030485 A JP 2001030485A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャージアップによって振動板の変位効率が
低減する。 【解決手段】 電極15の表面に設けた絶縁性保護膜1
7の表面層17aに半導体性を持たせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットヘッドに
関し、特に静電型インクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プ
ロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いる
インクジェット記録装置において使用するインクジェッ
トヘッドは、インク滴を吐出するノズル孔と、このノズ
ル孔が連通する吐出室(圧力室、加圧液室、液室、イン
ク流路等とも称される。)と、この吐出室内のインクを
加圧するエネルギーを発生するエネルギー発生手段とを
備えて、エネルギー発生手段を駆動することで吐出室内
インクを加圧してノズル孔からインク滴を吐出させるも
のであり、記録の必要なときにのみインク滴を吐出する
インク・オン・デマンド方式のものが主流である。
【0003】従来、吐出室内のインクを加圧するエネル
ギーを発生するエネルギー発生手段として、圧電素子を
用いて吐出室の壁面を形成する振動板を変形させて吐出
室内容積を変化させてインク滴を吐出させるようにした
もの(特開平2−51734号公報参照)、或いは、発
熱抵抗体を用いて吐出室内でインクを加熱して気泡を発
生させることによる圧力でインク滴を吐出させるように
したもの(特開昭61−59911号公報参照)などが
知られている。
【0004】しかしながら、前者の圧電素子を用いる方
式においては、吐出室に圧力を生じさせるために振動板
に圧電素子のチップを貼り付ける工程が複雑であり、高
速、高印字品質に対する限界があること、後者のインク
を加熱する方式においては、圧電素子を用いる場合の問
題は生じないものの、発熱抵抗体の急速な加熱、冷却の
繰り返し、気泡消滅時の衝撃によって、発熱抵抗体がダ
メージを受けるために、総じてインクジェットヘッドの
寿命が短くなるなどの不都合がある。
【0005】そこで、こうした問題を解決するものとし
て、特開平5−50601号公報に記載されているよう
に、吐出室の壁面を形成する振動板と電極とを平行に配
置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって
振動板を変形させることで、吐出室内容積を変化させて
インク滴を吐出させるインクジェットヘッドが提案され
ている。
【0006】このような静電型インクジェットヘッドに
おける駆動方式としては、振動板を電極に当接させて駆
動する当接駆動方式と、振動板を電極に当接させないで
駆動する非当接駆動方式とが知られているが、いずれに
しても、振動板と電極との電気的な接触を防止すること
が必要になるため、電極表面に絶縁膜、例えばシリコン
酸化膜などの保護膜を形成するようにしている(上記公
報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな静電型インクジェットヘッドにあっては、電極の表
面が絶縁膜で覆われているために、高周波駆動でインク
滴を吐出させたときに絶縁膜に電荷が蓄積されるチャー
ジアップ現象が発生し、振動板と電極との間に所要の駆
動電圧を印加しても所望の静電力が発生せず、振動板が
十分に変位しなくなり、応答速度が低下したり、インク
滴吐出不良を生じるという課題がある。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、絶縁性保護膜でのチャージアップを低減すること
で信頼性に優れたインクジェットヘッドを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るインクジェットヘッドは、電極又は振
動板の表面に設けた絶縁性保護膜の表面層が半導体性を
有する構成としたものである。
【0010】ここで、絶縁性保護膜の表面層は多価金属
イオンを拡散することで半導体性を持たせることができ
る。絶縁性保護膜としては、シリコン酸化膜、窒化アル
ミ膜、窒化硼素膜などを用いることができる。
【0011】また、絶縁性保護膜としてシリコン酸化膜
を用いて、このシリコン酸化膜の表面層に水素を10〜
40mol%含有させることでも半導体性を持たせること
ができる。さらに、シリコン酸化膜の表面層に水素を1
0〜40mol%含有させ、更に多価金属イオンを拡散さ
せることでも半導体性を持たせることができる。
【0012】これらの場合、絶縁性保護膜の表面層の抵
抗は106〜1013Ω/cmの範囲内にあることが好
ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態
に係るインクジェットヘッドの長手方向の断面説明図、
図2は同ヘッドの短手方向の断面説明図である。
【0014】このインクジェットヘッドは、単結晶シリ
コン基板、多結晶シリコン基板、SOI基板などのシリ
コン基板等を用いた振動板/液室基板1と、この振動板
/液室基板1の下側に設けたシリコン基板、パイレック
スガラス基板、セラミックス基板等を用いた電極基板2
と、振動板/液室基板1の上側に設けたノズル板3とを
備え、複数(便宜上1個のみ図示する。)のインク滴を
吐出するノズル孔4、各ノズル孔4が連通するインク流
路である加圧室6、各加圧室6にインク供給路を兼ねた
流体抵抗部7を介して連通する共通インク室8などを形
成している。
【0015】振動板/液室基板1には、加圧室6及びこ
の加圧室6の壁面である底部をなす振動板(第1の電
極)10を形成する凹部11と、流体抵抗部7を形成す
る溝12と、共通インク室8を形成する凹部13とを形
成している。
【0016】ここで、この振動板/液室基板1は、例え
ば単結晶シリコン基板を用いた場合、予め振動板厚さに
ボロンを注入してエッチングストップ層となる高濃度ボ
ロン層を形成し、電極基板2と接合した後、凹部11、
13及び溝部12をそれぞれKOH水溶液などでエッチ
ング液を用いて異方性エッチングし、このとき高濃度ボ
ロン層がエッチングストップ層となって振動板10が形
成される。また、多結晶シリコン基板で振動板10を形
成する場合は、液室基板1上に振動板となる多結晶シリ
コン薄膜を形成する方法、または、予め電極基板2を犠
牲材料で平坦化し、その上に多結晶シリコン薄膜を成膜
した後、犠牲材料を除去することで形成できる。
【0017】また、電極基板2には凹部14を形成し
て、この凹部14底面に振動板10に対向する電極(第
2の電極)15を設け、振動板10と電極15との間に
ギャップ16を形成し、これらの振動板10と電極15
とによってアクチュエータ部を構成している。
【0018】そして、電極15の表面(振動板10側の
面)には本発明に係る絶縁性保護膜17を設けている。
この絶縁性保護膜17の表面層17aは半導体性を有
し、その抵抗は106〜1013Ω/cmの範囲内にあ
る。なお、電極15の表面に絶縁性保護膜17を設ける
のに代えて、振動板10の表面(電極15側の面)に絶
縁性保護膜17を形成することもできる。
【0019】ここで、電極基板2として単結晶シリコン
基板を用いる場合には通常のシリコンウエハーを用いる
ことができる。その厚さはシリコンウエハーの直径で異
なるが、直径4インチのシリコンウエハーであれば厚さ
が500μm程度、直径6インチのシリコンウエハーで
あれば厚さは600μm程度であることが多い。シリコ
ンウエハー以外の材料を選択する場合には、振動板/液
室基板のシリコンと熱膨張係数の差が小さい方が振動板
と接合する場合に信頼性を向上できる。例えば、ガラス
材料としては、コーニング社製#7740(商品名)、
岩城硝子社製SW3(商品名)、ホーヤ社製SD2(商
品名)などを用いることができる。
【0020】また、電極15としては、通常半導体素子
の形成プロセスで一般的に用いられるAl、Cr、Ni
等の金属材料や、Ti、TiN、W等の高融点金属、ま
たは不純物により低抵抗化した多結晶シリコン材料など
を用いることができる。電極基板2をシリコンウエハで
形成する場合には、電極基板2と電極15との間には絶
縁層を形成する必要があるが、この場合の絶縁層として
はSiO2膜を用いる。なお、電極基板2にガラス等の絶
縁性材料を用いる場合には電極15との間に絶縁層を形
成する必要はない。
【0021】また、電極基板2にシリコン基板を用いる
場合、電極15としては、不純物拡散領域を用いること
ができる。この場合、拡散に用いる不純物は基板シリコ
ンの導電型と反対の導電型を示す不純物を用い、拡散領
域周辺にpn接合を形成し、電極15と電極基板2とを
電気的に絶縁する。
【0022】電極15と振動板10との間に形成される
ギャップ16の短辺方向、長辺方向の長さ、ギャップ深
さ(ギャップ寸法)等の寸法は、使用目的、変位範囲、
駆動する電圧等により選択されるが、一般的には、短辺
長さ60〜500μm、長辺長さは200〜4000μ
m、ギャップ深さとしては0.1〜5.0μmの範囲で
設定される。
【0023】ノズル板3には複数のノズル孔4と共に、
共通インク室8に外部からインクを供給するインク供給
口18を形成している。このノズル板3のインク吐出面
には撥水性を有する表面処理層を形成している。
【0024】これらの振動板/液室基板1と電極基板
2、振動板/液室基板1とノズル板3とをそれぞれ接合
することでヘッドを構成する。振動板/液室基板1と電
極基板2との接合は、接着剤による接合も可能である
が、より信頼性の高い物理的な接合、例えば電極基板2
がシリコンで形成される場合、酸化膜を介した直接接合
法を用いることができ、また、電極基板2がガラスの場
合、陽極接合を行うことができる。電極基板2をシリコ
ンで形成して、陽極接合を用いる場合には、電極基板2
と振動板/液室基板1との間にパイレックスガラスを成
膜して、この膜を介して陽極接合を行うこともできる。
振動板/液室基板1とノズル板3とは接着剤で接合して
いる。
【0025】このように構成したインクジェットヘッド
においては、振動板10と電極15(いずれか一方を共
通電極とし、他方を個別電極とする。)との間に駆動電
圧を印加することによって静電力によって振動板10が
変形変位して、加圧室6の内容積が変化することによっ
てノズル孔4からインク滴が吐出される。
【0026】この場合、振動板の変位駆動方式として
は、振動板10を電極15に当接させない状態で電極1
5側に変位させて、この状態から放電して振動板10を
復帰させることでインク滴を吐出させる非当接駆動方
式、振動板10を電極15に当接するまで変位させて、
この状態から放電して振動板10を復帰させることでイ
ンク滴を吐出させる当接駆動方式のいずれの方式も採用
できる。
【0027】ところで、このように振動板10と電極1
5との間に駆動電圧を印加して静電力を発生させること
で駆動した場合、電極15の表面を保護する保護膜全体
が絶縁膜であると、その絶縁膜に電荷が蓄積されるチャ
ージアップ現象が生じ、特に高周波駆動を行ったとき
に、チャージアップのために振動板10と電極15との
間で所望の静電力が発生しなくなり、応答性が低下し、
インク滴吐出不良が生じることがある。
【0028】そこで、このインクジェットヘッドにおい
ては、電極15表面を保護している絶縁性保護膜17の
表面層17aには半導体性を付与し、特にその抵抗を1
6〜1013Ω/cmとしているので、高周波駆動し
ても絶縁性保護膜17に蓄積される電荷が低減し、チャ
ージアップ現象を抑えることができる。これにより、安
定して振動板10と電極15との間に静電力を発生させ
ることができ、応答性の低下を生じたり、インク滴吐出
不良が生じることなくなる。
【0029】そこで、表面層17aが半導体性を有する
絶縁性保護膜17について説明する。 (実施例1)絶縁性保護膜17として、シリコン酸化膜
(SiO2膜)を形成し、このシリコン酸化膜の表面に
多価金属イオン、例えば、Cs、Sn、Zn、In、S
b、Al、W、Ti、Co、Mn、Au、Ag等を拡散
して表面層17aに半導体性を付与した。
【0030】この多価金属イオンの拡散は、例えば、電
極15表面にSiO2膜を成膜した後、表面を洗浄し、
金属元素、例えば、Cs、Sn、Zn、In、Sb、A
l、W、Ti、Co、Mn、Au、Ag等のイオンの1
種又は2種以上の組み合わせをイオン注入機で注入す
る。なお、イオン注入前に脱イオン処理を行っておくこ
とで、次の加熱処理時の活性化を低温で短時間に行うこ
とができる。
【0031】そして、導電活性化させるための加熱アニ
ール処理を行う。この処理は、例えば600〜800℃
で180分〜30分程度行う。この活性化熱処理後、金
属イオンを部分還元して導電性を高める。イオン注入さ
れて活性化熱処理を行った金属イオン、例えばSnにつ
いて見ると、十分な活性化処理によりSnO2がSiO -
若しくはSiO3 2-のイオン群(酸素酸イオン)の中で
網目状に配位する。
【0032】そこで、H2等の還元性ガス雰囲気で、或
いは不活性ガス(N2、Ar、Heなど)中で、熱処
理、例えばH2雰囲気で300〜500℃、好ましく4
00℃で1時間程度処理することにより、SnO、Sn
2の2価と4価のSnイオンを存在させることになっ
て導電性が向上する。なお、不活性ガスアニール処理を
した場合には還元処理を行うことが好ましい。
【0033】このようにして、シリコン酸化膜の表面層
に多価金属イオンを拡散させて半導体性を付与した絶縁
性保護膜17を得る。この場合、絶縁性保護膜17の表
面抵抗として106〜1012Ω/cmを得ることがで
きる。
【0034】なお、多価金属イオンの拡散方法(イオン
注入方法)は上記に方法に限られるものではなく、例え
ばシリコン酸化膜からカチオンの脱離溶出処理を行っ
て、スパッタ法、EB電子ビーム法、イオンプレーティ
ング法などで多価金属の蒸着幕を形成して目的金属イオ
ンを注入したり、シリコン酸化膜からカチオンの脱離溶
出処理を行って、金属イオン溶液中に含浸してイオン交
換し、目的金属イオンを注入する方法なども採用でき
る。
【0035】(実施例2)絶縁性保護膜17として、窒
化アルミ膜を形成し、この窒化アルミ膜の表面層に多価
金属イオン、例えば、Cs、Sn、Zn、In、Sb、
Al、W、Ti、Co、Mn、Au、Ag等を拡散して
半導体性を付与した。この場合も縁性保護膜17の表面
抵抗として106〜1012Ω/cmを得ることができ
る。
【0036】(実施例3)絶縁性保護膜17として、窒
化硼素膜を形成し、この窒化硼素膜の表面層に多価金属
イオン、例えば、Cs、Sn、Zn、In、Sb、A
l、W、Ti、Co、Mn、Au、Ag等を拡散して半
導体性を付与した。この場合も縁性保護膜17の表面抵
抗として106〜1012Ω/cmを得ることができ
る。
【0037】(実施例4)絶縁性保護膜17として、シ
リコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜の表面層に
水素を10〜40mol%含有させることで半導体性を付
与した。これは、SiH4+O2+H2のP−CVD(プ
ラズマ・ケミカル・ベイパー・ディスポジション)によ
る酸化膜形成で行った。すなわち、当初、SiH4+O2
のみのP−CVDでSiO2リッチの1013Ω/cm
以上の高抵抗酸化膜(アモルファス)を成膜し、ここ
で、最表面膜(500〜1000Å)を形成するときに
2ガスを導入することで、SiOHとアモスファス−
Si(H2を含有したSi膜)の混成膜が得られる。この
混成膜は、ダングリングボンドを多数含む半導体領域の
108〜1013Ω/cmの膜である。
【0038】このようにシリコン酸化膜の表面層に水素
を10〜40mol%含有させることで、SiOHが形成さ
れてSiO2膜の表面が半導体化する。この場合、絶縁性
保護膜17の表面抵抗として108〜1013Ω/cm
を得ることができる。
【0039】(実施例5)絶縁性保護膜17として、シ
リコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜の表面層に
水素を10〜40mol%含有させ、更に上述したような
多価金属イオンを拡散させて半導体性を付与した。これ
により実施例4の場合よりも更に表面抵抗を低下させる
ことができ、この場合、絶縁性保護膜17の表面抵抗と
して106〜1010Ω/cmを得ることができる。
【0040】なお、上記実施形態においては、本発明を
振動板と電極を平行に配置して両者間のギャップは断面
形状で平行な辺を有する平行ギャップnインクジェット
ヘッドに適用した例で説明したが、これに限るものでは
ない。例えば、電極の長手方向一端部(短手方向両端部
でもよい。)を絶縁性保護膜17を介して接触させたギ
ャップ0を有し、ギャップが他端部に向かって漸次広が
るギャップを有するインクジェットヘッド、振動板に対
して電極がリニアに傾斜し、且つギャップ0を有しない
非平行ギャップを有するインクジェットヘッドなどの電
極又は振動板の保護膜にも適用することができる。
【0041】さらに、上記実施形態では振動板と液室と
を振動板/液室基板として同一部材から形成している
が、振動板と液室形成部材とを別部材で形成して接合す
ることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェットヘッドによれば、電極又は振動板の表面に設
けた絶縁性保護膜の表面層が半導体性を有するので、チ
ャージアップ現象を低減することができ、安定してイン
ク滴を吐出でき、信頼性が向上する。
【0043】ここで、絶縁性保護膜の表面層に多価金属
イオンを拡散することで半導体性を持たせることによっ
て、容易に絶縁膜の表面層を半導体化することができ
る。絶縁性保護膜としては、シリコン酸化膜、窒化アル
ミ膜、窒化硼素膜などを用いるで容易に絶縁膜の表面層
を半導体化することができる。
【0044】また、シリコン酸化膜の表面層に水素を1
0〜40mol%含有させることで、容易にシリコン酸化
膜の表面層を半導体化することができる。さらに、シリ
コン酸化膜の表面層に水素を10〜40mol%含有さ
せ、更に多価金属イオンを拡散させることで、より表面
抵抗を低減させることができる。
【0045】これらの場合、絶縁性保護膜の表面の抵抗
を106〜1013Ω/cmにすることで、チャージア
ップを効率的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットヘッドの長手方向
の断面説明図
【図2】同ヘッドの短手方向の断面説明図
【符号の説明】
1…振動板/液室基板、2…電極基板、3…ノズル板、
4…ノズル孔、6…液室、7…流体抵抗部、8…共通イ
ンク液室、10…振動板、15…電極、16…ギャッ
プ、17…絶縁性保護膜。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するノズル孔と、このノ
    ズル孔が連通するインク流路と、このインク流路の壁面
    を形成する振動板と、この振動板に対向する電極とを備
    え、前記振動板と電極との間の静電力で振動板を変位さ
    せて前記ノズル孔からインク滴を吐出するインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記電極又は振動板の表面に設けた
    絶縁性保護膜は表面層が半導体性を有することを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    において、前記絶縁性保護膜は表面層に多価金属イオン
    が拡散されて半導体性を有していることを特徴とするイ
    ンクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクジェットヘッド
    において、前記絶縁性保護膜はシリコン酸化膜、窒化ア
    ルミ膜又は窒化硼素膜であることを特徴とするインクジ
    ェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    において、前記絶縁性保護膜はシリコン酸化膜の表面層
    に水素を10〜40mol%含有させた膜であることを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    において、前記絶縁性保護膜はシリコン酸化膜の表面層
    に水素を10〜40mol%含有させ、更に多価金属イオ
    ンを拡散させた膜であることを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドにおいて、前記絶縁性保護膜の表面層
    の抵抗が106〜1013Ω/cmの範囲内にあること
    を特徴とするインクジェットヘッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8692266B2 (en) * 2010-07-30 2014-04-08 Optromax Electronics Co., Ltd Circuit substrate structure

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US8692266B2 (en) * 2010-07-30 2014-04-08 Optromax Electronics Co., Ltd Circuit substrate structure

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