JP2001030401A - 異種材複合シートおよびその成形方法 - Google Patents
異種材複合シートおよびその成形方法Info
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Abstract
の補強のために地中にシートを埋め込んだ場合に、この
シートが地中の形状に円滑に沿うように変形して、その
各部に大きい応力が生じないようにし、もって、上記シ
ートが容易には破損しないようにする。また、コンパク
トで濾過面積が大きいフィルターのエレメントの成形が
容易にできるようにする。 【解決手段】 高収縮糸を原料として加熱もしくは加水
により収縮させられたメッシュ形状の基本シート2と、
不織布を原料としてこの基本シート2と固着させられか
つこの基本シート2の上記収縮に伴って圧縮変形させら
れた主シート3とを備える。
Description
め込まれて海岸の護岸の土砂流出防止のためや、埋立地
などの軟弱地盤を強化するための補強に利用され、ま
た、フィルターのエレメント等として利用される異種材
複合シートおよびその成形方法に関するものである。
の護岸の土砂流出防止のための補強工事のために、従来
より、地中に埋め込まれる種々のシートが提案されてい
る。
なる部分の上面に敷設された石群上にほぼ平坦に延びる
シートを敷設し、このシートの上面に盛土を行い、これ
によって、海岸の護岸の土砂流出防止のため等の補強を
したものがある。
を目的とするフィルターは、通常、対象となる流体を通
過させるケーシングと、このケーシングに内有されて上
記流体を通過させて濾過するエレメントとを備えてお
り、この場合、ケーシングの形状を所定形状に保ったま
まで、濾過能力を向上させることが望まれている。
を多数ヵ所で幾度も折り曲げることによりコンパクトで
濾過面積が大きいエレメントが提供されている。
従来の技術において、石群上に敷設したシート上に盛土
をすると、隣り合う石同士の間の各隙間の上方に位置す
る上記シートの各部分が、上記盛土の自重により大きな
外力を受けて上記各隙間に押し込まれようとする。しか
し、上記シートは一般に伸度が小さいため、上記シート
の各部分はそれ自体の性質によって伸長が規制され、も
って、上記シートの各部分に大きい引張応力が生じて、
このシートが破損するおそれを生じる。
は、コンパクトで濾過面積が大きいものを得るために、
平坦なエレメント材料を多数ヵ所で幾度も折り曲げて成
形されるが、このような成形は煩雑である。
されたもので、例えば、海岸の護岸の土砂流出防止のた
め等の補強のために地中にシートを埋め込んだ場合に、
このシートが地中の形状に円滑に沿うように変形して、
その各部に大きい応力が生じないようにし、もって、上
記シートが容易には破損しないようにすることを課題と
する。
ルターのエレメントの成形が容易にできるようにするこ
とを課題とする。
の本発明は、次の如くである。
収縮糸を原料として加熱もしくは加水により収縮させら
れたメッシュ形状の基本シート2と、不織布を原料とし
てこの基本シート2と固着させられかつこの基本シート
2の上記収縮に伴って圧縮変形させられた主シート3と
を備えたものである。
求項1の発明に加えて、上記主シート3を一対設けて互
いに対面させ、これら両主シート3,3の間に上記基本
シート2を挟み付けて互いに固着させたものである。
発明は、高収縮糸を原料としてメッシュ形状の基本シー
ト2を成形する一方、不織布を原料として主シート3を
成形し、上記基本シート2と主シート3とを互いに固着
させて複合シート中間品10を成形し、
加水して、上記基本シート2を収縮させるものである。
により説明する。
ートで、海岸の護岸の土砂流出防止のため等において、
地中を補強する地質改良用や、フィルターのエレメント
用などに用いられるものである。
な形状をなし、高収縮糸を原料として加熱もしくは加水
により元の自由状態からみて収縮させられたメッシュ形
状の基本シート2と、不織布を原料としてこの基本シー
ト2と固着させられかつこの基本シート2の上記収縮に
伴ってその面に沿った方向で元の自由状態からみて圧縮
変形させられた主シート3とを備えいる。この場合、基
本シート2が収縮することにより主シート3が圧縮させ
られる関係で、上記基本シート2には引張応力が残留さ
せられる一方、主シート3には圧縮圧力が残留させられ
る。
れら一対の主シート3,3は材質と、厚さが互いにほぼ
同じとされて互いに対面させられ、これら両主シート
3,3の間に上記基本シート2が挟み付けられ、これら
3つのシート2,3がそれぞれ互いに固着されている。
は、好ましくは、ポリエステルであり、乾熱約130℃
の自由状態で、約50%収縮する(L→1/2L)性質を
有している。
の基本シート2を構成する経糸5同士と、緯糸6同士と
はほぼ平坦な仮想平面上でそれぞれ互いにほぼ平行に並
設され、上記各経糸5と緯糸6は互いにほぼ直交させら
れ、これらの交差部において、上記各経糸5と緯糸6と
は鎖糸7によって互いに結合させられている。
ずれも上記高収縮糸で成形されており、これらのうち経
糸5と緯糸6はいずれも1000De(デニール)であ
り、鎖糸7は500Deとされている。また、上記経糸
5と緯糸6とで囲まれた碁盤目状の多数の空間は貫通孔
8とされ、それぞれ互いに同形同大の約3cm角目とさ
れている。
よい。
好ましくは、ポリエステルであり、厚さは約3mmで、
不織布伸度は高伸度であって、110%伸長する(L→
(L+1.1L))性質を有している。また、上記主シー
ト3は無数の微小孔を有していて、通気性、通水性を備
え、フィルターエレメントとしての機能を有している。
%(L→0.6L)程度であってもよい。
kg/10cm幅で、全体として弾性を有しその伸度が
207%(L→2.07L)であり、つまり、主シート3が
圧縮変形により収縮させられて圧縮応力が残留させられ
ている分、外力を受けて大きく伸長可能とされている。
また、上記基本シート2に比べて、各主シート3は外力
に対し十分に大きい強度や、耐摩耗性を備えている。
シート3,3は基本シート2の引張応力によりその面に
沿った方向に圧縮変形させられるが、この基本シート2
の各貫通孔8の寸法が小さい場合(W1)には、上記複
合シート1は、複合シート中間品10よりも厚さが単に
大きくなるだけで、各部断面がほぼ平坦な平坦品1
(A)が成形される。
法が前記した3cmの角目のように大きい場合(W2)
には、各貫通孔8における主シート3の部分が基本シー
ト2により圧縮変形させられることに伴い折り曲げられ
て、その各部分の断面はそれぞれほぼ円弧形状をなす屈
曲品1(B)が成形される。
1の成形方法につき、説明する。
形状の基本シート2を編物もしくは織物として成形す
る。一方、前記不織布を原料として主シート3を成形す
る。
に一方の主シート3を接合させ、他方の面に他方の主シ
ート3を接合させて重ね合わせ体を成形する。つまり、
この重ね合わせ体は、基本シート2が、互いに対面する
両主シート3,3の間に挟まれた構造のものとされる。
は、基本シート2と、各主シート3とを互いに個別に成
形し、その後、基本シート2を両主シート3,3の間に
挟むことにより、達成される。なお、上記重ね合わせ体
の成形は、まず、基本シート2を成形し、上記主シート
3の成形と、この主シート3を上記基本シート2の各面
に接合させることとを同時に行うようにしてもよい。
各主シート3の互いの固着は、ニードルパンチング法に
より達成され、この固着によって、複合シート中間品1
0を成形する。
00本/cm2で深さ(長さ)11mmのものが使用さ
れ、そのパンチ密度が300回/cm2とされる。な
お、上記基本シート2と各主シート3の固着は、接着剤
によってもよい。
ート2を収縮させて複合シート1を成形するが、この基
本シート2が加熱により収縮する性質を有するものであ
る場合には、上記複合シート中間品10を加熱処理して
基本シート2を収縮させ、この収縮時における基本シー
ト2の引張力(引張応力)で、上記主シート3に圧縮応
力を生じさせながらこの主シート3をその面に沿った方
向で圧縮変形させ、これにより、複合シート1を成形す
る。
エンドレスベルトを用いたセッターに複合シート中間品
10をセットし、3m/minの速度で150℃とされた
加熱炉内を移動させる。上記複合シート中間品10は加
熱炉内を通過する際にその基本シート2が収縮し、主シ
ート3が圧縮変形させられて全体的には収縮させられる
ため、加熱炉内への入口速度は上記速度の40%をオー
バーフィードさせる。上記複合シート中間品10の基本
シート2の収縮は、その経糸5、緯糸6共に約30%と
される。
ート2を収縮させて複合シート1を成形する場合、この
基本シート2が水との接触により収縮する性質を有する
ものである場合には、上記複合シート中間品10に散
水、水浴させるなどして加水させ、もって、加熱処理と
同様に、主シート3を圧縮変形させて複合シート1を成
形する。
したように、高収縮糸を原料として加熱もしくは加水に
より収縮させられたメッシュ形状の基本シート2と、不
織布を原料としてこの基本シート2と固着させられかつ
この基本シート2の上記収縮に伴って圧縮変形させられ
た主シート3とを備えており、次の作用が生じる。
のためや軟弱地盤を強化するための補強工事において、
土中11の基礎12となる部分の上面に敷設された石1
3群上に、ほぼ平坦に延びる上記複合シート1を敷設
し、この複合シート1の上面に盛土14を行い、これに
よって、上記海岸等の補強をした場合には、上記複合シ
ート1は隣り合う石13,13同士の間の各隙間15の
上方に位置する上記複合シート1の各部分が、上記盛土
14の自重による外力に押されて上記各隙間15に押し
込まれようとする。
は、収縮させられたメッシュ形状の基本シート2と、こ
の基本シート2の上記収縮に伴って圧縮変形させられた
主シート3とを備えており、つまり、主シート3がその
元の自由状態からみて収縮させられ、かつ、圧縮応力が
残留させられている分、上記複合シート1の各部分は上
記盛土14からの外力を受けて大きく伸長して、上記隙
間15の容積を十分に狭めるようにこれら各隙間15に
十分に押し込められる(図4中二点鎖線)。
ート1の各部分に大きい引張応力が生じることが防止さ
れる。なお、この場合、基本シート2のいずれかの部分
が降伏して破断したとしても、上記複合シート1の強度
は上記主シート3,3によって保持され支障はない。
ト2の各貫通孔8を大きくすれば、これら各貫通孔8に
おける主シート3の各部分が、基本シート2により収縮
させられることに伴い折り曲げられて、その各部分の断
面がほぼ円弧形状をなす前記した屈曲品1(B)とされ
る。
(B)をフィルターのエレメントとして使用すれば、単
位面積当たりの濾過面積を十分に大きくできる。
れば、これを別途に幾度も折り曲げ加工しなくても、コ
ンパクトで濾過面積が大きいエレメントを得ることがで
き、このエレメントの成形は容易にできる。
占める主シート3がその元の自由状態からみて密度が高
められたり、圧縮応力が残留させられたりするため、緩
衝材や、吸音および/もしくは遮音機能を有する防音材
としても利用でき、前記した用途に限定されるものでは
ない。
一対設けて互いに対面させ、これら両主シート3,3の
間に上記基本シート2を挟み付けて互いに固着させてあ
る。
ート2の多数の貫通孔8を通して互いに固着され、つま
り、3つのシート2,3は互いに強固に固着されること
となる。
シート3,3が収縮させられるとき、基本シート2と主
シート3とが互いに剥れるということが防止されて、3
つのシート2,3が互いに強固に固着された所定構造の
複合シート1が得られ、かつ、外力に対しても、上記剥
れの発生が防止される。
あって、外力に対する強度や耐摩耗性については各主シ
ート3,3に比べて低いものではあるが、上記基本シー
ト2は各主シート3,3によってその外部側から全体的
に覆われて確実に保護される。
損傷することは上記各主シート3,3によって、より確
実に防止され、これは複合シート1の寿命上有益であ
る。
は、高収縮糸を原料としてメッシュ形状の基本シート2
を成形する一方、不織布を原料として主シート3を成形
し、上記基本シート2と主シート3とを互いに固着させ
て複合シート中間品10を成形し、
加水して、上記基本シート2を収縮させるようにしてあ
る。
3が圧縮変形させられているという特殊な構造のもので
はあるが、その成形方法は、要するに、基本シート2と
主シート3とを接合させて、加熱もしくは加水させると
いうものである。
ト1の成形は極めて容易にすることができる。
3,3は材質と、厚さが互いにほぼ同じとされている。
主シート3,3が圧縮変形させられるとき、これら各主
シート3,3は互いにほぼ均等に変形させられる。
両主シート3,3を圧縮させることにより複合シート1
を成形するとき、この複合シート1がその厚さ方向で大
きく湾曲するということが防止されて、全体としてほぼ
平坦な所望形状の複合シート1が得られる。また、複合
シート1の成形時に、上記した湾曲を防止することにつ
いてあまり留意しないで済む分、この複合シート1の成
形が容易にできる。
シート2の一方の面だけに主シート3を接合させて固着
させ、もって、複合シート1を成形してもよい。また、
上記複合シート1の基本シート2や主シート3に前記各
応力を残留させることは必須ではない。
加熱もしくは加水により収縮させられたメッシュ形状の
基本シートと、不織布を原料としてこの基本シートと固
着させられかつこの基本シートの上記収縮に伴って圧縮
変形させられた主シートとを備えており、次の効果が生
じる。
のためや軟弱地盤を強化するための補強工事において、
土中の基礎となる部分の上面に敷設された石群上に、ほ
ぼ平坦に延びる上記複合シートを敷設し、この複合シー
トの上面に盛土を行い、これによって、上記海岸等の補
強をした場合には、上記複合シートは隣り合う石同士の
間の各隙間の上方に位置する上記複合シートの各部分
が、上記盛土の自重による外力に押されて上記各隙間に
押し込まれようとする。
収縮させられたメッシュ形状の基本シートと、この基本
シートの上記収縮に伴って圧縮変形させられた主シート
とを備えており、つまり、主シートがその元の自由状態
からみて収縮させられている分、上記複合シートの各部
分は上記盛土からの外力を受けて大きく伸長して、上記
隙間の容積を十分に狭めるようにこれら各隙間に十分に
押し込められる。
の各部分に大きい引張応力が生じることが防止されて、
この複合シートの破損が防止される。
の各貫通孔を大きくすれば、これら各貫通孔における主
シートの各部分が、基本シートにより収縮させられるこ
とに伴い折り曲げられて、その各部分の断面がほぼ円弧
形状をなす屈曲品とされる。
ィルターのエレメントとして使用すれば、単位面積当た
りの濾過面積を十分に大きくできる。
れを別途に幾度も折り曲げ加工しなくても、コンパクト
で濾過面積が大きいエレメントを得ることができ、この
エレメントの成形は容易にできる。
める主シートがその元の自由状態からみて密度が高めら
れたり、圧縮応力が残留させられたりするため、緩衝材
や防音材としても利用でき、前記した用途に限定される
ものではない。
けて互いに対面させ、これら両主シートの間に上記基本
シートを挟み付けて互いに固着させてある。
多数の貫通孔を通して互いに固着され、つまり、3つの
シートは互いに強固に固着されることとなる。
ートが収縮させられるとき、基本シートと主シートとが
互いに剥れるということが防止されて、3つのシートが
互いに強固に固着された所定構造の複合シートが得ら
れ、かつ、外力に対しても、上記剥れの発生が防止され
る。
って、外力に対する強度や耐摩耗性については各主シー
トに比べて低いものではあるが、上記基本シートは各主
シートによってその外部側から全体的に覆われて確実に
保護される。
傷することは上記各主シートによって、より確実に防止
され、これは複合シートの寿命上有益である。
メッシュ形状の基本シートを成形する一方、不織布を原
料として主シートを成形し、上記基本シートと主シート
とを互いに固着させて複合シート中間品を成形し、
して、上記基本シートを収縮させるようにしてある。
圧縮変形させられているという特殊な構造のものではあ
るが、その成形方法は、要するに、基本シートと主シー
トとを接合させて、加熱もしくは加水させるというもの
である。
トの成形は極めて容易にすることができる。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 高収縮糸を原料として加熱もしくは加水
により収縮させられたメッシュ形状の基本シートと、不
織布を原料としてこの基本シートと固着させられかつこ
の基本シートの上記収縮に伴って圧縮変形させられた主
シートとを備えた異種材複合シート。 - 【請求項2】 上記主シートを一対設けて互いに対面さ
せ、これら両主シートの間に上記基本シートを挟み付け
て互いに固着させた請求項1に記載の異種材複合シー
ト。 - 【請求項3】 高収縮糸を原料としてメッシュ形状の基
本シートを成形する一方、不織布を原料として主シート
を成形し、上記基本シートと主シートとを互いに固着さ
せて複合シート中間品を成形し、 上記複合シート中間品を加熱もしくは加水して、上記基
本シートを収縮させる異種材複合シートの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20994599A JP3366881B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 異種材複合シートおよびその成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20994599A JP3366881B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 異種材複合シートおよびその成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001030401A true JP2001030401A (ja) | 2001-02-06 |
JP3366881B2 JP3366881B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=16581278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20994599A Expired - Lifetime JP3366881B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 異種材複合シートおよびその成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3366881B2 (ja) |
-
1999
- 1999-07-23 JP JP20994599A patent/JP3366881B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3366881B2 (ja) | 2003-01-14 |
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