JP2001030046A - 中空軸の製造方法及びその中子 - Google Patents

中空軸の製造方法及びその中子

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JP2001030046A
JP2001030046A JP11205069A JP20506999A JP2001030046A JP 2001030046 A JP2001030046 A JP 2001030046A JP 11205069 A JP11205069 A JP 11205069A JP 20506999 A JP20506999 A JP 20506999A JP 2001030046 A JP2001030046 A JP 2001030046A
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Miki Ozawa
美樹 小澤
Hideki Yamazaki
英機 山崎
Yoshimi Kawakami
良巳 川上
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Yasunaga Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、低コスト且つ高精度の中空軸
を鋳造することが可能な中空軸の製造方法を提供する。 【解決手段】 鋳型20に形成されたキャビティ23内
に中子11を配置し、中子11を基端に設けた巾木12
により鋳型20に支持し、23キャビティ内に溶鋼を鋳
込んで先端が閉塞された中空軸を製造する中空軸の製造
方法において、中子11を、鋳型20の型割面のキャビ
ティ23の左右両側に鋳抜孔33を形成する第1の巾木
13、14により鋳型20に支持してキャビティ23の
中心位置に保持し、少なくとも先端部11aの近傍を型
割面に対して上方に鋳抜孔34を形成する第2の巾木1
5により支持し、第2の巾木15により溶鋼を鋳込んだ
際に中子11に作用する浮力に抗して中子11をキャビ
ティ23の中心に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に一側端部が閉
塞された中空カムシャフトの鋳造に好適な中空軸の製造
方法及びその中子に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車載用の内燃機関においては、
軽量化が要請され、各種部品の軽量化が図られており、
重量部品であるカムシャフトも軽量化を図るために中空
カムシャフトが採用されてきている。中空カムシャフト
の製造方法として、鋳型のキャビティに中子を貫通さ
せ、その両端を鋳型により支持し、キャビティ内に溶鋼
を鋳込んで貫通孔形状の中空カムシャフトを鋳造し、加
工後に内部へのオイルの侵入を防止するために一側開口
端に鋼球を圧入して閉塞し液密構造としたもの、中子の
一端をケレンによりキャビティ内に支持し、他端をキャ
ビティを貫通させて巾木により鋳型に支持し、キャビテ
ィ内に溶鋼(溶湯)を鋳込んで一端が閉塞された中空カ
ムシャフトを鋳造し、加工後における閉塞作業を不要と
したものがある。
【0003】鋳造時に一端が閉塞された中空カムシャフ
トの製造方法に使用する中子としては、例えば、図8及
び図9に示すようなものがある。図において中子1は、
先端1aが凸面形状をなし、基端に中子よりも小径の円
柱形状の巾木2が同心的に一体に延出して形成され、先
端近傍にケレン3が、中子上面の複数箇所にケレン4が
設けられている。ケレン3は、中央部3aが半円形状を
なし、両端部3b、3cが半径方向に張りだした形状を
なし、中央部3aが中子1の外周面の下側半分に装着さ
れ、両端部3b、3cが左、右に水平に張り出して固定
されている。ケレン4は、上下2枚の円板4a、4bが
軸部4cにより連結されて略ボビン状に形成され、下側
の円板4bが中子1の上面に固定されている。
【0004】この中子1は、図9及び図10に示すよう
に、下型5と上型6から成る鋳型7のキャビティ8内に
収納され、先端近傍のケレン3の左右両端部3b、3c
が下型5と上型6との合わせ面に支持され、各ケレン4
がキャビティ8の上面に当接され、巾木2がキャビティ
8を貫通して下型5と上型6とにより支持される。そし
て、図10に示すように上型6の湯口6aから溶鋼を鋳
込んだ際に先端側のケレン3及び基端側の巾木2により
中子1の上下左右方向への変位を抑え、各ケレン4によ
り中子1が浮き上がることを防止して、中子1をキャビ
ティ8の中心に支持し、偏肉を防止するようにしてい
る。尚、ケレン3、4は、溶融点の低い鋼材で形成され
ており、キャビティ8内に鋳込まれた溶鋼に溶けて製品
と一体となる。また、中子としては、中心に補強を兼ね
たガス抜き棒としてのパイプ状の芯金を設けた構造のも
のもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋳造時
に一端が閉塞された中空カムシャフトの製造方法に使用
する上記従来の中子1は、鋳造後の砂抜き即ち、中子1
を崩して抜き出す場合、基端側の巾木2の孔(以下「鋳
抜孔」という)からしか抜き出すことができず、しか
も、巾木2は中子1よりも小径であるために前記鋳抜孔
が小さく、砂抜けに時間が掛かり作業性が悪い。また、
中子1の先端近傍が受ける浮力に対してケレン3の対抗
力が低く、偏肉し易い。更に、ケレン2、3を使用し、
且つこれらのケレン2、3を中子1に取り付けるための
手間が掛かり、中子のコストが高くなる等の問題があ
る。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、簡単な構造で、低コスト且つ高精度の中空軸を鋳造
することが可能な中空軸の製造方法及びその中子を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、鋳型に形成されたキャビティ内
に中子を配置し、前記中子をその基端に設けた巾木によ
り前記鋳型に支持し、前記キャビティ内に溶鋼を鋳込ん
で先端が閉塞された中空軸を製造する中空軸の製造方法
において、前記中子を、前記鋳型の型割面のキャビティ
左右両側に鋳抜孔を形成する第1の巾木により前記鋳型
に支持して前記キャビティの中心位置に保持し、少なく
とも先端近傍を前記型割面に対して上方に鋳抜孔を形成
する第2の巾木により支持し、前記第2の巾木により、
前記キャビティ内に溶鋼を鋳込んだ際に前記中子に作用
する浮力に抗して前記中子の先端近傍を前記キャビティ
の中心位置に保持することを特徴とする。
【0008】中子は、キャビティ内に鋳込んだ溶鋼によ
り浮力を受け、上方に変位する力を受ける。中子は、第
1の巾木により上下左右方向に支持されていることで、
キャビティの中心位置に保持される。また、先端近傍に
設けられている第2の巾木により上方向への浮力が阻止
される。これにより、中子は、溶鋼による浮力が作用し
ても、キャビティの中心位置に保持され、偏肉が防止さ
れ、肉厚が均等な高精度の中空軸が鋳造される。砂抜き
は、各巾木の部位に形成されている複数の鋳抜孔から排
出することができ、作業性の向上が図られる。この鋳造
方法は、特に、一端部が閉塞された中空カムシャフトの
製造に好適である。
【0009】請求項2の発明では、鋳型に形成されたキ
ャビティ内に配置され、基端が当該基端に設けられた巾
木により前記鋳型に支持され、前記キャビティ内に溶鋼
を鋳込んで先端が閉塞された中空軸を製造する中空軸の
中子において、前記中子は、前記鋳型の型割面のキャビ
ティ左右両側に鋳抜孔を形成すると共に前記鋳型に支持
されて前記キャビティの中心位置に保持する第1の巾木
と、前記キャビティ内に溶鋼を鋳込んだ際に前記中子に
作用する浮力に抗して前記中子を前記キャビティの中心
位置に保持する第2の巾木とを一体に成形したことを特
徴とする。
【0010】中子は、左右両側に形成された第1の巾木
により型割面のキャビティの左右両側に上下、左右方向
に支持されて、キャビティの中心位置に保持され、第2
の巾木によりキャビティ内に鋳込まれる溶鋼による浮力
に対抗して支持される。これにより、中子は、溶鋼によ
る浮力を受け手もキャビティの中心位置に保持され、均
一な肉厚の高精度の中空軸の製造が可能となる。
【0011】請求項3の発明では、前記第1の巾木は、
左右の巾木が軸方向にずらして設けられていることを特
徴とする。左右の巾木を軸方向にずらすことで、鋳造品
の鋳抜孔の位置がずれ、これらの鋳抜孔を設けたシャフ
ト部の強度の低下を最小限に抑えられる。請求項4の発
明では、前記第2の巾木は、前記中子の少なくとも先端
近傍に前記鋳型の型割面に対して上方に鋳抜孔を形成す
ると共に前記鋳型に支持されることを特徴とする。
【0012】中子は、先端部が第2の巾木により浮力に
抗して変位することが防止され、鋳造品の偏肉が防止さ
れる。この結果、中空品の肉厚が均等となり、精度の向
上が図られる。請求項5の発明では、前記第1及び第2
の巾木は、鋳抜孔を形成する基部と、前記鋳型に支持さ
れる頭部とから成り、前記基部の前記中子及び前記頭部
との連設部が面取りされていることを特徴とする。
【0013】中子は、鋳抜孔を形成する基部の中子及び
頭部との連設部を面取りすることで、鋳造品の鋳抜孔の
開口端が面取りされて、応力集中が防止され、鋳抜孔が
形成されたシャフト部の強度の低下が防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面により
詳細に説明する。図1は、本発明に係る中空軸の製造方
法に使用するための鋳型及び中子の平面図、図2は、図
1の先端部の側面図、図3は、図1の正面図である。図
1乃至図3に2点鎖線で示すように鋳型20は、型割面
が水平面をなす下型21と上型22とから成り、下型2
1の合わせ面(上面)21aには中空軸としての中空カ
ムシャフト(以下単に「カムシャフト」という)の外形
に対応したキャビティ23の下側半分23aが、上型2
2の合わせ面(下面)22aにはキャビティ23の上側
半分23bが形成されている。尚、キャビティ23のカ
ム部及びジャーナルに対応する部位を符号23c及び2
3dで示し、カム部及びジャーナル以外のシャフト部に
対応する部位(以下「シャフト対応部」という)を符号
23eで示す。
【0015】本発明においては、カムシャフトのカム部
及びジャーナルを除いたシャフト部分に鋳抜孔を複数箇
所設けることで鋳型に複数の巾木を一体に設けることを
可能とし、シェル中子(以下単に「中子」という)を巾
木により左右上下に保持し、カムシャフトの中心に安定
させる。更に、キャビティ内に溶鋼が鋳込まれる際に中
子が受ける浮力対策として、型割面に対し鋳抜き方向を
上方に1箇所又はカムシャフトの形状に応じて複数箇所
設け、浮力を巾木の面で吸収して中子の安定性を図るよ
うにしたものである。
【0016】図1乃至図3に示すように中子11は、円
柱形状をなし、先端部11aが凸面形状に形成され、基
端部に中子11よりも小径の巾木12が同心的に延設形
成されている。中子11の左右両側部(型割面の左、右
側)のキャビティ23の各シャフト対応部23eに第1
の巾木としての巾木13、14が設けられている。ま
た、先端部11a近傍の上面には第2の巾木としての巾
木15が垂設されている。基端の巾木12、及び左右の
巾木13、14は、中子11を左右、上下方向に支持し
て、キャビティ23の中心に保持するためのものであ
り、先端部11a近傍の巾木15は、中子11が浮力に
より先端部11aが上方に変位することを防止するため
のものである。
【0017】左、右の巾木13、14は、軸方向に僅か
にずれた位置に設けられており、カムシャフトの鋳抜孔
によるシャフト部の強度の低下を最小に抑えるようにし
ている。また、巾木15は、カムシャフトの形状に応じ
て複数箇所設けることで、鋳抜孔の孔径を大きくするこ
となく中子の安定性を図ることができる。図4に示すよ
うに巾木13は、頭部13aが基部13bよりも僅かに
大径とされており、基部13bは、外径がカムシャフト
の鋳抜孔の内径と同径とされ、高さが中空カムシャフト
の肉厚と同じとされている。そして、基部13bの中子
11との連設部13c、及び頭部13aとの連設部13
dは、夫々半径Rで面取りされており、前記鋳抜孔の開
口端部に応力集中することを防止するようにしている。
尚、連設部13c、13dの面取りとしては、R面形状
に比べて製造が容易な角Cで面取りしても良い。しかし
ながら、R面形状の方がC面形状よりも応力集中を有効
に抑えることができ、好ましい。他の巾木14、15も
巾木13と同様に形成されている。かかる形状の中子1
1は、巾木12〜15と一体に成形されている。
【0018】一方、図1に示すように下型21の合わせ
面21aには、キャビティ23aのシャフト対応部23
eの左右両側に中子11の左、右の各巾木13、14と
対応する位置に、これら巾木13、14の各頭部13
a、14aの下側半分と嵌合する半円形状の凹部21
b、21cが設けられており、キャビティ23の基端に
巾木12の下半分が嵌合する半円形状の凹部21dが設
けられている。上型22の合わせ面22aについても下
型21と同様である。更に、図2及び図3に示すように
上型21には、キャビティ23bの上面に中子11の先
端近傍に設けられている巾木15の頭部15aが嵌合す
る穴22eが設けられている。
【0019】以下に作用を説明する。図1に示すように
下型21のキャビティ23aの左、右両側の各凹部21
b、21c、及び基端の21dに巾木11の対応する
左、右の各巾木13、14の頭部13a、14a、及び
巾木12の各下側半分を嵌合させて、キャビティ23a
の中心に巾木11を装着する。次いで、図2及び図3に
示すように下型21に上型22を載置し、前記各巾木1
3、14の各頭部13a、14a及び巾木12の各上半
分を嵌合させると共に巾木15の頭部15aを穴22e
に嵌合させる。これにより、中子11は、下型21と上
型22とにより形成されるキャビティ23の中心位置に
左、右の各巾木13、14、基端の巾木12により支持
される。
【0020】次いで、図5に示すように上型22のキャ
ビティ23の先端側に設けられている湯口25からキャ
ビティ23内に溶鋼を鋳込む。鋳込まれた溶鋼は、矢印
で示すようにキャビティ23の下部を先端側から基端側
に向かって水平方向に流れ、キャビティ23内に徐々に
充填される。中子11は、溶鋼が鋳込まれる際に当該溶
鋼により浮力(押し上げ力)を受け、特に、溶鋼が流れ
込む先端部11a近傍に大きな浮力Fを受ける。中子1
1の先端部11a近傍に作用する浮力は、巾木15によ
り抑えられ、左右方向に作用する力及び中央部に作用す
る浮力は、左、右の各巾木13、14により抑えられ、
基端側の左右方向に作用する力及び浮力は、巾木12に
より抑えられる。これにより、中子11は、キャビティ
23の中心に安定に保持され、カムシャフトの偏肉が防
止される。
【0021】また、鋳造の際にキャビティ23内に発生
するガスは、中子11、及び各巾木13〜15から中子
11を通して、基端側の巾木12から鋳型20の外部に
排出される。これにより、特にガス抜き用の芯金を必要
としなくてもガスが良好に排出される。鋳型20から鋳
造したカムシャフトを取り出した後、各巾木12〜15
の鋳抜孔から中子11を形成している砂を排出する。中
子11には、巾木12〜15が多数設けられていること
で、多数の鋳抜孔が形成され、中子砂の排出性が向上
し、砂抜き作業の効率化が図られる。図6に本発明の製
造方法により製造した中空カムシャフト30の断面を示
す。図において、中空カムシャフト30のシャフト部3
1には中子11の巾木12〜15により、鋳抜孔32〜
34が形成されている。尚、前述したように、浮き上が
り防止用の巾木15を、カムシャフトの形状に応じて複
数箇所設けることで、鋳抜孔の孔径を大きくすることな
く中子の安定性を図ることができ、また、砂抜き作業も
容易となる。
【0022】また、中子11に形成した巾木13〜15
の基部13b〜15bと中子11との連設部13c〜1
5c、及び頭部13a〜15aとの連設部13d〜15
dをR付き面取り形状とし、図7に図6の一部を拡大し
て示すようにシャフト部30の鋳抜孔33の開口端33
a、33bにR付き面取りを形成することで、中空のシ
ャフト部31と鋳抜孔33との集合部への応力集中を防
止することができ、シャフト部31の強度の低下を抑え
ることができる。
【0023】尚、上記実施例においては、中空軸として
一端が閉塞された中空カムシャフトを鋳造する場合につ
いて説明したが、これに限るものではなく、他の中空軸
の製造にも適用し得ることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、中子は、キャビティ内に鋳込まれた溶鋼により先端
部に浮力が作用しても、第2の中子によりキャビティの
中心位置に保持され、偏肉が防止され、肉厚が均等な中
空軸を鋳造することができ、製品の精度の向上が図られ
る。
【0025】請求項2の発明では、中子の左右両側にキ
ャビティの左右両側に上下、左右方向に支持する第1の
巾木と、キャビティ内に鋳込まれる溶鋼による浮力に対
抗して支持する第2の巾木とを一体に設けることで、溶
鋼による浮力を受けてもキャビティの中心位置に保持す
ることが可能となる。また、各巾木が鋳造時におけるガ
ス抜き寄与し、ガス抜き用の芯金が不要であり、更なる
コストの低減が図られる。更に、中子と第1、第2の巾
木とを一体成形することで、中子の構造が簡単となり、
安価な中子を提供することができる。また、第1、第2
の巾木を鋳抜孔とすることで、鋳造後における中子の砂
抜き作業が容易となり、作業性の向上が図られる。
【0026】請求項3の発明では、第1の巾木を軸方向
にずらすことで、鋳造品の鋳抜孔の位置をずらすことが
でき、鋳抜孔を設けたシャフト部の強度の低下を最小限
に抑えることができる。請求項4の発明では、第2の巾
木を中子の少なくとも先端に鋳型の型割面に対して上方
に鋳抜孔を形成すると共に鋳型に支持することで、先端
部が浮力により変位することを防止することができ、鋳
造品の偏肉が防止され、中空品の肉厚が均等となり、精
度の向上が図られる。
【0027】請求項5の発明では、第1及び第2の巾木
を、鋳抜孔を形成する基部と、前記鋳型に支持される頭
部とにより形成し、前記基部の前記中子及び前記頭部と
の連設部を面取りすることで、鋳造品の鋳抜孔の開口端
が面取りされて、応力集中が防止され、鋳抜孔が形成さ
れたシャフト部の強度の低下が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空軸の製造方法を実施するため
の鋳型及び中子の実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示す鋳型及び中子の先端近傍の側面図で
ある。
【図3】図1に示す中子の正面図である。
【図4】図1に示す中子の左右の巾木の拡大図である。
【図5】図2に示す鋳型と中子と間に鋳込んだ溶鋼の流
れを示す図である。
【図6】本発明の製造方法により製造した中空カムシャ
フトの断面図である。
【図7】図6に示す中空カムシャフトの鋳抜孔近傍の拡
大図である。
【図8】従来の中空カムシャフトの製造に使用する中子
の斜視図である。
【図9】図8に示す中子の正面図である。
【図10】図8に示す中子を使用して中空カムシャフト
を鋳造する場合の説明図である。
【符号の説明】
11 中子 12 巾木 13、14 巾木(第1の巾木) 15 巾木(第2の巾木) 20 鋳型 21 下型 22 上型 23 キャビティ 30 中空カムシャフト(中空軸) 31 シャフト部 32〜34 鋳抜孔
フロントページの続き (72)発明者 川上 良巳 三重県上野市西明寺2260 株式会社安永キ ャスティング工場内 Fターム(参考) 3G016 BA25 CA13 CA32 EA03 FA03 GA00 4E093 QB01 QB02 QD01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型に形成されたキャビティ内に中子を
    配置し、前記中子をその基端に設けた巾木により前記鋳
    型に支持し、前記キャビティ内に溶鋼を鋳込んで先端が
    閉塞された中空軸を製造する中空軸の製造方法におい
    て、 前記中子を、前記鋳型の型割面のキャビティ左右両側に
    鋳抜孔を形成する第1の巾木により前記鋳型に支持して
    前記キャビティの中心位置に保持し、少なくとも先端近
    傍を前記型割面に対して上方に鋳抜孔を形成する第2の
    巾木により支持し、 前記第2の巾木により、前記キャビティ内に溶鋼を鋳込
    んだ際に前記中子に作用する浮力に抗して前記中子の先
    端近傍を前記キャビティの中心位置に保持することを特
    徴とする中空軸の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋳型に形成されたキャビティ内に配置さ
    れ、基端が当該基端に設けられた巾木により前記鋳型に
    支持され、前記キャビティ内に溶鋼を鋳込んで先端が閉
    塞された中空軸を製造する中空軸の中子において、 前記中子は、前記鋳型の型割面のキャビティ左右両側に
    鋳抜孔を形成すると共に前記鋳型に支持されて前記キャ
    ビティの中心位置に保持する第1の巾木と、 前記キャビティ内に溶鋼を鋳込んだ際に前記中子に作用
    する浮力に抗して前記中子を前記キャビティの中心位置
    に保持する第2の巾木とを一体に成形したことを特徴と
    する中空軸の中子。
  3. 【請求項3】 前記第1の巾木は、左右の巾木が軸方向
    にずらして設けられていることを特徴とする請求項2に
    記載の中空軸の中子。
  4. 【請求項4】 前記第2の巾木は、前記中子の少なくと
    も先端近傍に前記鋳型の型割面に対して上方に鋳抜孔を
    形成すると共に前記鋳型に支持されることを特徴とする
    請求項2に記載の中空軸の中子。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の巾木は、鋳抜孔を形
    成する基部と、前記鋳型に支持される頭部とから成り、
    前記基部の前記中子及び前記頭部との連設部が面取りさ
    れていることを特徴とする請求項2乃至4に記載の中空
    軸の中子。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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