JPH0857619A - 遠心鋳造用鋳型 - Google Patents

遠心鋳造用鋳型

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JPH0857619A
JPH0857619A JP19704794A JP19704794A JPH0857619A JP H0857619 A JPH0857619 A JP H0857619A JP 19704794 A JP19704794 A JP 19704794A JP 19704794 A JP19704794 A JP 19704794A JP H0857619 A JPH0857619 A JP H0857619A
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JP
Japan
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runner
cylindrical
mold
cylindrical hole
center line
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Pending
Application number
JP19704794A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Nakagawa
達也 中川
Yuichi Ienaga
裕一 家永
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0857619A publication Critical patent/JPH0857619A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピン状中子を両持ち支持し得る遠心鋳造用鋳
型を提供する。 【構成】 鋳型Mは回転可能な鋳型本体7と、その鋳型
本体7に支持される複数のピン状中子8を備えている。
鋳型本体7は円筒形ランナ10と、複数の円筒孔11
と、各円筒孔11およびランナ10間を連通する複数の
ゲート12とを有する。各ピン状中子8は各円筒孔11
内に、それと同軸配置されて、その円筒孔11との協働
で中空円筒体成形用キャビティCaを形成する。各円筒
孔11は、その延長中心線b1 が各ゲート12内を通っ
てゲート内周壁eに突当るように配列され、ランナ10
から遠い側に存する各円筒孔11の内端壁fと各ゲート
内周壁eに、各円筒孔11の延長中心線b1 と同軸の一
対の中子受17,18が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠心鋳造用鋳型、特に、
中空円筒体を鋳造すべく、回転可能な鋳型本体と、その
鋳型本体に支持される複数のピン状中子を備え、鋳型本
体は、その回転中心線回りに形成された円筒形ランナ
と、その円筒形ランナの外周において、各中心線が、前
記回転中心線に対して垂直な1つの仮想回転面上に位置
するように配設された複数の円筒孔と、ランナに近い側
に存する各円筒孔の端部およびランナ間を連通する複数
のゲートとを有し、各ピン状中子は、各円筒孔内に、そ
れと同軸配置されて、その円筒孔との協働で中空円筒体
成形用キャビティを形成する遠心鋳造用鋳型の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記のような鋳型本体において
は、複数のゲートおよび円筒孔がランナに関し放射状に
配列されている(例えば、特開平3−281034号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】各円筒孔内にそれと同
軸配置されたピン状中子を、従来の鋳型本体に支持させ
る場合には、各ゲートとそれに対応する円筒孔とが直線
配置されている関係上、一般的には、ランナから遠い側
に存する各円筒孔の内端壁に1つの中子受を設ける、つ
まり片持ち支持構造が採用される。
【0004】しかしながら、ピン状中子を片持ち支持す
ると、遠心鋳造中においてピン状中子の自由端側に振れ
が生じるため、中空円筒体孔部の寸法精度が悪化する、
という問題がある。
【0005】そこで、各ゲート内に突出部を設け、それ
に中子受を形成してピン状中子を支持する、つまり両持
ち支持構造を採用することも行われている。
【0006】この場合には、各ゲートにおける湯流れ性
が悪化するため各ゲートおよび各突出部の溶損が発生し
易く、また各突出部を包むスクラップ部分の離型性が悪
いこに起因して型寿命が短くなる、といった新たな問題
を生じる。
【0007】本発明は前記に鑑み、簡単な手段を採用す
ることによってピン状中子を両持ち支持し得るように
し、これにより孔部の寸法精度の良い中空円筒体を得る
ことができ、また長い型寿命を有する前記遠心鋳造用鋳
型を提供することを目的する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転可能な鋳
型本体と、その鋳型本体に支持される複数のピン状中子
を備え、前記鋳型本体は、その回転中心線回りに形成さ
れた円筒形ランナと、その円筒形ランナの外周におい
て、各中心線が、前記回転中心線に対して垂直な1つの
仮想回転面上に位置するように配設された複数の円筒孔
と、前記ランナに近い側に存する各円筒孔の端部および
前記ランナ間を連通する複数のゲートとを有し、各ピン
状中子は、各円筒孔内に、それと同軸配置されて、その
円筒孔との協働で中空円筒体成形用キャビティを形成す
る遠心鋳造用鋳型において、各円筒孔は、その延長中心
線が各ゲート内を通ってゲート内周壁に突当るように配
列され、前記ランナから遠い側に存する各円筒孔の内端
壁と各ゲート内周壁に、各円筒孔の延長中心線と同軸の
一対の中子受を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】各ピン状中子は一対の中子受により両持ち支持
されるので、中空円筒体孔部の寸法精度が良好となる。
【0010】ゲート側の各中子受はゲート内周壁に形成
されているので、各ゲートにおける湯流れ性が良好であ
ってゲート溶損の問題を生じることがなく、また各中子
受の両半部をそれぞれ鋳型本体の合せ面に開口させれば
よいので、ゲートによるスクラップ部分およびピン状中
子の離型性も良好である。これにより型寿命の長期化が
図られる。
【0011】
【実施例】図1において、中空円筒体としての内燃機関
用ピストンピン1は、TiAl系金属間化合物組成の溶
湯を用いて遠心鋳造されたもので、全長に亘って孔部2
を有する。
【0012】図2〜7は、ピストンピン1を鋳造するた
めに用いられる立型遠心鋳造装置3を示す。その装置3
は、図2,3に明示するように、上、下方向に延びる回
転軸4と、回転軸4の上端部に固定された円形の鋳型支
持台5と、鋳型支持台5上に載置されて、複数のボルト
1 およびナット62 により鋳型支持台5に取付けられ
た円形の遠心鋳造用鋳型Mとより構成される。
【0013】鋳型Mは、鋳型支持台5に取付けられて回
転可能な鋳型本体7と、その鋳型本体7に支持される複
数の孔部成形用ピン状中子8とを備えている。
【0014】鋳型本体7は、その回転中心線a回りに形
成されて鋳型本体7の上面に開口する湯口9と、同様に
前記回転中心線a回りに形成されて湯口9下部に連なる
円筒形ランナ10と、その円筒形ランナ10の外周にお
いて、各中心線bが、回転中心線aに対して垂直な1つ
の仮想回転面c上に位置するように配設され、且つピス
トンピン1の外形に合致する複数の円筒孔11と、ラン
ナ10に近い側に存する各円筒孔11の端部dおよびラ
ンナ10間を連通する複数のゲート12とを有する。
【0015】図2〜4に明示するように、ランナ10、
各円筒孔11および各ゲート12の両半部10a,11
a,12aはそれぞれ鋳型本体7を構成する銅製上、下
金型部13,14の合せ面15,16に開口するように
形成され、したがって仮想回転面cは両合せ面15,1
6間に在る。
【0016】図3に明示するように各円筒孔11とそれ
に対応するゲート12とは屈折関係にあって、各円筒孔
11は、その延長中心線b1 が各ゲート12内を通って
ゲート内周壁eに突当るようにランナ10に関して巴状
に配列される。ランナ10から遠い側に存する各円筒孔
11の内端壁fと各ゲート内周壁eに、各円筒孔11の
延長中心線b1 と同軸の一対の盲状孔中子受17,18
が設けられる。図2〜5に明示するように、各中子受1
7,18の両半部17a,18aはそれぞれ上、下金型
部13,14の合せ面15,16に開口するように形成
されている。
【0017】各ピン状中子8は、図6,7に明示するよ
うに、両端の幅木部8aを両中子受17,18にそれぞ
れ嵌着した状態で各円筒孔11内に、それと同軸配置さ
れて、その円筒孔11との協働でピストンピン成形用キ
ャビティCaを形成する。
【0018】各ピン状中子8は、ジルコニアを主成分と
するセラミックスより構成され、その直径は、センタレ
ス研削加工により全長に亘って等しくなるように仕上げ
られている。
【0019】図3に明示するように、ランナ10に近い
側に存する各円筒孔11の端部dにおいて、ランナ10
の中心gを通り、且つ前記仮想回転面c上に位置する直
線hが各円筒孔11の中心線bと斜交し、その直線hに
対する中心線bの傾斜角θは30°≦θ≦60°に設定
される。
【0020】以下、ピストンピン1の遠心鋳造法につい
て具体的に説明する。
【0021】鋳型本体7の各円筒孔11において、その
内径25mmに、長さは60mmに、傾斜角θはθ=30°
に、個数は12個にそれぞれ設定され、また各中子受1
7,18の内径は10mmに設定された。各ピン状中子8
において、その直径は10mmに、長さは90mmに、幅木
部8aの長さは20mmにそれぞれ設定された。
【0022】先ず、Al含有量が48原子%であるTi
Al系金属間化合物組成の溶湯を、真空チャンバ内で水
冷銅るつぼを用いて高周波溶解を行うことにより調製し
た。
【0023】次いで、鋳型Mを、図3において反時計方
向に450〜500rpm で回転させながら、湯口9から
前記溶湯を鋳型6内に注入して、図8に示すように12
個のピストンピン1を鋳造した。この場合、鋳型Mの前
記回転数に起因して各キャビティCa内の溶湯には25
〜30Gの遠心力が作用する。
【0024】前記遠心鋳造法において、各ピン状中子8
は一対の中子受17,18により両持ち支持されるの
で、ピストンピン1における孔部2の寸法精度が良好と
なる。
【0025】ゲート12側の各中子受18はゲート内周
壁eに形成されているので、各ゲート12における湯流
れ性が良好であってゲート溶損の問題を生じることがな
く、また各中子受17,18の両半部17a,18aは
それぞれ上、下金型部13,14の合せ面17,18に
開口しているので、ゲート12に存するスクラップ部分
sおよびピン状中子8の幅木部8aの離型性も良好であ
る。これにより型寿命の長期化が図られる。
【0026】次に鋳型Mとして、傾斜角θが、0°、6
0°、90°にそれぞれ設定され、またθ=0°におい
てピン状中子の支持構造を変えたものを用い、前記同様
の遠心鋳造法を行って各種ピストンピン1を製造し、そ
れらピストンピン1および前記ピストンピン(θ=30
°)1について鋳造性および鋳造品質を調べたところ、
表1の結果を得た。表1において、「θが0°で両持
ち」とは、ゲート12内に突出部を設け、それに中子受
を形成した場合である。
【0027】
【表1】 表1から明らかなように、傾斜角θを30°≦θ≦60
°に設定し、またピン状中子8を両持ち支持すると、ピ
ストンピン1の鋳造性および鋳造品質を大いに向上させ
ることができる。
【0028】「θが90°で両持ち」の場合は湯流れ性
が悪いため巣が発生し、また「θが0°で両持ち」の場
合は離型性および耐溶損性が悪化し、さらに「θが0°
で片持ち」の場合は孔部2の寸法精度が悪化する。
【0029】TiAl系金属間化合物は極めて機械加工
性が悪いので、鋳造過程で孔部2の寸法精度を確保する
ことが要求される。前記鋳型Mによれば、この要求に十
分に応ずることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、前記のように構成する
ことによって、孔部の寸法精度の良い中空円筒体を得る
ことができると共に長い型寿命を有する遠心鋳造用鋳型
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピストンピンの斜視図である。
【図2】ピン状中子が設置されていない遠心鋳造装置の
要部断面図で、図3の2−2線断面図に相当する。
【図3】下金型部の平面図で、図2の3−3矢視図に相
当する。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図3の5−5線断面図である。
【図6】遠心鋳造装置の要部断面図で、図7の6−6線
断面図に相当する。
【図7】下金型部の平面図で、図6の7−7矢視図に相
当する。
【図8】鋳造後の下金型部の平面図である。
【符号の説明】
1 ピストンピン(中空円筒体) 7 鋳型本体 8 ピン状中子 10 ランナ 11 円筒孔 12 ゲート 17,18 中子受 a 回転中心線 b 中心線 b1 延長中心線 c 仮想回転面 d 端部 e ゲート内周壁 f 内端壁 g 中心 h 直線 Ca キャビティ M 遠心鋳造用鋳型
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】鋳型本体7の各円筒孔11において、その
内径25mmに、長さは60mmに、傾斜角θはθ=30
°に、個数は12個にそれぞれ設定され、また各中子受
17,18の内径は10mmに設定された。各ピン状中子
8において、その直径は10mmに、長さは90mmに、幅
木部8aの長さは20mmにそれぞれ設定された。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】次いで、鋳型Mを、図3において反時計方
向に450〜500rpm で回転させながら、湯口9から
前記溶湯を鋳型内に注入して、図8に示すように12
個のピストンピン1を鋳造した。この場合、鋳型Mの前
記回転数に起因して各キャビティCa内の溶湯には25
〜30Gの遠心力が作用する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な鋳型本体(7)と、その鋳型
    本体(7)に支持される複数のピン状中子(8)を備
    え、前記鋳型本体(7)は、その回転中心線(a)回り
    に形成された円筒形ランナ(10)と、その円筒形ラン
    ナ(10)の外周において、各中心線(b)が、前記回
    転中心線(a)に対して垂直な1つの仮想回転面(c)
    上に位置するように配設された複数の円筒孔(11)
    と、前記ランナ(10)に近い側に存する各円筒孔(1
    1)の端部(d)および前記ランナ(10)間を連通す
    る複数のゲート(12)とを有し、各ピン状中子(8)
    は、各円筒孔(11)内に、それと同軸配置されて、そ
    の円筒孔(11)との協働で中空円筒体成形用キャビテ
    ィ(Ca)を形成する遠心鋳造用鋳型において、各円筒
    孔(11)は、その延長中心線(b1 )が各ゲート(1
    2)内を通ってゲート内周壁(e)に突当るように配列
    され、前記ランナ(10)から遠い側に存する各円筒孔
    (11)の内端壁(f)と各ゲート内周壁(e)に、各
    円筒孔(11)の延長中心線(b1 )と同軸の一対の中
    子受(17,18)を設けたことを特徴とする遠心鋳造
    用鋳型。
  2. 【請求項2】 前記ランナ(10)に近い側に存する各
    円筒孔(11)の端部(d)において、前記ランナ(1
    0)の中心(g)を通り、且つ前記仮想回転面(c)上
    に位置する直線(h)が各円筒孔(11)の中心線
    (b)と斜交し、前記直線(h)に対する前記中心線
    (b)の傾斜角θが30°≦θ≦60°である、請求項
    1記載の遠心鋳造用鋳型。
JP19704794A 1994-08-22 1994-08-22 遠心鋳造用鋳型 Pending JPH0857619A (ja)

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