JP2001029437A - 滅菌器 - Google Patents

滅菌器

Info

Publication number
JP2001029437A
JP2001029437A JP2000174781A JP2000174781A JP2001029437A JP 2001029437 A JP2001029437 A JP 2001029437A JP 2000174781 A JP2000174781 A JP 2000174781A JP 2000174781 A JP2000174781 A JP 2000174781A JP 2001029437 A JP2001029437 A JP 2001029437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
sterilization tank
flow path
sterilization
steam flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000174781A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Kayahara
敏広 茅原
Takehiko Maki
岳彦 牧
Katsutoshi Matsunaga
勝利 松永
Yuichi Takahashi
裕一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Miura Institute of Research and Development Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Miura Institute of Research and Development Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd, Miura Institute of Research and Development Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2000174781A priority Critical patent/JP2001029437A/ja
Publication of JP2001029437A publication Critical patent/JP2001029437A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】滅菌器の缶体を小型、低コスト化でき、滅菌槽
の予熱を効果的に行うことのできる滅菌器を提供するこ
とである。 【解決手段】被滅菌物を収容する滅菌槽1と、この滅菌
槽1を直接加熱するようにその周壁に配置された管状の
蒸気流路2とを備えており、かつ、前記蒸気流路が、管
によって形成され、前記蒸気流路が、前記滅菌槽の周壁
に一体的に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、医療用品等を滅
菌するための滅菌器における缶体の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、滅菌器においては、滅菌効果を
高めたり、滅菌処理後の被滅菌物の濡れを防止するため
に、滅菌槽内及び滅菌槽内の被滅菌物を所定の温度に昇
温した後、滅菌作業を実施している。例えば、蒸気滅菌
器の場合には、滅菌槽や被滅菌物の温度が低いと、蒸気
がこれらに接して凝縮し、液滴として付着する。そのた
め、被滅菌物内の空気を十分に排除できず、蒸気の被滅
菌物への浸透が不完全になって滅菌性能が低下し、また
滅菌終了後の被滅菌物が濡れた状態となって、仕上がり
性を低下させてしまう。そこで、滅菌槽内に被滅菌物を
収容するに先立って、予め滅菌槽内を所定の温度まで昇
温させている。また、エチレンオキサイドガス等の殺菌
性ガスを使用するガス滅菌器においては、殺菌ガスの反
応性と、被滅菌物取出時での滅菌ガスの分離除去性能と
を高めるために、滅菌槽及び被滅菌物の昇温を行ってい
る。これらの滅菌器において、滅菌槽及び被滅菌物の予
熱に関しては、滅菌槽を構成する缶体を2重のジャケッ
ト構造とし、このジャケット(一般に、蒸気ジャケット
と称される。)内に蒸気を供給することによって滅菌槽
を外側から加熱している。そして、この蒸気ジャケット
は、運転開始時には、滅菌槽内を所定の温度にまで昇温
させるために利用され、運転中には、この温度を維持さ
せるために利用される。ところで、前述の蒸気ジャケッ
トは、滅菌槽の外側から加温するために滅菌槽全体を覆
う形で設けた構造が一般的であり、そのため、滅菌器が
大きく、重く、高価なものとなっていた。また、このよ
うな蒸気ジャケットは、圧力容器としての規制を受ける
ため、供給する蒸気圧力にも制限を受け、構造的にも一
定以上の板厚、強度が必要であり、この点からしても小
型化、軽量化に限界があった。更に、滅菌槽における被
滅菌物の出入口を閉鎖するための扉に関しては、通常蒸
気ジャケットを設けていないために、扉自体の加温につ
いては考慮されておらず、扉が所定の温度にまで上昇す
るのは、滅菌槽からの輻射熱や滅菌槽内の空気の対流に
よるほかなく、そのため、扉を所定の温度まで昇温させ
るには、滅菌槽側が所定の温度に達してから、更に長時
間を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、滅菌器の缶体を小型,低コスト化でき、
滅菌槽の予熱を効果的に行うことのできる滅菌器を提供
することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の課題
を解決するためになされたものであって、被滅菌物を収
容する滅菌槽と、この滅菌槽を直接加熱するようにその
周壁に配置された管状の蒸気流路とを備えたことを第1
の特徴とし、前記蒸気流路が、管によって形成されてい
ることを第2の特徴とし、前記蒸気流路が、前記滅菌槽
の周壁に一体的に形成されていることを第3の特徴とす
る滅菌器である。
【0005】
【発明の実施の形態】この発明は、蒸気滅菌器に限ら
ず、ガス滅菌器においても蒸気によって滅菌槽の加熱を
行う滅菌器に関して適用されるものである。さて、この
発明の基本的な形態は、滅菌槽の周壁に加熱用の管状の
蒸気流路を設け、滅菌器使用時に、この蒸気流路内に蒸
気発生装置からの蒸気を供給することによって、滅菌器
の冷態起動時における滅菌槽自体の予熱の他、被滅菌物
の予熱、滅菌行程時の滅菌槽内の雰囲気温度の維持等、
各行程における滅菌槽の加熱を行なうものである。これ
により、従来のように滅菌槽を二重の缶体構造として滅
菌槽の周囲に蒸気ジャケットを形成したものに比べ、構
造の簡略化を図ることができ、小型化も達成できること
になる。更に、前記蒸気流路を管によって構成し、この
蒸気流路を滅菌槽の周壁に沿って配置することにより、
従来のように厚肉の外壁を有する蒸気ジャケットに比べ
て、高温高圧の蒸気を供給することが可能になり、滅菌
槽を短時間で昇温させることができる。また、前記蒸気
流路を滅菌槽を構成する壁面に一体的に形成することに
より、この蒸気流路を流れる蒸気は、滅菌槽を直接加熱
する。
【0006】更に、滅菌器の冷態起動時において、滅菌
槽を扉によって閉鎖した後、蒸気流路内と滅菌槽内とに
蒸気発生装置からの蒸気を供給し、滅菌槽を内外から加
熱することにより、滅菌槽の予熱を短時間に、しかも、
扉の予熱も併せて行うことができる。この場合、管によ
って形成した蒸気流路を滅菌槽の周壁に溶接等によって
固定したものにおいては、この蒸気流路と滅菌槽との間
に発生する熱応力により発生し、亀裂等の損傷が生じる
のも防止できる。ここで、前述の冷態起動時とは、朝一
番最初に起動させる場合のように、運転終了後、一定の
時間使用せず、滅菌槽が冷えた状態(他に、扉や、蒸気
発生装置、蒸気配管等も含む)からの起動のことをい
う。この例では、朝一番目の起動としてあるが、時期的
なものは関係なく、昼間でも夜間であっても、通常の滅
菌器使用時よりも冷えている状態からの起動のことをい
う。更に、このように、滅菌槽を所定の温度にまで昇温
させた後は、蒸気流路にのみ蒸気を供給しておけば、滅
菌槽の温度を維持し、保温させるように機能させること
もでき、この場合の蒸気流路による加熱は、前述の保温
に要する熱量に相当する量であればよいので、蒸気流路
のみによって滅菌槽内を加熱する場合に比べて、その発
熱量を小さく(即ち、蒸気流路の縮小化)ができる。
【0007】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面を参照
しながら説明する。ここで、図1は、この発明に係る滅
菌器の一実施例の概略的な平面形状、配管系統を説明す
るための図面、図2は、図1に示す実施例における要部
を拡大して説明するため図面である。図1において、滅
菌槽1は、その周面の一つに扉4を設けた被滅菌物の出
入口があり、この扉4を閉じることで前記滅菌槽1内を
完全に密閉することができる。前記扉4は、図示する実
施例においては、スライド式のもので、前記滅菌槽1の
両側に設けたガイド部材5によって案内され、図1の紙
面に対して垂直方向に移動し開閉するように構成してあ
る。前記滅菌槽1の周壁には、加熱用の管状の蒸気流路
2を形成してある。この蒸気流路2は、図示する実施例
では、管を屈曲させて蛇行する流路を形成したもので、
その一端を蒸気発生装置3から延びる第1給蒸ライン6
に接続してあり、他端を第1ドレンライン7を介して後
述の排出ライン11に接続してある。この第1ドレンラ
イン7にはその途中に第1スチームトラップ8を設けて
ある。前記蒸気流路2について更に説明する。前記蒸気
流路2は、前記滅菌槽1の周壁のうち、前記扉4を設け
た面に隣り合う周壁について、その各表面(即ち、4
面)に沿わせた状態で配置してある。そして、前記蒸気
流路2は、前記各周壁にほぼ均一に分布するように、前
述のように管を蛇行させて形成することによって、前記
滅菌槽1への伝熱面積を増加させるとともに、均一な加
熱を可能としている。前記蒸気流路2の前記滅菌槽1の
周壁への固定は、前記蛇行状の管を適宜の締結手段によ
って前記周壁に対して自由状態で固定する。この場合、
前記蒸気流路2が熱膨張によって変形したとしても、膨
張量を吸収するべく自由に動き得るため、熱応力による
破損を防止できることになる。また、前記蒸気流路2を
構成する管を図2に示すように溶接によって固定した場
合には、この溶接部分によって前記滅菌槽1への熱伝達
効率が向上する。また、前記滅菌槽1の周壁には、補強
部材9,9,…を設けてある。これらの各補強部材9
は、平板状のものをリブ状に設けたものや、その他、断
面L字形状の部材やパイプ状の部材を用いる。即ち、前
記各補強部材9は、一般に正圧と負圧を交互に繰り返し
受ける滅菌器において、この圧力により前記滅菌槽1の
周壁に生じる変形を防止し、前記滅菌槽1の板厚を薄肉
化し、軽量化するために用いるものであって、図示する
実施例では、前記扉4を設けた面に隣り合う4つの側壁
について、各側壁のそれぞれに前記各補強部材9を3個
所づつ設けてある(図1では、1つの側壁に取りつけた
前記蒸気流路2について図示し、他は省略してある。)
。従って、前記滅菌槽1の各側壁は、前記各補強部材
9によってそれぞれ4個所に区画された状態となってお
り、これらの各区画内ごとに前述の蛇行させた蒸気流路
2を配置した状態となっている。ここで、この実施例で
は、前記蒸気流路2は、前記滅菌槽1の周壁のうち、前
記扉4を設けた面に隣り合う4つの側壁について設けて
あるが、前記扉4を設けた面に対向する側の側壁の表面
にも設けることも、また前記滅菌槽1の周壁の少なくと
も一面に設けることもできる。また、前記蒸気流路2
は、前記滅菌槽1の周壁の各面において必ずしも完全に
均一に配置する必要はなく、加熱を充分行い得る状態に
配置する。
【0008】前記滅菌槽1には、前記蒸気発生装置3か
ら延びる第2給蒸ライン10を接続してあり、更に前記
滅菌槽1には、前記排出ライン11及び給気ライン12
を接続してある。前記第1給蒸ライン6には、第1給蒸
弁13と第1蒸気圧調節弁14とを接続してあり、前記
第2給蒸ライン10には、第2給蒸弁15と第2蒸気圧
調節弁16とを接続してある。前記給気ライン12の一
端には、空気フィルタ17を接続してあり、この給気ラ
イン12の途中には給気弁18を接続してある。前記滅
菌槽1に接続した前記排出ライン11は、途中で真空ラ
イン19,排気ライン20及び第2ドレンライン21の
3系統に分岐する。前記真空ライン19には真空制御弁
22及び真空ポンプ23を挿入し、前記排気ライン20
には排気弁24を挿入し、前記第2ドレンライン21に
はドレン弁25及び第2スチームトラップ26を挿入し
ている。前記蒸気流路2の下流側に接続した前記第1ド
レンライン7と前記排出ライン11との接続個所は、前
記第2ドレンライン21の後流側としてある。ここで、
以上の構成の滅菌器においては、従来同様にその滅菌槽
1の周壁外側を周知の断熱材27によって覆ってあり、
これによって放熱を防止し、熱的なロスと保温性を高め
ている。以上のような構成において、前記滅菌槽1に被
滅菌物を搬入後、次の各行程に従って滅菌作業を行う。
以下の説明において、各弁はその動作を明記してなけれ
ば基本的に閉じているものとする。
【0009】先ず、冷態起動時等においては、滅菌器1
自体が冷たく、そのために、準備行程として前記滅菌槽
1自体の予熱を行う。そのためには、まず、蒸気発生装
置3を起動し、前記滅菌槽1を扉4によって閉鎖した状
態とする。そして、前記蒸気発生装置3からの蒸気を、
第1給蒸ライン6を介して蒸気流路2内に供給するとと
もに、第2給蒸ライン10を介して前記滅菌槽1内に供
給する。このとき、前記滅菌槽1及び前記蒸気流路2に
供給される蒸気の圧力,温度は、第1蒸気圧調節弁1
4,第2蒸気圧調節弁16を適宜に設定することによっ
て調節する。例えば、前記蒸気流路2への前記第1給蒸
ライン6内の蒸気圧を、3.0kg/cm2G、前記滅菌槽
1への前記第2給蒸ライン10内の蒸気圧を2.0kg/
cm2Gに調節する。このように前記滅菌槽1及び前記蒸
気流路2に蒸気を供給することにより、前記滅菌槽1
は、その周壁の内外側から加熱されるとともに、前記扉
4は、内面側から加熱される。この場合には、前記滅菌
槽1及び前記蒸気流路2がともに昇温するため、前述の
ように前記蒸気流路2を構成する管路を前記滅菌槽1に
溶接等によって固定したとしても両者間に生じる熱応力
によって、破損するのが防止できる。更に、このように
前記蒸気流路2を管によって構成することにより、一般
的な蒸気配管用管材料を利用できることになり、従来の
ように厚肉の外壁を有する蒸気ジャケットに比べ、軽量
化、低コストが図れ、しかも、高温高圧の蒸気を供給す
ることが可能になる。即ち、圧力容器としての蒸気滅菌
器は、蒸気ジャケットや滅菌槽1内には2.2kg/cm2
Gを上限として蒸気が供給されるが、この圧力での飽和
蒸気温度は、約135℃であり、前記滅菌槽1はこの温
度の蒸気によって加熱される。しかし、前記蒸気流路2
には、それ以上の圧力の高温の蒸気(例えば、3.0kg
/cm2G,このときの飽和蒸気温度は約143℃)を供
給できるため、より速く前記滅菌槽1の温度を上昇させ
ることができる。そして前記滅菌槽1が所定の温度まで
昇温すれば(この時、前記扉4も同様に昇温してい
る。)、前記第2給蒸弁15を閉じ、前記滅菌槽1への
給蒸を停止した後、真空ポンプ23を起動させるととも
に真空制御弁22を開いて、前記滅菌槽1内の蒸気を排
出ライン11から排出し、給気弁18を開いて給気ライ
ン12より空気フィルタ17を介して前記滅菌槽1内に
空気を導入する。この際、前記第1給蒸弁13はそのま
まの状態とし、前記蒸気流路2への蒸気の導入を継続す
ることにより、前記滅菌槽1は前述の設定温度を保った
状態で保温されることになる。
【0010】以上のようにして滅菌槽1内の圧力が大気
圧となり、蒸気が排出されたことが確認されれば、扉4
を開放して前記滅菌槽1内に被滅菌物を収容し、前記扉
4を閉鎖して密封して予熱行程を行う。この状態では、
蒸気流路2内には蒸気が導入されており、前記滅菌槽1
は前述の設定温度に保温されているため、前記滅菌槽1
の内側壁からの輻射熱により、前記滅菌槽1内の被滅菌
物が予熱される。この予熱の際、前記蒸気流路2による
加熱は、前記滅菌槽1の保温のために用いられるが、こ
のように前記滅菌槽1内に導入する蒸気によって前記滅
菌槽1内の加熱を行うものについては、前記蒸気流路2
を、保温のための加熱手段としても用いることができ
る。この場合の前記蒸気流路2による加熱は、前述の保
温に要する熱量に相当する量であればよいので、前記蒸
気流路2のみによって前記滅菌槽1内を加熱する場合に
比べて、その発熱量を小さく、即ち前記蒸気流路2を縮
小化することができる。
【0011】前述の予熱行程により、被滅菌物を十分に
暖めた後、真空行程に移るが、その前に、排気弁24を
開いて滅菌槽1内の圧力を大気圧まで減圧する。減圧
後、真空制御弁22を開き真空ポンプ23を稼動させ
て、真空ライン19より前記滅菌槽1内の空気を排出す
る。続いて、前記真空制御弁22を閉じ、第2給蒸弁1
5を短時間開いて、前記滅菌槽1内に蒸気を導入する。
この排気及び蒸気導入を交互に数回繰り返し行うこと
で、被滅菌物中に含まれる空気を十分に排出し、後の滅
菌行程における蒸気の加熱むら等を軽減する。
【0012】滅菌槽1内の空気を十分に排除した後、真
空制御弁22を閉鎖し、第2給蒸弁15を開放し、第2
給蒸ライン10を通して、前記滅菌槽1内に高温高圧の
蒸気を充満させる。この後、前記滅菌槽1内が設定滅菌
温度(圧力)になった時点で滅菌行程に入る。この滅菌
行程において、前記滅菌槽1及び被滅菌物は、前述の予
熱行程において十分に加熱されているために、前記第2
給蒸ライン10から供給される蒸気が接して凝縮するこ
とはなく、水滴の発生が防止される。そのため、被滅菌
物の内部まで蒸気の熱を作用させることができ、滅菌効
果が確実なものとなる。
【0013】所定の滅菌時間後、第2給蒸弁15を閉じ
て滅菌槽1内への給蒸を停止し、排気弁24を開いて排
気ライン20より前記滅菌槽1内の蒸気を排出し、前記
滅菌槽1内の圧力を大気圧近くまで下げた後、乾燥行程
に入る。まず、真空制御弁22を開いて真空ポンプ23
の稼動により、真空ライン19を通して前記滅菌槽1内
を減圧し、被滅菌物の湿気を排除する(真空乾燥)。次
いで給気弁18を短時間開き、空気フィルタ17を通し
て清浄な空気を前記滅菌槽1内に導入する。これらの動
作を繰り返し行い、十分に被滅菌物を乾燥させる。この
乾燥行程においては、前述したように滅菌行程において
被滅菌物への水滴の付着が防止され、被滅菌物に濡れが
少ないため、乾燥行程の短縮が図れる。乾燥行程終了
後、前記給気弁18を開いて前記滅菌槽1を前記空気フ
ィルタ17を介して外部と通じさせ、大気圧と同圧にす
る。これ以後、蒸気流路2への給蒸は、継続して行って
前記滅菌槽1を所定の温度に保温することによって、再
度滅菌作業時の滅菌槽の予熱時間をなくすることができ
る。
【0014】この後、滅菌槽1の扉4を開いて被滅菌物
を取り出し、全行程を終了する。以上のように、前記滅
菌槽1の予熱が確実に行なわれ、しかも、従来行なわれ
ていなかった前記扉4の予熱も行えることにより、予熱
行程の短縮化が図れ、これにより後行程での水滴の付着
が防止できることから、乾燥行程の短縮ができることに
なり、全体として、1つの滅菌作業が短縮できる。
【0015】ここで、前記蒸気流路2は、管を前記滅菌
槽1の周壁に設置することにより構成しているが、この
発明においては、前記滅菌槽1と一体に構成することも
できる。例えば、図3に示すように、前記滅菌槽1の周
壁面に内部を空洞40とした膨出部41を多数形成し、
これら全ての空洞40を前記各膨出部41により互いに
連通させることにより、これらの空洞40を蒸気流路2
として構成することもできる。この場合の前記各空洞4
0間の連通は、前記各空洞部40を、外部に配管(図示
省略)を施すことによっても行うことができる。ここ
で、前記蒸気流路2を、前記滅菌槽1の周壁に前述のよ
うな膨出部41を設けることによって形成した場合、こ
れらの各膨出部41は、前述の各補強部材9としての機
能も発揮する。
【0016】また、前記蒸気流路2及び前記滅菌槽1の
両方に蒸気を供給する場合には、前記滅菌槽1内の温度
が設定値に達した後、前記滅菌槽1内の圧力が所定の設
定値以上の場合には、前記扉4の開放を禁止する閉鎖手
段を設けるのが好ましい。例えば、前記扉4が手動によ
って開閉するものの場合には、この扉4の閉鎖装置を解
除できなくするロック機構であり、前記扉4が自動式の
扉の場合には、この扉4の開閉装置を非作動にするイン
ターロック機構である。更に、前記真空ライン19にお
ける前記真空制御弁22と前記真空ポンプ23との間に
冷却装置30を設けることもできる。即ち、水等の冷却
媒体を利用し、前記真空ライン19中を冷却することに
より、前記滅菌槽1から前記排出ライン11を介して排
出される蒸気を凝縮させ、体積を大幅に減少させること
により、排出を効率良く行うこともできる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、従来のように滅菌槽を二重の缶体構造として滅菌槽
の周囲に蒸気ジャケットを形成したものに比べ、構造の
簡略化を図ることができ、小型化も達成できる。また、
滅菌槽の予熱を短時間に、しかも、扉の予熱も併せて行
うことができる。また、管状等の蒸気流路を滅菌槽の外
側壁に溶接等によって固定したものにおいては、この蒸
気流路と滅菌槽との間に発生する熱応力により発生し、
亀裂等の損傷が生じるのも防止できる。更に、蒸気流路
を管によって構成することにより、従来のように厚肉の
外壁を有する蒸気ジャケットに比べ、高温高圧の蒸気を
供給することが可能になり、滅菌槽を短時間で昇温させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る滅菌器の一実施例の概略的な平
面形状、配管系統を説明するための図面である。
【図2】図1に示す実施例における要部を拡大して説明
するため図面である。
【図3】この発明に係る滅菌器の他の一実施例における
要部を拡大して説明するため図面である。
【符号の説明】
1 滅菌槽 2 蒸気流路 3 蒸気発生装置 4 扉
フロントページの続き (72)発明者 松永 勝利 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 (72)発明者 高橋 裕一 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被滅菌物を収容する滅菌槽1と、この滅
    菌槽1を直接加熱するようにその周壁に配置された加熱
    用の管状の蒸気流路2とを備えたことを特徴とする滅菌
    器。
  2. 【請求項2】 前記蒸気流路2が、管によって形成され
    ていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    滅菌器。
  3. 【請求項3】 前記蒸気流路2が、前記滅菌槽1の周壁
    面に一体に形成されていることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の滅菌器。
JP2000174781A 2000-01-01 2000-06-12 滅菌器 Pending JP2001029437A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000174781A JP2001029437A (ja) 2000-01-01 2000-06-12 滅菌器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000174781A JP2001029437A (ja) 2000-01-01 2000-06-12 滅菌器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35010395A Division JP3663246B2 (ja) 1995-12-22 1995-12-22 滅菌器の冷態起動時の運転方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001029437A true JP2001029437A (ja) 2001-02-06

Family

ID=18676752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000174781A Pending JP2001029437A (ja) 2000-01-01 2000-06-12 滅菌器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001029437A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103910395A (zh) * 2013-01-06 2014-07-09 中石化上海工程有限公司 超高温灭菌器及其用途
WO2015079013A1 (en) * 2013-11-28 2015-06-04 Cisa Production S.R.L. Vacuum system for sterilisation equipment without the use of water and not limited to saturated steam
WO2015173983A1 (ja) * 2014-05-14 2015-11-19 株式会社前田製作所 ソフト水熱プロセスによる滅菌乾燥方法および医療用滅菌装置
CN105502534A (zh) * 2015-12-10 2016-04-20 山东民安食品饮料有限公司 一种纯净水生产工艺

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103910395A (zh) * 2013-01-06 2014-07-09 中石化上海工程有限公司 超高温灭菌器及其用途
CN103910395B (zh) * 2013-01-06 2015-10-21 中石化上海工程有限公司 超高温灭菌器及其用途
WO2015079013A1 (en) * 2013-11-28 2015-06-04 Cisa Production S.R.L. Vacuum system for sterilisation equipment without the use of water and not limited to saturated steam
EA030964B1 (ru) * 2013-11-28 2018-10-31 Чиза Продакшн С.Р.Л. Вакуумная система для стерилизационного оборудования без использования воды, без ограничения использованием насыщенного пара
WO2015173983A1 (ja) * 2014-05-14 2015-11-19 株式会社前田製作所 ソフト水熱プロセスによる滅菌乾燥方法および医療用滅菌装置
CN105502534A (zh) * 2015-12-10 2016-04-20 山东民安食品饮料有限公司 一种纯净水生产工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001029437A (ja) 滅菌器
JP5237592B2 (ja) 基板処理装置、基板処理装置の排気ガス処理方法及び基板処理方法
JP5440393B2 (ja) 蒸気滅菌装置およびその運転制御方法
JP3663246B2 (ja) 滅菌器の冷態起動時の運転方法
US8042496B2 (en) Hot-water supply system having supplementary heat exchanger
JP2001126988A (ja) 半導体製造装置
CN105073145B (zh) 灭菌器
JP7307892B2 (ja) 車両用ヒートパイプシステム
JP6970906B2 (ja) 蒸気滅菌装置
JP3596144B2 (ja) 蒸気滅菌器の運転方法
JPH09266943A (ja) 滅菌器の運転方法
JP3640033B2 (ja) 蒸気滅菌器
US7370482B2 (en) Rapidly regenerating cryogenic trap
JPS6273033A (ja) 給湯システム
JPS60249666A (ja) エンジンの暖機促進装置
JPH0342678Y2 (ja)
JP7481068B2 (ja) 重水炉の圧力管および原子炉管同時除去システムおよび除去方法
JP2933330B2 (ja) 蒸気滅菌器の内壁面構造
JPH0248421Y2 (ja)
JP4654467B2 (ja) 真空容器のベーキング装置
KR200411222Y1 (ko) 가열 및 냉각 겸용 믹싱 탱크
JP2002195663A (ja) 太陽熱利用蓄熱装置
JP4590140B2 (ja) 高圧蒸気滅菌装置と高圧蒸気滅菌方法
JP3326809B2 (ja) 蓄熱装置およびその運転方法
JPH0554959U (ja) 熱湯器殻体の改良構造