JP3326809B2 - 蓄熱装置およびその運転方法 - Google Patents

蓄熱装置およびその運転方法

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JP3326809B2
JP3326809B2 JP06185892A JP6185892A JP3326809B2 JP 3326809 B2 JP3326809 B2 JP 3326809B2 JP 06185892 A JP06185892 A JP 06185892A JP 6185892 A JP6185892 A JP 6185892A JP 3326809 B2 JP3326809 B2 JP 3326809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄熱装置およびその運
転方法に係わり、特に静粛でコンパクトな蓄熱装置およ
びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の装置として、例えば機械学会論文
集 第57巻541号(1991年9月号)の3226
頁に記載されているように、蓄熱槽と、ヒータと、熱交
換器と空気を循環するためのファンから構成された蓄熱
装置が開示されている。この蓄熱槽においては、熱交換
器に水を導入して湯に変える時に、ヒータによって蓄熱
槽内の蓄熱体を所望温度に加熱して蓄熱した後、ファン
によって空気を循環し、蓄熱体周りに空気を導入しなが
ら温風に変え、この温風をさらに熱交換器に導き、水と
熱交換して、それを湯に変えるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の蓄熱装置
は、温水を作るために高温度に耐えるファンによって空
気を循環する必要があり、(1)ファンの信頼性が問題
となり、耐熱構造にするため装置が大がかりとなる。
(2)騒音が発生する。(3)ファンおよびダクトを限
られるスペースにコンパクトにまとめて収納することが
困難である。(4)空気を循環してから湯を作る操作に
入るため、湯を取出すまでの立上り時間が長くかかる等
の難点があった。
【0004】本発明の第1の目的は、ファンを用いるこ
となく高温度の空気を循環でき、信頼性の高い蓄熱装置
およびその運転方法を提供することにある。
【0005】本発明の第2の目的は、湯を取り出すまで
の立上り時間を短かくした蓄熱装置およびその運転方法
を提供することにある。
【0006】上記課題を解決するため、本発明は、深夜
電力により蓄熱体に蓄熱し、この蓄熱を昼の間に利用す
る蓄熱装置において、液体と該液体を蒸発させるための
第1のヒータとを収納した第1の容器と、前記蓄熱体と
前記蓄熱体を加熱する第2のヒータとを収納した第2の
容器と、熱交換器を収納した第3の容器と、前記第1の
容器で蒸発した液体の蒸気が第2の容器、第3の容器の
順に循環するように連結するパイプと、前記第1の容器
と前記第2の容器との間に設けられたバルブと、を備
え、前記第2のヒータおよび前記第1のヒータに通電
し、前記蓄熱体を加熱すると共に前記液体を所定温度に
高め蒸発させ、その後前記バルブを開くものである。
【0007】また、上記のものにおいて、前記第3の容
器と前記第1の容器との間に前記熱交換器で凝縮する前
記液体を予備加熱する第3のヒータが収納された第4の
容器を設置したことが望ましい。
【0008】さらに、上記のものにおいて、前記第3の
容器と前記第1の容器との間に前記熱交換器で凝縮する
前記液体を予備加熱する第3のヒータが収納された第4
の容器を設置し、前記第3の容器と前記第4の容器との
間に第2のバルブを設けたことが望ましい。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【作用】本発明の蓄熱装置は、液体と該液体を蒸発させ
るための加熱手段とを収納した第1の容器と、蓄熱体又
は蓄熱材と該蓄熱体又は蓄熱材を加熱する加熱手段とを
収納した第2の容器と、熱交換器を収納した第3の容器
とを備え、前記第1の容器で蒸発した液体の蒸気が、第
2の容器,第3の容器の順に循環するようにパイプで連
結している、あるいは又、液体と該液体を蒸発させるた
めの加熱手段とを収納した第1の容器と、蓄熱材と該蓄
熱材を加熱する加熱手段とを収納し、前記蒸発した液体
の蒸気の通路が設けられた第2の容器と、熱交換器を収
納した第3の容器とを備え、前記第1の容器で蒸発した
液体の蒸気が、前記第2の容器に設けられた通路、第3
の容器の順に循環するようにパイプで連結している、あ
るいは又、液体と該液体を蒸発させるための加熱手段と
を収納した第1の容器と、蓄熱材と該蓄熱材を加熱する
加熱手段とを収納した第2の容器と、熱交換器とを備
え、前記第1の容器で蒸発した液体の蒸気の循環路が、
前記第2の容器を通り、前記熱交換器と熱交換するよう
に形成されている、あるいは又、液体と該液体を蒸発さ
せるための加熱手段とを収納した第1の容器と、蓄熱材
と該蓄熱材を加熱する加熱手段とを収納した第2の容器
と、複数の熱交換器とを備え、前記第1の容器で蒸発し
た液体の蒸気の循環路が、前記第2の容器を通り、前記
複数の熱交換器とそれぞれ熱交換するように形成されて
いる。あるいは又、前記加熱手段をヒータで構成してい
る、あるいは又、前記第1の容器と前記第2の容器とが
バルブを介して連結されているので、第1の容器の加熱
手段あるいはヒータにより蒸発された液体の蒸気は、第
2の容器を通過するときに加熱手段あるいはヒータによ
り所望の温度に加熱されて蓄熱された蓄熱体又は蓄熱材
の保有する熱を受けて加熱され、熱交換器部で凝縮熱を
放出して液化し、第1の容器に戻る。このサイクルを繰
り返すことにより、熱交換器の熱媒体に伝わり、熱源と
して利用することができる。上記のように、蒸気が循環
するため、ファンを用いることがなく、騒音を低減でき
る。また、深夜電力を利用して蓄熱することができる。
【0030】又、前記熱交換器と第1の容器とがバルブ
を介して連結されているので、バルブを閉じることによ
り液体の逆流を防止し、空焚き状態を防ぐことができ
る。
【0031】又、前記第3の容器と第1の容器との間に
液体の加熱手段を設ける、あるいは、又、前記熱交換器
と第1の容器との間に液体の加熱手段を設けている、あ
るいは又、前記液体の加熱手段と熱交換器とがバルブを
介して連結されているもので、凝縮した液体の温度が低
い時予備加熱することができ、第1の容器内での加熱を
必要以上に大きくしなくてもよく圧力と温度の変動を小
さくできる。
【0032】又、前記熱交換器と第1の容器との間に設
けられた液体の加熱手段が容器に収納され、かつ外部に
放熱するための熱交換器が設けられるものであって、該
容器と前記熱交換器と第1の容器との間に設けられたバ
ルブより第1の容器側とをバルブ付のパイプで連結して
いるので、熱交換器を介して熱を取得する必要がない場
合に、その容器に蒸気を導入して凝縮させることができ
る。
【0033】又、水源からバルブを介して給水された水
を前記熱交換器を通過させてタンクに貯水するようにパ
イプにより配管しているので、温水をタンクに給水させ
ることができる。
【0034】又、前記熱交換器とファンコイルユニット
とをポンプを介してパイプにより配管し、該ポンプによ
り熱媒体を前記熱交換器とファンコイルユニットとを循
環させるように構成しているので、ファンコイルユニッ
トにより暖房することができる。
【0035】又、前記熱交換器にヒートポンプを結合
し、必要に応じて追い焚きするように構成しているの
で、ヒートポンプを運転して暖房能力の増強、あるいは
熱交換器に流入した熱が不足した時に追い焚きができ
る。
【0036】又、前記第2の容器と熱交換器との間に容
器内の圧力を調整するためのバルブ付きパイプを取り付
けているので、加熱手段により蓄熱体へ伝熱させる時に
空気を導入することができ、蓄熱体への伝熱性能を高め
ることができる。
【0037】又、前記第3の容器にパイプを介して気体
を集めるタンクを設けているので、タンクからの気体を
蓄熱体の周りに拡散させて蓄熱体への熱伝達を良好にす
ることができる。
【0038】又、蓄熱体と該蓄熱体を加熱する加熱手段
と、熱交換器とを備え、前記蓄熱体と熱交換器とを気体
が循環するように流路が形成されるものであって、前記
流路内に対面する電極を設けるとともに、該電極を電源
に介してリード線で連結している、あるいは又、前記流
路内に設けられ対面する電極を複数にしているので、電
極間に電場をつくることができ、この電場により空気を
循環させて蓄熱体から熱を熱交換器の熱媒体に伝わり、
熱源として利用することができる。上記のように、電場
によって空気を循環するため、ファンを用いることがな
く、騒音を低減できる。また、深夜電力を利用して蓄熱
することができる。
【0039】本発明の蓄熱装置の運転方法は、液体と第
1の加熱手段とを収納した第1の容器において前記第1
の加熱手段により液体を蒸発させ、蓄熱体又は蓄熱材と
第2の加熱手段とを収納した第2の容器において前記第
2の加熱手段により加熱した前記蓄熱体又は蓄熱材を蒸
発させた液体の蒸気を通過させて加熱し、該加熱した蒸
気を第3の容器に収納した熱交換器において熱交換させ
る、あるいは又、液体と第1の加熱手段とを収納した第
1の容器において前記第1の加熱手段により液体を蒸発
させ、蓄熱体又は蓄熱材と第2の加熱手段とを収納した
第2の容器において前記第2の加熱手段により加熱した
前記蓄熱体又は蓄熱材を蒸発させた液体の蒸気を通過さ
せて加熱し、該加熱した蒸気を複数の熱交換器において
それぞれ熱交換させる、あるいは又、加熱手段により蓄
熱体を加熱し、該加熱した蓄熱体を通過する空気の流れ
を電極間に電場を与えて生起させ、蓄熱体を通過した空
気を熱交換器させた後再び前記蓄熱体に流すようにして
いるので、蒸気が循環するため、ファンを用いることが
なく、騒音を低減できる。また、深夜電力を利用して蓄
熱することができる。
【0040】第1の容器の加熱手段あるいはヒータによ
り液体を蒸発し、その液体の蒸気を加熱手段あるいはヒ
ータにより所望の温度に加熱されて蓄熱される、または
深夜電力を利用して蓄熱するため蓄熱体又は蓄熱材が収
納された第2の容器を通過させるときに蓄熱体又は蓄熱
材保有する熱を受けて加熱されるので、高温となり、つ
ぎに熱交換器部で凝縮熱を放出して液化して、第1の容
器に戻るように運転することができ、このサイクルを繰
り返すことにより、熱交換器の熱媒体に伝わり、熱源と
して利用することができる。このため、ファンを用いる
ことがなく、騒音を低減できる。
【0041】又、前記熱交換器にヒートポンプを結合
し、必要に応じて該ヒートポンプを運転するので、暖房
能力の増強をはかることができる。
【0042】蓄熱体又は蓄熱材をあらかじめ加熱し、蓄
熱させているので、運転時の立上りを速やかに行なえ
る。
【0043】
【実施例】本発明の一実施例を図1から図4により説明
する。
【0044】図1は蓄熱装置の構成を示す図である。主
要な部分は、砕石,潜熱蓄熱材を入れたカプセル等から
構成される蓄熱体2を収納した容器1,熱交換器10を
設けた容器9,水,アルコール等である液体5を収納し
た容器4から構成されており、パイプ14,11,8に
よって、図示のように循環ループを構成するように連結
されている。すなわち、容器1と容器4とはバルブ7を
介してパイプ14で接続され、容器4と容器9とは容器
4の下方部に取り付けられたパイプ8で接続され、容器
9と容器1はパイプ11で接続されている。また、容器
1にはヒータ3が、容器4にはヒータ6が液体に浸漬す
るように設けてある。
【0045】この蓄熱装置の操作は、次のようにして行
なう。まず、ヒータ3に入力して、蓄熱体2を所望の温
度に加熱して蓄熱する。またヒータ6にも入力して液体
5を所定温度に高め、その蒸気圧力を高めておく。その
後バルブ7を開いて、容器4内の蒸気をパイプ14を介
して、容器1内の蓄熱体2の周りに導入する。蒸気は蓄
熱体2の保有する熱を受けて過熱され、その後パイプ1
1を通って容器9内に入り、熱交換器10部で凝縮熱を
放出して液化する。この凝縮熱は、熱交換器10内を流
れる水などの熱媒板に伝わり、これにより熱媒体は湯ま
たは蒸気に変る。熱交換器10部にて凝縮した液体は、
パイプ8を通って容器4内に戻り、再びヒータ6により
加熱されて前述したと同じサイクルをくり返す。例え
ば、容器4内の液体を100℃,蓄熱体2を800℃に
加熱しておくと、蓄熱体2の周りを通った蒸気は、60
0℃程度に過熱される。600℃程度に過熱された蒸気
が、熱交換器10部で熱放出された場合、その内部を通
る水などの熱媒体は、80℃以上の湯または蒸気に変
り、この湯または蒸気を暖房や給湯に利用することがで
きる。深夜電力を用いてヒータ3およびヒータ6に通電
し、蓄熱体2,液体5を加熱すれば、深夜電力を高密度
に蓄熱することができるので、昼の間にこの蓄熱を有効
に利用でき、電力の平準化に役立つ。
【0046】図2は図1に示す実施例の変形例を示す蓄
熱装置の構成図である。図2に示す蓄熱装置では、容器
9の下方部のパイプ8の途中にヒータ13を設けた容器
12を設置し、その内部の液体5をヒータ13によって
加熱するようにしたものである。熱交換器10部にて凝
縮した液体5の温度が低い時、パイプ15を介して容器
12内に導入して、これをヒータ13によって予備加熱
した後、パイプ8を介して容器4内に導入する。このよ
うに予備加熱することにより、容器4内に液体5が戻さ
れた時に、ヒータ6の入力を大きくして加熱しなくとも
よく、これにより系内の圧力と温度の変動を小さく抑え
ることができる。
【0047】図3はさらに図2に示す実施例の変形例を
示す蓄熱装置の構成図である。図3に示す蓄熱装置は、
パイプ15の途中にバルブ16を設け、容器4,容器1
2及び容器1と容器9内の圧力を適正に調節するように
したものである。又、パイプ11の途中にバルブ61を
取り付けたパイプ60が分岐されて設けられている。バ
ルブ7を閉めてヒータ6に入力して液体5を加熱する
と、容器4内の圧力が上昇し、パイプ8を逆流して容器
12,パイプ15内に多量の液体5が流入して、ヒータ
6が空焚き状態となる恐れがあるが、このように構成さ
れた蓄熱装置では、このような時にバルブ16を閉じ、
容器12内のヒータ13にも入力して液体5を加熱する
ことができるので、空焚き状態になることが生じてもこ
れを防ぐことができる。また放熱操作時、バルブ7,1
6を開いて蒸気を蓄熱体2の周りに導入した後、容器9
内に導入して凝縮させる際、バルブ16の開度を小さく
して容器1,容器9内の圧力を高め、熱交換器10への
放熱量を高めることもできる。またパイプ11には大気
開放弁であるバルブ61の付いたパイプ60を設けてい
るので、ヒータ3に入力して蓄熱体2を加熱する時に
は、バルブ61を開いて空気を蓄熱体2の周りに導入す
ることができ、ヒータ3から蓄熱体2への伝熱性を高め
ることができる。又、バルブ7を開いて、容器4内の蒸
気を蓄熱体2の周りに導入する時には、内部の空気をバ
ルブ61を介して外部に放出した後、バルブ61を閉じ
る操作を行う。又、空気を排除する方法としては、真空
ポンプを用いてもよく、また液体5と大気との蒸気圧差
を利用してもよい。なお、バルブ61の付いたパイプ6
0を設ける場所としては、容器1,容器9,パイプ1
4,15部のいずれかでもよい。
【0048】図4は、図3に示す実施例の変形例の構成
図である。図4に示す蓄熱装置では、パイプ8を太く
し、容器4と容器12を一体化している。このように構
成するとバルブ7を閉じてヒータ6に入力し、液体5を
加熱する場合、液体5が容器12内に多量に逆流し、液
面が不均衡になることがなくなる。
【0049】本発明の他の実施例を図5,図6により説
明する。
【0050】図5は本実施例の蓄熱装置の構成図であ
る。本実施例のものも図2に示す蓄熱装置と同様の構成
であるが本実施例では、パイプ11部にバルブ17を設
け、パイプ11の途中でかつバルブ17より容器1に近
い部分と、容器12とをバルブ19の付いたパイプ20
によって連結したものである。また、容器12部にはヒ
ータ13とともに熱交換器21を設けてある。又、パイ
プ8の途中にバルブ18を設けている。このように構成
することにより、放熱操作時、熱交換器10を介して熱
を取得する必要がなくなった場合、バルブ7,17を閉
じ、バルブ19を開いて、蒸気をパイプ20を介して容
器12内に導入して凝縮させることができる。この時、
熱交換器21部にて放出された凝縮熱は、その内部を通
る熱媒体に伝わり、外部に除去される。又、パイプ18
の途中に設けたバルブ18は、容器4内の液体5をヒー
タ6によって加熱する際、バルブ18を閉じて液体5が
パイプ8を通って容器12に逆流しないようにしたもの
である。このようにするとヒータ6の空焚きを防止する
ことができる。
【0051】図6は図5に示す蓄熱装置の変形例の構成
図である。図6に示す蓄熱装置は、熱交換器21部にて
放出された凝縮熱を、ポンプ22,パイプ30,31,
熱交換器23を用いて、容器25内の水などの液体24
に回収するように構成したものである。容器25には、
バルブ27を介してパイプ29とバルブ26を介してパ
イプ28が取り付けられているが、バルブ27とパイプ
29は、容器25の給水に、バルブ26とパイプ28は
容器25の排水に用いるために設けたものである。本実
施例において、熱交換器21,23,ポンプ20,パイ
プ30,31は、蒸発性液体を利用した熱サイホンある
いはヒートパイプに変えてもよい。このように構成する
ことにより、凝縮熱を有効に回収することができる。
【0052】本発明の他の実施例を図7に示す。
【0053】図7は本実施例の構成図である。本実施例
の蓄熱装置は、図2に示す蓄熱装置と同様の構成である
か、容器9の上部にパイプ32を介してタンク33を取
付け、内部に気体34を封入している。又、パイプ11
とパイプ8の途中には、それぞれバルブ17とバルブ1
8が設けられている。ヒータ3によって蓄熱体2を加熱
する時には、この気体34は蓄熱体2の周りに拡散して
いて、ヒータ3から蓄熱体2への熱伝達は極めて良好と
なる。放熱時において、バルブ7を開いて、容器4内の
蒸気をパイプ14を介して容器1内の蓄熱体2の周りに
導入すると、この気体34はパイプ11,バルブ17を
通ってタンク33内に集められる。このため蓄熱体2に
よって過熱された蒸気は、容器9内の熱交換器10部に
て速やかに凝縮して、凝縮器を放出する。
【0054】図8は本発明の他の実施例を示す蓄熱装置
の構成図であり、パイプ15の周りにヒータ13aを巻
き付け、容器12とヒータ13を省略したものである。
このようにすることにより、装置をコンパクトにするこ
とができる。
【0055】本発明の他の実施例を図9,図10に示
す。
【0056】図9は本実施例を示す蓄熱装置の構成図で
ある。本実施例の装置は、図1に示す蓄熱装置と同様の
構成であるが、本実施例では容器1内の下方部に板35
を設け、この板35にパイプ式熱交換器36を図示のよ
うに設けている。又、パイプ8の途中にバルブ18を設
けている。この熱交換器36の周りには蓄熱材2aが充
填されているが、蓄熱材2aとしては、シリコン系高温
熱媒体,フッ化リシウム等の高温型潜熱蓄熱材などが用
いられる。容器4内で発生した蒸気は、バルブ7,パイ
プ14を通った後、熱交換器36に入り、ここで過熱さ
れた後、パイプ11を通って容器9内に入り、熱交換器
10に放熱する。このようにすると、熱交換器36,容
器9,容器4、それらを循環ループ状に連結するパイプ
8,14,11,15から成す密閉系を何ら分解するこ
となく、容器1内の蓄熱材2aの取り換えと補充が容易
に行える。
【0057】図10は図9に示す蓄熱装置の変形例の構
成図である。図10の蓄熱装置では、複数本に分岐した
パイプ14にパイプ式熱交換器36を直接取付け、その
上端を容器1の上部に設けたマニホルド37に接続して
いる。このようにすると容器1の上部は開放型にするこ
とができ、蓄熱材2aの充填,補充等が極めて容易とな
る。
【0058】本発明の他の実施例を図11,図12に示
す。図11に示す蓄熱装置では、図1に示す蓄熱装置と
同様な構成であるが、パイプ11,パイプ8にはそれぞ
れバルブ17,18が設けられ、容器9内に複数の熱交
換器10a,10b,10cが設けてあり、各熱交換器
は水源38とパイプ40a,40b,40cにより、バ
ルブ39a,39b,39cを介して図示のように連結
されている。また、各熱交換器の出口側はパイプ41
a,41b,41cによって連結され、それらの端部は
それぞれタンク42a,42b,42cに開放されてい
る。蓄熱装置をこのように構成することにより、複数の
熱供給場所すなわちタンク42a,42b,42cに独
立に湯を供給することができる。
【0059】図12は図11に示す蓄熱装置の変形例の
構成図である。この蓄熱装置では、パイプ8の端部に設
けたマニホルド8d,パイプ11の端部に設けたマニホ
ルド11dを設け、マニホルド8d,11dにそれぞれ
バルブ17a,17b,17cを介して複数のパイプ15
a,15b,15cおよび11a,11b,11cを設
け、各容器9a,9b,9cを並列に循環路を構成する
ように連結したものである。各容器9a,9b,9cに
は、それぞれ熱交換器10a,10b,10cが設けて
あり、バルブ39a,39b,39cを介して取り付け
られた入口パイプ40a,40b,40cおよび出口パ
イプ41a,41b,41cによって連結されている。
バルブ39a,39b,39cを介して水を各熱交換器
に通すと、各タンク42a,42b,42cに湯が貯え
られる。
【0060】本発明の他の実施例を図13から図16に
示す。本実施例では、電場を利用して風を作り、この風
を蓄熱体周りおよび熱交換器内に導入するように構成し
ている。すなわち、次のように構成されている。蓄熱体
2を収納した容器1にはダクト8と11が形成されてお
り、両ダクト8,11は熱交換器10を収納したダクト
15に、図示のように連結されている。蓄熱体2の上方
部には電極51a、下方部には51bが設けてあり、リ
ード線52a,52bによって電源50に接続されてい
る。電源50によって電極51a,51bに電場が与え
られると、蓄熱体2周りの空気などの気体は移動し始
め、蓄熱体2の保有する熱は、空気に伝えられ、ダクト
11を通って熱交換器10部へ導入され、ダクト8を通
って循環される。高温度になった空気の保有する熱は、
熱交換器10を介して流水に伝えられ、流水は湯または
蒸気に変える。
【0061】図14は図13に示す蓄熱装置の変形例の
構成図である。この蓄熱装置では、蓄熱体2の内部にも
電極51b,51cを設け、電場によって生ずる風を強
くしている。本実施例では電極51a,51bはリード
線52a,52bによって電源50aに接続され、また
電極51c,51dはリード線52c,52dによって
電源50bに接続されている。
【0062】図15は図13に示す蓄熱装置の変形例で
ある蓄熱装置の構成図である。この蓄熱装置では、熱交
換器10の上部に電極51a,下部に電極51bを設
け、それぞれリード線52a,52bによって電源50
に接続している。
【0063】なお、電極51a,51bは、図16に示
すように、ダクト15の途中に電極51a,51bを設
け、それぞれリード線52a,52bを用いて電源50
に接続してもよい。
【0064】本発明の他の実施例を図17,図18に示
す。
【0065】図12に示す実施例では蓄熱体2に蓄熱し
た熱を、熱交換器を介して給湯に利用するものであった
が、本実施例は、暖房に利用するものである。すなわち
基本的な構成は図1に示すものと同様な構成であるが、
パイプ11,8にはそれぞれバルブ17,18が設けら
れ、熱交換器10には、パイプ64を介してファンコイ
ルユニット60が接続されている。ファンコイルユニッ
ト60は、熱交換器61とファン62から構成されてい
るが、パイプ64の途中にはポンプ63が設けてあり、
パイプ64内の水などの熱媒体を熱交換器10および熱
交換器61内に循環させ、熱交換器10側から熱交換器
61側へ熱輸送して暖房をするものである。なお、図1
2に示す給湯に利用するシステムと、本実施例の暖房シ
ステムを複合して利用してもよい。
【0066】図18は図17に示す蓄熱装置の変形例で
ある蓄熱装置の構成図である。この蓄熱装置ではヒート
ポンプ80を熱交換器10と熱交換器61の間に設け、
熱交換器10に流入する熱が不足した時、あるいはその
温度が低下した時、追い焚きができるように構成したも
のである。すなわち、容器9内の熱交換器10とタンク
42の熱交換器61とは、減圧機構68を介したパイプ
70,パイプ71と並列でバルブ65が取付けられたパ
イプ69およびバルブ66が取付けられたパイプ73,
パイプ73と並列で圧縮機75,バルブ67が取付けら
れたパイプ74によって接続されている。通常の運転の
時は、バルブ65,66を開き、バルブ67は閉じてお
く。このときサイクル内部のフロンなどの熱媒体は、熱
交換器10内で蒸発し、パイプ69,バルブ65,パイ
プ71を介して熱交換器61内に到達し、凝縮熱を放出
して液化する。この熱は熱交換器61の外面より、タン
ク42内の液体24に伝わり、液体を加熱する。一方、
熱交換器61内にて凝縮した熱媒体は、パイプ76,バ
ルブ66,パイプ73を通って熱交換器10内に戻り前
と同じように循環をくり返す。追い焚き時には、バルブ
65,66を閉じ、バルブ67を開いておき、圧縮機7
5を運転すると熱交換器10内の熱媒体はパイプ74,
バルブ67を通って圧縮機75内へ入り、ここで圧縮さ
れ昇温する。その後パイプ72,76を通って熱交換器
61内へ入って凝縮する。この時発生する凝縮熱は熱交
換器61外面より液体24に伝わる。熱交換器61を出
た後の熱媒体はパイプ71,70を通り膨脹弁またはキ
ャピラリーチューブからなる減圧機構68を通って熱交
換器10内へ戻される。かくしてヒートポンプ80によ
って追い焚きが行なわれる。なおこのようなヒートポン
プ80の作用を利用して、図17に示すファンコイルユ
ニット60内の熱媒体の昇温を行ない、暖房力の増強に
使ってもよく、またヒートポンプ80を用い、給湯と暖
房を複合したシステムを使ってもよい。
【0067】また図17、あるいは図18に示す蓄熱装
置に、図13から図16に示す電場を利用する装置を適
用してもよいことは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蓄熱装置
およびその運転方法によれば、第1に、液体を蒸発さ
せ、その蒸気を蓄熱体を通過させた後、熱交換器で凝縮
させて循環するようにする、あるいは電場により空気を
循環させているので、従来のようにファンを用いなくて
よく、静粛で高温度にしても信頼性の高い蓄熱装置およ
びその運転方法を提供できる。又、装置全体を小形化で
きる効果がある。
【0069】第2に、予め蓄熱体に蓄熱させておいて、
蓄熱装置を起動することができるので、湯などを取り出
す時の立上り時間が短い蓄熱装置およびその運転方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す蓄熱装置の構成図であ
る。
【図2】図1に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装置の
構成図である。
【図3】図2に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装置の
構成図である。
【図4】図3に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装置の
構成図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図で
ある。
【図6】図5に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装置の
構成図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図で
ある。
【図9】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図で
ある。
【図10】図9に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装置
の構成図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図
である。
【図12】図11に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装
置の構成図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図
である。
【図14】図13に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装
置の構成図である。
【図15】図13に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装
置の構成図である。
【図16】図13に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装
置の構成図である。
【図17】本発明の他の実施例を示す蓄熱装置の構成図
である。
【図18】図17に示す蓄熱装置の変形例である蓄熱装
置の構成図である。
【符号の説明】
1,5,9,12…容器、2…蓄熱体、2a…蓄熱材、
3,6,13…ヒータ、7,16,17,18,19…
バルブ、8…パイプまたはダクト、10,21,36…
熱交換器、11…パイプまたはダクト、14…パイプ、
15…パイプまたはダクト、50,50a,50b…電
源、51a,51b,51c,51d…電極、60…フ
ァンコイルユニット、64…圧縮機、80…ヒートポン
プ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】深夜電力により蓄熱体に蓄熱し、この蓄熱
    を昼の間に利用する蓄熱装置において、 液体と該液体を蒸発させるための第1のヒータとを収納
    した第1の容器と、 前記蓄熱体と前記蓄熱体を加熱する第2のヒータとを収
    納した第2の容器と、 熱交換器を収納した第3の容器と、 前記第1の容器で蒸発した液体の蒸気が第2の容器、第
    3の容器の順に循環するように連結するパイプと、 前記第1の容器と前記第2の容器との間に設けられたバ
    ルブと、 を備え、前記第2のヒータおよび前記第1のヒータに通
    電し、前記蓄熱体を加熱すると共に前記液体を所定温度
    に高め蒸発させ、その後前記バルブを開くことを特徴と
    する蓄熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のものにおいて、前記第3
    の容器と前記第1の容器との間に前記熱交換器で凝縮す
    る前記液体を予備加熱する第3のヒータが収納された第
    4の容器を設置したことを特徴とする蓄熱装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のものにおいて、前記第3
    の容器と前記第1の容器との間に前記熱交換器で凝縮す
    る前記液体を予備加熱する第3のヒータが収納された第
    4の容器を設置し、前記第3の容器と前記第4の容器と
    の間に第2のバルブを設けたことを特徴とする蓄熱装
    置。
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