JP2001028129A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2001028129A
JP2001028129A JP11200202A JP20020299A JP2001028129A JP 2001028129 A JP2001028129 A JP 2001028129A JP 11200202 A JP11200202 A JP 11200202A JP 20020299 A JP20020299 A JP 20020299A JP 2001028129 A JP2001028129 A JP 2001028129A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前置増幅器のスルーレートを増大させること
なく、サーボ誤差信号の誤差を防止し、記録時のサーボ
動作の精度を向上させるようにした光ディスク装置を提
供する。 【解決手段】 本装置20は、光ディスクからの反射光
を複数分割方式で受光する信号検出用受光素子と、信号
検出用受光素子の出力電流をそれぞれ電圧に変換する前
置増幅器とを備えた誤差検出機構を有し、光ディスクに
照射する光パワーを変調することによって、光ディスク
に情報信号を記録する光ディスク装置である。前置増幅
器37a〜37dが、周波数帯域を制限する周波数帯域
制限手段を備え、記録/再生制御信号の入力により記録
時に周波数帯域制限手段を動作させ、かつ再生時に動作
させないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変調した光パワー
を光ディスクに照射して情報を記録する光ディスク装置
に関し、更に詳細には、記録動作時のサーボ性能を向上
させる構成を備えた光ディスク装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、光ディスク等の光情
報記録媒体の記録再生装置であって、通常、光ディスク
に情報を記録し、また光ディスクに記録された情報を再
生する光ヘッド、光ディスク上の所望の位置に光ヘッド
を動かすアクセス機構、光ディスクを保持し回転する回
転機構、光ヘッドやアクセス系の制御回路、再生/記録
信号の信号処理回路等を備えている。
【0003】ここで、図6を参照して、従来の光ディス
ク装置の構成、特にサーボ誤差検出系、及びマルチパル
ス記録系の構成を説明する。図6は従来の光ディスク装
置の構成を示すブロック図である。従来の光ディスク装
置11は、光学系と、データ再生系、サーボ誤差検出
系、データ記録を含むマルチパルス記録系等を備えてい
る。光学系 光ディスク装置11は、光学系を光ヘッド61にパッケ
ージされた形で備えている。即ち、光学系は、光源とし
て設けられた半導体レーザ1、レーザ光を平行光にする
コリメータレンズ2、平行なレーザ光の一部をスプリッ
トするビームスプリッタ3、パワーモニタ用フォトダイ
オード4、レーザ光を光ディスク6上に集光する対物レ
ンズ5、対物レンズ5を支持し、制御する2軸アクチェ
ータ7、光ディスク6の反射光を集光する円筒レンズ8
及び集光レンズ9、並びに、信号検出用フォトダイオー
ド10から構成され、パッケージとして光ヘッド61に
収容されている。パワーモニタ用フォトダイオード4は
ビームスプリッタ3でスプリットされたレーザ光を光電
変換してレーザ光の光強度信号として出力し、2軸アク
チェータ7はサーボ回路36の指令に従ってフォーカス
方向およびトラッキング方向に対物レンズ5を制御す
る。
【0004】光学系では、半導体レーザ1から出射した
光は、コリメータレンズ2を通って平行光となってビー
ムスプリッタ3に入る。ビームスプリッタ3に入射した
光の一部が反射してパワーモニタ用フォトダイオード4
に入射し、光電変換されて電流として出力される。パワ
ーモニタ用フォトダイオード4の出力電流は、前置増幅
器21で電圧信号に変換された後、レーザ出力制御回路
22に入力される。レーザ出力制御回路22は、半導体
レーザ1が所定の光パワーでレーザ光を発光するよう
に、レーザ駆動回路23を制御する。
【0005】一方、ビームスプリッタ3を透過した光
は、対物レンズ5によって光ディスク6上に集光する。
対物レンズ5は、2軸アクチェータ7によって支持され
ており、サーボ回路36の指令に従ってフォーカス方向
およびトラッキング方向に動くようになっている。光デ
ィスク6で反射した光は、再び、ビームスプリッタ3に
入射し、そこで反射して、円筒レンズ8及び集光レンズ
9によって集光され、信号検出用フォトダイオード10
に入射する。信号検出用フォトダイオード10は4個の
受光素子10A〜Dに分割されており、その中央付近に
光ビームが入射する。
【0006】データ再生系 光ディスク装置11は、データ再生系として、前置増幅
器31a〜31d、加算器32、及び再生信号処理回路
33を備えている。受光素子10A〜10Dの出力電流
は、それぞれ、前置増幅器31a〜31dで電圧信号に
変換されたのち、4つの電圧信号出力が加算器32によ
って加算されて、再生RF信号(A+B+C+D)が生
成される。再生RF信号は、再生信号処理回路33に入
り、光ディスクに記録されていたデータが復元、再生さ
れる。
【0007】サーボ誤差検出系 光ディスク装置11では、光ディスク6の記録膜上に光
スポットを集光させる「フォーカス・サーボ」や、光デ
ィスク6の所定のトラックを走査させる「トラッキング
・サーボ」が行われる。サーボ誤差検出系として、光デ
ィスク装置11は、前置増幅器31a〜31d、LPF
(Low Pass Filter :低域通過フィルタ)34a〜34
d、誤差信号生成回路35、及びサーボ回路36を備え
る。サーボ動作に必要なサーボ誤差信号は、光ディスク
6から反射してきた光ビームを複数個、例えば4個に分
割された受光素子10A〜Dで受光し、各受光素子10
A〜Dの出力を所定の方式で演算することによって得ら
れる。
【0008】光ディスク装置11のサーボ誤差検出系の
構成は、フォーカス誤差信号の検出には非点収差法を、
及びトラッキング誤差信号の検出にプッシュプル法を用
いたものの一例である。前置増幅器31a〜31dの出
力からLPF34a〜34dによって情報信号成分を除
去したのち、誤差信号生成回路35において下記に示す
所定の演算が行われ、サーボ誤差信号が生成される。 フォーカス誤差信号(非点収差法) :(A+C)
−(B+D) トラッキング誤差信号(プッシュプル法):(A+D)
−(B+C) サーボ誤差信号が所定の値を保つように、サーボ回路3
6によって2軸アクチェータ7を制御することにより、
フォーカス・サーボ、及びトラッキング・サーボが行わ
れる。
【0009】サーボ誤差信号は、このように、信号検出
用フォトダイオード10の4分割された受光素子10A
〜D間の出力の演算によって生成されるが、後述する本
発明にとって重要なことは、各受光素子の入射光量、従
って各受光素子の出力が、必ずしも等しくなっていない
ということである。光学系の調整状態、光ディスクの傾
き、トラッキング動作に伴う対物レンズの移動などによ
って、各受光素子10A〜Dへの入射光量、従って各受
光素子の出力は、変動する。
【0010】マルチパルス記録系 照射する光パワーを変調することによって光ディスクに
情報信号を記録するいわゆる「光変調記録方式」を用い
て高密度記録を行うためには、光ディスク6の記録膜上
の温度制御が重要である。そのため、一つの記録マーク
を記録する場合にも、複数のパルスを組み合わせた発光
波形が用いられる。これは「マルチパルス記録」と呼ば
れており、その一例を図7に示す。図7はマルチパルス
記録波形を示す波形図である。マルチパルス記録(以
下、簡単に記録パルスと言う)の波形は、図7に示すよ
うに、記録パワー、消去パワー及び冷却パワーのパルス
列で構成され、記録マークの長短及びマーク間隔に応じ
て、記録パワーのパルス数及び消去パワーのパルス幅が
異なる。このように、記録時のレーザ発光波形は、記録
される情報信号よりも遙に高い周波数成分をもってい
る。
【0011】図6に示す光ディスク装置11では、記録
データは、記録信号処理回路41にてエラー訂正コード
など必要な信号が付加された後、変調される。さらに、
上述のマルチパルス記録を行うために、記録パルス生成
回路42においてパルス信号列が生成され、レーザ駆動
回路23に送られる。レーザ駆動回路23は、記録パル
ス生成回路42が指示するタイミングおよびレーザ出力
制御回路22が指示する光パワーで発光するように、半
導体レーザ1を駆動する。
【0012】システム・コントローラー51は、光ディ
スク装置11全体の制御を行う。例えば、記録/再生制
御信号は、記録及び再生の指示に応じてシステム・コン
トローラー51で生成され、レーザ出力制御回路22、
記録パルス生成回路42、再生信号処理回路33、記録
信号処理回路41などに送られて、それぞれの動作を記
録動作から再生動作に、又はその逆に変更させる。
【0013】尚、図6に図示していない要素として、光
ディスク6を回転させスピンドル・モータや、光学系を
半径方向に移動させるスレッド・モータ、それらに付随
するサーボ系、外部との信号のやりとりをするインター
フェース部分などがあるが、本発明に関係しないので、
ここでは省略した。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーボ誤差
検出系の前置増幅器のスルーレートには、制限があっ
て、後述するように、ある程度以上には大きくすること
は難しい。そのため、従来のサーボ誤差検出系には、以
下に説明するように、前置増幅器のスルーレート制限に
起因した記録パルス歪みに伴って、サーボ誤差信号に誤
差が生じ、記録時のサーボ動作の精度を向上させること
が難しいという問題があった。以下にこの問題を詳細に
説明する。
【0015】(a)増幅器のスルーレート制限による歪
上述したように、マルチパルス記録では、情報信号より
も遙に周波数が高く、振幅の大きな光パルス列からなる
記録パルスが、光ディスク6で反射されて信号検出用フ
ォトダイオード10に入射する。この記録パルスが前置
増幅器31a〜31dのスルーレート制限によって非線
形歪みを受け、その結果、サーボ誤差信号に用いられる
低域成分に誤差を生じる。ここで、図8を参照して、前
置増幅器のスルーレート制限による非線形歪みの概念を
説明する。図8は前置増幅器のスルーレート制限による
波形歪みと平均レベル変化を示す波形図である。図8
(a)に示す本来の記録パルスの波形が、たとえば前
置増幅器に与えられた20V/μsのスルーレート制限
を受けると、図8(a)に示すようなような記録パルス
の波形となる。
【0016】図8(a)に図示する120nsの区間に
ついて、本来の記録パルスの波形の平均レベル及びス
ルーレート制限を受けた記録パルスの波形の平均レベ
ルをそれぞれ計算する。 本来の記録パルスの波形の平均レベル 図8(b)に示す本来の記録パルスの波形の網掛け部分の面積 =1V×(20ns+10ns+20ns) =50V・ns ∴平均レベル=0.42V スルーレート制限を受けた記録パルスの波形の平均レベル 図8(c)に示す波形の網掛け部分の面積 =30V・ns ∴平均レベル=0.25V となる。
【0017】すなわち、前置増幅器のスルーレート制限
を受けた結果、記録パルスの波形の平均レベルは、本来
の記録パルスの波形の平均レベルの約60%に低下す
る。また、本来の記録パルスの波形の振幅が、1Vよ
りもさらに大きくなっても、スルーレート制限を受けた
記録パルスの波形は、変化せずに、さらに差が大きく
なることから、振幅によって誤差の大きさが変化するい
わゆる非線形歪みとなる。
【0018】ここで、更に図9を参照して、シミュレー
ション結果に基づいた具体的な例を挙げて説明する。図
9(a)はシミュレーションのモデルの等価回路を示す
回路図であり、図9(b)はモデルのフォトダイオード
に入射する光波形を示す波形図である。シミュレーショ
ン用のモデルは、図9(a)に示すように、フォトダイ
オードと帰還付き前置増幅器(電流−電圧変換器)とを
直列に接続した回路であって、小信号周波数帯域は50
MHz(−3dB)、スルーレートは20V/μs、最
大出力振幅は1.4V、及び感度(フォトダイオードの
感度×(電流−電圧変換抵抗値))は1000V/Wで
ある。そして、モデルのフォトダイオードに図9(b)
に示す光波形を入射した場合について、入射パワーに対
する出力電圧平均レベルをシミュレーション計算によっ
て求めた。
【0019】入射した光波形の光パワーは、Ppeak(ピ
ークパワー)と、Pbias(バイアスパワー)の2値をと
り、Pbias=0.2×Ppeakと設定した。この光波形
は、チャンネルクロック50MHz(ウィンドウ幅:T
w=20ns)で、それぞれ、4×Tw幅のマークとス
ペースを交互に記録する場合を想定している。
【0020】入射パワーに対する出力電圧平均レベルの
変化をシミュレーションした結果を図10に示す。図1
0で、横軸はフォトダイオードに入射するPpeak(ピー
クパワー)であり、縦軸は前置増幅器の出力電圧平均レ
ベルを示す。図10中の実線が、本来の記録パルスの平
均レベルであり、黒四角が前置増幅器の出力電圧平均レ
ベルである。入射パワーが増大して、出力電圧が大きく
なるにつれて、前置増幅器の出力電圧平均レベルは、本
来の値より低くなっており、図8で説明した非線形性を
確認することできる。
【0021】次に、Ppeak=1200μWにおける前置
増幅器の出力電圧波形を図11に示す。図11中、破線
が本来の記録パルスの出力波形であり、太実線が20V
/μsのスルーレート制限を受けた記録パルスの波形で
ある。スルーレートで制限されているため、図8(a)
のと同様に、直線的な折れ線の波形となる。
【0022】(b)増幅器スルーレート制限歪みが及ぼ
す影響 このように、記録パルスが、前置増幅器でスルーレート
制限歪みを受けた場合、その低域成分に誤差を生じ、し
かも、その誤差は、前置増幅器の出力電圧、すなわち受
光素子の入射光量によって変化する。一方、「従来の技
術」で説明したように、サーボ誤差信号は、複数、例え
ば4個に分割された受光素子のそれぞれの出力電流信号
を所定の方式で演算して生成される。全ての各受光素子
に対する入射光量が、同じ入射光量となっていれば、ス
ルーレート制限歪みによる誤差は、演算の過程で相殺さ
れるが、前述したように、実際には、各受光素子の入射
光量は必ずしも等しくなっていないので、そのため、誤
差量が受光素子毎に異なることとなり、演算によって得
られるサーボ誤差信号にも誤差が生じる。その結果、記
録動作中に焦点ずれやトラックずれが生じることにな
り、精度の高い記録を行うことが難しい。
【0023】(c)スルーレート増大に伴う問題 スルーレート制限歪みを避ける一つの方法として、前置
増幅器のスルーレートを増大させることが考えられる。
例えば、回路のバイアス電流を増やして負荷駆動能力を
大きくすることにより、スルーレートを増大させること
ができる。しかし、これは、消費電力の増加を招くと同
時に前置増幅器が発生する雑音も増加させてしまうとい
う問題がある。光ディスクの高密度化に伴い、前置増幅
器の低雑音化は重要な課題であり、雑音の増加は好まし
くない。また、広帯域化及び低雑音化を図るために、前
置増幅器は光ヘッド上に搭載されることが多く、消費電
力の増加による熱の発生は、光学系の信頼性を低下させ
ることに繋がる。特に、フォトダイオードと前置増幅器
をモノリシックに集積して透明樹脂パッケージに収めた
受光素子においては、熱の発生がパッケージの光学特性
を劣化させることから、消費電力の増加は避けるべきで
ある。以上の説明から明らかなように、スルーレート制
限歪みを避けるために、前置増幅器のスルーレートを増
大させることは好ましくない。
【0024】そこで、本発明の目的は、前置増幅器のス
ルーレートを増大させることなく、サーボ誤差信号の誤
差を縮小し、記録時のサーボ動作の精度を向上させるよ
うにした光ディスク装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクか
らの反射光を複数分割方式で受光する信号検出用受光素
子と、信号検出用受光素子の出力電流をそれぞれ電圧に
変換する前置増幅器とを備えたサーボ誤差検出機構を有
し、変調した光パワーを光ディスクに照射して情報を記
録する光ディスク装置において、前置増幅器が、周波数
帯域を制限する周波数帯域制限手段を備え、記録/再生
制御信号の入力により記録時に周波数帯域制限手段を動
作させ、かつ再生時に動作させないようにすることを特
徴としている。
【0026】本発明では、記録動作時に、サーボ誤差信
号生成用として設けられたフォトダイオード用前置増幅
器の周波数帯域を周波数帯域制限手段によって制限し
て、フォトダイオード用前置増幅器のスルーレート制限
による記録パルス歪みを緩和している。これにより、サ
ーボ誤差信号の誤差を縮小し、記録時のサーボ動作の精
度を向上させることができる。
【0027】本発明の好適な実施態様では、周波数帯域
制限手段は、記録動作中の前置増幅器のスルーレート、
最大出力振幅及び周波数帯域を、それぞれ、SRamp 、
Vomax 、及びfcampとするとき、 fc amp ≦SRamp /(2×π×Vo max ) (1) を満足するように記録動作中の前置増幅器の周波数帯域
を制限する。尚、πは円周率である。
【0028】本実施態様では、以上の構成により、前置
増幅器の出力電圧はスルーレート制限歪みを受けること
がなくなるので、その低域成分であるサーボ誤差信号の
誤差も生じない。すなわち、記録動作中も高精度のサー
ボ動作を行うことができる。
【0029】更に、図1及び図2を参照して、本発明の
周波数帯域制限手段の作用を説明する。図1は、振幅V
o max のステップ入力信号に対して、時定数τで帯域制
限された出力信号Vo (t)の応答特性を示している。
ステップ入力の立ち上がりをt=0とすると、この応答
特性は、 Vo (t)=Vo max ×{1−exp(−t/τ)} (2) で表される。この応答が持つ最大スルーレートSRmax
は、t=0の場合であり、 SRmax =dVo (t)/dt|t=0=Vo max /τ (3) 一方、時定数τで帯域制限された系の−3dB帯域幅f
c は、 fc =(2×π×τ)]1 (4) である。従って、(3)式と(4)式から fc =SRmax /(2×π×Vo max ) (5) という関係が成立する。
【0030】(5)式より、fc で帯域制限された系
は、(5)式の関係から求められるSRmax を超えるス
ルーレート成分をもたないことになる。したがって、記
録中に(1)式を満たすように前置増幅器の周波数帯域
を制限することによって、前置増幅器のスルーレートS
Ramp を超える成分は無くなり、スルーレート制限歪み
による低域成分の誤差は生じなくなる。
【0031】次に、図9に示した具体例によって、前置
増幅器の周波数帯域制限の効果を説明する。この例で
は、 SRamp =20V/μs、 Vo max =1.4V であるから、 fcamp≦20(V/μs)/(2×π×1.4) ≦2.27MHz に帯域制限すれば良い。
【0032】周波数帯域を2.27MHzに下げて、図
9に示す例と同様にして、シミュレーションを行った。
周波数帯域を2.27MHzに下げたときの入射パワー
に対する出力電圧平均レベルの変化をシミュレーション
した結果を、周波数帯域50MHzに比較して、同じ
く、図10に示す。が2.27MHzに帯域制限した前
置増幅器の出力電圧平均レベルであり、実線で示した本
来の記録パルスの平均レベルと一致した。Ppeak=12
00μWにした前置増幅器の出力電圧波形を図2に示
す。前置増幅器に与えた周波数帯域制限の効果により、
図11に示すスルーレート制限を受けた波形に比べて、
折れ線の傾斜が著しく緩やかになっており、スルーレー
ト制限を受けていないことが判る。
【0033】また、本発明は、スルーレート制限に起因
する記録パルスの歪みのみならず、オーバーシュート又
はアンダーシュートによって生じるサーボ誤差信号の誤
差に対しても抑止効果を持っている。
【0034】本発明の更に好適な実施態様では、周波数
帯域制限手段を備えた前置増幅器は、増幅器に並列に接
続された帰還抵抗と、増幅器に並列に接続され、かつ相
互に縦続接続されたスイッチ及び帰還容量とを備える。
【0035】本実施態様では、帰還抵抗と帰還容量とか
ら定まる時定数τを、式(1)が満足されるように、定
めることにより、記録時には、システム・コントローラ
からの記録/再生制御信号によってスイッチをオンにす
ると、時定数回路が働き、前置増幅器の周波数帯域を制
限することができる。再生時には、システム・コントロ
ーラからの記録/再生制御信号によってスイッチをオフ
にすることによって、周波数帯域制限機能が消失し、広
帯域の電流−電圧変換を行う。
【0036】本発明の更に好適な別の実施態様では、周
波数帯域制限手段を備えた前置増幅器は、増幅器に並列
に接続された第1帰還抵抗と、増幅器に並列に接続さ
れ、かつ相互に縦続接続されたスイッチ及び帰還容量
と、帰還容量に並列に接続された第2帰還抵抗とを備え
る。
【0037】本実施態様では、システム・コントローラ
からの記録/再生制御信号によってスイッチをオンにす
ると、電流−電圧変換抵抗は第1帰還抵抗と第2帰還抵
抗の並列抵抗値に下がることから、信号検出用受光素子
の出力電流の増大による前置増幅器の出力飽和を回避し
易くなる。また、第1帰還抵抗及び第2帰還抵抗の並列
抵抗値と、帰還容量とから定まる時定数τを、式(1)
が満足されるように、定めることにより、記録時には、
システム・コントローラからの記録/再生制御信号によ
ってスイッチをオンにすると、時定数回路が働き、前置
増幅器の周波数帯域を制限することができる。再生時に
は、システム・コントローラからの記録/再生制御信号
によってスイッチをオフにすることによって、周波数帯
域制限機能が消失し、広帯域の電流−電圧変換を行う。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る光ディスク装置の実施形
態の一例であって、図3は本実施形態例の光ディスク装
置の構成を示すブロック図、図4(a)及び(b)は、
それぞれ、帯域制限機能付き前置増幅器の回路図であ
る。本実施形態例の光ディスク装置20は、図3に示す
ように、信号検出用フォトダイオード用の前置増幅器3
1a〜31dを、帯域制限機能付き前置増幅器37a〜
37dに変更したこと、システム・コントローラ51で
生成される記録/再生制御信号を帯域制限機能付き前置
増幅器37a〜37dに入力するようにしたことを除い
て、図6に示す従来の光ディスク装置11と同じ構成を
備えている。
【0039】帯域制限機能付き前置増幅器37a〜37
dは、利得切換えを持たない前置増幅器であって、前置
増幅器の基本機能は電流−電圧変換であり、図4(a)
に示すように、前置増幅器101に並列に接続され、増
幅器101に負帰還をかける帰還抵抗102と、前置増
幅器101に並列に接続され、かつ縦続接続された帰還
容量103及びスイッチ104とから構成されている。
フォトダイオード106のアノードからの出力電流は、
増幅器101の反転入力端に入力される。フォトダイオ
ード106のカソードをVbiasに接続して逆バイアスを
印加することにより、フォトダイオード106の高速化
及び高感度化を図っている。
【0040】本実施形態例の光ディスク装置20では、
この構成により、記録動作時には、(1)式の条件を満
たすように帯域制限機能付き前置増幅器37a〜37d
の周波数帯域を制限する。即ち、帰還抵抗102と帰還
容量103とから定まる時定数τを、式(1)が満足さ
れるように、定めることにより、記録時には、システム
・コントローラ51からの記録/再生制御信号によって
スイッチ104をオンにすると、時定数回路が働き、前
置増幅器101の周波数帯域を制限することができる。
再生時には、システム・コントローラ51からの記録/
再生制御信号によってスイッチ104をオフにすること
によって、周波数帯域制限機能が消失し、広帯域の電流
−電圧変換を行う。
【0041】具体的な周波数帯域は、システムや使用す
るデバイスによって異なるが、例えば、図9のシミュレ
ーション条件では、周波数帯域は、図5に示すように、
調整されることになる。すなわち、信号再生時には50
MHz(−3dB)の周波数帯域を持たせる一方、記録
時には周波数帯域を2.27MHz(−3dB)に制限
する。
【0042】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る光ディスク装置の実施形
態の別の例である。本実施形態例の光ディスク装置は、
帯域制限機能付き前置増幅器37a〜37dが利得切換
ありの前置増幅器であることを除いて、実施形態例1の
光ディスク装置20と同じ構成を備えている。本実施形
態例の光ディスク装置に設けた帯域制限機能付き前置増
幅器37a〜37dは、図4(b)に示すように、前置
増幅器101に並列に接続され、増幅器101に負帰還
をかける第1帰還抵抗102と、前置増幅器101に並
列に接続され、かつ相互に縦続接続された帰還容量10
3及びスイッチ104と、帰還容量103に並列に接続
され、増幅器101に負帰還をかける第2帰還抵抗10
5とから構成されている。
【0043】記録時には、フォトダイオード106への
入射光量が大きくなることから、前置増幅器101の出
力が飽和する可能性があるが、以上の構成により、記録
時にスイッチ104をオンにすることによって、電流−
電圧変換抵抗は第1帰還抵抗102と第2帰還抵抗10
5の並列抵抗値に下がることから、前置増幅器101の
出力飽和を回避し易い。また、第1帰還抵抗102及び
第2帰還抵抗105の並列抵抗値と、帰還容量103と
から定まる時定数τを、式(1)が満足されるように、
定めることにより、記録時には、システム・コントロー
ラ51からの記録/再生制御信号によってスイッチ10
4をオンにすると、時定数回路が働き、前置増幅器10
1の周波数帯域を制限することができる。再生時には、
システム・コントローラ51からの記録/再生制御信号
によってスイッチ104をオフにすることにより、周波
数帯域制限機能が消失し、広帯域の電流−電圧変換を行
う。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、記録時
に、記録パルスが前置増幅器のスルーレート制限に起因
する記録パルス歪みに伴い、サーボ誤差信号に誤差が生
じるのを、信号検出用受光素子の前置増幅器の周波数帯
域を制限することにより、防止することができる。ま
た、本発明は、スルーレート制限に起因する記録パルス
の歪みのみならず、オーバーシュート又はアンダーシュ
ートによって生じるサーボ誤差信号の誤差に対しても抑
止効果を持っているので、両方の効果により、記録動作
時にも、誤差のないサーボ誤差検出を可能とし、精度の
高いサーボ動作を実現できる。ひいては、光ディスク装
置の高密度記録性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】周波数帯域の制限によって信号のもつ最大スル
ーレートを制限できることを説明した図である。
【図2】記録パルスが周波数帯域制限を受けた波形をシ
ミュレーションした結果を示す図である。
【図3】実施形態例1の光ディスク装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図4(a)及び(b)は、それぞれ、利得切換
えを持たない、及び利得切換えをもつ帯域制限機能付き
前置増幅器の回路図である。
【図5】帯域制限機能による前置増幅器の周波数特性の
変化を示すグラフである。
【図6】従来の光ディスク装置の構成の一例を示す図で
ある。
【図7】マルチパルス記録波形を示す波形図である。
【図8】図8(a)から(c)は、それぞれ、パルス信
号に対するスルーレート制限による歪みと、それに伴い
平均レベルが変化することを説明する図である。
【図9】記録パルスのスルーレート制限歪みによる平均
レベル変動をシミュレーションしたモデルを説明した図
である。図9(a)はシミュレーションしたモデルの構
成を示し、図9(b)は想定した入射光波形を示す。
【図10】記録パルスのスルーレート制限歪みについ
て、入射パワーに対する出力電圧平均レベルの変化をシ
ミュレーションした結果を示す図である。
【図11】記録パルスがスルーレート制限歪みを受けた
波形をシミュレーションした結果を示す図である。
【符号の説明】
1……半導体レーザ、2……コリメータレンズ、3……
ビームスプリッター、4……パワーモニタ用フォトダイ
オード、5……対物レンズ、6……光ディスク、7……
2軸アクチュエータ、8……円筒レンズ、9……集光レ
ンズ、10……信号検出用フォトダイオード、21……
パワーモニタ用前置増幅器、22……レーザ出力制御回
路、23……レーザ駆動回路、31a〜31d……信号
検出用前置増幅器、32……加算器、33……再生信号
処理回路、34a〜34d……LPF(低域通過フィル
タ)、35……誤差信号生成回路、36……サーボ回
路、37a〜37d……信号検出用帯域制限機能付き前
置増幅器、41……記録信号処理回路、42……記録パ
ルス生成回路、51……システム・コントローラ、61
……光ヘッド、101……増幅器、102……帰還抵
抗、103……帰還容量、104……スイッチ、105
……第2帰還抵抗、106……フォトダイオード。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクからの反射光を複数分割方式
    で受光する信号検出用受光素子と、信号検出用受光素子
    の出力電流をそれぞれ電圧に変換する前置増幅器とを備
    えたサーボ誤差検出機構を有し、変調した光パワーを光
    ディスクに照射して情報を記録する光ディスク装置にお
    いて、 前置増幅器が、周波数帯域を制限する周波数帯域制限手
    段を備え、記録/再生制御信号の入力により記録時に周
    波数帯域制限手段を動作させ、かつ再生時に動作させな
    いようにすることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 周波数帯域制限手段は、記録動作中の前
    置増幅器のスルーレート、最大出力振幅及び周波数帯域
    を、それぞれ、SRamp 、Vo max 、及びfcampとする
    とき、 fc amp ≦SRamp /(2×π×Vo max ) を満足するように記録動作中の前置増幅器の周波数帯域
    を制限することを特徴とする請求項1に記載の光ディス
    ク装置。
  3. 【請求項3】 周波数帯域制限手段を備えた前置増幅器
    は、 増幅器に並列に接続された帰還抵抗と、 増幅器に並列に接続され、かつ相互に縦続接続されたス
    イッチ及び帰還容量とを備えることを特徴とする請求項
    2に記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 周波数帯域制限手段を備えた前置増幅器
    は、 増幅器に並列に接続された第1帰還抵抗と、 増幅器に並列に接続され、かつ相互に縦続接続されたス
    イッチ及び帰還容量と、 帰還容量に並列に接続された第2帰還抵抗とを備えるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005041178A1 (ja) * 2003-10-24 2005-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. トラッキング制御装置および方法、フォーカス制御装置および方法、並びに信号処理装置
JP2013235638A (ja) * 2012-05-10 2013-11-21 Funai Electric Co Ltd 光ディスク装置

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