JP2001026084A - 耐熱性基板 - Google Patents
耐熱性基板Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
れた耐熱性基板を提供する。 【解決手段】 プラスチックフィルムの表面に絶縁性微
粒子を分散させたポリイミド樹脂の被膜を形成させたも
のであり、且つ、該被膜の表面に角度60〜120度の
V溝構造が有することを特徴とする耐熱性基板。
Description
は、電子材料分野に好適な耐熱性基板に関する。本発明
に係る耐熱性基板は、太陽電池、光センサー、光スイッ
チなどの光電変換装置用の基板としての用途がある。
ては、一般的にガラス基板やステンレス基板が用いられ
ている。この非晶質Si太陽電池の変換効率を向上させ
るため、太陽光の吸収量を増加させる方法として、最近
では絶縁基板の表面に微細な凹凸を形成する方法が提案
されている(特開平7−254721号)。また、ステ
ンレス板表面に絶縁性微粒子を分散させたポリイミド樹
脂膜を設けた耐熱性基板が提案されている(特開平10
−329268号)。
池用の基板としてガラス板やステンレスのような金属板
を用いることは、非晶質Si太陽電池の特徴である薄膜
及び可撓性を生かすことができない欠点がある。他方、
平滑で薄膜化が可能な絶縁性の耐熱性フィルムを基板と
して太陽電池を形成した場合は軽量性や可撓性は得られ
るものの、太陽光の電気への変換効率が十分に向上しな
いという問題がある。
況にあって、上記従来技術の諸欠点を一挙に解決した耐
熱性基板を提供すべく、鋭意検討の結果本発明を完成し
たものである。即ち、本発明は、プラスチックフィルム
の表面に絶縁性微粒子を分散させたポリイミド樹脂の被
膜を形成させたものであり、且つ、該被膜の表面に角度
60〜120度のV溝構造が有することを特徴とする耐
熱性基板に関する。
本発明におけるプラスチックフィルムとは、厚さが通常
20〜200μm程度である。フィルムを構成するプラ
スチック材料としては耐熱性が150℃以上のものが望
ましく、例えば、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボ
ネート、芳香族ポリアミド等が挙げられるが、好ましく
はポリイミドである。ポリイミドのフィルムは、芳香族
酸無水物と芳香族ジアミンとを混合したポリアミド酸の
樹脂溶液を流延法により製膜しキュアーして製造する一
般的なポリイミドフィルムでよく、例えば、ピロメリッ
ト酸無水物(PMDA)と4,4’オキシジアニリン
(ODA)の縮合物である商品名KAPTON、ビフェ
ニルテトラカルボン酸無水物(BPDA)と4,4’オ
キシジアニリン(ODA)の縮合物である商品名ユーピ
レックス−R、ビフェニルテトラカルボン酸無水物(B
PDA)とパラフェニレンジアミン(PPD)の縮合物
である商品名ユーピレックス−S等が挙げられる。ポリ
イミドフィルムは、光電変換層を成膜するためにスパッ
ター及びCVDの工程で基板温度が250℃程度に上昇
しても耐熱性があるため、太陽電池用基板の基材として
好適である。
クフィルムの表面に球状微粒子を分散させたポリイミド
樹脂層を積層してなる。このポリイミド樹脂層で用いる
ポリイミド樹脂とは、前記の特開平10−329268
号に例示されているようなポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド及び、およびこれらの混合物で
あって、溶媒可溶性のものを言う。ポリイミド系樹脂に
は、第二成分として、例えばポリサルホン、ポリエーテ
ルポリサルホンなどの溶媒可溶性の樹脂を混合したもの
も含まれる。ポリイミド系樹脂の具体例としては、ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)と、
二種の芳香族ジイソシアネート、すなわち、4,4´−
ジフェニルメタンジイソシアネートおよび2,4−トリ
レンジイソシアネートを共重合させたもの、ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、芳香族ジア
ミンからポリアミド酸を経由して合成される構造のもの
が挙げられる。また、芳香族ジアミンと、芳香族テトラ
カルボン酸及び/ 又はその誘導体を溶質として溶媒中
に溶解しているポリイミド前駆体溶液としてポリイミド
フィルムの表面に塗布し、その後の熱処理により熱可塑
性ポリイミドを形成するものであってもよく、具体的に
は、4,4’−オキシジアニリン及び/又は3,4’−
オキシジアニリンと4,4’−オキシジフタル酸及び/
又はその誘導体との組み合わせ、又は、4,4’−オキ
シジアニリン又は3,4’−オキシジアニリン、及びパ
ラフェニレンジアミンと4,4’− オキシジフタル酸
酸及び/又はその誘導体との組み合わせなどが例示され
る。
には、絶縁性微粒子が分散されており、且つ、この被膜
の表面には角度60〜120度のV型溝が形成されてい
る。絶縁性微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化アル
ミニウム、シリカ、酸化チタンなどが挙げられる。中で
もシリカが好適である。絶縁性微粒子のポリイミド系樹
脂への配合量は、その種類、平均粒径、被膜の厚さ、耐
熱性基板の用途により変るがポリイミド系樹脂に対し
て、好ましくは100〜500重量%である。配合量が
100重量%未満であると被膜の表面に微細な凹凸を形
成するのが難しく、配合量が500重量%を越えると被
膜がもろくなり、いずれも好ましくない。絶縁性微粒子
としては、その平均粒径が好ましくは0.05〜5.0
μm、特に好ましくは0.1〜1.0μmである。被膜
に配合される絶縁性微粒子の平均粒径が0.05μm未
満では、被膜の表面に微細な凹凸を形成するのが困難と
なる。また、5μmを越えると凹凸が大きくなりすぎ
て、入射する太陽光線を乱反射させ絶縁基板の表面に封
じ込める効率が低下する。更に、絶縁性微粒子は均一な
分布を有するものが望ましく、形状が球状であり、かつ
粒度分布の標準偏差が1.2以下であるものが特に好ま
しい。それは、被膜表面に微細な凹凸を均一に形成する
ために重要であり、標準偏差値が1.2を越えると絶縁
微粒子の分散が不均一になり、光を封じ込めるという機
能が低下する。
樹脂の被膜を形成するする方法としては、通常、ポリイ
ミド成分を溶媒に溶解し、且つ微粒子成分を分散させた
溶液をポリイミドフィルムの表面に塗布する方法が採用
される。使用可能な溶媒としては、N−メチルピロリド
ン、N,N´−ジメチルホルムアミド、o−メチルフェ
ノール、m−メチルフェノール、p−メチルフェノー
ル、o−クロロフェノール、p−クロロフェノール、
2,4−ジクロロフェノール、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルなどが挙げられる。中でも、N−メチル
ピロリドン、N,N´−ジメチルホルムアミドが好適で
ある。
をポリイミド樹脂の希薄溶液中に分散させた状態の溶液
を調整する。分散性を向上させるためには、溶液中に分
散剤を添加してもよい。塗布の方法としては、ダイコー
ト法、ロールコート法、フローコート法、、ドクターブ
レードコート法等が挙げられる。中でも、ダイコート
法、ロールコート法が好適に用いられフィルムを移動さ
せながら連続的に塗布する。塗布量は、塗布用の樹脂溶
液中の樹脂の濃度、樹脂溶液の粘度などを調節して、塗
布乾燥後の被膜が所定厚さとなるように調節する。塗布
乾燥後の被膜の厚さは、通常10〜50μmの範囲とす
るのが好ましい。被膜の厚さが10μm未満であると、
V型溝を形成するのが困難であり、また、被膜の厚さが
50μmを超えると、薄膜に残留溶媒が残りやすくなる
ので、いずれも好ましくない。
乾燥して被膜とする。この薄膜が加熱溶融状態にある間
に、薄膜表面にV型溝を形成する。V型溝の形成法とし
ては、スタンパーによるプレス法、および、ロールによ
る転写法が挙げられる。加熱溶融状態を作り出すには、
(1)樹脂のTg以下の低温で加熱する方法、(2)樹脂のT
g以上の高温で加熱する方法があり、設備の配置状況に
より適宜選ぶことができる。
50〜120℃の範囲で選ぶのが好ましい。中でも好ま
しいのは、60〜100℃の範囲である。乾燥時間は、
薄膜の厚さにもよるが、2〜30分の範囲で選ぶのが好
ましい。この際の薄膜への残留溶媒量を、2〜30重量
%となる様に調節する。残留溶媒量が2重量%未満であ
ると、樹脂薄膜の流動性が不充分でV型溝を転写する際
に、転写率が低くなり好ましくなく、30重量%を超え
ると、V型溝を転写する際に、薄膜が好適に形成されず
金属板より剥離するので好ましくない。残留溶媒量の特
に好ましい範囲は、5〜15重量%である。なお、ここ
で転写率(%)とは、次の式、すなわち、転写率(%)
={(樹脂薄膜のV溝の深さ)/(スタンパーおよび転
写ロールのV溝深さ)}×100、によって算出される
値であり、数値が大きいほど好ましい。
板の樹脂薄膜をTgまで徐々に昇温した後、Tg以上で
ゲル化温度以下の温度範囲で加熱して被膜とする。加熱
温度がTg未満では、樹脂薄膜の流動性が不充分で、引
き続いて行うV型溝形成工程での転写率が低く、ゲル化
温度を超える温度では、樹脂薄膜の硬化が始まり流動性
が悪くなり、V型溝形成ができなくなり、いずれも好ま
しくない。また、上記(1)の低温加熱方法では、加熱乾
燥した後の樹脂薄膜を再加熱し、樹脂薄膜を硬化させ被
膜とするために、引き続き300〜320℃で5〜30
分加熱する操作を行うのが好ましい。上記(2)の高温加
熱方法では、樹脂薄膜の温度を溶融状態に加熱した温度
でV型溝を形成する。V型溝形成後は、再度の加熱は必
要がない。
板の表面積を増大させ、かつ、入射する太陽光線を乱反
射させ封じ込める機能を果たす。被膜の表面に形成され
るV型溝の深さは、樹脂薄膜の厚さにより変わるが、好
ましくは5〜20μmである。厚さが5μm未満の深さ
のV型溝は形成するのが困難であり、また、20μmを
超えるとV型溝形成に必要なプレスおよび転写圧力が高
くなるため、実用的ではない。また、V型溝の角度は6
0〜120度の範囲で選ぶ。60度未満では、例えば薄
膜太陽電池を形成する際に、耐熱性基板の表面に均一な
膜厚の被膜を形成することができず、また120度を越
えるとと、絶縁基板の表面積を増大し、これによって入
射する太陽光を乱反射させ、絶縁基板の表面に封じ込め
ることができなくなるのでいずれも好ましくない。
製造される。本発明の耐熱性基板は、例えば、本基板上
に光電変換用積層構造が形成して薄膜太陽電池として使
用することができる。この太陽電池は、基板表面に形成
された微少な凹凸から入射した太陽光の光路長を増加さ
せ、吸収量を増大する事により光電変換効率を向上でき
る。また、光電変換用積層構造として、Ag,Alのよ
うな金属電極 a−Si(p層,i層,n層)ITO,
SnO2のような透明電極の順にスパッター、CVDで
成膜するが、この際、本発明の太陽電池用基板における
表面の微少な凹凸の形成が、基板と金属電極の密着性を
向上させる効果ももたらす。
るが、本発明はその趣旨を越えない限り以下の記載例に
限定されるものではない。 実施例1 3,4’−オキシジアニリン5.5重量部を、N,N−
ジメチルホルムアミド15.0重量部に溶解した。これ
に4,4’−オキシジフタル酸9.50重量部(1当
量)を加えた。1時間撹拌を続けたところ、均一な淡茶
色透明な溶液が得られた(固形分濃度50重量 %)。
この溶液の粘度を測定したところ、2.6ポイズであっ
た。以上のように製造したポリイミド樹脂溶液に、平均
粒径0.3μm、粒度分布の標準偏差値1.1である球
状シリカを固形分に対し300重量%になるように均一
に混合し、この溶液を孔径5μmのフィルターで濾過し
て、被膜形成用の溶液とした。他方、巾が300mm、
厚さが0.05mmのポリイミドフィルム(商品名KA
PTON)を基材とし、この基材の片面に上記の被膜形
成用のポリイミド樹脂溶液を、室温下ダイコーターによ
って湿潤状態の膜厚を200μmとして塗布し、直ちに
乾燥炉に入れて80℃から15分で320℃に昇温して
乾燥させ、V溝付き転写ロールで圧力30Kg/Cm、
温度250℃で挟圧して、樹脂薄膜にV溝を転写させ
た。なお。転写ロールのV溝の形状は、ピッチ20μ
m、深さ20μmの溝を刻設したものである。得られた
基板のポリイミド薄膜は、厚さが30μm、溝のピッチ
が20μm、深さが16μmのV字状を呈していた。
度分布の標準偏差値1.1である球状シリカを300重
量%配合し、転写ロールのV溝形状がピッチ15μm、
深さ15μmを使用した以外は、同例におけると同様の
手順で被膜を形成した耐熱性基板を得た。得られた基板
のポリイミド薄膜は、厚さが30μm、溝のピッチが1
5μm、深さが12μmのV字状を呈していた。
合せず、かつ転写ロールで挟圧する工程を行わなかった
他は、同例におけると同様の手順で被膜を形成した耐熱
性基板を得た。得られたポリイミド薄膜の厚さは25μ
mであった。
程を行わなかった他は、同例におけると同様の手順で被
膜を形成した耐熱性基板を得た。得られたポリイミド薄
膜の厚さは25μmであった。
耐熱性基板の被膜の表面に、まず、スパッター法で厚さ
2000オングストロームのAg電極層を下部電極とし
て形成した。さらに このAg電極層の上にpin接合
をもつ厚さ5000オングストロームのアモルファスシ
リコン膜(光電変換層)をCVD法によって形成した。
最後に透明電極として1000オングストロームのIT
O膜をスパッター法で形成して太陽電池を得た。得られ
た太陽電池の光電変換効率を測定した結果、実施例1、
2の耐熱性基板を使用したものは、比較例1の基板を使
用したものに比較して45〜60%、比較例2の基板を
使用したものに比較して10〜20%高い値を示した。
性に優れているほか、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性な
どの面でも良好であるうえ、安価なコストにて製造が可
能である。また、本発明の太陽電池用基板においては、
プラスチックフィルムに積層した絶縁性微粒子を分散さ
せたポリイミド系樹脂層の表面に微細な凹凸及びV溝が
が形成され、入射した光線を好ましく乱反射させて絶縁
基板の表面に封じ込めることができるので、太陽電池基
板として高い光電変換効率が達成される。
Claims (5)
- 【請求項1】 プラスチックフィルムの表面に絶縁性微
粒子を分散させたポリイミド樹脂の被膜を形成させたも
のであり、且つ、該被膜の表面に角度60〜120度の
V溝構造が有することを特徴とする耐熱性基板。 - 【請求項2】 ポリイミド樹脂の被膜の厚さが10〜5
0μmであり、V型溝の深さが5〜20μmである請求
項1の耐熱性基板。 - 【請求項3】 ポリイミド樹脂の被膜に、平均粒径が
0.05〜5の絶縁性微粉子を100〜500重量%分
散させた請求項1又は2の耐熱性基板。 - 【請求項4】 絶縁性微粒子が、球状で、かつ、粒度分
布の標準偏差が1.2以下である請求項1〜3のいずれ
かの耐熱性基板。 - 【請求項5】 プラスチックフィルムがポリイミドフィ
ルムである請求項1〜4のいずれかの耐熱性基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11199882A JP2001026084A (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 耐熱性基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11199882A JP2001026084A (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 耐熱性基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001026084A true JP2001026084A (ja) | 2001-01-30 |
Family
ID=16415188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11199882A Pending JP2001026084A (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 耐熱性基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001026084A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011109110A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | E I Du Pont De Nemours & Co | 光起電力構成物またはその前駆体、およびこれに関する方法 |
-
1999
- 1999-07-14 JP JP11199882A patent/JP2001026084A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011109110A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | E I Du Pont De Nemours & Co | 光起電力構成物またはその前駆体、およびこれに関する方法 |
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