JP2001025636A - 二酸化炭素固定化装置 - Google Patents
二酸化炭素固定化装置Info
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Abstract
余剰の水素を容易に除去すことができる二酸化炭素固定
化装置を提供する。 【解決手段】 二酸化炭素固定化装置の反応槽1内に、
水素を良く透過するパラジウム管2を設け、2重構造と
して、そのパラジウム管2内に触媒3が充填され、下方
から反応ガス4の二酸化炭素とメタンが導入される。触
媒により分解反応が行はれ、反応時に発生する余剰の水
素はパラジウム管2を透過し外部に運ばれる。そして、
上方の出口からは水蒸気が放出される。反応は発熱反応
であり外部から熱供給の必要がない。
Description
をガス源とする二酸化炭素固定化装置に係わり、特に、
反応槽で触媒反応によって余剰に発生する水素の除去に
関する。
めには、その排出自体を抑えることが不可欠である。そ
の排出削減のために、いろいろな方法が研究されてい
る。大気中の二酸化炭素(CO2)や、発電所、製鉄
所、セメント工場などから大量に排出されるCO2を排
出源で固定して再資源化する方法の一つに、例えば、水
素(H2)雰囲気下でCO2を還元し、微粉状炭素に変
換する方法が考案されている。その変換方式は、大気や
排ガスからCO2を分離するC02分離装置や、その分
離されたCO2を濃縮するCO2濃縮装置、CO2とH
2を触媒存在下で反応させて微粉状炭素を生成するCO
2/H2反応装置などから構成されている。
るH2を触媒存在下で反応させて微粉状炭素を生成する
二酸化炭素固定化装置について図2、図3により説明す
る。図2は反応ガス4としてCO2とCH4を用い、ガ
ス反応系としてメタン分解部5は水素燃焼部6と二酸化
炭素固定部7に接続されている。熱交換系として水素燃
焼部6がメタン分解部5に接続されている。メタン分解
部5は、例えば、SiO2やAl2O3を担体とするN
i、Coなどの触媒を備え、系外から導入したメタンを
連続的に炭素と水素に分解する。水素燃焼部6は、メタ
ン分解部5で生成した水素の一部を取り込み、燃焼させ
て、そこで得られた燃焼熱をメタン分解部5に供給す
る。二酸化炭素固定部7は、例えばSiO2やAl2O
3を担体とするNi、Coなどの触媒を備え、メタン分
解部5で生成した水素の一部と固定化するためのCO2
とを取り込み、反応させて連続的に炭素と水を生成す
る。また、二酸化炭素固定部7で生成した水蒸気(H2
O)を凝縮する凝縮部(図示していない)が設けられて
いる。
素固定部7を一つにして二酸化炭素固定部8としたガス
反応系と熱交換系を形成したシステムである。この二酸
化炭素固定部8の内部に、メタンと二酸化炭素をガス源
とする反応槽が設けられ、その反応槽は単管型反応器で
形成され、内部に触媒として、例えば、SiO2やAl
2O3を担体とするNi、Coなどが充填されている。
この反応槽で反応して発生した炭素は、触媒表面に付着
し、余剰に発生した水素は外部の水素燃焼部6に送られ
る。そして、この水素が水素燃焼部6で燃焼され、そこ
で得られた燃焼熱は二酸化炭素固定部8に供給される。
二酸化炭素固定部8および水素燃焼部6で生成した水蒸
気(H2O)は凝縮部(図示していない)で凝縮され
る。
体的なガス配管を示す図である。反応槽9の内部には複
数段に設けられた枠上に触媒3が置かれ、その外側には
触媒反応を促進するための加熱用ヒータ11がセットさ
れ、さらに、外部の水素燃焼部6からの熱供給管10が
接続されている。反応槽9の下部から反応ガス(メタ
ン、二酸化炭素)4が導入され、立ち上げ時には反応槽
9がヒータ11で加熱される。触媒3の温度は上昇し、
メタンガスは炭素と水素に分解する。そして二酸化炭素
はその水素と反応して、炭素と水(水蒸気)になる。炭
素は触媒表面に固定化され、水蒸気と余剰の水素と未反
応のメタン、未反応の二酸化炭素のガスが反応槽9の上
部の排出口から出て分離装置11に入る。分離装置11
は水素と、その他のガスである水蒸気、二酸化炭素、メ
タンガスとを分離して、別の配管からそれぞれ排出す
る。水素は水素燃焼部6に入り燃焼して、その燃焼熱は
熱供給管10により反応槽9に送られる。
化装置は以上のように構成されているが、反応槽9内で
発生する水素の除去を反応槽9の外部の分離装置11で
行っているため、分離用の配管系等が複雑になってい
る。さらに、反応による余剰の水素を外部の水素燃焼部
6で燃焼させ、そこで発生する燃焼熱を反応槽の熱源と
して利用しているため、その熱供給用の配管等がなさ
れ、分離用配管系及び熱供給用配管系が複雑になってい
た。このように余剰の水素を反応槽9の系外で分離する
ために、分離装置を必要とし、配管系が多くなりメンテ
ナンスも困難であった。
たものであって、二酸化炭素固定化装置の反応槽で発生
する余剰の水素を容易に取り出すことができる二酸化炭
素固定化装置を提供することを目的とする。
め、本発明の二酸化炭素固定化装置は、メタンと二酸化
炭素を反応ガス源として二酸化炭素を固定化する二酸化
炭素固定化装置において、二酸化炭素固定化用の反応槽
を水素ガスに対して透過性の良いパラジウム管を内部に
用い、前記パラジウム管またはパラジウム管と反応槽壁
間に触媒を充填した2重管型構造を形成するものであ
る。
うに構成されており、触媒を充填した反応槽を水素ガス
に対して透過性の良いパラジウム管を用いて2重管型構
造にすることで、触媒反応により発生した余剰の水素は
パラジウム管を透過して系外に容易に除去することがで
き、配管系統が簡素化され、二酸化炭素固定化装置のコ
ストを低減することができる。
一実施例を図1を参照しながら説明する。図1は、二酸
化炭素固定化装置の反応槽1の断面を示したものであ
る。反応槽1の内部にパラジウム管2が設けられ、中央
部と外周部の2つのガス流通路が形成され、2重管型構
造を有する。パラジウム管2は水素の透過率が良い材料
である。パラジウム管2には、内部に触媒3として、例
えば、SiO2やAl2O3を担体とするNi、Coな
どが充填されている。下方に反応ガス4が導入される開
口部が設けられ、上方に、反応してできた水蒸気や少量
の余剰の水素の一部が放出される。反応過程で余剰の水
素の大部分は、反応槽1の外壁とパラジウム管2で形成
されるガス流路に拡散し、この流路から外部に送り出さ
れる。図1ではパラジウム管2の内部に触媒3を充填し
た場合を示しているが、触媒3をパラジウム管内部に充
填するのでなく、パラジウム管2と反応槽1の内壁との
間に触媒3を充填しても良い。この場合、反応過程で発
生する余剰の水素の大部分はパラジウム管2の内部流路
に透過して、上方に送られる。
あり、比重は12.0で重いが、融点が1557℃と高
く、室温で約600倍の体積の水素を吸収する。そし
て、熱せられたパラジウム板は水素を良く通過させる。
この性質を利用して反応槽1の反応管としてパラジウム
管2を用いる。
まず、反応ガス4のCH4ガスが触媒3(SiO2やA
l2O3を担体とするNi、Coなどが充填されたも
の)により、CH4=C+2H2+90.1kj/mo
lの反応をする。そして、反応ガス4のCO2ガスが触
媒3(SiO2やAl2O3を担体とするNi、Coな
どが充填されたもの)により、CO2+2H2=C+2
H2O−96kj/molの反応をする。上記の反応、
CH4=C+2H2+90.1kj/molで発生する
余剰の水素をパラジウム管2の外部に出す。従って全体
の反応は、CH4+CO2=2C+2H2O−5.9k
j/molとなる。
して炭素と水になる過程で、消費される水素量が、メタ
ンが触媒により反応して分解し、炭素と水素になる過程
の水素の発生量より少なくなれば、余剰の水素が発生す
ることになる。この余剰の水素がパラジウム管2の周囲
に拡散しパラジウム管2の壁を透過して、反応槽1との
間の流路を流れ外部に容易に除去される。そのためパラ
ジウム管2内では、平衡した触媒反応が行われ反応効率
が向上する。また、各反応熱に関しては、メタンは9
0.1kj/molの吸熱反応であるが、二酸化炭素は
96kj/molの発熱反応であり、全体として反応ガ
ス系では5.9kj/molの発熱反応になる。従っ
て、反応槽1に熱を供給する必要がなく、水素燃焼部6
が不要になる。これにより水素燃焼部6からの熱供給管
がなくなるので、配管系統が簡素化され、製造コストが
削減できる。
ように構成されており、反応槽内のパラジウム管で反応
時に発生する余剰の水素を、反応中にパラジウム管の外
部に出すため、メタンおよび二酸化炭素の分解反応が適
切な平衡状態になり、反応効率が向上する。また、発熱
反応により反応槽に外部から熱を供給する必要がなく、
水素燃焼部が不要になり、熱供給のための配管が不要と
なる。そして余剰の水素を除くための流路が反応槽にで
きるので、配管系統が簡素化され、製造コストを低減す
ることができる。
示す図である。
る。
ある。
である。
管 3…触媒 4…反応ガス 5…メタン分解部 6…水素燃焼部 7…二酸化炭素固定部 8…二酸化炭素
固定部 9…反応槽 10…熱供給管 11…分離装置
Claims (1)
- 【請求項1】メタンと二酸化炭素を反応ガス源として二
酸化炭素を固定化する二酸化炭素固定化装置において、
二酸化炭素固定化用の反応槽を水素ガスに対して透過性
の良いパラジウム管を内部に用い、前記パラジウム管ま
たはパラジウム管と反応槽壁間に触媒を充填した2重管
型構造を形成したことを特徴とする二酸化炭素固定化装
置。
Priority Applications (1)
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JP20204799A JP3540206B2 (ja) | 1999-07-15 | 1999-07-15 | 二酸化炭素固定化装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001025636A true JP2001025636A (ja) | 2001-01-30 |
JP3540206B2 JP3540206B2 (ja) | 2004-07-07 |
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JP20204799A Expired - Fee Related JP3540206B2 (ja) | 1999-07-15 | 1999-07-15 | 二酸化炭素固定化装置 |
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JP (1) | JP3540206B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7381795B1 (ja) * | 2023-04-07 | 2023-11-16 | 株式会社タクマ | 触媒反応装置 |
-
1999
- 1999-07-15 JP JP20204799A patent/JP3540206B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP7381795B1 (ja) * | 2023-04-07 | 2023-11-16 | 株式会社タクマ | 触媒反応装置 |
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