JP2001025356A - 小魚乾燥装置 - Google Patents

小魚乾燥装置

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JP2001025356A
JP2001025356A JP11201239A JP20123999A JP2001025356A JP 2001025356 A JP2001025356 A JP 2001025356A JP 11201239 A JP11201239 A JP 11201239A JP 20123999 A JP20123999 A JP 20123999A JP 2001025356 A JP2001025356 A JP 2001025356A
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hot air
conveyor
drying
pipe
small fish
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JP11201239A
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English (en)
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Katsunobu Shinozaki
勝宜 篠崎
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TOWA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱パイプから放出される輻射熱熱気を乾燥
熱とする小魚乾燥装置を提供するものである。 【解決手段】 乾燥筐体1内に多段構成のネットコンベ
ヤ2を配すと共に、この最上段のネットコンベヤ2と上
方の熱気導入口4を設けた天井間との空間域12にパン
チメタル型熱気分散板11を介在し、熱気導入口位置の
筐体外側に連設した熱気供給室部5にバーナ火炎をパイ
プ内に直接吹き込みパイプ周囲に輻射熱を放出する加熱
パイプ6と熱気送りファン7よりなる輻射熱供給手段8
を配設し、且つ最下段のネットコンベヤ2の下方に臨む
広間口の熱気吸引口14に排気兼吸引ファン15付きの
排気ダクト16を複数基備え、筐体内へ導く輻射熱熱気
を、吸引ファンに起因する緩やかな陰圧流とパンチメタ
ル型熱気分散板の緩和分流とでネットコンベヤに対し垂
直流下させ、徐々に乾かす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は茹で上げしたしら
す,小女子,じゃこ等の小魚干しを人工的(機械的)に
行うようにした小魚乾燥装置に関し、特にしらす等の柔
らかい小魚干しに適する乾燥装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、湯釜等で茹で上げしたしらす,
小女子,じゃこ,小エビ等の小魚の干し加工としては、
旧くは茹でた所定小魚を手作業をもって金網,葦簀等の
簀子台上に広げ、屋外に運び出し数時間又は数日に亘り
太陽に直接晒して乾かす所謂天日干し作業としていた。
この自然を相手とする天日干しでは必然的に天候に左右
され作業性が悪く、屋外作業となるためどうしても塵
埃,ゴミなども被り易く、現在では衛生上の観点からも
適切な干し加工とは云えなくなって来ている。
【0003】このため、最近ではこの小魚干しも天候に
左右されず量産に適す機械的な室内乾燥に切り替わりつ
つある。例えば、所定の乾燥室(炉)内に複数本のコン
ベヤを多段的に配置し、乾燥室内に上方(又は下方)よ
り熱風(或いは冷風)を直接送り込み、同コンベヤ上を
移送する小魚に熱風を直接吹き付け水気を抜くとか、又
はこの熱風と更にコンベヤに併設した遠赤外線ヒータの
ヒータ熱を加味し強制的に乾かすようにしている(例え
ば、特開平3−22943号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の小魚
干しにおいて、特に干し上がり状態が品質の決め手とな
る柔らかな小魚にあっては、熱風を直接吹き付ける従来
方式では良質な乾燥が得られない。例えば、最高級のし
らす干し製品としては天日干しで得られる透けて見える
状態が良いとされるが、前記熱風による機械的な乾燥で
はどうしても水気を抜く事だけにおもむきが置かれ、こ
のため早期乾燥をみるが、その品質ではどうしても透け
て見える状態に干し上がらないのが現状である。
【0005】即ち、今までの乾燥装置の多段コンベヤに
対し吹付ける乾燥熱としては、熱風用外気(大気)をダ
クト部に導入し、この外気をダクト部内に配設の熱交換
器を単に通過させ、この通過時の熱交換で得た熱風を用
いる。そして、この熱風を乾燥炉(筐体)内に直接吹き
出すか、同熱風にコンベヤに並設の遠赤外線ヒータから
のヒータ熱を更に加え高温熱風として吹き出させるもの
である。
【0006】この乾燥炉内を流れる熱風はあくまで外気
導入時の送風機の風圧をもって成すため、下方段のコン
ベヤ位置まで熱風を到達させるには必然的に風量を増さ
ねばならない。このことは、逆に上段側のコンベヤ位置
にあって風圧が強過ぎ且つコンベヤ面全域に対し均一流
を得ることは難しく、このためしらすの如き柔らかな小
魚を時間を掛けて徐々に乾かすことはできず、部分的に
熱焼けを招く。
【0007】また、従来の熱風用熱交換器は、熱源を蒸
気ヒータ,電気ヒータ,温水等としている関係上、上限
温度が低く熱交換器に大気を通過させるだけの短時間で
熱交換をさせるには熱効率が悪く、所定温度まで高まる
熱風を得ることは難しい。この熱量補填としては風量を
増し(大気の取り込み量を増す)、大なる熱風圧をもっ
て小魚を乾かすため、長時間を掛けてゆっくり乾かす小
魚干しの乾燥熱として最適でない。また、従来のネット
コンベヤ(コンベヤバンド)は金属製ネット構成であ
り、コンベヤ自体に機械的振動も受け易く茹で上げた比
較的柔らかな小魚にはっては移送中に型崩れ(割れ)等
も起きやすい。
【0008】この様に、大なる風圧の熱風を小魚に直接
吹き付ける乾燥態様では、必然的に最上段のコンベヤ位
置のみで急激な乾燥熱を受ける結果となり、どうしても
小魚は片面だけが早期に乾き加熱斑(熱焼け)が生ず
る。例えば、しらすの如き柔らかな小魚としては、多段
のコンベヤ全路に亘ってゆっくりした移送をし、且つ反
転等も伴い小魚全体に乾燥熱を行き渡らせ徐々に乾かす
こと必要であるが、前記強制的な熱風方式では徐々に乾
かすことはできず、乾き過ぎの熱焼け現象が起こり小魚
自体が白濁状となり高級仕上がりの透けた状態の干し製
品は望めない。
【0009】普通、90℃以上の熱湯で茹で上げた柔ら
かな小魚を直接乾燥機(筐体)に搬入する場合、その水
気分は湯釜より出た中途位置(前段工程)である搬入コ
ンベヤ路で直ちに湯気となって大気中に大半が蒸発する
ため、乾燥機内の最上段のコンベヤ位置の小魚は湯水が
垂れる所謂びしょびしょ状態ではない。この湯気の抜け
た状態の柔らかな小魚に大なる風圧の熱風を直接与えれ
ば、その風が当たる片面だけが早期に乾き、多段のコン
ベヤ全路を経る時点では乾き過ぎとなる。
【0010】更に、外気を直接熱交換し熱風を得る工程
では、送風機の外気取り込み口部分にフィルター等の除
塵装置を配し塵埃等を除くが、多量の外気を一挙に取り
込めば、どうしても大気中に漂う悪い匂いや装置自体か
ら発する機械的匂い等も圧縮されて入り込み、この熱風
を柔らかな小魚に吹き付ければ悪い匂いも付き易く、こ
の点からも機械的乾燥には問題が残る。
【0011】本発明は上記実情に鑑み、乾燥機(筐体)
内の多段コンベヤ上の茹で上げた柔らかい小魚に与える
乾燥熱を、外気を直接熱交換して得る熱風を強制的に吹
き付ける熱風方式とせず、バーナ火炎を加熱パイプに吹
き込み周囲に放出される優しい輻射熱の熱気とし、筐体
内への輻射熱熱気の流れを下方の吸引ファンの引張りに
起因する緩やかな陰圧流とし、且つパンチメタル型熱気
分散板で均一流としてネットコンベヤを通過させるよう
にし、上記課題を解決する小魚乾燥装置を提供すること
を目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、茹でた小魚を
ネットコンベヤに搬入しその移送中に適宜の熱を与え自
動乾燥させる小魚乾燥装置において、所定長さの乾燥筐
体内に平行せる複数本の合成樹脂製ネットコンベヤを、
その各搬出端を上段から下段に亘り交互に臨む配置とし
小魚を連続的移送する多段コンベヤ構成とし、この最上
段のネットコンベヤと上方の熱気導入口を設けた天井間
との空間域にパンチメタル型熱気分散板を平行介在する
と共に、前記熱気導入口位置の筐体外側に連設した熱気
供給室部に、バーナ火炎をパイプ内に直接吹き込みパイ
プ周囲に輻射熱を放出する加熱パイプとその側方に配す
熱気送りファンよりなる輻射熱供給手段を配設し、且つ
最下段のネットコンベヤより下方の側壁にコンベヤ長に
見合う広間口の熱気吸引口を設け、該熱気吸引口位置の
筐体外側に複数基の排気兼吸引ファン付き排気ダクトを
備え、筐体内へ移行した輻射熱熱気を前記吸引ファンに
起因する下方への陰圧流とパンチメタル型熱気分散板の
緩和分流をもってネットコンベヤに対し垂直流下させる
ものである。
【0013】この場合、パンチメタル型熱気分散板が、
加熱パイプの下方となるパイプ近傍位置のパンチ孔を他
のパンチ孔に比して小さく設定した。
【0014】また、加熱パイプが、熱気供給室部外に臨
むパイプ基端にバーナ体を直結し熱気供給路部外に臨む
パイプ先端に排煙筒を取付けたものである。
【0015】この様に、乾燥筐体内の小魚移送する多段
のコンベヤに与える乾燥用熱源を、筐体外側に連設の熱
気供給室部に設けた加熱パイプ内にバーナ火炎を直接吹
き込み、真っ赤に焼けたパイプ周囲から放出される輻射
熱とし、この間接的な優しい輻射熱熱気を側方の熱気送
りファンの微風送りで下方の筐体天井の熱気導入口に導
けば、輻射熱熱気は筐体下方の熱気吸引口に掛かる排気
兼吸引ファンの駆動による引張作用に起因する陰圧流で
ゆっくり流下しパンチメタル型熱気分散板を通過し最上
段のネットコンベヤに達する。この輻射熱熱気は熱気導
入口位置(天井側)とネットコンベヤ間の空間域に介在
の邪魔板使用となるパンチメタル型熱気分散板の多数の
パンチ孔で一旦細かい分流されると共に、このときパン
チメタル自体が金属製板で放熱作用(熱緩衝)がなさ
れ、この適宜温度に下がった緩和分流の輻射熱熱気がネ
ットコンベヤを幅一杯に通過する。勿論、この優しい輻
射熱熱気は陰圧流でゆっくりした流れのため、コンベヤ
自体の搬送速度も遅くてもよく、従って柔らかな小魚は
コンベヤ全路に亘って徐々に乾燥され、熱焼け(乾燥焼
け)のない干し作業となる。
【0016】但し、パンチメタル型熱気分散板のパンチ
孔の孔径は、加熱パイプ真下に臨むパイプ近傍位置を他
の(周囲の)パンチ孔より小さくし通過熱量を規制する
構造であるため、加熱パイプから放出の輻射熱熱気中、
最も高温で密な熱気が到達する加熱パイプ真下の熱気量
が絞られ、この絞れて残る熱気は周囲の他の大きなパン
チ孔側へ回り込みパンチメタル型熱気分散板の全体とし
て通過熱量が均等化される。この緩和熱気(輻射熱熱
気)が陰圧流にてゆっくりした流れとしてネットコンベ
ヤに掛かるため、コンベヤ上の小魚は過度の乾燥熱を受
けず、ネットコンベヤ自体にも過度な熱を受けず、ネッ
トコンベヤを小魚搬送に適する合成樹脂製としてもネッ
ト自体を溶融損失等を招かない。
【0017】また、輻射熱熱気の陰圧流は、筐体下方の
熱気吸引口がコンベヤ長さに見合う広間口で且つ複数基
(多数個)の並設した排気兼吸引ファンの駆動により広
間口幅一杯に平行の引張りに起因する流れのため、ネッ
トコンベヤ面に対し直交流下を得る。即ち、陰圧流とな
る緩やかな輻射熱熱気は、多段のネットコンベヤ(長路
コンベヤ)を時間を掛けて通過する事となり、且つ各段
のコンベヤ移送切替えの反転も手伝って小魚全域に万偏
無く輻射熱熱気が行き渡り、優しい乾燥(干し作業)が
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の小魚乾燥装置を実
施例の図に基づいて説明すれば、次の通りである。
【0019】図1乃至図3は乾燥筐体内に5段構成の多
段ネットコンベヤを備え、筐体外に加熱パイプ型輻射熱
供給手段を配す熱気供給室部を2個連設した一実施例を
示す。1は所定長さをもつ長方形状の気密型乾燥筐体で
あり、該乾燥筐体1内に塩化ビニール等の合成樹脂製ネ
ットより形成した5本のネットコンベヤ2を、一定の段
間隔を隔てる平行配置とし多段コンベヤ構成とする。こ
の場合、各ネットコンベヤ2の搬出端2cをその下段の
ネットコンベヤ2の搬入端2dより内側上方に臨むずれ
た交互配設とし、コンベヤ全体として連続的移送となる
長路コンベヤにする。また、この最上段のネットコンベ
ヤ2の先端に形成の傾斜状搬入路部2aは筐体端面1a
の搬入口3aより下向きの突設をし、最下段のネットコ
ンベヤ2の後端部分である搬出路部2bを筐体端面1b
の搬出口3bより水平突設する。4は乾燥筐体1の天井
1cにあって幅一杯に開口した適宜長さの熱気導入口
(図示において2個開口)で、この熱気導入口位置の筐
体外側には連通構成となる熱気供給室部5を突設し、該
各熱気供給室部5内には、バーナ火炎をパイプ内に直接
吹き込みパイプ周囲に輻射熱熱気aを放出する加熱パイ
プ6とその側方に輻射熱熱気aを前記熱気導入口へ繰出
すための熱気送りファン7とよりなる輻射熱供給手段8
を組み込むものである。この加熱パイプ6の形状は、熱
気供給室部5の長手方向に対し横向くU字型長路パイプ
6aとし単一室当たりの加熱面積を大にする。また、加
熱パイプ6は熱気供給室部外に臨むパイプ基端に重油式
バーナ等よりなる火炎用バーナ体9を直結配設し、且つ
熱気供給室部外に臨むパイプ先端側に排煙筒10を取付
ける。なお、図示にあっては単一の熱気供給室部5に対
して輻射熱供給手段8を2個ユニット組みしたタイプを
示し、且つその熱気供給室部5を筐体上部に2室連設し
た構成である。また、熱気供給室部5の個数はコンベヤ
長に応じて増減すればよい。
【0020】11は乾燥筐体1の熱気導入口4の有る天
井1cと最上段のネットコンベヤ2間との空間域12に
平行介在(敷設)した1枚の金属板より形成のパンチメ
タル型熱気分散板で、該熱気分散板11に穿つパンチ孔
13中、前記熱気供給室部5の加熱パイプ6の下方とな
るパイプ近傍位置のパンチ孔13aを、その周囲である
他のパンチ孔13bに比して少し小さく設定しパンチメ
タル型熱気分散板11を通る輻射熱熱気aの通過熱量の
均一化と熱緩衝(放熱)を行う。即ち、加熱パイプ6の
真下位置では必然的に輻射熱熱気aの放出熱量が密であ
るため、通過熱量を少し絞るようにパンチ孔を小さく
し。且つパンチメタル自体のもつ金属板の放熱作用にて
輻射熱熱気aを所望温度まで下げ緩和熱気とする。例え
ば、パンチメタル型熱気分散板11の敷設は、天井位置
である熱気導入口4から300mm位い下がった位置で水
平とし、また多数のパンチ孔13bの孔径を、50mm間
隔の30φであるときパイプ近傍位置のパンチ孔13a
を20φと小さくする。
【0021】14は最下段のネットコンベヤ2より下方
である筐体側壁1dに開口した少なくともコンベヤ長に
見合う間隔をもつ広間口dの熱気吸引口で、この熱気吸
引口位置の筐体外側に連設の熱気吸引室部18には複数
基(図示にあって、10基)の排気兼吸引ファン15を
備えた排気ダクト16を並設してなり、これら上記全体
の構成で小魚乾燥装置17となる。
【0022】いまこの作用を説明すると、先ずしらす,
小女子・・等の小魚干しに際し、煮釜等で茹で上げた小
魚Aを公知の搬入工程をもって多段ネットコンベヤ2の
最上段のネットコンベヤ2の傾斜状搬入路部2aに導
く。この傾斜状搬入路部2aは筐体外に位置し外気に触
れる露出設置のため、該傾斜状搬入路部2aでは、湯に
て茹で上がった小魚(品物)Aは80〜90℃の温度を
保ち勢いよく湯気が立ち昇り水気の蒸発を来すと共に、
余分な湯水はネット面より滴下され一種の水切り兼乾燥
となる初期の乾燥工程となる。
【0023】次いで、傾斜状搬入路部2aで水切りされ
た小魚Aは乾燥筐体1内の最上段のネットコンベヤ2に
移動し、該ネットコンベヤ2位置では天井側の熱気導入
口4から導かれる輻射熱熱気aを受ける。但し、このと
き、輻射熱熱気aは中間である空間域12に介在のパン
チメタル型熱気分散板11を通過し、この通過時に熱気
量の均一分散と放熱がなされ緩和熱気となってネットコ
ンベヤ2に掛かる。
【0024】この場合、各熱気供給室部5では、直結し
たバーナ体9より噴出するバーナ火炎(図示せず)が加
熱パイプ6のパイプ6a(例えば250φのパイプ)に
直接吹き込まれ、該パイプ6aが真っ赤に焼け約600
〜700℃位に上昇し、その外周に間接的な熱となる輻
射熱熱気aが放出される。この加熱パイプ6の形状は熱
気供給室部5の長手方向に対し横向くU字型長路パイプ
6aとし、単一室当たりの輻射熱放出量を大とし熱効率
の良い輻射熱熱気aを得る。また、加熱パイプ6の周囲
に漂う輻射熱熱気aは、側方の送風口を向けた熱気送り
ファン7からの風圧を伴わない微風送りcを受けて下方
開口の熱気導入口4側に繰出される。
【0025】この後、熱気導入口4に達した輻射熱熱気
aは、乾燥筐体1内では下方に設けた広間口の熱気吸引
口14に臨む排気兼吸引ファン15の駆動による引張作
用に起因し下方へ引かれる陰圧流bを受け筐体内を幅一
杯に流下する。
【0026】この最上段のネットコンベヤ2と熱気導入
口4が有る天井1c間の空間域12に金属製のパンチメ
タル型熱気分散板11が位置し、熱気導入口4からの輻
射熱熱気aは多数のパンチ孔13で分散通過し、且つ熱
気温度がパンチ孔の通過時に生ずる放熱作用も手伝って
温度低下をみる(例えば、ビニール系ネットの使用では
120℃程度で熱溶融するため、熱気温度を100〜9
0℃台まで下げる)。このことは、ネットコンベヤ2自
体を、柔らかな小魚(特に、しらす等)の搬送に適する
塩化ビニール等の合成樹脂製ネットの使用ができる。な
お、パンチメタル型熱気分散板11を通過する輻射熱熱
気aを所望温度まで下げるには、必要にあっては熱気供
給室部5の下方である熱気導入口4の近傍位置に別途の
放熱(冷却)手段を介在したり、或いは加熱パイプ6自
体を小型タイプにすることは自在である。
【0027】また、熱気分散板11に穿つ多数のパンチ
孔13は、加熱パイプ6の下方に臨むパイプ近傍位置で
は必然的に輻射熱の放出箇所に近く輻射熱熱気aの通過
熱量が密となるので、この部分のパンチ孔13aの孔径
を、他の周囲のパンチ孔13bより少し小さく設定して
通過熱量を絞る(熱制御)ようにし、パンチメタル型熱
気分散板全体として通過熱気の均一化を図る。
【0028】この様にして、乾燥筐体1内に導かれた輻
射熱熱気aは緩やかな陰圧流bとなって各多段のネット
コンベヤ2を順次通過し、該ネットコンベヤ2上の小魚
Aの水気を徐々に抜き乾かされる。勿論、各ネットコン
ベヤ2の小魚Aは、その搬出端2cから下段のネットコ
ンベヤ2の搬入端2dへの転落時の反転による所謂返し
も手伝い、長路コンベヤの全路移送にあって表裏に斑無
く熱気が行き渡り、且つコンベヤ速度を遅くし長時間を
掛けて通過させても、熱気自体は陰圧流の緩やかな流れ
(微風)の優しい輻射熱熱気aのため過熱し過ぎがな
い。しかも、陰圧流bはネットコンベヤ長さに見合う広
間口dの熱気吸引口14で幅一杯にあって平行な引張り
として掛かるため(複数基の排気兼吸引ファン15の駆
動による幅広い引張作用)、ネットコンベヤ全域に対し
直交の流れ(垂直流下)を呈し、この点からも均一な熱
気通過となり部分焼けのない小魚干しA′を得る。
【0029】即ち、乾燥筐体1内に導かれる輻射熱熱気
aは陰圧流bで緩やかな優しい流れで、且つパンチメタ
ル型熱気分散板11で熱気分散と熱気温度調整がなされ
緩和熱気となるため、従来装置の大気を送風機で導入し
直接熱交換して得る大なる風圧をもつ熱風の強制的な熱
乾燥と異なり、ネットコンベヤ2上の柔らかな小魚Aを
長時間を経る移動をもっても熱焼けすることなく天日干
し同等の小魚干しA′となる。而して、ゆっくり(遅
い)したネットコンベヤ2の移動と、優しい輻射熱熱気
aをもって徐々に乾かす乾燥工程を得るため、この種の
小魚において、特にしらすの如き茹で上げた状態が柔ら
かく型崩れし易いものでも、干し上がった製品は高級品
である天日干しの様に透けた状態に仕上がる。
【0030】ちなみに、乾燥筐体内に備える5段のネッ
トコンベヤの移送を、例えばコンベヤ全長が75mであ
る長路構成にあって、筐体内の通過時間が約10分掛け
て排出する遅い速度とし、且つパンチメタルを介してコ
ンベヤ面に与える乾燥熱を約90℃台まで下げる優しい
輻射熱熱気とすれば、茹で上がった柔らかなしらす(小
魚)は陰圧流にもとずく緩やかな輻射熱熱気を受け徐々
に乾かされ最下段のコンベヤ搬出路部に達したとき、透
けた状態のしらす干し製品となる。
【0031】なお、熱気供給室部5の加熱パイプ6のパ
イプ先端に配設した熱気供給室部外に臨む排煙筒10と
しては、図6に示す様に下部に排気ファン19を設けた
垂直の煙筒部10′と、この排気ファン19より下方で
ある熱気供給室部端より突出のパイプ先端となる中間筒
部6bに大気開放の上向き放熱スリット20を設けた構
成である。このため、バーナ体9が重油式バーナであっ
て、その火炎に煙り分が混ざった状態で排気されても、
加熱パイプ6から排煙筒10に排気する段階で、バーナ
火炎中の軽い熱気は前記上向きの放熱スリット20の箇
所で別れ大気中に自然放出され、火炎中に残る重い煙分
が排気ファン19の引張りで直進し煙筒部10′を経て
排気される。即ち、バーナ排気の全量を排気ファン19
に導かず熱気だけは中途で大気中に逃がすために煤煙除
去等の後処理も容易となる。
【0032】
【発明の効果】上述の様に、本発明の小魚乾燥装置は、
乾燥筐体内の多段ネットコンベヤ中、最上段のコンベヤ
と上方の熱気導入口付きの筐体天井間の空間域に熱気
(輻射熱熱気)の均一分散と放熱作用も兼ねるパンチメ
タル型熱気分散板を介在し、前記熱気導入口位置の筐体
外に、バーナ火炎を吹き込み外周に輻射熱熱気を得る加
熱パイプと熱気送りファンの輻射熱供給手段を配す熱気
供給室部を設け、筐体下方に輻射熱熱気を下方にゆっく
りして導く陰圧流用の排気兼吸引ファンを複数基備える
広間口の熱気吸引口を設ける簡略構成としたため、前段
で水切りされた最上段のネットコンベヤ上の小魚に陰圧
流に起因する緩やかで優しい輻射熱熱気を与えることが
できる。このため、小魚(品物)に対する乾燥が、従来
の外気を熱交換器で直接熱交換した大なる風圧を伴う熱
風使用と異なり、茹で上がった小魚は急激な熱風乾燥を
受けず長時間に亘って徐々に乾かされ熱焼け等を招かな
い良好な干し作業ができる。特に、このことは小魚が、
茹で上がりが柔らかく型崩れし易いしらすにあってゆっ
くりしたコンベヤ移送のもとで徐々に乾燥されるので、
機械干しに欠ける透けた状態の干し製品を確実に提供し
得る。
【0033】しかも、最上段のネットコンベヤで受ける
輻射熱熱気は、上位介在のパンチメタル型熱気分散板を
通過する時にパンチ孔での均一分散と放熱がなされ、輻
射熱熱気を適宜温度まで下げられるため早期乾燥もな
く、且つコンベヤ自体の構成を小魚の搬送に適す優しい
合成樹脂製ネット使用が可能となる(熱風と違いネット
に熱溶融も来さない)。勿論、パンチメタル型熱気分散
板はパンチ孔を、加熱パイプの下方のパイプ近傍位置の
孔を他のパンチ孔より小さくし加熱パイプから放出の密
なる輻射熱熱気の通過量を規制し、コンベヤ全域として
通過熱量の均一化を図り、この点からも合成樹脂製ネッ
トの使用と均一な乾燥ができる。
【0034】また、筐体内の輻射熱熱気は、あくまで筐
体下方の少なくともコンベヤ長さに見合う長さの広間口
の熱気吸引口で且つ多数の排気兼吸引ファンの引張りに
起因する幅広い陰圧流をもって流れるため、各コンベヤ
全域にあって直交(垂直)流下となり部分的な加熱を受
けない(部分的な熱焼けがない)。
【0035】更に、本発明は乾燥用熱気を、バーナ火炎
による加熱パイプの外周に漂う間接的な輻射熱熱気とし
たため、外気を直接熱変換する熱風と異なり衛生的でク
リーンな乾燥熱で熱効率も良く、且つ小魚の機械干しで
問題となる外気(大気)に含まれる悪い匂い等も付かず
最適である。なお、加熱パイプの側方の熱気送りファン
は、あくまでも加熱パイプ周囲に漂う熱気を熱気導入口
まで繰出すだけの風圧を伴わない流れを得るだけで小型
ファンで充分であり、延いては装置のコンパクト化にも
つながる。
【0036】また、筐体外の加熱パイプと熱気送りファ
ンの輻射熱供給手段を備える熱気供給室部は構成が簡単
でユニット化されるため、ネットコンベヤの長さに応じ
てその個数の増減も自在である等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小魚乾燥装置の実施例を示す要部の側
面図である。
【図2】同要部を示す平面図である。
【図3】同要部の側面図である。
【図4】パンチメタル型熱気分散板の斜視図である。
【図5】筐体外の輻射熱供給手段で発生した輻射熱熱気
が筐体内に導かれ陰圧流で流下する説明図である。
【図6】加熱パイプの先端に取付けた排煙筒の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 乾燥筐体 1c 天井 2 多段のネットコンベヤ 4 熱気導入口 5 熱気供給室部 6 加熱パイプ 7 熱気送りファン 8 輻射熱供給手段 9 バーナ体 10 排煙筒 11 パンチメタル型熱気分散板 12 空間域 13 パンチ孔 14 熱気吸引口 15 排気兼吸引ファン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茹でた小魚をネットコンベヤに搬入しそ
    の移送中に適宜の熱を与え自動乾燥させる小魚乾燥装置
    において、所定長さの乾燥筐体内に平行せる複数本の合
    成樹脂製ネットコンベヤを、その各搬出端を上段から下
    段に亘り交互に臨む配置とし小魚を連続的移送する多段
    コンベヤ構成とし、この最上段のネットコンベヤと上方
    の熱気導入口を設けた天井間との空間域にパンチメタル
    型熱気分散板を平行介在すると共に、前記熱気導入口位
    置の筐体外側に連設した熱気供給室部に、バーナ火炎を
    パイプ内に直接吹き込みパイプ周囲に輻射熱を放出する
    加熱パイプとその側方に配す熱気送りファンよりなる輻
    射熱供給手段を配設し、且つ最下段のネットコンベヤよ
    り下方の側壁にコンベヤ長に見合う広間口の熱気吸引口
    を設け、該熱気吸引口位置の筐体外側に複数基の排気兼
    吸引ファン付き排気ダクトを備え、筐体内へ移行した輻
    射熱熱気を前記吸引ファンに起因する下方への陰圧流と
    パンチメタル型熱気分散板の緩和分流をもってネットコ
    ンベヤに対し垂直流下させることを特徴とする小魚乾燥
    装置。
  2. 【請求項2】 パンチメタル型熱気分散板が、加熱パイ
    プの下方となるパイプ近傍位置のパンチ孔を他のパンチ
    孔に比して小さく設定した請求項1記載の小魚乾燥装
    置。
  3. 【請求項3】 加熱パイプが、熱気供給室部外に臨むパ
    イプ基端にバーナ体を直結し熱気供給路部外に臨むパイ
    プ先端に排煙筒を取付けた請求項1記載の小魚乾燥装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180089213A (ko) * 2017-01-31 2018-08-08 주식회사 협진기계 스파이럴 오븐기용 가열장치
CN112674369A (zh) * 2021-01-19 2021-04-20 鹤山市东源食品有限公司 一种用于坚果烘干的多层高温炉

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KR101894893B1 (ko) * 2017-01-31 2018-09-04 주식회사 협진기계 스파이럴 오븐기용 가열장치
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