JP2001024562A - デジタルpll装置およびシンボル同期装置 - Google Patents
デジタルpll装置およびシンボル同期装置Info
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- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
- Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
Abstract
LL装置を提供する。 【解決手段】 2値化位相角微分信号は、相関出力部3
1に順次入力され、基準位相ビット列との相関が検出さ
れる。相関信号は、ラッチ32においてVSCO33が
出力する周期信号の立ち上がりタイミングでラッチされ
る。ラッチ32の出力は、誤差補正部34に入力され、
シンボル同期用プリアンブルとVSCO33の周期信号
との位相誤差に応じて、VSCO33の次の1周期の開
始位相を制御する。誤差補正部34は、誤差状態を同期
判定部35に出力する。同期判定部35は、誤差状態に
応じて同期確立を判定して、VSCO33が出力する周
期信号に基づいてクロック信号を出力する。
Description
クドループ(Digital Phase Lock Loop、以下、デジタ
ルPLLという)装置、および、デジタル変調された信
号を復調する際に、このデジタルPLL装置を用いてシ
ンボル同期をとるシンボル同期装置に関するものであ
る。このシンボル同期装置は、特に、無線LANシステ
ム用の周波数ホッピング受信装置に適用して好適なもの
である。
m)通信の一システムとして、周波数ホッピングシステ
ム(Frequency Hopping、以下、FHシステムという)
がある。また、このFHシステムと、直接拡散(Direct
Sequence、以下、DSシステムという)とを組み合わ
せたDS/FHハイブリッドシステムもある。図13
は、従来のFHシステムの一例を示すブロック構成図で
ある。図中、71は符号器、72はデジタル変調器、7
3はミキサ、74はホッピングパタン発生器、75は周
波数シンセサイザ、76は高周波増幅器、77は送信ア
ンテナ、78は受信アンテナ、79は高周波増幅器、8
0はミキサ、81はホッピングパタン発生器、82は周
波数シンセサイザ、83はデジタル復調器、84は復号
器である。
において情報源符号化が行われ、送信データに変換され
る。その際、必要に応じて、さらに伝送に適した符号化
が行われる場合もある。この送信データは、デジタル変
調器72において中間周波数帯でデジタル変調された
後、ミキサ73において周波数シンセサイザ75の出力
信号により周波数変換される。ホッピングパタン発生器
74から出力されるホッピングパタンに応じて、周波数
シンセサイザ75が、周波数変換する周波数を時間的に
変化させることにより、送信周波数チャンネルを切り替
える。したがって、デジタル変調された信号がホッピン
グパタンに応じた周波数チャンネルで送信される。その
結果、拡散されて広い周波数帯域を有するスペクトル拡
散信号となり、高周波増幅器76により増幅されて送信
アンテナ77から送信される。
受信アンテナ78により受信され、高周波増幅器79に
より増幅され、ミキサ80に入力されて逆拡散される。
ホッピングパタン発生器81は、送信側のホッピングパ
タン発生器74に同期して同じホッピングパタンを発生
し、周波数シンセサイザ82は、送信側の周波数シンセ
サイザ75が出力するのと同じ周波数の基準発振信号を
出力する。そして、送信された信号と同じ周波数チャン
ネルの信号を選択的に受信することにより、送信された
スペクトル拡散信号を逆拡散して中間周波数帯の信号に
する。逆拡散された信号は、図示を省略したバンドパス
フィルタによって、中間周波数帯において、各周波数チ
ャンネルの受信周波数帯域の信号成分を通過させてデジ
タル復調器83に入力される。デジタル復調器83にお
いては、送信側のデジタル変調器72に対応したデジタ
ル復調を行うことにより復調データが得られる。復号器
84において、送信側の符号器に対応して、この復調デ
ータに対し、情報源復号が行われて受信情報を出力す
る。その際、送信側の符号器に対応して、伝送のための
復号が行われる場合もある。
シフトキーイング(Quadrature Phase Shift Keying、
以下、QPSKという)等の位相変調(Phase Shift Ke
ying、以下、PSKという),直交振幅変調(Quadratu
re Amplitude Modulation、以下、QAMという)であ
る。移動体通信において、QPSKの復調方式は、遅延
検波が主流である。しかし、同期検波は、誤り率特性が
良好なので、固定通信には主として同期検波が用いられ
る。そこで、最適な設計を考慮する場合、遅延検波、同
期検波を併用し、通信路環境に応じて切り替えられるよ
うにし、データ通信での高い通信品質を確保したい。し
かし、同期検波においては、通常、キャリア再生を行っ
てキャリア同期を確立した後にシンボル同期(ビット同
期)を行うが、FHシステムにおいては、周波数チャン
ネルが切り替わるごとに、キャリア同期、シンボル同期
(ビット同期)の確立、フレーム同期の確立、データ受
信という手順を踏まなければならなくなるため、以下に
挙げるようなFHシステム特有の問題が発生する。
の周波数変化を示す説明図である。図15は、FHシス
テムにおける周波数ホッピング期間において送出される
送信フレームの開始部分の説明図である。図14におい
て、送信側の周波数変換(拡散)により、デジタル変調
された信号のキャリアは、周波数f1から現在の周波数
f2に連続して変化して行き、ある程度の時間を経過し
て目的の周波数f2の近傍に収まる。しかし、一般的
に、周波数変換にはPLLを用いているため、周波数f
2の近傍になっても、キャリアの周波数は、目的とする
周波数f2の近傍を振動しながら収束して行く。さら
に、受信側においても、周波数変換にPLLを用いてい
るため、周波数変換(逆拡散)により中間周波数帯に変
換された信号のキャリアは、同様に中間周波数の近傍を
振動しながら収束して行くことになる。この振動してい
る期間をセトリング期間という。このセトリング期間中
に送信フレームの受信が開始される。フレームフォーマ
ットは、一例として、最初に、図15に示すシンボル同
期用プリアンブルから始まり、フレーム同期信号、情報
データと続く。同期検波においては、シンボル同期用プ
リアンブル期間中において、キャリア同期回路が位相ロ
ック動作を行い、キャリアの複製を作成する。
ループを用いたものでは、シンボル同期用プリアンブル
に基づいて復調されたベースバンド信号I,Qを演算
し、デジタル変調された信号からキャリアに対する位相
誤差を出力する。この位相誤差をループフィルタにより
平滑し、基準周波数発振器の発振周波数をキャリアの周
波数に追従するように制御する。
から、キャリア同期完了までに時間がかかるため、フレ
ームのシンボル同期用プリアンブルを長くする必要があ
る。さらに、このキャリア同期完了時点から、クロック
信号を出力するためのシンボル同期動作を行う必要があ
る。その結果、1フレームの時間が短いと、プリアンブ
ル長がフレーム長の多くを占め、データを送信する時間
の割合が小さくなり、スループットが悪くなるという問
題がある。スループットを向上させるため、シンボル同
期用プリアンブルを短くすることが必要になる。したが
って、キャリア同期(キャリア位相追従)をしなくても
シンボル同期が可能とすることが望まれる。そのために
は、このシンボル同期のために、簡便で安定した同期捕
捉が可能なデジタルPLL装置を必要とする。このよう
なデジタルPLL装置であれば、一般の同期信号に同期
させるデジタルPLL装置としても有用である。
題点を解決するためになされたもので、簡便で安定した
同期を可能とするデジタルPLL装置、および、このデ
ジタルPLL装置を用いたシンボル同期装置を提供する
ことを目的とするものである。
期に同期したクロック信号を出力するデジタルPLL装
置であって、相関出力手段、周期信号発生手段、位相誤
差判定手段、および、誤差補正手段を有し、前記相関出
力手段は、入力信号と基準位相データとの相関をとるこ
とにより相関信号を出力し、前記周期信号発生手段は、
周期制御可能な周期信号を発生するとともに、該周期信
号もしくは前記周期信号に基づく信号を前記クロック信
号として出力し、前記位相誤差判定手段は、前記周期信
号の所定位相タイミングにおいて、前記相関信号のレベ
ルを検出することにより、入力信号と前記周期信号との
位相誤差を判定し、前記誤差補正手段は、前記位相誤差
に応じて前記周期信号の周期を制御するものである。し
たがって、前記相関出力手段の積分動作により入力信号
の擾乱の影響を受けにくいため、デジタル位相ロックド
ループ装置の動作が安定する。
前記入力信号を2値化した信号をシフト手段に順次入力
し、前記シフト手段の各タップ出力と2値化された前記
基準位相データ列との一致不一致を判定し、前記判定出
力の加算値を順次出力するものである。したがって、簡
単な構成で相関値を出力することができる。
手段は、前記周期信号の前記所定位相タイミング、およ
び、前記所定位相タイミングの前後のタイミングにおい
て、前記相関信号のレベルを検出することにより前記位
相誤差を判定するものであり、同期判定手段を有し、該
同期判定手段は、前記同期信号の1または複数周期にわ
たって、前記所定位相タイミングにおける前記位相誤差
が小さいことを判定し、かつ、その後、前記同期信号の
1または複数周期にわたって、前記所定位相タイミング
および前記前後の位相タイミングにおける前記位相誤差
の少なくとも1つが小さいことを判定したときに、前記
クロック信号を外部に出力開始するものである。したが
って、位相ジッタの影響を受けにくい同期判定ができ
る。
ボル同期信号にてキャリアに対する位相回転方向がシン
ボルごとに反転する同期信号を受信し、前記デジタル変
調された信号のシンボルに同期するクロック信号を発生
するシンボル同期装置であって、キャリア同期手段、位
相角出力手段、および、デジタルPLL装置を有し、前
記キャリア同期手段は、前記同期信号に基づいて前記キ
ャリアの周波数に追従する基準周波数信号を出力し、前
記位相角出力手段は、前記基準周波数信号に対する前記
デジタル変調された信号のIQ平面位相角を表す位相角
信号を出力し、前記デジタルPLL装置は、上述した種
々の形態を有するデジタルPLL装置である。したがっ
て、前記位相検出手段の積分動作により入力信号の擾乱
の影響を受けにくいため、シンボル同期装置の動作が安
定する。
置の実施の一形態を説明するためのデジタル復調器のブ
ロック構成図である。図中、1は基準周波数発振器、2
は90゜移相器、3,4は復調乗算器、5,6はローパ
スフィルタ、7はA/D変換器、8はIQ位相角算出
部、9はシンボル同期部、10は微分出力部、11は1
サンプリングクロック遅延部、12は引算器、13は2
値化部、14はデジタルPLL(DPLL)部、15は
位相角判定部である。QPSK復調を前提にして説明す
るが、キャリア同期、シンボル同期に関してはQAM復
調を行う場合でも同様である。図2は、シンボル同期用
プリアンブル受信時における、図1のブロック構成の動
作説明図である。数値データを波形として表現してい
る。図16は、シンボル同期用プリアンブルの一例を示
す説明図である。一例として、4相位相変調(QPS
K)の場合をIQ位相平面座標上に示す。シンボル同期
用プリアンブルは、無線設備技術基準により、繰り返し
信号として規定されている。QPSKにおいては、IQ
位相平面 で+90°回転と−90°回転との2状態に
割り当てる。
された受信信号は、基準周波数発振器1が出力する基準
周波数信号によって、復調乗算器3,4で平衡復調さ
れ、ローパスフィルタ5,6を通してベースバンド信号
I,Qとなる。A/D変換器7においては、各ベースバ
ンド信号I,Qを、サンプリング信号のタイミングで数
値データに変換する。サンプリング信号は、1シンボル
(ベースバンド信号I,Qとしてみれば1ビット)の単
位期間当たり、複数回、例えば、16回発生するように
設定されている。IQ位相角算出部8においては、A/
D変換器7の出力する数値データを入力し、基準周波数
信号に対する、デジタル変調された信号の位相角を弁別
する。具体的には、三角関数演算あるいはルックアップ
テーブルを参照して行う。
し、シンボル信号点でキャリアに対するシンボル位相回
転方向が反転するシンボル同期用プリアンブル信号を検
出し、このシンボル同期用プリアンブル信号に同期した
シンボル同期パルス(クロック信号)を生成し、これ
を、位相角判定部14に出力する。位相角判定部14に
おいては、シンボル同期パルスを判定タイミングとし
て、IQ位相角算出部8から出力された位相角を判定す
ることによって復調データを出力する。シンボル同期部
9において、1サンプリングクロック遅延部11および
引算器12からなる微分出力部10の出力は、位相角微
分信号となって2値化部13において2値化され、デジ
タルPLL部14に入力される。デジタルPLL部14
は、2値化された位相角微分信号に同期してシンボル同
期パルス(クロック信号)を出力する。
期部の動作を具体的に説明する。図2(a)は、シンボ
ル同期用プリアンブルを受信しているときに、IQ位相
角算出部8が出力する位相角信号を波形振幅として示し
たものである。実際には、図2(d)に示すようなサン
プリング値がデジタル化されたデータとして出力され
る。なお、図面を見やすくするために、この明細書で
は、1シンボル当たり8サンプリングクロックが発生す
るとして図示しているが、試作機では1シンボル当たり
16サンプリングクロックとしている。位相角信号に
は、正の傾きをもった部分と負の傾きをもった部分がシ
ンボルごとに繰り返し現れている。正負のピーク点は、
シンボル信号点、すなわち、シンボル区間の中心点であ
る。ベースバンド信号I,Qの各々についてみれば、ビ
ット区間の中心点である。つまりこのピークのタイミン
グでベースバンド信号I,Qをサンプリングすれば、シ
ンボル(ビット)同期がとれるため、シンボル信号点に
対応して復調データを判定することができる。
ータを判定する場合、送信側と受信側との間には、基準
周波数発振器の周波数誤差による静的な周波数ずれ(周
波数オフセット)がある。図2(a)に示すように、キ
ャリアの位相角は、周波数オフセットにより全体として
一方向にずれてゆく。加えて、基地局と移動体との間の
通信では、ドップラ効果により受信周波数がずれる。さ
らに、周波数ホッピングのセトリング期間には周波数が
揺らぐなどの問題がある。微分出力部10において、I
Q位相角算出部8から出力された位相角データは、位相
角データを1サンプリングクロック遅延部11に入力さ
れるとともに、この1サンプリングクロック遅延部11
から出力される位相角データを差し引かれる。その結
果、位相角を差分(微分)した信号が出力される。
ルを受信中に、微分出力部10が出力する位相角微分信
号を波形振幅として示したものである。実際には、図2
(e)に示すようなサンプリング値がデジタル化された
データとして出力される。差分をとることにより、周波
数オフセットによる位相のドリフトが取り除かれる。周
波数オフセットの傾きは、直流オフセットとなるが、直
流オフセットは簡単に取り除ける。周波数オフセットに
限らず、周波数の緩やかな揺らぎも取り除ける。図2
(c)に示す2値化位相角微分信号のレベル変化タイミ
ングは、位相角の傾きの切り替わり点に対応するから、
これによりシンボル信号点を検出することができる。レ
ベル変化タイミング間の間隔は、送信されたシンボルの
周期であり、周波数の変動に影響されない。
位相角微分信号を、内部で発生される周期信号と位相比
較し、その位相誤差に応じて周期信号の周期を補正する
ことにより、周期信号の位相が、2値化位相角微分信号
の位相にロックされる。連続してロック状態になると、
クロック信号を位相角判定部15に出力する。位相角判
定部15においては、IQ位相角算出部8から出力され
る位相角をクロック信号の所定タイミング、すなわち、
シンボル信号点タイミングで判定してデジタル復調され
たデータを出力する。
アを基準とした位相平面座標軸の移動を示す説明図であ
る。デジタル復調をするには、シンボル同期がとれてい
るだけでなく、原則として、キャリア同期がとれている
必要がある。キャリア同期(キャリア位相追従)を行わ
ないとすると、基準周波数信号を基準とした位相平面座
標上においては、キャリアを基準とした位相平面座標軸
が時間経過とともに回転する。基準周波数信号の位相平
面座標軸を[I0,Q0]とする。最初、基準周波数信号の
位相がキャリアの位相に完全一致していても、キャリア
の位相平面座標軸は、時間経過とともに、例えば、[I
1,Q1](オフセット位相角Δ1)、[I2,Q2](オフセッ
ト位相角Δ2)、・・・のように回転して行く。
は、キャリアの位相平面座標上で定義されているため、
一緒に回転する。例えば、黒丸で示されたシンボル同期
用プリアンブル信号のシンボル信号点は、基準周波数信
号の位相平面座標上で見ると、時間的に移動して行く。
ベースバンド信号I,Qは、基準周波数信号を基準にし
た位相平面座標[I0,Q0]上のI,Q成分であるため、
これをシンボル(ビット)中心の時点でサンプリングで
きただけでは、デジタル変調された信号のキャリアの位
相平面座標[I1,Q1],[I2,Q2]・・・上のI,Q成
分が得られない。しかし、位相角判定部15において
は、判定に±45゜の余裕度がある。したがって、オフ
セット位相角が±45゜の範囲を超えて回転しなければ
誤りが実質的には生じない。その結果、1同期フレーム
期間中において、位相ずれが許容範囲を超えなければ判
定誤りが生じない。図2(c)の微分信号は、この範囲
で安定であり、シンボル同期点が確立できている。
ることも可能である。本出願人は、特願平10−288
316号、特願平10−288317号として、キャリ
ア位相追従装置に関する発明を出願している。概要を説
明すると、IQ位相角算出部8から出力される復調信号
の位相角を、上述したクロック信号の判定タイミングに
おいて、既知のオフセット位相角Δ1に応じた補正を行
った上でデータ判定をするとともに、オフセット位相角
のずれ量(Δ2-Δ1)に応じてオフセット位相角Δ1の更
新を行う。その際、IQ位相角算出部8は、位相角が3
60゜の範囲を超えて変化する(複数回転する)ときに
は、360゜の範囲を超えて位相角の変化を連続的に追
跡する。その結果、シンボル同期に先立ってキャリア同
期をしなくても、シンボル同期がとれていれば、位相角
が±45゜の範囲を超えて回転しても、デジタル復調を
行うことができる。
ついて説明する。上述した微分操作により、周波数オフ
セット等による位相変動がキャンセルされたクロック信
号を得ることができる。しかしながら、シンボル変化点
の抽出に微分操作が入ったため、雑音、マルチパスフェ
ージング、遅延スプレッドなどによる位相角の擾乱に、
敏感に反応するので、動作が不安定になるおそれがあ
る。この問題を、まず、デジタルPLL部14におい
て、2値化位相角微分出力をヒストグラム回路を用いて
前処理する場合について説明する。
図である。図中、21-1〜21-16は、シフトレジスタ、22-
1〜22-16は加算器、23はシフトレジスタ群シフト制御
部、24はヒストグラムデータセレクタである。図5
は、図4に示したヒストグラム回路に入力されるサンプ
リング信号の説明図である。シンボル同期用プリアンブ
ル信号は、図1に示した微分出力部10、2値化部13
を経て、2値化位相角微分信号となる。
2シンボル長で1周期となる。この2値化位相角微分信
号の差分をとれば、シンボル変化点(シンボル信号点)
を示す信号が得られる。この変化点信号がシフトレジス
タ群21-1〜21-16に入力される。サンプリングクロック
は、1シンボル長当たり所定数となる周期に定められて
いるが、1シンボル長当たり16個として図示してい
る。この1シンボル長内のサンプリングクロックを、そ
のサンプリングポイントに応じて、(1)〜(16)の丸数字
を付して説明する。
ンプリングポイントに応じて、それぞれに対応する番号
のシフトレジスタ21-1〜21-16に振り分けられた上で、
入力される。また、シフトレジスタ群シフト制御部23
により、各シフトレジスタ21-1〜21-16内を、1シンボ
ル長に1回の割合でシフトされる。シフトレジスタ群に
は、シンボル変化点信号が複数周期、図示の例では16
周期にわたって蓄積される。各シフトレジスタ21-1〜21
-16において、各タップの出力は、加算器22-1〜22-16に
より加算されて、ヒストグラムデータセレクタ24に出
力される。ヒストグラムデータセレクタ24は、複数周
期(複数シンボル)にわたるサンプリングポイントごと
のシンボル変化点のヒストグラムをとることによって、
統計的に最も確からしいシンボル変化点を選択する。選
択されたシンボル変化点は、内部発振器の位相を制御す
るのに用いられる。
説明するための模式的説明図である。サンプルポイント
(1)〜(16)ごとに、シンボル変化点の出現頻度を示して
いる。図示の例では、シンボル同期用プリアンブルのシ
ンボル変化点が、サンプリングポイント(1)にあること
が推定される。しかし、上述した擾乱により、偽のシン
ボル変化点がヒストグラムに現れることになり、単に出
現頻度が最も大きなサンプリングポイントをシンボル変
化点と推定すると、シンボル同期が不正確になるか、場
合によっては同期検出不能に陥るおそれもある。
4の第1の例を示すブロック構成図である。図中、31
は相関出力部、32はラッチ、33はVSCO(Variab
le Step controlled Oscillator)、34は誤差補正
部、35は同期判定部である。VSCO33は、入力情
報に応じて発振周期の位相をステップ的に制御可能なデ
ジタル発振器である。図8は、図7に示した相関出力部
の一例を示すブロック構成図である。図中、41はシフ
トレジスタ、42は排他的論理和(EXOR)、43は
加算器である。このデジタルPLL部は、相関出力部3
1が積分要素となるので、微分出力を入力した場合で
も、簡便で安定したシンボル同期を可能とする。
順次入力される。後述するように、2値化位相角微分信
号と、設定された基準位相ビット列(基準位相信号)と
の相関が検出されて、相関信号が出力される。VSCO
33は、1周期の開始位相をステップ的に制御可能な少
なくとも1つの周期信号を発生する。上述した相関信号
は、ラッチ32において、この周期信号の立ち上がりタ
イミングでラッチされる。同時に、位相角判定のための
シンボル信号点タイミングを得るために、この周期信号
に位相同期した信号を発生し、これをクロック信号とし
て出力する。なお、周期信号自体がクロック信号となる
場合もある。ラッチ32の出力は、誤差補正部34に入
力され、誤差補正部34は、シンボル同期用プリアンブ
ルとVSCO33の周期信号との位相誤差に応じた周期
制御信号をVSCO33に出力し、周期信号の次の周期
の開始位相(例えば、立ち上がりタイミング)を制御す
る。同時に、誤差補正部34は、誤差状態を同期判定部
35に出力する。同期判定部35は、誤差状態に応じて
同期確立を判定して、VSCO33が出力する、上述し
た周期信号に位相同期した信号をクロック信号として出
力開始する。
値化位相角微分信号は、1シンボル長当たり所定数、図
示の例では8個のサンプリングクロックにより、シフト
レジスタ41に順次入力される。図示の例では、シフト
レジスタ41は、1周期2シンボル長分の2値データを
蓄積するタップ数に設定されている。シフトレジスタ4
1のタップ出力は、それぞれ排他的論理和42におい
て、基準位相を示すビット列との一致不一致の相関が判
定され、加算器43において一致した数が加算される。
加算器43は、2値化位相角微分信号と基準位相との位
相関係を示す相関信号を出力する。
明図である。図10は、図8に示した相関出力部が出力
する相関信号を示す動作説明図である。図9(a)は、
図8のシフトレジスタのタップに沿って、基準位相デー
タ{1,1,1,1,1,1,1,1,0,0,0,0,0,0,0,0}を表現したも
のである。図9(b)〜図9(f)は、図8のシフトレ
ジスタのタップに沿って、2値化位相角微分信号を表現
したものである。図9(b)〜図9(e)は、それぞ
れ、時刻t=t0〜t4における状態を表現している。図
9(f)は、図9(c)と同じ時刻t=t1において、
擾乱があった状態を表現している。
理和42の出力はいずれも0になるから、加算器43の
出力する相関信号も0となる。図9(c)のときは、1
6個の排他的論理和42の半分が1となるから、加算器
43の出力は8となる。図9(d)のときは、全ての排
他的論理和42が1となるから、加算器43の出力は1
6となる。図9(e)のときは、加算器43の出力は再
び8となる。図10に示すように、相関信号は、1周期
2シンボル長の期間において、基準位相信号を基準とし
た位相に応じて三角形状の相関信号を出力する。時刻t
=t1において、相関値は、最大値16と最小値0との
中央値8をとる。この中央値は、シフトレジスタ41の
タップ数の1/2に相当する値である。このとき、2値
化位相角微分信号は、立下りから1/4周期(1/2シ
ンボル長)経過後で、1シンボル区間の境界にある。図
8に示したシフトレジスタ41内では、図9(c)に示
される状態である。したがって、相関値が中央値8であ
る時刻に、VSCO33が出力する第1の周期信号の位
相をロックさせれば、VSCO33が発生する周期信号
を、2値化位相角微分信号として入力されたシンボル同
期用プリアンブルの周期に同期させることができる。な
お、t=t3の時刻においても、時刻t=t1の時刻と同
じ相関値が出力される。しかし、t=t1の時刻と、t
=t3のときとは、相関値出力の形状、およびまたは、
シフトレジスタ41のレジスタ値分布から容易に判別で
きるので問題ない。例えば、相関値の時間微分値を監視
して、正の期間であればt=t1の時刻であり、負の期
間であればt=t3の時刻であることがわかる。
は、VSCO33の出力する周期信号の立ち上がりタイ
ミングでラッチされる。VSCO33が発生する周期信
号の周期が2値化位相角微分信号の周期よりも長くなれ
ば、ラッチされた相関信号のレベルが、上述した所定値
(中央値8)よりも高くなる。このとき、誤差補正部3
4はVSCO33の出力する周期信号の次の周期を短く
するように制御する。逆に、周期信号の周期が2値化位
相角微分信号の周期よりも短くなれば、ラッチされた相
関信号のレベルが、上述した所定値(中央値8)よりも
小さくなる。このとき、誤差補正部34は、VSCO3
3の出力する周期信号の次の周期を長くするように制御
する。このようにして、周期信号の周期がフィードバッ
ク制御されるとともに、周期信号の出力位相も2値化位
相角微分信号の位相に同期する。位相同期状態におい
て、1シンボル区間の中心のシンボル信号点は、2値化
位相角微分信号のレベル変化点にある。したがって、V
SCO33から、上述した周期信号から位相が1/4周
期(1/2シンボル長)ずれた信号を発生させ、これを
クロック信号として用いれば、その立下りおよび立ち上
がりがシンボル信号点となる。また、VSCO33か
ら、上述した周期信号の立ち上がりに同期して立ち上が
る1/2周期の信号を発生させ、これをクロック信号と
して用いれば、その立下りがシンボル信号点となる。な
お、上述した中央値8から外れた値を所定値としてもよ
い。相関値が、この所定値になる位相でVSCO33が
出力する周期信号の位相をロックさせる。ただし、相関
値が上下のピークを示す位相の近傍で位相をロックさせ
ることは避ける。中央値8から外れた値を所定値とする
場合、シンボル信号点のタイミングで位相角を判定でき
るように、クロック信号として出力される、上述した周
期信号に位相同期した信号の出力位相を決める必要があ
る。
準位相信号)として、図9(a)に示した波形表現でい
えば、デューティ比50%の左半分がオール1、右半分
がオール0のビット列を用いたが、この配列を循環的に
順次ずらせたビット列であってもよい。もちろん複数周
期の基準位相ビット列を用いてもよい。また、基準位相
ビット列の周期と、入力される2値化位相角微分信号の
周期とを一致させて説明をしたが、両者の周期が大きく
異ならない限り、一致している必要はない。入力信号の
周期、および、基準位相ビット列の周期、サンプリング
クロック周期の設定によって若干ずれが生じるが、入力
信号が、図9(c)に示すような左右対称に、もしくは
ほぼ左右対称にシフトレジスタ41に蓄積された状態に
おいて、相関値は中央値またはその近傍の値になる。し
たがって、相関値が中央値またはその近傍の所定値であ
り、かつ、相関値が正の傾きを有する時刻に、VSCO
33が出力する周期信号の位相をロックさせれば、入力
信号の周期が基準位相ビット列の周期と大きく異ならな
い限り、入力信号の周期に関わらず、周期信号を入力信
号の周期および位相に同期させることができる。
用いて、ビットデータ同士の相関を検出している。しか
し、相関は他の手段によって検出することもできる。例
えば、2値として−1,1を用いれば、排他的論理和4
2の演算を乗算に置き換えることにより、同様に相関値
を出力することができる。入力される2値化位相角微分
信号に代えて、これを含む2値化前の位相角微分信号
(1サンプル値は極性を有する複数ビット)を用いても
よい。また、基準位相ビット列に代えて、これを含む基
準位相データ列(1データは極性を有する複数ビット)
を用いてもよい。上述した場合、シフトレジスタ41の
機能をメモリを制御することにより実行すれば、入力信
号がビットデータであるか否かは問題にならない。
部34は、ラッチ32の出力を入力して、従来のPLL
のループフィルタと同様な補正演算を行って誤差データ
をVSCO33にフィードバックして、次の周期の開始
位相を制御する。このようにして図7に示したデジタル
PLL部がロックインする。同期判定部35は、2値化
位相角微分信号とVSCO33の出力する周期信号の位
相とが同期したときにロックインと判断し、この周期信
号に位相同期した信号をクロック信号として出力し、図
1に示した位相角判定部15では、このクロック信号に
よって、シンボルの中心信号点の位相角を判定する。し
かしながら、種々の原因による外乱により、偶然にロッ
クインとみなされる条件になることも考えられる。そこ
で、所定の複数シンボルにわたって、VSCO33の出
力する周期信号が同じ周期を維持した状態(誤差補正を
しない状態)でロックしているときに、同期したと判定
する。
刻あるいはこの近傍でVSCO33の出力する周期信号
が立上ったときには、既に説明したように、相関値の傾
きが逆であることを判定できる。この逆状態のときに
は、強制的にVSCO33のル−プをキックさせ、次の
立ち上がりサンプリングタイミングから、VSCO33
の出力位相が図示通りのVSCO出力波形またはこれに
近い位相の波形になるように制御する。その結果、高速
なロックアップが可能になる。
のSSB雑音による位相ジッタである。位相ジッタがあ
ると、前回のVSCO33の出力する周期信号の立ち上
がりタイミングでロックインと判断されたにしても、次
のVSCO33の出力する周期信号の立ち上がりタイミ
ングではロックイン状態ではなくなる場合がある。しか
し、軽度の位相ジッタであれば、この前後のサンプリン
グタイミングにロックイン状態になる。この場合は、位
相ジッタがなければ「同期状態」と判断させるべき状態
であるから、許容しなければならない。
第2の実施の形態のブロック構成図である。図中、図7
と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。5
1は、誤差判定部、52は3タップのシフトレジスタ、
53は1サンプリングタイミング遅延部、54は3ビッ
トのラッチ、55は同期判定部である。
出力は、誤差判定部51において、誤差出力の絶対値が
少ないかどうか、例えば、2以下であるか否かを判定す
る。誤差の絶対値が2以下のときには「1」を、2を超
えるときには「0」を、3タップのシフトレジスタ52
に出力する(1サンプリングタイミングの位相ずれによ
って相関値は±2だけ変化する)。3タップのシフトレ
ジスタ52は、サンプリングクロックによって入力ビッ
トをシフトさせる。VSCO33の立ち上がりのタイミ
ングは、1サンプルタイミング遅延部53で遅延させた
後に、3ビットラッチ54に入力され、入力された立ち
上がりタイミングで3タップシフトレジスタ52の出力
をラッチして、同期判定部55に並列出力される。この
とき、3タップシフトレジスタには、VSCO33の立
ち上がりパルスのタイミングと、その1サンプリングク
ロック前後のタイミングにおける誤差判定部51の判定
結果が入力されているから、3ビットラッチ54にも、
この判定結果がラッチされる。なお、1サンプルタイミ
ング遅延部53は、厳密には、1サンプルタイミングよ
りも若干長く遅延させて、シフトレジスタ52の1タッ
プシフト終了後にラッチが行われるようにする。
下のシーケンスによってシンボル同期の確立手順をと
る。 (1)ロックインの判定は、VSCO33の出力する周
期信号の立ち上がりタイミングで、相関出力部31の誤
差出力をラッチし、誤差判定部51により、誤差の絶対
値が所定値以内にあるとき、例えば、誤差出力が、+
2,0,−2のとき(1サンプリングタイミング以内の
位相ずれ)に、ロックインを真とする。ロックインが真
のとき、3ビットのラッチ54の中央のラッチが1とな
る。なお、このとき、誤差補正部34が、VSCO33
に与える誤差データはゼロとする。 (2)1または複数の所定のシンボル長、好適には複数
シンボル長、例えば、2シンボルにわたって、上述した
(1)で定義されるロックイン状態が継続したことを判
定する。 (3)次に、VSCO33の出力する周期信号の立ち上
がりのタイミング、および、その前後の各1サンプリン
グクロックにおける、誤差判定出力の3タイミングのい
ずれかにおいて、上述したロックインが真(3ビットの
ラッチ54のいずれか1つが1)であれば、シンボル同
期捕捉動作を継続する。 (4)(3)のシンボル同期捕捉動作が1または複数の
所定回、好適には複数回、例えば、4回継続すれば、最
終的にロックインと判定し、後段の位相角判定部14
(図1)に、VSCO33から出力されるクロック信号
の外部出力を開始する。
52,3ビットのラッチ54を用いて、VSCO33の
立ち上がりタイミングと、その直前の1サンプリングタ
イミング、その直後の1サンプリングタイミングにおけ
る誤差を判定することにより同期判定した。これに代え
て、VSCO33の立ち上がりタイミングと、その前後
の各複数サンプリングタイミングにおける誤差を判定す
ることにより同期判定してもよい。この場合、4以上の
複数タップのシフトレジスタ、および、同数ビットのラ
ッチを用いればよい。その複数タップのシフトレジスタ
において、VSCO33の立ち上がりタイミング時の誤
差を保持させるタップ位置の設計に応じて、VSCO3
3の立ち上がりタイミングを、1サンプリングタイミン
グ遅延部53と同様な遅延部で遅延させ、複数タップの
シフトレジスタの出力を複数ビットのラッチに取り込む
ようにする。また、VSCO33の立ち上がりタイミン
グと、これから前後に複数サンプルだけ離れたサンプリ
ングタイミングとにおける誤差を判定することにより同
期判定してもよい。
について説明をしておく。図12は、図7に示したデジ
タルPLLループを簡略化したブロック構成図である。
図中、61は相関出力部、62は誤差補正部、63はV
SCOおよびラッチである。図12に示すように、デジ
タルPLLは、一次のIIRフィルタ(Infinite impul
se Response Filter)になっている。誤差補正部62に
おける係数演算は、ビットシフト演算によりβ=1/2
となり、端数は切り捨てられる。さらに、VSCO63
は、誤差補正により位相が1ステップ分だけインクリメ
ント(またはデクリメント)されると、排他的論理和を
とる相関出力部61の出力は、2ステップインクリメン
ト(またはデクリメント)するため、ここではα=2倍
の処理をしていることになる。その結果、ループ一巡で
倍率は1となる。Z変換による伝達関数は、次式とな
る。 H(Z)=1/(1−αβZ-1) ただし、α=2,β=1/2
1となるから、系が不安定になる境界である。しかし、
誤差補正部では、1/2演算で端数が切り捨てられるの
で、ループの安定性には問題がないことが判定できる。
微分操作についての系の余裕度について検討してみる。
2値化位相角微分信号は、相関出力部61に入力される
が、ここで2値化位相角微分信号は、2シンボル長のデ
ータ列にわたり積分されることになる。さらには、一次
IIRフィルタによるPLLループもあり、合わせて2
つの積分要素を備えている。すなわち、入力信号自体
は、微分操作された信号であるものの、上述したデジタ
ルPLL14を用いることにより、全体としては、積分
操作の方が多くなる。その結果、シンボル同期部は安定
して動作する。これが、上述したシンボル同期部9の大
きな利点である。
いて簡単に検討する。これらはいずれも検波波形(位相
角)に擾乱を発生させるから、シンボル同期用プリアン
ブルの微分された2値信号は、H,Lのレベル切り替わ
り時に、チャタリングパルスが生じてしまうことにな
る。しかしながら、相関出力部61で2シンボルにわた
って積分されることにより、これらの信号はある程度キ
ャンセルされる。
ボル干渉の生じやすい、シンボルの前縁、後縁で発生し
やすいという性質がある。さらには、短時間で通信路環
境はそれほど変化しないので、前縁と後縁での擾乱の状
態は、白色雑音以外は同様とも推測できる。この状態を
回路動作にあてはめてみる。送信された2シンボル分の
信号をサンプリング値ごとに示した数列をx、擾乱の発
生を示す数列をe(そのうち擾乱が発生したサンプリン
グ点を1とした)、受信された信号をyとしてみる。た
だし、簡単化のため送信ベクトルは微分されているもの
と仮定し、「,」はシンボルの区切りを示す。 y:{01111110,10000001}=x:
{11111111,00000000}+e:{10
000001,10000001} この2シンボルが、1/2シンボルずれたロックイン位
置でVSCO33が動作しているとし、相関出力部61
で基準位相信号と2シンボル分の相関がとられる。
図9(f)は、この時点の信号yを示す。位相比較は、
各サンプリング値ごとの排他的論理和(XOR)演算で
行われるため、XORの結果は、擾乱が発生していない
ときは、{1111,00001111,0000}で
あり、擾乱が発生した上記の場合は、{1110,10
001110,1000}となり、1の立っているサン
プリング点の数、すわわち、相関値は、エラーがあって
もなくても同じ値8となる。つまり、誤差補正部62
は、ロックイン状態を出力することになり、擾乱があっ
ても無事にシンボル同期を検出できることになる。
ピング受信装置等におけるシンボル同期装置に用いるこ
とができるだけでなく、2つの積分要素を有する構成上
の特長を利用して、周期性のある信号を入力して、この
信号に同期した周期信号を出力するという、汎用性のあ
るデジタルPLL装置として用いることができる。
場合におけるシンボル同期について説明したが、キャリ
ア同期を行う場合においても、同様の構成でシンボル同
期を行うことができる。キャリア同期を行った場合、図
1において、微分出力部10による微分操作は必ずしも
必要とはされない。微分操作を行わない場合には、位相
角算出部8から出力される位相角信号は、2値化部13
において2値化され、デジタルPLL部14に入力され
る。同期検波に代えて、遅延検波で復調を行う場合にお
いても、同様の構成でシンボル同期を行うことができ
る。この場合も、微分出力部10による微分操作は必ず
しも必要とはされない。
値化された位相角信号は、相関出力部31において、基
準位相ビット列との相関がとられ、その相関値が出力さ
れる。基準位相ビット列としては、上述したものをその
まま用いることができる。この場合、図10に示した
「2値化位相角微分信号」の入力波形を、上述した「2
値化された位相角信号」の入力波形とすれば、1シンボ
ル区間は、1/4周期だけずれて、「1シンボル長」を
図示している区間となる。したがって、VSCO33の
出力する周期信号の立ち上がり点および立下り点がシン
ボル区間の中心点、言い換えれば、シンボル信号点とな
るので、この周期信号をそのままクロック信号として出
力することもできる。
た説明から明らかなように、簡便で入力信号の擾乱の影
響を受けにくいという効果がある。本発明のシンボル同
期装置は、安定した同期が可能となるという効果があ
る。
明するためのデジタル復調器のブロック構成図である。
図1のブロック構成の動作説明図である。
た位相平面座標軸の移動を示す説明図である。
ンプリング信号の説明図である。
の模式的説明図である。
態のブロック構成図である。
である。
説明図である。
形態のブロック構成図である。
ロック構成図である。
すブロック構成図である。
の周波数変化を示す説明図である。
波数ホッピング期間において送出される送信フレームの
開始部分の説明図である。
明図である。
ンボル同期部、10微分出力部、11 1サンプリング
クロック遅延部、12 引算器、13 2値化部、14
デジタルPLL部、31 相関出力部、32 ラッ
チ、33 VSCO、34 誤差補正部、35 同期判
定部
Claims (4)
- 【請求項1】 入力信号の周期に同期したクロック信号
を出力するデジタルPLL装置であって、 相関出力手段、周期信号発生手段、位相誤差判定手段、
および、誤差補正手段を有し、 前記相関出力手段は、入力信号と基準位相データとの相
関をとることにより相関信号を出力し、 前記周期信号発生手段は、周期制御可能な周期信号を発
生するとともに、該周期信号もしくは前記周期信号に基
づく信号を前記クロック信号として出力し、 前記位相誤差判定手段は、前記周期信号の所定位相タイ
ミングにおいて、前記相関信号のレベルを検出すること
により、入力信号と前記周期信号との位相誤差を判定
し、 前記誤差補正手段は、前記位相誤差に応じて前記周期信
号の周期を制御する、 ことを特徴とするデジタルPLL装置。 - 【請求項2】 前記相関出力手段は、前記入力信号を2
値化した信号をシフト手段に順次入力し、前記シフト手
段の各タップ出力と2値化された前記基準位相データ列
との一致不一致を判定し、前記判定出力の加算値を順次
出力することを特徴とする請求項1に記載のデジタルP
LL装置。 - 【請求項3】 前記位相誤差判定手段は、前記周期信号
の前記所定位相タイミング、および、前記所定位相タイ
ミングの前後のタイミングにおいて、前記相関信号のレ
ベルを検出することにより前記位相誤差を判定するもの
であり、 同期判定手段を有し、 該同期判定手段は、前記同期信号の1または複数周期に
わたって、前記所定位相タイミングにおける前記位相誤
差が小さいことを判定し、かつ、その後、前記同期信号
の1または複数周期にわたって、前記所定位相タイミン
グおよび前記前後の位相タイミングにおける前記位相誤
差の少なくとも1つが小さいことを判定したときに、前
記クロック信号を外部に出力開始する、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のデジタルP
LL装置。 - 【請求項4】 デジタル変調された信号の信号点でキャ
リアに対する位相回転方向が反転する同期信号を受信
し、前記デジタル変調された信号のシンボルに同期する
クロック信号を発生するシンボル同期装置であって、 キャリア同期手段、位相角出力手段、および、デジタル
PLL装置を有し、 前記キャリア同期手段は、前記同期信号に基づいて前記
キャリアの周波数に追従する基準周波数信号を出力し、 前記位相角出力手段は、前記基準周波数信号に対する前
記デジタル変調された信号の位相角を表す位相角信号を
出力し、 前記デジタルPLL装置は、前記位相角信号を前記入力
信号とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
デジタルPLL装置である、 ことを特徴とするシンボル同期装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19175599A JP3518429B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | デジタルpll装置およびシンボル同期装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001024562A true JP2001024562A (ja) | 2001-01-26 |
JP3518429B2 JP3518429B2 (ja) | 2004-04-12 |
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ID=16279975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19175599A Expired - Fee Related JP3518429B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | デジタルpll装置およびシンボル同期装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006166005A (ja) * | 2004-12-07 | 2006-06-22 | Furuno Electric Co Ltd | 多値qamシンボルタイミング検出回路および多値qam通信信号受信機 |
JP2010124154A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-06-03 | Kenwood Corp | 復調装置 |
-
1999
- 1999-07-06 JP JP19175599A patent/JP3518429B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7933362B2 (en) | 2004-12-07 | 2011-04-26 | Furuno Electric Company Limited | Multilevel QAM symbol timing detector and multilevel QAM communication signal receiver |
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