JP2001021747A - 分散シフト光ファイバおよびその分散シフト光ファイバを用いた光伝送路 - Google Patents

分散シフト光ファイバおよびその分散シフト光ファイバを用いた光伝送路

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JP2001021747A
JP2001021747A JP11190139A JP19013999A JP2001021747A JP 2001021747 A JP2001021747 A JP 2001021747A JP 11190139 A JP11190139 A JP 11190139A JP 19013999 A JP19013999 A JP 19013999A JP 2001021747 A JP2001021747 A JP 2001021747A
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optical fiber
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Kazunori Mukasa
和則 武笠
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非線形現象や分散による波形歪みと曲げ損失
が小さい伝送特性良好な光伝送路と、光伝送路を形成す
る分散シフト光ファイバを提供する。 【解決手段】 センタコア1の外周側を、第1サイドコ
ア2、第2サイドコア3、クラッド5で順に覆い、セン
タコア1、第1サイドコア2、第2サイドコア3のそれ
ぞれのクラッド5に対する比屈折率差をΔ1、Δ2、Δ
3としたときに、Δ1>Δ3>Δ2とし、0.75%≦Δ
1≦1.0%、−0.3%≦Δ2≦−0.2%、0.4
%≦Δ3≦0.6%とし、センタコア1をα定数2.3
〜3のα乗プロファイルとし、センタコア1、第1サイ
ドコア2、第2サイドコア3の各半径を2.5〜7μ
m、5.5〜9.5μm、8.5〜10μmとし、波長
1.55μmにおける有効コア断面積が75μm以上
で、低分散スロープ、低曲げ損失の分散シフト光ファイ
バとする。この光ファイバを用いて光伝送路を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば波長多重光
伝送を行なう際に用いられる分散シフト光ファイバおよ
びその分散シフト光ファイバを用いた光伝送路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】情報社会の発展により、通信情報量が飛
躍的に増大する傾向にあり、このような情報の増大化に
伴い、波長多重伝送(WDM伝送)が通信分野に広く受
け入れられ、今や波長多重伝送の時代を迎えている。波
長多重伝送は、波長多重光伝送は、複数の波長の光を1
本の光ファイバで伝送できるため、大容量高速通信に適
した光伝送方式であり、現在、この伝送技術の検討が盛
んに行なわれている。
【0003】なお、周知の如く、光通信の伝送網とし
て、波長1.3μm付近に零分散を持つシングルモード
光ファイバ(以下、単に「シングルモード光ファイバ」
という)が世界中に敷設されているが、既設のシングル
モード光ファイバを使用し、1.3μmの波長帯を用い
て波長多重光通信を行う場合には、通常の光増幅器の利
得帯域である波長1.55μm帯(例えば1530nm
〜1570nm)と波長域が一致しないため、光増幅器
が使用できず、長距離光通信に支障を来すという問題が
生じる。
【0004】そこで、最近においては、このような問題
を解消すべく、零分散波長を1.3μm帯から1.55
μm帯にシフトさせた分散シフト光ファイバと前記光増
幅器を用いて光伝送を行う方式が提案されている。1.
55μmの波長に零分散を持つ分散シフト光ファイバを
用いて、1.55μmの波長によって光信号の伝送を行
うと、信号光を光増幅器によって増幅しながら、しか
も、分散による信号光波形歪みの殆どない信号伝送が可
能となる。
【0005】しかしながら、波長多重伝送技術の検討が
進む一方で、光信号の高パワー化が進んでおり、波長多
重伝送用として分散シフト光ファイバを用いる場合、信
号波長間の相互作用による非線形現象が新たな問題とし
て生じている。そこで、波長多重伝送用として用いられ
る分散シフト光ファイバには、前記波長分散および分散
スロープを抑制すると共に、非線形現象の低減が望まれ
ている。
【0006】非線形現象解決の研究としては、四光波混
合を抑制する検討が予てより盛んであったが、最近で
は、前記非線形現象のうち、SPM(自己位相変調)や
XPM(相互位相変調)による波形の歪みを抑制する検
討も多くなされるようになった。この解決手段として、
学会報告書OFC’97 TuN1b等には非線形屈折
率(n)を小さく押える検討が報告されており、ま
た、この非線形屈折率を小さくする検討と共に、分散シ
フト光ファイバの有効コア断面積(Aeff)を大きく
する検討が注目されている。
【0007】非線形現象による信号の歪みφNLは、一
般に、次式(1)により表わせるため、光ファイバの有
効コア断面積が大きい方が非線形現象による信号の波形
歪みを小さくすることができる。
【0008】 φNL=(2π×n×Leff×P)/(λ×Aeff)・・・・・(1)
【0009】なお、式(1)において、πは円周率、L
effは有効光ファイバ長、Pは信号光強度、λは信号
光波長をそれぞれ示している。
【0010】また、前記有効コア断面積は、定数kと光
ファイバのモードフィールド径(MFD)を用いて、次
式(2)により表わせる。そのため、モードフィールド
径が大きいほど有効コア断面積が大きくなり、非常に効
率よく低非線形性が達成できることが分かる。
【0011】 Aeff=k×(MFD)・・・・・(2)
【0012】このように、波長多重伝送用として用いら
れる光ファイバにおけるモードフィールド径の拡大およ
び有効コア断面積の拡大は非常に重要であり、例えば、
学会報告書OFC’96 WK15やOFC’97 Y
uN2でも報告されているように、非常に注目されてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在検
討されている分散シフト光ファイバにおいては、光ファ
イバのモードフィールド径を拡大すると、曲げ損失と分
散スロープの増大を伴うといった問題があり、モードフ
ィールド径が大きく、かつ、曲げ損失や分散スロープが
小さい分散シフト光ファイバの開発は未だ成されていな
かった。なお、曲げ損失が増大すると、光ファイバを光
ファイバケーブルとして光伝送路に適用したときに、損
失が大きくなるために問題であり、また、分散スロープ
の増大は、波長多重伝送を行なう際に、波長ごとの分散
の格差を大きくし、分散による波形歪みの問題を引き起
こすので、非線形現象の抑制と共に、曲げ損失や分散ス
ロープを小さくすることもまた、波長多重伝送を行なう
上で重要な課題である。
【0014】したがって、非線形現象の抑制と、曲げ損
失の低減と、分散スロープの低減とを共に実現できるよ
うな光伝送路の開発も未だ十分には行なわれておらず、
このような光伝送路の開発が強く望まれている。
【0015】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その第1の目的は、非線形現象
や分散による波形歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝送
特性に優れた光伝送路を提供することにあり、第2の目
的は、このような光伝送路を構成するために必要な、使
用波長帯における曲げ損失や分散スロープが小さく、さ
らに、モードフィールド径が大きい分散シフト光ファイ
バを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、分散シフト光ファイバ
の第1の発明は、センタコアの外周側を第1サイドコア
で覆い、該第1サイドコアの外周側を第2サイドコアで
覆い、該第2サイドコアの外周側をクラッドで覆って形
成される分散シフト光ファイバであって、前記センタコ
アの前記クラッドに対する比屈折率差をΔ1とし、前記
第1サイドコアの前記クラッドに対する比屈折率差をΔ
2とし、前記第2サイドコアの前記クラッドに対する比
屈折率差をΔ3としたときに、Δ1>Δ3>Δ2と成して
おり、かつ、0.75%≦Δ1≦1.0%、−0.3%
≦Δ2≦−0.2%、0.4%≦Δ3≦0.6%と成
し、前記センタコアの屈折率分布形状をα乗プロファイ
ルと成してα定数を2.3〜3.0とし、前記センタコ
アの半径を2.5〜7μm、前記第1サイドコアの半径
を5.5〜9.5μm、前記第2サイドコアの半径を
8.5〜10.0μmとし、波長1.55μmにおける
分散値(単位ps/nm/km)の絶対値を0.5〜3
とし、波長1.55μmにおける分散スロープを0.1
35ps/nm/km以下とし、波長1.55μmに
おける有効コア断面積を75μm以上とし、波長1.
55μmにおける曲げ直径20mmでの曲げ損失を10
dB/m以下とし、長さ2mでのカットオフ波長を15
50nm以下とした構成をもって課題を解決する手段と
している。
【0017】また、分散シフト光ファイバの第2の発明
は、センタコアの外周側を第1サイドコアで覆い、該第
1サイドコアの外周側を第2サイドコアで覆い、該第2
サイドコアの外周側をクラッドで覆って形成される分散
シフト光ファイバであって、前記センタコアの前記クラ
ッドに対する比屈折率差をΔ1とし、前記第1サイドコ
アの前記クラッドに対する比屈折率差をΔ2とし、前記
第2サイドコアの前記クラッドに対する比屈折率差をΔ
3としたときに、Δ1>Δ3>Δ2と成しており、かつ、
0.75%≦Δ1≦1.0%、−0.3%≦Δ2≦−
0.2%、0.4%≦Δ3≦0.6%と成し、前記セン
タコア屈折率分布形状をα乗プロファイルと成してα定
数を2.3〜3.0としており、前記センタコアの半径
を2.5〜7μm、前記第1サイドコアの半径を5.5
〜9.5μm、前記第2サイドコアの半径を11.5〜
13.5μmとし、波長1.55μmにおける分散値
(単位ps/nm/km)の絶対値を0.5〜3とし、
波長1.55μmにおける分散スロープ(単位ps/n
/km)の絶対値を0.02以下とし、波長1.5
5μmにおける有効コア断面積を35μm以上とし、
波長1.55μmにおける曲げ直径20mmでの曲げ損
失を10dB/m以下とし、長さ2mでのカットオフ波
長を1550nm以下とした構成をもって課題を解決す
る手段としている。
【0018】さらに、本発明の分散シフト光ファイバを
用いた光伝送路は、上記第1と第2の発明の分散シフト
光ファイバの少なくとも一方を含む光ファイバを直列に
接続して形成される光伝送路であって、光ファイバの配
設位置が光信号の入力側に近い光ファイバほど有効コア
断面積が大きい光ファイバとした構成をもって課題を解
決する手段としている。
【0019】上記構成の分散シフト光ファイバの第1の
発明は、屈折率を最適化することにより、波長1.55
μmにおける分散スロープを0.135ps/nm
km以下とし、波長1.55μmにおける有効コア断面
積を75μmとし、波長1.55μmにおける曲げ直
径20mmでの曲げ損失を10dB/m以下としたもの
であるから、波長1.55μmにおいて、有効コア断面
積を75μmと大きくしながら、低分散スロープと低
曲げ損失を実現することが可能となる。
【0020】しかも、この分散シフト光ファイバは、波
長1.55μmにおける分散値(単位ps/nm/k
m)の絶対値を0.5〜3としており、波長1.55μ
mにおける分散値が零ではないため、四光波混合波を抑
制可能となると共に、同波長帯における分散値の絶対値
が大きくないので、波長1.55μm帯の波長の光を多
重伝送する光伝送路として適している。また、この分散
シフト光ファイバは、カットオフ波長が1550nm以
下であるので、波長1.55μm帯においてシングルモ
ード動作を行なうことが可能となる。
【0021】したがって、この分散シフト光ファイバを
光伝送路として用いることにより、非線形現象や分散に
よる波形歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝送特性に優
れた光伝送路を構成することが可能となる。
【0022】また、分散シフト光ファイバの第2の発明
は、屈折率プロファイルを適切にすることにより、波長
1.55μmにおける分散スロープ(単位ps/nm
/km)の絶対値を0.02以下としたものであるか
ら、波長1.55μmにおける分散スロープの絶対値を
非常に小さくすることができ、波長ごとの分散の格差に
よる波形歪みが非常に小さい光伝送路を形成することが
可能となる。
【0023】したがって、例えば分散シフト光ファイバ
の第2の発明を分散シフト光ファイバの第1の発明の出
射側に接続して光伝送路を形成すれば、光伝送路全体で
の波長1.55μm帯における分散スロープをより一層
低減することが可能となり、非線形現象や分散による波
形歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝送特性に優れた光
伝送路を構成することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明に係る分散シフ
ト光ファイバの第1および第2実施形態例の屈折率プロ
ファイルが示されている。同図に示すように、第1およ
び第2の実施形態例の分散シフト光ファイバは、いずれ
も、センタコア1の外周側を第1サイドコア2で覆い、
第1サイドコア2の外周側を第2サイドコア3で覆い、
第2サイドコア3の外周側をクラッド5で覆って形成さ
れている。
【0025】以下、本発明の第1実施形態例について説
明する。本実施形態例の分散シフト光ファイバは、前記
センタコア1の前記クラッド5に対する比屈折率差をΔ
1とし、前記第1サイドコア2のクラッド5に対する比
屈折率差をΔ2とし、前記第2サイドコア3のクラッド
5に対する比屈折率差をΔ3としたときに、Δ1>Δ3>
Δ2と成しており、かつ、0.75%≦Δ1≦1.0
%、−0.3%≦Δ2≦−0.2%、0.4%≦Δ3≦
0.6%と成している。また、本実施形態例の分散シフ
ト光ファイバは、センタコア屈折率分布形状をα乗プロ
ファイルと成し(屈折率形状が、センタコア1の中心部
を中心としたy=−xαの曲線形状を呈し)、α定数を
2.3〜3.0としている。
【0026】なお、各比屈折率差Δ1、Δ2、Δ3は、
真空の屈折率を1としたときのセンタコア1の比屈折率
をn1、第1サイドコア2の比屈折率をn2、第2サイ
ドコア3の比屈折率をn3、外部クラッド5の比屈折率
をncとしたとき、次式(3)〜(5)により定義され
るものであり、その単位は、前記の如く、%である。
【0027】 Δ1=[{(n1)−(nc)}/2(n1)]×100・・・・(3 )
【0028】 Δ2=[{(n2)−(nc)}/2(n2)]×100・・・・(4 )
【0029】 Δ3=[{(n3)−(nc)}/2(n3)]×100・・・・(5 )
【0030】本実施形態例では、上記屈折率プロファイ
ルを達成するために、センタコア1と第2サイドコア3
は、ゲルマニウムドープ石英により形成し、そのドープ
量を変えてセンタコア1と第2サイドコア3の屈折率を
変えている。また、第1サイドコア2はフッ素ドープ石
英により形成し、クラッド5は純石英により形成してい
る。
【0031】さらに、本実施形態例の分散シフト光ファ
イバは、センタコア1の半径を2.5〜7μm、第1サ
イドコア2の半径を5.5〜9.5μm、第2サイドコ
ア3の半径を8.5〜10μmとしている。
【0032】本実施形態例は、以上のような屈折率プロ
ファイルを有していることから、以下の特性を有してい
る。すなわち、波長1.55μmにおける分散値(単位
ps/nm/km)の絶対値は0.5〜3であり、波長
1.55μmにおける分散スロープは0.135ps/
nm/km以下の負でない値であり、波長1.55μm
における有効コア断面積は75μmであり、波長1.
55μmにおける曲げ直径20mmでの曲げ損失は10
dB/m以下であり、長さ2mでのカットオフ波長を1
550nm以下である。
【0033】なお、本発明者は、本実施形態例の屈折率
プロファイルを特定するために、以下のような検討を行
なった。
【0034】すなわち、まず、図4に示すように、セン
タコア1の外周側を第1サイドコア2で覆い、第1サイ
ドコア2の外周側を第2サイドコア3で覆い、第2サイ
ドコア3の外周側をクラッド5で覆って形成される光フ
ァイバにおいて、第1サイドコア2の屈折率がクラッド
5の屈折率およびシリカレベルとほぼ同じ光ファイバ、
いわゆる、セグメントコア型の分散シフト光ファイバを
形成した。なお、この光ファイバは、センタコア1の屈
折率形状をα乗プロファイルとし、センタコア1と第2
サイドコア3をゲルマニウムドープ石英により形成し、
センタコア1と第2サイドコア3にドープするゲルマニ
ウムのドープ量を変えて屈折率の大きさを変えた。ま
た、第1サイドコア2とクラッド5は共に純石英により
形成した。
【0035】そして、この光ファイバにおいて、センタ
コア1や第2サイドコア3の屈折率や、センタコア1の
α定数、コア径などのあらゆるパラメータを変化させ、
シングルモード条件を満たすところで有効コア断面積が
75μm以上となる屈折率プロファイルを求め、上記
屈折率プロファイルの範囲内において、分散スロープと
曲げ損失が最適となる屈折率プロファイルを求めた。
【0036】具体的には、まず、センタコア1のクラッ
ド5に対する比屈折率差Δ1の値をパラメータとして、
この値と波長1.55μmにおけるモードフィールド径
および分散スロープおよび曲げ損失の関係を求めたとこ
ろ、比屈折率差Δ1が1.0%を越えると、波長1.5
5μmにおけるモードフィールド径を拡大したときの分
散スロープが0.14ps/nm/km以上と増大
し、比屈折率差Δ1が0.75%未満であると、波長
1.55μmにおける直径20mmでの曲げ損失が20
dB/m以上となって大きくなることが分かった。そこ
で、本実施形態例では、前記比屈折率差Δ1の範囲を、
0.75%以上1.0%以下とした。
【0037】次に、0.75%≦Δ1≦1.0%となる
範囲内で、前記α定数を変化させたところ、αが3.0
を越えると、波長1.55μmにおけるモードフィール
ド径を拡大したときの分散スロープが増大し、αが2.
0未満であると、カットオフ波長が2000nm以上と
大きくなることが分かった。
【0038】次に、0.75%≦Δ1≦1.0%とし、
かつ、2.0≦α≦3.0とし、第1サイドコア2の屈
折率は、ほぼシリカレベル(±0.05%以下)とし、
第2サイドコアのクラッド5に対する比屈折率差Δ3の
最適値を求めたところ、比屈折率差Δ3が0.4%未満
であると、波長1.55μmにおける分散値(単位ps
/nm/km)の絶対値を0.5〜3程度にして光ファ
イバに微小分散を持たせたときの、波長1.55μmに
おけるモードフィールド径が9.0μm以下となって、
モードフィールド径拡大が不十分になり、また、曲げ直
径20mmでの曲げ損失も20dB/m以上と大きくな
ってしまうことが分かった。
【0039】また、比屈折率差Δ3が0.6%を越える
と、カットオフ波長が2000nm以上と大きくなり、
シングルモード条件を満たさなくなることが分かった。
そこで、本実施形態例では、0.4%≦Δ3≦0.6%
とした。
【0040】さらに、有効コア断面積が75μm
上、波長1.55μmにおける分散スロープが0.13
5ps/nm/km以下になるようにするためには、
センタコア1の半径aと第1サイドコア2の半径bと第
2サイドコア3の半径cの比率(a:b:c)を、1:
2.2:2.7付近とすることが好ましいことが分かっ
た。そこで、a:b:cを、1:2.2:2.7付近に
設定した。
【0041】そして、図4に示した屈折率プロファイル
において、各比屈折率差Δ1、Δ2、Δ3の値や前記α
値、各半径a、b、cの値を上記の値として分散シフト
光ファイバを形成したところ、有効コア断面積が約75
μmで、波長1.55μmにおける分散スロープが約
0.11ps/nm/km、波長1.55μmにおけ
る曲げ直径20mmでの曲げ損失が20dB/m以下の
特性を有する分散シフト光ファイバを形成することがで
きた。
【0042】しかしながら、図4に示したような、第1
サイドコア2の屈折率をクラッド5の屈折率とほぼ同様
にして形成したセグメントコア型の分散シフト光ファイ
バにおいては、低非線形化を図ろうとしてモードフィー
ルド径を大きくし、かつ、曲げ損失が大きくならないよ
うにするには、カットオフ波長が1900nm程度に高
めの値となってしまうため、波長1.55μm帯におい
て、シングルモード動作をしない虞がある。
【0043】そこで、本発明者は、第1サイドコア2を
フッ素ドープ石英により形成し、図1に示したように、
第1サイドコア2の屈折率をクラッド5の屈折率よりも
小さくし、第1サイドコア2のクラッド5に対する比屈
折率差Δ2を、−0.3%≦Δ2≦−0.2%とするこ
とにより、カットオフ波長を低くすることにした。な
お、前記比屈折率差Δを−0.2%よりも大きくする
と、カットオフ波長を十分に低くすることができない
し、比屈折率差Δ2を−0.3%未満にすると、波長
1.55μmにおける曲げ直径20mmでの曲げ損失が
20dB/m以上と大きくなってしまう。
【0044】また、本発明者は、−0.3%≦Δ2≦−
0.2%の範囲内で、Δ2を変化させたときの、Δ2と
カットオフ波長および有効コア断面積の関係を求めた。
その結果が、図2に示されており、同図の特性線aには
Δ2とカットオフ波長との関係が、特性線bには、Δ2
と有効コア断面積との関係がそれぞれ示されている。特
性線aに示されるように、Δ2が−0.3%に近づくほ
どカットオフ波長は低くなり、Δ2が−0.3%のとき
には、カットオフ波長が1300nm程度になることが
分かった。また、特性線bに示されるように、Δ2が−
0.3%に近づくほど有効コア断面積は大きくなり、Δ
2が−0.3%のときには、有効コア断面積は82μm
程度になることが分かった。
【0045】そこで、本実施形態例では、−0.3%≦
Δ2≦−0.2%とし、比屈折率差Δ1、Δ3を、図4
の屈折率プロファイルの光ファイバを用いて求めた値、
すなわち、0.75%≦Δ1≦1.0%、0.4%≦Δ
3≦0.6%とし、さらに、前記α定数とコア径の比
は、図4の屈折率プロファイルの光ファイバを用いて求
めた値に基づいて微調整し、センタコア1の半径aと第
1サイドコア2の半径bと第2サイドコア3の半径cの
比率(a:b:c)を、1:2.2:2.6とし、2.
3≦α≦3.0とした。
【0046】なお、センタコア1の半径aと第1サイド
コア2の半径bと第2サイドコア3の半径cの値は、こ
れらの比率a:b:cが上記値となるように、センタコ
ア1の半径を2.5〜7μm、第1サイドコア2の半径
を5.5〜9.5μm、第2サイドコア3の半径を8.
5〜10μmとした。
【0047】その結果、波長1.55μmにおける分散
値(単位ps/nm/km)の絶対値を0.5〜3と
し、波長1.55μmにおける分散スロープを0.13
5ps/nm/km以下とし、波長1.55μmにお
ける有効コア断面積を75μm とし、波長1.55μ
mにおける曲げ直径20mmでの曲げ損失を10dB/
m以下とし、長さ2mでのカットオフ波長を1550n
m以下とする分散シフト光ファイバとすることができ
た。
【0048】なお、本実施形態例の具体例として、Δ1
を0.82%、Δ2を−0.25%、Δ3を0.47
%、αを2.9、コア径比を1:2.2:2.6とし、
波長1.55μmにおける分散値の絶対値が0.5〜3
となるような分散シフト光ファイバを実際に試作したと
ころ、具体例の分散シフト光ファイバの波長1.55μ
mにおける分散値、分散スロープ、モードフィールド径
(MFD)、有効コア断面積(Aeff)、非線形屈折
率と有効コア断面積の比(n/Aeff)、曲げ直径
20mmでの曲げ損失は、表1に示すようになった。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、各具体例1〜3
の分散シフト光ファイバは、いずれも、波長1.55μ
mにおける分散値(単位ps/nm/km)の絶対値が
0.5〜3であり、波長1.55μmにおける分散スロ
ープは0.135ps/nm /km以下であり、波長
1.55μmにおける有効コア断面積は75μmであ
り、波長1.55μmにおける曲げ直径20mmでの曲
げ損失は10dB/m以下であり、長さ2mでのカット
オフ波長が1550nm以下となり、波長1.55μm
帯において波長多重伝送するために必要な優れた特性を
有していることが確認された。
【0051】本実施形態例によれば、上記のように、前
記各比屈折率差Δ1、Δ2、Δ3の値をそれぞれ、0.
75%≦Δ1≦1.0%、−0.3%≦Δ2≦−0.2
%、0.4%≦Δ3≦0.6%とし、センタコア1の半
径aと第1サイドコア2の半径bと第2サイドコア3の
半径cの比率(a:b:c)を、1:2.2:2.6と
し、2.3≦α≦3.0にすることにより、カットオフ
波長を1550nm以下とし、波長1.55μm帯にお
いて確実にシングルモード動作することができ、しか
も、有効コア断面積を75μmと大きくしながら、低
分散スロープと低曲げ損失を実現することができる。
【0052】また、本実施形態例によれば、波長1.5
5μmにおける分散値(単位ps/nm/km)の絶対
値を0.5〜3としているので、波長1.55μmにお
ける分散値が零ではないため、四光波混合波を抑制可能
となると共に、同波長帯における分散値の絶対値が大き
くないので、波長1.55μm帯の波長の光を多重伝送
する光伝送路として適した分散シフト光ファイバとする
ことができる。
【0053】したがって、本実施形態例の分散シフト光
ファイバを光伝送路として用いることにより、非線形現
象や分散による波形歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝
送特性に優れた光伝送路を構成することができる。
【0054】次に、本発明に係る分散シフト光ファイバ
の第2実施形態例について説明する。本第2実施形態例
は上記第1実施形態例とほぼ同様に構成されており、そ
の重複説明は省略する。本第2実施形態例が上記第1実
施形態例と異なる特徴的なことは、第2サイドコア3の
半径を11.5〜13.5μmとしたことである。
【0055】本第2実施形態例は、第2サイドコア3の
半径を第1実施形態例における値と異なる値とすること
により、波長1.55μmにおける分散スロープの絶対
値を0.015以下としており、分散スロープの絶対値
を非常に小さい値としている。なお、本実施形態例で
は、波長1.55μmにおける有効コア断面積を35μ
以上としている。
【0056】本発明者は、本第2実施形態例の屈折率プ
ロファイルを特定するために、上記第1実施形態例と同
様の検討を行ない、波長1.55μmにおける分散値
(単位ps/nm/km)の絶対値が0.5〜3とな
り、波長1.55μmにおける曲げ直径20mmでの曲
げ損失が10dB/m以下となり、長さ2mでのカット
オフ波長が1550nm以下となる分散シフト光ファイ
バを検討したところ、上記第1実施形態例におけるコア
径(少なくとも第2サイドコア3の径)を変えて、第2
サイドコア3の半径を11.5〜13.5μmとするこ
とにより、波長1.55μmにおける分散スロープ(単
位ps/nm/km)の絶対値を0.02以下にでき
ることが分かった。
【0057】そこで、本第2実施形態例の具体例とし
て、上記第1実施形態例における第2サイドコア3の径
を変えて、第2サイドコア3の半径を11.5〜13.
5μmとした分散シフト光ファイバを実際に試作し、具
体例4、5としたところ、各具体例4、5の分散シフト
光ファイバの波長1.55μmにおける分散値、分散ス
ロープ、モードフィールド径(MFD)、有効コア断面
積(Aeff)、非線形屈折率と有効コア断面積の比
(n/Aeff)、曲げ直径20mmでの曲げ損失
は、表2に示すようになった。
【0058】
【表2】
【0059】表2から明らかなように、具体例4、5の
いずれの分散シフト光ファイバも、波長1.55μmに
おける分散スロープ(単位ps/nm/km)の絶対
値が0.02以下となり、非常に小さく、本第2実施形
態例の構成により、波長1.55μm帯における分散の
ばらつきが非常に小さい分散シフト光ファイバを形成で
きることが確認された。
【0060】なお、本第2実施形態例の場合、波長1.
55μmにおける有効コア断面積は35μm以上とな
り、上記第1実施形態例のように有効コア断面積が75
μm 以上にはならないが、非線形現象は、光ファイバ
に入力される信号光強度が大きいほど生じ易いことが知
られており、上記第1実施形態例のように、有効コア断
面積が大きくて低非線形の光ファイバの出射側に、本第
2実施形態例の分散シフト光ファイバを接続して光伝送
路を形成すれば、光伝送路から出射される光に非線形現
象による歪みが生じることを抑制することができる。
【0061】そして、本第2実施形態例の分散シフト光
ファイバを上記第1実施形態例の分散シフト光ファイバ
の出射側に接続して光伝送路を形成すれば、光伝送路全
体での波長1.55μmにおける分散スロープを非常に
小さくすることができる。
【0062】図3には、本発明に係る分散シフト光ファ
イバを用いた光伝送路の実施形態例がシステム組み込み
状態で示されている。本実施形態例の光伝送路は、上記
第1実施形態例の分散シフト光ファイバと第2実施形態
例の分散シフト光ファイバの少なくとも一方を含む光フ
ァイバを直列に接続して形成される光伝送路であって、
光ファイバの配設位置が光信号の入力側に近い光ファイ
バほど有効コア断面積が大きい光ファイバとしたことを
特徴としている。
【0063】なお、同図において、第1実施形態例の分
散シフト光ファイバは第1の光ファイバ8とし、第2実
施形態例の分散シフト光ファイバは第2の光ファイバ9
として示しており、また、図中、7は第1の光ファイバ
8と第2の光ファイバ9との接続部を示しており、11
は光送信器、12は光受信器、13は光送受信器をそれ
ぞれ示している。
【0064】図3の(a)に示す光伝送路は、第1の光
ファイバ8の出射側に第2の光ファイバ9を融着接続し
て形成されている。第1の光ファイバ8は上記第1実施
形態例の分散シフト光ファイバであるので、その有効コ
ア断面積が大きく、第2の光ファイバ9は上記第2実施
形態例の分散シフト光ファイバであるので、その有効コ
ア断面積が第1の光ファイバ8よりも小さい。そこで、
このシステムにおいては、光送信器11の出射側に第1
の光ファイバ8を設け、光信号の入力側に近い光ファイ
バほど有効コア断面積が大きい光ファイバとしている。
【0065】また、同図の(b)に示す光伝送路は、2
本の第1の光ファイバ8の間に第2の光ファイバ9を接
続して形成し、この光伝送路を、光送受信器13を用い
て光の送受信を行なう双方向通信の光伝送システムに適
用している。このシステムにおいては、光送受信器13
によって、光の送信と受信とを共に行なうため、各光送
受信器13に第1の光ファイバ8を接続し、光の入力側
に近い光ファイバを有効コア断面積が大きい第1の光フ
ァイバとしている。
【0066】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、本実施形態例の光伝送路は、上記優れた特性を有す
る第1の光ファイバ8(第1実施形態例の分散シフト光
ファイバ)と第2の光ファイバ9(本第2実施形態例の
分散シフト光ファイバ)を接続して光伝送路を形成して
いるので、光伝送路全体での波長1.55μm帯におけ
る分散スロープを非常に小さくすることができ、分散に
よる波形歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝送特性に優
れた光伝送路とすることができる。
【0067】また、本実施形態例の光伝送路は、有効コ
ア断面積が大きく、低非線形の第1の光ファイバ8を、
第1の光ファイバよりは高非線形の第2の光ファイバ9
よりも光の入力側に近い位置に配設しているので、光伝
送路から出射される光に非線形現象による歪みが生じる
ことを確実に抑制することができる。
【0068】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、
上記各実施形態例の分散シフト光ファイバは、センタコ
ア1と第2サイドコア3をゲルマニウムドープ石英によ
り形成し、第1サイドコア2をフッ素ドープ石英により
形成し、クラッド5を純石英により形成したが、各コア
1〜3およびクラッド5の組成は特に限定されるもので
はなく、屈折率プロファイルが上記各実施形態例の分散
シフト光ファイバと同様になるように、適宜設定される
ものである。
【0069】また、上記実施形態例の光伝送路は、第1
実施形態例の分散シフト光ファイバと第2実施形態例の
分散シフト光ファイバを直接接続したが、例えば、第1
実施形態例の分散シフト光ファイバと第2実施形態例の
分散シフト光ファイバの間に、波長1.55μmにおけ
るモードフィールド径が第1実施形態例の分散シフト光
ファイバのモードフィールド径以下で第2実施形態例の
分散シフト光ファイバのモードフィールド径以上の分散
シフト光ファイバを介設してもよい。
【0070】このようにすると、第1実施形態例の分散
シフト光ファイバのモードフィールド径と第2実施形態
例の分散シフト光ファイバのモードフィールド径の違い
による接続損失増を抑制でき、光伝送路全体における損
失を低減することができる。
【0071】また、本発明の分散シフト光ファイバを用
いた光伝送路は、第1実施形態例の分散シフト光ファイ
バと第2実施形態例の分散シフト光ファイバの少なくと
も一方を含む光ファイバを直列に接続して形成されるも
のであり、上記実施形態例のように、必ずしも第1実施
形態例の分散シフト光ファイバと第2実施形態例の分散
シフト光ファイバの両方を用いて形成しなくてもよい。
【0072】ただし、上記第1実施形態例の分散シフト
光ファイバは、波長1.55μm帯におけるモードフィ
ールド径が大きく、かつ、波長1.55μm帯における
曲げ損失と分散スロープが共に小さいため、第1実施形
態例の分散シフト光ファイバを用いて光伝送路を形成す
ると、波長1.55μm帯における曲げ損失が小さく、
かつ、同波長帯において、低非線形で、波長ごとの分散
の格差が小さく、それにより、非線形現象や波長分散に
よる波形歪みが小さい光伝送路を構成しやすい。
【0073】
【発明の効果】分散シフト光ファイバの第1の発明によ
れば、屈折率を最適化することにより、波長1.55μ
mにおける分散スロープを0.135ps/nm/k
m以下とし、波長1.55μmにおける有効コア断面積
を75μmとし、波長1.55μmにおける曲げ直径
20mmでの曲げ損失を10dB/m以下としたもので
あるから、波長1.55μmにおいて、有効コア断面積
を75μmと大きくしながら、低分散スロープと低曲
げ損失を実現することができる。
【0074】しかも、この第1の発明の分散シフト光フ
ァイバは、波長1.55μmにおける分散値(単位ps
/nm/km)の絶対値を0.5〜3としているので、
波長1.55μmにおける分散値が零ではないため、四
光波混合を抑制可能となると共に、同波長帯における分
散値の絶対値が大きくないので、波長1.55μm帯の
波長の光を多重伝送する光伝送路として適している。ま
た、第1の発明の分散シフト光ファイバは、カットオフ
波長が1550nm以下であるので、波長1.55μm
帯において確実にシングルモード動作することができ
る。
【0075】したがって、この第1の発明の分散シフト
光ファイバを光伝送路として用いることにより、波長
1.55μm帯において、非線形現象や分散による波形
歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝送特性に優れた光伝
送路を構成することできる。
【0076】また、分散シフト光ファイバの第2の発明
によれば、屈折率プロファイルを適切にすることによ
り、波長1.55μmにおける分散スロープ(単位ps
/nm /km)の絶対値を0.02以下としたもので
あるから、波長1.55μmにおける分散スロープの絶
対値を非常に小さくすることができ、波長ごとの分散の
格差による波形歪みが非常に小さい光伝送路を形成する
ことができる。
【0077】したがって、例えばこの第2の発明の分散
シフト光ファイバを前記第1の発明の分散シフト光ファ
イバの出射側に接続して光伝送路を形成すれば、光伝送
路全体での波長1.55μm帯における分散スロープを
より一層低減することが可能となり、非線形現象や分散
による波形歪みが小さく、曲げ損失も小さい伝送特性に
優れた光伝送路を構成することができる。
【0078】さらに、本発明の光伝送路によれば、例え
ば第1の発明の分散シフト光ファイバと第2の発明の分
散シフト光ファイバとを接続し、有効コア断面積が大き
い第1の分散シフト光ファイバを光の入力側に配設する
ことにより、非線形現象や分散による波形歪みが小さ
く、曲げ損失も小さい伝送特性に優れた光伝送路とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分散シフト光ファイバの第1と第
2実施形態例の屈折率プロファイルを示す構成図であ
る。
【図2】図1に示した屈折率プロファイルにおいて、比
屈折率差Δ2とカットオフ波長および有効コア断面積と
の関係を示すグラフである。
【図3】本発明に係る分散シフト光ファイバを用いた光
伝送路の実施形態例を適用した光伝送システムのシステ
ム構成図である。
【図4】第1サイドコアの屈折率をクラッドの屈折率と
ほぼ等しくしたセグメントコア型の屈折率プロファイル
の説明図である。
【符号の説明】
1 センタコア 2 第1サイドコア 3 第2サイドコア 5 クラッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタコアの外周側を第1サイドコアで
    覆い、該第1サイドコアの外周側を第2サイドコアで覆
    い、該第2サイドコアの外周側をクラッドで覆って形成
    される分散シフト光ファイバであって、前記センタコア
    の前記クラッドに対する比屈折率差をΔ1とし、前記第
    1サイドコアの前記クラッドに対する比屈折率差をΔ2
    とし、前記第2サイドコアの前記クラッドに対する比屈
    折率差をΔ3としたときに、Δ1>Δ3>Δ2と成してお
    り、かつ、0.75%≦Δ1≦1.0%、−0.3%≦
    Δ2≦−0.2%、0.4%≦Δ3≦0.6%と成し、
    前記センタコアの屈折率分布形状をα乗プロファイルと
    成してα定数を2.3〜3.0とし、該センタコアの半
    径を2.5〜7μm、前記第1サイドコアの半径を5.
    5〜9.5μm、前記第2サイドコアの半径を8.5〜
    10.0μmとし、波長1.55μmにおける分散値
    (単位ps/nm/km)の絶対値を0.5〜3とし、
    波長1.55μmにおける分散スロープを0.135p
    s/nm/km以下とし、波長1.55μmにおける
    有効コア断面積を75μm以上とし、波長1.55μ
    mにおける曲げ直径20mmでの曲げ損失を10dB/
    m以下とし、長さ2mでのカットオフ波長を1550n
    m以下としたことを特徴とする分散シフト光ファイバ。
  2. 【請求項2】 センタコアの外周側を第1サイドコアで
    覆い、該第1サイドコアの外周側を第2サイドコアで覆
    い、該第2サイドコアの外周側をクラッドで覆って形成
    される分散シフト光ファイバであって、前記センタコア
    の前記クラッドに対する比屈折率差をΔ1とし、前記第
    1サイドコアの前記クラッドに対する比屈折率差をΔ2
    とし、前記第2サイドコアの前記クラッドに対する比屈
    折率差をΔ3としたときに、Δ1>Δ3>Δ2と成してお
    り、かつ、0.75%≦Δ1≦1.0%、−0.3%≦
    Δ2≦−0.2%、0.4%≦Δ3≦0.6%と成し、
    前記センタコア屈折率分布形状をα乗プロファイルと成
    してα定数を2.3〜3.0とし、前記センタコアの半
    径を2.5〜7μm、前記第1サイドコアの半径を5.
    5〜9.5μm、前記第2サイドコアの半径を11.5
    〜13.5μmとし、波長1.55μmにおける分散値
    (単位ps/nm/km)の絶対値を0.5〜3とし、
    波長1.55μmにおける分散スロープ(単位ps/n
    /km)の絶対値を0.02以下とし、波長1.5
    5μmにおける有効コア断面積を35μm以上とし、
    波長1.55μmにおける曲げ直径20mmでの曲げ損
    失を10dB/m以下とし、長さ2mでのカットオフ波
    長を1550nm以下としたことを特徴とする分散シフ
    ト光ファイバ。
  3. 【請求項3】 請求項1と請求項2記載の分散シフト光
    ファイバの少なくとも一方を含む光ファイバを直列に接
    続して形成される光伝送路であって、光ファイバの配設
    位置が光信号の入力側に近い光ファイバほど有効コア断
    面積が大きい光ファイバとしたことを特徴とする光伝送
    路。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066262A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 光伝送路および光通信システム
JP2004530345A (ja) * 2001-03-30 2004-09-30 コーニング・インコーポレーテッド 光伝送線及びこれを用いた光伝送システム
CN100432720C (zh) * 2006-12-13 2008-11-12 上海波汇通信科技有限公司 用于超长距离光纤传输网络的单模光纤
CN110140070A (zh) * 2016-10-27 2019-08-16 康宁股份有限公司 低弯曲损耗单模光纤

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