JP2001021681A - ジェットポンプの保全装置 - Google Patents

ジェットポンプの保全装置

Info

Publication number
JP2001021681A
JP2001021681A JP11192604A JP19260499A JP2001021681A JP 2001021681 A JP2001021681 A JP 2001021681A JP 11192604 A JP11192604 A JP 11192604A JP 19260499 A JP19260499 A JP 19260499A JP 2001021681 A JP2001021681 A JP 2001021681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jet pump
laser
gear
optical system
maintenance device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11192604A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4018299B2 (ja
Inventor
Kazuo Sakamaki
和雄 酒巻
Takeshi Maehara
剛 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP19260499A priority Critical patent/JP4018299B2/ja
Publication of JP2001021681A publication Critical patent/JP2001021681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4018299B2 publication Critical patent/JP4018299B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉圧力容器内に設置されているジェットポ
ンプのトランジションピース部とライザ管の溶接部を改
質して高経年化の信頼性を向上させる。 【解決手段】原子炉圧力容器1内に設置したジェットポ
ンプ10のライザ管12とトランジションピース14との間に
レーザヘッド40を設ける。このレーザヘッド40にはレー
ザ光学系ケース40aが接続されている。レーザヘッド40
とレーザ光学系ケース40aは回転駆動機構と上下動駆動
機構によって回転または上下動されて溶接部49に位置決
めされ、レーザ光を溶接部49に照射する。レーザ光の照
射により溶接部49は脱鋭敏化処理されて改質し、溶接部
49を予防補修できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉にお
いて原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間に設置され
ているジェットポンプのライザ管の溶接部等を予防補修
するためのジェットポンプの保全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽水炉としての沸騰水型原子炉は、図5
に示すように原子炉圧力容器1内には炉心2が収容さ
れ、この炉心2が炉水、つまり冷却材3で浸漬されてい
る。炉心2は円筒状の炉心シュラウド4内に多数体の燃
料集合体および制御棒(何れも図示せず)等を配設して
構成される。
【0003】原子炉圧力容器1内の冷却材3は、炉心下
部プレナム9から炉心2内を上方に向かって流通する。
冷却材3は炉心2内を上昇する際に核反応熱を受けて昇
温昇圧され、水と蒸気の二相流状態になる。気液二相流
となった冷却材3は、炉心2の上方に設置された気水分
離器5に流入し、この気水分離器5で水と蒸気とに分離
される。
【0004】気液分離された蒸気は、気水分離器5の上
方に設置された蒸気乾燥器6に導入されて、ここで乾燥
され、乾き蒸気となる。この乾き蒸気は主蒸気となって
原子炉圧力容器1に接続された主蒸気管7を通して蒸気
タービン(図示せず)に送られて発電に供される。
【0005】一方、気液分離された水は、炉心シュラウ
ド4と原子炉圧力容器1との間のトーラス状、またはス
リーブ状に形成されるダウンカマ部8に案内され、この
ダウンカマ部8を下降して炉心下部プレナム9に案内さ
れる。また、このダウンカマ部8で炉心シュラウド4の
外周には、複数のジェットポンプ10が等間隔で設置され
ている。
【0006】他方、炉心2の下方の炉心下部プレナム9
には制御棒案内管11が設置されており、この制御棒案内
管11の下方に、制御棒駆動機構が設置される。制御棒駆
動機構は制御棒案内管11を通して制御棒(図示せず)を
炉心2内へ挿入または引抜き操作して原子炉の出力制御
を行っている。
【0007】原子炉圧力容器1の外部には、原子炉再循
環ポンプ(図示せず)を備えた原子炉再循環系が2系統
設置されており、この原子炉再循環系の再循環ポンプ作
動により、原子炉圧力容器1内の炉水は冷却機再循環水
出口ノズル12から原子炉再循環系(図示せず)を通って
原子炉圧力容器1内に戻され、再循環水入口ノズル13を
経てジェットポンプ10に導かれる。
【0008】このジェットポンプ10では周囲の炉水を巻
き込んで炉心下部プレナム9に送り込むようになってい
る。すなわち、原子炉再循環ポンプからジェットポンプ
10に供給された駆動水により、ジェットポンプ10は冷却
材3を炉心下部プレナム9を経て炉心2内に強制循環さ
せるようになっている。
【0009】一方、原子炉圧力容器1内には原子炉の非
常用冷却系を構成する炉心スプレイ系15が設けられてい
る。原子炉再循環ポンプとジェットポンプ10およびこれ
ら両者間を接続する原子炉再循環配管で、原子炉再循環
系を構成している。すなわち、原子炉再循環ポンプによ
りジェットポンプ10に供給された駆動水により、ジェッ
トポンプ10は冷却材3を炉心2内に強制循環させる。
【0010】ジェットポンプ10は、図6および図7に示
すように、中央にライザ管12を備えて、このライザ管12
は原子炉圧力容器1に原子炉再循環ポンプから供給され
る冷却材3を、再循環入口ノズル13を介して導入する。
【0011】ライザ管12の上部には、トランジションピ
ース14を介して左右一対のエルボ15a,15bが接続され
て、これらエルボ15a,15bのそれぞれには混合ノズル
16a,16bを介してインレットスロート17a,17bが接
続されている。これらのインレットスロート17a,17b
の下部には、ディフューザ18a,18bがそれぞれ接続さ
れている。
【0012】上部の混合ノズル16a,16bから冷却材3
が噴射されると、周囲から炉水を巻き込むようになって
いる。この噴射された冷却材3および巻き込まれた炉水
は、インレットスロート17a,17b内で混合され、その
後ディフューザ18a,18bで静水頭の回復が行われる。
【0013】ジェットポンプ10においては、原子炉再循
環ポンプから送り込まれる冷却材3の流れにより、流体
振動が発生するので、これに対処するためにライザ管12
は、下端を再循環入口ノズル13に溶接されており、また
上端はライザブレース19を介して原子炉圧力容器1に固
定されている。
【0014】なお、ジェットポンプ10における上端部の
エルボ15a,15bには、ライザ管12を通して供給される
駆動水の流入水圧が作用する。この流入水圧はエルボ15
a,15bの他端に接続する図示しないノズルから、イン
レットスロート17a,17bおよびディフューザ18a,18
b内に向かって駆動水が噴出されるので、この駆動水の
噴出水圧等の反力が上向きに作用する。
【0015】インレットスロート17a,17bは、上端が
混合ノズル16a,16bおよびエルボ15a,15bを介して
トランジションピース14に機械的に接続されるととも
に、下端がディフューザ18a,18bの上端に挿入してい
る。また、ディフューザ18a,18bの下端は、原子炉圧
力容器1に溶接されたシュラウドサポート20に固定され
ており、さらに、図6および図8に示すように、ライザ
管12の下端はライザエルボ21に溶接されている。
【0016】なお、ライザエルボ21はサーマルスリーブ
22と溶接されていて、サーマルスリーブ22は原子炉圧力
容器1に固定された再循環入口ノズル13に接続されてい
る。インレットスロート17a,17bは、ライザ管12に固
着されたライザブラケット23に取付けられている。これ
により、ライザ管12およびインレットスロート17a,17
bが振動することを防止している。
【0017】ライザブレース19部は、図8に示すよう
に、原子炉圧力容器1の内壁にはパッド24が形成されて
おり、このパッド24に4枚の薄板製ライザブラケット23
が溶接されている。この4枚の薄板製ライザブラケット
23は、その板厚が10mm前後となっている。
【0018】この4枚の薄板製ライザブラケット23の先
端ではブロックの内側に溶接されている。したがって、
ライザブレース19は、ライザ管12に発生する原子炉運転
中の流体振動を抑制する。
【0019】なお、ライザブレース19は炭素鋼である原
子炉圧力容器1と、オーステナイト系ステンレス鋼製で
あるライザ管12との熱膨張差を吸収するものである。こ
のため原子炉運転中には、前記熱膨張差を吸収した状態
として変形状態にある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ジェットポンプ10は、
再循環入口ノズル13から冷却材をライザ管12内に流入す
るとともに、ライザ管12の周囲の冷却材を吸い込んで、
冷却材を加圧し、この加圧した冷却材を炉心2内に循環
させるために、他の炉内機器に比較して過酷な状況下で
運転される。したがって、ジェットポンプ10の各構成部
材には大きな負荷が作用し、大きな応力が加わることに
なる。
【0021】例えば原子炉再循環配管等の外部配管が破
断する等によりジェットポンプ10に過大な荷重が作用し
たり、または何等かの原因によりライザ管12の内面に錆
が発生すると、これがクラック等に発展する場合があ
る。
【0022】ライザ管12の材料としては、主にオーステ
ナイト系ステンレス鋼管を使用しているので、応力,腐
食環境,材料(クロム欠乏層の生成)の3つの条件が成
立すると、応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking
)が発生してライザ管12が損傷することが想定され
る。応力腐食割れ現象は、前記3つの条件のうち、1つ
でも欠落すれば発生しないので、この応力腐食割れを防
止するためには、種々の対策を講じる必要がある。
【0023】また、ジェットポンプ10の表面に何等かの
原因により錆やクラックが発生した場合、これらを放置
しておくとクラックが進行してジェットポンプ10に亀裂
が生じたりすることがある。したがって、原子炉の出力
を制御するジェットポンプ10がそのような状態になるこ
とは、他の構造物にも悪影響を与えることも考えられ
て、好ましくない課題がある。
【0024】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、原子炉圧力容器内に設置されたジェットポン
プのライザ管外周面の所定位置に設置でき、ジェットポ
ンプの表面改質,レーザ脱鋭敏化処理を水中遠隔で行う
ことができるジェットポンプの保全装置を提供すること
にある。
【0025】また、本発明はレーザ光による予防補修,
予防保全を効率よく有効に行って、ジェットポンプ等の
炉心内配管部の健全性,信頼性を大幅に向上させること
ができるジェットポンプの保全装置を提供することにあ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、原子
炉圧力容器と炉心シュラウドの間に設置したジェットポ
ンプとライザ管との間に設置される上板および下板を有
する片側開口の筐体と、この筐体内に設けられるレーザ
ヘッドと、このレーザヘッドの下部に接したレーザ光学
系ケースと、この光学系ケースのレーザ照射側に設けら
れたノズルと、前記レーザ光学系ケースを載置するリニ
アガイドと、このリニアガイドを載置する上下一対のプ
レートと、この上下一対のプレート間に挿着された側面
に歯車を有する半リングと、この半リングの歯車と噛合
する回転駆動機構と、前記上下一対のプレートを上下動
させる上下動駆動機構とを具備したことを特徴とする。
【0027】この発明によれば、原子炉の定期点検時
に、ジェットポンプのトランジションピース部にレーザ
ヘッドのレーザ光学系ケースを水中下で装着し、回転お
よび上下動駆動装置を操作してジェットポンプ外周面に
対してレーザヘッドからレーザ照射し、レーザ脱鋭敏化
処理することができる。
【0028】請求項2の発明は、前記ノズルの先端部に
は前記ライザ管の外面と気密に接するフードシール材を
設けてなることを特徴とする。この発明によれば、レー
ザ光学系ケース内にパージガスを送り込んでフードシー
ルを膨張させ、ライザ管とレーザ光学系ケースとの間を
水密にシールすることができ、補修作業が容易となる。
【0029】請求項3の発明は、前記上板の上面にロッ
ドを介して折り畳み自在のハンドルを取付けてなること
を特徴とする。この発明によれば、ハンドルを吊り下げ
ライザ管上部のトランジションピース開口部に上板を着
座させ、シール部材により前記開口部をシールすること
ができる。
【0030】請求項4の発明は、前記回転駆動機構は前
記上下一対のプレートに駆動モータを取付け、この駆動
モータの回転軸に第1のギヤを取付け、この第1のギヤ
に噛合する第2のギヤを取付けた第1の回転軸に第1の
プーリを取付け、この第1のプーリにベルトを介して回
転する第2のプーリを有する第2の回転軸を前記上下一
対のプレートに設け、前記第2の回転軸に第3のギヤを
設けたものからなることを特徴とする。この発明によれ
ば、請求項1の発明におけるレーザヘッドとレーザ光学
系ケースを容易に回転することができる。
【0031】請求項5の発明は、前記上下動駆動機構は
前記下板に下部軸受を設け、この下部軸受にスクリュー
を回転自在に取付け、前記スクリューの上端部を上部軸
受を介して前記一対のプレートの下面に回転自在に取付
け、前記スクリューの下端部に回転歯車を取付け、この
回転歯車を回転させる上下動用駆動モータを設けてなる
ことを特徴とする。この発明によれば、請求項1の発明
におけるレーザヘッドとレーザ光学系ケースを容易に上
下動することができる。
【0032】請求項6の発明は、前記レーザ光学系ケー
ス内にレンズおよびミラーを設けるとともに前記レーザ
光学系ケースの近傍に水中カメラと水中照明具を設けて
なることを特徴とする。
【0033】この発明によれば、レーザ光をレンズを通
過させた後にミラーでレーザ光路を折り曲げて照射させ
ることにより、レーザヘッドとレーザ光学系ケースの全
長を短縮でき、狭隘部に対してもレーザ照射することが
できる。また、水中カメラと水中照明具により、レーザ
照射部近傍の点検と監視が容易となる。
【0034】請求項7の発明は、前記レーザヘッドの近
傍に超音波探傷試験装置またはみがき装置の少なくとも
1種を設けてなることを特徴とする。この発明によれ
ば、レーザ脱鋭敏化処理と併せてジェットポンプの外面
を全周に亘り超音波探傷試験または研磨を同時に行うこ
とができる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1から図4により本発明に係る
ジェットポンプの保全装置の第1の実施の形態を説明す
る。なお、本実施の形態に係るジェットポンプの保全装
置は図6に示した原子炉圧力容器1と炉心シュラウド4
との間に設置されているジェットポンプ10のトランジシ
ョンピース14部を対象にして、その溶接部の金属組織の
表面改質,溶接部の予防補修,予防保全作業を行うため
の装置である。
【0036】すなわち、本実施の形態に係るジェットポ
ンプの保全装置25は沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器1
と炉心シュラウド4との間に設置されているジェットポ
ンプ10のライザ管12に取付けたトランジションピース14
を補修する装置で、図1にその適用例を示し、図2に図
1の保全装置25を拡大して示し、図3に図1の装置を90
°方向回転させた状態を示し、図4に図1の上方から見
た平面図を示している。なお、原子炉圧力容器1の全体
的構造は図5ないし図6ですでに説明したとおりなの
で、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0037】本実施の形態に係るジェットポンプの保全
装置25は図1に示したように原子炉圧力容器1内の保全
対象箇所またはその近傍に据付けられ、固定される。保
全対象箇所はジェットポンプ10のライザ管12とトランジ
ションピース14との溶接部49等であり、本実施の形態に
係る保全装置25は原子炉圧力容器1内のジェットポンプ
10のインレットスロート17a,17bを取外した後に、ラ
イザ管12とトランジションピース14との間に取付けられ
る。
【0038】すなわち、本実施の形態に係る保全装置25
は図1から図4に示したように片側が開口しコ字状の上
板26とコ字状の下板27とが連結体で一体的に連結して構
成されたコ字状筐体28を主体とし、このコ字状筐体28の
上板26がトランジションピース14の上部開口面に着座し
ている。上板26の下面にはシール部材29が組込まれ、ト
ランジションピース14の開口部をシールしている。
【0039】上板26の上方には左右に折り畳み自在のハ
ンドル部30が設けられ、上板26とハンドル部30との間に
は回転自在なロッド31で連結されている。ハンドル部30
の下方にはハンドル用プレート32が組込まれ、プレート
32は図3に示すようにトランジションピース14の溝部14
aに係合し、固定可能となっている。
【0040】ハンドル部30はオペレーションフロア上の
燃料交換機のワイヤから吊り下げられる。吊り下げ,吊
り上げ時にはハンドル部30は垂直方向になっており、そ
れ以下には任意に横倒し状態となっている。
【0041】上板26と下板27との中間には上下動自在の
二重板からなるプレート33,33aが組込まれ、プレート
33,33aは下部プレート33aに取付けたスクリュー34を
下板27に取付けた第1の駆動モータ35を回転させること
により上下動が可能となる。なお、上板26のコ字状部は
トランジションピース14の上部外側面を挿脱する大きさ
の開口を有し、下板27のコ字状部はライザ管12の外側面
を挿脱する大きさの開口を有している。
【0042】スクリュー34の上端部は上部軸受53を介し
てプレート33aの下面に回転自在に取付けられ、また下
端部は下部軸受54を介して締付けナット55にねじ込まれ
ている。締付けナット55には回転歯車56が取付けられ、
回転歯車56は上下動用駆動モータ35に取付けた歯車(図
示せず)に噛み合い、回転によりスクリュー34が回転し
ながら上下動し、プレート33,33aが上下動する。
【0043】プレート33,33a間に縦断面コ字状の半リ
ング36がキー57を介して設けられている。半リング36は
回転用駆動モータ37の回転軸37aに取付けた第1のギヤ
38と、この第1のギヤ38に噛合する第2のギヤ39を介し
て回転自在となっている。第2のギヤ39を取付ける回転
軸50には第1のプーリ51が取付けられている。回転用駆
動モータ37はプレート33aに取付けられ、その回転軸37
aはプレート33を突出している。
【0044】プレート33上にはリニアガイド41が設けら
れ、リニアガイド41上にレーザヘッド40が組込まれてい
る。レーザヘッド40の下側にはリニアガイド41が組込ま
れ、レーザヘッド40とライザ管12との隙間を常に一定と
なるよう調整されている。レーザヘッド40の下部に設け
たレーザ光学系ケース40a内の垂直方向にレンズ45とミ
ラー46が配置され、水平方向の先端部にノズル47が取付
けられている。
【0045】半リング36の回転は第2の駆動モータ37に
よって回転された第1のギヤ38が第2のギヤ39に伝達さ
れ、ベルト42によって第3のギヤ43が回転し、半リング
36に加工された歯車44に伝達されて、半リング36が回転
可能となっている。
【0046】第3のギヤ43は図4に示したように炉心シ
ュラウド4の近傍にまで延長したプレート33,33a間に
回転軸58を介して設けられている。回転軸58の下部には
第2のプーリ52が取付けられ、第2のプーリ52と第1の
プーリ51間にベルト42が張られている。
【0047】レーザヘッド40にはレーザ発振機(図示せ
ず)から光ファイバケーブルで送られたレーザ光をレン
ズ45を通過させて光径を絞ってミラー46部で折り曲げて
ノズル47から照射させる構造となっている。ノズル47部
の外周にはフードシール48が組込まれ、レーザ光学系ケ
ース40a内にパージガスを送り込んでフードシール48を
膨張させることにより、外部からの炉水が入ってくるの
を防止することができる。
【0048】次に、ジェットポンプの保全装置25の作用
について説明する。ジェットポンプの保全装置25は燃料
交換機(図示せず)等から作業員が操作して原子炉圧力
容器1内に吊り込まれ、原子炉圧力容器1と炉心シュラ
ウド4との間のダウンカマ部8上方に吊り降ろされる。
ダウンカマ部8に吊り降ろされたジェットポンプの保全
装置25はジェットポンプ10のトランジションピース14の
上部に着座して固定される。この状態でレーザヘッド40
のレーザ照射部位の高さ調整を第1の駆動モータ35を駆
動して行う。次にレーザヘッド40部を第2の駆動モータ
37を駆動させてレーザ脱鋭敏化処理を行う。
【0049】鋭敏化とはオーステナイト系ステンレス鋼
中の炭素(C)が粒界近傍のクロム(Cr)と炭化物を
形成するため、粒界近傍にCr量が少なくなり、耐食性
の低下した部分のことである。レーザ脱鋭敏化処理とは
レーザのエネルギーにより鋭敏化した材料を溶解し、再
びCr量を均一化することである。
【0050】フードシール48の内側に圧力流体、例えば
パージ用ヘリウムガスを送り込んでフードシール48を膨
張させ水密なシールを行うことができ、気中環境を形成
することができ、遠隔操作によりレーザ脱鋭敏化処理部
の保全作業が行われる。このレーザ脱鋭敏化処理によ
り、ジェットポンプ溶接部の表面改質を行って、ジェッ
トポンプの予防補修,予防保全が行われ、ジェットポン
プの健全性,信頼性を向上させることができる。
【0051】なお、上記実施の形態において、レーザ光
学系ケース40aの近傍に水中カメラと水中照明具を設け
ることもできる。また、レーザヘッド40の近傍に超音波
探傷試験装置またはみがき装置を設けることもできる。
みがき装置はブラシを内蔵した研磨装置で光沢を出させ
るものである。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、レーザ脱鋭敏化処理手
段を原子炉内のジェットポンプまたはライザ管外周面の
所定位置に設置でき、レーザ脱鋭敏化処理手段からのレ
ーザ光をジェットポンプ外面全周に亘って照射し、ジェ
ットポンプの表面改質,レーザ脱鋭敏化処理を行うこと
ができ、レーザ光による予防補修,予防保全を効率よく
有効に行うことができる。したがって、ジェットポンプ
等の炉心内配管部の健全性,信頼性を大幅に向上させる
ことができる。
【0053】また、レーザ脱鋭敏化処理手段による表面
改質,レーザ脱鋭敏化処理は、遠隔操作により水中で行
うことができるので、簡便な保全作業とすることがで
き、作業員の放射線被曝の可能性を大幅に低減させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェットポンプの保全装置の第1
の実施の形態を説明するための一部断面で示す立面図。
【図2】図1の要部を拡大して一部断面で示す立面図。
【図3】図1を90°回転させた方向から見た一部断面で
示す立面図。
【図4】図1において一部横断面で示す平面図。
【図5】沸騰水型原子炉を説明するための一部側面で示
す縦断面図。
【図6】図5におけるジェットポンプを説明するための
一部断面で示す斜視図。
【図7】図6におけるジェットポンプの一部切り欠き正
面図。
【図8】図6におけるジェットポンプの要部を一部断面
で示す斜視図。
【符号の説明】 1…原子炉圧力容器、2…炉心、3…冷却材、4…炉心
シュラウド、5…気水分離器、6…蒸気乾燥器、7…主
蒸気管、8…ダウンカマ部、9…下部プレナム、10…ジ
ェットポンプ、11…制御棒案内管、12…ライザ管、13…
再循環入口ノズル、14…トランジションピース、15a,
15b…エルボ、16a,16b…混合ノズル、17a,17b…
インレットスロート、18a,18b…ディフューザ、19…
ライザブレース、20…シュラウドサポート、21…ライザ
エルボ、22…サーマルスリーブ、23…ライザブラケッ
ト、24…パッド、25…ジェットポンプの保全装置、26…
上板、27…下板、28…筐体、29…シール部材、30…ハン
ドル部、31…ロッド、32…ハンドル用プレート、33,33
a…プレート、34…スクリュー、35…上下動用駆動モー
タ、36…半リング、37…回転用駆動モータ、37a…回転
軸、38…第1のギヤ、39…第2のギヤ、40…レーザヘッ
ド、40a…レーザ光学系ケース、41…リニアガイド、42
…ベルト、43…ギヤ、44…歯車、45…レンズ、46…ミラ
ー、47…ノズル、48…フードシール、49…溶接部、50…
第1の回転軸、51…第1のプーリ、52…第2のプーリ、
53…上部軸受、54…下部軸受、55…締付けナット、56…
回転歯車、57…キー、58…第2の回転軸。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器と炉心シュラウドの間に
    設置したジェットポンプとライザ管との間に設置される
    上板および下板を有する片側開口の筐体と、この筐体内
    に設けられるレーザヘッドと、このレーザヘッドの下部
    に接したレーザ光学系ケースと、この光学系ケースのレ
    ーザ照射側に設けられたノズルと、前記レーザ光学系ケ
    ースを載置するリニアガイドと、このリニアガイドを載
    置する上下一対のプレートと、この上下一対のプレート
    間に挿着された側面に歯車を有する半リングと、この半
    リングの歯車と噛合する回転駆動機構と、前記上下一対
    のプレートを上下動させる上下動駆動機構とを具備した
    ことを特徴とするジェットポンプの保全装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルの先端部には前記ライザ管の
    外面と気密に接するフードシール材を設けてなることを
    特徴とする請求項1記載のジェットポンプの保全装置。
  3. 【請求項3】 前記上板の上面にロッドを介して折り畳
    み自在のハンドルを取付けてなることを特徴とする請求
    項1記載のジェットポンプの保全装置。
  4. 【請求項4】 前記回転駆動機構は前記上下一対のプレ
    ートに駆動モータを取付け、この駆動モータの回転軸に
    第1のギヤを取付け、この第1のギヤに噛合する第2の
    ギヤを取付けた第1の回転軸に第1のプーリを取付け、
    この第1のプーリにベルトを介して回転する第2のプー
    リを有する第2の回転軸を前記上下一対のプレートに設
    け、前記第2の回転軸に第3のギヤを設けたものからな
    ることを特徴とする請求項1記載のジェットポンプの保
    全装置。
  5. 【請求項5】 前記上下動駆動機構は前記下板に下部軸
    受を設け、この下部軸受にスクリューを回転自在に取付
    け、前記スクリューの上端部を上部軸受を介して前記一
    対のプレートの下面に回転自在に取付け、前記スクリュ
    ーの下端部に回転歯車を取付け、この回転歯車を回転さ
    せる上下動用駆動モータを設けてなることを特徴とする
    請求項1記載のジェットポンプの保全装置。
  6. 【請求項6】 前記レーザ光学系ケース内にレンズおよ
    びミラーを設けるとともに前記レーザ光学系ケースの近
    傍に水中カメラと水中照明具を設けてなることを特徴と
    する請求項1記載のジェットポンプの保全装置。
  7. 【請求項7】 前記レーザヘッドの近傍に超音波探傷試
    験装置またはみがき装置の少なくとも1種を設けてなる
    ことを特徴とする請求項1記載のジェットポンプの保全
    装置。
JP19260499A 1999-07-07 1999-07-07 ジェットポンプの保全装置 Expired - Lifetime JP4018299B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19260499A JP4018299B2 (ja) 1999-07-07 1999-07-07 ジェットポンプの保全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19260499A JP4018299B2 (ja) 1999-07-07 1999-07-07 ジェットポンプの保全装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001021681A true JP2001021681A (ja) 2001-01-26
JP4018299B2 JP4018299B2 (ja) 2007-12-05

Family

ID=16294037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19260499A Expired - Lifetime JP4018299B2 (ja) 1999-07-07 1999-07-07 ジェットポンプの保全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4018299B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162638A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd ジェットポンプ及び原子炉
CN114811187A (zh) * 2022-04-24 2022-07-29 山东海盛海洋工程集团有限公司 一种海管立管更换干式工作舱

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162638A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd ジェットポンプ及び原子炉
CN114811187A (zh) * 2022-04-24 2022-07-29 山东海盛海洋工程集团有限公司 一种海管立管更换干式工作舱
CN114811187B (zh) * 2022-04-24 2022-11-01 山东海盛海洋工程集团有限公司 一种海管立管更换干式工作舱

Also Published As

Publication number Publication date
JP4018299B2 (ja) 2007-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8111802B2 (en) Inspection, maintenance, repair, and operating methods for nuclear reactors
US6240155B1 (en) Preventive maintenance apparatus for structural members in a nuclear pressure vessel
US5749384A (en) Method and apparatus for performing preventive maintenance on the bottom portion of a reactor pressure vessel using cavitation bubbles
KR20170087955A (ko) 금속부의 캐비테이션 피이닝을 위한 장치 및 방법
JP2003337192A (ja) 原子炉圧力容器内構造物の点検予防保全装置および点検方法
US6549602B2 (en) Incore piping section maintenance system of reactor
JP2000056070A (ja) レーザ照射装置
JP2001159696A (ja) ジェットポンプの検査補修方法および装置
JP4018299B2 (ja) ジェットポンプの保全装置
JPH085773A (ja) ジェットポンプの予防保全装置と予防保全方法
JPH11304985A (ja) ジェットポンプ保全装置
JP2859240B2 (ja) 原子炉容器内の予防保全装置
JPH11142578A (ja) 原子炉内構造物の保全装置
TWI260647B (en) Guide tube camera inspection fixture and method of use
JP2002040186A (ja) 原子炉配管内点検装置
JP4094175B2 (ja) 原子炉用配管のみがき装置
JP2001013283A (ja) 原子炉内ポンプの検査装置
JP3892618B2 (ja) 原子炉配管内検査保全装置
JPH0990085A (ja) 原子炉内計測用配管クランプ装置
JP2001296385A (ja) 作業装置および作業方法
JP2004317236A (ja) 炉内配管保全装置
JP2000035495A (ja) 配管内機器据付具
JP2000035496A (ja) 配管内機器据付装置
JP4316130B2 (ja) 炉心スプレイ系配管取替工法
JP4580908B2 (ja) ジェットポンプリティーナ取外し方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061027

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070918

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070920

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120928

Year of fee payment: 5