JP2001019784A - 電磁防止プラスチック材およびその製造方法 - Google Patents

電磁防止プラスチック材およびその製造方法

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JP2001019784A JP19105299A JP19105299A JP2001019784A JP 2001019784 A JP2001019784 A JP 2001019784A JP 19105299 A JP19105299 A JP 19105299A JP 19105299 A JP19105299 A JP 19105299A JP 2001019784 A JP2001019784 A JP 2001019784A
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Yuki Tsukada
由貴 塚田
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着性・電磁波シールド特性・耐湿度性・耐
食性に優れた被膜をプラスチック成型品表面に形成した
電磁防止プラスチック材、およびブラスト処理と真空工
法とを用いて該材を製造する方法を提供する。 【解決手段】 本発明の電磁防止プラスチック材は、平
均粒径が20〜100μmで形状がランダムのアルミナ
粒子を、圧力が2〜5kg/cm2 の空気で、プラスチ
ック成型品の表面に吹き付けて、ブラスト処理した後、
該成型品に残留するアルミナ粒子を除去する第1工程、
および該表面に銅の第1層被膜を真空成膜法で0.5〜
6μmの膜厚で形成する第2工程からなる製造方法によ
り製造される。そして、第1層被膜は、所定の密着性、
電磁波シールド特性、耐湿度性および耐食性を満足す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着性、電磁波シ
ールド特性、耐湿度性および耐食性に優れた銅の薄膜が
プラスチック成型品(以下「成型品」という)の表面に
形成された電磁防止プラスチック材およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン、携帯電話、PHSが広
く使用されているが、発信された電磁波が他の電気・電
子機器に誤作動を与えたり、人体に影響を与えることが
ある。そのために、それらの機器に電磁防止(電磁波シ
ールド)の処置が必要である。
【0003】電気・電子機器に電磁防止処理を施すため
に、該電気・電子機器を構成する成型品の中に導電性金
属を混入する方法、成型品の表面に導電性塗料を塗布す
る方法、および湿式メッキや真空工法により金属被膜
(以下「被膜」という)を該表面に形成する方法が知ら
れている。
【0004】(1)湿式メッキにより成膜する方法 従来、湿式メッキによる成膜では、無電解メッキ法が用
いられている。この方法では、エッチング、触媒付加な
どの前処理が行われるため、成型品と被膜との密着力は
強固となるが、次の問題がある。
【0005】(a)(イ)設備費が高い、(ロ)廃液処
理設備が必要である、(ハ)メッキ不要部分にメッキし
ないように塗装などのマスキング処理が必要であるなど
コスト・環境面で問題がある。
【0006】(b)メッキ時間が長いなど生産性にも難
がある。
【0007】(2)真空工法により成膜する方法 従来、真空工法による成膜では、前処理した後、アルミ
ニウムを厚く成膜する方法や、銅・ニッケルなどの導電
性金属を成膜する方法が用いられている。これらの成膜
方法は、他の上記電磁防止処理方法に比べて生産性が高
い。
【0008】真空工法により成膜する際の前処理方法と
しては、成型品と被膜との密着力を上げるために成型品
にプライマーと呼ばれる塗装を施したり、プラズマエッ
チングする方法が知られている。
【0009】しかし、これらの前処理は、次のような問
題点を抱えている。
【0010】(a)十分な密着力が得られない場合が多
い。上記前処理を施して成膜したプラスチック材に対し
て耐塩水噴霧試験(JIS Z5401準拠)を長時間
行うと、密着力不足のために成型品と被膜との界面に塩
水が浸入し、被膜が腐食したり剥離することが多い。こ
のため、長時間の使用や環境が悪い場所での使用は困難
である。
【0011】例えば、高周波プラズマなどのイオンエッ
チング処理では、優れた密着力が初期は得られるが、時
間の経過とともに密着力が低下する。これは、長時間の
耐湿度試験(65℃、湿度95%、96時間)や上記耐
塩水噴霧試験(24時間)により剥離や腐食を起こすこ
とによっても判る。
【0012】(b)プライマー塗装処理には、(イ)塗
装設備および乾燥設備が必要で、設備コストが高い、
(ロ)コーティング不要部分にマスキング処理が必要で
あるなどコスト・生産性の面での問題点もある。
【0013】(c)イオンエッチング処理では、成型品
が熱変形などを起こすほどに加熱される。
【0014】また、真空工法により成膜する際の前処理
方法として、上記以外にブラスト処理を施す方法も提案
されている。このブラスト処理では、その条件が適正で
ないと、被膜の抵抗値が高すぎて十分な電磁波シールド
特性が得られなかった。電磁波シールド特性を向上させ
るために被膜の膜厚を厚くすると、被膜が剥離してしま
う。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、真空工法による成膜の前処理方法のうちコスト・
生産性や熱変形などの問題点が少ないブラスト処理、お
よび生産性の高い真空工法を用いて、密着性、電磁波シ
ールド特性、耐湿度性および耐食性に優れた被膜を成型
品表面に形成した電磁防止プラスチック材、およびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1(第1発
明)の電磁防止プラスチック材は、成型品、および該成
型品の表面に0.5〜6μmの膜厚で形成されている銅
の第1層被膜を有し、該第1層被膜は、(1)2mm角
の碁盤状マス100個を作り、これらのマスにセロハン
粘着テープを貼り付け、引き剥がした結果、すべての該
マスにおいて、マス目1個の面積に対する剥離部分の面
積割合が0%以上、20%未満である密着性、(2)電
界波測定をした結果が、無電解銅メッキを1.0μm施
したものと同等以上である電磁波シールド特性、(3)
温度65℃、湿度95%の槽に96時間曝した後に、剥
離の生じない耐湿度性、および(4)JIS Z540
1に準拠した耐塩水噴霧試験を24時間行った後に、外
観変化の生じない耐食性を有する。
【0017】第1発明は、第1層被膜が2〜6μmの膜
厚で形成されていると、優れた密着性を相変わらず保ち
ながら、電磁波シールド特性をより向上させることがで
きる。また、第1層被膜を保護してその耐食性を向上さ
せるために、第2層被膜を該第1層被膜上に形成するこ
とができる。この第2層被膜は、例えば、成分がニッケ
ル、チタン、錫または亜鉛であり、0.1〜1μmの膜
厚で形成される。
【0018】また、本発明の第2(第2発明)の電磁防
止プラスチック材の製造方法は、平均粒径が20〜10
0μmのアルミナ粒子を、圧力が2〜5kg/cm2
空気で、成型品の表面に吹き付けて、ブラスト処理した
後、該成型品に残留するアルミナ粒子を除去する第1工
程、および該表面に銅の第1層被膜を真空成膜法で0.
5〜6μmの膜厚で形成する第2工程からなる。
【0019】第2発明において、ブラスト処理で用いる
アルミナ粒子は、形状がランダムであるのが好ましい。
ブラスト処理後に残留するアルミナ粒子は、例えば、エ
アブロー、超音波洗浄、イオンブローにより除去され
る。また、真空成膜法は、真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、スパッタリング法などを採用することができ
る。第1層被膜および第2層被膜については第1発明に
おいて前述した通りである。
【0020】さらに、本発明の第3(第3発明)の電磁
防止プラスチック材は、第2発明の製造方法により製造
されたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】(1)電磁防止プラスチック材 (a)成型品 本発明の電磁防止プラスチック材を構成する成型品の材
料には、パソコン、携帯電話、PHS、家庭用電気・電
子機器などに用いられている、ABS、ポリカーボネイ
ト(PC)、ABSポリカアロイ(ABS/PCアロ
イ)などの樹脂が挙げられる。
【0022】(b)第1層被膜 第1層被膜は成型品表面に0.5〜6μmの膜厚で形成
されており、優れた密着性、電磁波シールド特性、耐湿
度性および耐食性を有する銅の薄膜である。ここで、優
れた密着性、電磁波シールド特性、耐湿度性および耐食
性とは、前述した所定の基準(段落番号0016参照)
を満足する被膜に対していう。
【0023】第1層被膜の成分である銅は、電磁波シー
ルド特性に優れ、かつ安価である。第1層被膜の膜厚
は、厚い方が抵抗値がより低くなり優れた電磁波シール
ド特性を有するが、従来は剥離のため2μm程度が限度
であったのに対して、本発明では6μmまで厚くしても
剥離は生じない。それは、従来の前処理方法では、2μ
m程度を超えて厚くすると被膜の内部応力が大きくなっ
て被膜が剥離しやすかったのに対して、本発明では高い
密着力が得られる前処理(後述ブラスト処理)を施すた
めであると考えられる。第1層被膜の膜厚が0.5μm
未満では、優れた電磁波シールド特性が得られない。
【0024】(c)第2層被膜 第1層被膜(銅被膜)のみの単層被膜のプラスチック材
の耐食性をより向上させるために、第1層被膜を保護す
る第2層被膜(保護膜)を該第1層被膜上に形成するの
が好ましい。このような第2層被膜には、ニッケル、チ
タン、錫、亜鉛などが挙げられる。第2層被膜の膜厚
は、0.1〜1μmあれば第1層被膜を十分に保護する
ことができる。
【0025】(2)電磁防止プラスチック材の製造方法 (a)成型品の前処理 平均粒径が20〜100μmのアルミナ粒子を、圧力が
2〜5kg/cm2 の空気で、成型品の表面に吹き付け
て、ブラスト処理した後、この成型品に残留するアルミ
ナ粒子を除去する。
【0026】(イ)アルミナ粒子 アルミナ粒子は、ガラス系、鉄系、植物系などのブラス
ト粒子と比べて、成型品に食い込んで残ることがなく、
また大きな傷を与えることもない。形状はランダム形状
が好ましい。粒子の形状が球形であると、得られる表面
形状がなだらかになるため、たとえ深さ方向の粗さが十
分であっても被膜の密着力は十分でない。アルミナ粒子
の平均粒径が20μm未満では、十分な粗さが得られな
いため成膜後の密着力が十分でない。一方、100μm
を超えると、粗さが粗すぎて真の表面積が大きくなりす
ぎるために成膜後の抵抗値が高くなり、十分な電磁波シ
ールド特性が得られない。
【0027】(ロ)ブラスト処理条件 アルミナ粒子を吹き付ける際の空気圧は、高くするにつ
れて処理時間が短くても十分な効果が得られるようにな
るが、成型品の大きさや個数、処理時間などによって、
2〜5kg/cm2 の範囲で適宜選択される。2kg/
cm2 未満の空気圧ではブラスト処理の効果を十分に得
るまでに長い時間がかかる。一方、空気圧が5kg/c
2 を超えると、特に成型品が薄型の場合や突起部など
を有する場合などは、変形したり欠けたりする可能性が
あるので好ましくない。
【0028】アルミナ粒子吹き出しノズルと成型品との
間隔は、空気圧にもよるが、5cm〜50cm程度が良
い。短すぎると、アルミナ粒子が成型品に衝突した際に
発生する熱で成型品が焦げつくことがある。一方、長す
ぎると、十分な衝突エネルギーを与えられないためブラ
スト処理の効果を十分得にくくなる。
【0029】処理時間は、アルミナ粒子吹き出しノズル
と成型品との間隔や空気圧にもよるが、10cm2 の面
積に対して数秒〜十数秒程度で十分効果がある。
【0030】成型品の大きさや出力可能な空気圧に合わ
せて、アルミナ粒子吹き出しノズルと成型品との間隔お
よび処理時間を予め決めておくと良い。
【0031】(ハ)残留アルミナ粒子の除去 ブラスト処理後に残留するアルミナ粒子は、形成した被
膜の剥離や密着力低下の原因となるので除去する。除去
方法には、エアブロー、超音波洗浄、静電気を除去する
イオンブローなどがある。
【0032】(ニ)前処理の効果 以上のように、成型品を前処理することによって、密着
性、電磁波シールド特性、耐湿度性および耐食性に優れ
た被膜(優れた電磁波シールド特性を長期間有する被
膜)を形成することができる。さらに、従来のプラズマ
処理と違って蒸着槽内で加熱する必要がないので、成型
品の熱変形などの心配がなくなる。
【0033】本発明で用いる前処理により、密着性、電
磁波シールド特性、耐湿度性および耐食性が向上する理
由は、次の通りであると考えられる。
【0034】(i)成型品表面の汚れが落ちる。
【0035】(ii)凹凸がつけられて真の表面積が増
大した成型品表面に被膜が形成されるので、より大きな
アンカー効果が得られる。
【0036】(iii)真の表面積が大きくなりすぎる
ことがないので、優れた電磁波シールト特性を保つこと
ができる。
【0037】(iv)成型品についていた成型時のバリ
が除去されるとともに、表面が均一に荒らされるので、
内部応力の集中による被膜の剥離が防止できる。
【0038】(b)第1層被膜の形成 上記前処理を施した成型品は真空槽に入れ、真空成膜法
により膜厚が0.5〜6μmの銅被膜を形成する。真空
成膜法は、一般的に行われているものであり、特に限定
されない。具体的には、真空蒸着法、イオンプレーティ
ング法、スパッタリング法などが挙げられる。イオンプ
レーティング法は、イオン化した金属を蒸着させて、よ
り密着性に優れた緻密な被膜を得る方法として知られて
いる。しかし、イオン化しない金属を蒸着させる真空蒸
着法でも密着性に優れた被膜を得ることができる。
【0039】第1層被膜の成分である銅は、電磁波シー
ルド特性に優れ、蒸着が容易で、かつ安価である。
【0040】(c)第2層被膜の形成 第2層被膜(保護膜)を該第1層被膜上に形成する場
合、第2層被膜の成分を、ニッケル、チタン、錫、亜鉛
などとし、膜厚を0.1〜1μmとすればよい。
【0041】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明を具
体的に説明するが、次の事項は各実施例・比較例に共通
である。
【0042】(1)テストピース 縦70mm、横50mm、厚さ3mmのプラスチックテ
ストピース(以下「テストピース」という)を用いた。
テストピースの材質を表1に示す。
【0043】(2)第1層被膜および第2層被膜の膜種 第1層被膜は銅で、第2層被膜はニッケル(実施例1〜
7、9、11、比較例1〜6)およびチタン(実施例
8、10)である(表1参照)。
【0044】(3)第1層被膜および第2層被膜の形成 電子ビーム方式のイオンプレーティング装置にテストピ
ースをセットし、真空度2×10-5Torrまで該装置
内を排気した。ペレット状の金属銅を電子ビームで溶解
・蒸発させて第1層被膜を形成した。引き続いて金属ニ
ッケルおよび金属チタンを溶解・蒸発させて第2層被膜
を形成した。なお、実施例11では、蒸発金属(Cu、
Ni)粒子とイオン化電極との間にプラズマを発生させ
て、該蒸発金属粒子のイオン化を行った(イオンプレー
ティング法)。その他の例では、イオン化を行わずに第
1層被膜および第2層被膜を形成した(真空蒸着法)。
これらの成膜法を表1に示す。
【0045】(4)形成した第1層被膜・第2層被膜の
膜厚測定および密着性・電磁シールド特性・耐湿度性・
耐食性の評価 (a)膜厚は、蛍光X線を用いて測定した。これらの測
定結果を表1に示す。
【0046】(b)密着性は、まず成膜テストピースに
カッターでクロスカットを付して2mm角の碁盤状マス
を100個作り、次にこれらの100個のマスにセロハ
ン粘着テープ(日東電工(株)製「セロハン粘着テープ
No.29」(幅18mm))を貼り付け、引き剥がし
た後、マス目1個の面積に対する剥離部分の面積割合が
20%以上のマスの数を数えることにより評価した。具
体的には、このようなマスが1個も無いことが好まし
い。
【0047】(c)電磁波シールド特性は、アドバンテ
スト社製の装置で電界波測定をした結果、無電解銅メッ
キを1.0μm施したものと同等であれば「OK」と、
それより劣れば「NG」と評価した。
【0048】(d)耐湿度性は、温度65℃、湿度95
%の槽に96時間曝した後に、剥離の有無を観察して評
価した。
【0049】(e)耐食性は、JIS Z5401に準
拠した耐塩水噴霧試験を24時間行った後に、外観変化
の有無を観察して評価した。
【0050】以上の評価結果を表2に示す。
【0051】[実施例1〜11、比較例4、5]テスト
ピースにブラスト前処理を施した後に、エタノールで超
音波洗浄し、成膜した。用いたブラスト材の材質、粒子
形状および平均粒径(μm)を表1に示す。なお、ブラ
スト処理は、テストピースとノズルとの間の距離を15
cmとし、3〜4秒行った。
【0052】[比較例1〜3]テストピースにブラスト
前処理を施すことなく成膜した。
【0053】[比較例6]テストピースにブラスト前処
理ではなく、次のような高周波プラズマ前処理を施した
後に成膜した。
【0054】テストピースをエタノールで超音波洗浄
し、電子ビーム方式のイオンプレーティング装置にセッ
トし、真空度2×10-5Torrまで該装置内を排気し
た。引き続いて、Arガスを8×10-4Torrまで導
入し、投入電力1kWで10分間処理した。
【0055】
【表1】 (注)「成膜法」欄の「VD」は真空蒸着法、「IP」
はイオンプレーティング法の意。
【0056】
【表2】 (注)「密着性」欄の数値は、マス目1個の面積に対す
る剥離部分の面積割合が20%以上のマスの個数を示
す。
【0057】
【発明の効果】本発明により、密着性・電磁波シールド
特性・耐湿度性・耐食性に優れた被膜が形成された電磁
防止プラスチック材、および高い生産性と安いランニン
グコストで該材を製造する方法を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA22 AA36 AB73 BA07 CA08 DA01 EA04 4K029 AA11 BA08 BA12 BA15 BA17 BA18 BB02 BC01 BC05 BD01 CA01 CA03 CA05 DB03 DC03 DD00 FA02 5E321 BB23 BB25 GG05 GH07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック成型品、および該プラスチ
    ック成型品の表面に0.5〜6μmの膜厚で形成されて
    いる銅の第1層被膜を有する電磁防止プラスチック材で
    あって、該第1層被膜は、(1)2mm角の碁盤状マス
    100個を作り、これらのマスにセロハン粘着テープを
    貼り付け、引き剥がした結果、すべての該マスにおい
    て、マス目1個の面積に対する剥離部分の面積割合が0
    %以上、20%未満である密着性、(2)電界波測定を
    した結果が、無電解銅メッキを1.0μm施したものと
    同等以上である電磁波シールド特性、(3)温度65
    ℃、湿度95%の槽に96時間曝した後に、剥離の生じ
    ない耐湿度性、および(4)JIS Z5401に準拠
    した耐塩水噴霧試験を24時間行った後に、外観変化の
    生じない耐食性を有する電磁防止プラスチック材。
  2. 【請求項2】 第1層被膜は、2〜6μmの膜厚で形成
    されている請求項1に記載の電磁防止プラスチック材。
  3. 【請求項3】 第1層被膜上に、該第1層被膜の保護膜
    である第2層被膜が形成された請求項1または2に記載
    の電磁防止プラスチック材。
  4. 【請求項4】 第2層被膜は、成分がニッケル、チタ
    ン、錫または亜鉛であり、0.1〜1μmの膜厚で形成
    された請求項3に記載の電磁防止プラスチック材。
  5. 【請求項5】 平均粒径が20〜100μmのアルミナ
    粒子を、圧力が2〜5kg/cm2 の空気で、プラスチ
    ック成型品の表面に吹き付けて、ブラスト処理した後、
    該プラスチック成型品に残留するアルミナ粒子を除去す
    る第1工程、および該表面に銅の第1層被膜を真空成膜
    法で0.5〜6μmの膜厚で形成する第2工程からなる
    電磁防止プラスチック材の製造方法。
  6. 【請求項6】 ブラスト処理で用いるアルミナ粒子は、
    形状がランダムである請求項5に記載の電磁防止プラス
    チック材の製造方法。
  7. 【請求項7】 残留するアルミナ粒子は、エアブロー、
    超音波洗浄またはイオンブローにより除去される請求項
    5に記載の電磁防止プラスチック材の製造方法。
  8. 【請求項8】 真空成膜法は、真空蒸着法、イオンプレ
    ーティング法またはスパッタリング法である請求項5に
    記載の電磁防止プラスチック材の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1層被膜は、2〜6μmの膜厚で形成
    する請求項5に記載の電磁防止プラスチック材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 第1層被膜の表面に、該第1層被膜の
    保護膜である第2層被膜を形成する第3工程を有する請
    求項5に記載の電磁防止プラスチック材の製造方法。
  11. 【請求項11】 第2層被膜は、成分がニッケル、チタ
    ン、錫または亜鉛であり、0.1〜1μmの膜厚で形成
    する請求項10に記載の電磁防止プラスチック材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項5〜11のいずれかに記載の製
    造方法により製造された電磁防止プラスチック材。
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