JP2001019551A - 炭化ケイ素焼結体及びその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素焼結体及びその製造方法

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JP2001019551A
JP2001019551A JP11195706A JP19570699A JP2001019551A JP 2001019551 A JP2001019551 A JP 2001019551A JP 11195706 A JP11195706 A JP 11195706A JP 19570699 A JP19570699 A JP 19570699A JP 2001019551 A JP2001019551 A JP 2001019551A
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silicon
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slurry
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Fumio Odaka
文雄 小高
Kazuhiro Ushida
和宏 牛田
Keichi Takahashi
佳智 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコンの残存、付着がなく、耐熱性、均
一性に優れ、且つ、高純度な炭化ケイ素焼結体及びその
簡易な製造方法を提供する。 【解決手段】 炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上
の炭素源からなる有機物質とを溶媒中で溶解、分散し
て、スラリーを製造した後、それを成形型に流し込み、
乾燥し、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下、仮焼し
て、成形体を製造する工程と、該成形体を、少なくとも
1種以上のケイ素化合物を含む液状のケイ素源に浸漬し
た後、1500〜2000℃の温度範囲で焼結すること
により、毛細管現象により成形体中の気孔に吸い上げら
れた液状のケイ素源中のケイ素と、成形体中において該
炭素源からなる有機物質から発生した炭素とを反応せし
めて炭化ケイ素を生成させて成形体中の気孔を埋める工
程と、を有する反応焼結法により得られることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置用
部品、電子情報機器用部品、真空装置等の構造用部品と
して有用な、耐熱性に優れ、且つ、高純度の炭化ケイ素
焼結体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、炭化ケイ素は1000℃を超
える高温下においても良好な強度、耐熱性、耐熱衝撃
性、耐摩耗性を有することから高温領域で使用される材
料として注目されおり、近年、半導体の製造冶具として
石英の代替材料として使用されている。上記の炭化ケイ
素からなる焼結体を製造する方法の一つとして、反応焼
結法がある。この反応焼結法は、先ず、炭化ケイ素粉末
と炭素粉末とを溶媒中に溶解、分散し、スラリー状の混
合粉体を製造する。次に、得られた混合粉体を鋳込み成
形型、押出し成形型、プレス成形型等に流し込み乾燥さ
せ、グリーン体を得る。次に、得られたグリーン体を真
空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下、加熱し、溶融した金
属シリコン中に浸漬し、グリーン体中の遊離炭素と毛細
現象によりグリーン体中に吸上げられたシリコンとを反
応させることにより炭化ケイ素焼結体を得る。
【0003】このような炭化ケイ素焼結体は、半導体製
造用治具等に用いるために高純度が求められているが、
その達成は困難であり、例えば、酸化膜法焼結体表面に
SiO2酸化膜を形成させこの膜内に不純物元素を閉じ
込め、ふっ酸等で酸化膜を溶解除去して高純度化する方
法や、含浸前に真空下、2000℃前後で仮焼させ不純
物を取り除き高純度化する方法などが提案されている。
前者は専用の酸化炉及び酸を取り扱うためその処理設備
が必要となり、後者では一工程増えることになる。ま
た、CVDにより焼結体表面をコートする方法もある
が、いずれにしても工程が増えコストアップこなる。純
度に着目すれば、使用されるカーボンブラックなどの炭
素が、その製造上或いは吸着性などの特性上多くの不純
物元素を含む可能性を残している。
【0004】また、炭化ケイ素焼結体中には、炭素とシ
リコンのバランスによっては、未反応の金属シリコンが
残る可能性があり、それを考慮すれば、炭化珪素の特徴
である高温での使用には制限があり、残存する金属シリ
コンの融点(1420℃)以下の使用に限られる。ま
た、金属シリコンを溶融して成形体を浸漬する際に、加
熱により気化した微量のシリコンが成形体表面に付着、
析出して成形体表面に金属シリコンの薄膜を形成すると
いう問題もあった。この未反応シリコンの残存を防止
し、Si/C比を制御するために炭化ケイ素粉末に対し
て所定量の炭素粉末を添加混合したスラリーを製造する
場合、両者の粉体の比重や粒子径が大きく異なることか
ら、均一のスラリーを調製することが困難であり、分散
媒の量や界面活性剤の量を増加する方法がとられている
が、前者は、緻密なグリーン体の製造を阻害し、後者は
界面活性剤に起因する不純物が増加する懸念があり、い
ずれの方法も好ましくない。また、金属シリコンの析出
を防止するために、溶融金属シリコンの容器を成形体を
浸漬させる部分以外は隔壁などを形成して被覆する方法
も検討されているが、装置の複雑化をまねき、その汎用
性を低下させるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
コンの残存、付着がなく、耐熱性、均一性に優れ、且
つ、高純度な炭化ケイ素焼結体及びその簡易な製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、液状の炭素発生物質を原料に用い、さらに、
反応焼結に必要なケイ素を金属シリコンではなく、ケイ
素源から供給することで、この目的にかなう炭化ケイ素
焼結体が得られることを見いだし、本発明を完成した。
即ち、本発明の炭化ケイ素焼結体は、 <1>炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上の炭素源
からなる有機物質とを溶媒中で溶解、分散して、スラリ
ーを製造した後、それを成形型に流し込み、乾燥し、真
空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下、仮焼して、成形体を
製造する工程と、該成形体を、少なくとも1種以上のケ
イ素化合物を含む液状のケイ素源に浸漬した後、150
0〜2000℃の温度範囲で焼結することにより、毛細
管現象により成形体中の気孔に吸い上げられた液状のケ
イ素源中のケイ素と、成形体中において該炭素源からな
る有機物質から発生した炭素とを反応せしめて炭化ケイ
素を生成させて成形体中の気孔を埋める工程と、を有す
る反応焼結法により得られることを特徴とする。
【0007】<2>前記炭化ケイ素粉末の平均粒径が
0.01〜10μmの範囲にあることを特徴とする。 <3>前記炭化ケイ素焼結体の体積抵抗値が、100 Ω
・cm以下であることを特徴とする。
【0008】また、請求項4に係る本発明の炭化ケイ素
燒結体の製造方法は、<4>炭化ケイ素粉末と、少なく
とも1種以上の炭素源からなる有機物質とを溶媒中で溶
解、分散して、スラリーを製造する工程と、該スラリー
を成形型に流し込み、乾燥し、真空雰囲気又は不活性ガ
ス雰囲気下、仮焼して成形体を製造する工程と、該成形
体を、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含む液状の
ケイ素源に浸漬した後、1500〜2000℃の温度範
囲で焼結することにより、毛細管現象により成形体中の
気孔に吸い上げられた液状のケイ素源中のケイ素と、成
形体中において該炭素源からなる有機物質から発生した
炭素とを反応せしめて炭化ケイ素を生成させて成形体中
の気孔を埋める工程と、を有することを特徴とする。こ
のような製造方法により得られる炭化ケイ素焼結体は、
反応焼結法により製造されながら、SiとCとの化学量
論的なバランスに優れ、焼結体中や焼結体表面に未反応
のシリコンの残存がなく、耐熱性に優れ、高純度の炭化
ケイ素焼結体となり、密度が、2.90g/cm3 以上
で、金属などの不純物の含有量を極めて少なくすること
ができる。 <5>前記液状のケイ素源が、テトラアルコキシシラン
の重合体であることを特徴とする。また、<6>前記ス
ラリーを形成する工程、又は、前記成形体を製造する工
程において、窒素源となる物質を添加することで、体積
抵抗値が、100 Ω・cm以下であり、放電加工可能な
炭化ケイ素焼結体とすることもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説
明する。本発明の炭化ケイ素焼結体は、第1に、反応焼
結法に使用するグリーン体、成形体の製造に際し、炭化
ケイ素粉末と共に、好ましくは液状の炭素源を用いるこ
とを特徴としている。
【0010】本発明の炭化ケイ素焼結体は、反応焼結法
により得られる。以下に好適な反応焼結法について詳し
く説明する一般的に、反応焼結法は、炭化ケイ素粉末を
製造する工程と、炭化ケイ素粉末を含むスラリーを製造
する工程と、スラリーからグリーン体を製造する工程
と、グリーン体から炭化ケイ素焼結体を製造する工程と
を有する。本発明において、グリーン体とは、スラリー
状の混合粉体から溶媒を除去して得られる、多くの気孔
が内在する反応焼結前の炭化ケイ素成形体のことを指
す。
【0011】前記炭化ケイ素粉末を製造する工程は、少
なくとも1種以上のケイ素化合物を含むケイ素源と、少
なくとも1種以上の加熱により炭素を生成する有機化合
物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶
解し、乾燥した後、得られた粉末を非酸化性雰囲気下で
焼成する工程である。
【0012】前記炭化ケイ素粉末からスラリーを製造す
る工程は、炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上の炭
素源からなる有機物質とを溶媒中に溶解、分散する工程
である。溶媒中に溶解、分散時に、十分に攪拌混合する
ことにより、スラリーからグリーン体を製造する工程
で、グリーン体中に均一に気孔を分散させることができ
る。
【0013】前記スラリーからグリーン体を製造する工
程は、スラリーを成形型に流し込む、所謂、鋳込み成形
の工程である。ここで、引き続き行われる浸漬の際の保
形性を向上させるため、グリーン体を真空雰囲気又は不
活性ガス雰囲気下、仮焼きして炭化ケイ素成形体を得
る。
【0014】前記成形体から炭化ケイ素焼結体を製造す
る工程は、成形体を液状のケイ素源に浸漬し、真空雰囲
気又は不活性ガス雰囲気下、1500〜2000℃に加
熱、焼結して、毛細管現象により成形体中の気孔に浸透
したケイ素源からのシリコンと成形体中の遊離炭素とを
反応せしめて炭化ケイ素とし、成形体中の気孔を埋める
工程である。この工程により、成形体を反応焼結させ
て、炭化ケイ素焼結体が得られる。
【0015】炭化ケイ素粉末を製造する工程をさらに詳
しく説明する。前記反応焼結法において、炭化ケイ素焼
結体の原料として用いられる炭化ケイ素粉末は、α型、
β型、非晶質或いはこれらの混合物等が挙げられる。ま
た、高純度の炭化ケイ素焼結体を得るためには、原料の
炭化ケイ素粉末として、高純度の炭化ケイ素粉末を用い
ることが好ましい。
【0016】このβ型炭化ケイ素粉末のグレードには特
に制限はなく、例えば、一般に市販されているβ型炭化
ケイ素粉末を用いることができる。
【0017】炭化ケイ素粉末の平均粒径は、高密度化の
観点からは、小さいことが好ましく、具体的には、0.
01〜10μm程度、さらに好ましくは、0.05〜5
μmである。粒径が、0.01μm未満であると、計
量、混合等の処理工程における取扱いが、困難となり易
く、10μmを超えると、比表面積が小さく、即ち、隣
接する粉末との接触面積が小さくなり、高密度化し難く
なるため、好ましくない。
【0018】高純度の炭化ケイ素粉末は、例えば、少な
くとも1種以上のケイ素化合物を含むケイ素源と、少な
くとも1種以上の加熱により炭素を生成する有機化合物
を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶解
し、乾燥した後、得られた粉末を非酸化性雰囲気下で焼
成する工程により得ることができる。
【0019】前記ケイ素化合物を含むケイ素源(以下、
適宜、ケイ素源と称する)としては、液状のものと固体
のものとを併用することができるが、少なくとも1種は
液状のものから選ばれなくてはならない。液状のものと
しては、アルコキシシラン(モノ−、ジ−、トリ−、テ
トラ−)及びテトラアルコキシシランの重合体が用いら
れる。アルコキシシランの中ではテトラアルコキシシラ
ンが好適に用いられ、具体的には、メトキシシラン、エ
トキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が
挙げられるが、ハンドリングの点からはエトキシシラン
が好ましい。また、テトラアルコキシシランの重合体と
しては、重合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリ
ゴマー)及びさらに重合度が高いケイ酸ポリマーで液状
のものが挙げられる。これらと併用可能な固体状のもの
としては、酸化ケイ素が挙げられる。前記反応焼結法に
おいて酸化ケイ素とは、SiOの他、シリカゾル(コロ
イド状超微細シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシ
ル基を含む)、二酸化ケイ素(シリカゲル、微細シリ
カ、石英粉末)等を含む。これらケイ素源は、単独で用
いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0020】これらケイ素源の中でも、均質性やハンド
リング性が良好な観点から、テトラエトキシシランのオ
リゴマー及びテトラエトキシシランのオリゴマーと微粉
末シリカとの混合物等が好適である。また、これらのケ
イ素源は高純度の物質が用いられ、初期の不純物含有量
が20ppm以下であることが好ましく、5ppm以下
であることがさらに好ましい。
【0021】前記加熱により炭素を生成する有機化合物
を含む炭素源(以下、適宜、炭素源と称する)として
は、液状のものの他、液状のものと固体のものとを併用
することができ、残炭率が高く、且つ触媒若しくは加熱
により重合又は架橋する有機化合物、具体的には例え
ば、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウ
レタン、ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプ
レポリマーが好ましく、その他、セルロース、蔗糖、ピ
ッチ、タール等の液状物が挙げられ、特にレゾール型フ
ェノール樹脂が好ましい。、これら炭素源は、単独で用
いてもよいし、2以上併用してもよい。また、その純度
は目的により適宜制御選択が可能であるが、特に高純度
の炭化ケイ素粉末が必要な場合には、各金属を5ppm
以上含有していない有機化合物を用いることが望まし
い。
【0022】高純度の炭化ケイ素粉末の製造に用いられ
る重合及び架橋触媒としては、炭素源に応じて適宜選択
でき、炭素源がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合、ト
ルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう
酸、硫酸等の酸類が挙げられる。これらの中でも、トル
エンスルホン酸が好適に用いられる。
【0023】前記反応焼結法に使用される原料粉末であ
る高純度炭化ケイ素粉末を製造する工程における、炭素
とケイ素の比(以下、C/Si比と略記)は、混合物を
1000℃にて炭化して得られる炭化物中間体を、元素
分析することにより定義される。化学量論的には、C/
Si比が3.0の時に生成炭化ケイ素中の遊離炭素が0
%となるはずであるが、実際には同時に生成するSiO
ガスの揮散により低C/Si比において遊離炭素が発生
する。この生成炭化ケイ素粉末中の遊離炭素量が焼結体
等の製造用途に適当でない量にならないように予め配合
を決定することが重要である。通常、1気圧近傍で16
00℃以上での焼成では、C/Si比を2.0〜2.5
にすると遊離炭素を抑制することができ、この範囲を好
適に用いることができる。C/Si比を2.5以上にす
ると遊離炭素が顕著に増加するが、この遊離炭素は粒成
長を抑制する効果を持つため、粒子形成の目的に応じて
適宜選択しても良い。但し、雰囲気の圧力を低圧又は高
圧で焼成する場合は、純粋な炭化ケイ素を得るためのC
/Si比は変動するので、この場合は必ずしも前記C/
Si比の範囲に限定するものではない。
【0024】前記反応焼結法において、ケイ素源と加熱
により炭素を生成する有機化合物を含む炭素源とを、溶
媒中に溶解し、乾燥して粉末を得るために、ケイ素源と
該有機化合物含む炭素源との混合物を硬化して粉末とす
ることも必要に応じて行われる。硬化の方法としては、
加熱により架橋する方法、硬化触媒により硬化する方
法、電子線や放射線による方法が挙げられる。硬化触媒
としては、炭素源に応じて適宜選択できるが、フェノー
ル樹脂やフラン樹脂の場合には、トルエンスルホン酸、
トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、塩酸、硫酸、マ
レイン酸等の酸類、ヘキサミン等のアミン類等を用い
る。これらの混合触媒を溶媒に、溶解又は分散させて混
合させる。溶媒としては、低級アルコール(例えばエチ
ルアルコール等)、エチルエーテル、アセトン等が挙げ
られる。
【0025】ケイ素源と加熱により炭素を生成する有機
化合物を含む炭素源とを、溶媒中に溶解し、乾燥した粉
末は、加熱炭化される。これは窒素又はアルゴン等の非
酸化性雰囲気中800℃〜1000℃にて30分〜12
0分間、該粉末を加熱することにより行われる。
【0026】さらに、この炭化物をアルゴン等の非酸化
性雰囲気中1350℃〜2000℃で加熱することによ
り炭化ケイ素が生成する。焼成温度と時間は希望する粒
径等の特性に応じて適宜選択できるが、より効率的な生
成のためには1600℃〜1900℃での焼成が望まし
い。
【0027】また、より高純度の炭化ケイ素粉末を必要
とする時には、前述の焼成時に2000〜2100℃に
て5〜20分間加熱処理を施すことにより不純物をさら
に除去できる。
【0028】また、特に高純度の炭化ケイ素粉末を得る
方法としては、本願出願人が先に出願した特開平9−4
8605号の単結晶の製造方法に記載の原料粉末の製造
方法、即ち、高純度のテトラアルコキシシラン、テトラ
アルコキシシラン重合体から選択される1種以上をケイ
素源とし、加熱により炭素を生成する高純度有機化合物
を炭素源とし、これらを均質に混合して得られた混合物
を非酸化性雰囲気下において加熱焼成して炭化ケイ素粉
末を得る炭化ケイ素生成工程と、得られた炭化ケイ素粉
末を、1700℃以上2000℃未満の温度に保持し、
該温度の保持中に、2000℃〜2100℃の温度にお
いて5〜20分間にわたり加熱する処理を少なくとも1
回行う後処理工程とを含み、前記2工程を行うことによ
り、各不純物元素の含有量が0.5ppm以下である炭
化ケイ素粉末を得ること、を特徴とする高純度炭化ケイ
素粉末の製造方法等を利用することができる。この様に
して得られた炭化ケイ素粉末は、大きさが不均一である
ため、解粉、分級により前記粒度に適合するように処理
する。
【0029】得られた焼結体に導電性を付与するために
窒素を導入することができるが、炭化ケイ素粉末を製造
する工程において窒素を導入する場合は、まずケイ素源
と、炭素源と、窒素源からなる有機物質と、重合又は架
橋触媒と、を均質に混合するが、前述の如く、フェノー
ル樹脂等の炭素源と、ヘキサメチレンテトラミン等の窒
素源からなる有機物質と、トルエンスルホン酸等の重合
又は架橋触媒とを、エタノール等の溶媒に溶解する際
に、テトラエトキシシランのオリゴマー等のケイ素源と
十分に混合することが好ましい。
【0030】次に、炭化ケイ素粉末からそのスラリーを
製造する工程についてさらに詳しく説明する。炭化ケイ
素粉末からスラリーを製造する工程は、炭化ケイ素粉末
と、少なくとも1種以上の炭素源からなる有機物質を溶
媒中に溶解又は分散して、スラリーを製造するが、溶媒
中に溶解、分散時に、十分に攪拌混合することにより、
グリーン体中に均一に気孔を分散させることができる。
【0031】炭化ケイ素粉末からスラリーを製造する工
程において、前記炭化ケイ素粉末と共に用いられる炭素
源からなる有機物質としては、加熱により炭素を生成す
る、所謂炭素源と称される物質が用いられ、加熱により
炭素を生成する有機化合物が挙げられる。炭素源からな
る有機物質は、単独で用いてもよいし、2種以上併用し
てもよい。
【0032】加熱により炭素を生成する有機化合物とし
ては、導電性が付与されているものが好ましく、具体的
には、残炭率の高いコールタールピッチ、ピッチター
ル、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂やグルコース等の単糖類、蔗糖等の少糖類、
セルロース、デンプン等の多糖類などの等の各種糖類が
挙げられる。これらは炭化ケイ素粉末と均質に混合する
という目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶解するも
の、熱可塑性或いは熱融解性のように加熱することによ
り軟化するもの或いは液状となるものが好適に用いられ
るが、なかでも、得られる成形体の強度が高いフェノー
ル樹脂、特に、レゾール型フェノール樹脂が好適であ
る。
【0033】このスラリー製造工程において用いられる
溶媒としては、水でもよいが、例えば好適な加熱により
炭素を生成する有機化合物であるフェノール樹脂に対し
ては、エチルアルコール等の低級アルコール類やエチル
エーテル、アセトン等が挙げれる。また、この炭素源か
らなる有機物質、及び溶媒についても不純物の含有量が
低いものを使用することが好ましい。
【0034】炭化ケイ素粉末からスラリーを製造する工
程において、有機バインダーを添加してもよい。有機バ
インダーとしては、解膠剤、粉体粘着剤等が挙げられ、
解膠剤としては、導電性を付与する効果をさらに上げる
点で窒素系の化合物が好ましく、例えばアンモニア、ポ
リアクリル酸アンモニウム塩等が好適に用いられる。粉
体粘着剤としては、ポリビニルアルコール、ウレタン樹
脂(例えば水溶性ポリウレタン)等が好適に用いられ
る。また、その他、消泡剤を添加してもよい。消包剤と
しては、シリコーン系消泡剤等が挙げられる。
【0035】炭化ケイ素粉末と混合される炭素源からな
る有機物質の添加量は、炭素量として、10%〜50%
が好ましく、さらに好ましくは15%〜40%である。
10%未満であるとグリーン体から炭化ケイ素焼結体を
製造する工程でシリコンを浸透させSiCに転化させる
際、炭素が不足し、反応に預からないSiが気孔内に残
ることになるため、耐熱性が不足し、さらに所望により
付与しようとする導電性が得られ難くなる。また、50
%を超えるとスラリーのチクソトロッピクが大きくなり
易く、成形性が劣る傾向があり、実用上実施できないこ
とがある。
【0036】導電性を付与するとき、このスラリー製造
工程において窒素を導入する場合は、まず炭化ケイ素粉
末と、炭素源からなる有機物質と、窒素源からなる有機
物質と、を均質に混合するが、前述の如く、フェノール
樹脂等の炭素源からなる有機物質と、ヘキサメチレンテ
トラミン等の窒素源からなる有機物質とを、水、エチル
アルコールなどの溶媒に溶解、分散した後、炭化ケイ素
粉末と十分に攪拌混合することが好ましい。
【0037】この反応焼結法において、各工程の攪拌混
合は、公知の攪拌混合手段、例えば、ミキサー、遊星ボ
ールミルなどによって行うことができる。攪拌混合は、
10〜30時間、特に、16〜24時間にわたって行う
ことが好ましい。
【0038】スラリー状の混合粉体からグリーン体を製
造する工程についてさらに詳しく説明する。スラリー状
の混合粉体を型に流し込み成形するには、一般的に鋳込
み成形が好適に用いられる。スラリー状の混合粉体を鋳
込み成形時の成形型に流し込み、放置、脱型した後、5
0〜60℃の温度条件下で加熱乾燥又は自然乾燥して溶
媒を除去することにより、規定寸法のグリーン体を得る
ことができる。
【0039】ここで、液状ケイ素源に浸漬する前に、一
度仮焼を行って成形体を製造するが、この仮焼は、加熱
により炭素源から発生する炭素を燃焼させることなく、
次工程における反応焼結に与らせるために、真空雰囲気
又は不活性ガス雰囲気下で行うことが必要である。この
仮焼を行うと、成形体が形成されて、液状ケイ素源導入
の際の保形性、安定性が増すと共に、この過熱により発
生した炭素が炭化ケイ素粉末粒子の周囲を被覆するよう
に配置されるため、反応焼結におけるケイ素化合物との
反応がより均一に行われるようになり、また、仮焼によ
り不純物の一部も除去されて純度向上の観点からも好ま
しい。
【0040】次に、成形体から炭化ケイ素焼結体を製造
する工程についてさらに詳しく説明する。上記工程を経
て製造された成形体を、液状のケイ素源に浸漬し、真空
雰囲気又は不活性ガス雰囲気下、1500〜2000℃
の温度範囲に加熱して、焼結を行う。成形体を液状ケイ
素源中に浸漬することにより、液状ケイ素源が、毛細管
現象により成形体中の気孔に浸透し、加熱により発生し
たケイ素と成形体中の炭化ケイ素粉末を被覆する炭素と
が反応する。この反応により炭化ケイ素が生成し、成形
体中の気孔が生成された炭化ケイ素によって充填され
る。ケイ素と炭素との反応は、炭化ケイ素粉末を製造す
る工程で示したように1420〜2000℃程度で起こ
るので、焼結は、1500〜2000℃の温度範囲で行
うことが好ましい。成形体を液状のケイ素源に浸漬する
場合、成形体の全部を液状ケイ素源に浸漬する必要はな
く、成形体の一部を浸漬すれば、毛管現象によりケイ素
源が順次、成形体内の空隙に浸透する。成形体をケイ素
源に浸漬する時間は、特に限定されず、成形体の大きさ
や形状、成形体中の炭素の量により適宜決定すればよ
い。
【0041】焼結温度は、1500〜2000℃の範
囲、好ましくは、1600〜1800℃の範囲である。
この焼結温度が1500℃未満では反応が十分に行われ
ず、また2000℃を超えると炭化ケイ素粉末が粒成長
を起こし、緻密化が困難となり、いずれも好ましくな
い。
【0042】ここで用いる液状のケイ素源としては、炭
化ケイ素粉末の製造に使用される液状のケイ素源、即
ち、アルコキシシラン(モノ−、ジ−、トリ−、テトラ
−)及びテトラアルコキシシランの重合体が用いられ
る。アルコキシシランの中ではテトラアルコキシシラン
が好適に用いられ、具体的には、メトキシシラン、エト
キシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が挙
げられ、テトラアルコキシシランの重合体としては、重
合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)及
びさらに重合度が高いケイ酸ポリマーで液状のものが挙
げられる。これらケイ素源の中でも、均質性やハンドリ
ング性が良好な観点から、テトラエトキシシラン及びそ
のオリゴマーが好適である。また、これらのケイ素源は
高純度の物質が用いられ、初期の不純物含有量が20p
pm以下であることが好ましく、5ppm以下であるこ
とがさらに好ましい。
【0043】上記のように成形体中に含まれる炭素とケ
イ素とを反応させて、生成した炭化ケイ素が成形体中の
気孔を埋めることにより、気孔中及び焼結体表面の金属
シリコン成分の残存、付着がないため耐熱性に優れ、均
質で且つ高純度の炭化ケイ素焼結体が得られる。焼結工
程中に、ケイ素現に含まれるケイ素以外の原子、例え
ば、炭素、酸素、水素などは、炭酸ガスや水蒸気として
放出されて焼結体に残存することはなく、系外へ排出さ
れるとともに、この放出に伴ってケイ素源等に含まれる
不純物も系外に排出されるので、純度の観点からも好ま
しい反応焼結法であるといえる。また、上記いずれかの
方法により窒素を導入した成形体を用いれば、良好な電
気的特性を有する炭化ケイ素焼結体が得られる。好まし
い導電性を達成するためには、焼結体中の窒素の含有量
は150ppm以上、好ましくは200ppm以上であ
り、安定性の観点から、窒素は固溶状態で含まれること
が好ましい。
【0044】ここで、炭化ケイ素焼結体に導電性を付与
するために窒素を導入する方法について簡単に説明す
る。窒素導入工程を有する反応焼結法においては、先に
述べたように、窒素を導入する方法としては、炭化ケイ
素粉末を製造する工程において、ケイ素源、炭素源と同
時に、少なくとも1種以上の窒素源からなる有機物質を
添加する方法、炭化ケイ素粉末からスラリーを製造する
工程において、炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種の炭
素源からなる有機物質とを溶媒中に溶解、分散する際
に、少なくとも1種以上の窒素源からなる有機物質を同
時に溶媒中に添加し、溶解、分散する方法が挙げられ
る。
【0045】前記窒素源からなる有機物質としては、加
熱により窒素を発生する物質が好ましく、例えば、高分
子化合物(具体的には、ポリイミド樹脂、及びナイロン
樹脂等)、有機アミン(具体的には、ヘキサメチレンテ
トラミン、アンモニア、トリエチルアミン等、及びこれ
らの化合物、塩類)の各種アミン類が挙げられ、これら
の中でも、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。ま
た、ヘキサミンを触媒として合成したフェノール樹脂で
あり、その合成工程に由来する窒素を樹脂1gに対して
2.0mmol以上含有するフェノール樹脂も、窒素源
として好適に用いることができる。これら窒素源からな
る有機物質は、単独で用いてもよいし、2以上併用して
もよい。
【0046】前記窒素源からなる有機物質の添加量とし
ては、炭化ケイ素粉末を製造する工程時に、ケイ素源と
炭素源と同時に添加する場合、ケイ素源1gあたり窒素
が1mmol以上含有することが好ましいので、ケイ素
源1gに対して80μg〜1000μgが好ましく、ま
た、炭化ケイ素粉末からスラリーを製造する工程時に、
炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上の炭素源からな
る有機物質と同時に添加する場合、炭化ケイ素粉末1g
あたり窒素が0.7mmol以上含有することが好まし
いので、炭化ケイ素粉末1gに対して200μg〜20
00μgが好ましく、1500μg〜2000μgがさ
らに好ましい。
【0047】本発明の炭化ケイ素焼結体は、不純物元素
の総含有量が、好ましくは10ppm未満、さらに好ま
しくは5ppm未満の炭化ケイ素焼結体であることが好
適である。本発明の炭化ケイ素焼結体の不純物含有量
は、10ppm未満が好ましいが、化学的な分析による
不純物含有量は、参考値としての意味を有するに過ぎな
い。実用的には、不純物が均一に分布しているか、局所
的に偏在しているかによっても、評価が異なってくる。
従って、当業者は一般的に実用装置を用いて所定の加熱
条件のもとで不純物がどの程度炭化ケイ素焼結体を汚染
するかを種々の手段により評価している。なお、ここで
不純物元素とは、1989年IUPAC無機化学命名法
改訂版の周期律表における1族から16族元素に属し、
且つ、原子番号3以上であり、炭素原子、窒素原子及び
ケイ素原子を除く元素をいう。
【0048】本発明の製造方法に用いる装置としては、
反応焼結法において、前記加熱条件を満たしうるもので
あれば、特に制限はなく、公知の加熱炉内や反応装置を
使用することができる。
【0049】本発明の炭化ケイ素焼結体は、使用目的に
応じて、加工、研磨、洗浄等の処理が行なわれる。本発
明の製造方法で得られた炭化ケイ素焼結体は、放電加工
により、半導体製造部品、電子情報機器用部品等の使用
に供されることが好適である。
【0050】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の主旨を超えない限り本実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1)炭化ケイ素粉末として、中心粒径1.1μ
mの高純度炭化ケイ素粉末(特開平9−48605号に
記載の製造方法に準じて製造された不純物含有量5pp
m以下の炭化珪素:1.5重量%のシリカを含有)70
0gを、炭素源からなる有機物質としてフェノール(住
友金属化工製)300gと、解膠剤としてポリアクリル
酸アンモニウム10gとを溶解したエタノール600g
に入れ6時間ボールミルにて分散混合した後、粉体粘着
剤としてポリビニルアルコール(関東化学製、MW10
00)3gと、シリコーン消泡剤(信越化学(株)製
「KM72A」1gを添加し、さらに10分間ボールミ
ルで分散混合し、粘度3ポイズのスラリーを製造した。
【0051】このスラリーを長さ100mm、幅50m
m、厚み5mmの石膏モールドに鋳込み、24時間自然
乾燥(22℃)させ、1800℃にて0.2時間仮焼し
て、炭素を有する成形体を製造した。
【0052】次にこの成形体を、液状のテトラエトキシ
シランに浸漬し、成形体中に毛細管現象により成形体中
に浸透させ、アルゴン雰囲気下で1700℃まで昇温し
て、その温度に30分保持することにより、成形体の炭
素と毛細管現象により成形体中に浸透したケイ素源から
発生したケイ素とを反応させ、生成した炭化ケイ素によ
り成形体中の気孔を充填させて実施例1の炭化ケイ素焼
結体を製造した。
【0053】(比較例1)実施例1において、炭素源か
らなる有機物質に代えてカーボンブラック粉末150g
及び分散媒として水500gを用いた以外は、実施例1
と同様にしてスラリーを調整したが、均一のスラリーを
形成できず、解こう剤を5g添加してスラリーを製造し
た。その後の工程は実施例1と同様にして比較例1の炭
化ケイ素焼結体を製造した。
【0054】<評価>得られた実施例1及び比較例1の
炭化ケイ素焼結体について、それぞれ耐熱性試験を行っ
た。また、不純物量を測定した。結果を表1に示す。
【0055】(耐熱性試験)アルゴン雰囲気下、150
0℃に加熱し、加熱処理前後の重量変化を観察した。
【0056】(不純物の測定)サンプルの表面をフッ酸
/硝酸/硫酸=5/2/3の混酸で洗浄後、同一の混酸
でサンプルを分解した。この分解を2回行ない、3回目
の分解液を試料とし、ICP−MSにより各元素を分析
した。
【0057】
【表1】
【0058】表1より、実施例1の炭化ケイ素焼結体
は、耐熱性に優れ、且つ、不純物の含有量も少ないこと
が確認された。
【0059】(比較例2)実施例1において、エチルシ
リケートに浸漬するかわりに、1450〜1700℃に
加熱して溶融した高純度金属シリコン中に浸漬した以外
は、実施例1と同様にして比較例2の炭化ケイ素焼結体
を製造した。得られた焼結体は、表面に薄い金属シリコ
ンの析出膜が形成され、一部の表面に金属光沢が見られ
た。
【0060】
【発明の効果】以上により、本発明の炭化ケイ素焼結体
は、シリコンの残存、付着がなく、耐熱性、均一性に優
れ、且つ、高純度であるという優れた特性を有してい
た。また、本発明の製造方法によれば、前記優れた特性
を有する炭化ケイ素焼結体を容易に製造することができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上
    の炭素源からなる有機物質とを溶媒中で溶解、分散し
    て、スラリーを製造した後、それを成形型に流し込み、
    乾燥し、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下、仮焼し
    て、成形体を製造する工程と、 該成形体を、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含む
    液状のケイ素源に浸漬した後、1500〜2000℃の
    温度範囲で焼結することにより、毛細管現象により成形
    体中の気孔に吸い上げられた液状のケイ素源中のケイ素
    と、成形体中において該炭素源からなる有機物質から発
    生した炭素とを反応せしめて炭化ケイ素を生成させて成
    形体中の気孔を埋める工程と、 を有する反応焼結法により得られることを特徴とする炭
    化ケイ素焼結体。
  2. 【請求項2】 前記炭化ケイ素粉末の平均粒径が0.0
    1〜10μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に
    記載の炭化ケイ素焼結体。
  3. 【請求項3】 前記炭化ケイ素焼結体の体積抵抗値が、
    100 Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1に
    記載の炭化ケイ素焼結体。
  4. 【請求項4】 炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上
    の炭素源からなる有機物質とを溶媒中で溶解、分散し
    て、スラリーを製造する工程と、 該スラリーを成形型に流し込み、乾燥し、真空雰囲気又
    は不活性ガス雰囲気下、仮焼して成形体を製造する工程
    と、 該成形体を、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含む
    液状のケイ素源に浸漬した後、1500〜2000℃の
    温度範囲で焼結することにより、毛細管現象により成形
    体中の気孔に吸い上げられた液状のケイ素源中のケイ素
    と、成形体中において該炭素源からなる有機物質から発
    生した炭素とを反応せしめて炭化ケイ素を生成させて成
    形体中の気孔を埋める工程と、 を有することを特徴とする炭化ケイ素焼結体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記液状のケイ素源が、テトラアルコキ
    シシランの重合体であることを特徴とする請求項4に記
    載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記スラリーを形成する工程、又は、前
    記成形体を製造する工程において、窒素源となる物質を
    添加することを特徴とする請求項4に記載の炭化ケイ素
    焼結体の製造方法。
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WO2004007401A1 (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Kabushiki Kaisha Toshiba 炭化ケイ素基複合材料とその製造方法、および炭化ケイ素基複合材料部品の製造方法

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