JP2001019249A - 画像形成装置のシート搬送用転動体 - Google Patents

画像形成装置のシート搬送用転動体

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Mitsuru Tanaka
満 田中
Satoru Fukuzawa
覚 福澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボス部を有するシート搬送用転動体であって
も、変形や摩耗等の不具合がなく、良好な非トナー付着
性を有する。 【解決手段】 トナー像が定着され、定着ローラから剥
離されたシートを搬送するシート搬送用転動体におい
て、樹脂成形体は、射出成形可能なフッ素樹脂に少なく
とも液晶ポリエステル樹脂が配合された樹脂組成物の成
形体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、レーザービームプリンタ等の画像形成装置内で画
像形成されたシートを装置外に排出するために用いるシ
ート搬送用転動体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機やレーザービームプリン
タ等の電子写真プロセスを利用した画像形成装置は、電
子写真プロセスにより感光体上に形成した像をシート
(転写紙)にトナー像として転写し、この像をシート上
に定着装置で定着した後、機外に排出する。このような
定着装置は、ヒータを内蔵する定着ローラと、これに圧
接する加圧ローラとからなり、そのニップ部に定着トナ
ー像を担持するシートを通紙し、加熱と押圧によってト
ナーをシートに溶融し定着させ、その後にシートを排紙
コロおよび排紙ローラ等のシート搬送用転動体により機
外に排出する。また、定着ローラの代わりに定着ベルト
等の定着部材を使用する定着装置も知られている。
【0003】画像形成装置に用いられている、具体的な
シート搬送用転動体を図5により説明する。図5は定着
ローラを有する定着装置の概略構成例を示している。図
5に示す定着装置は、ヒータ8を内蔵する定着ローラ9
にシート経路を挟んで従動回転する加圧ローラ10を設
けたものであり、図外の転写部より搬送ベルト11によ
り搬送されてきた未定着トナー像を担持するシート12
は、定着入口ガイド13に案内されて定着ローラ9と加
圧ローラ10とのニップ部に挿入され、対のローラ9、
10に挟圧された際、トナー像が定着されながら送り出
される。定着後、シート12の先端は、定着ローラ9の
ニップ部の下側に接する分離爪14の爪先によって定着
ローラ9から剥離される。定着ローラ9から剥離された
シートは、搬送経路を通り、その際に回転駆動されてい
る排紙ローラ16と排紙ローラ16に圧接されて従動す
る排紙コロ15などの間を通って機外に排出される。
【0004】また、図6に示すカラーレーザープリンタ
については、未定着トナー像を担持したシートがヒータ
内蔵の定着ローラ17と加圧ローラ18のニップ部を通
過した後、分離爪19で定着ローラ17から引き剥がさ
れ、そのまま排紙コロ20と排紙ローラ21との対接部
を通って送り出され、さらに一対の中間ガイドコロ22
の間を通った後、回転駆動されている駆動ローラ23と
蹴り出し用コロ24の間を通って機外まで搬送される。
また、図6中符号19aは加圧ローラ18に接する分離
爪である。なお、図6中の符号25はレーザーユニッ
ト、26はトナー収納部、27は静電潜像を形成する感
光ドラム、28は転写装置、29はシート収納カセッ
ト、30は定着装置をそれぞれ示している。
【0005】上述したような画像形成装置における、排
紙コロ、中間ガイドコロ、蹴り出し用コロなどのシート
搬送用転動体を図1〜図3に示す。図1はボス付きコロ
の斜視図を、図2は軸穴付きコロの斜視図を、図3は蹴
り出し用コロの斜視図をそれぞれ示す。図1および図2
に示す、排紙コロまたは中間ガイドコロとして使用され
るシート搬送用転動体は、ローラ本体1と、その両端に
回転軸となるボス部2または軸穴3とを有している。図
3に示す、蹴り出し用コロとして用いられるシート搬送
用転動体は、ローラ本体1の両端に歯車付きのボス部4
を有している。このようなシート搬送用転動体には、排
紙ローラと同様に耐熱性や難燃性が求められ、さらにシ
ートに対する従動性も必要なことから、これを成形する
材料としてはクロロプレンゴム(CR)やポリアセター
ル(POM)等の材料が広く用いられていた。
【0006】しかし、複写機、ファクシミリ(Fa
x)、レーザービームプリンタ(LBP)等の最近の画
像形成装置は、処理時間短縮の要求が高まり、そのため
に印刷機能を高速化し、定着温度を約 250℃付近までに
上昇させることが必要になった。例えば、このように高
速化された画像形成装置では、定着部周囲の通常の雰囲
気温度は 100〜 150℃であり、瞬間的には 250℃に達す
る場合もある。さらに画像形成装置本体のコンパクト化
も重要な技術的課題であるため、定着部とシート搬送用
転動体との距離は短くなる傾向があり、雰囲気温度はよ
り高くなる傾向にある。
【0007】処理時間が短縮されるとともに、排紙コロ
などのシート搬送用転動体は、これまでよりもトナーに
よる汚れと、熱による変形が生じやすくなる。また、ボ
ス部や軸穴を有して従動回転する転動体では、シャフト
や軸受などの取付け部との摺動摩擦によりボス部や軸穴
が摩耗変形したり、ハウジングの取付け部の摩耗が増大
する。特に、ボス部を有する転動体では、ローラ本体に
対接する他のローラやコロからの押圧力を受け、さらに
雰囲気温度と摩擦熱でボス部が変形しやすくなる。
【0008】このように高速化された画像形成装置に用
いられるシート搬送用転動体として、フッ素樹脂の成形
体および繊維状補強材を配合したフッ素樹脂の成形体か
らなるシート搬送用転動体が開示されている(特開平9-
315615号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フッ素
樹脂の成形体からなるシート搬送用転動体を用いた場
合、従来の画像形成装置では発生することがなかった次
のような新たな問題が最近の高速化された画像形成装置
で生じた。繊維状補強材を配合しないフッ素樹脂の場
合、トナー付着による画像の汚れは改善できるものの、
特にボス部を有する転動体においては、ボス部の変形に
より回転不良が生じシートの排出不良が発生した。ま
た、繊維状補強材を配合した場合、ボス部の変形は防止
できるが、繊維状補強材により成形体の表面粗さが大き
くなりトナー付着による画像の汚れが生じた。
【0010】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、ボス部を有するシート搬送用転動体
であっても、変形や摩耗等の不具合がなく、良好な非ト
ナー付着性を有するシート搬送用転動体を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、トナー像が定
着され、定着ローラから剥離されたシートを搬送するシ
ート搬送用転動体において、樹脂成形体は、射出成形可
能なフッ素樹脂に少なくとも液晶ポリエステル樹脂が配
合された樹脂組成物の成形体であることを特徴とする。
【0012】射出成形可能なフッ素樹脂に少なくとも液
晶ポリエステル樹脂が配合された樹脂組成物とすること
により、射出成形された転動体の表面粗さは、フッ素樹
脂単独の樹脂組成物と比較して、非常に小さく、かつ平
滑となる。
【0013】また、上記樹脂組成物は、さらに繊維状補
強材および固体潤滑剤の少なくとも一つが配合されてな
ることを特徴とする。また、上記固体潤滑剤がポリテト
ラフルオロエチレン(以下、PTFEと略称する)であ
ることを特徴とする。繊維状補強材をさらに配合するこ
とにより、ボス付きの転動体であってもボス部が熱変形
しない。また、耐摩耗性も向上する。固体潤滑剤をさら
に配合することにより、摺動特性が向上する。さらにP
TFEは白色であり、シートを汚すことがない。
【0014】上記液晶ポリエステル樹脂は、 280〜 380
℃の流動温度を有する射出成形可能な樹脂であることを
特徴とする。ここで流動温度とは、毎分 4℃の昇温速度
で室温から加熱された樹脂を荷重 100kgf/cm2のもとで
内径 1mm、長さ 10mm のノズルから押出す時に、溶融粘
度が 4,800Pa・s を示す温度をいう。
【0015】また、上記射出成形可能なフッ素樹脂は、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(以下、PFAと略称する)、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(以下、FEPと略称する)およびテトラフルオロエチ
レン−エチレン共重合体(以下、ETFEと略称する)
から選ばれた少なくとも一つの共重合体樹脂であること
を特徴とする。
【0016】また、上記繊維状補強材は、平均繊維径が
0.05〜8μm であり、かつ平均繊維長が 10〜1,000μm
であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置用のシート
搬送用転動体は、トナーが定着され定着ローラから剥離
されたシートを機外に搬送するシート搬送用転動体であ
って、具体的には排紙コロ、中間ガイドコロ、蹴出し用
コロ等であり、ボス部や軸穴により回転する転動体をい
う。シート搬送用転動体の主な形態は、図1〜図3であ
る。また、図4に示す形状のボス付きコロも使用するこ
とができる。図4に示す形状の場合、射出成形時のヒケ
を転動体摺動面の中央部6に発生させ、このヒケの発生
する部分にパーティングラインを設けることにより、パ
ーティングラインによる段差部が生じても、その段差部
がヒケによって直接シートに接触しない。また、転動体
摺動面の両端部7がR状である。その結果、トナーの付
着や、シートに形成された画像に傷やスジが発生しな
い。なお、5は成形時の抜き勾配用穴である。
【0018】射出成形可能なフッ素樹脂は、射出成形が
可能であり、トナーに対する非粘着性と成形性とに優れ
ているPFA、FEP、ETFEを用いることができ
る。これら三つのフッ素樹脂は、耐熱性と射出成形性に
優れているので本発明に特に好ましい。これらのフッ素
樹脂は、単独でもあるいは混合しても使用することがで
きる。
【0019】熱可塑性フッ素樹脂に配合できる液晶ポリ
エステル樹脂について説明する。液晶ポリエステル樹脂
は、サーモトロピック型液晶で、溶融粘度が 4,800Pa・
s を示す温度として定義された流動温度が 280〜380℃
であれば使用することができる。流動温度が 280〜380
℃の液晶ポリエステル樹脂であることにより、優れた耐
熱性と良好な流動性を兼ね備えることができる。なお、
流動温度は、いわゆる高化式フローテスターを用いて測
定することができる。
【0020】液晶ポリエステル樹脂は、下記化1の式
(A)、(B)および(C)で表される繰り返し構造単
位を含む樹脂であることが好ましい。
【化1】 (式中、nは 0または 1であり、(A):(B)のモル
比は、 1:1〜10:1の範囲にあり、(B):(C)のモ
ル比は、 9:10〜10:9の範囲にあり、(B)および
(C)中の芳香族の置換基は互いにパラまたはメタの位
置にある。)
【0021】流動温度が 280〜380℃の液晶ポリエステ
ル樹脂の市販品としては、ザイダーA300(日本石油
化学社製)、スミカスーパ−LCPE5000(住友化
学社製)等が例示できる。
【0022】液晶ポリエステル樹脂の配合割合は、射出
成形可能なフッ素樹脂 100重量部に対し、 1〜 20 重量
部であり、好ましくは 2〜 20 重量部である。 1重量部
未満では、転動体の表面平滑性を改良することが困難で
あり、また、 20 重量部を越えると樹脂組成物の耐摩耗
性が低下し、さらには表面平滑性も劣る。
【0023】本発明に使用できる繊維状補強材は、平均
繊維径が 0.05〜8μm であり、かつ平均繊維長が 10〜
1,000μm であればよい。好ましくは、平均繊維径が 0.
1〜3μm であり、平均繊維長が 10〜40μm の繊維状補
強材である。なぜなら平均繊維径が 0.05μm 未満であ
り、また平均繊維長が 10μm 未満であると、フッ素樹
脂組成物の耐摩耗性を改善することができず、摩耗によ
る不具合が生じる。一方、平均繊維径が8μm を越え、
また平均繊維長が1,000μm を越えると転動体の表面粗
さが大きくなるため、トナーの非粘着性が悪化すること
や、精密な成形性が得られなくなるおそれがあり好まし
くない。
【0024】繊維状補強材としては、無機化合物繊維、
金属繊維、有機繊維等を挙げることができる。具体例と
しては、チタン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウ
ムウィスカ、ホウ酸マグネシウムウィスカ、酸化亜鉛ウ
ィスカ、酸化チタンウィスカ、炭酸カルシウムウィス
カ、硫酸アルミニウムウィスカ、硫酸カルシウムウィス
カ、硫酸マグネシウムウィスカ、ケイ酸カルシウムウィ
スカ、ウォラストナイトウィスカ、炭素繊維、ガラス繊
維、グラファイト繊維、酸化ケイ素を主成分とするウィ
スカ、火成岩を溶融し加工精製した鉱物ウィスカ、窒化
ケイ素ウィスカ、炭化ケイ素ウィスカ、アルミナウィス
カなど各種のセラミックスウィスカが例示できる。この
中でも、チタン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウ
ムウィスカ、ホウ酸マグネシウムウィスカ、酸化亜鉛ウ
ィスカ等のウィスカ類は、平均繊維径および平均繊維長
が上述の好適な範囲内であり特に好ましい。
【0025】以上述べた繊維状補強材の樹脂組成物中へ
の配合割合は、射出成形可能なフッ素樹脂 100重量部に
対して繊維状補強材 5〜 35 重量部で、好ましくは 9〜
35重量部である。繊維状補強材が 35 重量部を越える
多量では、転動体に対するトナーの非粘着性が損なわれ
る。また、 5重量部未満では、ボス部を有するシート搬
送用転動体において、ボス部の変形や摩耗等が生じやす
くなる。
【0026】固体潤滑剤としてはPTFEやグラファイ
ト、二硫化モリブデン等を挙げることができ、これらは
単独で、または混合して用いることができる。特にPT
FEは最も潤滑性に優れており、さらに白色のためシー
トを汚す恐れがないので好ましい。PTFEは懸濁重合
法によるモールディングパウダ、乳化重合法によるファ
インパウダのいずれも使用することができる。また、こ
れらのバージンPTFEを加圧・加熱した後粉砕したも
のや、加圧・加熱した後粉砕しさらにγ線照射した再生
PTFEを使用することができる。バージンPTFE
は、射出成形可能なフッ素樹脂と配合して樹脂組成物を
造粒する際、繊維化するため造粒化に悪影響をおよぼす
が、少量であれば補強効果を有するため再生PTFEや
他の固体潤滑剤と併用して使用することが好ましい。固
体潤滑剤の樹脂組成物中への配合割合は、射出成形可能
なフッ素樹脂 100重量部に対して、 25 重量部以下であ
り、好ましくは 5〜 25 重量部である。 25重量部を越
えると物性が低下し弾性率が小さくなる。さらには射出
成形性に支障が生じる。上記した範囲内であると他の特
性を維持して潤滑性を向上させることができる。
【0027】
【実施例】実施例および比較例に使用した原材料を一括
して以下に示す。なお、配合割合は全て重量部である。 (1)PFA:アフロンPFA P−63(旭硝子社
製) (2)FEP:アフロンFEP H−33OB(旭硝子
社製) (3)ETFE:アフロンCOP C−88A(旭硝子
社製) (4)液晶ポリエステル樹脂:ザイダ−A30O(日本
石油化学社製) (5)チタン酸カリウムウィスカ:ティスモN(大塚化
学社製) (6)PTFE:ルブロンL−7(ダイキン工業社製) (7)ポリアセタール(POM):ジュラコンAW−0
1(ポリプラスチック社製)
【0028】実施例1〜実施例6および比較例1〜比較
例4 表1に示す配合で原材料を溶融混合し、造粒してできた
ぺレットを射出成形機にて、各々の樹脂に適した条件で
射出成形し、図1に示すローラ本体1φ 9mm×13.5mm、
ボス部2(片側)φ 3mm×5mm の排紙コロを成形した。
得られた排紙コロを下記に示す試験方法で評価し、それ
らの結果をまとめて表1に示した。
【0029】(1)実機試験 乾式静電複写機の定着装置に試験用の図1に示すボス付
の排紙コロを装着し、A4判のシート(紙)を 5万枚連
続通紙して 5万回の複写を繰り返したあと、排紙コロを
取り出してその表面を、以下の項目について観察した。 (イ)トナーの付着性 排紙コロ表面にトナーの付着が全く認められなかったも
のを○印、僅かにトナーの付着が認められたものを△
印、トナーの付着が認められたものを×印として3段階
に評価した。 (ロ)耐熱性 排紙コロに変形が認められなかったものを○印、変形が
認められたものを×印として 2段階に評価した。 (ハ)耐摩耗性 排紙コロのボス部に摩耗が認められなかったものを○
印、摩耗が認められたが排出不良あるいはホルダーから
の脱落等の不具合が無かったものを△印、摩耗によりシ
ートの排出不良あるいはホルダーからの脱落等の不具合
が生じたものを×印として3段階に評価した。
【0030】(2)物性試験 (イ)非粘着性 エルマ光学社製ゴニオメーター式接触角測定機を用い
て、水による接触角を求めた。接触角が 90°以上を○
印、接触角が 90°未満を×印として 2段階に評価し
た。 (ロ)表面平滑性 Rmaxで 3.2μm 以下を○印、 3.2μm を越えるもの
を×印として 2段階に評価した。 (ハ)弾性率 ASTM D790による曲げ弾性率の測定で、1,000M
Pa 以上を○印、1,000MPa 未満で 600MPa 以上を△印、
600MPa 未満を×印として 3段階に評価した。 (3)総合判定 実機試験および物性試験の各項目が全て○印である場合
を二重丸◎印で、△印が一つでもある場合を一重丸○印
で、×印が含まれる場合を×印で総合判定した。
【0031】
【表1】
【0032】表1の結果からも明らかにように、各実施
例は、耐熱性、表面平滑性および耐摩耗性に優れている
ことに加え、優れた非粘着性によってトナーの付着がな
く、鮮明な画像を得る排紙コロであることが判った。こ
れに対して、液晶ポリエステル樹脂を配合していない各
比較例の排紙コロはETFEを用いた比較例2を除いて
トナーの付着が認められ、ETFEを用いた比較例2は
耐摩耗性、弾性率が劣っていた。
【0033】
【発明の効果】本発明の画像形成装置のシート搬送用転
動体は、射出成形可能なフッ素樹脂に少なくとも液晶ポ
リエステル樹脂が配合された樹脂組成物の成形体である
ので、画像形成装置の処理速度の高速化や装置本体のコ
ンパクト化の要請に対応でき、耐熱性、表面平滑性、耐
摩耗性およびトナーの非付着性に優れている。
【0034】また、繊維状補強材および固体潤滑剤の少
なくとも一つがさらに配合されてなるので、転動体に対
するトナーの非粘着性に優れるとともに、ボス部の変形
や摩耗等を抑えることができる。特にPTFEは、固体
潤滑剤の中で最も潤滑性に優れており、さらに白色のた
めシートを汚すおそれがない。
【0035】また、液晶ポリエステル樹脂は、 280〜 3
80℃の流動温度を有する射出成形可能な樹脂であるの
で、転動体の表面平滑性がより向上する。
【0036】射出成形可能なフッ素樹脂がPFA、FE
P、ETFEから選ばれた少なくと一つの共重合体樹脂
であるので、トナーに対する非粘着性と成形性とに優れ
ている。
【0037】繊維状補強材は、平均繊維径が 0.05〜8μ
m であり、かつ平均繊維長が 10〜1,000μm であるの
で、精密な成形性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボス付きコロの斜視図である。
【図2】軸穴付きコロの斜視図である。
【図3】蹴り出し用コロの斜視図である。
【図4】中央部を凹状に、両端部をR状にしたボス付き
コロの斜視図である。
【図5】定着装置の概略構成を示す断面図である。
【図6】カラーレーザープリンタの定着装置の概略構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ローラ本体 2 ボス部 3 軸穴 4 歯車付きのボス部 5 抜き勾配用穴 6 中央部 7 両端部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像が定着され、定着ローラから剥
    離されたシートを搬送する樹脂成形体からなるシート搬
    送用転動体において、 前記樹脂成形体は、射出成形可能なフッ素樹脂に少なく
    とも液晶ポリエステル樹脂が配合された樹脂組成物の成
    形体であることを特徴とする画像形成装置のシート搬送
    用転動体。
  2. 【請求項2】 前記樹脂組成物は、さらに繊維状補強材
    および固体潤滑剤の少なくとも一つが配合されてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成装置のシート搬
    送用転動体。
  3. 【請求項3】 前記固体潤滑剤は、ポリテトラフルオロ
    エチレンであることを特徴とする請求項2記載の画像形
    成装置のシート搬送用転動体。
  4. 【請求項4】 前記液晶ポリエステル樹脂は、 280〜 3
    80℃の流動温度を有する射出成形可能な樹脂であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項記
    載の画像形成装置のシート搬送用転動体。
  5. 【請求項5】 前記射出成形可能なフッ素樹脂は、テト
    ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
    テル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
    ロプロピレン共重合体およびテトラフルオロエチレン−
    エチレン共重合体から選ばれた少なくとも一つの共重合
    体樹脂組成物であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれか一項記載の画像形成装置のシート搬送
    用転動体。
  6. 【請求項6】 前記繊維状補強材は、平均繊維径が 0.0
    5〜8μm であり、かつ平均繊維長が 10〜1,000μm であ
    ることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか
    一項記載の画像形成装置のシート搬送用転動体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004109607A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Canon Inc 電子写真装置およびプロセスカートリッジ

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JP2004109607A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Canon Inc 電子写真装置およびプロセスカートリッジ

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